JP5194499B2 - 表面処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、円筒状に形成された加工対象物の外表面に磁性砥粒を衝突させることで、該加工対象物の表面を粗面化する表面処理装置に関する。
円筒状に形成された加工対象物の外表面を粗面化するために、磁性砥粒と加工対象物を収容槽内に封入し、磁性砥粒を移動させる回転磁場を発生させて、回転磁場と磁性砥粒との間に働く電磁力によって、磁性砥粒をランダムに励磁させて、加工対象物に衝突させることによって、その外表面を粗面化する表面処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の表面処理装置は、砥粒を空気圧又は水圧で噴出させて、該砥粒を加工対象物に衝突させるサンドブラスト装置やショットブラスト装置に比べ、加工効率が良いことが知られている。
しかし、前記表面処理装置では、加工対象物の内部に挿入される中空保持部材から外方に向けて突出可能となっている一対のチャック爪を加工対象物の内周面に押圧させることにより、該加工対象物を収容槽の中心に保持させるようになっているので、加工対象物の内径形状精度が十分でなく、例えば、加工対象物の細径部分で加工対象物の内周面に前記一対のチャック爪が押圧されるような場合には、何らかの拍子で該細径部分に押圧されていたチャック爪が外れてしまうと、チャック爪で保持されてチャック爪とともに回転される加工対象物がチャック爪とともに回転せず、チャック爪だけが空回りするようになる。
そのために、本来、チャック爪に保持されて所定回転数で回転される加工対象物の外表面に励磁された磁性砥粒を衝突させて加工対象物の外表面を所定の粗さに表面処理するところが、加工対象物の保持が十分でなく加工対象物が所定の回転数で回転しないために、粗面化処理後の加工対象物の外表面の状態が安定せず、該粗面化処理後の加工対象物の品質にばらつきが生じるという問題があった。そして、該粗面化処理後の加工対象物の品質にばらつきが生じると、表面処理の加工効率を向上させることができず、表面処理装置の量産効果を向上させることができないという問題があった。
特開2006−255835号公報
本発明は、かかる問題点を解決することを目的とし、加工対象物を確実に保持することを可能にして、表面処理の加工効率を向上させ、そして、量産効果を向上させるようにした表面処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の表面処理装置は、円筒状の加工対象物及び磁性砥粒を収容する収容槽と、該収容槽内に前記磁性砥粒を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により前記磁性砥粒を前記加工対象物に衝突させる磁場発生部と、該磁場発生部を前記収容槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記加工対象物を前記収容槽の中心に保持させる保持手段と、前記保持した加工対象物を前記収容槽の長手方向と平行な軸芯回りに回転させる回転手段と、を有する表面処理装置において、前記保持手段が、前記加工対象物の内部に収容されて該加工対象物の軸方向に延在する中空軸部材と、該中空軸部材の外周面に軸方向に沿って複数設けられた、流体の圧力によって膨らんで前記加工対象物の内周面に密接する、膨出部材と、で構成されており、前記膨出部材が、前記中空軸部材の外周面に設けられたチューブ部材と、該チューブ部材の両端開放部を封止する封止部材と、を備え、前記チューブ部材に、前記保持手段の中空軸部材の内部を挿通する流体導入管が連通して設けられており、前記流体導入管に、供給される流体の圧力を調整する圧力調整手段が設けられており、前記保持手段の中空軸部材が、前記加工対象物の両端部より突出して設けられ、前記中空軸部材の両端突出端部が、それぞれ、回転自在に支持されており、前記中空軸部材と、前記膨出部材の封止部材とが、磁性材料で構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の表面処理装置によれば、円筒状の加工対象物及び磁性砥粒を収容する収容槽と、該収容槽内に前記磁性砥粒を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により前記磁性砥粒を前記加工対象物に衝突させる磁場発生部と、該磁場発生部を前記収容槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記加工対象物を前記収容槽の中心に保持させる保持手段と、前記保持した加工対象物を前記収容槽の長手方向と平行な軸芯回りに回転させる回転手段と、を有する表面処理装置において、前記保持手段が、前記加工対象物の内部に収容されて該加工対象物の軸方向に延在する中空軸部材と、該中空軸部材の外周面に軸方向に沿って複数設けられた、流体の圧力によって膨らんで前記加工対象物の内周面に密接する、膨出部材と、で構成されており、前記膨出部材が、前記中空軸部材の外周面に設けられたチューブ部材と、該チューブ部材の両端開放部を封止する封止部材と、を備え、前記チューブ部材に、前記保持手段の中空軸部材の内部を挿通する流体導入管が連通して設けられており、前記流体導入管に、供給される流体の圧力を調整する圧力調整手段が設けられているので、加工対象物の内径形状精度が十分でない場合でも、膨出部材が加工対象物の内周面の形状に倣って膨らんで密接することにより、加工対象物を中空軸部材の周囲に確実に保持させることができ、そのために、保持した加工対象物を所定の回転数で確実に回転させて所望の粗面化処理を行うことができ、粗面化処理後の加工対象物の品質のばらつきを防ぐことができる。よって、加工対象物の表面処理の加工効率を向上させることができ、量産効果を向上させた表面処理装置とすることができる。また、チューブ部材が、流体導入管から流入する流体の圧力によって膨み、加工対象物の内周面の形状に倣って密接することにより、加工対象物の内周面を傷つけることなく加工対象物を中空軸部材の周囲に確実に保持させることができ、加工対象物の表面処理を安定して行うことができる。また、圧力調整手段が設けられているので、加工対象物の内径形状精度が十分でない場合でも、チューブ部材が、圧力調整手段で調整された最適な圧力で膨らんで、加工対象物の内周面に確実に密接することができる。
また、前記保持手段の中空軸部材が、前記加工対象物の両端部より突出して設けられ、そして、前記中空軸部材の両端突出端部が、それぞれ、回転自在に支持されているので、中空軸部材が軸ぶれを生ずることなく安定して回転するようになり、そのために、中空軸部材の周囲に保持された加工対象物を軸ぶれなく安定して回転させることができる。よって、安定して回転する加工対象物を表面処理することにより、表面処理後の加工対象物の品質を安定させることができ、加工対象物の表面処理の加工効率を向上させることができる。
また、前記中空軸部材と、前記膨出部材の封止部材とが、磁性材料で構成されているので、中空軸部材の周囲に保持された加工対象物に励磁された磁性砥粒を衝突させて加工対象物の表面処理を行う際の磁性砥粒の挙動を妨げることがなくなり、そのために、安定して加工対象物の表面処理を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる表面処理装置の構成を示す斜視図である。図2は、図1に示された表面処理装置の収容槽部分を示す断面図である。図3は、加工対象物を保持する保持手段を示す断面図、図4は、前記保持手段の側面図である。図5は、前記保持手段で保持された加工対象物の回転状態を説明する図である。
表面処理装置1は、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に用いられる現像ローラや帯電ローラなどの円筒状の加工対象物2(図2に示す)の外表面を粗面化する装置である。
表面処理装置1は、図1に示すように、装置ベース3と、該装置ベース3から立設した保持ベース4と、加工対象物2及び磁性砥粒5(図2に示す)を収容する収容槽6と、該収容槽6内に前記磁性砥粒5を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により前記磁性砥粒5を前記加工対象物2に衝突させる磁場発生部としての電磁コイル7と、該電磁コイル7を前記収容槽6の長手方向に沿って移動させる移動手段としての電磁コイル移動部8と、を備えている。
収容槽6は、図1及び図2に示すように、円筒部材61と、該円筒部材61の両端部を保持するフランジ部材62a、62bと、を備えている。
円筒部材61は、円筒状に形成されており、その内部に加工対象物2と、磁性砥粒5と、を収容する。円筒部材61には、図示しない砥粒供給孔が設けられ、磁性砥粒5を円筒部材61に出し入れする。図示例では、円筒部材61の外径は、40〜80mm、円筒部材61の肉厚は、0.3〜2mm、円筒部材61の軸方向の長さは、300〜500mmで、円筒部材61は、非磁性体の材料で構成されている。
フランジ部材62a、62bは、円環状に形成されて、円筒部材61の両端部にそれぞれ取り付けられている。円筒部材の一端部61aに取り付けられたフランジ部材62aには、保持ベース4に立設されたブラケット63が取り付けられている。ブラケット63は、高さ調整機構64を備えている。円筒部材の他端部61bに取り付けられたフランジ部材62bには、フランジ部材移動用アクチュエータ65が取り付けられている。フランジ部材62bは、その内側に後述する中空軸部材91を挿通させている。
そして、図1に示すように、前記フランジ部材62a、62bにより円筒部材61の両端部が保持されることにより、円筒部材61より形成される収容槽6が保持ベース4の所定位置に保持される。円筒部材61の保持位置は、フランジ部材62aの高さ調整機構64と、フランジ部材62bのフランジ部材移動用アクチュエータ65とにより、その位置が調整される。
前記収容槽6の外周には、図1及び図2に示すように、収容槽6内に磁性砥粒5を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により磁性砥粒5を加工対象物2に衝突させる電磁コイル7が、収容槽6を囲むように設けられている。
電磁コイル7は、電磁コイル移動部8により、収容槽6の長手方向に移動可能に構成されている。電磁コイル移動部8は、電磁コイル保持ベース81と、レール82と、電磁コイル移動用アクチュエータ83と、を備えている。電磁コイル保持ベース81は、その表面上に電磁コイル7を設置する。電磁コイル保持ベース81は、保持ベース4に設置されたレール82上を図1中X方向に移動可能とされている。電磁コイル保持ベース81の移動は、電磁コイル移動用アクチュエータ83を作動させて行う。図示例では、電磁コイル移動用アクチュエータ83の移動速度は、300mm/sまで調整可能であり、移動距離も600mm以内の任意の距離まで移動可能である。
電磁コイル7は、図2に示すように、円筒状に形成された外皮71と、該外皮71内に配された複数のコイル部72と、を備えて、全体として円環状に形成されている。複数のコイル部72は、外皮71に沿って互いに並設されている。
電磁コイル7の内径は、収容槽6の外径より大きい。即ち、電磁コイル7の内周面と収容槽6の外周面との間には、空間が形成されている。また、電磁コイル7の軸方向の全長は、収容槽6の軸方向の全長より十分に短い。図示例では、電磁コイル7の内径は、75〜82mm、電磁コイル7の軸方向の長さは、70〜85mmである。
電磁コイル7は、収容槽6と、収容槽6の内部に収容された加工対象物2と、収容槽6の他端部を保持するフランジ部材62bの内側を挿通する後述する中空軸部材91と、同軸に配置されている。
電磁コイル7の複数のコイル部72は、図示しない三相交流電源により印加される。複数のコイル部72には互いに位相のずれた電力が印加されて、これらの複数のコイル部72が互いに位相のずれた磁場を発生する。そして、電磁コイル7は、これらの磁場を合成して形成される該電磁コイル7の軸芯回りの回転方向の磁場(回転磁場)を内側に生じさせる。
電磁コイル7は、三相交流電源から印加されて、回転磁場を発生するとともに、電磁コイル移動部8によりその軸方向即ち収容槽6の長手方向に沿って移動される。そして、電磁コイル7は、回転磁場により、収容槽6の内部の磁性砥粒5を加工対象物2の外周に位置付け、該磁性砥粒5を収容槽6及び加工対象物2の軸芯回りに回転(移動)させる。そして、電磁コイル7は、回転磁場により磁性砥粒5を加工対象物2の外表面に衝突させる。
また、三相交流電源と電磁コイル7との間には、図1に示すように、磁場変更手段としてのインバータ装置73が設けられている。インバータ装置73は、三相交流電源が電磁コイル7に印加する電力の周波数、電流値、電圧値を変更自在である。インバータ装置73は、電磁コイル7に印加する電力の周波数、電流値、電圧値を変更することで、三相交流電源が電磁コイル7に印加する電力を増減させて、該電磁コイル7が発生する回転磁場の強さを変更する。
前記したように、電磁コイル7の回転磁場により加工対象物2の外表面に衝突する磁性砥粒5は、円柱状に形成されている。磁性砥粒5の大きさは、外径が0.8〜1mmで、全長が0.5〜1mm程度であるが、加工対象物2の所望する表面粗さなどに合わせて適宜変更できる。
本発明による表面処理装置1は、前記収容槽6の内部に磁性砥粒5とともに収容される加工対象物2を収容槽6の中心に保持させる保持手段9が、加工対象物2の内部に収容されて該加工対象物2の軸方向に延在する中空軸部材91と、該中空軸部材91の外周面に軸方向に沿って複数設けられた、流体の圧力によって膨らんで前記加工対象物2の内周面に密接する、膨出部材92と、で構成されている。
前記したように、電磁コイル7の回転磁場により収容槽6に収容した加工対象物2の外表面に磁性砥粒5を衝突させて加工対象物2の表面処理を行うには、加工対象物2を収容槽6と同軸になるように配置保持する必要がある。
フランジ部材62a、62bにより保持ベース4の所定位置に保持された収容槽6の内部に前記加工対象物2を収容保持するために、図1及び図2に示すように、収容槽6の他端部を保持するフランジ部材62bの内側を挿通してフランジ部材移動用アクチュエータ65側から収容槽6側に向けて延び、加工対象物2の内部に収容されて該加工対処物の軸方向に延在する中空軸部材91を備えている。中空軸部材91は、磁性材料で構成されている。
加工対象物2の両端外周部には、図2及び図3に示すように、円筒状のキャップ部21a、21bが嵌合されている。両端にキャップ部21が取り付けられた加工対象物2の内部に前記中空軸部材91が収容される。加工対象物2の内部を軸方向に延在する中空軸部材91の先端部91aは、加工対象物2の一端部2aから突出して加工対象物2の内部から外側に露出している。
加工対象物2の一端部2aから突出する中空軸部材91の先端部91aは、収容槽6の一端部を保持するフランジ部材62aの内側に配置された位置決め部材93に回転自在に支持されている。また、フランジ部材62bの内側を挿通してフランジ部材移動用アクチュエータ65側から収容槽6側に向けて延びる中空軸部材91の図示しない基端部は、図示しないフランジ部材移動用アクチュエータ65側の位置決め部材により回転自在に支持されている。そのために、後述する回転手段によって中空軸部材91が軸ぶれを生ずることなく安定して回転するようになり、よって、後述するように中空軸部材91の周囲に保持された加工対象物2を軸ぶれなく安定して回転させることができる。
加工対象物2の内部を軸方向に延在する中空軸部材91の外周面には、図3に示すように、加工対象物2の両端部分に対応した部分に、流体の圧力によって膨らんで加工対象物2の内周面に密接する膨出部材92が2箇所設けられている。各膨出部材92は、それぞれ、中空軸部材91の外周面に設けられたチューブ部材92aと、該チューブ部材92aの両端開放部を封止する封止部材92bと、を備えている。封止部材92bは、磁性材料で構成されている。
上記したように、膨出部材92が加工対象物2の内周面の形状に倣って膨らんで密接することにより、加工対象物2の内径形状精度が十分でない場合でも、加工対象物2を中空軸部材91の周囲に確実に保持させることができる。
前記中空軸部材91の内部には、流体導入管94が挿通しており、該流体導入管94は前記チューブ部材92aに連通されている。そのために、チューブ部材92aの内部に流体導入管94から流入する流体の圧力でチューブ部材92aが膨らみ、チューブ部材92aが加工対象物2の内面に密接するようになっている。そして、チューブ部材92aが加工対象物2の内周面の形状に倣って密接することにより、加工対象物2の内周面を傷つけることなく加工対象物2を中空軸部材91の周囲に確実に保持させることができる。
図示例では、チューブ部材92aに供給される流体として圧縮空気を使用するが、流体であれば気体に限らず液体でもよく、油圧を利用することもできる。
チューブ部材92aに供給される圧縮空気は、チューブ部材92aが設けられた箇所の中空軸部材91に形成された圧縮空気穴95を介して供給される。圧縮空気穴95は、チューブ部材92aの両端を封止する封止部材92bに形成してもよい。圧縮空気穴95の数は、必要とする圧縮空気の流量に応じて適宜決定する。また、必要に応じて圧縮空気穴95の一部を螺子などで塞ぐことにより、圧縮空気の流量を変更できる。
また、前記流体導入管94には、図1に示すように、供給される圧縮空気の圧力を調整して所定圧力にする圧力調整手段96が設けられている。さらに、圧力調整手段96には、該圧力調整手段96を制御する圧力調整制御器97が接続されている。
本発明による表面処理装置1は、前記膨出部材92で中空軸部材91の周囲に保持した加工対象物2を収容槽6の長手方向と平行な軸芯回りに回転させる図示しない回転手段を備えている。前記回転手段は、前記中空軸部材91の図示しない基端部を回転自在に支持するフランジ部材移動用アクチュエータ65側に設けられている。
回転手段が中空軸部材91を回転させることにより、中空軸部材91の周囲に膨出部材92を介して保持された加工対象物2が回転する。加工対象物2の回転数は、図4に示すように、中空軸部材91の表面に配置した回転センサ98により検知可能である。回転センサ98からの信号は、図1に示すように、回転検知機器99に送られる。
次に、前記した構成の表面処理装置1を用いて加工対象物2の外表面を粗面化する工程を説明する。
まず、加工対象物2の長手方向の両端の外周に円筒状のキャップ部21a、21bを嵌合させる。両端にキャップ部21が取り付けられた加工対象物2の内部に中空軸部材91を通して、中空軸部材91が、加工対象物2の内部で軸方向に延在するようにする。その後、加工対象物2から突出する中空軸部材91の先端部91aを位置決め部材93で回転自在に支持する。また、中空軸部材91の図示しない基端部も図示しない位置決め部材により回転自在に支持する。そして、中空軸部材91の膨出部材92を圧縮空気によって膨らませて膨出部材2を加工対象物2の内周面に密接させることにより、中空軸部材91の周囲に加工対象物2を確実に保持させる。
そして、収容槽6内に中空軸部材91の周囲に保持した加工対象物2を収容するとともに、収容槽6内に磁性砥粒5を供給する。こうして、収容槽6内に磁性砥粒5及び加工対象物2を収容する。さらに、収容槽6の両端部をフランジ部材62で保持して、収容槽6を保持ベース4の所定位置に保持する。これにより、収容槽6と加工対象物2と中空軸部材91とが同軸になる。
そして、図示しない回転手段で中空軸部材91とともに加工対象物2を収容槽6の軸芯回りに回転させる。その後、電磁コイル7に図示しない三相交流電源からの電力を印加して、電磁コイル7に回転磁場を発生させる。すると、電磁コイル7の内側に位置する磁性砥粒5が自転しながら軸芯回りに公転(回転即ち移動)して、該磁性砥粒5が加工対象物2の外表面に衝突して、該加工対象物2の外表面を粗面化する。
そして、電磁コイル移動部8が、適宜、電磁コイル7を軸芯に沿って移動する。すると、電磁コイル7の内側に侵入した磁性砥粒5が前述した回転磁場により移動(自転及び公転)するとともに、電磁コイル7の内側から抜け出た磁性砥粒5が停止する。また、図示しない仕切部材が収容槽6内の空間を仕切っているので、磁性砥粒5が仕切部材を越えて移動することが規制され、電磁コイル7の内側から抜け出た磁性砥粒5が前記した回転磁場内から抜け出ることとなる。さらに、電磁コイル移動部8が予め定められた所定の回数電磁コイル7を往復移動させると、加工対象物2の外表面の粗面化が終了する。
前記した加工対象物2の外表面の粗面化が終了すると、電磁コイル7への電力の印加を停止するとともに、回転手段を停止する。そして、保持ベース4の所定位置に保持した収容槽6を保持ベース4から離し、収容槽6内から外表面の粗面化が終了した加工対象物2を取り出して、新たな加工対象物2を収容槽6内に収容する。こうして、加工対象物2の外表面の粗面化を行う。
本発明による表面処理装置1によれば、電磁コイル7が移動することにより、加工対象物2の加工を行うと同時に、磁性砥粒5が回転磁場内から急激に抜け出ることととなる。そのために、磁性砥粒5に作用する磁場の強さが急激に変化(減少)して、磁性砥粒5内で揃っていた磁区が不揃いになることにより磁化が弱まり、加工対象物2の加工と同時に磁性砥粒5の残留磁化を取り除くことができる。
この結果、表面処理装置1と別体の磁性砥粒5の残留磁化を取り除く消磁装置などが不要となる。したがって、容易に磁性砥粒5の消磁を行うことが可能になり、加工対象物2の長時間に亘る連続した加工が可能になって、表面処理の加工効率を向上させることができる。したがって、加工対象物2の大量生産を前提とした量産装置としての表面処理装置1を得ることができる。
本発明においては、円筒状の加工対象物2及び磁性砥粒5を収容する収容槽6と、該収容槽6内に前記磁性砥粒5を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により前記磁性砥粒5を前記加工対象物2に衝突させる電磁コイル7と、該電磁コイル7を前記収容槽6の長手方向に沿って移動させる電磁コイル移動部8と、前記加工対象物2を前記収容槽6の中心に保持させる保持手段と、前記保持した加工対象物2を前記収容槽6の長手方向と平行な軸芯回りに回転させる回転手段と、を有する表面処理装置1の保持手段9が、加工対象物2の内部に収容されて該加工対象物2の軸方向に延在する中空軸部材91と、該中空軸部材91の外周面に軸方向に沿って複数設けられた、流体の圧力によって膨らんで前記加工対象物2の内周面に密接する、膨出部材92と、で構成されているので、加工対象物2の内径形状精度が十分でない場合でも、膨出部材92が加工対象物2の内周面の形状に倣って膨らんで密接することにより、加工対象物2を中空軸部材91の周囲に確実に保持させることができる。
そのために、図5に示すように、中空軸部材91の周囲に確実に保持させた加工対象物2を所望の回転数で安定して回転させることができ、加工時間の経過とともに加工対象物2の保持があまくなって、加工対象物2の回転数が安定しなくなるようなことがない。よって、加工対象物2を所定の回転数で確実に回転させて所望の粗面化処理を行うことができ、粗面化処理後の加工対象物2の品質のばらつきを防いで、加工対象物2の表面処理の加工効率を向上させることができ、量産効果を向上させた表面処理装置1とすることができる。
本発明においては、保持手段9の膨出部材92が、中空軸部材91の外周面に設けられたチューブ部材92aと、該チューブ部材92aの両端開放部を封止する封止部材92bと、を備え、そして、前記チューブ部材92aに、前記中空軸部材91の内部を挿通する流体導入管94が連通して設けられているので、チューブ部材92aが、流体導入管94から流入する流体の圧力によって膨み、加工対象物2の内周面の形状に倣って密接することにより、加工対象物2の内周面を傷つけることなく加工対象物2を中空軸部材91の周囲に確実に保持させることができ、加工対象物2の表面処理を安定して行うことができる。
また、保持手段9の膨出部材92が、中空軸部材91の外周面に設けられたチューブ部材92aと、該チューブ部材92aの両端開放部を封止する封止部材92bとで構成されているので、部品点数を抑えた簡単な構造とすることができ、そのために、表面処理装置1全体のコストを低減させることができる。
本発明においては、保持手段9の中空軸部材91が、加工対象物2の両端部より突出して設けられ、そして、前記中空軸部材91の両端突出端部が、それぞれ、回転自在に支持されているので、中空軸部材91が軸ぶれを生ずることなく安定して回転するようになり、そのために、中空軸部材91の周囲に保持された加工対象物2を軸ぶれなく安定して回転させることができる。よって、安定して回転する加工対象物2を表面処理することにより、表面処理後の加工対象物2の品質を安定させることができ、加工対象物2の表面処理の加工効率を向上させることができる。
本発明においては、膨出部材92のチューブ部材92aに接続された流体導入管94に、供給される流体の圧力を調整する圧力調整手段96が設けられているので、加工対象物2の内径形状精度が十分でない場合でも、チューブ部材92aが、圧力調整手段96で調整された最適な圧力で膨らんで、加工対象物2の内周面に確実に密接することができ、そのために、加工対象物2を中空軸部材91の周囲に確実に保持させることができ、加工対象物2の表面処理を安定して行うことができる。
本発明においては、中空軸部材91と、膨出部材92の封止部材92bとが、磁性材料で構成されているので、中空軸部材91の周囲に保持された加工対象物2に励磁された磁性砥粒5を衝突させて加工対象物2の表面処理を行う際の磁性砥粒5の挙動を妨げることがなくなり、そのために、安定して加工対象物2の表面処理を行うことができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置1の収容槽6部分を示し、本実施形態の場合、加工対象物2の内部を軸方向に延在する中空軸部材91の外周面には、中空軸部材91の軸方向に沿って等間隔に3箇所、流体の圧力によって膨らんで加工対象物2の内周面に密接する膨出部材92が設けられている。
膨出部材92を3箇所に設けると、膨出部材92と加工対象物2との接触面積が広くなり、加工対象物2をより確実に保持することができる。特に、電磁コイル7に流れる電流の切り換えにより電磁コイル7の発生磁場を大きくした場合で、中空軸部材91の周囲に膨出部材2を介して保持される加工対象物2の保持力を調整する必要があるようなときに有効である。
前記した実施形態には、本発明の代表的な実施形態を示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々変形することができる。
本発明の一実施形態に係る表面処理装置の概略構成を示す斜視図である。 図1の表面処理装置の収容槽部分を示す断面図である。 本発明の加工対象物を保持する保持手段を示す断面図である。 本発明の保持手段の中空軸部材を示す側面図である。 本発明の保持手段で保持された加工対象物の回転状態を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置の収容槽部分を示す断面図である。
符号の説明
1 表面処理装置
2 加工対象物
21a、21b キャップ部
4 保持ベース
5 磁性砥粒
6 収容槽
61 円筒部材
62a、62b フランジ部材
63 ブラケット
64 高さ調整機構
65 フランジ部材移動用アクチュエータ
7 電磁コイル(磁場発生部)
72 コイル部
73 インバータ装置
8 電磁コイル移動部(移動手段)
81 電磁コイル保持ベース
82 レール
83 電磁コイル移動用アクチュエータ
9 保持手段
91 中空軸部材
91a 中空軸部材の先端部
92 膨出部材
92a チューブ部材
92b 封止部材
93 位置決め部材
94 流体導入管
95 圧縮空気穴
96 圧力調整手段
98 回転センサ

Claims (1)

  1. 円筒状の加工対象物及び磁性砥粒を収容する収容槽と、該収容槽内に前記磁性砥粒を移動させる回転磁場を発生させて該回転磁場により前記磁性砥粒を前記加工対象物に衝突させる磁場発生部と、該磁場発生部を前記収容槽の長手方向に沿って移動させる移動手段と、前記加工対象物を前記収容槽の中心に保持させる保持手段と、前記保持した加工対象物を前記収容槽の長手方向と平行な軸芯回りに回転させる回転手段と、を有する表面処理装置において、
    前記保持手段が、前記加工対象物の内部に収容されて該加工対象物の軸方向に延在する中空軸部材と、該中空軸部材の外周面に軸方向に沿って複数設けられた、流体の圧力によって膨らんで前記加工対象物の内周面に密接する、膨出部材と、で構成されており、
    前記膨出部材が、前記中空軸部材の外周面に設けられたチューブ部材と、該チューブ部材の両端開放部を封止する封止部材と、を備え、
    前記チューブ部材に、前記保持手段の中空軸部材の内部を挿通する流体導入管が連通して設けられており、前記流体導入管に、供給される流体の圧力を調整する圧力調整手段が設けられており、
    前記保持手段の中空軸部材が、前記加工対象物の両端部より突出して設けられ、
    前記中空軸部材の両端突出端部が、それぞれ、回転自在に支持されており、
    前記中空軸部材と、前記膨出部材の封止部材とが、磁性材料で構成されていることを特徴とする表面処理装置。
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