JP5189911B2 - 装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラム - Google Patents

装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラムに係り、特に装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うための装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラムに関する。
従来より、健常者が簡単に行える動作でも身体障害者や高齢者にとっては非常に困難である場合が多い。また、筋骨格系の衰弱や損傷、未発達といった下肢運動機能障害等を持つ人は、現代社会において急激な増加を続けている。これは、交通事故による傷害や高齢者人口の増加もその要因の一つとして考えることができる。
このため、今日ではこれらの人達の動作を補助或いは代行するための種々のパワーアシスト装置の開発が進められている(例えば、非特許文献1)。
なお、このようなパワーアシスト技術は、例えばリハビリテーションを施す場合にも適用できる。具体的には、けがや病気等の直接的或いは間接的な要因によって低下してしまった可動部の機能を回復させるために、当該部の周囲の筋肉に負荷を加えたり、外力を加えて関節の曲げ伸ばしを行ったりすることができる。なお、このような場合には、医者や理学療法士の指導のもとで実施される。
また、これらのパワーアシスト装置としては、例えば、利用者(以下「装着者」という)に装着される装着式動作補助装置がある。この種の装着式動作補助装置には、例えば本発明者が提案するように、装着者の動作に応じた前記装着者の関節の角度を検出する角度センサや、装着者の動作パターンを構成する一連のフェーズの個々に対応する関節角度等を基準パラメータとしてそれぞれ格納したメモリを備えるものがある。
ここで、上述したフェーズとは、装着者が行う一連の動作(タスク)パターンを分割する上での最小単位となるものであり、装着者の動作補助のために求められる動力は、フェーズ毎に定まることになる。
この装着式動作補助装置においては、装着者の動作パターンの各フェーズを特定し、このフェーズに応じた動力を駆動源に発生させるための指令信号(制御信号)を生成する自律的制御手段を備えている。また、自律的制御手段は、コンピュータに自律的制御を実行させるプログラムからなり、例えば角度センサにより検出された関節角度と、メモリに格納された基準パラメータの関節角度とを比較することにより、装着者の動作パターンのフェーズを特定できるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
更に、装着式動作補助装置では、例えば着席姿勢から起立するまでの一連の動作パターンの各フェーズに対応する関節角度を基準パラメータとしてメモリに予め格納しておけば、自律的制御手段による駆動源の制御によって、着席姿勢の装着者の腰、膝を回動させる筋力に対して駆動源がパワーアシストすることで装着者が楽に起立することができる。
したがって、この装着式動作補助装置では、自律的制御手段による指令信号のゲインを適切に設定することで、装着者が自ら発生すべき動力(筋力)を可及的に抑えることができ、動作に伴う装着者の負担を抑える上で好ましいものとなる。
Takao Nakai,Suwoong Lee,Hiroaki Kawamoto and Yoshiyuki Sankai,"Development of Power Assistive Leg for Walking Aid using EMG and Linux," Second Asian Symposium on Industrial Automation and Robotics,BITECH,Bangkok,Thailand,May 17−18,2001. 特開2005−230099号公報
ところで、上述した装着者による動作パターンの各フェーズは、例えば、「立ち上がり」、「座り」、「歩き」、「走り」、「階段登り」、「階段下り」等のそれぞれの動作毎に個々に専用の動作パターンが予め設定され、一連のフェーズの個々に対応する関節角度等を基準パラメータとしてそれぞれ格納したメモリから特定のフェーズが抽出されて、その内容を連結して一連の動作補助としての信号が出力されている。
しかしながら、所定のタスクを構成するフェーズであっても、例えば各フェーズでの関節角度の推移(軌跡)のパラメータ/パターンは、装着者毎に異なり、このパラメータ/パターンの相違が装着者それぞれの動作の特徴となる。したがって、予め設定されているフェーズのパラメータ/パターンと装着者自身の動作の特徴とが異なっている場合や、予め設定されているフェーズのパラメータ/パターンと装着者の要求するパターン/パラメータとが異なっている場合等は最適な補助ができない場合がある。例えば、リハビリ等に用いられる場合には、運動機能が回復することにより、負荷のかかり具合が変動することがあってもその変動に適したフェーズを迅速に対応させることができない。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うための装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
請求項1に記載された発明は、装着者に対して動力を付与する駆動源を有する動作補助装着具により装着者の動作を補助或いは代行する装着式動作補助装置において、動作補助対象部位の関節に対応する位置で回動自在に互いに連結される部材の前記装着者の動作に応じた位置から得られる関節角度を検出する第1の検出手段と、前記装着者の筋活動に伴う生体信号を検出する第2の検出手段と、予め所定の単位動作をフェーズとして、前記装着者の所定の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者の関節角度と生体信号とを関連付けフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータを格納した格納手段と、前記第1の検出手段により検出された関節角度及び前記第2の検出手段により検出された生体信号に基づいて前記基準パラメータを参照し、前記基準パラメータから一致性の高い前記装着者の動作のフェーズを判定するフェーズ判定手段と、前記フェーズ判定手段により得られたフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして1又は複数の前記基準パラメータを選出するフェーズデータ選出手段と、前記フェーズデータ選出手段により選出されたフェーズデータに応じた動力を前記駆動源に発生させるための指令信号を生成する制御手段とを有し、前記フェーズデータ選出手段は、前記装着者若しくは前記装着式動作補助装置の管理者からの特定のフェーズデータを選択するための指示情報に基づいて前記フェーズ毎にフェーズデータを選出することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うことができる。また、装着者毎に最適なフェーズデータを選出することで、使用性を向上させることができる。
請求項2に記載された発明は、前記第2の検出手段により検出される前記生体信号と、前記第1の検出手段により検出される前記関節角度とを関連付けて前記フェーズデータを設定し、設定したフェーズデータを前記フェーズグループに対応させて前記格納手段に格納することで、基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築手段を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができる。したがって、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
請求項に記載された発明は、前記フェーズデータ選出手段により選出された各フェーズ間の連結部分における各フェーズの生体信号の差分値が予め設定される許容値以上の場合に、前記連結部分に対する前記指令信号を調整するフェーズ間調整手段を有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、フェーズ間調整手段により、フェーズ間の連結部分(繋ぎ目)を滑らかにすることができ、装着者に違和感のない動作補助を提供することができる。
請求項に記載された発明は、前記フェーズ間調整手段は、連結する前後のフェーズにおいて、前のフェーズの終点が後のフェーズの始点と一致するように、前のフェーズに対する前記指令信号を調整することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、装着者毎に最適なフェーズを選択することで、使用性を向上させることができる。
請求項に記載された発明は、前記フェーズ間調整手段は、連結する前後のフェーズにおいて、連結時点を含む前後の処理時間に対応するフェーズを、予め設定される曲線を表す関数に対応させて調整することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、フェーズ間の繋ぎ目を滑らかにすることができ、装着者に違和感のない動作補助を提供することができる。
請求項に記載された発明は、通信ネットワークに接続される外部管理端末から前記フェーズデータを取得する通信手段と、前記通信手段により取得したフェーズデータを用いて前記格納手段に格納された前記基準パラメータのフェーズデータを更新するフェーズ更新手段とを有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、常に最新(最適)なフェーズを用いた動作補助を提供することができる。
請求項に記載された発明は、前記フェーズ判定手段により得られるフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして複数の前記基準パラメータを表示し、表示された複数のフェーズデータから1つを選択させるための表示出力手段を有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、表示されたフェーズデータに対して所望する動作を容易に選択することができる。
請求項に記載された発明は、前記表示出力手段は、前記装着者若しくは前記管理者が、表示された前記複数のフェーズデータから1つを選択したときの選択情報、又は前記基準パラメータの入力を受け付ける前記装着者若しくは前記管理者が、表示された前記複数のフェーズデータから1つを選択したときの選択情報、又は前記基準パラメータの入力を受け付ける入力手段を有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、各フェーズやフェーズ区間等で所望する動作を行わせる基準パラメータを容易に定義することができる。
請求項に記載された発明は、基準パラメータデータベース構築装置において、請求項1乃至8の何れか1項に記載の装着式動作補助装置の前記動作補助装着具から前記第1の検出手段により検出される前記生体信号と、前記第2の検出手段により検出される前記関節角度とを取得し、取得した前記生体信号と前記関節角度とを関連付けたフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築手段を有することを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、装着者毎の動作に対応した基準パラメータデータベースを構築することができる。したがって、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができ、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
請求項10に記載された発明は、装着者に対して動力を付与する駆動源を有した動作補助装着具により装着者の動作を補助或いは代行する装着式動作補助装置における駆動制御方法において、物理現象検出手段により、動作補助対象部位の関節に対応する位置で回動自在に互いに連結される部材の前記装着者の動作に応じた位置から得られる関節角度を検出する第1の検出工程と、生体信号検出手段により前記装着者の筋活動に伴う生体信号を検出する第2の検出工程と、前記第1の検出工程により検出された関節角度及び前記第2の検出工程により検出された生体信号に基づいて、予め所定の単位動作をフェーズとして、前記装着者の所定の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者の関節角度と生体信号とを関連付けフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータを参照し、前記基準パラメータから一致性の高い前記装着者の動作のフェーズを判定するフェーズ判定工程と、前記フェーズ判定工程により得られたフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして1又は複数の前記基準パラメータを選出するフェーズデータ選出工程と、前記フェーズデータ選出工程により選出されたフェーズデータに応じた動力を前記駆動源に発生させるための指令信号を生成する制御工程とを有し、前記フェーズデータ選出工程は、前記装着者若しくは前記装着式動作補助装置の管理者からの特定のフェーズデータを選択するための指示情報に基づいて前記フェーズ毎にフェーズデータを選出することを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うことができる。また、装着者毎に最適なフェーズデータを選出することで、使用性を向上させることができる。
請求項11に記載された発明は、前記第2の検出工程により検出される前記生体信号と、前記第1の検出工程により検出される前記関節の角度とを関連付けて前記フェーズデータを設定し、設定したフェーズデータを前記フェーズグループに対応させて格納することで、基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築工程を有することを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができる。したがって、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
請求項12に記載された発明は、前記フェーズデータ選出工程により選出された各フェーズ間の連結部分における各フェーズの生体信号の差分値が予め設定される許容値以上の場合に、前記連結部分に対する前記指令信号を調整するフェーズ間調整工程を有することを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、フェーズ間調整工程により、フェーズ間の連結部分(繋ぎ目)を滑らかにすることができ、装着者に違和感のない動作補助を提供することができる。
請求項13に記載された発明は、前記フェーズ間調整工程は、連結する前後のフェーズにおいて、前のフェーズの終点が後のフェーズの始点と一致するように、前のフェーズに対する前記指令信号を調整することを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、装着者毎に最適なフェーズを選択することで、使用性を向上させることができる。
請求項14に記載された発明は、前記フェーズ間調整工程は、連結する前後のフェーズにおいて、連結時点を含む前後の処理時間に対応するフェーズを、予め設定される曲線を表す関数に対応させて調整することを特徴とする前記フェーズ間調整工程は、予め設定される曲線を表す関数を用いてフェーズ同士を連結することを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、フェーズ間の繋ぎ目を滑らかにすることができ、装着者に違和感のない動作補助を提供することができる。
請求項15に記載された発明は、通信手段により通信ネットワークに接続される外部管理端末から前記フェーズデータを取得する外部フェーズ取得工程と、前記外部フェーズ取得工程により得られるフェーズデータを用いて予め格納された前記基準パラメータのフェーズデータを更新するフェーズ更新工程とを有することを特徴とする。
請求項15記載の発明によれば、常に最新(最適)なフェーズを用いた動作補助を提供することができる。
請求項16に記載された発明は、前記フェーズ判定工程により得られるフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして複数の前記基準パラメータを表示し、表示された複数のフェーズデータから1つを選択させる表示出力工程を有することを特徴とする。
請求項16記載の発明によれば、表示されたフェーズデータに対して所望する動作を容易に選択することができる。
請求項17に記載された発明は、前記表示出力工程は、前記装着者若しくは前記管理者が、表示された前記複数のフェーズデータから1つを選択したときの選択情報、又は前記基準パラメータの入力を受け付ける入力工程を有することを特徴とする。
請求項17記載の発明によれば、各フェーズやフェーズ区間等で所望する動作を行わせる基準パラメータを容易に定義することができる。
請求項18に記載された発明は、基準パラメータデータベース構築方法において、請求項10乃至17の何れか1項に記載の装着式動作補助装置における駆動制御方法から前記第1の検出工程により検出される前記生体信号と、前記第2の検出工程により検出される前記関節角度とを取得する工程と、取得した前記生体信号と前記関節角度とを関連付けたフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築工程を有することを特徴とする。
請求項18記載の発明によれば、装着者毎の動作に対応した基準パラメータデータベースを構築することができる。したがって、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができ、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
請求項19に記載された発明は、請求項10乃至17の何れか1項に記載の駆動制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムである。また、請求項20に記載された発明は、請求項18に記載の基準パラメータデータベース構築方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
請求項19及び20に記載の発明によれば、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うことができる。また、実行プログラムをコンピュータにインストールすることにより、容易に装着式動作補助装置における駆動制御を実現することができる。

本発明によれば、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うことができる。
以下に、上述したような特徴を有する本発明における装着式動作補助装置、基準パラメータデータベース構築装置、装着式動作補助装置における駆動制御方法、基準パラメータデータベース構築方法、及びそのプログラムを好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明では、一例として両手の動作による上半身運動機能補助・再建、及び二足歩行による下半身運動機能補助・再建を目的として装着式の外骨格型パワーアシストシステムHAL(Hybrid Assistive Limb)による、より自然な歩行、立ち座り等の動作を提供するためのハードウェア構成と駆動制御手法について説明する。
なお、生体信号とは、身体から測定可能な信号であると共に時系列で変化する信号である。例えば、生体信号は、筋電位信号(神経伝達信号や筋電位信号を含む)、脳波、心電位信号、モーションアーティアファクト(動作の影響)によって生じる電位信号、生化学反応により生じる電位等の生体電位信号や、心臓の拍動や呼吸による体表面の振幅等よって生じる振動、更に体温や体全体の重心位置等、生体の活動によって生じる信号を意味する。
本実施形態における装着式動作補助装置は、生体信号として、体表面に貼り付けられた電極によって計測される神経伝達信号や筋電位信号等を含む表面筋電位(EMG:Electro Myogram/Myoelectricity)や重心位置等を用い、これの生体信号に基づいて駆動源の制御を行うものである。
<装着式動作補助装置:下半身(ハードウェア構成)>
図1は、本実施形態における下半身用の装着式動作補助装置の一実施例が装着された状態を前側からみた斜視図である。また、図2は、本実施形態における下半身用の装着式動作補助装置の一実施例が装着された状態を後側からみた斜視図である。
図1及び図2に示す例では、装着式動作補助装置10aは、例えば、骨格筋の筋力低下により歩行が不自由な下肢運動機能障害者、或いは、歩行運動のリハビリを行う患者等のように自力歩行が困難な人の歩行動作を補助(アシスト)する装置である。この装着式動作補助装置10aは、例えば、脳からの信号により筋力を発生させる際に生じる生体信号(例えば、表面筋電位等の人の身体から出る信号等)を検出し、この検出信号に基づいてアクチュエータからの駆動力を付与するように作動する。
なお、本実施形態では、生体信号の一例として生体電位信号を用いることとし、生体電位を検出するセンサを生体電位センサと呼ぶこととする。
したがって、図1及び図2に示す装着式動作補助装置10aは、予め入力されたデータに基づいてロボットハンドをコンピュータ制御するように構成された所謂プレイバック型ロボットとは全く異なるものであり、パワードスーツ等とも呼ばれる。
装着式動作補助装置10aを装着した装着者1は、自らの意思で歩行動作を行うと、その際に発生した生体信号に応じた駆動トルクがアシスト力として装着式動作補助装置10aから付与され、例えば、通常歩行で必要とされる筋力の半分の力で歩行することが可能になる。したがって、装着者1は、自身の筋力とアクチュエータ(本実施例では、電動式の駆動モータを用いる)からの駆動トルクとの合力によって全体重を支えながら歩行することができる。
その際、装着式動作補助装置10aは、後述するように歩行動作に伴う重心の移動等に応じて付与されるアシスト力(モータトルク)が装着者1の意思を反映するように制御している。そのため、装着式動作補助装置10aのアクチュエータは、装着者1の意思に反するような負荷を与え無いように制御されており、装着者1の動作を妨げないように制御される。
また、装着式動作補助装置10aは、歩行動作以外にも、例えば装着者1が椅子に座った状態から立ち上がる際の動作、或いは立った状態から椅子に腰掛ける際の動作、走行動作等も補助することができる。更には、装着者1が階段を上がったり、階段を下がったりする場合にもパワーアシストすることができる。特に、筋力が弱っている場合には、階段の上り動作や、椅子から立ち上がる動作を行うことが難しいが、装着式動作補助装置10aを装着した装着者1は、自らの意思に応じた駆動トルクを装着式動作補助装置10aから付与されて筋力の低下を気にせずに動作することが可能になる。
ここで、図1及び図2に示す装着式動作補助装置10aの構成の一例について説明する。装着式動作補助装置10aは、図1及び図2に示されるように、装着者1に装着される動作補助装着具11にアクチュエータ(駆動源に相当する)を設けたものである。
装着式動作補助具11は、装着者の骨格に沿うように形成されたフレームが、装着者1の各関節に対応する位置で回動自在に連結されており、所定の関節に対応する位置(補助を必要とする関節に対応する位置)には駆動源が設けられている。
また、装着式動作補助具11は、装着者1の腰に装着される腰ベルト16と、腰ベルト16の右側部から下方に設けられた右脚補助部12aと、腰ベルト16の左側部から下方に設けられた左脚補助部12bとを有する。
右脚補助部12aと左脚補助部12bとは、対称に配置されており、それぞれ腰ベルト16を支持するように下方に延在する第1フレーム13−1a,13−1bと、第1フレーム13−1a,13−1bより下方に延在し装着者1の腿外側に沿うように形成された第2フレーム13−2a,13−2bと、第2フレーム13−2a,13−2bより下方に延在し装着者1の脛外側に沿うように形成された第3フレーム13−3a,13−3bと、装着者1の脚の裏(靴を履く場合には、靴底)が載置される第4フレーム13−4a,13−4bとを有する。なお、これら第1フレーム13−1a,13−1b及び第2フレーム13−2a,13−2bは、装着者1の骨格に沿うように形成されたフレームの一例である。
また、第1フレーム13−1a,13−1bの下端と第2フレーム13−2a,13−2bの上端との間には、軸受構造とされた第1関節(右腿駆動モータ14a、左腿駆動モータ14b)が介在しており、第1フレーム13−1a,13−1bと第2フレーム13−2a,13−2bとを回動可能に連結している。この第1関節は、股関節と一致する高さ位置に設けられており、第1フレーム13−1a,13−1bが第1関節の支持側に結合され、第2フレーム13−2a,13−2bが第1関節の回動側に結合されている。また、これら左右の第1フレーム13−1a,13−1b及び第2フレーム13−2a,13−2bは、バンド等の装着補助具を介して左右それぞれの太腿、脛に固定されている。
なお、アクチュエータとしては、装着者1の右側股関節に位置し、腰ベルト16と右側の第1フレーム13−1aとを回動自在に連結する右腿駆動モータ14aと、装着者1の左側股関節に位置し、腰ベルト16と左側の第1フレーム13−1bとを回動自在に連結する左腿駆動モータ14bと、装着者1の右膝関節に位置し、右側の第1フレーム13−1aと第2フレーム13−2aとを回動自在に連結する右膝駆動モータ15aと、装着者1の左膝関節に位置し、左側の第1フレーム13−1bと第2フレーム13−2bとを回動自在に連結する左膝駆動モータ15bとを有する。これらの駆動モータ14a,14b,15a,15bは、制御装置からの制御信号により駆動トルクを制御されるサーボモータからなる駆動源であり、モータ回転を所定の減速比で減速する減速機構を有しており、小型ではあるが十分な駆動力を付与することができる。
更に、上記駆動モータ14a,14b,15a,15bは、関節角度を検出する角度センサ(物理現象検出手段に相当する)を有する。この角度センサは、例えば、左右の股/膝関節の関節角度に比例したパルス数をカウントするロータリエンコーダ等からなり、関節角度に応じたパルス数に対応した電気信号をセンサ出力として出力する。
なお、本実施形態における装着式動作補助具11は、左右の第3フレーム13−3a,13−3bと第4フレーム13−4a,13−4bとの連結位置(足関節(足首))にアクチュエータが設けられていないが、必要に応じて(すなわち、装着者1の体の状態や要望等に応じて)アクチュエータを設けることができる。
また、腰ベルト16には、駆動モータ14a,14b,15a,15bを駆動させるための電源として機能するバッテリ17,18等が取り付けられている。バッテリ17,18は、充電式バッテリであり、装着者1の歩行動作を妨げないように左右に分散配置されている。
また、装着式動作補助装置10aは、装着者1の背中に装着される制御バック19を有し、例えば制御装置、モータドライバ、計測装置、電源回路等の機器が収納される。なお、制御バック19の下部は、腰ベルト16に支持され、制御バック19の重量が装着者1の負担にならないように取り付けられる。
また、装着式動作補助装置10aは、装着者1の右腿の動きに伴う生体電位信号(EMGhip)を検出する生体電位センサ20a,20bと、装着者1の左腿の動きに伴う生体電位信号(EMGhip)を検出する生体電位センサ21a,21bと、右膝の動きに伴う生体電位信号(EMGknee)を検出する生体電位センサ22a,22bと、左膝の動きに伴う生体電位信号(EMGknee)を検出する生体電位センサ23a,23bとを有する。
これらの各生体電位センサ20a,20b,21a,21b,22a,22b,23a,23bは、骨格筋が筋力を発生させる際の生体電位を測定する検出手段であり、骨格筋で発生した微弱電位を検出する電極を有する。なお、本実施形態では、各生体電位センサ20a,20b,21a,21b,22a,22b,23a,23bは、例えば電極の周囲を覆う粘着シール等により装着者1の皮膚表面に着脱自在に貼着されるように取り付けられる。
ここで、一般に人体においては、脳からの指令によって骨格筋を形成する筋肉の表面にシナプス伝達物質のアセチルコリンが放出される結果、筋線維膜のイオン透過性が変化して表面筋電位が発生する。これにより、筋線維の収縮が発生し、筋力を発生させる。そのため、骨格筋の筋電位を検出することにより、歩行動作の際に生じる筋力を推測することが可能になり、この推測された筋力に基づく仮想トルクから歩行動作に必要なアシスト力を求めることが可能になる。
また、人体においては、2つの骨が互いに回動可能な状態に連結された関節では、関節を曲げる方向の力を発生させる屈筋と、関節を伸ばす方向の力を発生させる伸筋とが2つの骨間に装架されており、これら屈筋と伸筋とのバランスで関節が回動される。そして、人体には、腰から下に脚を動かすための筋肉が複数あり、腿を前に上げる腸腰筋と、腿を下げる大殿筋と、膝を伸ばすための大腿四頭筋と、膝を曲げる大腿二頭筋等がある。
生体電位センサ20a,21aは、装着者1の腿の付け根部分前側に貼着され、腸腰筋の生体電位信号を検出することにより脚を前に出すときの筋力に応じた生体電位を測定する。
生体電位センサ20b,21bは、装着者1のお尻に貼着され、大殿筋の表面筋電位を含む生体電位信号を検出することにより、例えば、後ろに蹴る力や階段を上がるとき筋力に応じた生体電位を測定する。
生体電位センサ22a,23aは、装着者1の膝上前側に貼着され、大腿四頭筋の表面筋電位を含む生体電位信号を検出し、膝から下を前に出す筋力に応じた生体電位信号を測定する。
生体電位センサ22b,23bは、装着者1の膝上後側に貼着され、大腿二頭筋の表面筋電位を含む生体電位信号を検出し、膝から下を後に戻す筋力に応じた生体電位信号を測定する。したがって、装着式動作補助装置10では、これらの筋電位生体センサ20a,20b,21a,21b,22a,22b,23a,23bによって検出された表面筋電位に基づいて4個の駆動モータ14a,14b,15a,15bに供給する駆動電流を求め、この駆動電流で駆動モータ14a,14b,15a,15bを駆動することで、アシスト力が付与されて装着者1の歩行動作を補助するように構成されている。
また、脚の裏にかかる荷重を検出すると、歩行動作による重心移動をスムーズに行えるように動作補助を行うことができる。そのため、装着者1の左右脚の裏には、反力センサ24a,24b,25a,25b(図1及び図2中、破線で示す)が設けられている。
また、反力センサ24aは、右脚前側の荷重に対する反力を検出し、反力センサ24bは、右脚後側の荷重に対する反力を検出する。反力センサ24aは、左脚前側の荷重に対する反力を検出し、反力センサ24bは、左脚後側の荷重に対する反力を検出する。各反力センサ24a,24b,25a,25bは、例えば、印加された荷重に応じた電圧を出力する圧電素子等からなり、体重移動に伴う荷重変化、及び装着者1の脚と地面との接地の有無を夫々検出することができる。
<装着式動作補助装置:上半身(ハードウェア構成)>
次に、上半身(上体側)用の装着式動作補助装置について図を用いて説明する。図3は、本実施形態における上半身用の装着式動作補助装置の一実施例を示す図である。図3に示す装着式動作補助装置10bは、装着者1の右腕回りに対応する装着式動作補助装置1の右上半部について説明するものである。
装着式動作補助装置10bは、概略的には、体幹部材31と、上腕部材32と、前腕部材33とを有する。体幹部材31は、装着者1の胴体に装着される。また、上腕部材32は、装着者1の上腕部に沿って延び、装着者1の上腕部に装着される。また、前腕部材33は、装着者1の前腕部に沿って延び、装着者1の前腕部に装着される。
ここで、体幹部材31は第1の部材の一例であり、上腕部材32は第2の部材の一例である。また、上腕部材32、前腕部材33は、装着者の骨格に沿うように形成されたフレームの一例である。
また、図3に示すように、装着式動作補助装置10bは、体幹部材31と上腕部材32との間に肩関節機構34と有し、体幹部材31と上腕部材32とが肩関節機構34を介して互いに回動可能に連結されている。また、装着式動作補助装置10bは、上腕部材32と前腕部材33との間に肘関節機構35を有し、上腕部材32と前腕部材33とが肘関節機構35を介して互いに回動可能に連結されている。装着式動作補助装置10bは、その左上半部にも右上半部と同様の構成を有する。
また、図3に示すように、装着式動作補助装置10bは、屈曲側生体電位センサ36と伸展側生体電位センサ37とが設けられている。上腕部材32は、第1の骨格となる上腕骨に沿って配置され、肘関節に近い側及び遠い側の2箇所に設けられたバンド等からなる装着補助具で上腕部に固定されている。前腕部材33は、第2の骨格となる尺骨又は橈骨に沿って配置され、肘関節に近い側及び遠い側の2箇所に設けられたバンド等からなる装着補助部で前腕部に固定されている。
また、上腕部材32と前腕部材33とを連結する関節ユニット38は、角度センサ、駆動ユニット、及びトルクセンサを内蔵している。
屈曲側生体電位センサ36は、図3に示すように肘関節の屈曲動作のときに随意筋として主に働く上腕二頭筋及び上腕筋に対応する体表面に貼り付けられる。また、伸展側生体電位センサ37は、図3に示すように肘関節A3の伸展動作のときに随意筋として主に働く上腕三頭筋に対応する体表面に貼り付けられる。
なお、上述した屈曲側生体電位センサ36及び伸展側生体電位センサ37は、生体電位信号を最も検出しやすい位置に張り付けられていればよいため、例えば、肘関節に近い側のバンドの内周面に配置してもよい。
また、肩関節機構34は、駆動ユニット38と、第1及び第2の連結部材39,40を有する。図3に示すように、第1の連結部材39の一端は、体幹部材31に取り付けられている。また、第2の連結部材40の一端は、上腕部材32に取り付けられている。
なお、上述したように、生体の可動部である関節及びそこから延びる骨格に対して沿うように装着されるフレームを有した装着式動作補助装置10a、10bは、上述した図1〜図3の各部位に限らず、例えば1つの装着式動作補助装置10として体全体の動作補助を行ってもよい。また、本実施形態における装着式動作補助装置10は、他の関節に合わせて作られてもよく、例えば足首、肩、手指、首、股間等にも適用できる。なお、手指に適用する場合は、駆動ユニットを小型化するために、例えば液圧のアクチュエータ、超音波モータ、ワイヤとソレノイドを組み合わせたプランジャ式アクチュエータ等を用いることができる。
<装着式動作補助装置10の制御系システム>
次に、本実施形態における装着式動作補助装置10の制御系システム例について図を用いて説明する。図4は、本実施形態における装着式動作補助装置の一実施例に適用された制御系システムを示すブロック図である。
図4に示されるように、装着式動作補助装置10(10a,10b)の制御系システムは、駆動源50と、第1の検出手段としての物理現象検出手段51と、第2の検出手段としての生体信号検出手段52と、基準パラメータデータベース構築手段53と、随意混在型自律的制御系54と、電力増幅手段55と、フェーズ更新手段56と、通信手段57と、表示出力手段58とを有するよう構成されている。
また、随意混在型自律的制御系54は、データ格納手段(格納手段)60と、制御手段61とを有するよう構成されている。また、データ格納手段60は、少なくとも基準パラメータデータベース62と、指令信号データベース63とを有するよう構成されている。また、制御手段61は、差分導出手段64と、ゲイン変更手段65と、自律的制御手段(制御手段)66と、フェーズ判定手段67と、フェーズデータ選出手段68と、フェーズ間調整手段69とを有するよう構成されている。
ここで、図4において、駆動源50は、装着者1に対してアシスト力を付与するためのものである。具体的には、駆動源50は、例えば駆動モータ等からなり、装着者1に対して駆動モータのトルク力を動力付与として装着者1に伝達する。すなわち、図1〜3に示される装着式動作補助装置10a、10bでは、左右の腿駆動モータ14a,14b、左右の膝駆動モータ15a,15b、肩関節機構34の駆動ユニット38等のアクチュエータに相当するものである。
また、物理現象検出手段51(第1の検出手段)は、物理現象として装着者1の動作に応じた関節角度(θknee,θhip)を検出する。なお、物理現象検出手段51は、例えば、上記の駆動源50に内蔵されていたり駆動減50と一体的に設けられていてもよく、具体的には例えばロータリエンコーダ等が適用される。
また、生体信号検出手段52(第2の検出手段)は、生体信号として装着者1が発生する筋力に応じた生体電位信号(EMGknee,EMGhip)を検出する。この生体信号検出手段52は、図1〜3に示される装着式動作補助装置10a、10bに設けられている生体電位センサ20a、20b、21a、21b、22a、22b、23a、23b、屈曲側/伸展側生体電位センサ36、37に相当するものである。
また、物理現象検出手段51は、検出された装着者1の動作により取得される関節角度等の各種情報を基準パラメータデータベース構築手段53及びフェーズ判定手段67に出力し、生体信号検出手段52は、検出された生体位信号等の各種情報を基準パラメータデータベース構築手段53及びフェーズ判定手段67に出力する。
また、基準パラメータデータベース構築手段53は、物理現象検出手段51により得られる関節角度、及び、生体信号検出手段52により得られる生体電位信号をフェーズに対応させた基準パラメータとしてデータ格納手段61に格納して基準パラメータデータベース62を構築する。
ここで、フェーズとは、人間の動作を構成する一連の単位動作のことをいい、たとえば歩行、立ち上がり/座り等の人間の動作は様々なフェーズ(単位動作)が繋ぎ合わされて構成される。
なお、基準パラメータデータベース構築手段53は、例えば、ある目的(例えば、リハビリプログラム等)毎に関節を動かすための基準パラメータを集めるため、装着式動作補助装置10を動作させて、各動作をフェーズ毎に分類してパラメータを集めることで、基準パラメータデータベース62を構築する。
つまり、上述の基準パラメータは、例えば装着者1の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者1の関節角度と生体電位信号とを関連付けて設定したフェーズデータを、フェーズの種類毎に分類されたフェーズグループ等からなる。
随意混在型自律的制御系54に含まれるデータ格納手段60は、基準パラメータデータベース62や指令信号データベース63、その他、本実施形態の実行に伴い必要となる各種データや実行結果のデータ等の各種データ、実行プログラム等を格納する。なお、データ格納手段60に格納されるフェーズ等の各種データは、フェーズ更新手段56等により随時更新、変更、削除等を行うことができる。なお、データ格納手段60に格納される基準パラメータデータベース62、指令信号データベース63の詳細については、後述する。
また、随意混在型自律的制御系54に含まれる制御手段61において、差分導出手段64は、物理現象検出手段51により検出した関節角度に対応する基準パラメータの生体電位信号と、生体信号検出手段52により検出された生体電位信号との差分を導出し、差分が予め設定した許容値を超えているか否かを判断する。
ゲイン変更手段65は、差分導出手段64により差分が予め設定した許容値を超えていると判断された場合、自律的制御手段66に生成させる指令信号(制御信号)を差分に応じてゲインPを変更するように、補正信号を自律的制御手段66に出力する。
フェーズ判定手段67は、装着者1の動作パターンのフェーズを判定する。具体的には、フェーズ判定手段67は、物理現象検出手段51により検出された関節角度を基準パラメータデータベース62に格納された基準パラメータの関節角度と比較し、また生体信号検出手段52によって検出された生体電位信号に基づいて、それぞれの装着者1に適した動作パターンのフェーズを、例えば瞬間的又は経時的な関節角度の変化に伴う一致性の高さ等により判定する。また、フェーズ判定手段67は、判定結果により得られたフェーズに属するデータ群をフェーズデータ選出手段68に出力する。
フェーズデータ選出手段68は、フェーズ判定手段67により得られたフェーズの属するフェーズグループの中から所定のフェーズデータを選出する。具体的には、フェーズデータ選出手段68は、今まで装着者が使用してきた基準パラメータの内容や関節角度の瞬間的又は統計的な動きの内容に伴う一致性の高さ等により、1又は複数の基準パラメータを選出する。
また、フェーズデータ選出手段68は、基準パラメータデータベース62から関連する1又は複数のフェーズの制御データである基準パラメータを選出し、そのフェーズの制御データに対応する指令信号を生成する。また、フェーズデータ選出手段68は、生成された指令信号を自律的制御手段66又はフェーズ間調整手段69に出力する。なお、自律的制御手段66又はフェーズ間調整手段69のどちらに出力するかについては、例えば指令信号の内容により、連続性が重要視されるフェーズの場合にはフェーズ間調整手段69に出力し、それ以外は制御処理時間を短縮するために自律的制御手段66に出力するよう設定されてもよく、予めどちらかに出力するよう設定しておいてもよい。
なお、上述した処理において、より最適な動作パターンを選定する場合には、例えば装着者1から送られる早すぎる(遅すぎる)、或いは、もっと早く(もっと遅く)等の指示情報等に基づいて、予め設定される多数のフェーズの中から指示情報に対応する基準パラメータを選出することができる。
また、フェーズデータ選出手段68は、後述する表示出力手段58を用いて装着者1や管理者等により入力される情報から基準パラメータを選出することができる。
フェーズ間調整手段69は、フェーズ判定手段67から得られる基準パラメータ等からなる各フェーズに対応する指令信号について、各フェーズ間の信号の連結がスムーズに連結できるようにそれぞれの接続部分の調整を行う。
つまり、フェーズ間調整手段69は、各フェーズ間を連結される場合に、単純に各フェーズを並べただけでは、連結部分の動きが滑らかにならない場合があるため、選択されたフェーズ間でパラメータの微調整を行い、より滑らかで連続的な動作指示を行うための制御データを生成することができる。なお、フェーズ間調整手段69におけるフェーズ間調整の具体的な手法については後述する。フェーズ間調整手段69は、調整された制御データを自律的制御手段66に出力する。
なお、フェーズ間調整手段69は、例えば連結する前後のフェーズにおいて、その連結部分の値の差が所定値より大きいか否かを判断し、所定値より差が大きい場合には、フェーズ間調整を行うようにしてもよい。また、この場合には、連結するフェーズの内容により上述した所定値を変動させてもよい。
自律的制御手段66は、フェーズデータ選出手段68又はフェーズ間調整手段69により、所定の動作を行うためのフェーズ間の制御データを取得すると、各フェーズの制御データに応じた指令信号(制御信号)を生成する。また、自律的制御手段66は、所定の動作を実行するための動力を駆動源に発生させるための指令信号を電力増幅手段55に供給する。なお、自律的制御手段66は、フェーズ判定手段67により特定されたフェーズの制御データをゲイン変更手段65から得られた補正信号によりゲインPを補正し、補正されたゲインPに応じた指令信号を電力増幅手段55に供給する。
なお、自律的制御手段66では、差分導出手段64により差分が予め設定した許容値を超えていないと判断された場合、ゲイン変更手段65から補正信号が供給されないため、フェーズデータ選出手段68又はフェーズ間調整手段69から得られた制御データを補正せずに電力増幅手段55に供給する場合もある。
また、自律的制御手段66は、フェーズ間調整手段69からの制御データにより、フェーズ間が滑らかで連動性のある動作を実現できるため、装着者に無理な負荷がかからず負担を軽減することができる。
更に、自律的制御手段66は、物理現象検出手段51により検出された関節角度に対応する生体電位信号と、生体信号検出手段52により検出された生体電位信号との差分の値に応じて電力増幅手段55に供給する指令信号を随意補正する。このため、自律的制御と随意的制御とを組み合わせた制御を行うことができる。
電力増幅手段55は、自律的制御手段66から得られる信号に基づいて、モータ駆動アンプ等により駆動源50に対する電力の増減を行う。これにより、装着者1が動作途中でその動作を中止し、別の動作を行う場合にも、装着者1の意思が反映されるように駆動源50を制御することができる。
フェーズ更新手段56は、定期的又は装着者1や装着式動作補助装置10の管理者等の指示等のタイミングにより、有線又は無線によるデータの送受信が可能な通信手段57を用いて、インターネット等の通信ネットワーク70を介してデータの送受信が可能な状態で接続されている外部の情報管理装置71から各種の最新又は更新されたフェーズデータを取得する。また、フェーズ更新手段56は、取得したフェーズデータを用いて基準パラメータデータベース62、指令信号データベース63の該当データの追加、更新等を行う。なお、フェーズは、情報管理装置71により定期的又は更新情報が所定のデータ量になった場合、更には修正を急ぐフェーズ等がある場合等に通信ネットワーク70を介して装着式動作補助装置10に送信されてもよい。
この場合、フェーズ更新手段56は、情報管理装置71から送信されたフェーズデータを通信手段57から取得し、データ格納手段60にフェーズデータの内容を反映させることができる。
更に、フェーズ更新手段56は、通信手段57を用いて通信ネットワーク70上に接続されている他の装着式動作補助装置10−1が接続されている場合には、装着式動作補助装置間(図4における装着式動作補助装置10と装着式動作補助装置10−1間)でフェーズデータの送受信を行うことができる。これにより、装着式動作補助装置間で最新のフェーズに更新することができ、フェーズの交換を行うことができる。
したがって、本実施形態によれば、通信手段57を用いて装着式動作補助装置間で、フェーズ単位のデータのやり取りを行うことができ、データの共有が可能となる。更に、本実施形態によれば、同一のフェーズを用いて装着式動作補助装置同士が同一の動作を行うこともできる。
また、本実施形態によれば、装着者毎に動作パターンは異なるため、ある所定の動作で判断されるフェーズについては、装着者や管理者等の指示により、負荷のかかり具合やスピード等を変動させて最適なフェーズを迅速に対応させることができる。
表示出力手段58は、例えば基準パラメータデータベース62に格納された情報を用いて、上述したフェーズ判定手段67により判定されたフェーズに対する1又は複数のフェーズデータをディスプレイ等の画面に表示する。
ここで、表示されたフェーズに対して、装着者もしくは管理者等は、特定のフェーズデータを選択するための指示情報を与える。フェーズデータ選出手段68は、この指示情報に基づいて選択されたフェーズデータを選出する。自律的制御手段66は、この選出されたフェーズデータに基づいて駆動源50を制御する。
なお、指示情報を入力する手段としては、例えば、提示された複数のフェーズデータから特定のフェーズデータを選択するために、マイク等の音声入力手段等により音声入力してもよく、またキーボード等を用いてキー入力してもよい。また、表示出力手段58とタッチペン等を組み合わせて特定のフェーズデータを選択するようにしてもよい。更に、上述したディスプレイをタッチパネル画面等の画面入力手段として設けて、その画面から指又はタッチペン等の定義情報入力手段を用いてフェーズデータを選択することができる。これにより、装着者1又は管理者等は、表示されたフェーズに対して所望する動作(フェーズデータ)を容易に選択することができる。
また、表示出力手段58は、上述したように複数のフェーズデータから特定のフェーズデータを選択するだけでなく、表示される各フェーズやフェーズ区間等に対する基準パラメータを定義するための情報を直接入力することもできる。具体的には、表示出力手段58は、タッチパネル等の画面に表示されるフェーズに対して装着者1又は管理者等が指又はタッチペン等の定義情報入力手段を用いて直線や曲線等の軌跡を自由に描画することにより、描画された軌跡に対応する基準パラメータを定義し、その定義された基準パラメータを選出することができる。
これにより、各フェーズやフェーズ区間等で所望する動作を行わせる基準パラメータを容易に定義することができる。なお、表示出力手段58による表示内容の具体例については後述する。
<フェーズについて>
次に、上述した装着者の動作補助を行うための各動作(フェーズ)について、具体的な例を挙げて説明する。図5は、基準パラメータデータベースに格納される各タスク及びフェーズの一例を示す図である。
図5に示されるように、装着者1の動作を分類するタスクとしては、例えば、座位状態から立位状態に移行する立ち上がり動作データを有するタスクAと、立ち上がった装着者1が歩行する歩行動作データを有するタスクBと、立位状態から座位状態に移行する座り動作データを有するタスクCと、立位状態から階段を上がる階段昇り動作データを有するタスクD等に分類される。
そして、各タスクは、更に最小単位の動作を規定する複数のフェーズデータに分類され、例えば、歩行動作のタスクBは、左右両脚が揃って床に接地した状態から右脚を前に出そうとする動作のフェーズB1と、前に出た右足を床に接地して左脚を床から離そうとする動作のフェーズB2と、左脚を前に出そうとする動作のフェーズB3と、左脚を右脚の前に出そうとする状態の動作のフェーズB4とに分類される。本実施形態においては、これらの各フェーズについて、関節角度と生体電位信号とが関連付けられて、フェーズデータが設定される。
このように、各フェーズは、各タスクにおける関節角度の推移を、生体電位信号と関連付けて分割して得られるが、同一のフェーズについても、関節角度や生体電位の推移(フェーズデータ)は様々な態様がある。例えば、人によって、また、同一人物でも状態によって、歩き方が異なるように、左脚を前に出そうとする動作のフェーズB3に対しても、複数のフェーズデータが得られる。
また、図6は、データ格納手段に格納されるデータの一例を示す図である。なお、図6(A)は、基準パラメータデータベース62の一例を示し、図6(B)は、指令信号データベース63の一例を示している。
図6(A)に示す基準パラメータデータベース62には、各動作毎に設定されたタスクA,タスクB,…のそれぞれを分割した各フェーズ毎に1又は複数の関節角度基準パラメータθA11(t),θA12(t),θA13(t),…,生体電位基準パラメータEA11(t),EA12(t),EA13(t),…等が格納されている。つまり、基準パラメータデータベース62には、装着者の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者の関節角度と生体電位信号とを関連付けて設定したフェーズデータが、フェーズの種類毎に分類されたフェーズグループからなる基準パラメータが格納されている。
すなわち、基準パラメータデータベース62には、多数のフェーズデータ(関節角度と生体電位信号とが関連付けられたデータ)が、フェーズの種類(フェーズグループ)毎に分類されて格納されている。例えば、タスクAの中のA1というフェーズグループに対して、多数のフェーズデータが設定されており、各フェーズデータは、関節角度θA11(t)と生体電位信号EA11(t)、関節角度θA12(t)と生体電位信号EA12(t)、関節角度θA13(t)と生体電位信号EA13(t)が互いに関連付けられて構成されている。
また、図6(B)に示す指令信号データベース63には、各動作毎に設定されたタスクA,B,…の領域に各タスクを分割した各フェーズのデータ領域が設定されており、各フェーズ毎に予め設定される指令関数fA1(t)…、ゲインPA1、指令信号PA1×fA1(t)…等が格納されている。
したがって、上述した基準パラメータデータベース構築手段53により、例えば、ある目的(例えば、リハビリプログラム等)毎に関節を動かすための基準パラメータを集めるため、装着式動作補助装置10を動作させて、各動作をフェーズ毎に分類してパラメータを集めることで、上述したデータベースが構築される。
なお、例えば基準パラメータを選出する際には、装着者個人毎や、その時の状態(例えば、筋肉の回復状態等)に合わせて最適なフェーズ(パラメータ)を選択する。したがって、データ格納手段60には、各装着者毎の個人情報(氏名、年齢、性別、身長、体重、動作補助装置の装着位置、装着期間)や現在のフェーズの選択内容等の情報を格納し、各装着者毎に管理されてもよい。例えば、立ち上がり動作におけるフェーズ(Phase)の一連の動作が「PhaseA→PhaseB→PhaseC」であり、PhaseAにはA1〜A8までの異なる動作パターンがあり、PheseBにはB1〜B10、PhaseCにはC1〜C10のそれぞれ異なる動作パターンがあるとする。このとき、例えば、装着者1aの場合には、「A2→B4→C10」となり、装着者1bの場合には「A1→B5→C3」として提供することができ、各装着者情報をデータ格納手段60に格納して管理することができる。
ここで、例えば装着者1aがPhaseBについて、もう少し早く動かしたい場合等は、B4をB3にするといったフェーズ毎の変更を実現することができる。
また、本実施形態における基準パラメータデータベース62により、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができるため、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
<表示出力手段58による表示内容の具体例:フェーズ間の動作指示信号の連結について>
次に、上述した表示出力手段58による表示内容の具体例について説明する。なお、以下に示す具体例では、例えばフェーズ間の動作指示信号の連結について図を用いて説明する。図7は、フェーズ間の動作指示信号の連結を説明するための一例を示す図である。なお、図7(A)は、装着者が椅子に座った状態から立ち上がる動作について、自律的制御及び随意的制御の組合せにより動力付与する場合を示し、図7(B)は、装着者が椅子に座った状態から立ち上がり動作を途中まで行った後に、座り込んだ際に、自律的制御及び随意的制御の組合せにより動力付与する場合を示している。また、図7(A),(B)ともに、フェーズ1〜4(Phase1〜4)まで存在する。また、図7に示すグラフは、例えば、表示出力手段58により表示されるが、本発明において表示出力手段58に表示される画面はこれに限定されない。
ここで、図7(A)−(a)はフェーズ番号を示し、図7(A)−(b)はひざ(膝)の回転角θを示している。図7(A)−(c)は自律的制御による指令信号に応じた膝アクチュエータのトルクを示し、図7(A)−(d)は随意的制御による指令信号に応じた膝アクチュエータのトルクを示し、図7(A)−(e)は自律的制御による指令信号と随意的制御による指令信号とを合成した総指令信号に応じた膝アクチュエータのトルクを示している。
また、図7(B)−(a)もフェーズ番号を示し、図7(B)−(b)は膝の回転角θを示す。ここで、図7(A)−(e)のグラフから明らかなように、実際の膝アクチュエータのトルクはフェーズ2の立ち上がりで急激に増大し、フェーズ3の立ち下がりで急激に低下した。椅子からの立ち上がりに対応するフェーズ2の先端で、トルクが急激に増大したため、膝アクチュエータは装着者の意思に遅れなく回動を開始し、装着者は十分にパワーアシスト感を持つと共に、立ち上がり動作をすることができる。
またフェーズ3の立ち下がりでは、自律的制御によるトルクが速やかに0になることにより、装着者を不用意に押し出そうとするトルクを装着者に付与する事態を防止し、装着者に与える違和感を抑えることができる。その結果、フェーズ1〜4の全工程において、装着者は十分なパワーアシスト感を持って、違和感なくスムーズに動作を行うことができた。
これに対して、図7(A)−(d)に示す随意的制御による指令信号に応じたトルクでは、立ち上がりが不十分であるため、膝アクチュエータの始動を違和感のない程度に素早くすることができない。また、図7(A)−(c)に示す自律的制御による指令信号に応じたトルク、つまり一定量のトルクでは、動作の過程で変化するトルクと異なるため、やはり、違和感のないスムーズな一連の動作を行うことができない。すなわち、上述した随意的制御及び自律的制御の組合せによってのみ、素早い始動と装着者の動作にマッチしたトルクの両方が得られることが分かる。
一方、立ち上がりかけた後、直ぐに座り込んだ場合には、図7(B)−(e)のグラフから明らかなように、椅子からの立ち上がりに対応するフェーズ2の先端で、トルクが急激に増大したため、膝アクチュエータは装着者の意思に遅れなく回動を開始し、装着者は十分にパワーアシスト感を持つ共に、立ち上がり動作をすることができる。また、フェーズ3の途中においては、生体電位信号の生成が抑制されるため、随意的制御によるトルクが減少し、自律的制御による立ち上がる方向のトルクが付加されても、その影響は相殺され、全体のトルクは椅子に座る動作の際に違和感となる程には大きくなかった。この結果、動作(タスク)を急に変更しても、装着者は十分なパワーアシスト感を持って動作を行うことができた。
これに対して、図7(B)−(d)に示す随意的制御による指令信号に応じたトルクでは、立ち上がりが不十分であるので、膝アクチュエータの始動を違和感のない程度に素早くすることができない。また、図7(B)−(c)に示す自律的制御による指令信号に応じたトルクでは、フェーズ3からフェーズ1に急に変化する際に、一定のトルクが動作を妨げる方向に作用し、違和感がある。このように、急に一連の動作でない動作をする場合でも、上述した随意的制御及び自律的制御の組合せにより、違和感を抑えられることが分かる。
なお、上述したように、表示出力手段58において、例えば図7(A)−(b)に示すようにある1つのフェーズ(Phase3)に対して基準パラメータである膝の回転角θが複数存在する場合(例えば、θA31(t),θA32(t),θA33(t))、それぞれの基準パラメータを表示し、その表示された軌跡から装着者1又は管理者等に任意に選択させることができる。また、表示出力手段58により、図7に示すような時間に対応したフェーズ区間に対して装着者1又は管理者等が動作に対応する曲線等の軌跡を自由に描画して直接入力することにより、基準パラメータを定義することもできる。
<フェーズ間調整手段69におけるフェーズ調整処理>
次に、上述したフェーズ間調整手段69におけるフェーズ間の調整処理において図を用いて説明する。図8は、フェーズ間の連結時のフェーズ調整の様子を示す図である。図8(A)に示すように、2つのフェーズ(図8では、Phase1,Phase2)を連結する場合、例えば回転角θやθで繋ぎ目部分の時間tにおいて、ある程度の誤差が生じる場合がある。これにより、装着者1は、フェーズの連結時に若干の違和感を得ることになる。そこで、本実施形態では、各フェーズの連結部分について、その繋ぎ目における信号の調整処理を行う。
具体的には、図8(B)に示すように、繋ぎ目部分の時間tを基準として、Phase1側とPhese2側にそれぞれ所定の時間間隔Δt,Δtを設け、その間隔Δt,Δtにより滑らか(スムーズ)な連結が実現できるように、曲線間の補間を行う。なお、時間間隔Δt,Δtは任意の時間を設定することができ、両者の時間間隔は同一でも異なっていてもよい。
具体的には、図8(B)に示すように、Phase1の終点の傾きと、時間tにおける間隙の始点の傾きが一致するように、Phase2の始点の傾きと、間隙の終点の間隙が一致するようにPhase1とPhase2間の信号を補間する。
<補間例1:フィードバック>
次に、上述の補間を行う補間例について説明する。補間例1では、フェーズ2という目標値に対して、所定のフェーズ1の所定の時点(例えばt若しくはt)から徐々に目標値の状態となるようにフィードバック制御を行う。
具体的には、各フェーズの繋ぎ目でトルク(駆動電流)の波形は滑らかになっておらず、角度や滑らかな曲線になって現れる。また、角度は、トルクを2回積分したものであるため滑らかになる。つまり、時間tにおけるPhase2の値に合うように、Phase1の信号をフィードバックさせて最終的に時間tにおいて、Phase2の始点の傾き及び値となるように制御を行う。
<補間例2:軌道追尾>
任意の2点を滑らかに連結できるように予め曲線を設定しておき、その曲線にしたがって軌道追尾による制御を行う。具体的には、図8(B)に示すように、時間t,t,tの3点を滑らかに連結するために所定の曲線の関数を使用して曲線間を連結する。
なお、曲線の関数としては、例えばベジェ曲線やスプライン曲線を予め設定して定義しておき、図8に示すPhase1とPhase2間における補間を行うことができる。なお、上述したように、2点を繋ぐためにスプライン曲線やベジェ曲線等を適用して3次の曲線で繋ぐことができる。3次のスプライン又はベジェ曲線でフェーズ1及び/又はフェーズ2の中の任意の点を利用してもよいし、その更に前後のフェーズを利用することもできる。
なお、力学系自体が2次のフィルタとして機能するため、Phase1とPhase2をどのように繋いでも実際にはある程度の滑らかな動きになる。例えば、間隙時間t〜tが約0.1secだとすれば、直線で繋いでも人間(装着者1)には感じない程度と推測される。
<実行プログラム>
ここで、上述した装着式動作補助装置10は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、画像やデータを表示する表示部、並びに外部と通信するためのインタフェイスを備えたコンピュータによって構成することができる。
したがって、装着式動作補助装置10が有する上述した各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現可能となる。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して頒布することもできる。
つまり、上述した各構成における処理をコンピュータに実行させるための実行プログラムを生成し、例えば、汎用のパーソナルコンピュータやサーバ等にそのプログラムをインストールすることにより、装着式動作補助装置における駆動制御による動作補助処理を実現することができる。次に、本発明における実行プログラムによる処理手順についてフローチャートを用いて説明する。
<装着式動作補助装置における駆動制御手順>
次に、装着式動作補助装置における駆動制御手順について図を用いて説明する。図9は、本実施形態における駆動制御手順の一例を示すフローチャートである。
まず、上述したように通信ネットワークを介してフェーズの更新を行い、最新のフェーズを装置内に格納する(S10)。次に、物理現象検出手段(角度センサ)により検出された関節角度(θknee,θhip)の取得を行う(S11)。また、生体信号検出手段(生体電位センサ)によって検出された生体電位信号(EMGex(EMGknee,EMGhip))の取得を行う(S12)。
次に、上述したS11及びS12の処理で取得された関節角度(θknee,θhip)及び生体電位信号(EMGknee,EMGhip)を基準パラメータデータベースと照合し、装着者1の動作に対応するタスクのフェーズの判定を行う(S13)。また、フェーズ判定により得られたフェーズの属するフェーズグループの中から所定のフェーズデータの選出を行う(S14)。なお、S14の処理の後に、フェーズ毎の基準パラメータにより各フェーズ間を連結するときに誤差が発生せずに滑らかにフェーズ間の連結ができるように、フェーズ間の連結時におけるフェーズ間調整を行ってもよい。
次に、S14の処理により得られる各フェーズデータに対応する指令関数f(t)及びゲインPを選択する(自律的制御手段)(S15)。ここで、物理現象検出手段によって検出された関節角度に対応する基準パラメータの生体電位信号(EMGop)と、生体信号検出手段によって検出された生体電位信号(EMGex)との差分を演算し、ΔEMG(=EMGop−EMGex)を導出する(S16)。
また、上述したS16の処理において演算された差分ΔEMGと予め設定された許容値(閾値)とを比較し、差分ΔEMGが許容値未満かどうかを判断する(S17)。このとき、差分ΔEMGが許容値未満である場合には、装着者の関節動作に対する生体電位が装着者の動作と対応しているため、駆動源(駆動モータ)からの駆動トルクをアシスト力として装着者の脚等の該当する所定部位に付与することができるものと判断する。したがって、S17の処理において、差分ΔEMGが許容値未満である場合(S17において、NO)、電力増幅手段(例えば、モータ駆動アンプ等のモータドライバ)に対して指令信号の送出を行う(S18)。これにより、駆動源は、装着者から得られた関節角度(θknee,θhip)及び生体電位信号(EMGknee,EMGhip)に基づく駆動トルクを発生し、この駆動トルクを対応する各フレーム等を介して装着者の所定部位(例えば、脚等)にアシスト力として伝達することができる。
また、上述したS17の処理において、差分ΔEMGが許容値未満でない(許容値以上である)場合には、装着者の関節動作に対する生体電位信号が装着者の動作と対応していないため、駆動源(駆動モータ)からの駆動トルクが、装着者が動作しようとした動きと対応していないものと判断する。したがって、S17の処理において、差分ΔEMGが許容値以上である場合(S17において、NO)、ゲインPの変更処理を行う(S19)。すなわち、S19の処理では、補正ゲインP’=P×{1−(ΔEMG/EMGop)}の演算を行って得られた補正ゲインP’(<P)をゲインPに変更する。
そして、S19の処理では、補正ゲインP’により生成された指令信号(制御信号)は、ゲインPの場合よりも小さい値であり、電力増幅手段にゲインPの場合よりも小さい制御量が供給される。これにより、駆動源は、ゲインPの場合よりも小さい駆動トルクを発生することになる。その結果、駆動源は、各動作のフェーズに関係なく、装着者の意思に対応した生体電位信号(EMGknee,EMGhip)の実測値に基づく駆動トルクを発生し、この駆動トルクを対応する各フレーム等を介して装着者の所定部位(例えば、脚等)にアシスト力として伝達する。
このように、上述したS19の処理でゲインPの変更処理を行うため、例えば装着者が動作の途中でその動作(フェーズ)を中止して別の動作(フェーズ)に移ろうとした場合でも、装着者の生体電位信号が低下した時点でアシスト力も減少し、装着者の意思に反して当初の動作を強いることがないように制御することができる。したがって、装着者は、上述したような自律制御方法と随意制御と近似した随意的制御とが混在した制御方法により、装着者の意思に応じたアシスト力を得ることができる。
また、図9に示す処理では、当該タスクの最終フェーズに対する制御処理が行われたかどうか(フェーズLast?)を判断する(S20)。当該タスクの最終フェーズに対する制御処理が残っている場合(S20において、NO)、上述したS11の処理に戻り、次のフェーズに対して後続の制御処理を行う。また、S20の処理において、当該タスクの最終フェーズに対する制御処理を行った場合(S20において、YES)、今回の制御処理を終了する。なお、上述したS10の処理におけるフェーズの更新は、毎回行う必要はなく、所定の間隔や、装着者からの指示等のタイミングで実行することができる。また、S10の処理におけるフェーズの更新は、情報管理装置71からのフェーズデータに基づいて最新のものに更新してもよく、また、他の装着式動作補助装置との間で通信し、最新のフェーズデータを取得して更新を行ってもよい。
<その他の実施形態>
ここで、本発明におけるその他の実施形態について説明する。図10は、装着式動作補助装置の管理システムを説明するための図である。
図10に示すように、保守管理システム80は、使用者側に配備される装着式動作補助装置10(10b)、通信ネットワーク70、及び通信ネットワーク70に接続される無線端末81、及び管理者側の情報管理装置71を有するよう構成されている。なお、情報管理装置71は、通信ネットワーク70と接続可能で使用者側の無線端末81とデータの送受信が可能となっている。
図10に示す装着式動作補助装置10bは、上述のように各駆動ユニット38毎に通信手段を有する。つまり、装着式動作補助装置10は、肩関節機構の駆動ユニット38や肘関節機構の駆動ユニット38等のそれぞれに通信手段を設ける。この複数の通信手段を用いて、それぞれの駆動ユニット38の動作状態に関する情報が無線端末81を通じて通信ネットワーク70上に例えば定期的に送られる。また、別の装着者が使用している別の装着式動作補助装置10も同様に駆動ユニット38に関する情報を通信ネットワーク70上に送る。管理者側に配備された情報管理装置71は、通信ネットワーク70上に送られた使用者毎の情報を受け取り、一括して管理することができる。
更に、図10に示すように装着式動作補助装置10間でも直接通信することができ、これにより交信を継続することで、例えば一方を動作させて取得したフェーズデータを他方の装着式動作補助装置に反映させてフェーズデータを共有し、自分と同じ動作を相手にさせることができたり、装着式動作補助装置間で情報(感覚)の共有を実現することができる。
<具体例>
ここで、本実施形態における装着式動作補助装置を用いた具体例について説明する。
<具体例1:リハビリテーション>
本発明を適用することにより、例えばリハビリテーション用の関節の屈伸動作について一連の動作におけるフェーズの組み合わせ、及び各フェーズのパターンを共有する装着式動作補助装置を装着することで、同一のリハビリテーションを複数の装着式動作補助装置で行うことができる。
すなわち、まず装着式動作補助装置を装着した状態の第1の装着者(動作を指導する側、例えば理学療法士や医師等)が所定の動作を行うと、装着者の動作に伴って装着式動作補助装置が一体的に動作して関節角度が変位する。このとき、装着式動作補助装置は、角度センサ等によって検出される関節角度と、生体電位センサ等によって検出される生体信号(生体電位信号)とを基準パラメータデータベースに入力してフェーズを更新する(例えば図9に示すS10の処理に相当)。
次に、装着式動作補助装置を装着した状態の第2の装着者(動作を指導される側、例えば患者等)が、所定の動作を行うと、装着式動作補助装置は、装着者の動作に伴って一体的に動作して関節角度が変位すると共に、角度センサによって関節角度を取得し、生体信号電位センサによって生体信号(生体電位信号EMGex)を取得する(例えば、図9に示すS11,S12の処理に相当)。
そして、装着式動作補助装置のフェーズデータ選出手段は、角度センサによって検出される関節角度と生体電位センサによって検出される生体電位信号とを基準パラメータデータベースに格納されたデータと比較してフェーズを判定する(例えば、図9に示すS14の処理に相当)。
更に、基準パラメータ選定手段は、判定結果により得られたフェーズに対応するデータ群の中から、所定の基準パラメータ(例えば、上述した第1の装着者による基準パラメータ)を選出し、自律的制御手段に出力する。
自律的制御手段は、選出された基準パラメータに応じた指令関数及びゲインを選択して指令信号を生成する。この指令信号が電力増幅手段(例えば、モータ駆動アンプ等)を介してアクチュエータに供給されることで、駆動トルクがアシスト力として装着式動作補助装置から付与される。
なお、例えば股関節を対象としたリハビリの場合には、股関節を屈曲させるフェーズと伸展させるフェーズを繰り返す動作を行うことになる。このときに股関節の屈伸動作は、大腿を腹側近付けるように屈曲させるフェーズや、股関節がまっすぐになるように伸展させるフェーズに分割することができる。このように、一連の屈伸動作を各フェーズに分割し、それぞれのフェーズを一方の装着式動作補助装置(例えば、医者や理学療法士等の指導者)で定義し、他方の装着式動作補助装置(例えば、患者、被験者等)に送信して更新することで、フェーズを共有し、同一の動作を行うことができる。
また、逆に、例えば理学療法士が患者の足を持って患者の膝と股関節を動じに動かして膝関節の屈伸運動等を練習するとき、膝を伸ばすフェーズと、膝を曲げるフェーズといった2つのフェーズに分割することができ、それぞれのフェーズを定義して理学療法士側の装着式動作補助装置に反映させることで、装着式動作補助装置を装着した理学療法士は患者に実際にどのような負荷がかかっているかを認識することができる。
<具体例2:スポーツ>
例えば、ゴルフのスイングの場合、フェーズとしては、振りかぶるとき、振り下ろすとき、振り抜くときの3つ程度に分けることができる。また、1スイングにおいても、ドライバ、アイアン、パター等を用いた打ち方の違い等によりフェーズを分けることができる。また、フェーズにより何ヤード飛ばしたい等、飛距離による選択も可能となる。
また、マラソンのフォームの場合、動作補助の各フェーズは、歩行のフェーズと大まかに言えば同一となるが、両足指示という期間がないのが走っている状態であるため、各フェーズでは、足を前に出す速さ、高さ、リズム等が変わってくる。したがって、その部分のフェーズを更新(ここでは、削除)することで、歩行のフェーズを走行のフェーズに流用することもできる。
更に、各スポーツにおける各フェーズのデータは、例えば有名なスポーツ選手等に装着式動作補助装置を装着させ、その動作及び生体電位信号をサンプリングすることで、フェーズのデータベースを作成し、そこから得られる各動作のフェーズデータを他者に提供することができる。
これにより、ある装着者が例えば「○○選手のデータ」として通信ネットワーク等からダウンロードしたり、CD等の記録媒体を介して入力して提供することで、あらゆるスポーツに対応した動作を取得することができる。
また、本発明の適用範囲は、上述した具体例に限定されず、広い各分野での利用が可能であり、上述した他にも、例えば体感型ゲーム等にも利用することができる。
<基準パラメータデータベース構築装置>
ここで、上述した図4に示す実施形態では、基準パラメータデータベース62の構築手法を装着式動作補助装置10の内部に設けた例を示しているが、本発明においてはこの限りではなく、例えば上述した基準パラメータデータベース62を構築する装置を別体として設けておいてもよい。これにより、基準パラメータデータベースを他の装置又は他の装着者等の動作補助が必要でない人でも構築することができる。また、装着者毎の動作に対応した基準パラメータデータベースを構築することができる。したがって、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができ、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
ここで、上述の内容について図を用いて説明する。図11は、基準パラメータデータベース構築装置の一構成例を示す図である。なお、図11では、上述した図4における装着式動作補助装置10に設けられている構成から基準パラメータデータベースの構築に関する部分を細分化したものである。そのため、上述した図4に示す実施形態との同一構成部分には同一符号を付すこととし重複する説明を省略する。
図11に示す基準パラメータデータベース構築装置90は、動作検出装着具91と、物理現象検出手段51と、生体信号検出手段52と、基準パラメータデータベース構築手段53と、基準パラメータデータベース62とを有するよう構成されている。
ここで、動作検出装着具90は、装着者1の骨格に沿うように形成されたフレームが、装着者の関節に対応する位置で回動自在に互いに連結されて構成されている。
物理現象検出手段51(第1の検出手段)は、装着者1が装着した動作検出装着具91から物理現象として装着者1の動作に応じた関節角度(θknee,θhip)を検出する。また、生体信号検出手段52(第2の検出手段)は、装着者1が装着した動作検出装着具91から生体電位信号として装着者1が発生する筋力に応じた生体電位(EMGknee,EMGhip)を検出する。つまり、動作検出装着具91には、上述した関節角度及び生体電位信号を検出する手段が設けられている。
また、物理現象検出手段51は、検出された装着者1の動作により取得される関節角度等の各種情報を基準パラメータデータベース構築手段53に出力し、生体信号検出手段52は、検出された生体電位信号等の各種情報を基準パラメータデータベース構築手段53に出力する。
基準パラメータデータベース構築手段53は、物理現象検出手段51により得られる関節角度、及び、生体信号検出手段52により得られる生体電位信号をフェーズに対応させたフェーズデータとして、上述した図6(A)に示すような基準パラメータデータベース62を構築する。
動作補助装着具91を装着者が動作をすると、物理現象検出手段51及び生体信号検出手段52によって、装着者の関節角度及び生体電位信号が検出される。基準パラメータデータベース構築手段53は、物理現象検出手段51によって検出された関節角度と生体信号検出手段52によって検出された生体電位信号とに基づいて、装着者が行っている動作のタスクとフェーズを判定し、その判定したフェーズのフェーズグループに、関節角度と生体電位信号とを関連付けて格納し、基準パラメータデータベースを構築する。
なお、上述の基準パラメータは、例えば装着者1の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者1の関節角度と生体信号とを関連付けて設定したフェーズデータを、フェーズの種類毎に分類されたフェーズグループ等からなる。
これにより、装着者毎の動作に対応した基準パラメータデータベースを構築することができる。したがって、ある1つのフェーズに対して多数のパラメータ/パターンを格納することができ、それらの中から最適なパラメータ/パターンを選び出すことができる。
上述したように、本発明によれば、装着者の所望する一連の動作をその時の状況に応じて円滑且つ最適に行うことができる。
具体的には、本発明によれば、生体電位信号に基づいて装着した人の動き(タスク)をフェーズに分解して、データベースを構築し、そのデータベースの中から各フェーズをユーザ(装着者)の状態に合わせて適宜選択して新たなタスクを構築し、装着者の動作をアシストすることができる。
また、本発明によれば、新しいフェーズデータを情報管理装置や他の装着式動作補助装置と通信して交信(ダウンロード)することで、装着式動作補助装置を常に最新(最適)のフェーズを有する状態に保つことができ、最適な動作補助を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本実施形態における下半身用の装着式動作補助装置の一実施例が装着された状態を前側からみた斜視図である。 本実施形態における下半身用の装着式動作補助装置の一実施例が装着された状態を後側からみた斜視図である。 本実施形態における上半身用の装着式動作補助装置の一実施例を示す図である。 本発明における装着式動作補助装置の一実施例に適用された制御系システムを示すブロック図である。 基準パラメータデータベースに格納される各タスク及びフェーズの一例を示す図である。 データ格納手段に格納されるデータの一例を示す図である。 フェーズ間の動作指示信号の連結を説明するための一例を示す図である。 フェーズ間の連結時のフェーズ調整の様子を示す図である。 本実施形態における駆動制御手順の一例を示すフローチャートである。 装着式動作補助装置の管理システムを説明するための図である。 基準パラメータデータベース構築装置の一構成例を示す図である。
符号の説明
1 装着者
10 装着式動作補助装置
11 動作補助装着具
12a 右脚補助部
12b 左脚補助部
13−1a,13−1b 第1フレーム
13−2a,13−2b 第2フレーム
13−3a,13−3b 第3フレーム
13−4a,13−4b 第4フレーム
14a 右腿駆動モータ
14b 左腿駆動モータ
15a 右膝駆動モータ
15b 左膝駆動モータ
16 腰ベルト
17,18 バッテリ
19 制御バック
20,21,22,23 生体電位センサ
24,25 反力センサ
31 体幹部材
32 上腕部材
33 前腕部材
34 肩関節機構
35 肘関節機構
36 屈曲側生体電位センサ
37 伸展側生体電位センサ
38 駆動ユニット
39 第1の連結部材
40 第2の連結部材
50 駆動源
51 物理現象検出手段
52 生体信号検出手段
53 基準パラメータデータベース構築手段
54 随意混在型自律的制御系
55 電力増幅手段
56 フェーズ更新手段
57 通信手段
58 表示出力手段
60 データ格納手段
61 制御手段
62 基準パラメータデータベース
63 指令信号データベース
64 差分導出手段
65 ゲイン変更手段
66 自律的制御手段
67 フェーズ判定手段
68 フェーズデータ選出手段
69 フェーズ間調整手段
70 通信ネットワーク
71 情報管理装置
80 保守管理システム
81 無線端末
90 基準パラメータデータベース構築装置
91 動作検出装着具

Claims (20)

  1. 装着者に対して動力を付与する駆動源を有する動作補助装着具により装着者の動作を補助或いは代行する装着式動作補助装置において、
    動作補助対象部位の関節に対応する位置で回動自在に互いに連結される部材の前記装着者の動作に応じた位置から得られる関節角度を検出する第1の検出手段と、
    前記装着者の筋活動に伴う生体信号を検出する第2の検出手段と、
    予め所定の単位動作をフェーズとして、前記装着者の所定の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者の関節角度と生体信号とを関連付けフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータを格納した格納手段と、
    前記第1の検出手段により検出された関節角度及び前記第2の検出手段により検出された生体信号に基づいて前記基準パラメータを参照し、前記基準パラメータから一致性の高い前記装着者の動作のフェーズを判定するフェーズ判定手段と、
    前記フェーズ判定手段により得られたフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして1又は複数の前記基準パラメータを選出するフェーズデータ選出手段と、
    前記フェーズデータ選出手段により選出されたフェーズデータに応じた動力を前記駆動源に発生させるための指令信号を生成する制御手段とを有し、
    前記フェーズデータ選出手段は、
    前記装着者若しくは前記装着式動作補助装置の管理者からの特定のフェーズデータを選択するための指示情報に基づいて前記フェーズ毎にフェーズデータを選出することを特徴とする装着式動作補助装置。
  2. 前記第2の検出手段により検出される前記生体信号と、前記第1の検出手段により検出される前記関節角度とを関連付けて前記フェーズデータを設定し、設定したフェーズデータを前記フェーズグループに対応させて前記格納手段に格納することで、基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築手段を有することを特徴とする請求項1に記載の装着式動作補助装置。
  3. 前記フェーズデータ選出手段により選出された各フェーズ間の連結部分における各フェーズの生体信号の差分値が予め設定される許容値以上の場合に、前記連結部分に対する前記指令信号を調整するフェーズ間調整手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の装着式動作補助装置。
  4. 前記フェーズ間調整手段は、
    連結する前後のフェーズにおいて、前のフェーズの終点が後のフェーズの始点と一致するように、前のフェーズに対する前記指令信号を調整することを特徴とする請求項に記載の装着式動作補助装置。
  5. 前記フェーズ間調整手段は、
    連結する前後のフェーズにおいて、連結時点を含む前後の処理時間に対応するフェーズを、予め設定される曲線を表す関数に対応させて調整することを特徴とする請求項に記載の装着式動作補助装置。
  6. 通信ネットワークに接続される外部管理端末から前記フェーズデータを取得する通信手段と、前記通信手段により取得したフェーズデータを用いて前記格納手段に格納された前記基準パラメータのフェーズデータを更新するフェーズ更新手段とを有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の装着式動作補助装置。
  7. 前記フェーズ判定手段により得られるフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして複数の前記基準パラメータを表示し、表示された複数のフェーズデータから1つを選択させるための表示出力手段を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の装着式動作補助装置。
  8. 前記表示出力手段は、
    前記装着者若しくは前記管理者が、表示された前記複数のフェーズデータから1つを選択したときの選択情報、又は前記基準パラメータの入力を受け付ける入力手段を有することを特徴とする請求項に記載の装着式動作補助装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の装着式動作補助装置の前記動作補助装着具から前記第1の検出手段により検出される前記生体信号と、前記第2の検出手段により検出される前記関節角度とを取得し、取得した前記生体信号と前記関節角度とを関連付けたフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築手段を有することを特徴とする基準パラメータデータベース構築装置。
  10. 装着者に対して動力を付与する駆動源を有した動作補助装着具により装着者の動作を補助或いは代行する装着式動作補助装置における駆動制御方法において、
    物理現象検出手段により、動作補助対象部位の関節に対応する位置で回動自在に互いに連結される部材の前記装着者の動作に応じた位置から得られる関節角度を検出する第1の検出工程と、
    生体信号検出手段により前記装着者の筋活動に伴う生体信号を検出する第2の検出工程と、
    前記第1の検出工程により検出された関節角度及び前記第2の検出工程により検出された生体信号に基づいて、予め所定の単位動作をフェーズとして、前記装着者の所定の動作を構成する一連のフェーズの個々に対応するように、装着者の関節角度と生体信号とを関連付けフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータを参照し、前記基準パラメータから一致性の高い前記装着者の動作のフェーズを判定するフェーズ判定工程と、
    前記フェーズ判定工程により得られたフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして1又は複数の前記基準パラメータを選出するフェーズデータ選出工程と、
    前記フェーズデータ選出工程により選出されたフェーズデータに応じた動力を前記駆動源に発生させるための指令信号を生成する制御工程とを有し、
    前記フェーズデータ選出工程は、
    前記装着者若しくは前記装着式動作補助装置の管理者からの特定のフェーズデータを選択するための指示情報に基づいて前記フェーズ毎にフェーズデータを選出することを特徴とする駆動制御方法。
  11. 前記第2の検出工程により検出される前記生体信号と、前記第1の検出工程により検出される前記関節の角度とを関連付けて前記フェーズデータを設定し、設定したフェーズデータを前記フェーズグループに対応させて格納することで、基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築工程を有することを特徴とする請求項10に記載の駆動制御方法。
  12. 前記フェーズデータ選出工程により選出された各フェーズ間の連結部分における各フェーズの生体信号の差分値が予め設定される許容値以上の場合に、前記連結部分に対する前記指令信号を調整するフェーズ間調整工程を有することを特徴とする請求項10又は11に記載の駆動制御方法。
  13. 前記フェーズ間調整工程は、
    連結する前後のフェーズにおいて、前のフェーズの終点が後のフェーズの始点と一致するように、前のフェーズに対する前記指令信号を調整することを特徴とする請求項12に記載の駆動制御方法。
  14. 前記フェーズ間調整工程は、
    連結する前後のフェーズにおいて、連結時点を含む前後の処理時間に対応するフェーズを、予め設定される曲線を表す関数に対応させて調整することを特徴とする請求項12に記載の駆動制御方法。
  15. 通信手段により通信ネットワークに接続される外部管理端末から前記フェーズデータを取得する外部フェーズ取得工程と、
    前記外部フェーズ取得工程により得られるフェーズデータを用いて予め格納された前記基準パラメータのフェーズデータを更新するフェーズ更新工程とを有することを特徴とする請求項10乃至14の何れか1項に記載の駆動制御方法。
  16. 前記フェーズ判定工程により得られるフェーズの属するフェーズグループより、フェーズデータとして複数の前記基準パラメータを表示し、表示された複数のフェーズデータから1つを選択させる表示出力工程を有することを特徴とする請求項10乃至15の何れか1項に記載の駆動制御方法。
  17. 前記表示出力工程は、
    前記装着者若しくは前記管理者が、表示された前記複数のフェーズデータから1つを選択したときの選択情報、又は前記基準パラメータの入力を受け付ける入力工程を有することを特徴とする請求項16に記載の駆動制御方法。
  18. 請求項10乃至17の何れか1項に記載の装着式動作補助装置における駆動制御方法から前記第1の検出工程により検出される前記生体信号と、前記第2の検出工程により検出される前記関節角度とを取得する工程と、
    取得した前記生体信号と前記関節角度とを関連付けたフェーズデータを設定し、設定されたフェーズデータが各フェーズの種類毎にフェーズグループとして分類された構成からなる基準パラメータデータベースを構築する基準パラメータデータベース構築工程を有することを特徴とする基準パラメータデータベース構築方法。
  19. 請求項10乃至17の何れか1項に記載の駆動制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  20. 請求項18に記載の基準パラメータデータベース構築方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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