JP5188905B2 - 男性用尿吸収物品 - Google Patents
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Description
積層体3は、ペニスから排出された尿を吸収して保持する略シート状の吸収体33と、吸収体33の上面を覆う液透過性のトップシート31と、吸収体の下面を覆う液不透過性(難透過性を含む)のバックシート32とから構成されている。トップシート31とバックシート32は、ホットメルト接着剤により吸収体33の周囲にて相互に接合されている。なお、トップシート31とバックシート32との接合(当該接合部を図2では接合部Tと表示している)は、熱接合や超音波シール等の方法により行われてもよい。ホットメルト接着剤については、ゴム系、ポリオレフィン系、酢酸ビニル系等のホットメルト接着剤から適切に選定して、直接的なコーター塗布、間接的なスパイラル塗布、メルトブロー(カーテンスプレー)塗布、ビード塗布等の方法で塗布する。
表面シート4は、ペニスを挿入する領域である挿入部6を有している。男性用尿吸収物品1を着用者が装着したとき、表面シート4の上面が着用者の下腹部、股部及び大腿部に当接する、すなわち、着用者の肌に触れることになるので、快適な着用感を考慮すると、表面シート4としては、肌触り感がよく衛生的な材料からなる可撓性かつ液不透過性のシートを用いることが望ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等疎水性繊維を用いた撥水性の不織布が用いられる。なお、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムや、上記不織布とプラスチックフィルムとの複合材料等が表面シート4として利用されてもよい。この場合、着用者の快適性の観点からは、透湿性(すなわち、通気性)を有して水蒸気を透過させて蒸れを防止でき、ある程度可撓性を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。また、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、SMS不織布等の撥水性不織布材料を用いることも可能である。
<3−1.挿入部>
次に、表面シート4に設けられた挿入部6及びその付近の構成について、図1乃至図3に基づいて説明する。図3は、図1において張出シートを省いた男性用尿吸収物品1の平面図である。
次に、挿入部6に形成される弱化線7について説明する。本実施形態に係る弱化線7は、ペニス挿入用開口部を形成するために、手で裂開することができる目印となる分離線、又は分離領域である。弱化線7は、例えば、切断、打ち抜き又はナイフによる引き掻きのような機械的手段、超音波シールやヒートシール等のエンボス加工を含む熱処理、レーザー加工、電子ビーム加工、放電加工のような物理的手段、溶解、又は、溶剤を使用するか、若しくは、例えばエッチングのような化学反応による膨潤を使用して形成される。本実施形態に係る弱化線7は、図1又は図3に示すように、切り込み部と非切り込み部とが幅方向の交互に配列したミシン目状に形成され、その切り込み部及び非切り込み部の幅方向の寸法が均一になるように形成している。
また、本実施形態では、図1、図2、図4、図6に示すように、表面シート4に設けられた挿入部6において、挿入部6の長手方向一方側及び他方側の縁部には、それぞれ一対となる対向辺6a、6bを有し、この一対の対向辺6a、6bそれぞれから男性用尿吸収物品1の外部側へ向けて一対の液不透過性の張出シート101・102(その総称を10とする)が張り出されている。張出シート101若しくは102は、張出シート101若しくは102の付け根部分である挿入部6の対向辺6a若しくは6bを起倒軸として、起倒自在に支承されている。例えば、略平板状の自然状態においては、挿入部6の対向辺6a若しくは6bを中心に、張出シート10は略180度回動可能、すなわち、長手方向両側に起倒可能である(図4では、張出シート101が挿入部6の対向辺6aを起倒軸として起倒自在に支承されている様子を図示している)。
また、相対向する一対の張出シート101・102の対向面101a・102aそれぞれ(その総称として10aとする)には、接着対象との間で着脱自在な接着層20が形成されている。本実施形態に係る接着層20は、図5に示すように、基材シート201と、基材シート201の一方の面に形成された接着剤層202と、必要に応じて接着剤層202の上に設けられる剥離シート203とから構成されている。基材シート201の他方の面を張出シート10の対向面10aに貼着させておき、使用に際しては、剥離シート203が設けられている場合には、剥離シート203を剥がし、対向する接着剤層202・202同士を貼り合わせる。
次に、本実施形態に係る男性用尿吸収物品1を装着する手順について説明する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、吸収体33を積層体3にだけでなく、表面シート4側にも備えてもよい。詳しくは、図8に示されているように、袋体5の内部空間5aを形成する隙間を介して積層体3の上面と対向する液透過性の不織布シート25と、当該液透過性の不織布シート25と表面シート4との間に略シート状の吸収体33を介挿させている。液透過性の不織布シート25と表面シート4とは、ホットメルト接着剤等により吸収体33の周囲にて接合されている。なお、この液透過性の不織布シート25の材料は、トップシート31と同一の材料を用いることができる。このような構成にすることにより、尿の吸収量を増加させることができ、また、吸収体33はクッション性を有するので、袋体5の内部空間5aにペニスを収納したとき、更に良好なフィット感が得られる。
3 積層体
4 表面シート
5 袋体
5a 内部空間
6 挿入部
7 弱化線
8 開口部
10 張出シート
20 接着層
Claims (7)
- ペニス挿入用の挿入部を有し、着用者のペニスに装着されて尿を吸収する袋状の男性用尿吸収物品であって、
ペニス挿入方向と交差する方向を幅方向として、前記挿入部に、前記男性用尿吸収物品の幅方向に延びる弱化線が形成され、
前記弱化線を裂開することにより、ペニスを挿入するための開口部が形成され、
液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に介在する吸収体とを有する積層体と、
その外周縁部が前記積層体の外周縁部に接合されて前記積層体とともに袋体を構成する表面シートと、
を備え、
前記表面シートに前記挿入部が形成されており、
前記積層体の上面と前記ペニスが挿入される空間を介して対向する液透過性の不織布シートと、
前記表面シートと前記不織布シートとの間に介挿された吸収体と、
を更に備えることを特徴とする男性用尿吸収物品。 - 請求項1に記載の男性用尿吸収物品において、
前記弱化線は、前記挿入部に前記幅方向に沿ってミシン目状に切り込みを設けることにより形成されていることを特徴する男性用尿吸収物品。 - 請求項1または請求項2に記載の男性用尿吸収物品において、
前記挿入部の縁部は、前記幅方向に延びる一対の対向辺を有し、
前記一対の対向辺から前記男性用尿吸収物品の外部側へ向けて一対の張出部が張り出されていることを特徴とする男性用尿吸収物品。 - 請求項3に記載の男性用尿吸収物品において、
前記張出部の対向面には、接着対象との間で着脱自在な接着層が形成されていることを特徴とする男性用尿吸収物品。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の男性用尿吸収物品において、
前記弱化線の位置を示す目印を付したことを特徴とする男性用尿吸収物品。 - 請求項5に記載の男性用尿吸収物品において、
前記目印は、男性用尿吸収物品の他の部位とは異なる色で前記弱化線に着色されることを特徴とする男性用尿吸収物品。 - 請求項5又は請求項6に記載の男性用尿吸収物品において、
前記目印は、前記弱化線の位置を示す文字、図形及び記号のうち少なくとも一つであることを特徴とする男性用尿吸収物品。
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