JP5192387B2 - 調整可能特性を有する生体人工材料 - Google Patents

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Description

本発明は、個体における損傷組織の修復および/または置換に使用するための生体人工材料および組織等価インプラントの調製法、およびその調製法によって製造された生体材料およびインプラントに関する。
大部分の結合組織の機械的(即ち、機能的)特性は、線維性タンパク質コラーゲンおよびその3D構造によって支配される。現代の西洋の人々の慢性、加齢性、スポーツ、外科的および外傷性傷害の大部分は、これらの結合組織に関係しているので、コラーゲン機能の不全は、おそらく、生活の質および運動性に影響を与える最も重要な臨床要素である。その結果、組織工学および再生医療における主要な新規開発の大部分は、コラーゲン構造物の再建または再生誘導に向けられている(R. A. Brown, Future Strategies for Tissue and Organ Replacement(Eds: J. M. Polak, L. L. Hench, P. Kemp), World Scientific Publishing, Singapore (2002) 48; R. A. Brown et al, Wound Rep. Reg. (1997) 5 212)。治療法の進歩における主要な限界は、どのようにコラーゲン原線維構造および特に原線維直径が細胞によって調節されるかについて充分に理解されていないことである。
原線維構造(任意の線維状物質に関する)は、コラーゲン構造物の物質特性にとって最も重要である。現在、簡単な部分的機能性(レプリカ)組織を再構成する全ての治療法でさえ、コラーゲン構造を再建する細胞活性を使用している(M. Eastwood et al, Cel. Motil. Cytoskel. 1998 40 13;D. Huang, et al, Ann. Biomed. Eng. 1993 21 289)。これは、インビボにおける修復およびインビトロにおける移植組織の成長の両方において、組織の工学技術を制限する。この不充分な理解は、患者における疾患または損なわれた修復過程に対する新規治療法の開発をも制限する。その例は、関節炎、神経筋損傷/変性、筋腱欠損および加齢変性、外傷後の不充分な再生、組織壊死または外科的切除(例えば、腫瘍手術)である。
組織工学における主要問題は、細胞を使用せずに、コラーゲン原線維構造物の特定パターンを生ずるために組織材料特性を制御するかまたはそれに影響を与えることができないことである。
本発明は、多サイクルの引張荷重を圧縮コラーゲンゲルに適用することが、コラーゲン原線維を圧縮ゲル内で融合(fuse)させることを見出した。この融合は、細胞の関与なしに、向上した材料特性を生じる。
本発明の1つの態様は、下記の工程を含む生体材料の製造法を提供する。
(i)コラーゲンゲルを可塑的に圧縮する工程;
(ii)圧縮ゲルに一軸引張荷重を適用する工程;
(iii)該荷重を除去する工程;および
(iv)工程(ii)および(iii)を繰り返して、前記生体材料を製造する工程。
反復サイクルの荷重が、圧縮ゲルにおけるコラーゲン原線維の融合を増加させて、向上した材料強度(即ち、増加した破断応力、破断歪および/または弾性率)を有する生体材料を製造する。製造された生体材料は、例えば、組織等価インプラントの製造に有用である。
ゲルにおける原線維の増加した融合は、原線維直径の増加、または原線維のネットワークにおける交差接合(intersection anastomoses)の数、大きさおよび/または堅さの増加を生じ得る。
本明細書に記載のように使用されるコラーゲンゲルは、間質液の周りに連続的なネットワークを形成するコラーゲン原線維のマトリックスを含む。コラーゲンゲルの製造法は、当分野において周知である。例えば、三重らせんコラーゲンモノマーを、先ず、希酸に溶解させ、次に、原線維に重合(凝集)させる(例えば、37°および中性pH)。原線維が重合すると共に、相転移があり、原線維の固体ネットワークが、残りの間質液をほぼ同じ体積および形に「支持」し、即ち、ゲル化する。可溶性モノマーから固体ポリマーへの相転移は、ゲルの特徴である。本明細書に記載されるコラーゲンゲルは、重合前線維から形成される「スポンジ」またはコラーゲン線維の他の不溶性凝集物とは異なり、変性コラーゲンから形成されたゲル、例えばゼラチンとも異なる。
コラーゲン原線維は、コラーゲンI、II、III、V、VI、VII、IXおよびXI型およびそれらの組合せ(例えば、I、III、VまたはII、IX、XI等)を含む任意の天然原線維形成コラーゲン型であってよい。より好ましくは、コラーゲン原線維は、コラーゲンI、IIまたはIII型である。例えば、原線維はコラーゲンI型原線維であってよい。
間質液は一般に水性液であるが、他の有機溶媒を特定の非生物適用に使用し得る。例えば、該液は、それに溶解した溶質、例えば塩およびタンパク質を含有する水であってもよい。いくつかの実施形態において、間質液は、細胞の成長および増殖に好適な細胞培養培地である。
いくつかの実施形態において、コラーゲンゲルは無細胞であってよく、生細胞が存在しなくてもよい。他の実施形態において、ゲルは生細胞を含有してよく、該生細胞は、例えば、製造された生体材料において組織機能性を付与し、内生組織と置換されるかまたはその修復を促進する構造を付与する。例えば、ゲルは、収縮構造を与える筋肉細胞、伝導要素を与える血管および/または神経細胞、分泌構造を与える代謝活性分泌細胞(例えば、肝細胞、ホルモン合成細胞、皮脂細胞、膵島細胞または副腎皮質細胞)、幹細胞(例えば成人組織由来(例えば、骨髄)または胚性幹細胞)、皮膚線維芽細胞、皮膚ケラチン生成細胞(およびそれらの2つの組合せ層)、神経インプラント用のシュワン細胞または他のグリア細胞型、脈管構造用の平滑筋細胞および内皮細胞、膀胱/尿道構造用の尿路上皮および平滑筋細胞、ならびに骨および腱構造用の骨細胞、軟骨細胞、および腱細胞のうちの一つ以上を含んでよい。いくつかの実施形態において、ゲルに播種される細胞は、線維芽細胞を含み得る。
細胞は、任意の配置でゲル内に間隙的に分散し得る。例えば、細胞を、ゲル全体に均一に分散し得るか、またはゲル内の限定された区画、領域または層に分散し得る。細胞は、好ましくは、圧縮前にゲルに播種され、播種は、例えば、以下のように行われる。例えば少なくとも1×105細胞/mLの細胞密度で、細胞を液体コラーゲンと混合し、次に、公知の技術によって、コラーゲンをゲルに凝固させる。コラーゲンマトリックスの播種は、好ましくは、生存度を維持するために温度、pH、イオン強度および剪断の好適条件下で、ゲル形成前に行われる。細胞は、圧縮前に、ゲル中で、24時間またはそれ以下、12時間またはそれ以下、6時間またはそれ以下、3時間またはそれ以下、または1時間またはそれ以下、最も好ましくは0〜2時間にわたって培養されて良い。
コラーゲンゲルは、本明細書に記載のように可塑的に圧縮されて、ゲルの原線維(fibrils)を緊密近接させ、原線維の融合を促進する。
ゲルの塑性圧縮は、ゲルを変形させてその体積を減少させることを含み、それによって、圧縮の原因を除去した後でも、ゲルがその新しい体積を維持し、または実質的に維持する。コラーゲンゲルの塑性圧縮は、コラーゲン原線維間の距離を減少させ、近接原線維間の接触点の数を増加させる。塑性圧縮は、迅速な細胞非依存性の過程であり、該過程は、間質液をゲルから追い出す外力または外圧のような物理的処理をゲルに付すことによって生じる。塑性圧縮は、ゲル内で成長する細胞の固有作用によって生じる細胞誘導収縮の遅い過程と異なり、即ち、塑性圧縮は、細胞媒介性ではなく、ゲル内で培養されている細胞の作用によって生じるのではない。
例えば加圧による、ゲルの圧縮は、ゲルの1またはそれ以上の寸法の、少なくとも5倍、少なくとも10倍、または少なくとも20倍の減少を生じ得る。1またはそれ以上の寸法は、500倍またはそれ以下、300倍またはそれ以下、200倍またはそれ以下、150倍またはそれ以下、または100倍またはそれ以下で減少し得る。好ましい実施形態において、ゲルの厚さが圧縮によって減少する。
例えば、ゲルの体積は塑性圧縮によって50%またはそれ以上、60%またはそれ以上、70%またはそれ以上、80%またはそれ以上、90%またはそれ以上、95%またはそれ以上、99%またはそれ以上、または99.9%またはそれ以上で減少し得る。
塑性圧縮は、細胞誘導収縮が生じるのに必要とされる時間より短い時間で生じ、使用される圧縮方法および条件によって変化し得る。例えば、圧縮は、12時間未満、6時間未満、3時間未満、1時間未満、30分未満または10分間未満で生じ得る。いくつかの好ましい実施形態において、ゲルは、2分間またはそれ以下、または1分間またはそれ以下で圧縮し得る。
ゲルの塑性圧縮は、ゲルからの間質液の損失または除去に関連付け得る。例えば、塑性圧縮によってゲルから失われるかまたは除去される液体の量は、ゲルの元々の液体含有量の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも99%、または少なくとも99.9%であり得る。
ゲルは、任意の好都合な手段または手段の組合せによって、可塑的に圧縮し得る。コラーゲンゲルの塑性圧縮に好適な技術およびプロトコルは、PCT/GB2005/002631に記載されている。いくつかの好ましい実施形態において、機械的力、例えば圧縮力をゲルに適用し得る。所望の圧縮を得るためにゲルに適用される圧縮力の量は、特定の環境に依存し、当業者によって容易に決めることができる。例えば、好適な圧縮力は0.1〜10N、例えば1Nであってよい。好ましくは、ゲルは、圧縮力に付される際に、拘束されていない。ゲルに圧縮力を適用するあらゆる好適な方法を使用し得る。例えば、ゲルを下記の1つまたはそれ以上によって圧縮し得る;静荷重(例えば、死荷重)をゲルに適用する;液圧またはカムによって荷重を適用する;または、ローラーにゲルを通す。
いくつかの実施形態において、流体圧力補液膨張(fluid pressure hydration expansion)を使用して、コラーゲンゲルを圧縮し得る。
いくつかの実施形態において、圧縮ゲルの原線維が、無秩序であり、周期的荷重の前にランダムなネットワーク配置にあり、どの方向にも整列されていない。周期的荷重は、交差接合の数、大きさおよび堅さを増加させることによって、原線維のネットワークの強度を増加させ、実質的に等方性の生体材料を製造するのに使用し得る。
他の実施形態において、圧縮ゲルの原線維を、周期的荷重の前に、部分的または全体的に整列し得る。例えば、原線維が、一次元において(例えば、各層内でランダムに配向した原線維の整列したまたは平行な層または平面)または、より好ましくは、二次元において(即ち、各層内で整列したまたは平行な原線維の整列したまたは平行な層または平面)、整列または配向を示し得る。
コラーゲン原線維は、任意の常套法を使用して整列し得る。多くの好適な技術が当分野において公知である。例えば、ゲルの端を固定し、一軸歪を固定端間に適用するか(例えば、M. Eastwood et al, Cel. Motil. Cytoskel. (1998) 40 13;Mudera et al(同書) 2000;およびMarenzana et al, Exp. Cell. Res. (印刷中)参照);ゲルを、剪断力および角度ゲル化(angled gelling)に付すか(Elstow & Bard. J. Biol. Chem. 1976);または、コラーゲン原線維を、超高磁場下にゲル化し得る(Kotani H, et al (2000) J. App. Phys 87 6191-3, Torbet J et al, Biochem J. (1984) 219:1057, Guido S et al, J. Cell. Sci. 105:317(1993))。
荷重サイクルの間に適用される張力は、充分な整列を原線維に与え得る。または、周期的荷重(工程ii)の前に、張力をゲルに別段階として適用し得る。例えば、周期的荷重の前に、静的一軸張力をゲルに適用してよく、該張力は、圧縮ゲルを5〜50%一軸歪、好ましくは10〜30%または20〜25%一軸歪に付し、それによって、コラーゲン原線維、および存在する場合に接種細胞が、原歪の方向に平行配向に整列する。別の整列張力の荷重速度は、周期的荷重速度より速くてよい。いくつかの実施形態において、別の整列張力の荷重速度は、ゲルの塑性変形を促進するのに充分な速さにし得る。
張力は、ゲルが可塑的に圧縮された後に、より好ましくは前に、適用し得る。または、張力を、塑性圧縮の間に、例えば、塑性圧縮過程の開始時または途中(例えば、20〜60%圧縮)で適用してもよく、次に、塑性圧縮処理に戻り、それによって、引張歪によって誘導された原線維整列がゲルに固定され、整列緻密複合物を生じる。
塑性圧縮、および任意にコラーゲン原線維の整列または配向の後に、コラーゲンゲルを多サイクルの引張荷重に付し得る。この周期的荷重は、ゲル中のコラーゲン原線維を相互に移動させ、近接する原線維の表面電荷モチーフを整合させ、それによって、原線維が融合し得るようにする。コラーゲンゲル内の近接原線維の融合は、ゲル内に、増加した直径の原線維の形成を生じる。荷重軸に平行な原線維は、荷重軸に垂直な原線維より多く直径を増加させるので、荷重の方向(即ち、荷重ベクトル)は、ゲル中のどの原線維が直径を増加するかを決定し得る。ゲルの原線維が前もって整列されている実施形態において、荷重の方向は、好ましくは、原線維の整列の方向と一致する。
引張荷重の各サイクルは、一軸引張荷重を圧縮ゲルに適用する荷重段階、および引張荷重を除去する非荷重段階を含む。
各荷重サイクルの荷重段階は、傾斜荷重期間、および任意に応力緩和期間を含み得る。ゲルに適用される荷重は、傾斜荷重期間中に、所定値に漸進的に増加される。次に、ゲルに適用される荷重は、応力緩和期間中に、所定値に維持し得る。
ゲルに適用される引張荷重は、好ましくは、生じる変形が粘弾性かつ一時的になる(即ち、非塑性変形)速度で増加される。例えば、荷重は、1分間またはそれ以上、5分間またはそれ以上、10分間またはそれ以上、15分間またはそれ以上、あるいは30分間またはそれ以上の期間にわたって、増加または漸増し得る。好適な荷重速度は、10%歪/分またはそれ以下、5%歪/分またはそれ以下、4%歪/分またはそれ以下、3%歪/分またはそれ以下、2%歪/分またはそれ以下、1%歪/分またはそれ以下を含む。
ゲルに引張荷重を適用する方法は、前記のように当分野において周知である(例えば、M. Eastwood et al, Cell. Motil. Cytoskel. (1998) 40 13参照)。いくつかの好ましい実施形態において、コラーゲンゲルの端を固定し、固定端間に一軸荷重を適用する。
他の好適な方法は、磁気引張り(magnetic pull)、浸透、圧縮、流体補液膨張(fluid hydration expansion)、および流体剪断を含む。流体剪断は、粒子、ベシクル、ビーズまたは粉末の形態のコラーゲンゲルに、引張荷重を適用するのに特に有用である。
流体の流れは、圧縮ゲル、例えば、膨潤性コアの周りにらせん状になったまたは巻きつけられた圧縮コラーゲンゲルを含む管状構造物に、荷重を適用するのにも有用である。膨潤性コアは、補液時に膨張または膨潤する成分を含んでよく、該成分は、例えば、大きい膨潤圧を有するゲル形成荷電化合物、例えば、ヒアルロナン、デンプン、デキストラン、キトサン、およびグリコアミノグリカン(例えば、コンドロイチン硫酸、ケラチン硫酸およびヘパリン)である。コアの補液(例えば、湿潤による)は、コアを膨張させ、それによって、引張荷重を周囲のコラーゲンに適用する。次に、膨潤コア材料が崩壊または拡散すると共に、荷重が除去されるかまたは分散されて、圧縮コラーゲン層に囲まれた中心流路が残る。周期的荷重を、前記のような構造物に適用して、長手方向原線維融合を促進し得るか、または、中心流路に流体の拍動性の流れを適用することによって、円周方向原線維融合を促進し得る。
周期的荷重のための好適な引張荷重は、ゲルを少なくとも5%、10%、15%または20%の歪、および30%、40%または50%以下の歪に付し得る。一般に、好適な引張荷重は、ゲルを20%の歪に付し得る。いくつかの実施形態において、ゲルの破断歪より5%低い引張荷重を使用し得る。
いくつかの実施形態において、引張荷重が所定値に達した後に、荷重サイクルの非荷重段階において、引張荷重を漸進的に減少または除去し得る。他の実施形態において、荷重サイクルの荷重段階が、応力緩和期間をさらに含んでよく、該期間において、所定値の荷重がゲルに10秒間またはそれ以上、30秒間またはそれ以上、1分間またはそれ以上、5分間またはそれ以上、10分間またはそれ以上、15分間またはそれ以上、または30分間またはそれ以上にわたって連続的に適用される。
荷重段階後に、荷重サイクルの非荷重段階において、引張荷重をゲルから除去し得る。荷重サイクルの非荷重段階は、傾斜非荷重期間を含んでよく、該期間において、ゲルに適用される引張荷重が漸進的に除去される。
引張荷重は、好ましくは、ゲルがその原形に戻ることを可能にするのに充分な速度で減少され、荷重の間の材料密度および剛性に依存して変動し得る。例えば、荷重は、1分間またはそれ以上、5分間またはそれ以上、10分間またはそれ以上、または15分間またはそれ以上にわたって減少または漸減し得る。好適な非荷重速度は、10%歪/分またはそれ以下、5%歪/分またはそれ以下、4%歪/分またはそれ以下、3%歪/分またはそれ以下、2%歪/分またはそれ以下、1%歪/分またはそれ以下を含む。
任意に、非荷重段階は、引張荷重の除去または減少後に、ゲルを非荷重または減少荷重に維持する緩和期間も含んでよい。ゲルは、例えば、10秒間またはそれ以上、30秒間またはそれ以上、1分間またはそれ以上、5分間またはそれ以上、10分間またはそれ以上、15分間またはそれ以上、または30分間またはそれ以上にわたって、緩和状態(例えば、非荷重、または実質的に非荷重)に維持し得る。
圧縮ゲルからの引張荷重の除去または減少、および任意に緩和期間後に、次の荷重サイクルの荷重段階において、荷重を漸進的に増加し得る。
いくつかの好ましい実施形態において、好適な荷重サイクルは、以下を含んでよい。例えば定常速度4%/分での所定荷重、例えば20%への、5分間の傾斜荷重;20%歪での5分間の応力緩和;次に、例えば定常速度4%/分での非荷重状態への、5分間の傾斜非荷重であって、該非荷重状態は次の荷重サイクル前に5分間維持される。
荷重サイクル(即ち、工程(ii)および(iii))は、2回またはそれ以上、10回またはそれ以上、50回またはそれ以上、100回またはそれ以上、または200回またはそれ以上繰り返してよい。
荷重段階および非荷重段階は、1時間当たり0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の回数繰り返してよい。いくつかの好ましい実施形態において、荷重サイクルを、1時間に10サイクル未満の速度で繰り返し得る。
荷重サイクルの数、サイクルの速度、および各サイクルのパラメータ(例えば、荷重の量、荷重の速度、ならびに荷重段階および非荷重段階の長さ)は、任意所与時におけるコラーゲンゲルの剛性、および必要とされる厳密な生体材料特性に応じて、当業者によって変化させ得ることが理解される。
いくつかの実施形態において、例えば、荷重および非荷重のパラメータを、荷重サイクルにわたって一定に維持し得る。他の実施形態において、荷重および非荷重パラメータを、荷重サイクル中に変化させることが好都合な場合もある。
例えば、サイクル速度を、荷重サイクルの間に、変化させてよく、例えば増加または減少させてよく;特に、圧縮ゲルの剛性の増加と共に、速度を増加させてよい。同様に、ゲルに適用される歪を、漸進的に増加し得る。例えば、いくつかの実施形態において、初期荷重サイクルを低い速度および高い歪(例えば、3〜30サイクル/時において20〜30%)で行い、次に、より長いサイクル時間を高い速度および低い歪(例えば、5〜100サイクル/時において5%歪)で行ってよい。
圧縮ゲルを、緩やかな、ゆっくりした圧縮または流体剪断のサイクルに付して、表面特性を向上または改質してもよい。
細胞実施形態において、本明細書に記載する方法全体を通して、圧縮ゲルを、細胞が生存するための生理的条件(例えば、温度、pH、補液およびイオン強度)に維持するのが好ましい。乾燥に関係した細胞死および/または損傷を減少させるために、水性液、例えば培地、例えば、DMEM、ハムまたはイーグル培地、または生理緩衝液、例えばリンゲル液またはPBS中で、好適な温度、例えば5℃〜37℃で、ゲルを圧縮し、および周期的荷重に付してよい。
非生物または無細胞実施形態において、圧縮ゲルを生理的条件に維持する必要はなく、塑性圧縮および周期的荷重の任意の方法、および足場マトリックスに適合性の任意の溶媒を使用してよく、ゲル液のイオン特性を変化させる方法、例えば、浸透圧法を包含する。
本発明の方法によって製造される生体材料の特性は、コラーゲンゲルにおける個々の成分の比率(例えば、%v/v)、圧縮のパラメータならびに荷重サイクルの数およびパラメータを変化させることによって、特定の使用または用途のために調整し得る。例えば、コラーゲンの比率を変化させて、生体材料の強度を変化させることができ、周期的荷重を変化させて、コラーゲン原線維の直径を変化させることができ、細胞の比率を変化させて、生体材料の細胞活性を変化させることができ、かつ/またはマイクロチャンネリングの存在または量を変化させて、生体材料の灌流特性を変化させることができる。
その原線維直径および機械的特性が本明細書に記載する周期的荷重によって向上した圧縮コラーゲンゲルは、生体材料、例えば、組織等価インプラントの製造に使用するのに好適な生体模倣材料または生体人工材料として有用である。
本発明の方法によって製造される生体材料は、任意の好都合な形態であってよく、例えば、シート、リング、トロイド、キャピラリー、ストリップ、ブロック、チューブ、粒子またはロールであってよい。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって製造される生体材料は、付加的処理を行わずに、損傷組織の修復または置換用の組織等価インプラントとして有用であり得る。
他の実施形態において、生体材料の付加的処理を行って、損傷組織の修復または置換用の組織等価インプラントを製造し得る。生体材料を、例えば、成形および/または付形して、組織等価インプラントを製造し得る。生体材料は、所定の形状に成形してもよく、かつ/またはさらなる塑性圧縮に付してもよい。塑性圧縮は、対称的または非対称的であってよい。
生体材料は、任意の好都合なインプラント形態、例えば、パッチ、ブロック、チューブ、テープ、ストリップ、リング、トロイド、キャピラリー、ロール、シートまたはスレッドに付形または成形し得る。組織等価インプラントの最終形状は、それが使用される特定の状況に依存する。いくつかの実施形態において、組織等価インプラントは、さらなる付形に好適な柔軟形態を有し得る。
本発明の方法によって製造された生体材料のシートまたはストリップを、巻き取るかまたは折り畳んで、多層構造物、例えばロールを形成し得る。
巻き取られたまたは折り畳まれた多層構造物を、組織等価インプラントとして直接的に使用してもよく、または、必要に応じて、さらにカットするか、付形するかまたは成形してもよい。いくつかの実施形態において、構造物をさらに可塑的に圧縮して、層を互いに付着させるか、所望の寸法を得るか、細胞密度を増加させるか、または他の特性を向上し得る。これは、PCT/GB2005/002631にさらに詳しく記載されている。これは、生体材料の1またはそれ以上の平面2次元層から、例えば外科医によって好都合に取扱われる、3次元組織等価インプラントの迅速組立てを可能にする。本発明は、そのような組織等価物が、迅速にかつそれに含有された細胞を実質的に損傷させることなく、調整可能なマトリックス構造および機械的特性を付与されることを可能にする(ナノ/ミクロ規模において)。
組織等価インプラントは、例えば損傷されたまたは罹患した内生組織を、修復または置換するために個体に埋め込まれる物質である。組織等価インプラントによって修復または置換し得る疾患組織の例は、神経、腱、軟骨、皮膚、骨、泌尿生殖要素、肝臓、心肺組織、腎臓、眼組織、血管、腸管および腺を含む。
罹患または損傷組織は、例えば、関節炎、神経筋損傷/変性、筋腱欠損および加齢変性、外傷後の不充分な再生、組織壊死または外科的切除(例えば、腫瘍手術)から生じ得る。
前記のように製造した後に、組織等価インプラントを、すぐに個体に埋め込むか、または保存するか、またはさらなる処理に付して、コラーゲンの微妙な特性、例えば、剛性、弾性率などを調節し得る。
細胞死または損傷を減少および/または防止するために、生細胞を含むインプラントまたは生体材料は、使用準備ができるまで、生存能力を維持するが細胞増殖を支持しない条件下に保存し得る。例えば、インプラントまたは生体材料を、低温、例えば、0〜5℃、好ましくは4℃で保存し得る。いくつかの実施形態において、脱水は細胞を殺し、生体材料構造を損傷させるので、塑性圧縮および周期的荷重の後に、生体材料を乾燥、例えば、加熱乾燥、凍結乾燥、通風乾燥または真空乾燥に付さない。
本発明の他の態様は、本明細書に記載の方法によって製造された生体材料を提供する。
生体材料は、好ましくは、他の手段によって製造された圧縮コラーゲンゲルまたはコラーゲンに基づく生体材料と比較して向上した特性を有する。例えば、生体材料は、増加した原線維直径、増加した材料強度、減少した細孔寸法、増加した原線維交差点の数、および増加した原線維交差点の安定性を有し得る。
本発明の他の態様は、本明細書に記載の方法によって製造された生体材料を含むまたはそれからなる組織等価インプラントを提供する。
本発明の他の態様は、個体における損傷組織の治療法を提供し、該治療法は、下記を含む。本明細書に記載の組織等価インプラントを該損傷組織に固定して、該組織を修復および/または置換する。
インプラントは、任意の好都合な技術によって固定し得る。例えば、それを、所定位置に縫合または接着し得る。
本明細書に記載の生体材料から製造されたインプラントは、縫合糸の形状をとり、筋肉荷重下にある場合でも外科的に体の部位に縫合できる。
本発明の関連態様は、個体の損傷組織の治療法に使用される組織等価インプラント、および損傷組織の治療に使用される薬剤の製造における組織等価インプラントの使用を提供する。
個体における組織損傷は、例えば、関節炎、神経筋損傷または変性、筋腱欠損および加齢変性、外傷後の不充分な再生、組織壊死または外科的切除(例えば、腫瘍手術)から生じ得る。
本発明の方法は、コラーゲンに基づく生体材料の組織化、構成および原線維形状寸法を、細胞に依存せずに、制御および操作することを可能にする。本発明の方法によって製造される生体材料は、天然組織の規定モデル(例えば、研究、教育、臨床診断、毒性試験用)として、または光学/分光顕微鏡、X線およびMRI監視システムの校正における標準材料または模型として、有用である。
本発明の方法は、生体材料の細孔寸法、従って限外濾過特性を、制御および操作することを可能にする。従って、本明細書に記載のように製造された生体材料は、例えば、調整可能特性を有するフィルターとして、または制御薬剤放出用のシステムにおいて、有用である。
本発明の他の種々の態様および実施形態は、本発明の開示に照らして、当業者に明らかである。本明細書に記載する全ての文献は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、先に記載した特徴の全ての組合せおよび部分組合せ(subcombination)を包含する。
本発明の特定の態様および実施形態を、例として、ならびに図面および下記の表に関して示す。
表1は、圧縮コラーゲンゲルの機械的特性への、周期的荷重による影響を示す。破断応力が、144サイクル後に4.5倍増加することを示している。
表2は、ゲルにおけるコラーゲン原線維の配向の分布を示す。原線維を、以下の種類に分類した。(i)横断面(即ち、適用された主歪に平行)、(ii)斜め断面(即ち、ある角度の傾斜)、および(iii)長手方向断面(即ち、歪に垂直)。
実験
無細胞コラーゲンゲルの形成
無細胞コラーゲンゲルを、I型コラーゲンのpH滴定によって形成した。コラーゲンゲル調製のために、0.3mLの10XイーグルMEM溶液(Gibco,Paisley,UK)および0.3mLのダルベッコ修飾イーグル培地(Gibco)を、2.4mLのラットテールI型コラーゲン(酢酸中、タンパク質濃度=2.14mg/mL、First Link,Birmingham,UK)に添加した。この溶液を、変色(黄色からシラスピンク色(cirrus pink))が観察されるまで5M NaOHで中和した(Prajapati et al. 2000 Wound Rep. Regen. 8 227-238;Prajapati et al. 2000 Wound Rep. Regen. 8 239-247)。このコラーゲンゲルを、室温で30分間にわたってウエル(22mm×33mm×10mm)で硬化させた。
塑性圧縮
硬化後に、Brown et al. (2005) Adv. Funct. Mater. 15, 1762-70を改変した標準塑性圧縮プロトコルを使用して、コラーゲンゲルを93%圧縮した。コラーゲンゲルを、2枚のナイロンメッシュ(35mm×70mm)の間に配置し、下端層をステンレス鋼メッシュに置き、次に、これを、単層のワットマン・グレードI濾紙に置いた。次に、125gの分銅(a 125g weight)を、ゲルの上端に5分間置く。次に圧縮ゲルを、7mm×33mmの3つの長手方向ストリップにカットした。
機械的荷重:周期的荷重の適用
次に、シアノアクリレート接着剤を使用して、3つのコラーゲンゲル切片を、2つのポリエチレンメッシュ浮遊バーに取り付け、次に、これをステンレス鋼線A−フレームに取り付けた(図8)。次に、コラーゲンゲルを、アール平衡塩溶液(Earls' Balanced salt solution: EBSS)(Gibco)に浸し、5% CO2を含有する加湿した培養器に入れた。1つのAフレームを固定点に取り付け、もう一方を、力および荷重を監視できる力トランスデューサーに取り付けた(Eastwood et al. 1996 J. Cell Physiol. 166:33-42;Brown et al. (1996) J. Cell Physiol. 169:439-447)。コンピュータ制御マイクロステッパーモータが、外生荷重を無細胞コラーゲンゲルに適用することを可能にした。
培養(t−CFM)設定
圧縮コラーゲンゲルを2つの浮遊バーの間に配置し(cast)、次に、これをステンレス鋼線A−フレームに取り付けた(図8)。これらのAフレームは、コラーゲンゲルとt−CFMシステムとの間の連結を可能にした。1つのA−フレームを固定し、もう一方を、力および荷重を監視する力トランスデューサーに取り付けた(Eastwood et al. 1998 Cell Motility Cytoskel. 49:13-21)。アナログ出力信号を、増幅し、デジタル化し、「Labview」プログラム(National Instruments, Berkshire, UK)で処理した。コラーゲンゲルの係留軸に平行な平面で作用するコンピュータ制御マイクロステッパーモータが、外生荷重を培養物に適用することを可能にした。
周期的荷重処理
種々の周期的荷重処理を適用し、各サイクルを20分間持続した(即ち、3/3600Hz)。各サイクルは、4つの等しい相からなる(それぞれ5分間持続)。相1は、20%歪の線形適用であり(33mm構造物の6.6mmの全変位);相2は、20%歪での保持であり;相3は、歪の開放であり;相4は、0%歪での保持であった。同じ歪を、各サイクルの間に、コラーゲンゲルに適用した。対照処理は、1サイクルの適用であった。他の処理は、4時間(12サイクル)、8時間(24サイクル)、16時間(48サイクル)、24時間(72サイクル)および48時間(144サイクル)であった。処理後すぐに、コラーゲンゲルを、原線維直径(電子顕微鏡法)、または準静的引張機械特性について分析した。
透過型電子顕微鏡法
通常のTEMを使用して、周期的荷重コラーゲンゲルにおいて変化するコラーゲン原線維直径を測定した。3Dコラーゲンゲルを0.1M燐酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、0.1M燐酸塩緩衝液中の2.5%グルタルアルデヒドに4℃で1時間固定し、次に、PBSでの2回の洗浄、0.1Mカコジル酸塩緩衝液中の1%四酸化オスミウムで室温において1時間にわたる第二固定に付した。次に、試料を増加するアセトン系列によって脱水し、アセトン:アラルダイトCY212樹脂(1:1)で一晩浸潤し、2交換による新しい樹脂での完全交換(それぞれ最低3時間)および60℃で18時間の重合で終えた。ダイヤモンドナイフを使用して、超薄切片(80〜100nm)を、切り取ったブロックからカットし、2%酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛で染色し(10分間)、Phillips CM12電子顕微鏡(Agar Scientific Ltd.,Essex,UK)で観察した。
画像分析
TEM処理用の試料を、固定ゲルの「整列」区画から得、ゲルの横断面に沿って切片化した。1切片につき10のランダム写真を撮り、全ての横断的切片化コラーゲン原線維の直径を、Openlab(商標)バージョン3.1.5画像分析ソフトウエア(Improvision(登録商標),Coventry,UK)で測定した。測定は、以下の場合にのみ有効であった。円形横断面のYおよびX寸法が等しい場合、即ち、コラーゲン原線維が完全な円形であり、かつ、角度をつけてカットされていなく、2またはそれ以上の原線維が重なってもいない場合。
統計
Graphpad Prism(商標)バージョン4ソフトウエア(Graphpad Prism Software,San Diego,USA)を使用して、全ての実験結果を分析した。一元配置ANOVAを全てのグループについて行い、Dunnetts多重比較事後試験を行った。
機械的強度試験
周期的に荷重したコラーゲンゲルの破断強度を試験するために、引っ張り実験を行った。先ず、ゲルを周期的に荷重するか、または対照として置き、次に、t−CFMを使用して、定常単一傾斜荷重をゲルに、破断するまで適用した。次に、応力/歪曲線から、平均破断力および他のパラメータを算出した。
結果
本明細書に記載する過程の塑性圧縮(PC)段階は、コラーゲン原線維を有効に緊密近接して押し込み、相互に接触させて、原線維接合を促進する。荷重誘導(滑り)融合の仮説的原理は、図7に示されている。
平均コラーゲン原線維直径は、1〜144荷重サイクル後に、PC材料の横断面(即ち、荷重軸に垂直)における透過型電子顕微鏡写真から測定した。顕微鏡写真における原線維凝集および増加した断面直径(図1)によって判断されるように、圧縮コラーゲンシートの増加する周期的荷重は、原線維間接触および側面融合の漸進的増加を誘発することが見出された。原線維−原線維相互作用の形態の範囲が、増加するサイクル数と共に、ますます広くなることが観測された。これらは、対称、円形断面、ならびに断面において2つまたは3つの部分的に重なった原線維を含む「ダンベル」および「クローバリーフ」形状を有する原線維断面直径の単純増加を含む。この過程の最も早い段階において、緊密近接した多くの原線維が、高電子密度のスレッド材料の細い架橋によって連結しているのが観察された。
直接測定は、増加する荷重サイクル数に伴う、コラーゲン原線維直径の明らかな増加を確認した。各処理の3反復コラーゲン試験片からの中央原線維直径を、ランダムTEM視野(1試験片につき10視野)の画像分析によって求めた。1サイクルにおける中央原線維直径は、29±4.6nmであり、これは、144サイクル後に70±10nm(>2倍)に有意に増加した(P<0.001)(図2および3)。12サイクル処理以外は、全ての試験グループの中央原線維直径は、対照グループより有意に大きかった。増加するサイクル処理に伴って、原線維直径の全範囲における明らかな増加もあった。これは、減少した中央頻度に反映された。しかし、増加するサイクル処理に伴う25および75パーセンタイルの範囲における差異はなかった。
さらに、原線維直径の増加は、6つの処理グループの3つの段階として見られるように、明確な段階系列によって向上した。1サイクルと12サイクル(グループ1)、24サイクルと48サイクル(グループ2)、および96サイクルと144サイクル(グループ3)に有意な差異はなかった。しかし、グループ2と3はいずれも漸進的、かつグループ1と比較して有意に増加した(図2)。15〜40nm直径の原線維は、後期の荷重サイクルにおいて完全に消失した。
増加する原線維直径は、主に、対称、円形断面原線維の形成の結果であり、増加する数の多葉構造物(これらは、単一原線維として測定されなかった)によるものではなかった。これは、接合過程の一部として、原線維断面形状の実質的程度の再構築が存在したことを示している。これは、近接原線維間の連結「ストランド」の外観と一致し、これも、表面再構築およびコラーゲン移動性を示している(図7)。
周期的荷重構造物の機械的特性を、破断応力;破断歪および弾性率に関して監視した(図4〜6)。図4は、増加する荷重サイクル数に伴って観察された機械的強度の増加を示す。144サイクルで荷重されたコラーゲンの破断応力は、1サイクルの場合より4.5倍高かった(P<0.001)。48荷重サイクルは、平均破断応力の増加を生じたが、これは、統計的優位性に達しなかった。同様に、弾性率は、48サイクルで23%、144サイクルで56%増加し、破断歪は133±35%に増加し、2倍の増加であった。
一系列の試験片を、静的20%荷重下に48時間培養した(144サイクルと同等の時間であったが、周期的荷重は行わなかった)。この処理は、材料破断応力の増加は生じず(図6)、実際に、1サイクル対照試験片と同じであった。その結果、増加した機械的強度は、培養時間だけに関係せず、荷重サイクルの数および得られたコラーゲン原線維直径の増加に密接に相関していた。
原線維材料特性の通常の理解は、増加する原線維直径が全体的材料強度を増加させることを示す。周期的荷重構造物の機械的特性を、荷重の最後における準静的引張試験の実施、ならびに破断強度のパラメータ、破断歪および弾性率によって監視した。図5は、周期的荷重後のゲルの代表的応力歪挙動を示し、表1は得られたデータを要約している。
前記の実験結果は、コラーゲンゲルの周期的荷重が、コラーゲン原線維融合を生じることを示し、該融合は、増加する原線維直径および引張特性の相関増加に反映されている。段階的直径増加は、個別小直径原線維の漸進的付加と一致している。無細胞系が使用されたので、原線維直径の制御(従って、得られる組織材料特性の制御)が、主に、生理化学法であることが示されている。これは、インビボでの組織特性が、局所の細胞生成歪と外部荷重との組合せによって制御されることを示す。
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Figure 0005192387
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処理材料において、コラーゲン原線維直径の分布パターンへの、サイクル数の増加による影響を示す頻度プロットを示す。この処理範囲において中央直径の約2倍の増加、および初期ゲルに存在する最も小さい原線維種(15〜40nm直径)の完全除去が存在する。 原線維直径分布の箱ひげ図を示す。ボックスは、四分位数間範囲(25〜75パーセンタイル)を示し、中間線は中央値を表す。誤差棒は、大きさの全範囲を示す。 増加する荷重サイクル数に伴う、平均原線維直径の増加の線プロットを示し、段階的増加および平均値のSDを表す。 周期的荷重後の、コラーゲンゲルの増加する平均破断強度を示す。*=p<0.001。 周期的荷重後の、コラーゲンゲルの応力/歪関係を示し、荷重試料のかなり高い破断応力および剛性(増加勾配)を示す。 144サイクルの荷重後のコラーゲンゲル、無荷重対照、および144サイクルに必要とされるのと同じ時間にわたって静張力下に培養したコラーゲンゲルの、平均破断強度を表す。「培養のみ」の対照は、周期的荷重を行わずに、144サイクル系列と同じ48時間にわたって培養して、コラーゲンにおける自発的架橋形成によって生じ得る自発的、時間依存性安定化(存在するならば)について試験した。強度の増加、即ち架橋の増加は、この対照において観測されず、周期的荷重の必要性を示した。 機械的に媒介されたコラーゲン原線維接合の潜在的メカニズムを示す。先ず、低密度原線維(ゲルへの自発的モノマー凝集によって形成)を、圧縮によって密着させる[i]。これは、多くの原線維側面接触点を与えるが、隣接原線維[ii]が「表面電荷」整合にあるのは極めて少ない(ここで、EMレベルで見られる原線維バンディングパターン(banding pattern)として示されている)。しかし、周期的一軸引張歪の適用が、整合した隣接原線維の数を増加させる[iii]。接触しかつ整合した原線維が、安定接合を形成し、その結果、結合の漸進的累積を生じ[iv]、それによって、より太い原線維集合を生じる[V]。重要なことに、原線維直径の増加は、多数の個別原線維直径と同様に、漸増的である。超微細構造分析は、原線維融合の全ての相が横断面で見られることを示した。1)ダンベル 2)クローバリーフ 3)より大きい円形断面、小さい原線維(20〜30nm)の減少(より多いサイクルに伴って漸進的)を伴う。長手方向断面において、2、3または4つの分離原線維が、単一バンディングパターンを有する1つのより大きい原線維に併合する例が見られた。 周期的荷重のために、2つのポリエチレンメッシュ浮遊バー(mesh flotation bars)に取り付けたコラーゲンゲルを示す。

Claims (25)

  1. 生体材料を製造する方法であって、
    (i)コラーゲンゲルを可塑的に圧縮する工程;
    (ii)圧縮ゲルに一軸引張荷重を適用する工程であって、ゲルに適用される荷重を、10%歪/分未満の速度で5〜40%の歪に漸進的に増加させる工程;
    (iii)圧縮ゲルから前記荷重を除去する工程であって、10%歪/分未満の速度でゲルから荷重を漸進的に除去する工程;ならびに
    (iv)工程(ii)および(iii)を繰り返して、前記生体材料を製造する工程を含む、方法。
  2. 前記生体材料が、圧縮ゲルと比較して増加した材料強度、または改変した液体および溶質透過特性を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生体材料が、圧縮ゲルと比較して増加した原線維直径を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 生体材料が、組織等価インプラントの製造用である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 所定の荷重が、少なくとも1分間維持される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 圧縮ゲルが、荷重の除去後に少なくとも1分間にわたって非荷重に維持される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(ii)および(iii)が、10回以上繰り返される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(ii)および(iii)が、1時間に10回以下で繰り返される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ゲルが水性液に浸漬される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 液体が培養培地である、請求項9に記載の方法。
  11. ゲルが生細胞を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 生細胞が、筋細胞、肝細胞、腎細胞、心臓細胞、肺細胞、腸管細胞、気管支細胞、眼細胞、生殖細胞、血管細胞、神経細胞、分泌細胞、幹細胞、線維芽細胞、シュワン細胞、平滑筋細胞、内皮細胞、尿路上皮細胞、骨細胞、軟骨細胞および腱細胞からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 塑性圧縮が、少なくとも50%のゲル体積の減少を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ゲルが、ゲルへの圧縮力の適用によって可塑的に圧縮される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. コラーゲンゲルの原線維が、ゲルへの一軸張力の適用によって整列される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 一軸張力が、塑性圧縮前に適用される、請求項15に記載の方法。
  17. 生体材料が、ヒトまたは動物の体における損傷組織の修復または置換のための生体材料である、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 組織等価インプラントを製造するために、生体材料を成形または付形することを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. インプラントを製造するために、生体材料を折り畳むかまたは巻き取ることを含む、請求項18に記載の方法。
  20. インプラントを製造するために、生体材料をさらなる塑性圧縮に付す、請求項18または請求項19に記載の方法。
  21. 請求項1から20のいずれか一項に記載の方法によって製造される、生体材料。
  22. 濾過装置、薬剤放出装置、モデル組織または試験床の製造における、請求項21に記載の生体材料の使用。
  23. 請求項21に記載の生体材料を含むか、またはそれからなる、組織等価インプラント。
  24. 損傷組織の治療に使用される薬剤の製造における、請求項23に記載の組織等価インプラントの使用。
  25. 損傷組織が、関節炎、神経筋損傷/変性、筋腱欠損および加齢変性、外傷後の不充分な再生、組織壊死または外科的切除よって生じる、請求項24に記載の使用。
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