JP5182589B2 - 障害物検出装置 - Google Patents

障害物検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5182589B2
JP5182589B2 JP2009082004A JP2009082004A JP5182589B2 JP 5182589 B2 JP5182589 B2 JP 5182589B2 JP 2009082004 A JP2009082004 A JP 2009082004A JP 2009082004 A JP2009082004 A JP 2009082004A JP 5182589 B2 JP5182589 B2 JP 5182589B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
dimensional object
gradient
straight line
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009082004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010239190A (ja
Inventor
俊明 柿並
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2009082004A priority Critical patent/JP5182589B2/ja
Publication of JP2010239190A publication Critical patent/JP2010239190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5182589B2 publication Critical patent/JP5182589B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)
  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

本発明は、障害物検出装置に関し、詳しくは、車載カメラによって撮影された車両周辺の画像を、上方視点から見下ろした画像に射影変換する技術に関連するものである。
上記のように構成された障害物検出装置と関連する技術として特許文献1には、異なる位置で撮影された車両周囲の画像を路面に投影変換することで路面投影像を作成し、また、路面以外の物体の領域を抽出し、路面投影画像に重ね合わせ、差を求めることにより、路面外物体の領域を抽出する処理形態が記載されている。更に、この特許文献1では、路面外の物体の領域の輪郭を物体に由来するものと、投影の歪みによるものとに分類し、投影像から変換された画像に、その領域の輪郭を付加することで車両の周囲の状況を分かり易くする点が記載されている。
この特許文献1では、車両や人物のように高さ成分を有する立体物では、高さが高いほど、その物体を投影した画像の歪みが大きくなる不都合があり、鳥瞰画像とした場合には、実在の物体との対応が困難になることから、立体物を見やすく表示している。
また、関連する技術として非特許文献1には、移動前後の画像を用い、移動前の画像から移動後の画像を予測して比較するが、路面模様の点であれば予測した画像と移動後の画像とが一致する。立体物上の点であれば一致せず視差が生じるために、その点に関する距離と高さとを計算できることが開示されている。
特開2001‐114047号公報 (段落番号〔0015〕〜〔0018〕、〔0032〕〜〔0050〕、図1〜図9)
瀧波栄作・石川繁樹・宮内ミナミ・小沢慎治 共著「無人搬送車の視覚誘導のための障害物検出の一手法」 電子情報通信学会論文誌 D Vol.J68-D No.10 pp.1789-1791 発行日:1985/10/20
車載カメラで車両の周囲を撮影しモニタに表示する際の表示形態として、特許文献1に記載されるもののように車載カメラで撮影された画像を路面に投影した投影像を生成し、この投影像をモニタに表示することも考えられる。このように表示される画像は、鳥瞰画像やトップビューとして説明されることも多く、その画像が車両の上方の視点から撮影されたものとなることから、車両の周囲の状況を把握しやすくすると云う良好な面もある。
このように車載カメラの画像を変換することで鳥瞰画像を生成するものでは、立体物も路面上に存在する表示形態となることから、特許文献1に記載されるように立体物を抽出して表示することにより、立体物の位置を把握できるようにしている。
車載カメラで撮影した撮影画像に基づいて立体物の位置を計測するには、複数の車載カメラを用いることで視差を生じている2つの撮影画像の差分から実現できる。また、立体物の位置を検出する精度を高めるには、車載カメラを3つ以上備えることで実現するものであるが、例えば、3つ以上の車載カメラを用いた場合には、カメラを備えるためコストが上昇するばかりではなく、3つの撮影画像を取得し、夫々の撮影画像の差分を取る処理を行うことから処理に時間が掛かる点において好ましくない。
特に、障害物が路面から浮き上がっているもの(路面に接していない部分があるもの)では、その浮き上がり状態を高精度で検出したい要望があるものの、ハードウエアのコストの上昇や、処理時間の長時間化は避けたい面もある。
また、非特許文献1のように、単純な積み木の世界を想定したシーンにおいてはエッジの対応付けが必要ない場合もあり得るが、現実のリアルワールドにおいては適用できない場合が多い。現実の世界では路面上に多様な模様があり、立体物上にも多様な模様があり、このようなシーンにおいては、開示された方法では物体上の点であることを判別できないので、画像上に現れた全ての点について、予測画像と移動後画像との間で対応付けを行い距離と高さとを演算する必要があり、計算量が増大すると云う問題がある。
本発明の目的は、立体物の抽出を精度高く行い得る障害物検出装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、車両周辺を撮影するカメラと、
車両の位置座標と、車両の姿勢とを検出する自車位置検出手段と、
車両が所定位置にあるタイミング、及び、この所定位置から移動した移動位置にあるタイミングにおいて、前記カメラで撮影領域が一部共有される第1撮影画像と第2撮影画像と撮影する撮影制御手段と、
前記第1撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面との高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第1射影変換部と、
前記第2撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面との高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第2射影変換部と、
前記第1射影変換部で前記第1撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第1立体物候補領域抽出手段と、
前記第2射影変換部で前記第2撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第2立体物候補領域抽出手段と、
前記第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を設定し、この複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第1撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第1勾配直線を生成する第1勾配直線生成手段と、
前記第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第2撮影画像の光学中心とを通過する複数の第2方位直線を設定し、この複数の第2方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第2撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第2勾配直線を生成する第2勾配直線生成手段と、
前記第1勾配直線と前記第2勾配直線を路面上に設定した基準座標に座標変換を行った状態で、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、複数の第1勾配直線に比例する勾配の第1仮想直線と、複数の第2勾配直線に比例する勾配の第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を前記画像領域の手前端として検出する手前端検出手段と、
前記手前端検出手段で検出された画像領域の手前端から立体物が存在する領域を特定する立体物領域特定手段とを備えている点にある。
この構成によると、第1撮影画像から第1射影変換部が2つの変換画像を生成する。これと同様に、第2射影変換部が少なくとも2つの変換画像を生成する。第1立体物候補領域抽出手段は対応する複数の変換画面から第1立体物候補領域を抽出し、第2立体物領域抽出手段は対応する複数の変換画面から第2立体物候補領域を抽出する。これらの処理により、第1撮影画像と、際2撮影画像とにおいて立体物が存在していると予想される領域として、立体物候補領域を設定できる。次に、第1勾配直線生成手段により、第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において光学中心から立体画像の下端を通過する第1勾配直線が生成される。これと同様の処理を第2勾配直線生成手段が行うことにより、第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域について第2勾配直線が生成される。そして、手前端検出手段が第1勾配直線と第2勾配直線とのいずれかを、第1撮影画像、あるいは、第2撮影画像の撮影位置のいずれかを基準とする座標変換の後に、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、第1仮想直線と第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を画像領域の手前端として検出する。そして、この手前端情報に基づいて立体物領域特定手段が立体物領域を特定する。
その結果、立体物の抽出を精度高く行い得る障害物検出装置が構成された。
本発明の特徴は、車両周辺を撮影領域が共有する状態で撮影する2つのカメラと、
2つのカメラの一方で撮影された第1撮影画像と、他方で撮影された第2撮影画像との撮影位置関係を保存する撮影位置情報保存手段と、
前記第1撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面と高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第1射影変換部と、
前記第2撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面と高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第2射影変換部と、
前記第1射影変換部で前記第1撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第1立体物候補領域抽出手段と、
前記第2射影変換部で前記第2撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第2立体物候補領域抽出手段と、
前記第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を設定し、この複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第1撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第1勾配直線を生成する第1勾配直線生成手段と、
前記第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第2撮影画像の光学中心とを通過する複数の第2方位直線を設定し、この複数の第2方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第2撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第2勾配直線を生成する第2勾配直線生成手段と、
前記第1勾配直線と前記第2勾配直線を路面上に設定した基準座標に座標変換を行った状態で、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、複数の第1勾配直線に比例する勾配の第1仮想直線と、複数の第2勾配直線に比例する勾配の第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を前記画像領域の手前端として検出する手前端検出手段と、
前記手前端検出手段で検出された画像領域の手前端から立体物が存在する領域を特定する立体物領域特定手段とを備えている点にある。
この構成によると、第1撮影画像から第1射影変換部が2つの変換画像を生成する。これと同様に、第2射影変換部と少なくとも2つの変換画像を生成する。第1立体物候補領域抽出手段は対応する複数の変換画面から第1立体物候補領域を抽出し、第2立体物領域抽出手段は対応する複数の変換画面から第2立体物候補領域を抽出する。これらの処理により、第1撮影画像と、際2撮影画像とにおいて立体物が存在していると予想される領域として、立体物候補領域を設定できる。次に、第1勾配直線生成手段により、第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において光学中心から立体画像の下端を通過する第1勾配直線が生成される。これと同様の処理を第2勾配直線生成手段が行うことにより、第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域について第2勾配直線が生成される。そして、手前端検出手段が第1勾配直線と第2勾配直線とのいずれかを、第1撮影画像、あるいは、第2撮影画像の撮影位置のいずれかを基準とする座標変換の後に、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、第1仮想直線と第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を画像領域の手前端として検出する。そして、この手前端情報に基づいて立体物領域特定手段が立体物領域を特定する。
その結果、立体物の抽出を精度高く行い得る障害物検出装置が構成された。
本発明は、前記第1立体物候補領域抽出手段と前記第2立体物候補領域抽出手段とは、処理対象とする2つの前記変換画像から輪郭抽出フィルタでの輪郭抽出により画像領域を抽出する画像領域抽出処理の後に、2つの射影画像を重ね合わせて画像領域の累積を取ることで重複する領域に存在する画像領域を特定する処理により画像領域を抽出しても良い。
これによると、複数の射影画像において抽出された輪郭で取り囲まれる画像領域を画像領域抽出処理が抽出し、複数の変換画像を重ね合わせた状態で重複する画像領域を立体物候補領域として立体物候補領域抽出手段が抽出する。
第1実施形態の車両の運転座席近傍を示す図である。 第1実施形態の車両構成を模式的に示す平面図である。 視点変換の一例を示す説明図である。 カメラによって撮影された画像を示す図である。 略垂直方向からの視点の画像へ変換された画像を示す図である。 第1実施形態の制御構成を示すブロック回路図である。 第1実施形態の制御の概要を示すフローチャートである。 立体物と光学中心と2つ仮想平面との関係を示す斜視図である。 立体物と光学中心と2つ仮想平面との関係を示す側面図である。 立体物と光学中心と複数の仮想平面との関係を示す側面図である。 第1仮想平面と第2仮想平面とに生成された変換画像を示す図である。 2値化後の2つの変換画像を示す図である。 立体物領域が特定された画像を示す図である。 方位直線を設定する原理の説明図である。 方位直線と仮想垂直面と勾配直線との説明図である。 2つの光学中心を通る勾配直線の説明図である。 下端が路面に接する立体物に形成される勾配直線と累積直線との説明図である。 下端が路面から離間した立体物に形成される勾配直線と累積直線との説明図である。 第1累積直線と第2累積直線との交点から立体物の下端を特定する説明図である。 第2実施形態の車両構成を模式的に示す平面図である。 第2実施形態の制御構成を示すブロック回路図である。 第2実施形態の制御の概要を示すフローチャートである。
以下、本発明の第1実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態・全体構成〕
本発明の障害物検出装置は、例えば、駐車支援装置や運転支援装置などに利用されるものである。図1及び図2は、障害物検出装置が搭載される車両30の基本構成を示したものである。運転席に備えられたステアリングホイール24は、パワーステアリングユニット33と連動し、回転操作力を前輪28fに伝えて車両30の操舵を行う。車両前部にはエンジン32と、このエンジン32からの動力を変速して前輪28fや後輪28rに伝えるトルクコンバータやCVT等を有する変速機構34とが配置されている。車両30の駆動方式(前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動)に応じて、前輪28f及び後輪28rの双方もしくは何れかに動力が伝達される。運転席の近傍には走行速度を制御するアクセル操作手段としてのアクセルペダル26と、前輪28f及び後輪28rのブレーキ装置31を介して前輪28f及び後輪28rに制動力を作用させるブレーキペダル27とが並列配置されている。
運転席の近傍のコンソールの上部位置には、モニタ20(表示装置)が備えられている。モニタ20は、バックライトを備えた液晶式のものである。モニタ20の表示面には、感圧式や静電式によるタッチパネルが形成され、指などの接触位置をロケーションデータとして出力することによって、利用者による指示入力を受け付ける。タッチパネルは、例えば、駐車支援開始の指示入力手段として用いられる。また、モニタ20には、スピーカも備えられており、種々の案内メッセージや効果音を発することができる。車両30にナビゲーションシステムが搭載される場合、モニタ20はナビゲーションシステムの表示装置として用いるものを兼用すると好適である。尚、モニタ20は、プラズマ表示型のものやCRT型のものであっても良く、スピーカはドアの内側など他の場所に備えられても良い。
ステアリングホイール24の操作系にはステアリングセンサ14が備えられ、ステアリング操作方向と操作量とが計測される。シフトレバー25の操作系にはシフト位置センサ15が備えられ、シフト位置が判別される。アクセルペダル26の操作系にはアクセルセンサ16が備えられ、操作量が計測される。ブレーキペダル27の操作系にはブレーキセンサ17が備えられ、操作の有無などが検出される。
また、移動距離センサとして、前輪28f及び後輪28rの少なくとも一方の回転量を計測する車輪回転センサ18が備えられる。本実施形態では、後輪28rに車輪回転センサ18が備えられた場合を例示している。尚、移動距離については、変速機構34において、駆動系の回転量から車両30の移動量を計測するようにしてもよい。また、車両30には本発明の障害物検出装置として機能するECU(electronic control unit)10が配置されている。
車両30の後部には、車両30の後方を撮影するカメラCamが備えられている。カメラCamは、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)などの撮像素子を内蔵し、当該撮像素子に撮像された情報を動画情報としてリアルタイムに出力するデジタルカメラである。カメラCamは、広角レンズを備えており、例えば左右約140度程度の画角を有している。カメラCamは、略水平方向の視点を有して、車両30の後方の情景を撮影可能に設置されている。カメラCamは、車両30の後方に向けて例えば30度程度の俯角を有して設置され、概ね後方8m程度までの領域を撮影する。撮影された画像は、障害物検出装置として機能するECU10に入力される。
〔ECUの制御構成〕
ECU10は、マイクロプロセッサを有し、プログラムを実行することにより必要とする処理を実現する。このECU10では、図6に示すように、ステアリングセンサ14、シフト位置センサ15、アクセルセンサ16、ブレーキセンサ17、車輪回転センサ18夫々からの信号を取得する自車位置演算手段1と、この自車位置演算手段1からの情報に基づいてカメラCamを制御する撮影制御手段2と、この撮影制御手段2を介してカメラCamで先に撮影した第1撮影画像を保存する第1フレームメモリM1と、この後にカメラCamで撮影した第2撮影画像を保存する第2フレームメモリM2とを備えている。
撮影制御手段2は、自車位置演算手段1からの情報に基づいて先に撮影した第1撮影画像と、この後に撮影された第2撮影画像との撮影領域が一部共有するように撮影タイミングを設定すると共に、自車位置演算手段1からの情報に基づき夫々の撮影タイミングにおける車両30の相対位置と、車両30の相対姿勢とを取得する。
このECU10は、第1フレームメモリM1からの1フレーム(1コマ)の撮影画像から上方視点のから見下ろした2種の変換画像を生成する第1射影変換部N1を備えている。この第1射影変換部N1からの変換画像に基づいて立体物領域を抽出する第1立体物領域抽出手段U1を備えている。また、このECU10には第1立体物領域抽出手段U1で生成された立体物領域に基づいて第1勾配直線1を生成する第1勾配直線生成手段V1を備えている。この第1勾配直線生成手段V1は、例えば、図14(a)に示すように、立体物領域の下端の4つの特徴点X,Y、Z、Tに対応して第1方位直線DX1、DY1、DZ1、DT1を設定する。これらの第1方位直線DX1、DY1、DZ1、DT1は第1方位直線D1の一例である。
第1方位直線DX1に対応した第1勾配直線E1を生成する処理の具体例として、図15に示すように特徴点Xに対応した第1方位直線DX1を含む垂直姿勢の仮想垂直面Wにおいて第1撮影画像の光学中心C1から画像領域の下端の特徴点Xを通過する第1勾配直線EX1(第1勾配直線E1の一例)を生成する。この特徴点Xは立体物の下端の手前側(光学中心C1に近い側)に位置するものであり、これを手前端と称している。図面には示していなが、第1勾配直線生成手段V1は第1方位直線DY1、DZ1、DT1についても第1勾配直線を生成する。そして、第2フレームメモリM2からの1フレーム(1コマ)の撮影画像についても、同様の処理を並列的に行うように、第1射影変換手段T1及び第2射影変換手段T2を有する第2射影変換部N2と、第2勾配直線生成手段V2とを備えている。
第1立体物領域抽出手段U1と、第2立体物領域抽出手段U2とは、後述する画像抽出処理と、立体物候補領域抽出処理と、立体物領域抽出処理とを行う。特に、立体物候補領域抽出処理で抽出される立体物候補領域と、立体物領域抽出処理で抽出される立体物領域とが、本発明の画像領域の概念に含まれるものであり、立体物候補領域と立体物領域との何れも第1、第2勾配直線生成手段V1、V2における処理対象にすることができる。これと同様に、立体物候補領域と立体物領域との何れも立体物領域特定手段5での処理対象とすることができる。
第1射影変換部N1と、第2射影変換部N2とは、第1射影変換手段T1と第2射影変換手段T2とを備えている。この第1射影変換手段T1は路面レベルの第1仮想平面S1(図8、図9を参照)に対して射影変換による変換画像を形成し、第2射影変換手段T2は路面レベルより高いレベルとなる第2仮想平面S2に対して変換画像を生成する。第1勾配直線生成手段V1は、前述したように、第1方位直線D1を設定し、第1勾配直線E1を生成する。第2勾配直線生成手段V2は、第2方位直線D2を設定し、第2勾配直線E2を生成する。これらの制御形態の詳細は後述する。
更に、このECU10は、複数の第1勾配直線E1と複数の第2勾配直線E2とが交差する複数の交点、又は、複数の第1勾配直線E1に比例する勾配の第1累積直線F1(第1仮想直線の一例)と、複数の第2勾配直線E2に比例する勾配の第2累積直線F2(第2仮想直線の一例)とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を(同じ特徴点を)通過する直線同士の交点dの位置を手前端位置として検出する手前端検出手段3を備えている。この手前端検出手段3で検出される手前端とは、路面から上方に伸びる立体物の場合には、路面と接する下端のうち光学中心C1、C2に近い側を指すものとなり、路面から上方に離間したオーバーハングする立体物の場合においては路面から離間する立体物の下端のうち光学中心C1、C2に近い側を指すことになる。この手前端を具体的に説明すると、図12〜図14に示すトップビュー画像で観察したとき、路面に接地した位置からそのまま上方に伸びる立体物の場合には、路面と接する下端位置はカメラの位置から見て最も手前に映り、手前端検出手段3はこの位置を手前端として検出する。また、路面から上方に離間したオーバハングする立体物の場合においては路面から離間する立体物の下端位置は実際の位置より遠方側にずれて映るが、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を検出するように手前端検出手段3を構成したので、路面から上方に離間したオーバハングする立体物においても実際の位置、すなわち、オーバハングする立体物の手前側の特徴点の直下の路面位置を手前端として検出することができる。
撮影制御手段2から取得した相対位置情報と相対姿勢情報とに基づいて画像位置補正情報を生成する画像位置補正情報生成手段4を備えている。また、手前端検出手段3で検出された手前端の情報と、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2で抽出された立体物領域の情報と、画像位置補正情報生成手段4からの情報と、第1射影変換部N1の第1射影変換手段T1で生成された変換画像とに基づいて変換画像中の立体物領域を特定する立体物領域特定手段5を備えている。そして、この立体物領域特定手段5で特定される立体物の画像の歪みを補正してモニタ20に出力する射影歪補正部6と、立体物領域特定手段5で特定される立体物の画像に特定情報を重畳してモニタ20に出力する重畳部7とを備えている。
自車位置演算手段1と、撮影制御手段2と、第1、第2射影変換部N1、N2と、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2と、第1、第2勾配直線生成手段V1、V2と、手前端検出手段3と、画像位置補正情報生成手段4と、立体物領域特定手段5と、射影歪補正部6と、重畳部7とは何れもプログラム(ソフトウエア)で構成されるものである。しかしながら、これらは個別にハードウエアで構成するもので良く、個々の一部をハードウエアで構成しプログラムとの組み合わせによって処理を実現するものや、個々をハードウエアで構成するものであっても良い。
また、第1、第2射影変換部N1、N2を1つのモジュール等で構成し、先に取得した第1撮影画像と、後に取得した第2撮影画像との処理を1つのモジュールで行うように兼用化しても良い。これと同様に、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2を兼用化するように1つのモジュール等で構成し、第1、第2勾配直線生成手段V1、V2を兼用化するように1つのモジュール等で構成しても良い。
このECU10では、車両30の移動時にカメラCamで撮影領域が一部共有されるタイミングで2フレーム(2コマ)撮影を行い、取得した2フレームの撮影画像から立体画像を抽出し、その立体画像の位置の特定を可能にする。
〔射影変換部による処理の概要〕
第1、第2射影変換部N1、N2を構成する第1射影変換手段T1と、第2射影変換手段T2とは、路面上に設定した第1仮想平面S1と、路面と平行する姿勢で路面より高いレベルの第2仮想平面S2とに対して、1フレームの撮影画像を上方視点から見下ろした変換画像を射影変換によって生成する。尚、この第1、第2射影変換部N1、N2は何れも、3つ以上の仮想平面に対して変換画像を生成するものであっても良い。
この第1、第2射影変換部N1、N2による処理がホモグラフィーと称されることもあり、この第1、第2射影変換部N1、N2は、仮想平面S(複数の仮想平面の総称)に対して鳥瞰画像の一種としてのGPT(ground plane transformation )画像を生成する。処理の概要としては、カメラCamによって所定角度で路面を撮影した1フレームの撮影画像を取得し、この撮影画像が存在する画像平面と仮想平面Sとの固有の射影変換関係に基づいて生成される変換式に従って撮影画像を仮想平面に射影変換し、必要な校正処理が行われる。尚、処理の具体例として、特開2006−148745号公報に示されるように、ホモグラフィーを用い、工場等において(ユーザが使用前に)カメラを校正することで画像面と路面との変換関係を求めておくと好適である。
例えば、図3に示すようにカメラCamによって撮影領域aを撮影した場合には撮影画像は図4に示す通りである。これに対して、第1、第2射影変換部N1、N2によって射影変換された後の変換画像は、この撮影領域aを略垂直方向から見下ろす視点を有する仮想カメラCamAによって撮影された画像と近似し、図5に示す通り、変換された画像は、いわゆる鳥瞰画像となり、左下、右下には、画像データが存在しないことによる空白域が生じている。広角レンズによる歪曲補正処理を施す必要があることは明白なことであるので、詳細説明は省略する。
第1、第2射影変換部N1、N2における変換画像の具体例として、第1仮想平面S1に生成される変換画像として図11(a)に示すものを挙げることが可能である。また、これより高いレベルにある第2仮想平面S2に形成される変換画像として図11(b)に示すものを挙げることが可能である。これらの図においてC(C1、C2の上位概念)で示される点は光学中心である。
図8及び図9に示すように、下端が路面に接する状態の直方体状の立体物40を撮影した撮影画像を、第1仮想平面S1に射影変換を形成した場合、変換画像中に存在する立体物40の下端位置Pと上端位置Qを結ぶ辺(縦向きの線)は、この第1仮想平面S1において点P1から点Q1に亘る長さの直線状に形成される。また、この撮影画像を、第2仮想平面S2に射影変換を形成した場合、変換画像中に存在する立体物40の下端位置Pと上端位置Qを結ぶ辺は、この第2仮想平面S2において点P2から点Q2に亘る長さの直線状に形成される。
この場合、下端位置Pと光学中心Cとを結ぶ下端側仮想ラインLpを想定し、上端位置Qと光学中心Cとを結ぶ上端側仮想ラインLqを想定すると、下端側仮想ラインLpと第2仮想平面S2とが交差する位置が点P2となり、上端側仮想ラインLqと第2仮想平面S2とが交差する位置が点Q2となる。
更に、図10に示すように、射影変換部N(第1、第2射影変換部N1、N2の上位概念)において第1仮想平面S1〜第4仮想平面S4の4つの仮想平面S(複数の仮想平面の上位概念)に対して変換画像を形成するものでは、立体物40の下端位置Pが第1仮想平面S1〜第4仮想平面S4に対応して点P1〜点P4として表れ、高いレベルの仮想平面Sほど、立体物40の下端位置Pに対応する画像が光学中心Cに接近する方向に変位する。尚、同図においては立体物40の上端位置Qが第1仮想平面S1〜第4仮想平面S4に対応して点Q1〜点Q4として表れ、高いレベルの仮想平面Sほど、上端位置Qに対応する画像が光学中心Cの方向に変位することになるが、この上端位置Qは撮影画像に含まれないことも多く、処理の対象としていない。
また、路面から垂直に上方に向かう姿勢の立体物は、仮想平面Sに対して射影変換された場合に、光学中心Cの方向に向かう姿勢の画像となる。
〔手前端検出手段による処理の概要〕
図13において領域Rで取り囲まれた領域を第1立体物領域抽出手段U1及び第2立体物領域抽出手段U2で抽出された立体物領域である場合、例えば、図14に示すように、第1立体物領域抽出手段U1における光学中心C1と立体物領域の特徴点とを通過する第1方位直線D1(同図におけエッジラインELと同様の放射状の直線)を想定する。そして、図15に示すようにこの第1方位直線D1を含む垂直姿勢の仮想垂直面Wにおいて光学中心C1と立体物領域の手前端(特徴点X)とを通過する第1勾配直線E1を得ることができる。
これと同様の処理を第2立体物領域抽出手段U2で抽出された立体物領域について行うことにより、複数の第2勾配直線E2を得ることができる。第1立体物領域抽出手段U1と第2立体物領域抽出手段U2とで抽出される立体物領域は同じ対象であるので特徴点は略一致するため、第1勾配直線E1と第2勾配直線E2とは同数であると考えられる。
また、第1、第2勾配直線E1、E2を生成する場合に、立体物領域(立体物40)が路面に接触する位置に存在する場合には、図17に示すように、多数の仮想平面(S1〜S8)に変換画像が形成されたものにおいても第1、第2勾配直線E1、E2が路面において交差する。これに対して立体物領域(立体物40)の下端が路面から上方に離間してオーバーハングしているものでは、図18に示すように、多数の仮想平面(S1〜S8)に変換画像が形成されたものにおいても第1勾配直線と第2勾配直線とは立体物領域(立体物40)の下端位置で交差するものの、路面との交差位置は互いに離間したものとなる。
このような原理に基づいて第1立体物領域抽出手段U1に基づいて生成した複数の第1勾配直線E1と第2立体物領域抽出手段U2に基づいて生成した複数の第2勾配直線E2との交点の位置を立体物領域の下端位置を捉え、結果として、光学中心Cと下端位置(手前端)までの距離を精度高く検出して、その位置を特定できるものにする。
本発明では、勾配直線Eを求める計算方法として図15を参照して説明したもの以外に複数の仮想平面Sに形成された変換画像から求めることも可能である。つまり、図17及び図18のように多数の仮想平面(S1〜S8)に形成された変換画像の下端位置をカメラ側端点に設定し、このカメラ側端点を通過する直線を勾配直線として取得するのである。具体的には、第1立体物領域抽出手段U1における光学中心C1を基準にして、多数の仮想平面(S1〜S8)に形成されるカメラ側端点をJ1〜J8として示しており、これらのカメラ側端点(J1〜J8)のうち少なくとも2つを通過する直線を第1勾配直線E1として取得できる。これと同様に、第2立体物領域抽出手段U2における光学中心C2を基準にして、仮想平面(S1〜S8)に形成されるカメラ側端点をK1〜K8として示しており、これらのカメラ側端点(K1〜K8)のうち少なくとも2つを通過する直線を第2勾配直線E2として取得できる。
これらの図のうち最上層の仮想平面S8について、光学中心C1を基準にしたものでは領域JAに変換画像が形成され、光学中心C2を基準にしたものでは領域KAに変換画像が形成される。この領域JA、KAは他の仮想平面S1〜S7についても同様に説明できる。従って、このように形成される領域JA、KAのうち光学中心に近い端部がカメラ側端点として捉えられるのである。
前述した図17及び図18には、多数の仮想平面S(S1〜S8)を想定し、平面視において第1勾配直線E1及び第2勾配直線E2の上に存在する仮想平面S上に存在した領域JA、KAの数を累積値として表した第1累積直線F1(第1仮想直線の一例)と第2累積直線F2(第2仮想直線の一例)とを示している。つまり、第1勾配直線E1が最上部の仮想平面S(S8)の1つ下層に存在する領域では、この領域の上に1つの仮想平面Sが存在するため、第1累積直線F1において対応する領域の値は1を示す。これと同様に第1勾配直線E1が最上部から2つ目の仮想平面S(S7)の1つ下層に存在する領域では、この領域の上に2つの仮想平面Sが存在するため、第1累積直線F1において対応する領域の値は2を示す。尚、このような数値に対応して階段状のグラフG1、G2として表すことが可能である。
また、第1累積直線F1は第1勾配直線E1の勾配に比例する勾配を有し、第2累積直線F2は第2勾配直線E2の勾配に比例する勾配を有する。図面に示すように、第1累積直線F1と第2累積直線F2とは立体物領域の下端位置で交差することから、立体物領域の下端を検出するために、この第1累積直線F1と第2累積直線F2使用しても良く、図19には第1累積直線F1と第2累積直線F2に基づいて立体物領域の手前端(下端)を検出する具体的な処理形態を示している。
つまり、第1立体物領域抽出手段U1で抽出した立体物領域の複数の特徴点に対して光学中心C1から複数の方位直線を想定し、この複数の方位直線を含む仮想垂直面において光学中心C1と立体物領域の手前端(下端)とを通過する第1勾配直線E1を生成する。このように生成した複数の第1勾配直線E1に対応した累積直線F1を識別するために、所定の順序でFX1、FY1、FZ1、FT1の符号を付している。
これと同様に、第2立体物領域抽出手段U2で抽出した立体物領域の複数の特徴点に対して光学中心C2から複数の方位直線を想定し、この複数の方位直線を含む仮想垂直面において光学中心C2と立体物領域の手前端(下端)とを通過する第2勾配直線E2を生成する。このように生成した複数の第2勾配直線E2に対応した累積直線F2を識別するために、所定の順序でFX2、FY2、FZ2、FT2の符号を付している。このように第1立体物領域抽出手段U1で抽出した立体物領域の複数の特徴点と光学中心C1とを通過する方位直線の数と、第2立体物領域抽出手段U2で抽出した立体物領域の複数の特徴点と光学中心C2とを通過する方位直線の数は一致する。従って、第1累積直線F1と第2累積直線F2との数も一致する。
このように生成された第1累積直線FX1、FY1、FZ1、FT1と、第2累積直線FX2、FY2、FZ2、FT2とは光学中心Cが異なるため、同じワールド座標系に合わせるように第1撮影画像と第2撮影画像を路面上に設定した基準座標に座標変換を行うことにより、図19示す如く、第1累積直線FX1、FY1、FZ1、FT1と、第2累積直線FX2、FY2、FZ2、FT2とが交差する複数の交点を得る。このように交差する交点のうち、同じ特徴点に基づいて生成されている直線同士の交点dを求め、これを結ぶラインが立体物領域の手前端(下端)として検出することが可能となる。
特に、第1累積直線FX1、FY1、FZ1、FT1と、第2累積直線FX2、FY2、FZ2、FT2とは設定された同じ順序で特徴点を指定することによって生成されているので、生成された第1累積直線F1と第2累積直線F2とのうち生成された順番が同じもの同士が交差する交点dの座標を求める処理が行われる。具体的な処理形態として、第1、第2勾配直線生成手段V1、V2では、特徴点を選択する順序が予め設定され、この順序に従って複数の方位直線を設定し、夫々の方位直線には選択した順序を示す数値を与えている。この順序を示す数値は勾配直線にも引き継がれるため、第1累積直線FX1、FY1、FZ1、FT1と第2累積直線FX2、FY2、FZ2、FT2とが交差する交点を求める場合には、設定された順序に従って第1累積直線F1と第2累積直線F2との比較が行われる。このように予め設定された直線同士が交差する交点群の座標値を計算するので、例えば、全ての直線が交差する交点群の座標値を求め、この座標値から目的とする下端(手前端)を特定する処理を行うものと比較すると、無駄な計算を抑制して計算量の低減が可能となり、処理の高速化が可能となる。
また、この立体物領域の手前端(下端)を検出するに、複数の第1勾配直線E1と複数の第2勾配直線E2とが交差する交点を求めても良い。この処理においても、予め設定された直線同士が交差する交点群の座標値を計算することが可能となるので、例えば、全ての直線が交差する交点群の座標値を求め、この座標値から目的とする手前端(下端)を特定する処理を行うものと比較すると、計算量の低減が可能となり、処理の高速化が可能となる。
このような原理から手前端検出手段3では、第1累積直線FX1、FY1、FZ1、FT1と第2累積直線FX2、FY2、FZ2、FT2とが交差する交点を求める処理が行われる。尚、この手前端検出手段3はノイズ等が原因により、第1累積直線F1の数と、第2累積直線F2の数とが一致しない場合には、全ての累積直線が交差する交点を求め、統計的な手法によって手前端を特定することになる。
このように、手前端検出手段3では、移動後の画像において交点が最も累積する位置を物体の手前端として設定する。特徴点が多い場合には、真の手前端に交点が集中し、この後端に位置がガウス分布することも期待できる。また、立体物に模様が少ない場合には多くの特徴点を設定することができず、交点数の少なくなることも予想される。何れの場合でも、確からしい交点集中位置をロバスト推定手法で推定することが考えられ、推定した位置を物体の手前端を代表する位置として特定することが可能である。
〔障害物検出装置の処理形態〕
本発明の障害物検出装置において、カメラCamでの撮影から、先に説明した射影変換部による処理と、手前端検出手段3による処理とを含み、立体物の位置が特定された画像がモニタ20に表示されるまでの処理の概要を図7のフローチャートに示しており、図6に示すECU10の制御構成における情報の流れと併せて説明する。
自車位置演算手段1からの情報に基づき、車両30が設定距離だけ移動した場合には、撮影制御手段2がカメラCamから撮影画像を取得し、先に撮影された1フレーム(1コマ)の第1撮影画像が第1フレームメモリM1に保存され、次に撮影された1フレーム(1コマ)の第2撮影画像が第2フレームメモリM2保存される。また、この撮影時には第1撮影画像を取得したタイミングと、第2撮影画像を撮影したタイミングとにおける相対的な車両30の位置情報と、車両30の姿勢情報とが撮影制御手段2で取得される(#101ステップ)。
第1射影変換部N1では、第1撮影画像から第1射影変換手段T1が第1仮想平面S1に変換画像を生成し、第2射影変換手段T2が第1仮想平面S1より高いレベルの第2仮想平面S2に変換画像を生成する。これと同様に、第2射影変換部N2では、第2撮影画像から第1仮想平面S1に変換画像を生成し、第2仮想平面S2に変換画像を生成する(#102ステップ)。
第1射影変換手段T1で生成される変換画像を図11(a)に示し、第2射影変換手段T2で生成される変換画像を図11(b)に示している。同図に示す如く、2種の変換画像の中央の柱状物V(立体物40の一例)の画像に注目すると、夫々の柱状物Vの画像の下端位置(P1で示す)は、第2射影変換手段T2で生成されたものが第1射影変換手段T1で生成されたものの下端位置(P2で示す)より光学中心Cに接近しており、夫々の下端位置が互いにオフセットしていることが理解できる。
第1立体物領域抽出手段U1及び第2立体物領域抽出手段U2は、射影変換手段Tから第1射影変換手段T1と第2射影変換手段T2との変換画像を取得し、この2種の変換画像に基づき画像領域抽出処理と、立体物候補領域抽出処理と、立体物領域抽出処理とを、この順序で行う(#103ステップ)。
画像領域抽出処理では、夫々の変換画像について輪郭を強調する微分フィルタを適用することでエッジ強調により輪郭を抽出し、2値化処理と所定の閾値を超えるものを抽出する処理によりノイズが除去された明瞭な画像を抽出する。この画像領域抽出処理を行うことにより、図12(a)と図12(b)とに示す立体物領域(画像領域)が生成される。
立体物候補領域抽出処理では、画像領域抽出処理後の2つの変換画像を重ね合わせ、論理積を取る処理が行われる。この処理により重複する画像領域が立体物候補領域として抽出される。尚、本発明の立体物候補領域抽出処理では、重複する画像領域を抽出する処理として論理積(AND)を取る処理以外の処理として、算術加算(ADD)や算術積(MUL)等の算術論理演算処理を行っても良い。
立体物領域抽出処理では、立体物の垂直な輪郭線が射影変換部により変換された画像上では光学中心Cから放射状に変換される特性に基づいて、立体物候補画像領域が光学中心Cから放射状に形成される領域に存在するか否かの判別を行う。具体的には、図13に示すように、立体物候補画像領域のエッジラインELを抽出して延長したものが光学中心Cに向かうか否かの判別を行い、エッジラインELが光学中心Cに向かうものを立体物画像が存在する立体物領域として抽出される(同図では、領域Rで囲まれるもの)。尚、立体物領域とは、立体物画像の輪郭と一致する領域として捉えることが可能である。
この抽出を行う場合、エッジラインELは光学中心Cと必ずしも交差する必要は無く、光学中心Cの近傍に達するものでも良い。また、この立体物領域抽出処理として、光学中心Cから放射状に多数の仮想ラインを生成し、立体物候補画像領域の縦のラインの姿勢が仮想ラインに近似するものを立体物領域として抽出するように処理形態を設定しても良い。
これらの処理を行うことにより、立体物候補領域抽出処理によって路面の模様が立体物候補領域として抽出されている場合でも、この路面の模様が例えば、単純な幾何学模様が連続する形態であっても、この幾何学模様が光学中心Cから放射状に形成される領域に含まれないため、この路面の模様を立体物領域として抽出することはない。
立体物領域抽出処理によって立体物領域が抽出されると、第1勾配直線生成手段V1は、立体物領域に含まれる画像の特徴点を設定順序で指定することで、光学中心C1から特徴点を通る複数の方位直線を生成し、更に、夫々の方位直線が含まれる仮想垂直面を生成し、この仮想垂直面において光学中心C1と立体物領域の手前端とを通る第1勾配直線E1を生成する。
この第1勾配直線E1を生成する際の具体的な計算手法として、図16に示す如く、その下端が路面から上方に離間した立体物領域(立体物40)を例に挙げると、例えば、第1立体物領域抽出手段U1で抽出した立体物領域(立体物40)の下端(手前端)の特徴点Xと光学中心C1とを通過する第1方位直線DX1を設定した場合には、この第1方位直線DX1を含む仮想垂直面W(仮想平面Sと直交する姿勢)に特徴点Xと光学中心C1とを通過する第1勾配直線E1を描くことが可能となる。この第1勾配直線E1は第1仮想平面S1において立体物領域の下端が現れる点SX1と、第2仮想平面S2において立体物領域の下端が現れる点SX2と、光学中心C1とを結ぶ直線であることから、これらの点から直線の式として取得することが可能である。尚、この勾配直線を生成する処として、前述したように複数の仮想平面Sを生成し、夫々の仮想平面Sに形成されている変換画像のカメラ側端点を結ぶ直線により勾配直線を生成しても良い。
第2勾配直線生成手段V2において第2勾配直線E2を生成する際にも同様の計算手法が用いられ、特徴点Xと光学中心C1とを通過する第2方位直線DX2を含む仮想垂直面において第2勾配直線E2が描かれ、この第2勾配直線E2の式が取得される。その下端が路面から上方に離間した立体物領域を対象としているため、図19に示すように第1勾配直線E1と第2勾配直線E2とが公差する交点がその下端(手前端)が立体物領域の下端と一致するものとなる。そして、手前端検出手段3が交点の位置を求めることにより、光学中心Cから立体物領域(立体物40)までの距離を決定する(#104ステップ)。
特に、手前端検出手段3によって交点の位置を求める際には、第1勾配直線生成手段V1で生成された第1勾配直線E1と、第2勾配直線生成手段V2で生成された第2勾配直線E2との一方の座標変換を行い、光学中心C1を光学中心C2に一致させた状態で交点の位置を求める処理が行われる。
具体的な処理形態としては、図14に示すように立体物領域(立体物40)の下端(手前端)の複数の特徴点X、Y、Z、T夫々と、光学中心C1とを通過する第1方位直線DX1、DY1、DZ1、DT1を設定することができる。また、第1方位直線DX1を含む垂直姿勢の仮想垂直面Wにおいて、立体物領域(立体物40)と光学中心C1とを通る第1勾配直線EX1(E1の一例)を計算により生成することが可能である。これ以外の第1方位直線DY1、DZ1、DT1についても同様の処理から第1勾配直線EY1、EZ1、ET1を生成できる。
このような処理により光学中心C2とを通過する第2方位直線DX2、DY2、DZ2、DT2を設定することができ、第2勾配直線EX2、EY2、EZ2、ET2を生成できる。図19には、複数の第1勾配直線E1(DX1、DY1、DZ1、DT1)に対応した第1累積直線F1(FX1、FY1、FZ1、FT1)と、第2勾配直線E2(EX2、EY2、EZ2、ET2)に対応した第2累積直線F2(FX2、FY2、FZ2、FT2)との一方の座標変換を行うことにより2つの光学中心C1、C2を一致させた図を示している。同図に示されるように、同じ特徴点を通る直線の交点dから立体物領域(立体物)の手前端を検出する処理の説明が可能である。
この立体物領域の手前端を検出する処理として前述したように、複数の第1勾配直線E1(EX1、EY1、EZ1、ET1)と複数の第2勾配直線E2(X2、EY2、EZ2、ET2)とが交差する交点を求めても良く、このように交点を求めることで前述した処理と同様の検出結果を得る。
これらの処理を行うことにより、その立体物が路面から浮き上がったものであっても(オーバーハングしていても)、この手前端は平面視における下端位置と一致するものであり、この手前端と車両位置との間の距離が、立体物と車両30との距離として取得できる。複数の第1累積直線F1と複数の第2累積直線F2との交点の座標を求める処理では、同じ特徴点に対応する第1累積直線F1と第2累積直線F2とが交差する交点を求めるので、無駄な計算を抑制して計算量の低減が可能となり、処理の高速化を実現している。
この手前端を検出する処理では、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2で複数の立体物領域が抽出されている場合には、抽出されている立体物領域の全てについて行われるが、例えば、車両30に近い位置の立体物領域にだけ行っても良い。
次に、画像位置補正情報生成手段4では、第1撮影画像と第2撮影画像との撮影時における相対的な車両位置と車両姿勢情報とから変換画像の重ね合わせの補正情報を設定する。そして、立体物領域特定手段5では、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2で抽出された立体物領域の情報と、手前端検出手段3で検出された手前端の情報と、画像位置補正情報とに基づいて立体物領域の位置を確定する。そして、立体物領域の形状や大きさに対応して立体物を特定し得る画像として図13において領域Rとして示した枠状画像等や、立体物を覆うメッシュ等の特定画像と、この特定画像を表示すべきロケート情報とを生成する(#105ステップ)。
そして、第1射影変換手段T1で生成された射影変換画像を射影歪補正部6で補正してモニタ20に表示すると共に、前述した特定画像をロケート情報に基づいて図14に示すように重畳部7が介してモニタ20に表示する(#106ステップ)。図14においては、立体物を特定する特定画像として枠状の領域Rを示しているが、枠状でなく、立体物の領域の色相を変換させることや、近傍にマーキングを表示すること等、図面に示す形態でなくても良い。
射影変換により生成した変換画像における柱状の立体物は上端側が極めて伸びる形態に変換されることから、この伸びを圧縮するように射影歪補正部6が補正を行う。また、重畳部7は立体物領域特定手段5で生成された特定画像を第1射影変換手段T1で生成された射影変換画像に対してロケート情報に基づき重畳して表示する処理を行う。
これによりモニタ20にはカメラで撮影された撮影画像に基づいて、上方の視点から見下ろす画像に射影変換された変換画像が表示され、この変換画像のうち立体物に対応する領域(立体物領域)には、立体物であることを明示する枠状画像等が重畳して表示されることからモニタ20において立体物を認識できる。
〔第2実施形態・全体構成〕
この第2の実施形態の障害物検出装置では、図20に示すように、第1カメラCam1と第2カメラCam2とを撮影領域を共有する位置関係で備えた点を除き、車両30の構成は第1実施形態と共通している。また、ECU10では、第1カメラCam1と第2カメラCam2とから取得した撮影画像の処理を行うものであるが、制御形態は第1実施形態と基本的に共通するものである。このような理由から、この第2実施形態で参照される図面において、第1実施形態と同じ構成については第1実施形態と共通する番号・符号を付している。
〔ECUの制御構成〕
ECU10は、マイクロプロセッサを有し、プログラムを実行することにより必要とする処理を実現する。また、このECU10は、図21に示すように、撮影制御手段2に対して第1カメラCam1で撮影された第1撮影画像が入力すると共に、第2カメラCam2で撮影された第2撮影画像が入力する点が第1実施形態と異なるものの、他の構成は第1実施形態の構成と共通する。
撮影制御手段2は、第1カメラCam1と第2カメラCam2とで同時に撮影を実行し、第1カメラCam1から第1撮影画像を取得し、第2カメラCam2から第2撮影画像を取得する。この撮影制御手段2は第1カメラCam1と第2カメラCam2とで撮影される第1撮影画像と第2撮影画像との相対的位置関係を示す情報を保持している。
ECU10には、第1、第2フレームメモリM1、M2と、第1、第2射影変換部N1、N2と、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2と、第1、第2勾配直線生成手段V1、V2と、手前端検出手段3と、画像位置補正情報生成手段4と、立体物領域特定手段5と、射影歪補正部6と、重畳部7とを備えており、これらは第1実施形態と共通の機能を有する。
このECU10では、車両30が所定距離移動する毎に第1カメラCam1と第2カメラCam2とで撮影を行い、同じタイミングで取得した2フレームの撮影画像から立体画像を抽出し、その立体画像の位置の特定を可能にする。
この第2実施形態では、射影変換部による処理の概要、及び、手前端特定手段3による処理の概要も第1実施形態と共通しているため説明は省略する。
〔障害物検出装置の処理形態〕
本発明の障害物検出装置では、第1カメラCam1と第2カメラCam2とでの撮影を行い、先に説明した射影変換部による処理と、手前端特定手段3による処理とを行い、更に、立体物の位置が特定された画像がモニタ20に表示されるまでの処理を行う。これらの処理の概要を図22のフローチャートに示しており、ECU10の制御構成における情報の流れを図21に示している。
車両30が設定位置に達すると撮影制御手段2が第1カメラCam1から第1撮影画像を取得すると共に第2カメラCam2が第2撮影画像を取得する。1フレーム(1コマ)の第1撮影画像が第1フレームメモリM1に保存され、1フレーム(1コマ)の第2撮影画像が第2フレームメモリM2保存される(#201ステップ)。尚、撮影制御手段2は、前述したように第1カメラCam1と第2カメラCam2との相対的位置関係を示す情報を保存する撮影位置情報保存手段として機能する。
フローチャートでは、#201ステップの処理のみが第1実施形態の#101ステップと異なり、#202〜#206ステップは第1実施形態の#102〜#107ステップと共通しているため、#202ステップ以降の処理については省略する。
これによりモニタ20にはカメラで撮影された撮影画像に基づいて、上方の視点から見下ろす画像に射影変換された変換画像が表示され、この変換画像のうち立体物に対応する領域(立体物領域)には、立体物であることを明示する枠状画像等が重畳して表示されることからモニタ20において立体物を認識できる。
第1実施形態と第2実施形態とで説明したように本発明では、異なるタイミングで撮影された第1撮影画像と第2撮影画像、若しくは、2つのカメラで同時に撮影された第1撮影画像と第2撮影画像を取得する。次に、第1撮影画像と第2撮影画像とから個別に第1仮想平面S1と第2仮想平面S2とに変換画像を生成し、これらに微分処理等を行い立体物等の輪郭を抽出し、2値化処理によってノイズを除去し、2値化処理後の第1、第2仮想平面との変換画像を重ね合わせて論理積を取ることで立体物等が存在する範囲を明確にして第1立体物候補領域と第2立体物候補領域を抽出する。
立体物が異なるレベルの仮想平面Sに射影変換された場合には、変換画像に含まれる立体物領域の下端位置が異なる(オフセットする)ものとなり、しかも、この立体画像が、光学中心Cを中心として形成される放射状の領域に沿って形成される特性を有している。このような特性から、この第1立体物候補領域と第2立体物候補領域のうち光学中心Cを中心として形成される放射状領域に沿って形成されたものを立体物領域として特定できる。
第1撮影画像から特定された立体物領域(画像領域)について第1方位直線D1を設定し、第1勾配直線E1を生成し、第2撮影画像から特定された立体物領域(画像領域)について第2方位直線D2を設定し、第2勾配直線E2を生成し、これらの直線のうち同じ特徴点を通る直線同士の交点dを求めることで立体物の下端(手前端)を特定している。この処理を行う場合に、比較的高い精度で立体物領域が抽出され、しかも、複数の第1累積直線F1と複数の第2累積直線F2との交点の座標を求める処理では、同じ特徴点に対応する第1累積直線F1と第2累積直線F2とが交差する交点を求めるので、無駄な計算を抑制して計算量の低減が可能となり、処理の高速化を実現している。
そして、立体物領域が明瞭化し、しかも、路面に対してオーバーハングしている状態の立体物に対応する立体物領域であっても、下端位置が明瞭化することにより、立体物領域特定手段5で特定される立体物領域の位置の精度が高くなり、モニタ20に対して、領域Rにより明示される立体物領域(立体物の画像)と車両30との距離の精度が高くなる。従って、モニタ20に表示される立体物領域に基づいて、その立体物領域に存在する立体物と車両30との接触を回避することや、立体物の状況を良好に視認することも可能となる。
〔別実施の形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)射影変換部Nが、3つ以上の仮想平面Sに対して変換画像を形成するように構成する。3つ以上の仮想平面Sに対して変換画像を形成した場合にも、第1、第2立体物領域抽出手段U1、U2においては画像領域抽出処理と立体物候補抽出処理とを複数の変換画像に対して行うことになる。そして、立体物候補領域が抽出された変換画像の全てを重ね合わせて論理積を取っても良い。このように3つ以上の変換画像の論理積を取ることにより検出精度を一層高くできる。
(b)第1立体物領域抽出手段U1と第2立体物領域抽出手段U2とは、立体物領域抽出処理を行わずに、立体物候補領域抽出処理で抽出された立体物候補領域(画像領域の一例)を立体物領域特定手段5に与えるように制御形態を設定しても良い。
このような処理を行うことで第1立体物領域抽出手段U1と第2立体物領域抽出手段U2との処理の負担を軽減して処理速度の向上を図れる。
(c)抽出された立体物40は路面上に存在する障害物と捉え得ることから、車両30から障害物(立体物40)までの距離を画像処理によって取得し、取得した距離が設定値より小さい値に達した場合に、ブザーを作動させる処理や、合成された人の言葉で障害物に接近している情報をスピーカから出力する処理を行うように構成する。
本発明は、車両に備えた複数のカメラで取得した1フレームの撮影画像に基づいて車両周辺のトップビューを表示する画像表示系に利用することができる。
1 自車位置検出手段
2 撮影制御手段・撮影位置情報保存手段
3 手前端検出手段
5 立体物領域特定手段
Cam カメラ
Cam1・Cam2 カメラ
S1・S2 仮想平面(第1仮想平面・第2仮想平面)
E1 第1方位直線
E2 第2方位直線
F1 第1仮想直線(第1累積直線)
F2 第2仮想直線(第2累積直線)
T1 第1射影変換手段
T2 第2射影変換手段
N1 第1射影変換部
N2 第2射影変換部
U1 第1立体物候補領域抽出手段
U2 第2立体物候補領域抽出手段
V1 第1勾配直線生成手段
V2 第2勾配直線生成手段
W 仮想垂直面

Claims (3)

  1. 車両周辺を撮影するカメラと、
    車両の位置座標と、車両の姿勢とを検出する自車位置検出手段と、
    車両が所定位置にあるタイミング、及び、この所定位置から移動した移動位置にあるタイミングにおいて、前記カメラで撮影領域が一部共有される第1撮影画像と第2撮影画像と撮影する撮影制御手段と、
    前記第1撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面との高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第1射影変換部と、
    前記第2撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面との高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第2射影変換部と、
    前記第1射影変換部で前記第1撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第1立体物候補領域抽出手段と、
    前記第2射影変換部で前記第2撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第2立体物候補領域抽出手段と、
    前記第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を設定し、この複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第1撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第1勾配直線を生成する第1勾配直線生成手段と、
    前記第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第2撮影画像の光学中心とを通過する複数の第2方位直線を設定し、この複数の第2方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第2撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第2勾配直線を生成する第2勾配直線生成手段と、
    前記第1勾配直線と前記第2勾配直線を路面上に設定した基準座標に座標変換を行った状態で、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、複数の第1勾配直線に比例する勾配の第1仮想直線と、複数の第2勾配直線に比例する勾配の第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を前記画像領域の手前端として検出する手前端検出手段と、
    前記手前端検出手段で検出された画像領域の手前端から立体物が存在する領域を特定する立体物領域特定手段とを備えている障害物検出装置。
  2. 車両周辺を撮影領域が共有する状態で撮影する2つのカメラと、
    2つのカメラの一方で撮影された第1撮影画像と、他方で撮影された第2撮影画像との撮影位置関係を保存する撮影位置情報保存手段と、
    前記第1撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面と高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第1射影変換部と、
    前記第2撮影画像を、路面上に設定した仮想平面及び路面と平行する姿勢で路面と高さが異なる複数の仮想射影面のうち、少なくとも2つの仮想平面に対し上方視点から見下ろした変換画像に射影変換する第2射影変換部と、
    前記第1射影変換部で前記第1撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第1立体物候補領域抽出手段と、
    前記第2射影変換部で前記第2撮影画像から生成された複数の変換画像を重ねた状態において重複する領域に存在する画像領域を抽出する第2立体物候補領域抽出手段と、
    前記第1立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第1撮影画像の光学中心とを通過する複数の第1方位直線を設定し、この複数の第1方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第1撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第1勾配直線を生成する第1勾配直線生成手段と、
    前記第2立体物候補領域抽出手段で抽出された画像領域の複数の特徴点と前記第2撮影画像の光学中心とを通過する複数の第2方位直線を設定し、この複数の第2方位直線を含む垂直姿勢の仮想垂直面において、第2撮影画像の光学中心から前記画像領域の下端を通過する第2勾配直線を生成する第2勾配直線生成手段と、
    前記第1勾配直線と前記第2勾配直線を路面上に設定した基準座標に座標変換を行った状態で、複数の第1勾配直線と複数の第2勾配直線とが交差する複数の交点、又は、複数の第1勾配直線に比例する勾配の第1仮想直線と、複数の第2勾配直線に比例する勾配の第2仮想直線とが交差する交点のうち、前記画像領域の下端を通過する直線同士の交点の位置を前記画像領域の手前端として検出する手前端検出手段と、
    前記手前端検出手段で検出された画像領域の手前端から立体物が存在する領域を特定する立体物領域特定手段とを備えている障害物検出装置。
  3. 前記第1立体物候補領域抽出手段と前記第2立体物候補領域抽出手段とは、処理対象とする2つの前記変換画像から輪郭抽出フィルタでの輪郭抽出により画像領域を抽出する画像領域抽出処理の後に、2つの射影画像を重ね合わせて画像領域の累積を取ることで重複する領域に存在する画像領域を特定する処理により画像領域を抽出する請求項1又は2記載の障害物検出装置。
JP2009082004A 2009-03-30 2009-03-30 障害物検出装置 Expired - Fee Related JP5182589B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009082004A JP5182589B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 障害物検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009082004A JP5182589B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 障害物検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010239190A JP2010239190A (ja) 2010-10-21
JP5182589B2 true JP5182589B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=43093187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009082004A Expired - Fee Related JP5182589B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 障害物検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5182589B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101491305B1 (ko) 2013-08-27 2015-02-06 현대자동차주식회사 장애물 검출 장치 및 방법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008085710A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Sanyo Electric Co Ltd 運転支援システム
JP4969269B2 (ja) * 2007-02-21 2012-07-04 アルパイン株式会社 画像処理装置
JP2008219063A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Sanyo Electric Co Ltd 車両周辺監視装置及び方法
JP5057936B2 (ja) * 2007-11-09 2012-10-24 アルパイン株式会社 鳥瞰画像生成装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010239190A (ja) 2010-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5190712B2 (ja) 障害物検出装置
JP6028848B2 (ja) 車両の制御装置、及びプログラム
RU2548649C2 (ru) Устройство содействия вождению
JP5729158B2 (ja) 駐車支援装置および駐車支援方法
WO2016002163A1 (ja) 画像表示装置、画像表示方法
JP2009060499A (ja) 運転支援システム及び連結車両
KR101611194B1 (ko) 차량 주변 이미지 생성 장치 및 방법
JP2008182652A (ja) カメラ姿勢推定装置、車両、およびカメラ姿勢推定方法
JP4797877B2 (ja) 車両用映像表示装置及び車両周囲映像の表示方法
JP2006268076A (ja) 運転支援システム
JP6778620B2 (ja) 区画線検出装置、区画線検出システム、及び区画線検出方法
JP6398675B2 (ja) 画像生成装置
JPWO2011013813A1 (ja) 車載装置および画像処理プログラム
JP6407596B2 (ja) 画像処理装置、及び、運転支援システム
JP5695000B2 (ja) 車両周辺監視装置
JP6327115B2 (ja) 車両周辺画像表示装置、車両周辺画像表示方法
JP2008033781A (ja) 路面勾配検出装置及び画像表示装置
JP5182589B2 (ja) 障害物検出装置
JP6960827B2 (ja) 路面領域検出装置
JP6032141B2 (ja) 走行路面標示検知装置および走行路面標示検知方法
JP2010056975A (ja) リアカメラによる物体検知方式
WO2018070338A1 (ja) 表示制御装置
JP5330341B2 (ja) 車載カメラを用いた測距装置
JP2010128795A (ja) 障害物検出装置
JP2004272694A (ja) 物体認識装置および物体認識方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130102

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5182589

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees