JP5190150B1 - スピーカユニット内蔵品 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のサイズの製品に内蔵された比較的小型のスピーカユニットから、原音に極めて忠実な音を出力させることを可能にする。
【解決手段】スピーカユニットSを内蔵するスピーカユニット内蔵品において、薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板2を備えており、スピーカユニットSの正面側がバッフル板2の正面側に向くように、スピーカユニットSのフレームがバッフル板2に直接固定されており、バッフル板2およびスピーカユニットSはともに、スピーカユニットSの振動板の振動方向に進退自在な状態に保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピーカユニットを内蔵する、スピーカユニット内蔵品の技術に関する。
スピーカボックス内蔵品に関連し、スピーカユニットを内蔵する枕が知られている。特許文献1は、スピーカユニットをバッフル板の穴部に配設したスピーカの構造について開示している。この構造は、前記スピーカユニットのフレームが、コーン(振動板)の振動方向即ち前後方向にコーンの振幅程度のストロークで進退自在に振動可能となるように、バッフル板へ柔軟に係合し、スピーカユニットからバッフル板への振動が吸収される構造である。そして、そのような構造を持つスピーカを枕に内蔵することが可能である。
また、特許文献2は、バッフル板としてゲル板を用い、ゲル板に設けた穴を塞ぐようにスピーカユニットが取り付けられたスピーカシステムについて開示している。このスピーカシステムによれば、濁り音、歪音の原因になる不正振動をゲル板が吸収することができる。
また、特許文献3は、中央付近に開口部を有する中間支持体と、中間支持体の上にその開口部を跨いで掛け渡され使用者の頭を載せる中央付近が下方へ湾曲可能な弾性を有する長板と、この長板の下面に前記中間支持体の開口部に臨むように長板の長手方向に離して取付けられた左右一対のスピーカと、長板の上面に重ねた上部クッションと、これらを包む袋と、を備え、前記スピーカで前記長板を加振するスピーカ付き枕について開示している。
特許第3796134号公報(段落0039、0073〜0092、図1、図6、図7など) 特許第3828876号公報(段落0007、0008、図1など) 特許第4104930号公報(請求項1、図1など)
特許文献1〜3に記載の技術を利用して、スピーカユニット内蔵品として例えばスピーカユニットが内蔵されたクッション、カバン、ボックス等を得ようとすると、以下のような課題がある。即ち、特許文献1〜3に記載の技術に拠っては、スピーカユニットが内蔵されたクッションやカバンが大型化することがある。特に、スピーカユニットが内蔵されたクッションやカバンにおいては、持ち運んで使用されることが想定される。従って、これらが大型化すると、これらの持ち運びが面倒になる。さらには、スピーカユニットが内蔵されたボックスにおいては、定置して使用されることが想定される。従って、スピーカユニットが内蔵されたボックスが大型化すると、占有体積が大きくなる。さらには、設置が面倒になる。そして、特許文献1〜3に記載の技術によっては、原音に忠実な音を再生できないことがある。
具体的には、特許文献1において、頭部を載置する使用者にスピーカユニットからの音を聴かせるために、特許文献1のスピーカを枕の内部に配置すると、枕のサイズが通常の枕のサイズよりも大きくなってしまう問題がある。よって、比較的小型のスピーカユニットを内蔵させ、原音に忠実な音を再生できる通常のサイズとすることが望まれる。また、特許文献2のゲル板は、重く、高価であるため、ゲル板をバッフル板として使用したスピーカユニットを内蔵した枕は相当重くなってしまう。よって、ゲル板に替わり、ゲル板と同等以上の効果を奏する部材をバッフル板に用いることが望まれる。さらに、特許文献3によれば、スピーカの背面側から出力される背面音は、中間支持体の開口部に閉じ込められてしまう。そのため、スピーカの振動板が良好に振動して原音に高忠実な音を出力することは期待できない。
そこで、本発明では、通常のサイズの製品に内蔵された比較的小型のスピーカユニットから、原音に極めて忠実な音を出力させることを可能にすることを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、スピーカユニットを内蔵するスピーカユニット内蔵品において、薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板を備えており、前記スピーカユニットの正面側が前記バッフル板の正面側に向くように、前記スピーカユニットのフレームが前記バッフル板に直接固定されており、前記バッフル板および前記スピーカユニットはともに、前記スピーカユニットの振動板の振動方向に進退自在な状態に保持され、かつ、前記バッフル板は、実質的に拘束されていない状態で、前記スピーカユニット内蔵品の内部に保持されることを特徴とする。
かかる構成によれば、スピーカユニットのフレームが、薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板に直接固定されている。このため、スピーカユニットの振動がフレームを介してバッフル板に伝達され、スピーカユニットおよびバッフル板は、ほとんど拘束を受けない状態でスピーカユニットの振動板の振動方向に進退自在に振動することができる。バッフル板を、拘束を受けることなくスピーカユニットと一緒に振動させることにより、比較的小型のスピーカユニットを通常のサイズの製品に内蔵させた場合でも、そのスピーカユニットから出力される音が、原音に極めて忠実な音になる。このような音は、濁り音や歪音などといった不正振動等に起因する雑音は含まない音であるため、クッション、カバン、ボックス等の内蔵品の使用者にとって心地よい音となる。
本発明によれば、通常のサイズの製品に内蔵された比較的小型のスピーカユニットから、原音に極めて忠実な音を出力させることができる。
第1実施形態のスピーカユニット内蔵クッションの外観斜視図である。 第1実施形態のスピーカユニット内蔵クッションの構成部材を厚さ方向に分解したときの分解斜視図である。 (a)は、スピーカユニットが取り付けられているゴム板を正面側から視たときの斜視図であり、(b)は、スピーカユニットが取り付けられているゴム板を背面側から視たときの斜視図であり、(c)は、B−B視断面図である。 音響システムの機能構成図である。 未使用時における図1のスピーカユニット内蔵クッションのA−A視断面図である。 第2実施形態のスピーカユニット内蔵カバンの(a)外観斜視図および(b)D−D線断面図である。 第3実施形態のスピーカユニット内蔵ボックスの(a)外観斜視図および(b)F−F線断面図である。 第3実施形態のスピーカユニット内蔵ボックスの適用例の外観斜視図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を説明する。本実施形態のスピーカユニット内蔵品は、スピーカユニットを内蔵するものである。そして、本実施形態のスピーカユニット内蔵品は、薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板を備えており、前記スピーカユニットの正面側が前記バッフル板の正面側に向くように、前記スピーカユニットのフレームが前記バッフル板に直接固定されており、前記バッフル板および前記スピーカユニットはともに、前記スピーカユニットの振動板の振動方向に進退自在な状態に保持される。以下、本実施形態のスピーカユニット内蔵品を、3つの実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)を挙げて説明する。
[1.第1実施形態]
はじめに、スピーカユニットを内蔵するクッション(スピーカユニット内蔵クッション、以下、単に「クッション」と言う)について、図1〜図5を参照しながら説明する。説明の便宜上、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。また、図5において、後記する音源PL、付属装置A、スピーカユニットSと付属装置Aとを接続するプラグやケーブルなどの図示は省略している。
図1に示すように、第1実施形態のクッションKは、正面視略正方形の形状を呈している。例えば、クッションKの上下左右方向の一辺の長さは500mmであり、通常のサイズである。また、厚さ方向(前後方向)の長さも通常のサイズである。クッションKは、第一のクッション体1と、バッフル板2と、一対のスピーカユニットSR(S)、SL(S)と、第二のクッション体3と、クッションカバー4と、を備えている。クッションカバー4は、スピーカユニットSから出力される音を遮蔽しない布製であり、第一のクッション体1と、バッフル板2と、一対のスピーカユニットSと、第二のクッション体3とを包み、クッションKの外観を構成する。
(第一のクッション体1)
図2に示すように、第一のクッション体1は、クッションKの最も背面側に配置されており、クッションKの全体を支持している。第一のクッション体1は、通気性を有し、人間が接触した時に破損しない程度の剛性と弾力性とを有し、例えば、繊維状の合繊綿や玉綿でできている。よって、クッションKの使用者に良好な手触りや弾力性が与えられる。なお、図2において、クッションカバー4の図示は省略している。
第一のクッション体1に使用されている合繊綿や玉綿は、それほど大きな減衰能を持たない。よって、第一のクッション体1は、スピーカユニットSの背面側に出力される音である「背面音」をほとんど吸音することなく背面側へ逃がす。つまり、通気性と弾力性とに富む合繊綿や玉綿は、スピーカユニットSの背面側の音圧を変化させること無く、スピーカユニットSからの背面音を背面側へ逃がすため、背面音の抜けを良好にすることができる。使用者の手等がクッションKに接触し、第一のクッション体1が多少潰れたとしても、合繊綿や玉綿の弾力性が富んでいるため、合繊綿や玉綿の通気性は確保されている。よって、使用者がクッションKを使用している状態において、第一のクッション体1は、スピーカユニットSからの背面音を背面側へ逃がし、背面音の抜けは良好である。背面音が吸音されると、スピーカユニットSの背面側の音圧が変化し、スピーカユニットSの振動板S5(図3(c)参照)への抵抗力が発生し、その振動板S5の動きを規制するため、減衰能の大きい材料を第一のクッション体1に用いることは、適当でない。減衰能の大きい材料としては、例えば、ウレタンフォーム(スポンジ)がある。なお、前記「背面音」に対して、スピーカユニットSの正面側に出力される音を「正面音」を呼ぶ。
(バッフル板2)
バッフル板2は、スピーカユニットSから出力される背面音を正面側に伝搬することを遮蔽する背面音遮蔽板である。なお、背面音遮蔽板の詳細については、例えば、特許文献1の請求項1などに開示されているので、その説明は省略する。バッフル板2は、後記するサイズ程度であっても背面音を遮蔽することができる。このため、スピーカユニットSからの正面音と背面音との相互干渉は十分に抑えられ、スピーカユニットSからの正面音は弱められることはない。なお、背面音と正面音との相互干渉の詳細については、例えば、特許文献1の段落0041、0042に開示されているので、その説明は省略する。
バッフル板2は、薄く柔軟な軟質ゴムよりなり、例えば、安価なクロロプレンゴム(ゴム硬度45)などの合成ゴムや、天然ゴムなどからなるものである。バッフル板2は、正面視正方形の形状を呈しており、水平方向に延びている。例えば、バッフル板2の上下左右方向の長さは400mm、厚さは2mmといったサイズである。バッフル板2は、第一のクッション体1の正面側に配置されているとともに、クッションKの略中心に配置されている。バッフル板2には、スピーカユニットSをバッフル板2に対して所定の位置に固定するための一対の孔21(図2参照)が形成されている。
バッフル板2は、後記するように、フレームS1のフランジ部S1a(図3参照)と直接固定しているので、スピーカユニットSが作動すると、スピーカユニットの振動板S5の振動方向において、スピーカユニットSと一緒に進退自在に振動することができる。このような進退自在の振動を最適化するために、バッフル板2の板厚を1mm〜5mmとし、そのゴムの硬さは、ゴム硬度で、20〜60(JIS規格に準拠。規格番号:JIS K 6253)にするのが好ましい。
また、バッフル板2は、軟質、かつ、薄く、フレームS1のフランジ部S1aと直接固定しているので、スピーカユニットSからの背面音と共鳴し易くなり、パッシブ・ラジエターとして機能することができる。なお、パッシブ・ラジエターの詳細については、例えば、特許文献1の段落0016などに開示されているので、その説明は省略する。
(スピーカユニットS)
スピーカユニットSは、例えば、厚さ方向と同じ方向の軸を有する略円筒状の外形を有しており、その円筒の口径が約50mmとなる一対の小型のフルレンジスピーカである。小型のスピーカユニットSを用いることで、スピーカユニットSを内蔵したクッションKのサイズを必要以上に大きくしなくても、クッションKの内部にスピーカユニットSを配置することができる。
スピーカユニットSの内部構造は、図3(c)に示すとおりであり、スピーカユニットSは、凹状の振動板S5(コーン)、振動板S5を支承するフレームS1(図3参照)、永久磁石S6、振動板S5を振動自在に振動させるボイスコイルS7、振動板S5を懸架するエッジS8などの周知の構成部材を備えている。なお、スピーカユニットの周知の構成部材の詳細は、例えば、特許文献2(段落0021〜0023、図1参照)に開示されているので、その説明は省略する。
図1に示すとおり、スピーカユニットSは、上下左右方向におけるバッフル板2の正面中央近傍に配置されている。また、スピーカユニットSR,SLの距離は、スピーカユニットSR,SLの中心間距離として、220mmである。スピーカユニットSをこのように配置することにより、使用者がクッションKを使用した際に、スピーカユニットSから出力される音(ステレオ音)が偏ることなく、使用者にとって同じように聴こえる。
図3(a)に示すように、スピーカユニットSのフレームS1は、略円筒状の外形を形成している。また、スピーカユニットSのフレームS1は、その円筒の外壁の略中央から周方向外側に延びるように形成されているフランジ部S1aを含んでいる(図3(a)参照)。また、振動板S5は、スピーカユニットSの正面を形成している。なお、図3(a)において、スピーカユニットカバーC(後記)の図示は省略している。
フランジ部S1aには、ネジS2(図3(b)参照)が貫通するためのネジ穴S11が形成されている。また、バッフル板2には、ネジS2が貫通するためのネジ穴22が形成されている。スピーカユニットSをバッフル板2に取り付ける際、スピーカユニットSをバッフル板2の孔21の内側に配置させ、フランジ部S1aをバッフル板2に背面側から係止させる。このとき、フレームS1のネジ穴S11をバッフル板2のネジ穴22に対向させ、ネジS2をネジ穴S11およびネジ穴22に貫通させる。フランジ部S1aの背面側において、貫通させたネジS2とナットS3とを螺合させることで、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aをバッフル板2の孔21の外周部に直接固定する(図3(b)参照)。よって、スピーカユニットSがバッフル板2の孔21を塞ぐように、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aがバッフル板2に直接固定されるため、スピーカユニットSから出力される正面音は、クッションKの使用者に確実に聴こえるようにし、スピーカユニットSから出力される背面音は、正面側に遮蔽される一方、バッフル板2がパッシブ・ラジエターとして機能し、正面側に共鳴音を伝えるようにできる。なお、図3(c)において、ネジS2の図示は省略している。
ここで、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aでバッフル板2に「直接固定する」という意味は、スピーカユニットSのフレームS1の振動がバッフル板2に伝達するのを阻害する部材を、フレームS1とバッフル板2との間に介在させないで固定するという意味である。したがって、スピーカユニットSのフレームS1とバッフル板2との間に吸振部材(特許文献1の段落0040参照)を介在させない。ただし、何らかの部材を介在させたとしても、スピーカユニットSの振動板S5の振動方向における、バッフル板2およびスピーカユニットSの進退自在な振動が確保されていればこの限りでない。
図3に示すように、バッフル板2に固定されたスピーカユニットSの正面側は、バッフル板2の正面側に向いて開放されており、バッフル板2に被覆されていない。よって、スピーカユニットSは、バッフル板2に遮られること無く正面音を出力することができ、その正面音が、クッションKの使用者に確実に聴こえるようになる。
スピーカユニットSの背面側の端部には、プラスの極性とマイナスの極性を持つ一対の端子S4、S4が配置されている(図3(b)参照)。例えば、複数のプラグを用いてケーブルの一端を端子S4、S4にそれぞれ接続し、そのケーブルの他端を外部の音源と接続する。これにより、その音源から受信する音の信号をスピーカユニットSに対して直接的または間接的に伝送し、スピーカユニットSから音を出力させることができる。
(スピーカユニットカバーC)
図2に示すように、スピーカユニットカバーC(保護部材)は、バッフル板2の正面側に配置されており、バッフル板2の正面側にあるスピーカユニットSを保護する。スピーカユニットカバーCは、略円筒状を呈しており、スピーカユニットSの正面側を外側から囲んでいる。よって、使用者がクッションKを使用中に、スピーカユニットSの振動板S5(図3参照)の破損を防ぐことができる。スピーカユニットカバーCの正面側の端部は、スピーカユニットSから出力される音を遮らない程度に開口している。
なお、略円筒状のスピーカユニットカバーCには、その周壁部の内部を軸方向に貫通する孔C1が形成されており、スピーカユニットカバーCの孔C1をバッフル板2のネジ穴22に対向させるとよい。これにより、ネジS2がネジ穴S11およびネジ穴22だけでなくスピーカユニットカバーCの孔C1も貫通することで、スピーカユニットカバーCは、スピーカユニットSの正面側の外側に固定される。
(第二のクッション体3)
図2に示すように、第二のクッション体3は、通気性の高いメッシュである袋31に、樹脂短管32(図5参照)を多数充填させたクッション体である。樹脂短管32は、例えば、外径6mm、肉厚0.2mm、長さ8mmの管形状を呈しており、ポリエチレンなどの高分子系の材料でできている。よって、第二のクッション体3は、通気性を有し、人間が接触した時に破損しない程度の剛性と弾力性とを有しており、クッションKの使用者に良好な手触りや弾力性が与えられる。
第二のクッション体3に使用されている樹脂短管32の減衰能は比較的小さい。そのため、スピーカユニットSからの正面音をほとんど吸音することなく正面側へ伝搬する。つまり、通気性と弾力性とに富む樹脂短管32は、スピーカユニットSの正面側の音圧を変化させること無く、スピーカユニットSからの正面音を正面側へ伝搬するため、正面音の抜けを良好にすることができる。使用者がクッションKを使用することで第二のクッション体3が多少潰れたとしても、樹脂短管32の弾力性が富んでいるため、樹脂短管32の通気性は確保されている。よって、使用者によるクッションKの使用時において、第二のクッション体3は、スピーカユニットSからの正面音を正面側へ伝搬し、正面音の抜けは良好である。
なお、樹脂短管32は、例えば、指で摘んだときに比較的容易に潰れる程度に軟質であることが好ましい。軟質にすることで、硬質にするよりも、樹脂短管32を媒介してクッションKの使用者に届く音が、柔らかく拡がりがある音となる。
袋31は、樹脂短管32が袋31から飛び出し、スピーカユニットSの内部に入り込むことを防ぐ。袋31は、例えば、樹脂製であってもよいし、布製であってもよい。
第二のクッション体3は、バッフル板2の正面側に配置されており、第一のクッション体1に支持されている。スピーカユニットSから出力される音の音質を考慮すると、第二のクッション体3の厚さは、均一または略均一にすることが好ましい。そのために例えば、水平方向に延びている第二のクッション体3の袋31の全体に亘って格子状に、布製品の値札付けなどに使われるタグピン(不図示。連結手段)をタグガンで打ち込み、タグピンを配置した箇所において袋31の正面側の布と背面側の布とを連結するとよい。このようにすることで、均一または略均一に拡がった樹脂短管32を区分し、使用者がクッションKをどのように使用しても、第二のクッション体3の厚さが不均一化することを防ぐことができる。
樹脂短管を充填するクッション体に対し、通常は、上下方向にまたは左右方向に布製の仕切りを入れることしかできない。よって、仕切りの入れていない方向においては、クッション体の厚さが頻繁に不均一化してしまう。また、樹脂短管を充填するクッション体に対し、上下方向および左右方向に布製の仕切りを入れると、その仕切りにより仕切られた空間に樹脂短管を充填することができない。
(音響システム)
次に、主に図4を参照して、スピーカユニットSを用いた音響システムについて説明する。この音響システムは、右RチャンネルとなるスピーカユニットSR(S)と、左LチャンネルとなるスピーカユニットSL(S)と、付属装置A(外部機器)と、音源PLとが、例えばプラグやケーブルを用いて電気的に接続して構成されている。なお、付属装置Aは、例えばプラグやケーブルを用いてスピーカユニットSの端子S4に接続している。
音源PLは、例えばステレオ音源であり、光ディスクを用いたCDプレーヤ、磁気テープを用いたカセットテーププレーヤ、DVDプレーヤなどである。音源PLから出力される音の信号は、付属装置Aに入力される。
付属装置Aは、音源PLから出力される音の信号を変換して、スピーカユニットSから出力される音の音量、音質などを制御する装置である。付属装置Aは、1または複数の装置から構成することができる。付属装置Aは、増幅部A1、音量調整部A2、電源A3といった構成部を備えている。
増幅部A1は、音源PLから受信する音の信号を増幅する。音源PLは、増幅部A1に対して、例えばBluetooth(登録商標)等の無線により接続される。増幅部A1は、例えば、メインアンプ、プリアンプとして実装することができる。
音量調整部A2は、スピーカユニットSから出力される音の音量を調整する。音量調整部A2は、スピーカユニットSからの出力に関する抵抗値を制御する可変抵抗器として実装することができる。
電源A3は増幅部A1、音量調整部A2等に電力を供給するものである。
≪使用例≫
次に、クッションKの使用例について説明する。
第一のクッション体1と、第二のクッション体3との間に配置されているバッフル板2およびスピーカユニットSは、通気性と弾力性とを有する第一のクッション体1および第二のクッション体3からは拘束をほとんど受けていない。また、バッフル板2およびスピーカユニットSは、第一のクッション体1と、第二のクッション体3と以外からは拘束を受けていない。そして、バッフル板2は、軟質、かつ、薄い材質でできており、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aと直接固定している。
よって、スピーカユニットSのフレームS1と同様(特許文献1の0039参照)、バッフル板2も、ほとんど拘束を受けない状態で、スピーカユニットSの振動板S5の振動方向と同じ方向で、進退自在に振動することができる。つまり、スピーカユニットSの振動板S5の振動がフレームS1を介してバッフル板2に伝達されることで、スピーカユニットSおよびバッフル板2は、ほとんど拘束を受けない状態でスピーカユニットSの振動板S5の振動方向に進退自在に振動することができる。バッフル板2を、拘束を受けることなくスピーカユニットSと一緒に振動させることにより、比較的小型のスピーカユニットSを通常のサイズのクッションに内蔵させた場合でも、そのスピーカユニットSから出力される音が、原音に極めて忠実な音になる。このような音は、濁り音や歪音などといった不正振動等に起因する雑音は含まない音であるため、クッションKの使用者にとって心地よい音となる。
なお、発明者は、軟質、かつ、薄いバッフル板2およびスピーカユニットSが、上記のように拘束を受けていない状態にあるときに、スピーカユニットSから出力される音の音質が所定の音質以上であることを確認した。
なお、特許文献1のスピーカユニットでは、原音に高忠実な再生音を得るために、フレームの前後方向動作を柔軟に規制する吸振部材が用いられている(特許文献1の段落0040参照)。しかし、この吸振部材によって、スピーカユニットからバッフル板への振動は吸収されてしまうため、バッフル板そのものは、スピーカユニットの振動板の振動方向に進退自在に振動しない。
また、特許文献3のスピーカ付き枕に用いられている長板は、少なくとも枕の使用者の頭部を支えるために、相当大きな剛性を有すると考えられる。それほどまでに大きな剛性を有する長板は、スピーカの振動板の振動方向に進退自在に振動しない。
以上が、第1実施形態のクッションKに内蔵されたスピーカユニットSおよびバッフル板2の主要な特徴であるが、その他にも下記の特徴が存在する。
図5に示すクッションKの未使用時に対し、使用者の手が正面側に接触すると、クッションKが変形する。しかし、そのような変形があっても、第一のクッション体1と、第二のクッション体3との間に配置されているバッフル板2およびスピーカユニットSは、それら以外からは拘束を受けていない。よって、クッションKの未使用時と使用時とでスピーカユニットSから出力される音の音質は変わらない。なお、クッションKの使用者の耳に届くスピーカユニットSから出力される音は、図5において、白抜きの矢印および実線の矢印で描かれている。第二のクッション体3の樹脂短管32の作用により、第二のクッション体3の正面側全体から柔らかく拡がりがある音が聴こえる。
薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板2は、ゲル板(特許文献2参照)と比べて軽く、かつ安価である。また、スピーカユニットSも小型であるため軽い。よって、バッフル板2およびスピーカユニットSを含むクッションKは、相当軽量化され、クッションKの使用者にとって使い勝手のよいものとなる。
また、一対のスピーカユニットSは、1枚のバッフル板2に固定されていることで、スピーカユニットSそれぞれから出力される音の連帯感が強くなり、音質が良好となる。また、ステレオ音の出力において、バッフル板を2分してそれぞれのバッフル板に1つのスピーカユニットを固定し、その2分したバッフル板を分離してクッションKの内部に配置した場合には、スピーカユニットそれぞれから出力される音の連帯感が弱くなる傾向にあるものの、音質は良好である。
≪まとめ≫
第1実施形態によれば、スピーカユニットSおよびバッフル板2は、第一のクッション体1と、第二のクッション体3とからは拘束をほとんど受けていない。また、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aが、薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板2に直接固定されている。このため、スピーカユニットSの振動がフレームS1を介してバッフル板2に伝達され、スピーカユニットSおよびバッフル板2は、ほとんど拘束を受けない状態でスピーカユニットSの振動板の振動方向に進退自在に振動することができる。バッフル板2を、拘束を受けることなくスピーカユニットSと一緒に振動させることにより、比較的小型のスピーカユニットSを通常のサイズのクッションKに内蔵させた場合でも、そのスピーカユニットSから出力される音が、原音に極めて忠実な音になる。このような音は、濁り音や歪音などといった不正振動等に起因する雑音は含まない音であるため、クッションKの使用者にとって心地よい音となる。
また、スピーカユニットSから出力される正面音は、クッションKの使用者に確実に聴こえるようにし、スピーカユニットSから出力される背面音は、正面側に遮蔽される一方、バッフル板2がパッシブ・ラジエターとして機能し、正面側に共鳴音を伝えるようにできる。
また、クッションKをどのように使用しても、使用者には同じように聴こえる。さらには、クッションKの使用中に使用者がクッションKをどのように動かしても、第二のクッション体の厚さが不均一化することを防ぐことができる。
≪その他≫
なお、前記実施形態は、クッションKを実施するための好適なものであるが、その実施形式はこれに限定されるものではない。したがって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、実施形式を種々変形することが可能である。
例えば、スピーカユニットSは、ステレオ音を出力する一対のスピーカユニットとして説明した。しかし、モノラル音を出力する単一のスピーカユニットを使用した場合であっても本発明を適用することができる。これは、第3実施形態において後記する。第二のクッション体3には、軟質の樹脂短管32を用いているので(硬質でもよい)、単一のスピーカユニットを用いてもそのスピーカユニットから出力される音が拡がり、クッションKの使用者には、その音が十分聴こえる。
また、バッフル板2は、薄い正方形の形状を呈しているものとして説明した。しかし、例えば、長方形、円形、楕円形、多角形の形状を呈していてもよい。
また、第一のクッション体1は、繊維状の合繊綿や玉綿でできているクッション体として説明した。しかし、第一のクッション体1の材質は、合成樹脂短管、合成樹脂製球状ビーズ(例:コルマ(登録商標)ビーズ)、天然綿、そば殻、グラスウール、羽毛、またはパームマット、といった通気性と弾力性とに富む材質であってもよい。このような材質を用いた第一のクッション体1は、合繊綿や玉綿を用いたときと同様、スピーカユニットSの背面側の音圧を変化させること無く、スピーカユニットSからの背面音を背面側へ逃がすため、背面音の抜けを良好にすることができる。また、第一のクッション体1は、必要に応じて、これらの材質を包むための袋を有してもよいし、有していなくてもよい。この袋は、布製でもよいし、樹脂製でもよい。
第一のクッション体1の材質が合成樹脂短管または合成樹脂製球状ビーズであるとき、その合成樹脂短管または合成樹脂製球状ビーズは、指で摘んだときに比較的容易に潰れる程度に軟質であるとよい。これにより、スピーカユニットSから出力される音を、柔らかく拡がりがある音にすることができる。
また、第二のクッション体3は、メッシュの袋31に、樹脂短管32を充填させたクッション体として説明した。しかし、第二のクッション体3の材質は、合繊綿、合成樹脂製球状ビーズ(例:コルマビーズ)、天然綿、そば殻、グラスウール、羽毛、またはパームマット、といった通気性と弾力性とに富む材質であってもよい。このような材質を用いた第二のクッション体3は、樹脂短管32を用いたときと同様、スピーカユニットSの正面側の音圧を変化させること無く、スピーカユニットSからの正面音を正面側へ伝搬するため、正面音の抜けを良好にすることができる。また、第二のクッション体3は、これらの材質を包むための袋を有してもよいし、有していなくてもよい。この袋は、布製でもよいし、樹脂製でもよい。さらに、第二のクッション体3の材質は、第一のクッション体1の材質と同一であってもよいし、異質であってもよい。
第二のクッション体3の材質が合成樹脂短管または合成樹脂製球状ビーズであるとき、その合成樹脂短管または合成樹脂製球状ビーズは、指で摘んだときに比較的容易に潰れる程度に軟質であるとよい。これにより、スピーカユニットSから出力される音を、柔らかく拡がりがある音にすることができる。さらに、発明者が行った実験結果によれば、軟質合成樹脂短管よりも、軟質合成樹脂製球状穴明きビーズのほうが、音の拡がりが大きかった。
また、連結手段としてのタグピンを用いて、第二のクッション体3を、均一または略均一にした。この連結手段は、他にも、複数のケーブル等を結束する結束ワイヤであってもよい。第二のクッション体3の袋31の全体に亘って格子状に、多数の結束ワイヤを配置し、その配置した箇所において袋31の正面側の布と背面側の布とを連結し、その箇所の第二のクッション体3の厚さを、その箇所の周辺部よりも薄くする。これにより、樹脂短管32の上下左右方向の動きを規制する仕切りが形成され、クッションの使用中に使用者がクッションKをどのように動かしても、第二のクッション体3の厚さが不均一化することを防ぐことができる。
また、第一のクッション体1の材料となる合繊綿の使用量を増減することで、使用者の使用形態や使用者の手の大きさに合うようにクッションKを嵩上げしたり、嵩下げしたりすることができる。合繊綿の使用量を変更しても、スピーカユニットSから出力される背面音を吸音する程度はあまり変わらず、使用者に聴こえる音の音質への影響はほとんど無い。
また、スピーカユニットSのフレームS1のフランジ部S1aがバッフル板2に直接固定されると、スピーカユニットSがバッフル板2の孔21を塞ぐ構成をとり、スピーカユニットSからの正面音はクッションKの使用者に確実に聴こえるようにし、背面音は正面側に遮蔽される一方、バッフル板2がパッシブ・ラジエターとして機能し、正面側に共鳴音を伝えるという効果を奏するようにした。しかし、例えば、特許文献3の図5に示すように、バッフル板の背面側に固定したスピーカユニットと対向する複数の小孔をバッフル板に設けた構成においても、前記効果と同様の効果を奏する。
また、クッションKに、第一のクッション体1と、バッフル板2と、一対のスピーカユニットSと、第二のクッション体3とを包むクッションカバー4を用いた。しかし、例えば、クッションカバー4を用いる代わりに、特許文献3の図4に示すように、クッションの周縁を紐でくくるようにしてもよい(特許文献3の段落0030参照)。
クッションKは、前記の正面視略正方形のクッションに限らず、正面視略長方形や正面視略円形のクッションであってもよい。
[2.第2実施形態]
次に、図6を参照しながら、第2実施形態のカバンGを説明する。なお、クッションKと同じものについては同じ符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。また、図6においては、図示の簡略化ために、一部部材を省略して示している。また、図6に示すカバンGは、基本的には、前記したクッションKと同様の構成を有する。そして、カバンGにおいては、前記したクッションKと同様の機構によりスピーカユニットSからの原音に極めて忠実な音が発せられる。従って、以下の説明においては、前記したクッションKと異なる点を主に説明する。
図6(a)に示すカバンGは、布製の筐体34と、使用者が手を引っ掛けることにより、カバンGを持ち運び可能な持ち手35とを備えている。前記したスピーカユニットSやバッフル板2等は、筐体34内に収納されている。前記のように筐体34は音を通す布(遮蔽しない)により構成され、これにより、カバンG内のスピーカユニットSから発せられる音が使用者に到達するようになっている。
前記したクッションKにおいては、バッフル板2の各面側に、第一のクッション体1として繊維状の合繊綿や玉綿が設けられ、第二のクッション体3として樹脂短管32を充填した袋31が設けられている。一方で、カバンGにおいては、図6(b)に示すように、バッフル板の各面側に、合繊綿や玉綿からなる第一のクッション体36と、合繊綿や玉綿からなる第二のクッション体37とが設けられている。第一のクッション体36および第二のクッション体37はいずれも通気性と剛性と弾力性とを有するものである。なお、バッフル板2は、その両端がカバンGの内壁に密着するように折り曲げられ、折り曲げられた部分において図示しないピン等により、バッフル板2がカバンG内に固定されている。
カバンGの寸法としては、筐体34の外寸として、左右方向の長さが330mm、上下方向の長さが240mmである。また、また、スピーカユニットSR,SLの中心間距離は、180mmである。バッフル板2は、シリコンゴムからなり、上下方向の長さは240mm、左右方向の長さは380mmである。
カバンGは、あたかもスピーカユニットSが存在しないのに、カバンGから音が発せられる外観になっている。そして、付属装置A(図4参照)、MP3プレーヤー等の音楽再生装置(図示しない)やBluetooth(登録商標)受信機等を内蔵させることにより、カバンGは携帯用としても使用可能である。そのため、カバンGによれば、例えば移動中であっても、気軽に音楽等を聴くことができる。また、室内にカバンGを配置した場合に、スピーカユニットSの存在が目視されないため、インテリア性が良好である。また、カバンGの内部には、第一のクッション体36および第二のクッション体37が設けられているため、カバンGの外部から力が付加されても、変形により外力が緩和され、スピーカユニットSが破損することがない。
なお、図示のカバンG内部には、第一のクッション体36と第二のクッション体37とが設けられているが、これらは適宜省略してもよい。
[3.第3実施形態]
次に、図7および図8を参照しながら、第3実施形態のボックスBを説明する。なお、クッションKと同じものについては同じ符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。また、図7および図8においては、図示の簡略化ために、一部部材を省略して示している。また、図7および図8に示すボックスBは、基本的には、前記したクッションKと同様の構成を有する。そして、ボックスBにおいては、前記したクッションKと同様の機構によりスピーカユニットSからの原音に極めて忠実な音が発せられる。従って、以下の説明においては、前記したクッションKおよびカバンGと異なる点を主に説明する。
ボックスBの構成を図7に示す。図7(b)は図7(a)のF−F線断面図である。図7(b)に示すように、ボックスBは、筐体38と、バッフル板2の各面側に第一の支持体40および第二の支持体41と、第一の支持体40を外部から覆うシート42と、第二の支持体41を外部から覆うシート39とを備えている。
第一の支持体40および第二の支持体41はいずれも通気性と剛性と弾力性とを有するものである。第一の支持体40および第二の支持体41は、サランロック(登録商標)により構成される。第一の支持体40および第二の支持体41は、いずれも、スピーカユニットSが嵌るように予め成形されている。このように、ボックスBにおいて、第一の支持体40および第二の支持体41は、スピーカユニットSの外形状に沿って嵌合可能な凹部が設けられ、通気性と弾力性とに富み、かつ、スピーカユニットを支持可能な程度の剛性を有する支持体になっている。
第一の支持体40および第二の支持体41はいずれも、バッフル板2を挟むようにして、筐体38の内壁面に設けられている溝に嵌められて固定される。また、バッフル板2は、前記のクッションKと同様とすることができるが、ウレタンゴムも適用可能である。
シート42は、漆塗りの麻製メッシュシートである。シート42は、ボックスBの使用時、正面側に配置される。シート42が第一の支持体40を覆って設けられることにより、第一の支持体40が筐体38から外れることをより確実に防止することができる。また、シート39は、ネトロン(登録商標)からなるシートである。ネトロンはポリプロピレンからなるシートである。シート39は、ボックスBの使用時、背面側に配置される。シート39が第二の支持体41を覆って設けられることにより、第二の支持体41が筐体38から外れることをより確実に防止することができる。
また、バッフル板2は、図7(b)に示すように、糸43によって、第二の支持体41に結わえられている。これにより、バッフル板2は拘束されず、自由に移動可能になる。なお、図示はしていないが、バッフル板2と第二の支持体41とは、上端部、下端部、左端部、右端部それぞれを数点(2〜3点)ずつ結わえられている。
前記したクッションKにおいては、クッションK内に2つのスピーカユニットSが設けられていたが、ボックスB内においては1つのスピーカユニットSのみが設けられている。従って、スピーカユニットSの設置体積が小さくなり、設置上の制約が小さくなる。ただし、2つのボックスBを同一のバッフル板2で接続して左右に配置することにより、音の臨場感を増大させることもできる。具体的な使用例を、図8に示す。
図8は、ボックスBを2つ組み合わせたスピーカシステムの全体構成を示す図である。それぞれのボックスB(BL,BR)の内部には、それぞれ単独のスピーカユニットS(SL,SR)が設けられている。そして、スピーカユニットS(SL,SR)は、同一のバッフル板2に固定されている。即ち、ボックスBL,BRは、同一のバッフル板2により接続されている。
図示のように、ボックスBL,BRの間にいる使用者は、ボックスBL内のスピーカユニットSLからの音と、ボックスBR内のスピーカユニットSRからの音との両方を聴取可能になっている。これにより、音源PL(図4参照)からの音をステレオによって聴くことができる。また、同一のバッフル板2に2つのスピーカユニットSL,SRを固定することにより、左右のスピーカユニットSL,SRからの音の連帯感が増して、臨場感が増大する。
なお、図示のボックスB内部には、第一の支持体40と第二の支持体41とが設けられているが、これらは適宜省略してもよい。即ち、スピーカユニットSの外形状に沿って嵌合可能な凹部が設けられ、通気性と弾力性とに富み、かつ、スピーカユニットSを支持可能な程度の剛性を有し、スピーカユニットSのフレームが固定されたバッフル板2を支持する支持体は1つのみであってもよく、2つ以上設けられてもよい。
[4.変形例]
以上、本実施形態を3つの具体例を挙げて説明したが、本実施形態は前記の内容に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施可能である。即ち、例えば、各実施形態で説明した技術的な事項を適宜組み合わせた技術を実現することもできる。その他、本発明に必要となる各種部材の形状(スピーカユニットの種類や形状など)、材質、配置、寸法(各部材の大きさや厚さなど)など具体的な構成について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
BR,BL(B) ボックス
G カバン
K クッション
SR,SL(S) スピーカユニット
1,36 第一のクッション体
2 バッフル板
3,37 第二のクッション体
40 第一の支持体(支持体)
41 第二の支持体(支持体)

Claims (4)

  1. スピーカユニットを内蔵するスピーカユニット内蔵品において、
    薄く柔軟な軟質ゴムよりなるバッフル板を備えており、
    前記スピーカユニットの正面側が前記バッフル板の正面側に向くように、前記スピーカユニットのフレームが前記バッフル板に直接固定されており、
    前記バッフル板および前記スピーカユニットはともに、前記スピーカユニットの振動板の振動方向に進退自在な状態に保持され、かつ、前記バッフル板は、実質的に拘束されていない状態で、前記スピーカユニット内蔵品の内部に保持される
    ことを特徴とするスピーカユニット内蔵品。
  2. 請求項1に記載のスピーカユニット内蔵品がスピーカユニット内蔵クッションであって、
    通気性を有し、剛性と弾力性とを有する第一のクッション体と、
    通気性を有し、剛性と弾力性とを有する第二のクッション体と、を備えており、
    前記スピーカユニットと、前記バッフル板とは、前記第一のクッション体と、前記第二のクッション体との間に配置される
    ことを特徴とするスピーカユニット内蔵クッション。
  3. 請求項1に記載のスピーカユニット内蔵品がスピーカユニット内蔵カバンであって、
    通気性を有し、剛性と弾力性とを有する第一のクッション体と、
    通気性を有し、剛性と弾力性とを有する第二のクッション体と、を備えており、
    前記スピーカユニットと、前記バッフル板とは、前記第一のクッション体と、前記第二のクッション体との間に配置される
    ことを特徴とするスピーカユニット内蔵カバン。
  4. 請求項1に記載のスピーカユニット内蔵品がスピーカユニット内蔵ボックスであって、
    前記スピーカユニットの外形状に沿って嵌合可能な凹部が設けられ、通気性と弾力性とに富み、かつ、前記スピーカユニットを支持可能な程度の剛性を有する支持体を備え、
    前記スピーカユニットのフレームが固定された前記バッフル板は、前記支持体に支持される
    ことを特徴とするスピーカユニット内蔵ボックス。
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