JP5183136B2 - ステアリングラックおよびこれを備えるステアリング装置ならびにステアリングラックの製造方法 - Google Patents

ステアリングラックおよびこれを備えるステアリング装置ならびにステアリングラックの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ステアリングラックおよびこれを備えるステアリング装置ならびにステアリングラックの製造方法に関する。
車両用のステアリング装置等に用いられるステアリングラックの歯部形成部に高周波焼入れを施すことにより、歯部の硬さを高めることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−11536号公報 特開2006−45636号公報 特開昭57−120621号公報
ステアリングラックの歯部形成部にのみ焼入れを施すと、すなわちステアリングラックの周方向の一部にのみ焼入れを施すと、焼入れに伴う歯部形成部の寸法変化(膨張)が大きく、その結果、ステアリングラックに曲がりが生じてしまう。このため、曲がりを矯正する(ステアリングラックを真っ直ぐに戻す)工程が必要であり、手間がかかる。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、製造にかかる手間を少なくすることのできるステアリングラックおよびこれを備えるステアリング装置ならびにステアリングラックの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、歯部形成部(24)に高周波焼入れが施されたステアリングラック(10)において、歯部(9)の頂部(26)での有効硬化層深さaが歯部の全歯たけhの105%以下とされ、歯部の頂部での有効硬化層深さaおよび歯底部(23)での有効硬化層深さbのそれぞれが、歯部のモジュールmの20%以上とされ、各上記有効硬化層深さa,bは、ビッカース硬さ600Hv以上となる硬化層の表面(27)からの深さであることを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、有効硬化層深さaを全歯たけhの105%以下とすることにより、歯部に十分な深さの硬化層を形成しつつ、歯部形成部に加える熱を必要最小限にでき、歯部形成部のマルテンサイト変態に起因する歯部形成部の膨張を十分に抑制できる。すなわち、ステアリングラックの曲がりを十分に抑制することができる。これにより、高周波焼入れの後のステアリングラックの曲げの矯正量を少なくするか、またはゼロにでき、製造にかかる手間を少なくすることができる。したがって、製造コストを低減することができる。また、各上記有効硬化層深さa,bをモジュールmの20%以上とすることにより、歯部および歯底部の疲労強度を十分に確保でき、十分な耐久性を確保できる。
また、本発明において、上記歯部の頂部での有効硬化層深さaが歯部の全歯たけhの80%以下である場合がある(請求項2)。この場合、歯部に十分な深さの硬化層を形成しつつ、歯部形成部に加える熱をより少なくでき、この熱に起因するステアリングラックの曲がりを格段に抑制することができる。
また、本発明は、上記のステアリングラックを備えるステアリング装置(1)を提供するものである(請求項3)。本発明によれば、ステアリング装置の製造にかかる手間をより少なくできる。
また、本発明は、上記のステアリングラックの製造方法において、上記歯部形成部に高周波焼入れを施す工程を含み、上記工程において、周波数(f1)が相対的に低く加熱時間(t1)が相対的に長い第1の高周波加熱に続いて、周波数(f2)が相対的に高く加熱時間(t2)が相対的に短い第2の高周波加熱を実施した後、ステアリングラックの少なくとも歯部形成部を冷却して焼入れを施行することにより、上記ステアリングラックを得るステアリングラックの製造方法を提供するものである(請求項4)。この場合、第1の高周波加熱で予め歯部形成部にある程度の熱量を加えた状態から第2の高周波加熱を短く行う結果、第2の高周波加熱による加熱の際、歯部形成部の表面近傍に熱を集中させて十分に加熱しつつ、ステアリングラックの芯に近い部分に熱が伝わり過ぎることを防止できる。これにより、一般の機械装置の中では比較的小さい形状をなすステアリングラックの歯部形成部でも、その表面近傍のみを薄く焼入れすることが可能となり、焼入れに伴うマルテンサイト変態による歯部形成部の膨張量を抑制できる。
なお、上記において、括弧内の数字は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態のステアリングラックを備えるステアリング装置としての車両用電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2に連結されているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結されている中間軸5と、この中間軸5に自在継手6を介して連結されているピニオン軸7と、ピニオン軸7の先端部に設けられたピニオン8に噛み合うラック歯部としての歯部9を形成して車両の左右方向に延びるステアリングラック10とを有している。
ステアリングラック10の両端部にはそれぞれタイロッド11が連結されており、各タイロッド11は、対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する車輪12に連結されている。操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転は中間軸5等を介してピニオン8に伝達され、ピニオン8および歯部9によって、車両の左右方向に沿うステアリングラック10の直線運動に変換される。これにより車輪12の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸としての第1の操舵軸13と、自在継手4に連なる出力軸としての第2の操舵軸14とを有している。これら第1および第2の操舵軸13,14は、トーションバー15を介して同軸上に互いに連結されている。
トーションバー15の近傍には、トーションバー15のねじれに起因する第1の操舵軸13と第2の操舵軸14との相対回転変位量を検出するトルクセンサ16が設けられている。このトルクセンサ16の検出信号は、制御部17に与えられる。制御部17は、トルクセンサ16からの検出信号に基づいて操舵部材2に加えられた操舵トルクを算出する。そして、算出した操舵トルクや車速センサ18からの車速検出信号等に基づいて、ドライバ19を介して操舵補助用の電動モータ20の駆動を制御する。これにより、電動モータ20が駆動し、その出力回転(動力)が、ウォーム減速機構等の減速機21で減速されて第2の操舵軸14へ伝達される。第2の操舵軸14に伝えられた動力は、さらに中間軸5等を介して、上記ステアリングラック10等を含む舵取り機構22に伝えられ、運転者の操舵が補助される。
図2は、図1のII−II線に沿う要部の断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う要部の断面図である。図1および図2を参照して、ステアリングラック10は、ラック径r(直径)が例えば27mm程度に形成された、S45C等の炭素鋼製の長尺の棒状部材である。ステアリングラック10の軸方向Sの一端寄りに歯部形成部24が設けられている。
歯部形成部24は、上記の歯部9と歯底部23とを含んでいる。歯部9と歯底部23とは、軸方向S(図2において、紙面に垂直な方向)に交互に配置されている。ステアリングラック10のうち、歯部形成部24とはステアリングラック10の径方向に対向する背面部25が、円弧面に形成されている。なお、背面部25は、断面Y形形状等の他の形状をなしていてもよい。
図3を参照して、歯部9は、例えば、はすばまたはねじばに形成されている。歯底部23は、概ね平坦な面をなしている。
歯部9は、歯厚方向Lに相対向する一対の歯面61,62を含んでいる。各歯面61,62は、それぞれ、平坦な面をなしている。
一方の歯面61からの深さd(歯面61と垂直な方向の深さ)が歯部9のモジュールmの20%(d=0.2m)となる位置を通る第1の仮想の面63と、歯部形成部24の表面27とが交差して第1の交差部64が構成されている。
また、他方の歯面62からの深さd(歯面62と垂直な方向の深さ)が上記モジュールmの20%(d=0.2m)となる位置を通る第2の仮想の面65と、歯部形成部24の表面27とが交差して第2の交差部66が構成されている。
歯厚方向Lに関する歯部9の頂部26の一方の端部67が第1の交差部64と一致し、他方の端部68が第2の交差部66と一致している。
本実施の形態の特徴の1つは、歯部形成部24に高周波焼入れが施されており、歯部9および歯底部23のそれぞれにおける有効硬化層深さが所定の範囲に設定されている点にある。
具体的には、(i)歯部9の頂部26(歯先)での有効硬化層深さaは頂部26の範囲内での最小値であり、この有効硬化層深さaが歯部9の全歯たけhの105%以下(a≦1.05h)とされ、且つ(ii)歯部9の頂部26での有効硬化層深さaおよび歯底部23での有効硬化層深さbのそれぞれが、歯部9のモジュールmの20%以上(0.2m≦a、0.2m≦b)とされている。
なお、各上記硬化層深さa,bは、それぞれ、対応する頂部26および歯底部23の表面27からの深さであり、ビッカース硬さHv600以上である硬化層の深さである。ビッカース硬さがHv600以上であれば、歯部形成部24における十分な剛性を確保することが可能である。
有効硬化層深さaが全歯たけhの105%を超えると、高周波焼入れのときに歯部形成部24がマルテンサイト変態することに起因する、歯部形成部24の寸法変化(膨張)が大きく、その結果、ステアリングラック10のうち、歯部形成部24を含む部分の曲がり量が大きくなる。
有効硬化層深さaが歯部9の全歯たけhの80%以下(a≦0.8h)であることがより好ましい。これにより、高周波焼入れのときに歯部形成部24がマルテンサイト変態することに起因する、歯部形成部24の寸法変化(膨張)を格段に小さくできる。
各上記硬化層深さa,bのそれぞれが、歯部9のモジュールmの20%未満であれば、十分な硬化層深さを形成できず、その結果、歯部9の頂部26および根元部28の疲労強度を向上し難い。
例えば、歯部9の全歯たけhが4.5mmであり、モジュールmが2.1mmであるとき、歯部9の頂部26の有効硬化層深さaは、0.42≦a≦4.7の範囲に設定される。また、歯底部23での有効硬化層深さbは、0.42≦bとなる。歯部9の焼入層29と歯底部23の焼入層30とは滑らかに且つ連続的に連なっている。
なお、ステアリングラック10のうち、歯部形成部24にのみ上記の高周波焼入れが施されており、歯部形成部24の背面部25等、他の箇所には高周波焼入れは施されていない。
上記のステアリングラック10の歯部形成部24への直接通電による高周波焼入れは、例えば、図4に示す高周波直接通電焼入装置31を用いて行われる。高周波直接通電焼入装置31は、電気的に絶縁するための絶縁体32を介して重ね合わされている第1の導体33および第2の導体34と、絶縁体32が介在されている位置において第1の導体33と電気的に接続されている第1の接触電極35と、第2の導体34に電気的に接続されている第2の接触電極36と、第2の導体34に電気的に接続されている近接導体37と、近接導体37に形成されている冷却液噴射用の噴射孔38と、第1および第2の導体33,34に接続されている電力供給装置39と、第1の接触電極35および第2の接触電極36に対応する位置にそれぞれ配設されている一対のステアリングラック押圧部材40と、を備えている。
ステアリングラック10は、第1の接触電極35および第2の接触電極36の先端35a,36aに載置された状態で、ステアリングラック押圧部材40によって、第1の接触電極35および第2の接触電極36側に押圧されている。これにより、歯部形成部24と各上記接触電極35,36とが電気的に接続される。
このとき、互いに対向するステアリングラック10の歯部形成部24と近接導体37との間には隙間41が形成され、歯部形成部24が近接導体37に近接するようになっている。
電力供給装置39としては、例えば特開2005−312111号公報に示される公知の電力供給装置が用いられる。具体的には、電力供給装置39は、発振器42と、整合器43と、電源制御回路44とを備えている。
発振器42は、交流電源100から出力された交流電力の周波数を変換して第1周波数f1をもつ交流電力と、第1の周波数f1よりも高い第2の周波数f2をもつ交流電力とを択一的に出力可能である。
整合器43は、発振器42から発振された第1の周波数f1をもつ第1交流電力に対応した第1の直列共振回路45aと、発振器42から発振された第2の周波数f2をもつ第2交流電力に対応した第2の直列共振回路45bとを含む。
電源制御回路44は、整合器43に入力される交流電力の電流と電圧に基づいて発振器42が発振する交流電力の周波数が共振周波数になるように発振器42を制御する。
各上記第1および第2の周波数f1,f2の交流電力を出力するときの電力供給装置39の出力は、例えば、それぞれの最大出力を100%とした場合、設定しうる第1の周波数f1のときの電力と第2の周波数f2のときの電力の電力比は、(100%,0%)〜(100%,100%)〜(0%,100%)の範囲内で任意の割合で設定される。
第1の周波数f1は、相対的に低い値、例えば50kHz〜100kHzの範囲(例えば、60kHz)に設定される。
第2の周波数f2は、相対的に高い値、例えば200kHzに設定されている。すなわち、第2の周波数f2は、第1の周波数f1の2倍以上とされている。
ステアリングラック10の歯部形成部24の高周波焼入れは、以下のようにして行われる。すなわち、まず、第1の周波数f1の交流電力を出力して、第1の高周波加熱を行う。このとき、高周波電流が矢印で示すように第2の導体34から近接導体37および第2の接触電極36に流れ、ステアリングラック10内を通り、第1の接触電極35を通り、第1の導体33を通り、電力供給装置39に戻るように流れるか、またはその逆の経路で交互に流れる。
これにより、ステアリングラック10に高周波電流が流れると共に、近接導体37に流れる電流の誘導作用にて誘導電流(うず電流)が流れ、従ってステアリングラック10の歯部形成部24の表面27には高周波電流および誘導電流が流れる。
その結果、ステアリングラック10の歯部形成部24の表面27は、相対的に低い所定の焼入温度(例えば、800℃程度)まで加熱される。この焼入れ温度は、例えば、母材のオーステナイト化温度(A3変態点)付近に設定される。
第1の周波数f1の交流電力を出力してから相対的に長い時間t1(例えば、6秒〜10秒の範囲、例えば6.9秒)経過後に、第2の周波数f2の交流電力の出力に切り換え、第2の周波数f2の交流電力を供給する。すなわち、第1の高周波加熱とは連続して、第2の高周波加熱(2周波加熱)を行う。
第2の周波数f2の交流電力が出力されると、第1の周波数f1の交流電力が出力されたときと同様にして、ステアリングラック10が加熱され、ステアリングラック10の歯部形成部24の表面27が、相対的に高い所定の焼入温度(例えば、1200℃程度)まで加熱される。
第2の周波数f2の交流電力の出力に切り換えてから相対的に短い時間t2(t1>t2。例えば、0.3秒以下(ゼロを含まず。)好ましくは0.2秒〜0.3秒)経過後に、電力供給をオフにする。
第2の高周波加熱の後に、噴射孔38から冷却液をステアリングラック10の少なくとも歯部形成部24に噴射し、ステアリングラック10を冷却する。この冷却は、例えば水冷であり、水量密度3000l/(m2・min)の冷却である。これにより、ステアリングラック10の歯部形成部24に、直接通電および誘導加熱による高周波焼入れが施される。
高周波焼入れが施されたステアリングラック10は、所定の焼戻し工程が施されることにより、十分な靭性が付与される。
以上の次第で、本実施の形態によれば、歯部9の頂部26の有効硬化層深さaを全歯たけhの105%以下とすることにより、歯部9に十分な深さの硬化層29を形成しつつ、歯部形成部24に加える熱を必要最小限にでき、歯部形成部24のマルテンサイト変態に起因する歯部形成部24の膨張を十分に抑制できる。すなわち、ステアリングラック10の曲がりを十分に抑制することができる。
これにより、高周波焼入れの後のステアリングラック10の曲げの矯正量を少なくするか、またはゼロにでき、製造にかかる手間を少なくすることができる。したがって、製造コストを低減することができる。また、歯部9の頂部26の有効硬化層深さaおよび歯底部23の有効硬化層深さbを、それぞれ、歯部9のモジュールmの20%以上とすることにより、歯部9および歯底部23の疲労強度を十分に確保でき、十分な耐久性を確保できる。
また、歯部9の頂部26での有効硬化層深さaを歯部9の全歯たけhの80%以下とすることにより、歯部9に十分な深さの硬化層29を形成しつつ、歯部形成部24に加える熱をより少なくでき、この熱に起因するステアリングラック10の曲がりを格段に抑制することができる。
さらに、歯厚方向Lに関する歯部9の頂部26の一方の端部67が第1の交差部64と一致し、他方の端部68が第2の交差部66と一致するようにしている。歯厚方向Lに関する頂部26の一対の端部66,67をこのように規定することにより、頂部26を十分な範囲に形成することができる。
以上により、電動パワーステアリング装置1の製造にかかる手間をより少なくできる。
また、ステアリングラック10の歯部形成部24に高周波焼入れを施す工程において、第1の高周波加熱に続いて第2の高周波加熱を実施した後、ステアリングラック10の少なくとも歯部形成部24を冷却して焼入れを施行している。
このように、第1の高周波加熱で予め歯部形成部24にある程度の熱量を加えた状態から第2の高周波加熱を短く行う結果、第2の高周波加熱による加熱の際、歯部形成部24の表面27近傍に熱を集中させて十分に加熱しつつ、ステアリングラック10の芯に近い部分に熱が伝わり過ぎることを防止できる。これにより、一般の機械部品の中では比較的小さい形状をなすステアリングラック10の歯部形成部24でも、その表面27近傍のみを薄く焼入れすることが可能となり、焼入れに伴うマルテンサイト変態による歯部形成部24の膨張量を抑制できる。
なお、歯部形成部24の表面27のみを効果的に加熱(輪郭加熱)するためには、第1の高周波加熱の際にオーステナイト化温度(A3変態点)付近まで加熱した後、第2の高周波加熱の第2の周波数f2を可能な限り大きくし、第2の高周波加熱の時間t2を短くすることが重要である。
このうち、第2の高周波加熱の加熱時間t2を短くする意義は、歯部形成部24の表面27の加熱(輪郭加熱)のときの当該表面27の加熱を均一化することにある。また、第2の高周波加熱の第2の周波数f2を可能な限り大きくする意義は、表面27からの透過電流深度δを浅くし、表面27に発熱を集中させることにある。
なお、透過電流深度δ(m)は、下記式で表される。
Figure 0005183136
但し、σ:ステアリングラック10の材料の電気伝導率(S/m)、μ:ステアリングラック10の材料の比透磁率、f2:第2の周波数(Hz)。
なお、第1の高周波加熱を省略して第2の高周波加熱のみで輪郭加熱をすることは、歯部9の頂部26の温度が高くなり過ぎてしまうこととなり、成立しない。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、図5に示す高周波誘導加熱焼入装置80を用いて、ステアリングラック10の歯部形成部24に高周波焼入れを施してもよい。誘導加熱装置80は、第1〜第5の絶縁体81,82,83,84,85と、近接導体37と、電力供給装置39と、を備えている。なお、以下では、図4の高周波直接通電焼入装置31と同様の構成については図に同一の符号を付して説明を省略する。
第3および第4の絶縁体83,84によって、ステアリングラック10の軸方向に関する歯部形成部24の一対の端部がそれぞれ支持されている。第1および第2の絶縁体81,82によって、ステアリングラック10が第3および第4の絶縁体83,84側に押圧されており、ステアリングラック10が第1〜第4の絶縁体81〜84によって挟持されている。
第3および第4の絶縁体83,84の間に配置された第5の絶縁体85上に、近接導体37が載置されている。近接導体37は、ステアリングラック10の歯部形成部24と所定の隙間41を隔てて近接している。電力供給装置39と近接導体37とは電気的に接続されている。
ステアリングラック10の歯部形成部24の焼入れの際には、電力供給装置39から交流電力を出力して、第1および第2の高周波加熱を行う。このとき、高周波電流が矢印で示すように近接導体37に流れるか、その逆の方向に流れる。
その結果、近接導体37に流れる電流の誘導作用にてステアリングラック10の歯部形成部24の表面27に誘導電流(うず電流)が流れ、この表面27が所定の温度に加熱される。
このときの加熱の態様(加熱温度、加熱時間等)は、図4の高周波直接通電焼入装置31における加熱の態様と同様である。
第2の高周波加熱の後に、噴射孔38から冷却液をステアリングラック10の少なくとも歯部形成部24に噴射してステアリングラック10を冷却することで、ステアリングラック10の歯部形成部24に、誘導加熱による高周波焼入れが施される。
高周波焼入れが施されたステアリングラック10は、所定の焼戻し工程が施されることにより、十分な靭性が付与される。
また、本発明は、電動パワーステアリング装置に限らず、油圧パワーステアリング装置やマニュアルステアリング装置に適用することができる。
比較例1,2および実施例1,2,3,4
図1〜図3に示す実施の形態のステアリングラックと同様の形状のステアリングラックを用いて、比較例1,2および実施例1,2,3,4を作製した。これらの比較例1,2および実施例1,2,3,4の形状は互いに等しくされており、表1のラック形状の欄に示す諸元を有していた。
Figure 0005183136
比較例1,2と実施例1,2,3,4との相違点は、直接通電および誘導加熱による高周波焼入れを行った際の加熱条件にある。具体的には、表1に示すように、比較例1,2については、第1の高周波加熱の後に十分な水冷を行い、第2の高周波加熱を行わなかった。これに対し、実施例1,2,3,4については、第1の高周波加熱の後に第2の高周波加熱を行い、その後十分な水冷を行った。具体的な電源周波数f1,f2および加熱時間t1,t2は、表1に示す通りである。なお、第1および第2の高周波加熱のときの電源出力は、互いに同じとされていた。
上記の加熱条件で高周波加熱を行ったことにより、比較例2および実施例4の各部における温度履歴は、概ね図6に示すようになった。
なお、比較例1の各部の温度履歴については、比較例2と同様の傾向を示すと考えられ、実施例1,2,3の各部の温度履歴については、実施例4と同様の傾向を示すと考えられる。
図6に示すように、比較例2の高周波加熱の時には、歯部の頂部およびステアリングラックの径方向の中心の温度が全体的に上昇していた。実施例4の第1の高周波加熱の時には、比較例2の場合と同様に歯部の頂部およびステアリングラックの径方向の中心の温度が全体的に上昇した。一方、第2の高周波加熱の時には、径方向の中心が緩やかに温度上昇したのに対し、歯部の頂部の温度が急峻に上昇した。
これは、第1の高周波加熱に比べて第2の高周波加熱の周波数が高い結果、表皮効果(周波数が高くなるにしたがい、高周波電流が導体の表面寄りに集中して流れる性質)に起因して、歯部形成部が集中的に加熱されたことによる。
比較例2の歯部の頂部の温度履歴と、実施例4の歯部の頂部の温度履歴とを比較すると、それぞれの最高温度Tmax2,Tmax4が概ね200℃程度異なっており、実施例4の最高温度Tmax4が極めて高かった。
一方、比較例2および実施例4のそれぞれの加熱時において、所定の温度以上、例えば、A3変態点(約780℃)以上にされている時間ΔS2,ΔS4は、実施例4のほうが比較例2とくらべて格段に短かった(ΔS4<ΔS2)。すなわち、実施例4について、最高温度Tmax4が十分に高く、且つ第2の高周波加熱のときに歯部形成部以外の箇所に熱が不必要に伝わらないようになっていた。
また、比較例2の径方向の中心の温度履歴と実施例4の径方向の中心の温度履歴とを比較すると、比較例2の最高温度Tmax2’が、比較例4の最高温度Tmax4’を200℃程度上回っていた。すなわち、比較例2は内部にまで多量の熱が伝わっていたのに対し、比較例4では内部に伝わる熱量が格段に少なかった。
以上の温度履歴で高周波焼入れが施された比較例1,2および実施例1,2,3,4のそれぞれについて、歯部の頂部の有効硬化層深さaと、歯底部の有効硬化層深さbをそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
なお、表1のa欄の括弧内の値は、歯部の歯たけhに対する割合を示しており、b欄の括弧内の値は、歯部のモジュールmに対する割合を示している。a欄の各数値は、何れも、モジュールmの20%(2.1mm×0.2=0.42mm)以上となっている。
また、比較例1,2および実施例1,2,3,4のそれぞれについて、曲がり量を測定した。曲がり量は、図7に示すように、ステアリングラックの歯部形成部での曲がり量をいう。結果を表1に示す。
表1を参照して、比較例1,2および実施例1,2,3,4のそれぞれについて、曲がりについて評価した。評価の基準は、曲がり量が0.5mmより大きいものを×、曲がり量が0.5mm以下のものを○とし、特に曲がり量が0.3mm以下のものを◎とした。曲がり量が0.5mm以下であれば、第1の高周波加熱のみを行っていた従来の製法と比較して、曲がりの矯正工程にかかる手間を半分以下にできる。特に、曲がり量が0.3mm以下であれば、曲がりの矯正工程が不要となり、製造にかかる手間を格段に低減できる。
また、比較例1,2および実施例1,2,3,4のそれぞれについて、歯元の疲労強度について評価した。具体的には、歯底部の有効硬化層深さbがモジュールmの20%以上であれば、歯元部について実用上の十分な疲労強度を確保できることが知られているので、有効硬化層深さbがモジュールmの20%以上であるものを○とし、それ以外のものを×とした。
以上より、比較例1は曲がり量は◎であるものの、有効硬化層深さbがゼロ、すなわち歯底部にビッカース硬さHv600以上となる層が存在せず、歯元強度については×の評価となっている。
また、比較例2では、歯元強度は○であるものの、曲がり量が×の評価となっている。
一方、実施例1,2,3,4は、それぞれ、曲がり量、および歯元強度の双方について、○または◎の評価となっている。特に、実施例3,4については、比較例2の曲がり量(0.76mm)の50%以下となっており、曲がり量を格段に低くできる効果が実証された。すなわち、実施例3,4のように、歯部の頂部の硬化層深さaを歯たけhの80%以下(a≦0.8h)とすることにより、曲がり量を、曲がり量の最も大きい比較例2の50%以下にすることができた。
図8を参照して、比較例2および実施例1,2,3,4のそれぞれについて、歯部の頂部の有効硬化層深さaと曲がり量との関係は、以下のように示される。図8に示されているように、第1および第2の高周波加熱を施行した実施例1,2,3,4については、有効硬化層深さaと曲がり量との関係は概ね線形的なものとなることが分かった。
比較例3および実施例5
図1〜図3に示す実施の形態のステアリングラックと同様の形状のステアリングラックを用いて、比較例3および実施例5を作製した。これらの比較例3および実施例5の形状は互いに等しくされており、表2のラック形状の欄に示す諸元を有していた。
Figure 0005183136
比較例3と実施例5との相違点は、直接通電および誘導加熱による高周波焼入れを行った際の加熱条件にある。具体的には、表2に示すように、比較例3については、第1の高周波加熱の後に十分な水冷を行い、第2の高周波加熱を行わなかった。これに対し、実施例5については、第1の高周波加熱の後に第2の高周波加熱を行い、その後十分な水冷を行った。具体的な電源周波数f1,f2および加熱時間t1,t2は、表2に示す通りである。
なお、第1および第2の高周波加熱のときの電源出力は、互いに同じとされていた。
比較例3および実施例5のそれぞれについて、歯部の頂部の有効硬化層深さaと、歯底部の有効硬化層深さbをそれぞれ測定した。結果を表2に示す。なお、表2のa欄の括弧内の値は、歯部の歯たけhに対する割合を示しており、b欄の括弧内の値は、歯部のモジュールmに対する割合を示している。a欄の各数値は、何れも、モジュールmの20%(1.9mm×0.2=0.38mm)以上となっている。
また、比較例3および実施例5のそれぞれについて、曲がり量を測定した。結果を表2に示す。
表2を参照して、比較例3および実施例5のそれぞれについて、歯元強度および曲がりについて評価した。評価の基準は、比較例1,2および実施例1,2,3,4の場合と同様である。
以上より、比較例3では、歯元強度は○であるものの、曲がり量が×の評価となっている。
一方、実施例5は、曲がり量が◎、歯元強度が○の評価となっている。特に、曲がり量については、比較例3の曲がり量の50%以下となっており、曲がり量を格段に低くできる効果が実証された。
本発明の一実施の形態のステアリングラックを備えるステアリング装置としての車両用電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図1のII−II線に沿う要部の断面図である。 図1のIII−III線に沿う要部の断面図である。 高周波直接通電焼入装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 高周波誘導加熱焼入装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 比較例2および実施例4の高周波焼入れのときの温度履歴を示すグラフ図である。 ステアリングラックの曲がり量について説明するための図である。 歯部の頂部の硬化層深さaと曲がり量との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置、9…(ステアリングラックの)歯部、10…ステアリングラック、23…歯底部、24…歯部形成部、26…(歯部の)頂部、27…(歯部形成部の)表面(硬化層の表面)、a…歯部の頂部の有効硬化層深さ、b…歯底部での有効硬化層深さ、d…深さ、f1、f2…周波数、h…歯部の全歯たけ、L…歯厚方向、m…歯部のモジュール、t1,t2…加熱時間。

Claims (4)

  1. 歯部形成部に高周波焼入れが施されたステアリングラックにおいて、
    歯部の頂部での有効硬化層深さaが歯部の全歯たけhの105%以下とされ、
    歯部の頂部での有効硬化層深さaおよび歯底部での有効硬化層深さbのそれぞれが、歯部のモジュールmの20%以上とされ、
    各上記有効硬化層深さa,bは、ビッカース硬さ600Hv以上となる硬化層の表面からの深さであることを特徴とするステアリングラック。
  2. 請求項1において、上記歯部の頂部での有効硬化層深さaが歯部の全歯たけhの80%以下であるステアリングラック。
  3. 請求項1または2に記載のステアリングラックを備えるステアリング装置。
  4. 請求項1または2に記載のステアリングラックの製造方法において、
    上記歯部形成部に高周波焼入れを施す工程を含み、
    上記工程において、周波数が相対的に低く加熱時間が相対的に長い第1の高周波加熱に続いて、周波数が相対的に高く加熱時間が相対的に短い第2の高周波加熱を実施した後、ステアリングラックの少なくとも歯部形成部を冷却して焼入れを施行することにより、上記ステアリングラックを得るステアリングラックの製造方法。
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