JP5182684B2 - カルボキシエチルアルギニンに対する抗体 - Google Patents

カルボキシエチルアルギニンに対する抗体 Download PDF

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Description

本発明は、糖尿病性腎症などの糖尿病合併症の検出に有用なカルボキシエチルアルギニンに対する抗体、及びその利用に関する。
生体中のタンパク質は還元糖と非酵素的に反応して糖化される。この反応は、一般的にメイラード反応と呼ばれており、前期段階及び後期段階の反応から構成される。メイラード反応の前期段階は、タンパク質を構成するアミノ酸の側鎖アミノ基やN末端アミノ基が糖のカルボニル基と反応し、シッフ塩基を経由してアマドリ転位化合物を生成するというものである。この反応の生成物として、ヘモグロビンA1Cや糖化アルブミンが知られており、該生成物は糖尿病の臨床マーカーとして広く用いられている。基本的には、現在では生体内のすべてのタンパク質が糖化されると考えられており、その結果としてのタンパク質の機能障害が数多く報告されている。
メイラード反応の後期段階は、前期段階により生成したアマドリ転位化合物が、脱水、酸化、縮合といった複雑な不可逆的反応を経て、蛍光性、褐色変化あるいは分子内・分子間架橋形成を特徴とするメイラード反応の最終生成物を生じる段階である。そして、後期段階の最終生成物はAGEs(Advanced Glycation End products)と呼ばれる。AGEは、複数の化合物の集合体であると考えられており、その定量は蛍光強度の測定や抗原抗体反応により行われている。現在までにAGEの構造体として、ピラリン、ペントシジン、クロスリン、カルボキシメチルリシン(CML)などが提唱されている(Biochemistry vol.35, No.24, 8075-8083, 1996)が、反応経路や構造体の存在意義に関しては未だに詳細になっていない。
AGEは加齢や、糖尿病合併症、動脈硬化の発症によって組織に蓄積することが明らかとなっている。現在まで、糖化反応の前期生成物であるヘモグロビンA1cは血糖値のマーカーとして臨床的に測定されているが、糖尿病合併症の実用的なマーカーは存在しない。
Biochemistry vol.35, No.24, 8075-8083, 1996 特開2000−7700号公報 特開2003−300961号公報
本発明は、カルボキシエチルアルギニンに対する抗体、上記抗体を用いたカルボキシエチルアルギニンの検出試薬、上記抗体を用いたカルボキシエチルアルギニンの検出方法を提供することを目的とする。本発明はさらに、上記抗体を用いた糖尿病合併症等の生活習慣病の発症を予知、及びその進展度合いを評価する方法を提供することを目的とする。
現在までに様々なAGE構造体が報告されているが、生体におけるAGE生成経路を検討した結果、本発明者は、新規AGE構造体であるカルボキシエチルアルギニン(CEA)を発見した。そこで、本発明者は、カルボキシエチルアルギニンに対する特異的なモノクローナル抗体を作製して、簡便で高感度、なおかつ一度に多検体の血中CEA含量を測定できる系を確立し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) カルボキシエチルアルギニンに対する抗体。
(2) モノクローナル抗体である、(1)に記載の抗体。
(3) カルボキシエチルアルギニンと反応し、Nω-carboxymethylarginine (CMA)、Nε-(carboxymethyl)lysine (CML)、Nε-(carboxyethyl)lysine (CEL)、S-(carboxymethyl)cysteine (CMC)、及びアルギニンと反応しない、(1)又は(2)に記載の抗体。
(4) ヘモシアニン蛋白又はヒト血清アルブミンに結合させたカルボキシエチルアルギニンを抗原として免疫動物に投与することによって生成される、(1)から(3)の何れかに記載の抗体。
(5) 受領番号FERM AP−21292を有するハイブリドーマにより産生される、カルボキシエチルアルギニンに対するモノクローナル抗体。
(6) 受領番号FERM AP−21292を有するハイブリドーマ。
(7) (1)から(5)の何れかに記載の抗体を含む、カルボキシエチルアルギニンの検出試薬。
(8) (1)から(5)の何れかに記載の抗体を含む、糖尿病合併症の検出試薬。
(9) (1)から(5)の何れかに記載の抗体と試料とを反応させることを含む、試料中のカルボキシエチルアルギニンを検出する方法。
(10) (1)から(5)の何れかに記載の抗体と試料とを反応させて試料中のカルボキシエチルアルギニンを測定することを含む、糖尿病合併症の検出方法。
本発明により、カルボキシエチルアルギニンに対する抗体、並びに前記抗体の用途が提供される。カルボキシエチルアルギニンは、糖尿病性腎症などの糖尿病合併症、生活習慣病の発症と進展に深く関連していることから、医学研究や臨床検査の領域で、糖尿病合併症や生活習慣病などの新規なマーカーとして使用可能である。また、本発明の抗体の使用により、カルボキシエチルアルギニンを特異的かつ簡便に測定することができる。これにより、糖尿病性腎症などの糖尿病合併症や生活習慣病とカルボキシエチルアルギニンとの関連について、より詳細に検討することができる。特に、健常者に比較して、糖尿病性腎症の透析患者血清ではカルボキシエチルアルギニン含量が有意に高値であることから、血中のカルボキシエチルアルギニンの測定により、糖尿病合併症、特に糖尿病性腎症の予知及び進展の度合いを評価することができる。また、現在、様々なAGE生成阻害剤が開発されているが、血中カルボキシエチルアルギニンの測定は、AGE生成阻害剤の効果を評価するマーカーにもなる。
本発明者は、メチルグリオキサールと蛋白の反応から生成するAGE構造体を予測した結果、カルボキシエチルアルギニン(CEA)を見いだした。生体におけるCEAの局在および定量を目的として、CEAに対して特異的なモノクローナル抗体として、モノクローナル抗体RN-3A7(受領番号FERM AP−21292を有するハイブリドーマにより産生されるモノクローナル抗体)を作製した。通常の抗AGE抗体は、類似のAGE構造と交差反応を示す。例えばモノクローナル及びポリクローナルの抗CML抗体は類似構造であるCELとも反応する(Koito WらJ. Biochem. 136, 831-837, 2004)。しかし、本発明では、類似構造と反応しない株を選択することによってCEAに特異的なモノクローナル抗体RN-3A7を得た。モノクローナル抗体RN-3A7を用いて、血液中のCEAを測定する系を構築した結果、健常者に比較して糖尿病性腎症ではCEA含量が有意に増加していることが明らかとなった。CEAの構造自体は新規ではなかったが(Gruber P らJ. Peptide Res. 66, 111-124, 2005)、生体からCEAを検出、あるいは病態のマーカーとする報告は存在しない。
ヘモグロビンA1cは血糖値のマーカーとして臨床的に測定されているが、糖尿病合併症のマーカーは存在しない。従来よりメイラード反応後期生成物(AGE)は糖尿病合併症のマーカーになると推測されていたが、臨床的に再現性よくAGEを測定できる手法は得られていない。今回、新規AGE構造体であるカルボキシエチルアルギニン(CEA)の血中濃度を特異抗体を用いて迅速に測定し、糖尿病合併症のみならず様々な生活習慣病のバイオマーカーとして応用することが可能になった。
(1)本発明の抗体の製造方法
本発明の抗体を作成するための抗原としては、カルボキシエチルアルギニンを用いる。カルボキシエチルアルギニンは、アルギニンとメチルグリオキサールをNaOH溶液中で反応させ、HClで中性に戻した後、イオン交換カラムにアプライし、各分画を薄層クロマトグラフィーを用いてアセトニトリルで展開し、ニンヒドリン陽性でアルギニンとは異なる化合物を含むフラクションを回収することによって取得することができる。
本発明の抗体は、抗原であるカルボキシエチルアルギニンに結合し得る抗体分子全体またはその断片(例えば、Fab又はF(ab')2断片)を意味し、ポリクローナル抗体であってもモノクローナル抗体であってもよい。本発明の抗体(ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体)は、種々の方法のいずれかによって製造することができる。このような抗体の製造法は当該分野で周知である[例えばSambrook, J et al., Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)を参照]。
(a)ポリクローナル抗体の作製
ポリクローナル抗体を作製するためには、カルボキシエチルアルギニンをヘモシアニン蛋白又はヒト血清アルブミンなどのタンパク質に結合させたカルボキシエチルアルギニン付加体を抗原として、これを哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバントを用いるときは1〜100μgである。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮下、腹腔内等に注入することにより行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日から6〜60日後に、酵素免疫測定法(ELISA(enzume-linked immunosorbent assy)又は EIA(enzyme immunoassay))、放射性免疫測定法(RIA;radioimmuno assay)等で抗体価を測定し、最大の抗体価を示した日に採血し、抗血清を得る。抗血清から抗体の精製が必要とされる場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィーなどの公知の方法を適宜選択して、又はこれらを組み合わせることにより精製することができる。
(b)モノクローナル抗体の作製
モノクローナル抗体を作製するためには、先ず、カルボキシエチルアルギニン又はヘモシアニン蛋白又はヒト血清アルブミンなどのタンパク質に結合させたカルボキシエチルアルギニンを抗原として、哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバントを用いるときは1〜100μgである。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮下、腹腔内に注入することにより行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日から1〜60日後、好ましくは1〜14日後に抗体産生細胞を採集する。抗体産生細胞としては、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾臓細胞又は局所リンパ節細胞が好ましい。
細胞融合ハイブリドーマを得るため、抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合を行う。抗体産生細胞と融合させるミエローマ細胞として、マウスなどの動物の一般に入手可能な株化細胞を使用することができる。使用する細胞株としては、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選択培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを含む)で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態でのみ生存できる性質を有するものが好ましい。ミエローマ細胞としては、例えば P3X63-Ag.8.U1(P3U1)、NS-Iなどのマウスミエローマ細胞株が挙げられる。
次に、上記ミエローマ細胞と抗体産生細胞とを細胞融合させる。細胞融合は、血清を含まないDMEM、RPMI-1640培地などの動物細胞培養用培地中で、1×106〜1×107個/mlの抗体産生細胞と2×105〜2×106個/mlのミエローマ細胞とを混合し(抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞比5:1が好ましい)、細胞融合促進剤存在のもとで融合反応を行う。細胞融合促進剤として、平均分子量1000〜6000ダルトンのポリエチレングリコール等を使用することができる。また、電気刺激(例えばエレクトロポレーション)を利用した市販の細胞融合装置を用いて抗体産生細胞とミエローマ細胞とを融合させることもできる。
細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを選別する。その方法として、細胞懸濁液を例えばウシ胎児血清含有RPMI-1640培地などで適当に希釈後、マイクロタイタープレート上に3×105個/well程度まき、各ウエルに選択培地を加え、以後適当に選択培地を交換して培養を行う。その結果、選択培地で培養開始後、14日前後から生育してくる細胞をハイブリドーマとして得ることができる。
次に、増殖してきたハイブリドーマの培養上清中に、目的とする抗体が存在するか否かをスクリーニングする。ハイブリドーマのスクリーニングは、通常の方法に従えばよく、特に限定されるものではない。例えば、ハイブリドーマとして生育したウエルに含まれる培養上清の一部を採集し、酵素免疫測定法、放射性免疫測定法等によってスクリーニングすることができる。融合細胞のクローニングは、限界希釈法等により行い、最終的にモノクローナル抗体産生細胞であるハイブリドーマを樹立する。なお、本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマとしてRN-3A7が得られ、RN-3A7は、受領番号FERM AP−21292として、2007年(平成19年)4月12日付けで独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東一丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566))に寄託されている。
樹立したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取する方法として、通常の細胞培養法又は腹水形成法等を採用することができる。細胞培養法においては、ハイブリドーマを10%ウシ胎児血清含有RPMI-1640培地、MEM培地又は無血清培地等の動物細胞培養培地中で、通常の培養条件(例えば37℃、5% CO2濃度)で7〜14日間培養し、その培養上清から抗体を取得する。
腹水形成法の場合は、ミエローマ細胞由来の哺乳動物と同種系動物の腹腔内にハイブリドーマを約1×107個投与し、ハイブリドーマを大量に増殖させる。そして、1〜2週間後に腹水を採集する。上記抗体の採取方法において抗体の精製が必要とされる場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィーなどの公知の方法を適宜選択して、又はこれらを組み合わせることにより精製することができる。
(2)カルボキシエチルアルギニンの検出方法
本発明においては、前記抗体を用いてカルボキシエチルアルギニンを検出(測定、又は定量などを含む)することができる。カルボキシエチルアルギニンと反応させる抗体としては、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体単独でもよく、両者を混合してもよい。本発明の抗体を用いてカルボキシエチルアルギニンを検出する方法としては、公知の測定法、例えば、ELISA法、RIA法、蛍光免疫測定法、化学発光免疫測定法等を任意に利用することができる。用いる標識物質は、上記測定法に応じて、酵素、放射性同位体、蛍光化合物、および化学発光化合物等を適宜選択すればよい。前記酵素としては、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ等を挙げることができる。上記標識物質はアビジン−ビオチン複合体を用いることにより、標識物質の検出感度を向上させることも可能である。また、放射性同位体としては、主に125Iが、蛍光化合物としては、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)やテトラメチルローダミンイソチオシアネート(RITC)等が挙げられる。化学発光化合物としては、ロフィン、ルミノール、ルシゲニン等が挙げられる。上記標識物質による抗体の標識は、常法に従って行うことができる。以下、標識抗体を用いた標識免疫測定法について説明する。
(a)標識免疫測定法
標識免疫測定法による、本発明の抗体を検出する測定系は、公知の非競合反応系あるいは競合反応系を用いて構築することができる。非競合反応系においては、固相が必要である(固相法)。競合反応系においては、必ずしも固相を必要としない(液相法)が、固相を用いた方が、測定操作が簡便になるため好ましい。固相の材質としては、例えば、ポリスチレン、ナイロン、ガラス、シリコンラバー、セルロース等が挙げられ、固相の形状としては、球状、ウェル状、チューブ状、シート状等が挙げられるが、これらに限定されず、標識免疫測定法に用いられる公知のものを任意に用いることができる。
測定操作は、非競合反応系であれば、例えば、検出すべき抗原(カルボキシエチルアルギニン)を固相化した後、本発明の抗体と反応させ、次いであらかじめ標識しておいた抗免疫グロブリン抗体(二次抗体)を加えて固相化した抗原と反応している抗体と反応させる。この二次抗体の標識により、抗原に結合した抗体量を検出することができる。検出された標識量は、検出すべき抗原(カルボキシエチルアルギニン)量と正相関するので、これによりカルボキシエチルアルギニン量を求めることができる。
また、競合反応系では、一定量の抗体に対して、検出すべき抗原と一定量の別の抗原とを競合的に結合させる。例えば、検出すべき抗原(カルボキシエチルアルギニン)を固相化した後に、あらかじめ別の抗原を添加し反応させた本発明の抗体を反応させる。次に、固相化された抗原と反応した本発明の抗体を、あらかじめ標識しておいた抗免疫グロブリン抗体(二次抗体)と反応させ、標識物質によって本発明の抗体を検出することができる。検出される標識量は、添加された別の抗原量と逆相関する。そのほかの競合反応系としては、本発明の抗体を固相化して、これに検体と反応させた後、あらかじめ標識しておいた別の抗原を反応させる。検出される標識量は、抗体と結合したカルボキシエチルアルギニン量と逆相関する。
前記した抗原または抗体の固相化法としては、物理的吸着法、共有結合法、イオン結合法、架橋法等、公知の方法を使用できる。特に、物理的吸着法が簡便という点で好ましい。また、抗免疫グロブリン抗体(二次抗体)としては、例えば、抗IgG抗体、抗IgM抗体等を用いることができる。これらの抗体は、抗体分子をそのまま使用してもよいし、あるいは抗体を酵素処理して得られる抗原結合部位を含む抗体フラグメントであるFab、Fab'、F(ab')2を使用してもよい。さらに、標識した抗免疫グロブリン抗体の代わりに、抗体分子に特異的な親和性をもつ物質、例えばIgGに特異的な親和性をもつプロテインA等を標識して使用してもよい。
(b)ELISA法
前記標識免疫測定法の好適な例として、酵素を標識とした免疫測定法、ELISA法を挙げることができる。ELISA法は、例えば、96穴プレートに検体またはその希釈液を入れて、4℃〜室温で一晩、または37℃で1〜3時間程度静置して検出すべきカルボキシエチルアルギニンを吸着させて固相化する。次に、本発明の抗体を反応させ、次いであらかじめ酵素を結合させた抗免疫グロブリン抗体(二次抗体)を反応させる。最後に酵素と反応する適当な発色性の基質(例えば、酵素がホスファターゼならp−ニトロフェニルリン酸等)を加え、この発色によって抗体を検出する。
(3)糖尿病性腎症などの糖尿病合併症の検出方法
本発明の抗体をカルボキシエチルアルギニンと反応させることにより、糖尿病性腎症などの糖尿病合併症を検出することができる。糖尿病合併症としては、糖尿病性腎症、網膜症、神経障害などの糖尿病性細血管合併症、あるいは動脈硬化症に代表される糖尿病大血管合併症等が挙げられる。本発明において、これらの合併症の検出となる疾患は、1種類でもよく2種類以上が併発したものでもよい。
糖尿病合併症患者、例えば糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症などであると疑われる患者から血液、尿、組織等を採取し、適切な前処理を施して糖尿病性腎症などのカルボキシエチルアルギニン測定試料を調製する。なお、カルボキシエチルアルギニン測定試料は、糖尿病合併症のマーカーとして利用することができる。次いで、前記測定試料マーカーと本発明の抗体とを反応させる。反応に用いる抗体は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体単独でもよく、両者を混合してもよい。
本発明の抗体によるカルボキシエチルアルギニンの検出は、本明細書中の上記(2)に記載した通り行うことができる。検出の結果が陽性である場合又は検出値が高い場合には、何らかの糖尿病合併症を有しているか否かを検出するための判断資料(例えば合併症の進行度の指標)とすることができる。
(4)本発明の抗体を含む試薬
本発明においては、カルボキシエチルアルギニンに対する抗体を、各種試薬として使用することができる。例えば、カルボキシエチルアルギニンの検出試薬、又は糖尿病合併症の検出試薬として使用することができる。また、本発明の抗体を免疫組織染色用試薬として用いる場合は、通常の免疫組織染色法に従って検出が行われる。例えば、糖尿病患者のバイオプシーから得られる種々の組織切片を常法により調製し、本発明の抗体を結合させる。西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識した抗マウスIgG抗体を二次抗体として本発明の抗体に結合させ、3,3'-ジアミノベンジジン(3,3'-diamonobenzidine)処理を施して染色する。染色後顕微鏡観察を行うことにより、カルボキシエチルアルギニンを検出することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1:カルボキシエチルアルギニン(CEA)の作製法
0.1 Mアルギニンと0.1 Mメチルグリオキサールを1 N NaOH溶液25mL中で37度、24時間反応し、1H HClで中性に戻した。イオン交換カラムであるDowex 50 10 mLにアプライした後、1mLずつ分取し、各分画を薄層クロマトグラフィーを用いて80%アセトニトリルで展開し、ニンヒドリン陽性でアルギニンとは異なる化合物を含むフラクションを回収した。その後、アミノ酸分析機で単一化合物であることを確認した。その後、NMRで構造解析を行い(図1)、CEA(Gruber Pら、J. Peptide Res 66, 111-124, 2005)と同一であることを確認した。
実施例2:CEA あるいはCEA 化タンパク質に対するモノクローナル抗体の作製
(i) 抗体産生細胞の採取
常法に従いCEA 1 mgを10 mgのカルボジイミイドと4 mgのヘモシアニン蛋白(KLH: keyhole limpet hemocyanin)あるいはヒト血清アルブミン(HSA)と1 mlのリン酸緩衝液中で1時間反応し、CEA付加体であるCEA-KLH、CEA-HSAを作製した。その後マウス1匹に付き0.1 mgのCEA-KLHをフロイント完全アジュバント(FCA)で免疫、その2週間後、4週間後に同量のCEA-KLHをフロイント不完全アジュバント(FIA)で皮内に追加免疫を行った。3回免疫後より2週間後、尾静脈より採血を行い抗体価が上昇していることをCEA-KLHを抗原としたELISAにより評価し、5000倍希釈した抗血清とCEA-KLHが有意に反応することを確認した後、動物から脾臓を摘出し抗体産生細胞を採集した。
(ii)細胞融合
ハイブリドーマを得るため、抗体産生細胞とミエローマ細胞(P3U1)との細胞融合を行う。細胞融合は、血清を含まないRPMI-1640培地中で、1×106 〜1×107 個/mlの抗体産生細胞と2×105 〜2×106個/mlのミエローマ細胞とを平均分子量1000〜6000ダルトンのポリエチレングリコール存在下で混合した。その後、HAT培地存在下で10日間培養した後、培養上清0.05 mlを採取し、ELISAの一次抗体として使用した。ELISAは、10 μg/mlのCEA-KLHを各ウェルに0.05 mlずつ固相化した。抗体に結合した一次抗体はHRP標識した抗マウスIgG抗体で検出し、その後、1,2-phenylenediamine dihydrochlorideで発色し、ELISAリーダーで492 nmの吸光度を測定した。融合細胞のクロ-ニングは、限界希釈法等により行い、最終的にモノクローナル抗体産生細胞であるハイブリドーマを樹立した。その後、類似AGE構造体である、CML、CEL、CMC、未修飾のアルギニンと交差反応を示さない株をELISAにて選択した。
上記の方法により本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマとしてRN-3A7が得られた。ハイブリドーマRN-3A7は、受領番号FERM AP−21292として、2007年(平成19年)4月12日付けで独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東一丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566))に寄託されている。
(iv)モノクローナル抗体の採取
プリスタン0.5 mlを予め腹腔に投与したBalb/cマウスに、得られたハイブリドーマを約1×107 個腹腔内投与し、およそ10日後に腹水を採集した。得られた腹水よりプロテインGアフィニティークロマトグラフィーを用いてイムノグロブリンGを精製した。本ハイブリドーマが産生する抗体はアイソタイピングの結果、IgG 2aであった。
実施例3:モノクローナル抗CEA抗体の反応性
実施例2で得られたハイブリドーマRN-3A7が産生するモノクローナル抗体(以下、モノクローナル抗体RN-3A7と称する)の反応性を調べた。具体的には、0.1 mlのCEA-HSA (0.1 μg/ml)をイムノプレートに固相化した後、1 mMから段階希釈したCEA, CMA, CML, CEL, CMC, アルギニン0.05 mlと0.1 μg/mlのRN-3A7を等量混合し、混合液0.1 mlをイムノプレートの各ウェルに加えた。その後、イムノプレートに結合した抗体RN-3A7はHRP標識抗マウスIgG抗体で検出を行った。
モノクローナル抗体RN-3A7とCEAとの反応性を図2に示す。図2に示すとおり、本発明のモノクローナル抗体RN-3A7は、その類似構造であるNω-carboxymethylarginine (CMA)、Nε-(carboxymethyl)lysine (CML)、Nε-(carboxyethyl)lysine (CEL)、S-(carboxymethyl)cysteine (CMC)、及びアルギニンと交差反応性を示さなかった。通常は、類似のAGE構造体と交差反応を示すが、本発明の抗体は非常に特異性が高いことから、CEAの特異的な検出が可能になった。
実施例4:メチルグリオキサール修飾蛋白と抗CEA抗体の反応性
実施例2で得られたモノクローナル抗体RN-3A7とメチルグリオキサール修飾アルブミンとの反応性を調べた。具体的には10 mMのメチルグリオキサールと2 mg/mlのHSAを試験管内で37度で保温し、経時的に反応溶液を採取した。その後、10 μg/mlのメチルグリオキサール修飾HSAをイムノプレートに0.1 ml加えて固相化した後、CEAは実施例2で得られたモノクローナル抗体RN-3A7、CELは既存のモノクローナル抗CEL抗体をそれぞれ1 μg/mlの濃度で用いた。その後、イムノプレートに結合した一次抗体はHRP標識抗マウスIgG抗体で検出を行った。
モノクローナル抗体RN-3A7とメチルグリオキサール修飾蛋白との反応性を図3に示す。図3に示すとおり、本発明のモノクローナル抗体RN-3A7は、経時的にメチルグリオキサール修飾蛋白との反応性が増加しており、その増加はCELよりも顕著であった。本結果より、モノクローナル抗体RN-3A7はメチルグリオキサール修飾蛋白に生成するCEAを検出可能であること、さらにCEAの生成量はCELよりも高値であることが示された。
実施例5:血液中のカルボキシエチルアルギニンの測定
競合法ELISAによって、ヒト血清試料中CEA含量を定量した。具体的にはCEA-HSA 0.1μg/ml、0.1 mlをイムノプレートに固相化した後、PBSで可溶化した0.5% gelatin溶液でプレートをブロッキングした。その後、0.05% Tween 20含有PBS溶液で2倍希釈した血清0.05 mLと、等量のモノクローナル抗CEA抗体(モノクローナル抗体RN-3A7) 1μg/mlを各ウェルに加え、1時間保温した。洗浄後、HRP標識抗マウスIgG抗体を各ウェルに加え1時間保温した。洗浄後、1,2-フェニレンジアミン二塩酸塩により5分間発色して吸光度492 nmを測定した。血清サンプルの代わりに0.05% Tween 20含有PBS溶液のみを加えた場合の吸光度をCEA値ゼロ、標準品CEA 0.5 mMで競合させた場合の吸光度をCEA値1とし、血清サンプルによる競合阻害率よりCEA含量を評価した。
血液中CEA測定の結果を図4に示す。CEA特異抗体であるモノクローナル抗体RN-3A7を用いて、血中CEAの検出系を確立した結果、健常者に比べて透析患者ではCEA含量が顕著に高値を示すことが判明した。本結果より、血中CEAの測定は、腎機能、あるいは生活習慣病等のマーカーとなると考えられる。
図1は、CEAのcarbon NMRを示す。 図2は、本発明の抗体の交差反応性を測定した結果を示す。 図3は、本発明の抗体とメチルグリオキサール修飾HSAとの反応性を測定した結果を示す。 図4は、血液中のカルボキシエチルアルギニンの測定結果を示す。

Claims (8)

  1. Nω-カルボキシエチル-L-アルギニンと反応し、Nω-carboxymethylarginine (CMA)、Nε-(carboxymethyl)lysine (CML)、Nε-(carboxyethyl)lysine (CEL)、S-(carboxymethyl)cysteine (CMC)、及びアルギニンと反応しない、Nω-カルボキシエチル-L-アルギニンに対する抗体。
  2. モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。
  3. ヘモシアニン蛋白又はヒト血清アルブミンに結合させたカルボキシエチルアルギニンを抗原として非ヒト免疫動物に投与することによって生成される、請求項1又は2に記載の抗体。
  4. 受託番号FERM −21292を有するハイブリドーマにより産生される、Nω-カルボキシエチル-L-アルギニンに対するモノクローナル抗体。
  5. 受託番号FERM −21292を有するハイブリドーマ。
  6. 請求項1からの何れかに記載の抗体を含む、Nω-カルボキシエチル-L-アルギニンの検出試薬。
  7. 請求項1からの何れかに記載の抗体を含む、糖尿病合併症の検出試薬。
  8. 請求項1からの何れかに記載の抗体と試料とを反応させることを含む、試料中のカルボキシエチルアルギニンを検出する方法。
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