JP5190327B2 - 鉛蓄電池極板用格子体の鋳造用離型剤 - Google Patents
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(1)鉛蓄電池極板用格子体の鋳造に使用するコルク粉末含有離型剤において、コルク粉末の平均粒径が30〜60μmであり、コルク粉末中の粒径100μm以上の粒子の累積値が1〜10質量%であり、かつコルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が0〜12質量%であることを特徴とする離型剤である。
(2)コルク粉末中の粒径100μm以上の粒子の累積値が2〜7質量%であるところの上記(1)記載の離型剤、
(3)コルク粉末中の粒径100μm以上の粒子の累積値が2〜5質量%であるところの上記(1)記載の離型剤、
(4)コルク粉末の平均粒径が30〜50μmであるところの上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の離型剤、
(5)コルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が1〜12質量%であるところの上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の離型剤、
(6)コルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が1〜10質量%であるところの上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の離型剤、
(7)コルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が5〜10質量%であるところの上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の離型剤、
(8)コルク粉末の粒度分布において、0.1〜200μmの粒径の粒子が90質量%以上であるところの上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の離型剤、
(9)コルク粉末の粒度分布において、0.1〜200μmの粒径の粒子が95質量%以上であるところの上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の離型剤、
(10)コルク粉末の粒度分布において、0.1〜200μmの粒径の粒子が98質量%以上であるところの上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の離型剤
を挙げることができる。
使用した機器及び原料は下記の通りである。
<粉砕機>
乾式ジェット粉砕機:株式会社セイシン企業製、STJ−200(商標)
<粒度測定装置>
レーザー回折・散乱式粒度分布測定器:株式会社セイシン企業製、LMS−30(商標)
<原料>
天然コルク粉末:永柳工業株式会社製、200A(商標)、平均粒径:60μm、粒度範囲:約10〜200μm
原料の天然コルク粉末を上記乾式ジェット粉砕機において粉砕することにより各平均粒径を有するコルク粉末を製造した。粉砕機への原料仕込み量をいずれも10kgとし、かつ原料供給圧をいずれも0.7MPaとした。また、粉砕圧力を夫々、1.0MPa、0.7MPa及び0.35MPaとして、平均粒径が50μm、40μm及び30μmの各コルク粉末を製造した。平均粒径50μm、40μm及び30μmの各コルク粉末並びに原料の天然コルク粉末の粒度範囲、粒径100μm以上の粒子の累積値及び粒径10μm以下の粒子の累積値を表1に示す。平均粒径及び粒度範囲は、上記のレーザー回折・散乱式粒度分布測定器により測定したものである。また、各累積値は、目開き100μm角及び0μm角の篩を使用して測定したものである。
上記のようにして製造した各平均粒径を有するコルク粉末を目開き100μm角の篩を使用して、粒径100μm以下と粒径100μm以上とに分別した。ここで、篩上を粒径100μm以上とし、篩下を粒径100μm以下とした。次いで、粒径100μm以上の累積値が所定の質量%となるように両者を採取して混合し、各試料を調製した。ここで、平均粒径40μmのコルク粉末に関しては粒径100μm以上のコルク粒子の不足分のために、また、平均粒径30μmのコルク粉末に関しては粒径100μm以上のコルク粒子の全量のために、原料の天然コルク粉末を篩分けして得られた粒径100μm以上のコルク粒子を使用して試料を調製した。各粒子を採取する際には、いずれも平均的な粒子を採取し得るように、分別した各粒子を夫々良く混合した後、JIS Z8816に準拠して円錐四分法を使用した。
上記と同様にして目開き10μm角の篩を使用して、粒径10μm以下と粒径10μm以上とに分別した。ここで、篩下を粒径10μm以下とし、篩上を粒径10μm以上とした。次いで、粒径10μm以下の累積値が所定の質量%となるように両者を採取して混合し、各試料を調製した。各粒子を採取する際には、上記と同様にしていずれも平均的な粒子を採取した。
上記のようにして得たコルク粉末45グラムと水500ミリリットルとを混合し、次いで、室温で約10時間攪拌してコルクを水中によく分散させて液Aを製造した。別途、親水性フュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製、AEROSIL200(商標))15グラムと水500ミリリットルとを混合してフュームドシリカの塊が残らないように良く分散させ、次いで、そのまま室温で約10時間放置して液Bを製造した。次いで、得た液Aの全量と液Bの全量とを混合し、室温で約10時間攪拌した。次いで、該混合液にケイ酸ソーダ40グラムを混合し、更に、室温で約10時間攪拌して離型剤を製造した。
上記のようにして得た離型剤を、スプレーガンを使用して、予め200℃に保持した鋳型全面に約0.1mmのコルク層が形成されるように均一にスプレー塗布した。次いで、鉛合金湯が鋳型の格子体形成箇所に流れ易いようにするために、格子体形成箇所の外枠部分のみに、更に離型剤を均一にスプレー塗布して、外枠部分のコルク層の厚さが合計で約0.3mmとなるようにした。
上記のようにして製造された、離型剤が塗布された鋳型を使用して、幅285mm、高さ130mm及び厚さ1.45mmのカルシウム鉛合金格子体を鋳造した。鋳造時の鋳型温度は200℃であり、かつ溶湯温度は600℃であった。製造された格子体の質量は約90グラムであった。次いで、同一の鋳型を使用し、かつ同一条件でカルシウム鉛合金格子体を鋳造し、製造された格子体の質量を測定した。この操作を、製造された格子体の質量が100グラム以上になるまで繰り返した。格子体を繰り返し製造する操作は、溶湯を鋳型に流し込み、湯口に溜まった溶湯が凝固したのを目視で確認して、出来上がった格子体を鋳型から取り出し、その後、再び溶湯を鋳型に流し込む作業を繰り返すことにより実施した。従って、溶湯の凝固に要する時間が変動すれば、格子体製造の1サイクルに要する時間も変動する。下記の表2〜5において、鋳造面数とは、上記のようにして製造された格子体の合計数(面)を言い、鋳造時間とは、全格子体を製造するのに要した時間[時間(hour)]を言う。また、総合評価は、鋳造面数と鋳造時間とから判断したものであり、表中の各記号は、○:非常に良好、Δ:良好、×:不良を意味する。
上記の平均粒径60μmの天然コルク粉末200A(商標)を使用し、上記のようにして粒径100μm以上の累積値が、夫々、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%、2質量%、1質量%及び0質量%となるように調整して、7種類のコルク粉末を製造した。また、該コルク粉末において、粒径10μm以下の累積値は0質量%であった。該コルク粉末を使用して、上記のようにして離型剤を製造し、鋳型へ塗布した。その鋳型を使用して格子体を製造した。その結果を表2に示した。
上記のようにして製造した平均粒径50μmのコルク粉末を使用した。まず、実施例3と同一にして、粒径100μm以上の累積値が5質量%となるように調整した。次いで、粒径10μm以下の累積値が、夫々、0質量%、5質量%、10質量%及び15質量%となるように調整した。該コルク粉末を使用して、上記のようにして離型剤を製造し、鋳型へ塗布した。その鋳型を使用して格子体を製造した。その結果を表3に示した。
上記のようにして製造した平均粒径40μmのコルク粉末を使用し、粒径10μm以下の累積値が、夫々、0質量%、5質量%、10質量%及び15質量%となるように調整した以外は、実施例5と同一に実施した。但し、粒径100μm以上の累積値が5質量%となるように調整した際、不足分の粒径100μm以上の粒子を、原料の天然コルク粉末を篩分けして得られた粒径100μm以上のコルク粒子から補充した。その結果を表4に示した。
上記のようにして製造した平均粒径30μmのコルク粉末を使用し、粒径10μm以下の累積値が、夫々、0質量%、5質量%、10質量%及び15質量%となるように調整した以外は、実施例5と同一に実施した。但し、粒径100μm以上の累積値が5質量%となるように調整した際、粒径100μm以上の粒子として、原料の天然コルク粉末を篩分けして得られた粒径100μm以上のコルク粒子を使用した。その結果を表5に示した。
Claims (3)
- 鉛蓄電池極板用格子体の鋳造に使用するコルク粉末含有離型剤において、コルク粉末の平均粒径が30〜60μmであり、コルク粉末中の粒径100μm以上の粒子の累積値が1〜10質量%であり、かつコルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が0〜12質量%であることを特徴とする離型剤。
- コルク粉末の平均粒径が30〜50μmであり、かつコルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が1〜10質量%であるところの請求項1記載の離型剤。
- コルク粉末中の粒径10μm以下の粒子の累積値が5〜10質量%であるところの請求項1又は2記載の離型剤。
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