JP5192608B1 - 水質浄化装置、およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法 - Google Patents

水質浄化装置、およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】閉鎖水域の水質浄化を簡単な構成で好適に行うことができる水質浄化装置およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法を提供する。
【解決手段】浄化対象水域Wの水が吸水口21を介して内部に取り込まれる取水処理槽2と、取水処理槽2内の水を汲み上げる水中ポンプ3と、水中ポンプ3から汲み上げられた水の流路となる配管4と、脱窒又は硝化処理を行うための生物処理槽6と、を備え、配管4が循環側と放流側の2つに分岐され、循環側配管41の先端にノズル5が取付けられており、ノズル5によって流動断面が狭められることにより流速が増加されて、取水処理槽2の水面から水中に打ち込まれるように構成され、放流側配管42内を通過する水は、取水処理槽2外部の浄化対象水域Wに放流される。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物最終処理場の調整池や、工場から排出される排水または生活廃水等が流入する閉鎖水域の汚水を浄化する水質浄化装置、およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法に関する。
従来から、廃棄物最終処理場の調整池や、工場から排出される排水または生活廃水等が流入する閉鎖水域の汚水を浄化することを目的として、水質浄化処理が行われている。
これらの水質浄化処理として、水中に空気を供給する好気処理と、水中に空気を供給しない嫌気処理とを交互に切り替えて汚水処理を行う方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−158984号公報
上記した従来の水質浄化装置では、空気を送る工程、攪拌する工程、微生物の作用により水質を浄化させる工程、これらの工程を経て浄化された水を放流する工程などが必要である。そして、各工程のそれぞれにおいて駆動力が必要となり、装置が大掛かりなものとなってしまうといった問題が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑み創案されたもので、閉鎖水域の水質浄化を簡単な構成で好適に行うことができる水質浄化装置、およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法を提供することを目的とする。
本発明は、閉鎖水域内の水質を浄化する装置であって、上面が開口され、外周および底部に複数の吸水口が形成されており、吸水口が形成された部分が水中に沈められるように浄化対象水域に浮かべられて、この浄化対象水域の水が前記吸水口を介して内部に取り込まれる取水処理槽と、前記取水処理槽内部の底部近傍に配置され、この取水処理槽内の水を汲み上げる水中ポンプと、前記水中ポンプに接続され、水中ポンプから汲み上げられた水の流路となる配管と、前記取水処理槽から汲み上げられた水に対して、脱窒又は硝化処理を行うための生物処理槽と、を備え、前記配管が循環側と放流側の2つに分岐され、循環側配管は、この循環側配管内を通過する水を再び取水処理槽に送り出すものであって、先端にノズルが取付けられており、放流側配管は、この放流側配管内を通過する水を取水処理槽外部の浄化対象水域に放流するものであって、流量調整バルブが備えられており、前記ノズルは先端部が基端部よりも小径に形成されており、循環側配管内を通過する水がノズルによって流動断面が狭められることにより流速が増加されて、前記取水処理槽の水面から水中に打ち込まれるように構成されている一方、前記ノズルの基端部において、前記循環側配管から生物処理槽側配管が分岐して接続され、この生物処理槽側配管から生物処理槽に水が送り出されるとともに、生物処理槽で脱窒又は硝化処理が行われた水が、生物処理槽の底部に形成された排水口を介して取水処理槽に送り出されることを特徴とする。
この発明によれば、取水処理槽の上面が開口され、外周および底部に複数の吸水口が形成されているので、吸水口が形成された部分が水中に沈められるように浄化対象水域に浮かべることにより、浄化対象水域の水が前記吸水口を介して内部に取り込まれる。したがって、簡単な構成で容易に浄化対象水域の水を取水処理槽内に導くことができる。
また、この取水処理槽内の水が水中ポンプにより汲み上げられるので、取水処理槽内に負圧が発生し、浄化対象水域の水を継続的に取水処理槽内に導くことができる。この場合において、流量調整バルブの開度を調整することで放流量を調整することにより、取水処理槽内に導く水量を制御することが可能になる。
さらに、前記取水処理槽から汲み上げられた水に対して、脱窒又は硝化処理を行うための生物処理槽を有しているので、処理すべき水の汚濁度合いにあわせて、脱窒処理又は硝化処理を選択することができる。したがって、1つの生物処理槽で柔軟な対応をすることが可能であり、利便性が高く、また装置の大きさを抑えることができる。
さらにまた、水中ポンプから汲み上げられた水の流路となる配管が、循環側と放流側の2つに分岐され、循環側配管は、この循環側配管内を通過する水を再び取水処理槽に送り出し、先端のノズルにより、流動断面が狭められることにより流速が増加されて、前記取水処理槽の水面から水中に打ち込まれるので、取水処理槽内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって取水処理槽内の水が攪拌される。したがって、取水処理槽から配管内を循環した水により曝気および攪拌を行うことができるので、高効率である。一方、ノズルの基端部において、前記循環側配管から生物処理槽側配管が分岐して接続され、この生物処理槽側配管から生物処理槽に水が送り出されるとともに、生物処理槽で脱窒又は硝化処理が行われた水が、生物処理槽の底部に形成された排水口を介して取水処理槽に送り出されるので、取水処理槽には脱窒又は硝化処理が行われた水が循環されてくることになる。したがって、このような循環により、取水処理槽内の水質の浄化が促進される。
そして、放流側配管には流量調整バルブが備えられているので、装置の運転開始時には流量調整バルブを閉じて、取水処理槽から汲み上げられる全水量を循環側配管に送り出すようにして、循環側配管を通過する水を取水処理槽に循環させるようにする。すなわち、循環側配管を通過する水がノズルを介して取水処理槽に打ち込まれ、取水処理槽内の水に曝気を起こさせて酸素を溶解させるとともに攪拌する一方、生物処理槽側配管を通過した水が生物処理槽により脱窒又は硝化処理が行われ、この水を取水処理槽に送り出すことにより取水処理槽内の水を浄化する。そして、取水処理槽内の水が所望の程度にまで浄化されれば、流量調整バルブを開くことにより、浄化された水を放流側配管に送り出して、取水処理槽外部の浄化対象水域に放流することができる。したがって、このような循環により、効率の高い水質浄化処理を行うことができる。
このように、本発明によれば、水中ポンプだけの駆動力で、効率の高い水質浄化処理を行うことができる。
また、本発明は、上記構成の水質浄化装置において、前記生物処理槽の排出口に、この生物処理槽内の水を前記取水処理槽に放水するための吐出管が接続され、この吐出管の先端部には該吐出管内を通過する水の流量を調整する吐出管バルブが備えられており、前記循環側配管の基端部に,前記生物処理槽の吐出管に接続される逆洗用配管が分岐して接続されるとともに逆洗用配管内を通過する水の流量を調整する逆洗バルブが備えられることを特徴とする。
この発明によれば、循環側配管の基端部に,生物処理槽の吐出管に接続される逆洗用配管が分岐して設けられるので、水中ポンプから汲み上げられて循環側配管に送り出された水を、循環側配管と逆洗用配管にそれぞれ送り込むことが可能となる。
また、逆洗用配管内を通過する水の流量を調整する逆洗バルブが備えられるので、例えば、次のような運転が可能である。
つまり、通常運転時には、逆洗用配管内に水が流れないように逆洗バルブを閉鎖し、水中ポンプから汲み上げられて循環側配管に送り出された水の全量がそのまま循環側配管を通過するようにして運転する。そして、逆洗する際は、循環側配管内を通過する水の全量または一部が逆洗用配管内に流れるように逆洗バルブを調整し、且つ吐出管バルブを閉鎖して、水中ポンプから汲み上げられて循環側配管に送り出された水を生物処理槽の吐出管から排出口へと導き、生物処理槽の内部へと逆流させることにより、吐出管や吐出管バルブにコロイドや固形物が付着して流量が低下するファウリング現象の発生を防止することができる。
また、本発明は、上記記載の水質浄化装置において、放流前処理槽を備え、前記放流側配管内を通過する水が放流前処理槽に送り出され、放流前処理槽内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に、取水処理槽外部の浄化対象水域に放流されることを特徴とする。
この発明によれば、取水処理槽内で所望の程度浄化処理された水を放流前処理槽に送り出して、さらに微生物による接触酸化を行い、浄化をさらに促進させて取水処理槽外部の浄化対象水域に放流することができる。
なお、前記放流前処理槽を複数備えて、上流側の放流前処理槽から送り出された水が、下流側の放流前処理槽に順次放流され、最終的に取水処理槽外部の浄化対象水域に放流されるようにしてもよい。
このように浄化処理された水が取水処理槽外部の浄化対象水域に放流され、さらにこの浄化対象水域の水が取水処理槽に取り込まれて、一連の処理を経て浄化され、浄化対象水域に放流されるという循環が繰り返され、浄化の程度が促進される。しかも、一連の処理を行うのに要する動力は、水中ポンプのみであり、コストが嵩むことなく、簡単で利便性が高い水質浄化装置を提供することができる。
また、本発明は、上記記載の水質浄化装置において、前記上流側の放流前処理槽に、この上流側の放流前処理槽の水を下流側の放流前処理槽に送り出すための排出管が接続され、前記排出管に、上流側の放流前処理槽から送り出された水の少なくとも一部を前記生物処理槽に返送する硝化液返送配管が分岐して接続されるとともに硝化液返送配管内を通過する水の流量を調整する硝化液返送バルブが備えられることを特徴とする。
この発明によれば、硝化液返送配管を介して、前記放流前処理槽から送り出された水の少なくとも一部を前記生物処理槽に返送することができる。
また、硝化液返送バルブにより硝化液返送配管内を通過する水の流量を調整することができる。
したがって、放流前処理槽内の水質の汚濁の程度に応じて、硝化液返送配管内を通過する水の流量を調整しながら放流前処理槽内の水を生物処理槽に返送することにより、効率良く脱窒条件を整えることができる。
また、本発明は、上記記載の水質浄化装置において、最も下流側の放流前処理槽に、この下流側の放流前処理槽の水を取水処理槽外部の浄化対象水域に送り出すための最下流側排出管が接続され、前記最下流側排出管に、前記下流側の放流前処理槽から送り出される水の少なくとも一部を前記取水処理槽に返送する循環運転用配管が分岐して接続されるとともに循環運転用配管内を通過する水の流量を調整する循環運転用バルブが備えられることを特徴とする。
この発明によれば、循環運転用配管を介して、最も下流側の放流前処理槽から送り出された水の少なくとも一部を前記取水処理槽に返送することができる。
また、循環運転用バルブにより循環運転用配管内を通過する水の流量を調整することができる。
したがって、最も下流側の放流前処理槽内の水質の汚濁の程度に応じて、循環運転用配管内を通過する水の流量を調整しながら放流前処理槽内の水を取水処理槽に返送することにより、水質浄化装置全体の水質や微生物のコンディションを容易に整えることができる。
また、本発明は、上記記載の水質浄化装置を用いた水質浄化方法であって、前記吸水口を介して前記取水処理槽内に取り込まれた浄化対象水域の水を水中ポンプで汲み上げる汲み上げ工程と、前記水中ポンプから汲み上げられた水が、循環側配管と放流側配管に分岐された配管に送り出され、循環側配管内を通過する水が、ノズルによって流出断面が狭められることにより流速が増加され、前記取水処理槽内の水面から水中に打ち込まれる曝気攪拌工程と、前記循環側配管から分岐された生物処理槽側配管から生物処理槽に水が送り出され、生物処理槽で脱窒又は硝化が行われて、前記脱窒又は硝化が行われた水が生物処理槽の底部に形成された排水口を介して取水処理槽へ送り出される処理工程と、前記放流側配管内を通過する水が、放流前処理槽に送り出され、放流前処理槽内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に取水処理槽外部の浄化対象水域へと放流される放流工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、浄化処理された水が取水処理槽外部の浄化対象水域に放流され、さらにこの浄化対象水域の水が取水処理槽に取り込まれて、一連の処理を経て浄化され、浄化対象水域に放流されるという循環が繰り返され、浄化の程度が促進される。しかも、一連の処理を行うのに要する動力は、水中ポンプ一機のみであり、コストが嵩むことなく、簡単で利便性が高い水質浄化方法を提供することができる。
本発明によれば、閉鎖水域の水質浄化を簡単な構成で好適に行うことができる水質浄化装置およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水質浄化装置の概要を示す概略図である。 図1の水質浄化装置の放流前処理槽の概略を示す平面図である。 図2の放流前処理槽の仕切板を示す斜視図である。 図1の水質浄化装置の放流前処理槽の概略を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る水質浄化装置の概要を示す概略図である。 本発明に係る水質浄化装置の一部をユニットとして使用する例を示す概略図である。
以下、本発明に係る水質浄化装置およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
本発明に係る水質浄化装置は、例えば廃棄物最終処分場の調整池や、工業系工場から排出される排水・生活廃水等が流入する閉鎖水域の汚水を浄化するために用いられるものである。特にCOD(化学的酸素要求量)値が高い汚水を極めて効率良く浄化することに適するものである。
なお、上記した閉鎖水域は、調整池等のほか、流れが緩慢な河川等も含む概念であって、規模の大小も問わず、例えば井戸に対しても本発明に係る水質浄化装置は適用可能である。
本実施形態に係る水質浄化装置1は、図1に示すように、上面が開口され、外周および底部に複数の吸水口21が形成されており、吸水口21が形成された部分が水中に沈められるように浄化対象水域に浮かべられて、この浄化対象水域の水が吸水口21を介して内部に取り込まれる取水処理槽2と、取水処理槽2内部の底部近傍に配置され、この取水処理槽2内の水を汲み上げる水中ポンプ3と、水中ポンプ3に接続され、水中ポンプ3から汲み上げられた水の流路となる配管4と、取水処理槽2から汲み上げられた水に対して、脱窒又は硝化処理を行うための生物処理槽6、および浄化した水を放流するための放流前処理槽7を備えている。
以下、各構成について説明する。
取水処理槽2は、上面が開口された開口部20を有する水槽であって、本実施形態では直方体形状に形成されているが、このような形状に限定されるものではなく、例えば円筒状であってもよい。
取水処理槽2の容量は、浄化対象水域Wおよび水中ポンプ3の吐出能力の規模にあわせて適宜設定されるが、本実施形態では、500リットルないし2500リットル程度の容量の取水処理槽2が好適に用いられる。
また、取水処理槽2内の水面の近傍には、直径10から15cm程度、比重が1.0未満の担体を浮かべており、高効率化を図っている。
取水処理槽2の外周および底部の所定位置には、複数の吸水口21が開口されている。この吸水口21は、浄化対象水域Wの水を取水処理槽2に取り込むためのものであって、1.0cm程度の径に形成されているのが望ましい。これは、吸水口21の径が大きすぎると、浄化対象水域W中のゴミなどの異物が混入してしまい、水中ポンプ3および各ノズルが詰まるといったトラブルが発生するためである。
吸水口21の数は、取水処理槽2の大きさや水中ポンプ3の吐出能力の規模にあわせて適宜設定され、図1においては概略を示しているため、若干数の吸水口21しか図示していないが、実際には、多数の吸水口21が形成されている。
吸水口21の形成位置は、取水処理槽2の開口部20から所定の深さにおいては、この部分が水面上に位置するように取水処理槽2を浄化対象水域Wに浮かべることから、吸水口21は形成しない。また、後述するノズル5から打ち込まれる水の直下に相当する底部22にも、取水処理槽2内の水の攪拌の妨げになることを防止する観点から、吸水口21は形成しないこととしている。
また、取水処理槽2内部の底部22近傍には、水中ポンプ3が配置されており、この取水処理槽2内の水を汲み上げるようになされている。
水中ポンプ3は、浄化対象水域Wや取水処理槽2、生物処理槽6の規模に応じて適切なものを選定すればよいが、本実施形態では、小規模処理施設・浄化槽や工場廃水の処理用に使用される一般的な水中ポンプ、例えば、3.0m以上の揚程能力、0.08m3/分以上の吐出量、0.1kW以上の出力を有するものを用いている。
なお、水中ポンプ3の吐出量については、常時最大運転して生物処理槽6及び放流前処理槽7に水を供給し、水槽内の水質が急激に変動しないようにする。また、これにより継続して吸水口21から浄化対象水域Wの水が必然的かつ好適に取水処理槽2に取り込まれることとなる。
このように、本実施形態の水質浄化装置1は、水中ポンプ3一機だけの駆動力で浄化処理を行うことができるので、故障が起こりにくく、たとえ起こったとしても対応が容易である。また、この水中ポンプ3は、家庭用100Vの電源で運転することができるので、設置場所の選定が容易であり、長期間の運転による電気使用量も安価である。
水中ポンプ3の吐出口には、水中ポンプ3から汲み上げられた水の流路となる配管4が接続されている。
配管4は、循環側配管41と放流側配管42の2つに分岐されている。
循環側配管41は、この循環側配管41内を通過する水を再び取水処理槽2に送り出すものであって、先端にノズル5が取付けられている。
ノズル5は、円筒形状や多角形筒状に形成されており、メインパイプ51と、分岐パイプ52と、噴出口部53とを有している。噴出口部53の口径は、メインパイプ51の口径よりも小径に形成されており、循環側配管41内を通過する水が噴出口部53によって流動断面が狭められることにより流速が増加されて、取水処理槽2の水面から水中に打ち込まれるように構成されている。また、メインパイプ51には、バルブ54が備えられており、ノズル5を通過する流量を調整できるように図られている。
ノズル5のサイズは、浄化対象水域の規模にあわせて適宜設定されるが、本実施形態では、メインパイプ51の内径は40mmに設定されており、30mmから100mmの範囲で調整できるようになされている。また、噴出口部53から噴出される水の流速は、6から10m/秒となるように設定されており、噴出口部53の内径は16mmに設定されており、10mmから35mmの範囲で調整できるようになされている。
なお、噴出口部53の先端は、噴出口部53から噴出される水流が発散しない程度の長さに延長されている。
このようにノズル5が構成されているので、ノズル5を通過する水の流動断面が噴出口部53により狭められて、流速が増加され、取水処理槽2の水面から水中に勢いよく打ち込まれる。したがって、取水処理槽2内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって取水処理槽2内の水が攪拌され、曝気および攪拌を行うことができる。
したがって、従来から使用されているような水流に空気を含ませる技術を採用することなく取水処理槽2内において微細な気泡を発生することができる。
なお、本実施形態では、ノズル5と水面との距離は15cmに設定されており、水流とノズルの絞りに合わせて1cmから100cmの範囲で調整できるようになされている。
分岐パイプ52は、生物処理槽側配管43に接続されており、この接続部分には、生物処理槽側バルブ64が備えられ、生物処理槽側配管43に流入する水量を調整できるように図られている。
生物処理槽側配管43の先端部には、生物処理槽側ノズル61が着脱可能に取付けられている。
この生物処理槽側ノズル61もノズル5と同様に先端の口径が絞られており、生物処理槽側ノズル61内を通過する水の流動断面が狭められることにより流速が増加されて、生物処理槽6の水面から水中に打ち込まれるように構成されている。
なお、本実施形態では、ノズル61と水面との距離は4cmに設定されており、水流とノズルの絞りに合わせて1cmから30cmの範囲で調整できるようになされている。
したがって、硝化処理を行う場合には、生物処理槽側ノズル61を取付けて、生物処理槽6内で曝気および攪拌が行われるようにする。一方、脱窒処理を行う場合は、溶存酸素を与える必要がないので、生物処理槽側ノズル61を取り外して、生物処理槽6内で気泡が発生しないようにする。この場合は、生物処理槽側配管43を水面下に沈め、生物処理槽側配管43から送り出される水の流速を生物処理槽6内の水の攪拌に利用する。
生物処理槽6は、底部に排水口62が形成され、生物処理槽6において処理された水がこの排水口62を介して取水処理槽2に送り出されるように図られている。また、排水口62には吐出管63が接続されており、吐出管63に送り出される流量を調整する吐出管バルブ65が設けられている。さらに、生物処理槽6の上部には、オーバーフロー部66が設けられており、一定水位を超えた場合には、このオーバーフロー部66から取水処理槽2に水が流されるように図られている。生物処理槽6にも排水用の動力を利用せず一定水位を維持した運転をするために、若干オーバーフローとなるように生物処理槽下部のバルブ65の開度を調整する。
生物処理槽6の内部は、直径の小さい硝化担体と直径の大きい脱窒担体とで充填されている。本実施形態では、硝化担体は、直径4mmのチューブ状のものを用い、脱窒担体は、直径150mmの球状のものを用いたが、形状については、この例に限定されるものではない。
また、硝化担体も脱窒担体も、微生物(消化菌・脱窒菌)が定着する表面積を大きくするために用いられるものである。なお、硝化担体は微小なため、排水口62からの流出を防止すべく、ネット状の袋67に収容している。
なお、硝化処理または脱窒処理のいずれを行うかについては、水質の汚濁の程度に応じて選択される。また、BOD成分が不足する等の場合は、メタノールを加えて調整することが可能なように、図示は省略しているが、生物処理槽6の上方にメタノールのボトルを設置して点滴により生物処理槽6に注入できるようになされている。
また、脱窒処理を行う場合、遮光保温スクリーン(図示省略)を用いて生物処理槽6を覆うことができるようになされている。これは脱窒菌の働きを促進させるためである。
一方、放流側配管42は、この放流側配管42内を通過する水を放流前処理槽7に送り出し、最終的に取水処理槽2外部の浄化対象水域Wに放流するものであって、流量調整バルブBが備えられている。
この放流側配管42の先端部分には、放流前処理槽側ノズル70が取付けられており、放流側配管42内を通過する水が放流前処理槽側ノズル70によって流動断面が狭められることにより流速が増加されて、放流前処理槽7の水面から水中に打ち込まれるように構成されている。したがって、放流前処理槽7内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって放流前処理槽7内の水が攪拌され、曝気および攪拌を行うことができる。
なお、本実施形態では、ノズル70と水面との距離は10cmに設定されており、水流とノズルの絞りに合わせて1cmから30cmの範囲で調整できるようになされている。
放流前処理槽7は、図1および図2に示すように、内部が仕切られており、放流前処理槽側ノズル70から水が打ち込まれる流入槽71と複数の水路72とが形成されており、接触酸化が効率的に行われるように図られている。
本実施形態では、14層の水路72が形成されている。また、流入槽71と水路72との境界は、図3に示す仕切板73が設けられており、切欠部74から流入槽71内の水が水路72へと流出するようになされている。このようにすることで、流入槽71内を曝気撹拌させた水が水路72へ穏やかに流れ込むように図り、微生物との接触時間を増加させている。
なお、本実施形態において、14層の水路72が形成されているが、水路72の層数は、滞留時間と流速を加味しつつ放流前処理槽7の大きさに合わせて増減させる。水路72の幅を狭くして水路72の層数を増やすほど水路72の総計の長さは長くなるが、この場合は流速が上がるため、定着した微生物を流出させるおそれがある。そのために、微生物が流出しない限度まで層数を追加し、さらに接触面積を増加させるためにネット76を設置している。また、放流前処理槽7の深度に関しては、流速を落とすために深度を大きくするが、太陽光を底まで到達させることができるように水路72の幅とも合わせて検討する。さらに、流入槽71の容量設定は、計画した最大放流量をノズル70により加速させた流速でも溢れ出さないように設定される。
また、水路72の境界には、隙間を有するように設置された仕切り75が設けられており、流路が長くなるようにして、接触酸化の効率を上げている。この仕切り75は、仕切り板73と同様に構成されており、切欠部75aが交互になるように配置されている。したがって、水路72中を水が穏やかに流れる。
さらに、上述したように水路72の間には、ネット76が設けられており、表面積を増大させて微生物が効率よく繁殖できる環境を形成するようにしている。
なお、流入槽71の内部には、ネット76と同じ構成のネット76aがほぼ等間隔に設けられており、表面積を増大させて微生物が効率よく繁殖できる環境を形成するようにしている。
また、放流前処理槽7の最終的に到達する水路には、排出口77が設けられており、この排出口77には排出管78が接続されて、放流前処理槽7内の水が次の放流前処理槽7へと送り出される。
なお、図4はネット76、76aを省略して放流前処理槽7の全体を示した斜視図であるが、図4に示すように、放流前処理槽7の下流側にはオーバーフロー穴7hが形成されている。このオーバーフロー穴7hには、オーバーフロー管(図示省略)が接続され、このオーバーフロー管を適宜持ち上げることにより、任意の水位でオーバーフローを起こさせることができるように図られている。オーバーフロー管の設置高さは、通常、仕切り75の上部の切欠部75aの高さに合わせている。また、メンテナンス時にはオーバーフロー管を底面より低く下げて、放流前処理槽7の排水管として利用する。
このようにして形成される放流前処理槽7は、複数段設けられて、上流側の放流前処理槽7から送り出された水が、下流側の放流前処理槽7に順次送り出され、最終的に取水処理槽2外部の浄化対象水域Wに放流されているのが好ましく、本実施形態では2段の放流前処理槽7が設けられている。
また、最終的には、放流前処理槽7の排出口77に設けられた排出管78から浄化対象水域Wの下層部へと放流するようになされている。これは、浄化対象水域Wの上層部で取水し、下層部で放流することで上層部と下層部の水を置換えることにより、底部の停滞した水域の浄化にも寄与できるからである。
次に、上記説明した水質浄化装置1を用いた水質浄化方法について説明する。
この方法は、吸水口21を介して取水処理槽2内に取り込まれた浄化対象水域Wの水を水中ポンプ3で汲み上げる汲み上げ工程と、水中ポンプ3から汲み上げられた水が、循環側配管41と放流側配管42に分岐された配管4に送り出され、循環側配管41内を通過する水が、ノズル5によって流出断面が狭められることにより流速が増加され、取水処理槽2内の水面から水中に打ち込まれる曝気攪拌工程と、循環側配管41から分岐された生物処理槽側配管43から生物処理槽6に水が送り出され、生物処理槽6で脱窒又は硝化が行われて、脱窒又は硝化が行われた水が生物処理槽6の底部に形成された排水口62を介して取水処理槽2へ送り出される処理工程と、放流側配管42内を通過する水が、放流前処理槽7に送り出され、放流前処理槽7内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に取水処理槽2外部の浄化対象水域へと放流される放流工程と、を有している。
以下、各工程について順を追って説明する。
まず、浄化対象水域に取水処理槽2を吸水口21が水中に位置するように浮かべて設置する。
次に、水中ポンプ3を駆動して、取水処理槽2内の水を汲み上げる(汲み上げ工程)。水中ポンプ3の吐出量等については、継続して吸水口21から浄化対象水域の水が取水処理槽2に好適に取り込まれるように、適宜設定される。そして、水中ポンプ3から汲み上げられた水は、配管4に送り出される。
なお、水質浄化装置1の運転開始時においては、放流側配管42の流量調整バルブBおよび生物処理槽側バルブ64を閉じておき、取水処理槽2から汲み上げられた全水量が循環側配管41のノズル5のメインパイプ51に送り出されるようにするのが望ましい。運転開始直後は、取水処理槽2内の循環をメインパイプ51による曝気攪拌工程に集中させて、取水処理槽2内の水の浄化度合いを確認するためである。例えば、取水処理槽2内のCOD値が目標数値に低下した後、溶存酸素量が0.5ないし3.0mg/Lになるまで上昇すれば通常運転(流量調整バルブBおよび生物処理槽側バルブ64を開いた運転)に移行していく。つまり、通常運転では、流量調整バルブBおよび生物処理槽側バルブ64を、それぞれ任意の流量が得られるように開き、水中ポンプ3からの水流の40%から95%がノズル5を介して、取水処理槽2と生物処理槽6を循環するようにして、残りの水流は放流側配管42を介して放流前処理槽7に送り出し、最終的に放流されるようになされている。
循環側配管41を通過する水はノズル5に達すると、生物処理槽側配管43とメインパイプ51とに分岐され、メインパイプ51を通過する水は、水の流動断面が噴出口部53により狭められて、流速が増加され、取水処理槽2の水面から水中に勢いよく打ち込まれる。したがって、取水処理槽2内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって取水処理槽2内の水が攪拌され、曝気および攪拌を行うことができる(曝気攪拌工程)。この工程において、取水処理槽2の内部には、大量の微細な気泡(直径5mm以下)が発生することにより、溶存酸素量を上昇させることができる。
なお、噴出口部53と取水処理槽2の水面との距離は、水中ポンプの圧力や循環率(取水処理槽2から汲み上げられる水量と取水処理槽2内に再び送られてくる水量の比率)と噴出口部53の絞りに基づいて変動するため、10から500mmの範囲内で調整している。ノズル5の噴出量は、50L/分以上が望ましいが、少なくとも35L/分以上を確保するように、流量調整バルブBおよび生物処理槽側バルブ64によって調整する。
生物処理槽側配管43からは生物処理槽6に水が送り出され、生物処理槽6において、その水質に応じて脱窒又は硝化が行われて、脱窒又は硝化が行われた水が生物処理槽6の底部に形成された排水口62を介して取水処理槽2へ送り出される(処理工程)。
生物処理槽6において脱窒処理を行う場合、生物処理槽側ノズル61を取り外し、生物処理槽側配管43を生物処理槽6の水面下に沈めて、生物処理槽側配管43から送り出される水の流速を生物処理槽6内の水の攪拌に利用する。そして、遮光のために生物処理槽側ノズル61の上端開口部を閉じる。脱窒菌を働かせるためには、生物処理槽6内の水質が、溶存酸素量が0.5mg/L以下で、酸化還元電位マイナスが200mV付近の環境を作る必要がある。そのために、流量調整バルブBの開度を調整することにより取水処理槽2内の汚濁度を制御し、バルブ64により循環率を制御する。つまり、生物処理槽6に送られる水の水質が溶存酸素量0.5mg/L以下となるように流量調整バルブBの開度を調整する。このときに、生物処理槽6内の水の水質が酸化還元電位マイナス200mV付近であれば、流量調整バルブBの調整は行わない。一方、酸化還元電位がマイナス100mVよりも高くなる場合は、流量調整バルブBを開き循環率を下げることにより酸化還元電位を下げて、BOD成分が不足する場合は、メタノールを点滴する。メタノールを点滴する量は、生物処理槽6の水質を観察しながら調整する。この循環システムは、嫌気処理の生物処理槽6と好気処理の取水処理槽2を交互に循環するため脱窒効率が好適である。
また、浄化対象水域Wの水質の浄化がすすめられて、脱窒が発生しなくなった場合、生物処理槽6において硝化処理を行う。このときは、生物処理槽側ノズル61を取り付け、遮光保温スクリーン(図示省略)を撤去する。生物処理槽側ノズル61を使用することにより、上述した曝気攪拌工程と同様に、生物処理槽6の水面から水中に勢いよく打ち込まれる。したがって、生物処理槽6内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって生物処理槽6内の水が攪拌され、曝気および攪拌を行うことができる。生物処理槽側ノズル61の先端と生物処理槽6の水面との間の距離は、10から300mmの範囲で調整している。生物処理槽6へ流入する水質は、流量調整バルブBの調整により取水処理槽2内のCOD値を十分に低下させられる循環率で運転すると自然に硝化に好適な水質になる。ノズル61を介して生物処理槽6に流入する水質は、溶存酸素が1.5mg/L以上となるようにバルブBで循環率の調整をすることが望ましい。
このように水質に応じて、脱窒処理または硝化処理を1つ生物処理槽6で行うことができるので、装置の構成が簡単で、利便性が高い。例えば、浄化対象水域Wの水質が、脱窒が不要な水質である場合、生物処理槽6は放流前処理槽7と置き換えて運転する方が高効率である。これは、脱窒運転で処理を開始した後、自然と硝化運転へと移行できるように生物処理槽6の形状としたためであり、硝化運転のみの運転であれば放流前処理槽7の方が高効率であるためである。
一方、放流側配管42内を通過する水は、放流前処理槽7に送り出され、放流前処理槽7内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に取水処理槽2外部の浄化対象水域へと放流される(放流工程)。
放流側配管42の先端にも放流前処理槽側ノズル70が取付けられており、上述した曝気攪拌工程と同様に、放流前処理槽7(流入槽71)の水面から水中に勢いよく打ち込まれる。したがって、放流前処理槽7内において微細な気泡を発生させることができるとともに、打ち込まれた水流の勢いによって放流前処理槽7(流入槽71)内の水が攪拌され、曝気および攪拌を行うことができる。
また、流入槽71内には、ネット76nがほぼ等間隔で設けられており、効率の高い曝気と撹拌を行うことができる。
そして、流入槽71から微生物を定着させた水路72へと送り出された水は、水路72をゆっくりと微生物に接触しながら流れていくことになる。
放流前処理槽7は複数用いるのが望ましい。本実施形態では2段の放流前処理槽7を用いているが、これに限定されるものではない。
複数の放流前処理槽7を用いた場合、上流側の放流前処理槽7から下流側の放流前処理
槽7へと水が送り出され、下流側の放流前処理槽7では、上流側の放流前処理槽7からの落下する水により曝気および撹拌される。放流前処理槽7の個数については、水質の汚濁の程度などによって適宜設定される。
そして、最終的には、放流前処理槽7の排出口77に設けられた排出管78から浄化対象水域Wの下層部へと放流される。
なお、本実施の形態において、水質浄化に利用する微生物は、水域の環境への影響を考慮する観点から、可能な限り浄化対象水域Wの在来微生物を利用する。具体的には、浄化対象水域Wのヘドロや水生植物に付着した汚泥を利用している。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る水質浄化装置1の主要な構成は、上記した第1実施形態と同じであるので、同様な部分については説明を省略し、異なる部分について以下に詳細に説明する。
なお、同じ構成については同じ符号を付している。
本実施形態に係る水質浄化装置1は、基本的な構成は第1実施形態と同じであるが、図5に示すように、主として以下に示す特徴を有している。
まず、循環側配管41の基端部に,生物処理槽6の吐出管63に接続される逆洗用配管411が分岐して接続されるとともに逆洗用配管411内を通過する水の流量を調整する逆洗バルブ411aが備えられている。
したがって、水中ポンプ3から汲み上げられて循環側配管41に送り出された水を、循環側配管41と逆洗用配管411にそれぞれ送り込むことが可能となる。
また、逆洗用配管411内を通過する水の流量を調整する逆洗バルブ411aが備えられるので、例えば、次のような運転が可能である。
(1)通常運転時には、逆洗用配管411内に水が流れないように逆洗バルブ411aを閉鎖し、水中ポンプ3から汲み上げられて循環側配管41に送り出された水の全量がそのまま循環側配管41を通過するようにして運転する。
(2)逆洗する際は、循環側配管41内を通過する水の全量または一部が逆洗用配管411内に流れるように逆洗バルブ411aを調整し、且つ吐出管バルブ65を閉鎖して、水中ポンプ3から汲み上げられて循環側配管41に送り出された水を生物処理槽6の吐出管63から排水口62へと導き、生物処理槽6の内部へと逆流させることにより、吐出管63や吐出管バルブ65にコロイドや固形物が付着して流量が低下するファウリング現象の発生を防止することができる。
次に、上流側の放流前処理槽7の排出管78に、上流側の放流前処理槽7から送り出された水の少なくとも一部を生物処理槽6に返送する硝化液返送配管781が分岐して接続されるとともに硝化液返送配管781内を通過する水の流量を調整する硝化液返送バルブ781aが備えられている。
したがって、硝化液返送配管781を介して、放流前処理槽7から送り出された水の少なくとも一部を生物処理槽6に返送することができる。
また、硝化液返送バルブ781aにより硝化液返送配管781内を通過する水の流量を調整することができる。
このように構成されているので、放流前処理槽7内の水質の汚濁の程度に応じて、硝化液返送配管781内を通過する水の流量を調整しながら放流前処理槽7内の水を生物処理槽6に返送することにより、効率良く脱窒条件を整えることができる。
また、放流前処理槽7内の水を生物処理槽6に返送することができるので、生物処理槽6において脱窒処理を行う循環システムは、嫌気処理の生物処理槽6と好気処理の取水処理槽2と放流前処理槽7の硝化液を交互に循環するため脱窒効率が好適である。
続いて、最も下流側の放流前処理槽7の排出管78(最下流側排出管)に、下流側の放流前処理槽7から送り出される水の少なくとも一部を取水処理槽2に返送する循環運転用配管79が分岐して接続されるとともに循環運転用配管79内を通過する水の流量を調整する循環運転用バルブ79aが備えられている。
したがって、循環運転用配管79を介して、最も下流側の放流前処理槽7から送り出された水の少なくとも一部を取水処理槽2に返送することができる。
また、循環運転用バルブ79aにより循環運転用配管79内を通過する水の流量を調整することができる。
このように構成されているので、最も下流側の放流前処理槽7内の水質の汚濁の程度に応じて、循環運転用配管79内を通過する水の流量を調整しながら放流前処理槽7内の水を取水処理槽2に返送することにより、水質浄化装置全体の水質や微生物のコンディションを容易に整えることができる。
以上、本発明の実施の形態について、一例としての実施の形態について説明したが、上述した例に限られるものではない。
また、本発明の水質浄化装置は、その全ての構成を備えた状態において実施可能であるほか、一部の構成をユニットとして使用することも可能である。
例えば図6に示すように、放流前処理槽7の曝気のために使用するノズル70を浄化対象水域Wの水中で上下に移動させて調整することにより、浄化対象水域Wの水底に溜まった汚泥を攪拌することができる。
すなわち、浄化対象水域Wの水底に溜まった汚泥を攪拌して巻き上げることにより、浄化対象水域Wの在来微生物も巻き上げることになる。そうすると、浮遊状態の汚泥や微生物を取水処理槽2に取水することができる。この場合、初期状態では生物処理槽6および放流前処理槽7を使用せず、汚泥を巻き上げてから生物処理槽6および放流前処理槽7を装備すると、浄化対象水域Wの在来微生物を生物処理槽6および放流前処理槽7に取り込むことができ、在来微生物を水質浄化に好適に利用することができる。また、浄化対象水域Wの水底に溜まった汚泥を攪拌することにより、水底の汚泥状態を改善することもできる。したがって、浄化対象水域Wの汚濁状態に合わせて効率的に水質浄化を図ることができる。
本発明は、閉鎖水域の水質浄化を簡単な構成で好適に行うことができる水質浄化装置およびこの水質浄化装置を用いた水質浄化方法を提供することができる点で有用である。
1 水質浄化装置
2 取水処理槽
3 水中ポンプ
4 配管
5 ノズル
6 生物処理槽
7 放流前処理槽
B 流量調整バルブ
W 浄化対象水域

Claims (7)

  1. 閉鎖水域内の水質を浄化する装置であって、
    上面が開口され、外周および底部に複数の吸水口が形成されており、吸水口が形成された部分が水中に沈められるように浄化対象水域に浮かべられて、この浄化対象水域の水が前記吸水口を介して内部に取り込まれる取水処理槽と、
    前記取水処理槽内部の底部近傍に配置され、この取水処理槽内の水を汲み上げる水中ポンプと、
    前記水中ポンプに接続され、水中ポンプから汲み上げられた水の流路となる配管と、
    前記取水処理槽から汲み上げられた水に対して、脱窒又は硝化処理を行うための生物処理槽と、を備え、
    前記配管が循環側と放流側の2つに分岐され、循環側配管は、この循環側配管内を通過する水を再び取水処理槽に送り出すものであって、先端にノズルが取付けられており、放流側配管は、この放流側配管内を通過する水を取水処理槽外部の浄化対象水域に放流するものであって、流量調整バルブが備えられており、
    前記ノズルは先端部が基端部よりも小径に形成されており、循環側配管内を通過する水がノズルによって流動断面が狭められることにより流速が増加されて、前記取水処理槽の水面から水中に打ち込まれるように構成されている一方、
    前記ノズルの基端部において、前記循環側配管から生物処理槽側配管が分岐して接続され、この生物処理槽側配管から生物処理槽に水が送り出されるとともに、生物処理槽で脱窒又は硝化処理が行われた水が、生物処理槽の底部に形成された排水口を介して取水処理槽に送り出されることを特徴とする水質浄化装置。
  2. 請求項1に記載の水質浄化装置において、
    前記生物処理槽の排出口に、この生物処理槽内の水を前記取水処理槽に放水するための吐出管が接続され、この吐出管の先端部には該吐出管内を通過する水の流量を調整する吐出管バルブが備えられており、
    前記循環側配管の基端部に,前記生物処理槽の吐出管に接続される逆洗用配管が分岐して接続されるとともに逆洗用配管内を通過する水の流量を調整する逆洗バルブが備えられることを特徴とする水質浄化装置。
  3. 請求項1に記載の水質浄化装置において、
    放流前処理槽を備え、
    前記放流側配管内を通過する水が放流前処理槽に送り出され、放流前処理槽内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に、取水処理槽外部の浄化対象水域に放流されることを特徴とする水質浄化装置。
  4. 請求項3に記載の水質浄化装置において、
    複数の前記放流前処理槽が備えられ、
    上流側の放流前処理槽から送り出された水が、下流側の放流前処理槽に順次送り出され、最終的に取水処理槽外部の浄化対象水域に放流されることを特徴とする水質浄化装置。
  5. 請求項4に記載の水質浄化装置において、
    前記上流側の放流前処理槽に、この上流側の放流前処理槽の水を下流側の放流前処理槽に送り出すための排出管が接続され、
    前記排出管に、上流側の放流前処理槽から送り出された水の少なくとも一部を前記生物処理槽に返送する硝化液返送配管が分岐して接続されるとともに硝化液返送配管内を通過する水の流量を調整する硝化液返送バルブが備えられることを特徴とする水質浄化装置。
  6. 請求項4または5に記載の水質浄化装置において、
    最も下流側の放流前処理槽に、この下流側の放流前処理槽の水を取水処理槽外部の浄化対象水域に送り出すための最下流側排出管が接続され、
    前記最下流側排出管に、前記下流側の放流前処理槽から送り出される水の少なくとも一部を前記取水処理槽に返送する循環運転用配管が分岐して接続されるとともに循環運転用配管内を通過する水の流量を調整する循環運転用バルブが備えられることを特徴とする水質浄化装置。
  7. 請求項3または4に記載の水質浄化装置を用いた水質浄化方法であって、
    前記吸水口を介して前記取水処理槽内に取り込まれた浄化対象水域の水を水中ポンプで汲み上げる汲み上げ工程と、
    前記水中ポンプから汲み上げられた水が、循環側配管と放流側配管に分岐された配管に送り出され、循環側配管内を通過する水が、ノズルによって流出断面が狭められることにより流速が増加され、前記取水処理槽内の水面から水中に打ち込まれる曝気攪拌工程と、
    前記循環側配管から分岐された生物処理槽側配管から生物処理槽に水が送り出され、生物処理槽で脱窒又は硝化が行われて、前記脱窒又は硝化が行われた水が生物処理槽の底部に形成された排水口を介して取水処理槽へ送り出される処理工程と、
    前記放流側配管内を通過する水が、放流前処理槽に送り出され、放流前処理槽内で微生物と接触することにより接触酸化が行われた後に取水処理槽外部の浄化対象水域へと放流される放流工程と、
    を有することを特徴とする水質浄化方法。
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