JP5192106B2 - 吹付け工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルや法面等において露出した地山面へ吹付ける急結剤、急結剤スラリー、吹付け材料、及びそれを用いた吹付け工法に関する。
なお、本発明のセメントコンクリートとは、ペースト、モルタル、及びコンクリートを総称するものである。
また、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準である。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、トンネル掘削等露出した地山の崩落を防止するために急結剤をコンクリートに配合した急結コンクリートの吹付工法が行われている(特公昭60−4149号公報)。
この工法は、通常、掘削工事現場に設置した、セメント、骨材、及び水の計量混合プラントで吹付コンクリートを調製し、アジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で、他方から圧送した急結剤と混合し、急結性吹付コンクリートとして地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
【0003】
また、従来より使用されている急結剤としては、カルシウムアルミネート、アルカリ金属アルミン酸塩とアルカリ炭酸塩等との混合物、並びに、カルシウムアルミネート、アルカリ金属アルミン酸塩、及びアルカリ炭酸塩等の混合物や、カルシウムアルミネートと3CaO・SiO2との混合物等が知られている(特開昭64−051351号公報、特公昭56−27457号公報、特開昭61−026538号公報、及び特開昭63−210050号公報参照)。
【0004】
これらの急結剤は、セメントの凝結を促進させる働きがあり、いずれもセメントコンクリートと混合して地山面に吹付けられる。
急結剤の添加方法は、通常、空気輸送による粉体混合のために、粉塵量が多くなる方法であった。
そのため、作業環境が悪化する場合があり、吹付け時には保護眼鏡や防塵マスクなどを着用して作業する必要があり、粉塵量のより少ない工法が求められていた。
【0005】
粉塵発生量が少ない工法として、急結剤をスラリー化してセメントコンクリートに添加混合した後、さらに、アルカリ金属アルミン酸塩の溶液を別途圧送し、混合し、吹付け施工する方法が提案されている(特開平 5−139804号公報参照)。
しかしながら、この方法は、高アルカリの液体を使用するため、取り扱いにくく、吹付け時には保護眼鏡や手袋等が必要となり、作業性が低下するという課題があった。
【0006】
これに対して、急結剤をスラリー化し、かつ、セメントコンクリートにミョウバン類を配合することにより、作業環境を改善する急結施工方法が提案されている(特開平 5−097491号公報参照)。
しかしながら、近年、作業性をさらに良くし、工期短縮の面で、急結性をさらに向上することが求められるようになった。
【0007】
本発明者は、前記課題や要求を種々検討した結果、ある特定の急結剤を使用して吹付け施工を行うことにより、前記課題や要求が解決できるという知見を得て本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、カルシウムアルミネート類100部、石膏5〜30部、アルカリ金属アルミン酸塩20〜70部、アルカリ金属炭酸塩10〜100部、消石灰50〜150部、及びオキシカルボン酸類0.3〜2部を含有してなる粉体急結剤100部にスラリー水50〜200部加水することにより、連続的に急結剤スラリーを調製し、セメント100部に対して固形分換算で5〜20部の該急結剤スラリーをセメントコンクリートと合流混合して吹付けることを特徴とする吹付け工法であり、粉体急結剤を空気圧送する圧送管の周囲に穴を開け、その穴から高圧水を圧送管内へ加水してスラリー化することにより急結剤スラリーを調製してなることを特徴とする吹付け工法であり、粉体急結剤100部にスラリー水70〜200部加水することを特徴とする該吹付け工法であり、セメントコンクリートに使用する水の量が35%以上であり、セメントコンクリートの吹付け圧力が0.2〜0.5MPaであり、吹付け速度が4〜20m3/hであり、粉体急結剤を圧送する圧送空気の圧力が、セメントコンクリートの圧送圧力より0.01〜0.3MPa大きいことを特徴とする該吹付け工法であり、凝結時間の始発が3分以下であり、凝結時間の終結が10分以下であり、1日圧縮強度が10.4N/mm2以上であることを特徴とする吹付け材料の特性を有する該吹付け工法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明で使用するカルシウムアルミネート類とは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料等を混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処理をして得られる、CaOとAl2O3とを主たる成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaOやAl2O3の一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAl2O3とを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質である。
鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであっても使用可能である。
これらの中では、反応活性の面で、非晶質のカルシウムアルミネート類が好ましく、12CaO・7Al2O3(以下、C12A7という)組成に対応する熱処理物を急冷した非晶質のカルシウムアルミネートがより好ましい。
カルシウムアルミネート類の粒度は、急結性や初期強度発現性の面で、ブレーン比表面積(以下、ブレーン値という)3,000cm2/g以上が好ましく、5,000cm2/g以上がより好ましい。3,000cm2/g未満では、急結剤と吹付けセメントコンクリートを混合した急結性吹付けセメントコンクリートの急結性や初期強度発現性が低下する場合がある。
【0011】
本発明で使用する石膏は、急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性や強度発現性を向上し、例えば、急結剤と水(以下、スラリー水という)を混合した急結剤スラリーの硬化時間を遅延するために混合するものである。
石膏としては、無水石膏、半水石膏、及び二水石膏が使用可能である。これらの中では、凝結性や強度発現性の面で無水石膏の使用が好ましい。
石膏の粒度は、通常、セメントなどに使用される程度でよいが、急結性吹付けセメントコンクリートの急結性や初期強度発現性の面で、ブレーン値3,000cm2/g以上が好ましい。
石膏の使用量は、カルシウムアルミネート類100部に対して、5〜50部が好ましく、10〜30部がより好ましい。5部未満では急結剤スラリーの粘度が上昇するため、急結性吹付けセメントコンクリートの施工性や凝結性が低下して、長期強度発現性を促進しにくい場合があり、50部を超えると初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合がある。
【0012】
本発明で使用するアルカリ金属アルミン酸塩(以下、アルミン酸塩という)とは、セメントの初期凝結を促進するものであり、水酸化アルミニウムとアルカリ金属水酸化物を混合溶解し、乾燥し、粉末状として得られるものである。
アルミン酸塩としては、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、及びアルミン酸リチウムなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することが可能である。これらの中では、急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性や初期強度発現性の面で、アルミン酸ナトリウムの使用が好ましい。
アルミン酸塩の使用量は、カルシウムアルミネート類100部に対して、10〜70部が好ましく、20〜50部がより好ましい。10部未満では初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合があり、70部を超えると急結剤スラリーの粘度が上がり、急結性吹付けセメントコンクリートの施工性や長期強度発現性が低下する場合がある。
【0013】
本発明で使用するアルカリ金属炭酸塩(以下、炭酸アルカリという)とは、セメントの初期凝結を促進するものであり、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムが挙げられる。これらの中では、初期凝結促進の面で、炭酸ナトリウムが好ましい。
炭酸アルカリの使用量は、カルシウムアルミネート類100部に対して、10〜100部が好ましく、20〜70部がより好ましい。10部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合があり、100部を超えると急結剤スラリーの粘度が上がり、施工性や長期強度発現性が低下する場合がある。
【0014】
本発明で使用する消石灰とは、セメントの初期凝結を促進するものであり、生石灰が水と反応して生成する水酸化カルシウムが挙げられる。
消石灰の使用量は、カルシウムアルミネート類100部に対して、20〜150部が好ましく、50〜100部がより好ましい。20部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの初期凝結が遅れ、初期強度発現性が低下する場合があり、150部を超えると急結剤スラリーの粘度が上がり、施工性や長期強度発現性が低下する場合がある。
【0015】
本発明で使用するオキシカルボン酸類(以下、オキシ酸類という)としては、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、サリチル酸、及び乳酸又はこれらの塩等が挙げられる。
塩としては、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩等が挙げられる。これらの中では、初期強度発現性の面で、グルコン酸ナトリウムが好ましい。
オキシ酸類の使用量は、カルシウムアルミネート類100部に対して、0.3〜3部が好ましく、0.5〜2部がより好ましい。0.3部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性や初期強度発現性を阻害し、急結剤スラリーの粘度が上がり、急結性吹付けセメントコンクリートの施工性が低下する場合があり、3部を超えると凝結性や強度発現性を阻害する場合がある。
【0016】
本発明で使用する急結剤スラリー中のスラリー水の使用量は、カルシウムアルミネート類、石膏、アルミン酸塩、炭酸アルカリ、消石灰、及びオキシ酸類を含有する急結剤100部に対して、50〜200部が好ましく、70〜150部がより好ましい。50部未満では急結剤スラリーの粘度が上がり、急結剤スラリーの圧送性や吹付けセメントコンクリートとの混合性が低下したり、急結性吹付けセメントコンクリートの凝結性が悪くなり、リバウンド率が大きくなり、粉塵量が多くなる場合があり、200部を超えると凝結性や強度発現性が低下する場合がある。
【0017】
急結剤の使用量は、セメント100部に対して、固形分換算で3〜20部が好ましく、5〜15部がより好ましく、7〜10部が最も好ましい。3部未満では急結性吹付けセメントコンクリートの初期凝結を促進しにくい場合があり、20部を超えると長期強度発現性を阻害する場合がある。
【0018】
ここでセメントとは、通常市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各種ポルトランドセメントや、これら各種ポルトランドセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した各種混合セメントなどが挙げられ、これらを微粉末化して使用することも可能である。
【0019】
本発明の急結剤スラリーでは、必要に応じて、さらに、減水剤や増粘剤等を使用することも可能である。
【0020】
本発明で使用するセメントコンクリートはセメントと骨材とを含有するものである。
ここで、骨材としては、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい。
骨材の最大寸法は吹付けできれば特に限定されるものではない。
細骨材としては、川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が使用可能であり、粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利等が使用可能である。
【0021】
セメントコンクリートに使用する水の量は、強度発現性の面から35%以上が好ましく、40〜55%がより好ましい。35%未満ではセメントコンクリートを充分混合できない場合がある。
【0022】
本発明の急結剤スラリーを用いた吹付け工法においては、従来使用の吹付け設備等が使用可能である。
具体的には、例えば、吹付けセメントコンクリートの圧送にはアリバー社製、商品名「アリバー280」などが、また、急結剤の圧送には急結剤圧送装置「ナトムクリート」などがそれぞれ使用可能である。
【0023】
また、本発明の急結剤スラリーを用いた吹付け工法としては、要求される物性、経済性、及び施工性等に応じた種々の吹付け工法が可能である。
本発明の急結剤スラリーを用いた吹付け工法としては、乾式吹付け工法も施工できるが、粉塵量が多くなる場合があるので、急結剤を使用する前にあらかじめ水をセメントコンクリート側に加えて混練した湿式吹付け工法を使用することが好ましい。
【0024】
湿式吹付け工法としては、例えば、セメント、細骨材、粗骨材、及び水を加えて混練し、空気圧送し、途中にY字管を設け、その一方から急結剤供給装置により圧送した急結剤を合流混合して急結性湿式吹付けコンクリートとしたものを吹付ける方法が挙げられる。
【0025】
本発明の急結剤スラリーを用いた吹付け工法においては、通常、吹付け圧力は0.2〜0.5MPaが好ましく、吹付け速度は4〜20m3/hが好ましい。
【0026】
また、急結剤を圧送する圧送空気の圧力は、セメントコンクリートが急結剤スラリーの圧送管内に混入した時に圧送管内が閉塞しないように、セメントコンクリートの圧送圧力より0.01〜0.3MPa 大きいことが好ましい。
【0027】
本発明の急結剤スラリーを用いた吹付け工法においては、粉塵やリバウンドを低減するために、粉体急結剤にスラリー水を加えて連続的に急結剤をスラリー化し、この急結剤スラリーを、吐出口先端で吹付けセメントコンクリートと混合して吹付けることが好ましい。
急結剤を連続的にスラリー化する方法としては、例えば、粉体急結剤を空気圧送する圧送管の周囲に穴を開け、その穴から高圧水を圧送管内へ加水してスラリー化し、空気圧送する方法等が使用できる。
【0028】
【実施例】
以下、実験例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0029】
実験例1
カルシウムアルミネート類100部、並びに、カルシウムアルミネート類100部に対して表1に示す量の石膏ア、アルミン酸塩A、炭酸アルカリa、消石灰、及びオキシ酸類αからなる急結剤100部と、スラリー水80部とを混合攪拌して急結剤スラリーを調製し、その粘度を測定した。結果を表1に併記する。
また、砂/セメント比=3、水/セメント比=53%のモルタルを調製し、そのセメント100部に対して、急結剤スラリーを固形分換算で7部添加し、急結性モルタルとし、その凝結時間を、さらに、圧縮強度を測定した。
なお、急結剤スラリーを添加しないモルタルの水/セメント比は60%とした。
結果を表1に併記する。
【0030】
<使用材料>
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン値3,200cm2/g、比重3.16
細骨材 :新潟県糸魚川市姫川産川砂、表乾状態、比重2.62
カルシウムアルミネート類:C12A7組成に対応するもの、非晶質、ブレーン値6,500cm2/g
石膏ア :市販無水石膏粉砕品、ブレーン値5,900cm2/g
アルミン酸塩A:アルミン酸ナトリウム、市販品、強熱減量2.1%、90%粒子径0.2mm
炭酸アルカリa:炭酸ナトリウム、市販品
消石灰 :市販品
オキシ酸類α:グルコン酸ナトリウム、市販品
【0031】
<測定方法>
粘度 :急結剤スラリーをB型粘度計で測定
凝結時間:急結性モルタルを土木学会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSCED-102)」に準じて測定
圧縮強度:急結性モルタルをJIS R 5201に準じて測定
【0032】
【表1】
Figure 0005192106
【0033】
実験例2
カルシウムアルミネート類100部に対して、表2に示す石膏20部、アルミン酸塩50部、炭酸アルカリ50部、消石灰80部、及びオキシ酸類1.0部からなる急結剤100部と、表2に示す量のスラリー水とを混合、攪拌して急結剤スラリーを調製したこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0034】
<使用材料>
石膏イ :市販二水石膏粉砕品、ブレーン値6,300cm2/g
アルミン酸塩B:アルミン酸カリウム、市販品、強熱減量2.3%
炭酸アルカリb:炭酸カリウム、市販品
オキシ酸類β:クエン酸ナトリウム、市販品
【0035】
【表2】
Figure 0005192106
【0036】
実験例3
カルシウムアルミネート類100部、石膏ア20部、アルミン酸塩A50部、炭酸アルカリa50部、消石灰80部、及びオキシ酸類α1.0部からなる急結剤100部と、スラリー水80部とを混合攪拌して急結剤スラリーを調製した。
砂/セメント比=3、水/セメント比=53%のモルタルを調製し、そのセメント100部に対して、急結剤スラリーを固形分換算で、表3に示す量の急結剤スラリーをモルタルに合流混合して急結性モルタルを製造し、凝結時間と圧縮強度を測定した。結果を表3に併記する。
【0037】
【表3】
Figure 0005192106
【0038】
実験例4
各材料の単位量、セメント400kg/m3 、細骨材1,058kg/m3、粗骨材710kg/m3、水200kg/m3、及び高性能減水剤4kg/m3として吹付けコンクリートを調製し、この吹付けコンクリートを吹付け圧力0.4MPa、吹付け速度4m3/hの条件下で、コンクリート圧送機「アリバー280」により空気圧送した。
一方、カルシウムアルミネート類100部、石膏ア20部、アルミン酸塩A50部、炭酸アルカリa50部、消石灰80部、オキシ酸類α1.0部からなる急結剤を、セメント100部に対して、7部になるように、圧送圧力0.5MPaの条件下で、急結剤添加装置「ナトムクリート」を用いて空気圧送し、途中に設けたY字管の一方の管の周囲数カ所に設けた穴から、急結剤100部に対して、スラリー水80部を加水して急結剤スラリーとした。
この急結剤スラリーを、また、スラリー水を加水してない急結剤を圧送して、Y字管のもう一方から圧送された吹付けコンクリートに混合し、急結性吹付けコンクリートとした。この急結性吹付けコンクリートについてコンクリート圧縮強度、リバウンド率、及び粉塵量を測定した。結果を表4に示す。
【0039】
<使用材料>
粗骨材 :新潟県糸魚川市姫川産川砂利、表乾状態、比重2.64、最大寸法10mm
【0040】
<測定方法>
コンクリート圧縮強度:材齢1時間の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト型枠表面から急結性吹付けコンクリートで被覆し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/(供試体接触面積)の式から圧縮強度を算出した。
材齢1日以降の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性吹付けコンクリートを吹付け、採取した直径5cm×長さ10cmの供試体を20トン耐圧機で測定し、圧縮強度を求めた。
リバウンド率:急結性吹付けコンクリートを4m3/hの圧送速度で10分間、鉄板でアーチ状に作成した高さ3.5m、幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた。その後、(リバウンド率)=(模擬トンネルに付着せずに落下した急結性吹付けコンクリートの量)/(模擬トンネルに吹付けた急結性吹付けコンクリートの量)×100(%)で算出した。
粉塵量 :急結性吹付けコンクリートを4m3/hの圧送速度で10分間、模擬トンネルに吹付けた。その後、吹付け場所より3mの定位置で粉塵量を測定した。
【0041】
【表4】
Figure 0005192106
【0042】
【発明の効果】
本発明の急結剤を用いることにより、粉塵の発生量を少なくできる。さらに、吹付け初期に高い強度が得られるために安全性も向上する。

Claims (4)

  1. カルシウムアルミネート類100部、石膏5〜30部、アルカリ金属アルミン酸塩20〜70部、アルカリ金属炭酸塩10〜100部、消石灰50〜150部、及びオキシカルボン酸類0.3〜2部を含有してなる粉体急結剤100部にスラリー水50〜200部加水することにより、連続的に急結剤スラリーを調製し、セメント100部に対して固形分換算で5〜20部の該急結剤スラリーをセメントコンクリートと合流混合して吹付けることを特徴とする吹付け工法であり、粉体急結剤を空気圧送する圧送管の周囲に穴を開け、その穴から高圧水を圧送管内へ加水してスラリー化することにより急結剤スラリーを調製してなることを特徴とする吹付け工法。
  2. 粉体急結剤100部にスラリー水70〜200部加水することを特徴とする請求項1に記載の吹付け工法。
  3. セメントコンクリートに使用する水の量が35%以上であり、セメントコンクリートの吹付け圧力が0.2〜0.5MPaであり、吹付け速度が4〜20m3/hであり、粉体急結剤を圧送する圧送空気の圧力が、セメントコンクリートの圧送圧力より0.01〜0.3MPa大きいことを特徴とする請求項又はに記載の吹付け工法。
  4. 凝結時間の始発が3分以下であり、凝結時間の終結が10分以下であり、1日圧縮強度が10.4N/mm2以上であることを特徴とする吹付け材料の特性を有する請求項1〜3のうちの1項に記載の吹付け工法。
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