JP5190598B1 - 地盤注入装置および地盤注入工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各注入管路における注入圧力と注入速度を、注入情況に応じて最適な注入圧力と注入速度となるように自動的に制御することのできる地盤注入装置および地盤注入工法を提供する。
【解決手段】地盤注入液を地盤中に設置された複数の注入管路Wiを通して同時注入又は選択注入して該地盤を固結する。一台の注入ポンプ2で圧送した注入液を複数の注入管路Wiの夫々に設けた流量・圧力制御弁Viと流量計・圧力計からなる流量・圧力制御装置Uiを通じて複数の注入管路Wiに分配して注入する。注入ポンプ2の制御と流量・圧力制御弁Viの制御をPID制御によって行なうことにより複数の注入管路Wiからの注入圧力と注入速度を所定の値に自動的に制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、地盤注入液を地盤中に設置された注入管路を通して地盤中に注入し、該地盤を固結する地盤注入装置および地盤注入工法に係り、特に一台の注入ポンプから複数の注入管路に分岐して注入する地盤注入装置および地盤注入工法に係り、それぞれの注入管路からの注入を注入情況に応じて注入圧力、注入速度を最適の注入が可能になるように自動的に調整し得る地盤注入装置および地盤注入工法に係る。
地盤中に注入液を注入して該地盤を改良する地盤改良技術として、従来、注入すべき地盤中に注入管路を設置し、これら注入管路を一本ずつ下方から上方に引き上げ、あるいは上方から下方に押し下げて注入ステージを移向しながら注入する方法が知られている。
しかし、注入すべき対象地盤は大方、軟弱な沖積層であって、透水性の異なる土層が積層して構成されており、このため、注入ステージを移動させながらそれぞれの土層に、最適な注入圧、注入速度、注入量、注入率等による注入を行うことは極めて煩雑であって、長時間を必要とし、不経済となり、実質的に不可能であった。
また、近年、地盤注入により液状化防止を行なうことが要求されている。このような液状化防止には大容量土の経済的急速施工が必要である。従来の注入工法では多数の注入ポンプを用いて同時に注入する方法がとられていた。
この場合の注入設備としては、注入材の貯蔵施設・製造装置・貯留装置・注入ポンプ・注入計測記録装置及び注入管などが主なものであるが注入ポンプと注入計測記録装置は、工事の規模や複数同時注入工法などの所要に応じた台数を配備しなければならず、設備全体が大規模となり下記の点が課題となっていた。
1)損料が増大する。
2)必要動力が大きくなる。
3)装置を管理する要員も多数必要となる。
4)設置スペースが広く必要となる
5)設置撤去費用が増大する。
また、注入ポンプの流量と圧力の制御方法は、注入計測記録装置の状態を操作員が監視しながら夫々の注入ポンプの回転速度を手動で調整することで行っており、注入中の流量や圧力の変化に対応しきれない場合があると共に、熟練した操作員を多数配置しなければならなかった。
6)リターンバルブを備えたリターン回路を設ける等の方法により、注入液を注入液製造装置に戻して注入速度を一定に維持する必要があった。このため、注入回路の中でゲル化が進行して浸透が不充分であったり、注入装置の中でゲル化してしまうおそれがあった。
また、近年液状化対策工においての地盤注入は恒久的地盤改良が要求され、注入材として恒久性のある注入材を用いると同時に、その注入に当っては土粒子間浸透を行うことにより注入地盤そのものが均質な恒久性を呈する固結体を要求される。しかも大容量土を経済的に改良しなくてはならないから急速にかつ土粒子間浸透が可能な注入工法が必要となる。
その解決のために本発明者らは1台のポンプを分岐バルブを介して複数の注入管路に分岐して、所定の注入圧力と注入速度で注入する装置と方法を提案した(特許文献1,2参照)。
その原理は、一台のポンプの圧力P0と注入管路における注入圧Piとの差圧が十分ある時、分岐バルブを通る流量は差圧との分岐バルブのオリフィスの面積によってきまることを利用したものである。
そして、複数の注入管路のうちのいずれかの注入が完了した時、或いは地盤の圧力が増加して注入速度が低下した時、リターンバルブで注入液を注入液製造装置に戻すことにより急速に他の注入管路の注入速度を一定に維持するものであった。
しかしその実用化は、以下の理由により困難であった。
(1) 土粒子間浸透せしめるためには図1の直線領域の注入圧力の限界値(O'1,O'2)におさまるような注入速度で注入しなくてはならない。図1において、注入圧力、流量が(O1,O2)に達すると脈状注入になって土粒子間浸透が難しくなり、更に右側になると逸脱して圧力が低下する。
実際の地盤は多数の土層が積層された不均質な地盤条件からなり、試験注入で図1の曲線1、曲線2に示すように注入圧力や注入速度が得られても、地盤中の土層や注入地盤毎に或いは注入過程中に変化するため、最適の注入圧力と注入速度を設定することが困難であった。
(2) 注入ポンプからオリフィスを介して地盤中に設けた注入管路に注入する場合、各注入管路の注入速度はポンプ圧力と注入圧力の差圧とオリフィスの面積によって決まるが、多様な地盤条件下では注入ポイント毎の差圧と流量の関係が不明確である。特に、複数の注入管路のうちの一部の注入が完了したり、或いは一部の注入圧が過大になったりした場合、その関係の把握は不可能に近い。
図2は、加圧された地盤注入液が小孔から噴出する場合、小孔よりも上流側の液圧を充分高い圧力P0に保ち、小孔よりも下流側の液圧(地盤抵抗圧力=P)を種々変化させたときのオリフィスからの流量f(l/min)の変化のグラフである。
図2から、液圧P0が地盤抵抗圧力Pよりも充分に高いときには、流量fはP0とPとの差圧と小孔の口径によって定まり、液圧P0とPとの差がある範囲より小さくなると流量fは急速に低下することがわかる。また、差圧は注入過程中に変動するため、所定の注入圧力と注入速度(=流量)の設定が困難である。
(3) 注入は図1における(O'1,O'2)の領域で行なうのが好ましいが、注入対象地盤が各注入層毎に浸透性が異なるため、最適の注入圧力と注入速度で注入することが困難である。
(4) 注入過程中における、注入圧力の増大に伴う各注入管毎の注入速度の低下や注入完了に伴う注入管の本数の減少は残りの注入管の注入圧力の増加や注入速度の増大をもたらすが、それを調整するために、従来の先願発明で提案されているリターン回路を設けて注入速度を減少させる方法だと、注入液はリターン中にゲル化が進行して注入管経路中で粘性が増大して注入圧力が上がったり、ゲル化してしまったりして地盤中への土粒子間浸透が不可能になる。
(5) 1つの注入ポンプの圧力・流量の制御と多数の注入管路における圧力・流量の制御を同時に行なって所定の注入圧力・流量を各注入管路毎に行うことは非常に複雑でかつ急速に行われなくては注入条件の変化に対応した注入操作が不可能である。
(6) 以上の理由からリターン方式をとることなく注入ポンプの圧力と流量と複数の各注入管路における注入圧力、注入速度を自動的にかつ急速に最適値になるように制御することが要求される。
本発明者は上記先願発明の問題点をPID制御により解決して注入状況に応じて自動的に地盤を破壊したり逸脱する事なく土粒子間浸透によって注入する事を可能にして実用化に成功したものである。
特許第3458097号 特許第3654855号
上述したように、地盤中に設置した複数の注入管路に一つのポンプから同時に注入する場合、各注入管路吐出口の地盤の注入圧力が異なれば、圧力の低い注入管路のみに注入液が吐出され、所定の注入量を複数の注入管路に同時に注入することは不可能であった。
また、前述した先願では一台のポンプから多数のオリフィスまたは噴射口を介して多数の注入管に同時に注入液を送液し、地盤中に注入する方法では個々の注入管について、地盤の抵抗圧の変化の幅が大きい場合、あるいは、それぞれの注入管における地盤抵抗圧が注入過程中に変化する場合、ポンプ圧力が変動してしまい、このため、多様な地盤条件下で各注入管の注入において図1の直線範囲内で注入圧力と注入速度を制御して注入することは不可能であって、すぐに0点を越えてしまいそれを0′点まで低くするという作動はきわめて時間がかかり実用上、不可能であり、また、多数の注入管のうち、いずれかの注入管の注入が終了してのち、残りの注入管からの注入を最適の圧力および注入速度を保ちながら注入することもまた困難なため、実用化には至っていないのが実情である。
例えば、複数の注入管のうち、一部の注入管の注入が完了してこの注入管路のバルブを閉塞した場合、送液管内の圧力は急上昇して残りの注入管への注入量が急激に増大してしまい、最適の注入圧力で最適の注入速度を維持して注入を継続することが困難になる。
また、各注入管からの吐出量を注入状況に応じて急速に変動させることも困難である。これは注入ポンプの制御と各注入管路の制御を同時に行なって地盤条件や注入条件の変化に対応して直ちに所定の圧力・流量を制御することが困難なことにある。このために先願発明ではリターン回路を設けたが前述した問題があり、装置が複雑になる他、注入中の注入液の粘性増加やゲル化のために実用化が困難であった。
そこで、本発明の目的は、地盤注入の際の地盤の多様性或いは注入過程中の注入の変化に対して、PID制御により直ちに自動的に前述した適切な注入圧力、注入速度で注入し得、上述の公知技術に存する欠点を改良した画期的な地盤注入装置および工法を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、複数の注入管路吐出口の浸透抵抗圧力がそれぞれ異なっても、複数の注入管路から同時に、或いは選択的に、それぞれの注入管において適切な注入圧力と注入速度で自動的に注入し得、さらに、複数の注入管路のうち、一部の注入圧力、注入速度が変化しても或いは注入が完了して注入を停止しても、他の残りの注入管路に影響を与えず、最適の圧力および注入速度を保ったまま、最後の一本の注入管路まで容易に注入し得、さらにまた、注入中、各注入管路毎にその注入速度を注入状況に応じて調整し得、また土粒子間浸透が可能な限界圧力内で注入して、また適切な固結形状を保持しうるのに充分な注入圧力をもって注入することを可能にし、上述公知技術に存する欠点を改良した地盤注入装置および工法を提供することにある。
さらにまた、本発明の他の目的は、液状化防止工事あるいは大規模工事における急速施工のための地盤改良等、大容量土の地盤改良に適し、特に、改良すべき地盤に複数の注入管路を設置し、これら複数の注入管路から注入液を同時に、選択的に、かつ地盤条件、注入条件に応じて直ちに最適の注入圧力、注入速度を保つように自動的に制御して注入し得る地盤注入装置および工法を提供することにある。
従来、最適の開度を得るための調整に時間がかかり結局はリターン方式によりリターンバルブのオンオフのみで可能な方法をとらざるを得なかった。それに対して本発明者はPID制御を適用して急速に所定の値に圧力・流量を得ることにより本発明の実用化を可能にしたものである。
上述の目的を達成するため、本発明者は注入ポンプのPID制御と複数の注入管路の流量・圧力制御弁のPID制御を連動して行なうことによって自動的に複数の注入管の各注入管毎に適切な圧力・流量制御を同時に行なって、注入する事を可能にした。先願における、圧力・流量の制御はリバーシブルモーターを正逆回転してシャフトを上下させて制御弁内流路の断面を変化させて制御する。
この場合、リバーシブルモーターの正逆回転の変更はOn/Off制御で行うから図11(a)に示すように操作量の変化が大きすぎ、目標値に対し、行き過ぎを繰り返すために目標値近くで凸凹を繰り返すため時間がかかり、直ちに目標値に制御することが難しい。まして一台の注入ポンプの制御と複数の注入管路の制御を同時に行なって、所定の圧力・流量を地盤条件や注入条件に対応して直ちに行うことは更に不可能に等しい。
PID制御はP:Proportional(比例)I:Integral(積分)D:Differential(微分)の3つの組合せで制御するもので細かな制御をスムーズに早急に自動制御する事が可能である。
本発明は、このようなPID制御を用いることにより地盤注入において一台のポンプから多数の注入管路に分岐して所定の注入圧力・流量でかつ地盤条件・注入条件に対応して直ちに制御することを可能にしたものである。
PID制御を応用した上述の条件による注入方式はかつて存在しなかったもので、本出願人によって始めて上記課題の解決が可能になった。図11(b)はPI制御の説明図である。比例制御だけでも目標値に近づけることはできる。
しかし、比例制御では操作量を目標値と計測値の差に比例するものとして、その偏差値を徐々にゼロに収斂させるものであるが、目標値に近くなるものの、いつまでも残留偏差がゼロにならず操作時間を要する。
このため比例動作に積分動作を加えて、残留偏差を時間的に累積し、ある大きさになったところで操作量を増やして偏差をなくすように作動させるものがPI制御である。
しかし、PI制御では制御応答に時間がかかる。それに対して本発明においては、一台の注入ポンプの制御と多数の注入管の圧力・流量制御を同時に行い、かつ地盤の変化、注入条件の変化に直ちに対応できなくてはならない。
このように急激に起きる変化に対して偏差が前回偏差との差が大きいときには操作量を多くして機敏に反応しなくてはならない。この偏差の変化量をみることが「微分」に相当し、PI制御に微分動作を加えて応答を早くしたものがPID制御である(図11(c))。
本出願人は上記問題を解決するために一台の注入ポンプの制御と複数の注入管路の制御をPID制御によって同時に行なうことにより上記問題を解決し実用化を可能にして本発明を完成した。
本発明装置によれば、地盤注入液を地盤中に設置された複数本の注入管路を通して地盤中に注入し、該地盤を固結する地盤注入装置において、一台の注入ポンプで圧送した注入液を複数の流量・圧力制御弁・流量計・圧力計を通じて複数本の注入管路に分配し、個々の流量・圧力制御弁により、夫々所定の範囲に設定した注入速度と注入圧力に自動制御して注入することが出来る分配注入制御装置を有する地盤注入装置であって、該自動制御の方法は注入ポンプの制御と流量・圧力制御弁の制御を連動してなり、該注入ポンプの制御は注入ポンプの吐出口に設けた圧力・流量検出器の計測値をフィードバック値として所定の目標値に制御するPID制御であり、各注入経路の流量・圧力制御弁の後方に設けた流量検出器の合計値をフィードバック値としたPID制御を行なっているようなポンプ圧と流量を確保し、個々の流量・圧力制御弁の制御は流量・圧力制御弁の後方に設けられた流量検出器と圧力検出器の計測値をフィードバック値とした所定の目標値に制御するPID制御であり、目標値と計測値の偏差に対応して流量・圧力制御弁の制御と注入ポンプの圧力と流量の制御を連動して所定の目標値の注入圧力・注入流量に達するように自動制御して複数の注入管からの同時注入或は選択注入を行う地盤注入装置からなることを特徴とする。
さらにまた上述の目的を達する為に本発明方法によれば、地盤注入液を地盤中に設置された複数本の注入管路を通して地盤中に注入し、該地盤を固結する地盤注入工法において、該注入液を加圧する注入ポンプを有する注入液加圧部と、この注入液加圧部に連通され、該注入液を前記注入管路に送液する導管と、前記導管に設けられた流量・圧力制御弁およびこれよりも下流側に設けられた圧力計と流量計とを備えた分配注入制御装置と上記複数の流量・圧力制御弁と圧力・流量計測器につながる複数の注入管路とこれらを制御する制御部からなる地盤注入装置を用い、前記注入液を地盤中に注入することを特徴とする。
本発明は、一台の注入ポンプで圧送した注入液を複数路(例えば8個/ユニット)の流量・圧力制御弁、流量計および圧力計を通じて分配し、個々の流量・圧力制御弁により、夫々任意に設定した注入速度と注入圧力で自動運転することができる分配注入制御装置を用いた注入装置および注入工法である(図3〜図8)。
また更に、設備の増設が必要な場合には、一台の注入ポンプに対してユニット単位で分配注入制御装置の増設を行って数十本の注入管からの同時注入、選択注入を自動的に行うことができる。自動制御箇所は大別すると2箇所で、注入ポンプ制御と流量・圧力制御弁制御となっている。
注入ポンプの制御は、注入ポンプの吐出口に設けた圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御と、各注入経路の流量・圧力制御弁の後方に設けられた流量検出器の合算値(1ユニット時は例えば8個の合算値)をフィードバック値としたPID制御を行い、注入の1次圧力と注入流量(注入速度)を確保している。また、圧力制御と流量制御は内部演算により自動判定し、自動切換えを行う(図3〜図8)。
個々の流量・圧力制御弁の制御は、流量・圧力制御弁の後方に設けられた流量検出器と圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御であり、注入圧力・注入流量で自動制御することが可能となっている(図3〜図8)。
主な特徴を以下に示す。
(1) 注入ポンプ一台で複数個所(例えば8箇所/ユニット)の注入を同時に行うことが出来る。
(2) 複数の夫々の注入圧力・注入流量を任意に設定することが出来る。
(3) 複数の夫々の注入圧力・注入流量を設定値になるように自動制御することが出来る。
(4) 一台のタッチパネルで集中管理が可能である。
(5) 注入仕様を事前に登録することが出来、その都度読み出して自動運転が可能である。各注入管の注入速度、注入圧力、注入量、注入順序、同時注入、注入ステージの選定、許容注入圧力の範囲、許容注入速度の範囲、注入の開始、注入の終了、水洗い等、注入ポンプ並びに各流量・圧力制御弁の仕様を制御部に読み込んでおいてから注入する。
(6) ユニット化することで省スペースを実現している。
(7) 注入完了時に個々に水洗浄が可能となっている。
以上のとおり、本発明によれば、一台の注入ポンプにより多数の注入管路を通して地盤に地盤注入液を注入する際に、各注入管路における注入圧力と注入速度(l/min)を注入状況に応じてPID制御によって最適な注入圧力と注入速度に制御することにより広範囲な地盤改良を急速、かつ確実に行うことができる。
注入圧力と注入速度との関係を示すグラフである。 口径2.0mmの小孔からの流量と地盤抵抗圧力との関係を示すグラフである。 本発明の地盤注入装置と地盤注入工法の一実施形態を示す説明図である。 本発明の装置を用いた流量・圧力制御装置のPID制御の説明図である。 本発明における制御回路の説明図である。 本発明における注入液の送液回路と制御回路の説明図である。 本発明における注入ポンプ制御のフロー図である。 本発明における流量・圧力制御弁のフロー図である。 本発明の地盤注入工法による注入の一例を示す説明図である。 本発明の地盤注入工法による注入の一例を示す説明図である。 自動制御の特性を示すグラフであり、図11(a)はon/offの2値を用いた自動制御の特性を示すグラフ、図11(b),(c)はフィードバック制御の特性を示すグラフであり、図11(b)はPI制御の特性を示すグラフ、図11(c)はPID制御の特性を示すグラフである。
図3〜図9は、本発明の地盤注入装置および地盤注入工法の一実施形態を示し、図3に本発明の地盤注入装置の概要を、図4に流量・圧力制御装置と送・受信回路をそれぞれ示す。また、図5に分配注入制御装置と送・受信回路を、図6に注入液の送液回路と制御回路を、そして、図7に注入ポンプ制御フロー図を、図8に流量・圧力制御弁のフロー図をそれぞれ示す。
本発明は、制御部X、注入液加圧部Y、注入液分配部Z、注入部W並びに制御部の自動制御ラインおよび送液系Aから構成される。これらの装置を用いた本発明のPID制御の特性を図11(c)に示す。
図3に図示するように、注入液加圧部Yは制御部Xからの指示により注入液槽1からの注入液を注入ポンプ(以下「グラウトポンプ」) 2により加圧し、加圧注入液として送液系Aを介して注入液分配部Zに送液する。
制御部Xは、注入液分配部Yからの各流量・圧力制御弁Viに対応した各注入管路Wiの注入圧力Pi、注入流量fiの情報に基づき注入流量f1…fi…fnの合計量を加算してフィードバック値として注入液加圧部Yに指示してグラウトポンプ2からの注入液を所望の流量になるようにインバータ3を作動させて加圧し、注入液分配部Zに送液する。
また、流量・圧力制御装置Uiの流量・圧力制御弁ViのリバーシブルモーターMを作動させて、シャフト4の正逆回転により上下動させて流量・圧力制御弁Viの制御弁内流路の断面を所定の流量になるように制御する。
例えば、シャフト4を正回転させて前進させると(図4において下方に移動)、流量・圧力制御弁Viの制御弁内流路の断面は小さくなり流量は少量となり、一方シャフト5を逆回転させて後退させると(図4において上方に移動)、流量・圧力制御弁Viの制御弁内流路の断面は大きくなり流量は多量となる。
コントローラーX1は、流量・圧力制御装置Uiからの流量・圧力計測結果の情報を受け、その計測値をフィードバック値として所定の注入流量圧力との偏差がゼロに近づくように制御部Xの内部演算により自動判定し、演算を繰り返して目標とする注入圧力・流量になるようにグラウトポンプ2の作動と流量・圧力制御弁Viの作動を連動させて注入部Wの各注入管路W1,W2,…Wi,Wnからそれぞれ適切な注入量の注入が可能になるように制御する(図11(c))。
注入液分配部Zは、注入液加圧部Yからの送液系Aにつながった複数の流量・圧力制御装置U1…Ui…Unからなり、各流量・圧力制御装置UiはリバーシブルモーターMの作動により制御弁内流路の面積を制御する流量・圧力制御弁Viを備え、これら流量・圧力制御弁Viはその後方に流量計fiと圧力計Piを備えている。
また、これら流量・圧力制御装置U1…Ui…Unは、それぞれ先端に注入部Wの各注入管路W1,W2,…Wi,Wnと連結する連結部5を備えており、該連結部5は所定の注入管路Wiを通して所定の注入量を注入し終わった時点、あるいは所定の注入圧に達した時点で、その注入管路Wiを他の注入管路Wiに連結換えすることもできる。
上述の注入管路Wiは、図3と図9にそれぞれ示されるように圧力・流量制御装置Uiからそれぞれ伸長して配置され、先端の連結部5で注入管路Wiと連結される。そして、注入液加圧部Yからの加圧注入液は、分配装置6を介して圧力・流量制御装置Uiに分配され、各注入管路Wiに送液される。
また、分岐流量計f1,f2,…fi,fnの総量を計測してその値をフィードバック値として制御部Xに情報を送り、目標とする流量になるように前述のように制御部X(図6ではPC)内で内部演算が行われ、グラウトポンプ2のインバータ3と流量・圧力制御装置Uiの流量・圧力制御弁Viに指示することが繰り返されて各注入管路Wiから地盤に適切な注入圧力・流量で注入されるように制御される(図11(c))。
なお、注入中に所定の注入量に対して注入圧力が図1のO1,O2点を超えて脈状注入になる危険性がある時は、注入圧力を所定の範囲内におさまるように内部演算により自動制御して流量制御から圧力制御に自動切換を行うこともできる。
また、注入中に所定の注入速度では注入圧力が上がらず安定した注入が行われないために、所定の固結体の形成が困難と考えられる場合は、適切な注入圧力のもとに注入されるように内部演算により自動判定により流量制御して自動的に切替えることもできる。
注入液分配部Zは、複数の流量・圧力制御装置Uiを有し、また流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnと、その後方に分岐流量計f1,f2,…fi,fnおよび分岐圧力計P1,P2,…Pi,Pnをそれぞれ備えている。これら流量・圧力制御装置Uiは連結部5を介して注入液加圧部Yからの加圧注入液を注入部Wの各注入管路W1,W2,…Wi,Wnに送液する。
注入液加圧部Yから注入液分配部Zに至る加圧注入液の送液系Aには、送液流量計f0および/または送液圧力計P0を備えている。なお、上述の送液系Aとは注入液加圧部Yのグラウトポンプ2から注入液分配部Zの流量・圧力制御弁Viまでの系を言う。注入液分配部Zは管状でもよいし、加圧タンクの形状でもよい。
制御部Xは、コントローラー(コンピュータと注入監視盤)X1を主体とし、これに加えて操作盤X2、注入記録盤X3およびデータ入力装置X4を内蔵し、あるいはこれらを制御部Xの外から信号回路並びに外への信号回路に接続して構成される。
また、当該制御部Xは、グラウトポンプ2の送液流量計f0、送液圧力計P0、注入液分配部Zの分岐流量計f1,f2,…fi,fnおよび分岐圧力計P1,P2,…Pi,Pn、さらに流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnにそれぞれ信号回路によって接続されている。
そして、送液流量計f0および送液圧力計P0からの情報、並びに分岐圧力計P1,P2,…Pi,Pnおよび分岐流量計f1,f2,…fi,fnからの情報に基づき、その計測値をフィードバック値として、注入液加圧部Yのインバータ3を作動させて注入液加圧部Yの注入圧力P0と流量f0が目標値になるように自動的に制御する。
また、流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,VnのリバーシブルモーターMを作動させて注入部Wの各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの注入速度と注入圧力が目標の値になるように制御し、その計測値をフィードバック値として繰り返すことにより各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの注入速度と注入圧力を制御する。
各注入管路W1,W2,…Wi,Wnからの注入においては、注入圧が低ければよいものではなく、適切な注入圧力のもとにそれに対応した流量が確保されないと所定の形状を保持した固結体が形成されない。
前述したように各注入管路W1,W2,…Wi,Wnから地盤中に、ある注入圧力をもって注入されるにはグラウトポンプ2のポンプ圧P0と注入圧力Piとの間に充分な差圧が必要であり、ある注入速度で地盤中に注入されるには、その差圧に対して流量・圧力制御弁Viの流路の面積がリバーシブルモーターMの作動によって調整されなくてはならない。
本発明は、加圧注入液の所定の設定流量ないしは設定圧力をもって、あるいは限界範囲内(図1)の流量ないしは圧力をもって注入液を一台のグラウトポンプ2から複数の注入管路W1,W2,…Wi,Wnに同時にまたは選択的に送液、注入する工程を自動的に行う。
また、送液系Aの注入液の圧力と地盤の注入圧力の差圧と流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnの流路の面積に対応して所定の注入流量を得ることができるが、実際の地盤は多様であり、注入管路毎に、土層毎に、或いは注入過程中においても各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおける実際の注入圧力とグラウトポンプ2の圧力の差圧と各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおける流量は変化する。
予め、各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおける流量と注入圧力の上限(或いは下限)を制御部X内に設定しておき、グラウトポンプ2を作動して各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量圧力をフィードバック値として制御部Xに送信する。
制御部Xは、インバータ3とリバーシブルモーターMに指示して、各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量と所定の流量に近づけるように作動する。その結果の各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの圧力と流量の計測値をフィードバック値として制御部Xに送信する。以上を繰り返して各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量が短時間のうちに自動的に許容注入圧力範囲内で所定の値になるようにPID制御を行なう(図4〜図8)。
これによって自動的に適切なポンプ圧力と流量の所定の値を内部演算して見出してグラウトポンプ2のポンプ圧力と流量の所定値と各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの圧力・流量の計測値をフィードバック値として、その値の断面差を小さくするように作動を繰り返すことにより自動的に適切な注入圧力、注入流量をもって各注入管路W1,W2,…Wi,Wnからの同時注入或いは選択注入が可能になる。この結果、広範囲の地盤を自動的に急速、かつ確実に改良する。
流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnの操作は、それぞれ信号回路により制御部Xで操作する。制御部Xは注入液加圧部Yの送液流量計f0および送液圧力計P0並びに分岐流量計fi並びに分岐圧力計Piからの情報に基づき、流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnの制御、さらには、水洗管路への切換え制御が電磁弁によって行なわれる。また、注入管路W1,W2,…Wi,Wnの他の注入管路W1,W2,…Wi,Wnへの連結換えも行なわれる(図6、図9)。
なお、上述の分岐流量計f1,f2,…fi,fnは、回転流量計あるいは電磁流量計等、任意の流量計を使用でき、パルスで出力された電気信号が制御部Xに入力され、カウントされる。
また、送液流量計f0および/または送液圧力計P0や、分岐流量計f1,f2,…fi,fnおよび/または分岐圧力計P1,P2,…Pi,Pnからの情報に基づく制御部Xからの注入液加圧部Yへの指示によりインバータ3が制御され、グラウトポンプ2の回転数を調整し、毎分流量f0や注入圧力P0を制御し、かつ各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量圧力を制御する(図5、図6、図9)。
注入部Wは、図3,5,9に示されるように、地盤7内に設置された複数の注入管路W1,W2,…Wi,Wnからなり、それぞれ注入液分配部Zの各流量・圧力制御装置U1,U2,…Ui,Unと連結され、注入液加圧部Yからの加圧注入液を注入液分配部Zを介し、複数の注入管路W1,W2,…Wi,Wnを通して地盤7内に注入し、地盤7を固結する。
また、インバータ3の回転数を多くすることにより分配装置6の上流側の圧力を高めることができ、かつ多数の分配装置6より下流側との圧力差を大きく保つことができる。このため、最適の流量と注入圧力を保ち、所定の固結形状を得ることができ、また多数の注入管路W1,W2,…Wi,Wnから地盤7内に同時注入して大容量土の急速施工が可能になる(図3、図5)。
また、図3に図示するようにグラウトポンプ2の下流側に送液圧力計P0および/または送液流量計f0を設けられている。そして、それぞれの送液圧力計P0および/または送液流量計f0からの情報は制御部Xに送られ、その情報に基づいてインバータ3が作動してグラウトポンプ2から必要な注入圧力P0と注入流量がf0が送液される。
各注入管路における注入圧力Piまたは注入流量fiの計測値をフィードバック値として制御部Xに情報が送られ、それを受けて流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnに信号が送られ、前述した方法で適切な圧力・流量を所定値とした流量基準値或いは圧力基準値になるように流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnが調整される。また、その計測結果のPo、fo、Pi、fiが再度制御部Xに送られ、これらが繰り返えされて基準値に近づけられる。
リバーシブルモーターMのシャフト4を矢印方向に、上下に正逆移動し、送液系A側の圧力ないしは流量を所望の設定値とする。これらのグラウトポンプ2の制御と流量・圧力制御装置U1,U2,…Ui,Unの制御を制御部Xを介して情報の受信と指示を繰り返して連動させて許容圧力内で所定の流量で注入することができる。
地盤注入中において、或いは土層が変化した場合、最適の注入圧や注入速度は変化するのが常であるが、本発明によれば地盤7の変化や注入過程中の注入状況の変化においてもこのような過程によって自動的に最適の注入が可能になる。
図4の流量・圧力制御弁Viにおいて、上流側の高い圧力部から下流側の低い圧力部に流体が流出する場合、差圧を充分に大きくとれば、流量・圧力制御弁Vi内の流路の面積に対応して安定した圧力・流量をもって注入管路W1,W2,…Wi,Wnに送液することができる。
本発明はPIDシステムにより自動的に各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおける所定の圧力流量の制御並びに注入条件、地盤条件の変化に対応した流量・圧力の制御を急速に行なうことができる(図11(c))。
しかし、地盤注入において地盤は多様であって、土層が変化する。また注入中に注入液の粘性が変化するため注入圧力や注入流量も変化する。また注入液は注入の初めから終りまで常に全注入管路W1,W2,…Wi,Wnから正確に同様に注入されるとは限らず、あるいは、対象注入領域によっては早く完了して注入を終了する注入管路Wiもでてくる。
ところが、注入管路W1,W2,…Wi,Wnの一部が注入を終了すると、この注入量が残りの他の注入管路Wiに分配されるため、残りの注入管路Wiからの吐出量が増え、かつ注入圧が上がってしまう。
本発明によれば、予め図1のように最適の注入圧力、注入速度がわからなくても、ともかく任意に注入圧力、注入流量を注入開始すれば各注入管W1,W2,…Wi,Wnの注入圧力、注入速度のフィードバック値を制御部Xに送信してグラウトポンプ2並びに流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnの微調整を繰返していくことにより自動的に各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおいて最適の注入圧力注入流量で注入することが可能になる。
例えば、n=8(注入管路n=8本)とし、fiを10 l/minとし、fo=80 l/minと設定して注入する。
グラウトポンプ2の圧力流量の計測値と各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量圧力の計測値をフィードバック値とし、繰り返して連動してグラウトポンプ2と流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,VnのPID制御を行う。
qi=10 l/min、注入圧力の上限値をpi=500kN/m2とする。このためn=8、10×8=80 l/minとして、80 l/minになるようにインバータ3を調整する。
グラウトポンプ2の流量Qの測定値から、80 l±△をフィードバック値として偏差△が0に近づくように注入液加圧部Yのグラウトポンプ2のインバータ3を制御して測定値になるように制御する。
各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量qiが10 l/minになるように流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,VnのリバーシブルモーターMを作動して計測された値をqi±△としこれをフィードバック値として各注入管路W1,W2,…Wi,Wnの流量が10 l/minになるように△をゼロに近づくように制御部Xに送信し、制御部Xからの指示により各流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnの流路を調整する。
また、グラウトポンプ2からの送液系Aにおける流量fo±△と流量・圧力制御装置U1,U2,…Ui,Unにおけるqi±△の△をゼロに近づけるように制御部XのPCによって情報の受けと指示が連動して行われて各注入管路W1,W2,…Wi,Wnから許容注入圧力内で所定の注入流量で注入される。
もしqiの一つである、qAが10 l/minでPAが異常に高くなったならばPAが適正範囲内におさまるように、qAを低下させてPAを低下させる。
例えば、qAを9 l/minとしてq0=10×7+9=79 l/minとなる。このようにグラウトポンプ2の圧力・流量と流量・圧力制御弁V1,V2,…Vi,Vnを制御することになるが、制御部XのPCにqi並びに/又はPiの上限、下限を入力しておけば、これらの制御はPCの内部演算により自動的に行なわれる。
また、Piの注入圧が図1のO点をすぎて低下すれば注入液は逸脱しているかもしれないからその注入管路Wiの注入を中断して残りの7本を10 l/minとしてq0=70 l/minとすることもある。
本発明装置によれば、PID制御によりこれらの基準値或いは許容範囲は前述したように、注入しながら適切な値を設定していくことができるので、圧力・流量の計測値をフィードバック値として基準値に出来るだけ近づくようにグラウトポンプ2の制御と圧力流量計の制御を連動することによりリターンさせることなく自動的に適切な注入が可能になる。
本発明は、任意の注入管路を用いることができる。例えば、図3と図9に図示するように地盤7内に設置された複数の任意の注入管路W1,W2,…Wi,Wnを通して複数の注入地点に同時にまたは選択的に注入することができ、また同一深度の複数の注入ステージまたは深度方向に異なる複数のステージに同時にまたは選択的に注入することもできる。
また、図10に図示するように、外管Waと外管Wa内に設置され、複数の注入液流路を備えた内管Wbとからなる1本の注入管路Wiを通して異なる複数の注入ステージに同時または選択的に注入することもできる。
また、例えば図3に図示するように、ある深度のステージに板状の固結層、すなわち第一改良ブロックを形成し、次に当該第一改良ブロックの下層のステージにさらに板状の固結層、すなわち、第二改良ブロックを形成して積層体とすることができる。
また、図9に図示するように、同一深度のステージにおいて第一改良ブロックを形成し、次に当該第一改良ブロックに隣接して第二改良ブロックを第一改良体に一体に連続させて形成することもできる。この場合も複数の注入管路からの同時注入または選択注入が可能である。
なお、本発明は仮設注入や本設注入等、すべての地盤注入に用いることができるが、液状化対策工のように大容量土を経済的に急速施工するためには画期的効果を発揮する。
また、本発明では注入地盤の近傍部に設けた地盤変位計からの情報に基づき各注入管路W1,W2,…Wi,Wnにおける注入量、注入圧力、注入速度及び注入ポイントの選定を管理することにより地盤変位の少ない地盤改良が可能になる。この場合、地盤変位の許容量についての仕様を制御部に登録しておけば地盤変位を許容範囲になるように注入することができる。
本発明は、一台の注入ポンプにより複数の注入管を通して地盤注入する際に、各注入管路における注入圧力、注入速度を、PID制御により注入情況に応じて最適な注入圧力、注入速度となるように自動的に調整することができる。
X 制御部
Y 注入液加圧部
Z 注入液分配部
W 注入部
A 送液系
1 注入液槽
2 グラウトポンプ(注入ポンプ)
3 インバータ
4 シャフト
5 連結部
6 分配装置
7 地盤
Vi 流量・圧力制御弁
Ui 流量・圧力制御装置
P0 圧力計
fo流量計
fi 分岐流量計
Pi 分岐圧力計
Wi 注入管路
PC コンピュータ
GM グラウトミキサー(注入ポンプ)
GP グラウトポンプ
IV インバータ
FCV 流量制御弁
FS 流量計
SV 電磁2方弁
WP 送水ポンプ
WT 貯水槽

Claims (7)

  1. 一台の注入ポンプで圧送された注入液を複数の注管路の夫々に設けられた流量・圧力制御弁と流量計・圧力計を通じて複数の注入管路に分配すると共に、それぞれの流量・圧力制御弁により注入速度と注入圧力で自動制御する分配注入制御装置と、これらを制御する制御部を備えてなる地盤注入装置において前記注入ポンプの制御は当該注入ポンプの吐出口に設けられた圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御と、各注入管路の流量・圧力制御弁の後方に設けられた流量検出器の計測値の合算値をフィードバック値としたPID制御によって行い、前記流量・圧力制御弁の制御は当該制御弁の後方に設けられた流量検出器と圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御によって行い、かつ前記注入ポンプのPID制御と流量・圧力制御弁のPID制御を相互に連動して行うことにより、各注入管路の注入圧および/または注入速度の目標値と計測値の偏差を小さくして、前記複数の注入管路の注入圧力・注入流量を適切な値に自動的に制御して注入材を地盤に同時注入或は選択注入するように構成されていることを特徴とする地盤注入装置。
  2. 請求項記載の地盤注入装置において、前記注入ポンプはインバータを、分配注入制御装置はニードルバルブをそれぞれ備えてなり、地盤の注入圧力および/または注入速度についてそれぞれの分配注入制御装置の下方に位置する圧力・流量計からの情報に基づく制御部からの指示により、該インバータ並びにニードルバルブの作動を相互に連動させて所定の注入流量・圧力になるように自動的に制御して注入するように構成されていることを特徴とする地盤注入装置。
  3. 一台の注入ポンプで圧送された注入液を複数の注入管路の夫々に設けられた流量・圧力制御弁と流量計・圧力計を通じて複数の注入管路に分配すると共に、それぞれの流量・圧力制御弁により注入速度と注入圧力で自動制御する分配注入制御装置と、これらを制御する制御部をそれぞれ備え前記注入ポンプの制御は当該注入ポンプの吐出口に設けられた圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御と、各注入管路の流量・圧力制御弁の後方に設けられた流量検出器の計測値の合算値をフィードバック値としたPID制御によって行い、前記流量・圧力制御弁の制御は当該制御弁の後方に設けられた流量検出器と圧力検出器の計測値をフィードバック値としたPID制御によって行い、かつ前記注入ポンプのPID制御と流量・圧力制御弁のPID制御を相互に連動して行うことにより、各注入管路の注入圧および/または注入速度の目標値と計測値の偏差を小さくして、前記複数の注入管路の注入圧力・注入流量を適切な値に自動的に制御して注入材を地盤に同時注入或は選択注入することを特徴とする地盤注入工法。
  4. 請求項記載の地盤注入工法において、地盤変位計からの情報に基づき各注入管路における注入量・注入圧力・注入速度の管理並びに注入ポイントの選定を行うことを特徴とする地盤注入工法。
  5. 請求項3または4に記載の地盤注入工法において、注入管路の流量・圧力の情報に基づきインバータの作動による注入ポンプの圧力および/または注入速度の制御と分配制御装置の制御を連動させて複数の注入管路における流量および/または圧力を所定の範囲の値に自動的に制御して注入することを特徴とする地盤注入工法。
  6. 請求項3〜5のいずれかひとつに記載の地盤注入工法において、前記分配注入液分配部はリバーシブルモーターおよびこのリバーシブルモーターに連結され、このモータの稼動によって上下に運動するシャフトを備え、このシャフトを注入液分配部内の管路内に挿入し、上下に移動させることによって前記管路の横断面の面積を調整することを特徴とする地盤注入工法。
  7. 請求項3〜6のいずれかひとつに記載の地盤注入工法において、液状化対策に適用することを特徴とする地盤注入工法。
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