JP5187329B2 - 直動回転エンコーダ、直動回転モータ及び直動回転モータシステム - Google Patents

直動回転エンコーダ、直動回転モータ及び直動回転モータシステム Download PDF

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Description

本発明は、直動回転エンコーダ、直動回転モータ及び直動回転モータシステムに関する。
移動体の位置や速度等の物理量を測定するために、エンコーダが使用される。
このエンコーダは、移動体の移動方向に応じて、主に回転型(以下「ロータリ」ともいう。)と直線型(以下「リニア」ともいう。)に大別される。
ロータリエンコーダは、回転位置検出装置等ともいわれ、例えば特許文献1に示すように、移動体(回転体)の位置(角度)や速度(回転速度)等を検出する。一方、リニアエンコーダは、直線位置検出装置等ともいわれ、例えば特許文献2に示すように移動体の位置(直線位置)や速度等を検出する。
特許第2977821号公報 特開平8−193843号公報
一方、近年、測定対象である移動体が直線又は回転の一軸方向に移動するだけでなく、直線及び回転を含む多軸で移動する装置等が開発されている。直線移動を「直動」ともいい、直線及び回転を含む多軸で移動体を移動させるモータを、「直動回転モータ」ともいう。直動回転モータにおいて、移動体の位置を制御するために、移動体の位置を測定する必要がある場合がある。
この場合、例えば、上記ロータリエンコーダ及びリニアエンコーダの両者が、別々に直度回転モータのシャフトに直列又は並列等に接続されて、回転位置及び直線位置の両者を測定することが多い。
しかし、このように少なくとも2の別種のエンコーダを配置したのでは、装置自体の構成が大型になるばかりか、装置の製造コストが増加してしまう。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、検出対象の回転位置及び直線位置を測定することが可能であり、かつ、小型化及び製造コスト削減が可能な、直動回転エンコーダ、直動回転モータ及び直動回転モータシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、一の駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な検出対象に連結可能に形成され、該検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
上記直動回転部における上記駆動軸方向の表面に設けられ、上記駆動軸までの距離が一定でありかつ上記駆動軸方向の位置が上記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
上記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1の上記トラックまでの駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
上記2以上の検出部により検出された2以上の上記検出信号に基づいて、上記検出対象の駆動軸方向の直線位置及び駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
を備える、直動回転エンコーダが提供される。
また、上記直動回転部における上記駆動軸方向の表面は、上記駆動軸と垂直な面から所定の角度傾いた平面状の測定面であり、
上記1のトラックは、上記測定面上に形成されてもよい。
また、上記2以上の検出部それぞれは、上記対向した1のトラックに照射光を照射して該トラックからの反射光を受光することにより上記検出信号を検出し、
上記対向した1のトラックは、対向した1の上記検出部に向けて反射する光量を増加させる反射形状を有してもよい。
また、上記対向した1のトラックは、上記反射形状として、上記リングの全周に亘って形成された略V字状の溝を有してもよい。
また、少なくとも1の上記トラックは、上記駆動軸方向の位置が変曲点を除き上記測定軸周りの角度に対して線形に変化する形状で形成されてもよい。
また、上記少なくとも1のトラックの上記測定面は、一端が上記検出対象に連結されかつ上記駆動軸に沿って延長形成されたシャフトの他端が、上記駆動軸に対して所定の角度で切断された切断面であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、一端に検出対象が連結可能なシャフトを、該シャフトが延長形成された駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な直動回転モータ部と、
上記シャフトの他端に固定して設けられ、上記検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
上記直動回転部における上記駆動軸方向の表面に設けられ、上記駆動軸までの距離が一定でありかつ上記駆動軸方向の位置が上記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
上記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1の上記トラックまでの駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
上記2以上の検出部により検出された2以上の上記検出信号に基づいて、上記検出対象の駆動軸方向の直線位置及び駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
を備える、直動回転モータが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、一端に検出対象が連結可能なシャフトを、該シャフトが延長形成された駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な直動回転モータ部と、
上記シャフトの他端に固定して設けられ、上記検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
上記直動回転部における上記駆動軸方向の表面に設けられ、上記駆動軸までの距離が一定でありかつ上記駆動軸方向の位置が上記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
上記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1の上記トラックまでの駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
上記2以上の検出部により検出された2以上の上記検出信号に基づいて、上記検出対象の駆動軸方向の直線位置及び駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
上記位置特定部が特定した上記検出対象の直線位置及び回転位置に基づいて、上記直動回転モータ部を制御する制御部と、
を備える、直動回転モータシステムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、検出対象の回転位置及び直線位置を測定することが可能であり、かつ、小型化及び製造コスト削減が可能である。
本発明の第1実施形態に係る直動回転モータシステムの構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダの構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダの構成について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出処理の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出処理の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックの一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックの変更例について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックについて説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素は、原則として同一の符号で表し、これらの構成要素についての重複説明は、適宜省略するものとする。
以下で説明する本発明の各実施形態では、直動回転エンコーダを有する直動回転モータシステムを例に挙げて説明する。つまり、各実施形態に係る直動回転エンコーダは、直動回転モータに適用され、直動回転モータの回転角度(「回転位置θ」ともいう。)と直線位置zとを検出する。しかしながら、ここで説明する各実施形態に係る直動回転エンコーダは、このような直動回転モータや直動回転モータシステムだけでなく、直動及び回転を行うような移動体の回転位置θ及び直線位置zを検出することに使用されてもよい。
なお、本発明の各実施形態について理解が容易になるように以下の順序で説明することとする。
<1.第1実施形態>
(1−1.第1実施形態に係る直動回転モータシステム)
(1−2.第1実施形態に係る直動回転エンコーダの構成等)
(1−3.第1実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作)
(1−4.第1実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出処理の一例)
(1−5.第1実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックの一例)
(1−6.第1実施形態に係る直動回転モータシステム等による効果の例)
<第2実施形態>
(2−1.第2実施形態に係る直動回転エンコーダの構成等)
(2−2.第2実施形態に係る直動回転モータシステム等による効果の例)
<1.第1実施形態>
(1−1.第1実施形態に係る直動回転モータシステム)
まず、図1を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る直動回転モータシステムの構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る直動回転モータシステムの構成について説明するための説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る直動回転モータシステム(以下単に「モータシステム」ともいう。)1は、直動回転モータ(以下単に「モータ」ともいう。)30と、制御部40とを有する。また、モータ30は、直動回転エンコーダ(以下単に「エンコーダ」ともいう。)100と、直動回転モータ部(以下単に「モータ部」ともいう。)20とを有する。
モータ部20は、エンコーダ100を含まない動力発生源の一例である。このモータ部20を単にモータという場合もある。モータ部20は、少なくとも一側にシャフト21を有し、このシャフト21を駆動軸AX周りに回転させることにより、回転力を出力する。一方、モータ部20は、シャフト21を駆動軸AX方向にスライドさせることにより、直動力を出力する。一方、シャフト21は、駆動される対象(以下、エンコーダ100で位置を検出する対象という意味で「検出対象」や移動される対象という意味で「移動体」ともいう。図示せず。)が連結可能に形成される。なお、ここでは説明の便宜上、シャフト21が検出対象であるとして説明する。よって、モータ部20は、シャフト21を回転又は直動(直線上の移動)させることにより、検出対象を回転移動又は直線移動させることが可能である。
上述の通り、ここでは、モータ部20が駆動する検出対象の回転方向の位置を「回転位置θ」ともいい、直動方向の位置を「直線位置z」ともいう。そして、これらの回転位置θ及び直線位置zを総称して単に「位置」ともいい、この位置を表したデータを、ここでは総称して「位置データ」ともいう。
なお、モータ部20は、位置データに基づいて制御されるサーボモータであれば特に限定されるものではない。モータ部20は、動力源として電気を使用する電動式モータ部である場合に限られるものではなく、例えば、油圧式モータ部、エア式モータ部、蒸気式モータ部等の他の動力源を使用したモータ部であってもよい。ただし、説明の便宜上、以下ではモータ部20が電動式モータ部である場合について説明する。更に言えば、モータ部20は、単体のモータとして形成されても良いが、回転用モータと直動用モータとが同一シャフト21を介して動力を出力するような装置であってもよい。一方、モータ部20が駆動させる検出対象は、特に限定されるものではなく、直動及び回転の少なくとも一方をさせることが必要な対象であれば、様々な対象であってもよいことは言うまでもない。
エンコーダ100は、モータ部20のシャフト21とは逆側に配置され、当該シャフト21に対応して直動・回転する他のシャフト22に連結される。そして、このエンコーダ100は、シャフト22の位置を検出することにより、回転力及び直動力が出力されるシャフト21の位置、つまり検出対象の位置を検出して、その位置を表す位置データを出力する。ここでは、この検出対象の位置等を、説明の便宜上モータ部20の位置等ともいう。
このエンコーダ100は、モータ部20の位置に加えてか又は代えて、シャフト21の速度(角速度及び直動速度)及び加速度(角加速度及び直動加速度)の少なくとも一方を検出してもよい。この場合、モータ部20の速度及び加速度は、例えば、位置を時間で1又は2回微分するなどの処理により検出することが可能である。説明の便宜上、以下では、位置には速度及び加速度が含まれてもよいものとし、エンコーダ100が検出する物理量は位置であるとして説明する。
なお、エンコーダ100の配置位置は特に限定されるものではない。例えば、エンコーダ100は、シャフト21に直接連結されるように配置されてもよく、また、減速機や回転方向変換機などの他の機構を介してシャフト21等の検出対象に連結されてもよい。
制御部40は、エンコーダ100から出力される位置データを取得して、当該位置データが表す直線位置z及び回転位置θに基づいて、モータ部20の直動・回転を制御する。従って、モータ部20として電動式モータ部が使用される本実施形態では、制御部40は、位置データに基づいて、制御信号としてモータ部20に印加する電流又は電圧等を制御することにより、モータ部20の直動・回転を制御する。更に、制御部40は、上位制御装置(図示せず)から上位制御信号を取得して、当該上位制御信号に表された位置又は速度等がモータ部20のシャフト21から出力されるように、モータ部20を制御することも可能である。なお、モータ部20が、油圧式、エア式、蒸気式などの他の動力源を使用する場合には、制御部40は、それらの動力源の供給を制御することにより、モータ部20の直動・回転を制御することが可能である。
(1−2.第1実施形態に係る直動回転エンコーダの構成等)
次に、図2及び図3を参照しつつ、本実施形態に係る直動回転エンコーダ100の構成について説明する。図2及び図3は、本実施形態に係る直動回転エンコーダの構成を説明するための説明図である。なお、図3は、図2の直動回転エンコーダ100のB−B線での断面の概略を示している。
エンコーダ100は、図2に示すように、大きく分けて、ディスク110と、検出部S1〜S4と、位置特定部120とを有する。以下、各構成について順次説明する。
ディスク110は、直動回転部の一例であって、検出対象であるシャフト21と共に駆動(回転及び直動を含む)可能なシャフト22に接続される。従って、ディスク110は、上述の通り駆動軸AX周りに回転可能でありかつ駆動軸AXに沿って直動可能な検出対象に連結可能に形成され、その検出対象の回転及び直動に追従して回転及び駆動が可能である。
本実施形態における直動回転部の一例であるディスク110では、駆動軸AX方向の一面が測定面111に設定されており、この測定面111には、トラックTが設定されている。なお、本実施形態では測定面111が駆動軸AX方向におけるモータ部20とは反対の面に設定される場合を例示している。しかし、この測定面111は、モータ部20側の面に設定されてもよい。ただし、この場合、後述する検出部S1〜S4も、測定面111と対向可能なようにディスク110よりもモータ部20側に配置されることになる。
ここでディスク110(つまり測定面111)と、シャフト22(つまり駆動軸AX)との位置関係等について、図3を参照しつつ説明する。図3に示すとおり、ディスク110は、平面状の形状を有し、その平面が駆動軸AXと垂直な面から所定の角度α傾くように、シャフト22に固定される。従って、測定面111も同様に、駆動軸AXと垂直な面から所定の角度α傾くことになる。なお、本実施形態における測定面111は、「直動回転部における駆動軸方向の表面」の一例である。
ディスク110の形状は、図2及び図3では、略円板状又は略楕円の板状である場合を例示している。しかし、このディスク110はあくまで直動回転部の一例を示すものであり、トラックTが形成可能なものであれば、直動回転部は、様々な形態で形成することが可能である。従って、例えば、測定面111すら有さず、トラックTを形成可能なリング状の部材なども使用可能である。次にトラックTについて説明する。
トラックTは、本実施形態では上述の通り測定軸AXに対して傾けられたディスク110の測定面111に設定される。その結果、トラックTは、以下のような形状となる。つまり、トラックTは、図3に示すように、測定軸AXまでの距離rが一定なリング状の形状を有する。一方、測定軸AXと垂直な面に対して所定の角度α傾けられた状態でディスク110が固定されるため、トラックTは、ディスク110が一回転する間に、駆動軸AX方向の位置が1周期変化する形状を有する。
つまり、図3に示す状態では、図3における左方の位置のトラックTは、後述の検出部S1〜S4が配置された基準面Aから中心位置Oよりも距離差ΔZだけ離れて位置している。この状態からディスク110が回転すると、図3における左方の位置のトラックTは、その回転角度に応じて基準面A側に近づく。その結果、図3における左方の位置のトラックTは、基準面Aから中心位置Oと同一の距離となり、更に、中心位置Oよりも距離差ΔZだけ基準面Aに近づいて位置することになる。その後、更にディスク110が回転して図3に示す状態から1回転すると、トラックTは、図3に示す位置に到達する。従って、トラックTの駆動軸AX方向の位置は、ディスク110が一回転する間に、1周期変化することになる。
なお、本実施形態に係るトラックTの一例については詳しく後述する。
検出部S1〜S4は、トラックTに対向してそれぞれ固定配置される。本実施形態では、検出部S1〜S4は、駆動軸AXと垂直な同一の面(基準面A)上に配置され、かつ、駆動軸AX周りに90°おきの等間隔に配置される。
この配置によれば、位置データ算出や装置自身の製造が容易になるが、例えば検出部S1〜S4は、同一面上に配置されなかったり、90°と異なる角度で配置されることも可能であることは言うまでもない。ただし、4つの検出部S1〜S4が配置される場合、本実施形態のように、駆動軸AXを対称点として、検出部S1と検出部S3とは点対称に配置され、検出部S2と検出部S4とは点対称に配置されることが望ましい。このように対となる2の検出部同士が駆動軸AXを挟んで点対称に配置されると、エンコーダ100は、位置データ特定処理を容易にしたり、偏心等による誤差を低減することが可能である。
検出部S1〜S4は、このようにトラックTに対向配置され、駆動軸AXに沿ったトラックTまでの距離L1〜L4に応じた検出信号G1〜G4を、それぞれ検出する。例えばモータ部20が検出対象であるシャフト21を直動又は回転させると、それに追従してシャフト22が直動又は回転するが、そのシャフト22に接続されたディスク110(直動回転部の一例)も、これに追従して直動又は回転することになる。その結果、ディスク110に形成されたトラックTと、検出部S1〜S4との間の距離L1〜L4は、直動又は回転に応じて変化する。よって、検出部S1〜S4は、この検出対象の直線位置z及び回転位置θに応じた値の検出信号G1〜G4を検出することになる。
なお、本実施形態では、この距離L1〜L4に応じた検出信号G1〜G4を検出する検出部S1〜S4の一例として、光学式の距離計又は変位計が使用される。この光学式の距離計又は変位計が使用される場合、検出部S1〜S4は、対向したトラックTに向けて駆動軸AXに沿った照射光を照射する。この照射光は、トラックTで反射された後、検出部S1〜S4で受光される。そして、検出部S1〜S4は、光の照射から受光までの時間を計測することにより、距離L1〜L4に応じた検出信号G1〜G4を生成する。なお、検出部S1〜S4は、このような光学式の距離計又は変位計に限られるものではなく、例えば、磁気センサなどのように距離L1〜L4に応じた検出信号G1〜G4が検出可能な検出装置であれば、様々なものが使用可能である。なお、光学式の距離計又は変位計を使用する場合には、検出信号G1〜G4の検出精度を向上させることができ、また、磁気センサを使用する場合には、耐環境性を向上させることが可能である。
位置特定部120は、4つの検出部S1〜S4により検出された4つの検出信号G1〜G4に基づいて、検出対象であるシャフト21の駆動軸AX方向の直線位置z及び駆動軸AX周りの回転位置θを特定する。上述の通り、検出信号G1〜G4は、距離L1〜L4に応じて変化する一方、距離L1〜L4は、直線位置z及び回転位置θに依存する。従って、位置特定部120は、検出信号G1〜G4と直線位置z及び回転位置θとの相関関係に基づいて、直線位置z及び回転位置θを特定する。この位置特定部120における検出処理の一例については詳しく後述する。
(1−3.第1実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作)
ここで、図3〜図7を参照しつつ、本実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について詳しく説明する。図4〜図7は、本実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出動作について説明するための説明図である。なお、図4及び図5は、図3の状態からディスク110が駆動した状態を示している。そして、図3は、回転角度θが90°で直線位置zがz1の状態を示し、図4は、図3の状態からディスクTが回転して回転角度θが0°となった状態を示し、図5は、図3の状態からディスクTが直動して直線距離zがz2となった状態を示す。
図3に示す状態(θ=90°,z=z1)では、検出部S1は、トラックTからの距離LがL1となるため、それによる検出信号G1は、距離L1に応じた値となる。同様に、検出部S2〜S4は、それぞれトラックTからの距離LがL2〜L4となるため、それによる検出信号G2〜G4は、図6に示すように、距離L2〜G4に応じた値となる。
この図3の状態からディスク110が−90°回転し、図4に示す状態(θ=0°,z=z1)となった場合、距離L1,L2は減少する一方、距離L3,L4は増加する。その結果、検出部S1,S2による検出信号G1,G2は、距離L1,L2の減少に伴い変化する一方、検出部S3,S4による検出信号G3,G4は、図6に示すように、距離L3,L4の減少に伴い変化する。従って、ディスク110の回転位置θは、この検出信号G1〜G4の増加と減少との組み合わせなどから特定することが可能である。
これに対して、図3の状態からディスク110が駆動軸方向AX方向に検出部S1〜S4に近づくように直動して、図5に示す状態(θ=90°,z=z2)となった場合、距離L1〜L4は、いずれも減少する。その結果、検出部S1〜S4による検出信号G1〜G4は、図7に示すように、距離L1〜L4の減少に伴い変化する。従って、ディスク110の直線位置zは、この検出信号G1〜G4全ての増加又は減少から特定することが可能である。
この際、図6及び図7に示すように、ディスク110が直動したとしても、検出信号G1〜G4の組み合わせ等は、回転位置θを一義的に表すことが可能であると共に、ディスク110が回転したとしても、回転に伴ない増減する検出信号G1〜G4それぞれの中心は、直線位置zを一義的に表すことが可能である。本実施形態に係るエンコーダ100は、
このような相関関係を利用して、検出対象の回転位置θ及び直線位置zを同時に特定することが可能である。
(1−4.第1実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出処理の一例)
次に、図8及び図9を参照しつつ、上記で説明した検出動作を実現する検出処理の一例について、その処理を行う位置特定部120の具体的な構成例と共に説明する。図8及び図9は、本実施形態に係る直動回転エンコーダにおける検出処理の一例について説明するための説明図である。
図8に示すように、位置特定部120は、演算部121,122と、回転位置算出部123と、直動位置算出部124とを有する。
演算部121は、対をなして点対称に配置された検出部S1,S3による検出信号G1,G3を取得して減算処理を行う。他方、演算部122は、対をなして点対称に配置された検出部S2,S4による検出信号G2,G4を取得して減算処理を行う。この両減算部121,122による減算処理後に得られる両差動信号(G1−G3,G2−G4)を、図9に示す。図9に示す差動信号の変化からも判るように、両差動信号はそれぞれ、直線位置zに依存せず、回転位置θのみに依存して1回転に1周期の擬似正弦波信号となるので、それぞれA相信号及びB相信号に相当することとなる。そして、このような両差動信号を用いて、回転位置算出部123は、回転位置θを特定する。つまり、位置特定部123は、演算部121,122及び回転位置算出部123を有することにより、例えば下記式(1)のような処理を行うことで、回転位置θを特定することが可能である。なお、両差動信号は、A相信号及びB相信号に相当するので、位置特定部123は、回転位置θだけでなく、回転方向をも容易に特定可能であることは言うまでもない。
直動位置算出部124は、4つ全ての検出部S1〜S4による検出信号G1〜G4を取得して、例えば全ての検出信号G1〜G4を加算処理行う。図6及び図7に示すように、検出信号G1〜G4は、回転位置θに応じて変化するが、その検出信号G1〜G4の加算信号は、この回転位置θの情報が相殺され、直線位置zを表すことになる。よって、直動位置算出部124は、このような加算信号を用いて、直線位置zを特定することが可能である。つまり、位置特定部123は、直動位置算出部124を有することにより、例えば下記式(2)のような処理を行うことで、直線位置zを特定することが可能である。なお、対をなして点対称に配置された2の検出部による2の検出信号だけを加算した加算信号から、直線位置zを特定することも可能である。ただし、本実施形態のように4つ全ての検出信号G1〜G4が加算されて加算信号が算出される場合、各検出信号G1〜G4に含まれる誤差を低減することが可能である。
なお、ここで説明した位置特定部120の構成例及びその処理例は、あくまで一例であり、上記の相関関係に基づく位置の特定処理及びそれを実現する構成であれば、様々な変更が可能であることは言うまでもない。
(1−5.第1実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックの一例)
本実施形態に係るエンコーダ100は、上述の通り、ディスク110が駆動軸AXと垂直な面から所定の角度α傾けられて配置されていることにより、検出部S1〜S4からトラックTまでの距離L1〜L4が、回転及び直動に応じて変化することを利用して、位置を特定する。そして、この距離L1〜L4に応じた検出信号G1〜G4を得るために、本実施形態では光学式の距離計又は変位計を使用する。光学式の距離計又は変位計を使用する場合、トラックTでの反射光を検出部S1〜S4が取得することになる。
そこで、このような場合、トラックTは、対向した検出部S1〜S4に向けて反射する光量を増加させる反射形状を有することが望ましい。反射形状としては、例えば、ディスクTの測定面111のトラックTが設定される位置が粗面となるような表面形状で形成される場合、及び、測定面111のトラックTに光量が増加するような溝・突起・段差等を設けることなどが挙げられる。そこで、このような反射する光量を増加させる反射形状の一例について、図10〜図13を参照しつつ説明する。図10〜図13は、本実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックの一例について説明するための説明図である。
図10には、ディスク110について、図3の右方端部における部分断面図を示す。図10に示すように、トラックTは、反射形状として、V字溝112を有する。
V字溝112は、リングの全周に亘って形成される。このV字のトラックTに対する角度は、図10に示すように、そのトラックTの傾斜角度αと同じに設定されることが望ましい。一方、検出部S1〜S4は、V字溝112の中心点に照射光の中心をあわせ、V字溝112のほぼ全域に平行光を照射することが望ましい。
この場合、図10に示す状態(θ=90°)において、V字溝112の一側面が検出部S3と対向することになり、同様に、V字溝112の他側面が検出部S1に対向することになる。従って、これらの対向面で反射した反射光が各検出部S1,S3に到達するので、反射される光量が増加する。一方、この図10に示す状態において、検出部S2,S4に対する反射光は、V字溝112で複数回反射することにより各検出部S2,S4に到達する。よって、同様に検出部S2,S4に向けて反射される光量が増加する。
(1−6.第1実施形態に係る直動回転モータシステム等による効果の例)
以上、本発明の第1実施形態に係るエンコーダ100、モータ30及びモータシステム1について説明した。このエンコーダ100等によれば、検出対象であるシャフト21の回転位置θ及び直線位置zを1つのエンコーダ100のみで測定することが可能であるため、回転位置θ及び直線位置zそれぞれに対してエンコーダを設ける必要がない。従って、エンコーダ100だけでなく、モータ30及びモータシステム1の装置全体の部材を減らして、小型化することが可能であると共に、製造コストを削減することが可能である。
また、本実施形態に係るエンコーダ100によれば、トラックTを1枚のディスク110の測定面111上に形成し、かつ、ディスク110を駆動軸AXと垂直な面から傾けて配置するだけで、直動回転部を形成可能であるため、製造が非常に容易である。なお、このようなディスク110を使用せずに、例えば、図11に示すように、シャフト22自体の断面を測定面111として使用して、その測定面111上にトラックTを形成することも可能である。つまり、シャフト22は、一端が検出対象(シャフト21)に直接的又は間接的に連結されて駆動軸AXに沿って延長形成されているが、そのシャフト22の他端が、駆動軸AXに対して所定の角度(90°−α)で切断される。そして、この切断面が、測定面111に設定され、その測定面上にトラックTが設定されてもよい。このように測定面111及びトラックTを設定する場合、シャフト22自体が直動回転部の一例となり、ディスクTを省略することが可能であるため、製造を更に容易にでき、かつ、コストを更に低減することが可能である。
更に、本実施形態に係るエンコーダ100は、反射光の光量を増加させる形状(例えばV字溝112)を有するトラックTを有する。従って、迷光等によるノイズによる影響を受け難くしたり、感度の高い受光素子を検出部S1〜S4に使用せずに済む。
<第2実施形態>
以上、本発明の第1実施形態に係るエンコーダ100等について説明したが、このエンコーダ100では、ディスク110の測定面111が平面上の形状を有していることにより、検出信号G1〜G4が、図6等に示すように、回転位置θの変化に対して擬似正弦波状に変化した。しかしながら、本発明はこの例に限られるものではなく、検出信号G1〜G4が、回転位置θの変化に対して線形の三角波状に変化するように、トラックTを形成することも可能である。
そこで、以下では、三角波状の検出信号G1〜G4が得られる例を、図12〜図14を参照しつつ、第2実施形態として説明する。図12〜図14は、本発明の第2実施形態に係る直動回転エンコーダが有するトラックについて説明するための説明図である。
(2−1.第2実施形態に係る直動回転エンコーダの構成等)
本実施形態に係るエンコーダは、ディスク110及び測定面111の代わりにディスク210及び測定面211を有する。本実施形態に係るエンコーダが有する他の構成については、第1実施形態と同様に構成される。従って、以下では、本実施形態において第1実施形態と異なる点について中心に説明し、重複する部分についての詳しい説明は省略する。そして、例えば位置特定部120による処理等で生じた変更点について、追加的に補足説明することにする。
本実施形態に係るエンコーダが有するディスク210は、直動回転部の一例であって、第1実施形態と同様に、シャフト22(図示せず)に接続された略円板状又は略楕円形状に形成され、駆動軸AXと垂直な面から所定の角度α傾いて配置される。そして、このディスク210の一側面(検出部S1〜S4(図示せず)に対向する面)が測定面211に設定され、その測定面211上の駆動軸AXまでの距離が等しいリング状の位置にトラックTが設定される。
しかし、このディスク210(つまり測定面211)は、第1実施形態に係る平らなディスク110とは異なり、図12に示すように、湾曲した形状を有する。従って、測定面211はもちろんトラックT自体が、2次元的な楕円から、湾曲した形状を有する。
なお、ここでは、便宜上、図12におけるz軸正の方向を「上」、負の方向を「下」という。そして、トラックTにおいて、検出部S1〜S4(図示せず)が配置された面(基準面A)から最も離れた位置、つまり最も下に位置するポイントを「最下部PD」といい、検出部S1〜S4が配置された面に最も近接した位置、つまり最も上に位置するポイントを「最上部PU」という。更に、トラックTにおける第1位置P1と第2位置P2との間の2点を、それぞれ「中間部PM」といい、2の中間部PMを通る直線を「中間線LM」という。また、最下部PDと最上部PUとを通る直線を、ディスク210が傾けられた状態における中心線であるという意味で、「傾斜中心線Lα」ということにする。
ここでトラックT(つまりディスク210及び測定面211)の形状について説明する。
上述のとおり、トラックTは、駆動軸AXと垂直な面から角度αだけ傾けられ、かつ、湾曲されたリング状の形状を有する。その結果、トラックTは、駆動軸AX方向の位置が最下部PD及び最上部PU(変曲点の一例)を除き測定軸AX周りの角度に対して線形に変化する形状で形成される。
より詳細に湾曲形状について説明する。
ここで本実施形態に係るトラックTは、傾斜中心線Lαを挟んで対象に形成されるため、リング上のトラックTの傾斜中心線Lαから一側にあるトラックTの半分の形状について見てみる。すると、リング状のトラックTは、駆動軸AXからの距離が同一の略楕円状の形状(つまり第1実施形態のトラックTの形状。以下「基本楕円」ともいう。)から、以下のように湾曲された形状を有する。
つまり、図12に示すように、トラックTは、基本楕円から、上記の最下部PDから中間部PMまでの間で、上方に向けて緩やかな正弦波カーブで湾曲され、かつ、中間部PMから最上部PUまでの間で、下方に向けて緩やかな正弦波カーブで湾曲された形状を有する。つまり、このトラックTの一側では、電気角で、最下部PDを0°とし、中間部PMを180°とし、最上部PUを360°とし、上方を正とした場合、1周期の正弦波状の湾曲量で、基本楕円を湾曲させた形状が、トラックTの形状となる。従って、第1実施形態のトラックT(図2等参照)と比較した場合、本実施形態のトラックTは、最下部PDと中間部PMと最上部PUとでは、第1実施形態のトラックTと同一位置となるが、最下部PDと中間部PMとの間では、第1実施形態のトラックTよりも上方に位置し、中間部PMと最上部PUとの間では、第1実施形態のトラックTよりも下方に位置することになる。
このような本実施形態に係るトラックTの駆動軸AX方向の位置(つまりz軸方向の位置)の、駆動軸AX周りの角度φ(電気角に対応)に対する変化を、図13に示す。
図13中、本実施形態のトラックTのz軸方向の位置を線F2で表し、第1実施形態のトラックT(基準楕円)のz軸方向の位置を線F1で表した。更に、基準楕円(線F1)から湾曲された量(湾曲量)を線ΔFで表した。なお、図13においては、中間点PMを基準にして、その中間点PMにおける角度及び位置をφ=0°,z=0とした。そして、トラックTの駆動軸AXからの距離をrとし、最下部PD及び最上部PUの位置をそれぞれz=−Δz,z=Δzとした(Δz=r×tanα)。
図13に示すように、第1実施形態のトラックTは、線F1のように、角度φに対して擬似正弦波に変化する。この線F1は、下記式(3)のように表すことができる。
これに対して、本実施形態に係るトラックTは、上述のように、片側1周期、つまり1周で2周期の正弦波状の湾曲量(線ΔF)で湾曲される。その結果、本実施形態に係るトラックTは、線F2のように、角度φに対して線形(三角波状)に変化することになる。なお、湾曲量(線ΔF)は、下記式(4)のように表すことができ、本実施形態に係るトラックTの線F2は、下記式(5)のように表すことができる。
従って、ディスク210が回転されると、その回転により変化するトラックTまでの距離L1〜L4に応じて、検出部S1〜S4で検出される検出信号G1〜G4は、図14に示すように、トラックTの位置と同様に、回転位置θに対して線形に変化する三角波状になる。従本実施形態に係る位置特定部120は、この線形に変化する検出信号G1〜G4を使用して、回転位置θ及び直線位置zを特定することが可能である。なお、この位置特定部120による位置データ生成処理は、回転位置θを算出する際に三角関数の法則を利用する代わりに区間分割された一次関数を利用した処理が行われるなどのように変更されるが、基本的には上記第1実施形態と同様に行えるため、ここでの詳しい説明は省略する。
(2−2.第2実施形態に係る直動回転モータシステム等による効果の例)
以上、本発明の第2実施形態に係るエンコーダ等について説明した。この第2実施形態に係るエンコーダ等によれば、上記第1実施形態に係るエンコーダ100等と同様の作用効果を奏することが可能である。更に、本実施形態に係るエンコーダ等によれば、検出信号G1〜G4を回転位置θに対して線形に変化させることが可能であるため、位置データ生成処理をより容易にすることが可能である。
なお、第1実施形態のように、擬似正弦波の検出信号G1〜G4を検出する場合、様々な要因により、検出信号G1〜G4の周期と異なる低周期及び高周期のノイズが、検出信号G1〜G4に含まれる場合がある。一方、本実施形態のように線形に変化する検出信号G1〜G4を検出する場合は、低周期及び高周期のノイズが含まれる可能性を低減すると共に、たとえ含まれたとしても容易にノイズを除去可能である。従って、本実施形態に係るエンコーダ等によれば、更に位置特定精度を向上させることが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明した。しかしながら、本発明はこれらの実施形態の例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正を行うことに想到できることは明らかである。従って、これらの変更後や修正後の技術も、当然に本発明の技術的範囲に属するものである。
例えば、上記実施形態では、4つの検出部S1〜S4が配置され、4つの検出信号G1〜G4から位置データを生成する場合について説明した。しかしながら、本実施形態に係る検出部の数は、2以上あればよい。2の検出部が配置される場合には、回転位置θが一定の状態において、基準面A上の、トラックTまでの距離が最も近い位置と、最も遠い位置とに1ずつ検出部が配置されることが望ましい。ただし、上記A相信号とB相信号の両信号を生成して回転方向をも特定するためには、少なくとも3つ、望ましくは4以上の検出部G1〜G4が配置されることが望ましい。
また、上記実施形態では、トラックTが1つだけ設定される場合について説明したが、トラックTは複数設定されてもよい。この場合、各トラックTに対応して、少なくとも1以上の検出部が配置され、合計2以上の検出部が配置されることになる。複数のトラックTが備えられる場合、例えば、同一面(測定面111,211)上において、駆動軸AXまでの距離rが相異なる位置にトラックTが設定される。また、例えば、ディスクTの両面を測定面として、各測定面に1以上のトラックTを設定することも可能である。この場合、各検出部は、対応したトラックTに面するように配置されることになる。
上記実施形態では、測定面111,211が、駆動軸AXと垂直な面に対して角度αだけ傾けられているため、最上部PUと最下部PDは、トラックT内で1点ずつとなっている。従って、検出信号G1〜G4それぞれは、回転位置θの1回転に対して、1周期の変化をする(図6,図14等参照)。しかしながら、本発明は、この例に限定されない。例えば、湾曲されたディスク210を傾けずに駆動軸AXと垂直に配置したり、更に複雑にディスク210の表面を湾曲させるなどにより、1回転内で2周期変化する検出信号G1〜G4を得ることも可能である。この場合、ディスク210の湾曲周期を変更することにより、1回転内で2以上の周期変化する検出信号G1〜G4を得ることも可能である。ただし、上記各実施形態のように1回転で1周期変化する検出信号G1〜G4を使用する場合、1回転内の絶対回転位置θを容易に特定すること可能である。なお、1回転内で2以上のn周期変化するようにトラックTを構成した場合、少なくとも2の検出部(m=1,2…)は、例えば、駆動軸AX周りに下記式(6)の角度φの位置に配置されることが望ましく、それ以外の1以上の検出部が、上記2の検出器の中間点に配置されることが望ましい。
1 モータシステム
20 モータ部
21,22 シャフト
30 モータ
40 制御部
100 エンコーダ
110,210 ディスク
111,211 測定面
112 V字溝
120 位置特定部
A 基準面
AX 駆動軸
T トラック
S1,S2,S3,S4 検出部
G1,G2,G3,G4 検出信号
θ 回転位置
z 直線位置
α 角度
O 中心位置
r 距離
Δz 距離差
z1,z2 直線位置
L1,L2,L3,L4 距離

Claims (6)

  1. 一の駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な検出対象に連結可能に形成され、該検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
    前記直動回転部における前記駆動軸方向の表面であって前記駆動軸と垂直な面から所定の角度傾いた平面状の測定面に設けられ、前記駆動軸までの距離が一定でありかつ前記駆動軸方向の位置が前記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
    前記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1のトラックへ前記駆動軸と平行な方向に照射光を照射して該トラックからの反射光を受光することにより、該対向した1のトラックまでの前記駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
    前記2以上の検出部により検出された2以上の前記検出信号に基づいて、前記検出対象の前記駆動軸方向の直線位置及び前記駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
    を備え
    前記対向した1のトラックは、該トラックの全周に亘って形成された断面視略V字状の溝を有し、該溝における両側面と前記測定面とのなす角度が前記所定の角度に設定される、直動回転エンコーダ。
  2. 前記検部は、
    前記断面視略V字状の溝の中心点に前記照射光の中心を合わせ、該溝の全域へ前記照射光を照射する、請求項1に記載の直動回転エンコーダ。
  3. 少なくとも1の前記トラックは、前記駆動軸方向の位置が変曲点を除き前記測定軸周りの角度に対して線形に変化する形状で形成される、請求項1又は2に記載の直動回転エンコーダ。
  4. 少なくとも1の前記トラックの前記測定面は、一端が前記検出対象に連結されかつ前記駆動軸に沿って延長形成されたシャフトの他端が、前記駆動軸に対して所定の角度で切断された切断面である、請求項1〜3のいずれか一つに記載の直動回転エンコーダ。
  5. 一端に検出対象が連結可能なシャフトを、該シャフトが延長形成された駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な直動回転モータ部と、
    前記シャフトの他端に固定して設けられ、前記検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
    前記直動回転部における前記駆動軸方向の表面であって前記駆動軸と垂直な面から所定の角度傾いた平面状の測定面に設けられ、前記駆動軸までの距離が一定でありかつ前記駆動軸方向の位置が前記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
    前記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1のトラックへ前記駆動軸と平行な方向に照射光を照射して該トラックからの反射光を受光することにより、該対向した1のトラックまでの前記駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
    前記2以上の検出部により検出された2以上の前記検出信号に基づいて、前記検出対象の前記駆動軸方向の直線位置及び前記駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
    を備え、
    前記対向した1のトラックは、該トラックの全周に亘って形成された断面視略V字状の溝を有し、該溝における両側面と前記測定面とのなす角度が前記所定の角度に設定される、直動回転モータ。
  6. 一端に検出対象が連結可能なシャフトを、該シャフトが延長形成された駆動軸周りに回転可能でありかつ該駆動軸に沿って直線移動可能な直動回転モータ部と、
    前記シャフトの他端に固定して設けられ、前記検出対象の回転及び直線移動に追従して回転及び直線移動可能な直動回転部と、
    前記直動回転部における前記駆動軸方向の表面であって前記駆動軸と垂直な面から所定の角度傾いた平面状の測定面に設けられ、前記駆動軸までの距離が一定でありかつ前記駆動軸方向の位置が前記直動回転部の1回転内で1周期以上変化する形状を有するリング状の1又は2以上のトラックと、
    前記1又は2以上のトラックに対向してそれぞれ固定配置され、対向した1のトラックへ前記駆動軸と平行な方向に照射光を照射して該トラックからの反射光を受光することにより、該対向した1のトラックまでの前記駆動軸に沿った距離に応じた検出信号をそれぞれ検出する2以上の検出部と、
    前記2以上の検出部により検出された2以上の前記検出信号に基づいて、前記検出対象の前記駆動軸方向の直線位置及び前記駆動軸周りの回転位置を特定する位置特定部と、
    前記位置特定部が特定した前記検出対象の直線位置及び回転位置に基づいて、前記直動回転モータ部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記対向した1のトラックは、該トラックの全周に亘って形成された断面視略V字状の溝を有し、該溝における両側面と前記測定面とのなす角度が前記所定の角度に設定される、直動回転モータシステム。
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