JP5181384B2 - 光干渉トモグラフィー装置,光形状計測装置 - Google Patents

光干渉トモグラフィー装置,光形状計測装置 Download PDF

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本発明は,光干渉トモグラフィー(OCT)装置やOCT装置を用いた光形状計測装置に関する。具体的に説明すると,本発明は,光源として,光コム光源などの多波長光源と,光SSB変調器などの高速周波数掃引光源とを組み合わせたものを用いた,OCT装置などに関する。
光干渉トモグラフィー(Optical Coherence Tomography:OCT)は広く研究されており,特に医療用トモグラフィー(断層計)として広く利用されている(たとえば,下記特許文献1,特許文献2及び特許文献3を参照)。OCTは低侵襲であり,OCTを用いれば,眼の網膜など人体の断層イメージングや,歯,血管内画像などを,数十マイクロのスケールの分解能で得ることができる。特に,フーリエ領域OCT(FD−OCT)は,感度が高く,迅速に測定を行うことができる。FD−OCTに関する主要な研究の一つは,高速でかつ広域な光周波数掃引器を開発することである。
そこで,波長可変レーザをOCT装置用の光源として用いることが考えられる。確かに,波長可変レーザは,従来,掃引器として用いられていた(たとえば,下記非特許文献1を参照)。しかし,その波長可変レーザの掃引反復周波数は,200kHzよりも低く,3次元(3D)−OCTに十分なほど高くない。さらに,可変レーザ技術は,安定性に乏しく,同調周波数の正確な制御が難しい。
特開2006−191937号公報 特開2007−101365号公報 特表2004−528111号公報 S.H.Yun,C.Boudoux,G.J.Tearney,and B.E.Bouma,’’High−speed wavelength−swept semiconductor laser with a polygon−scanner−based wavelength filter,’’Opt.Lett.28,1981−1983(2003). T.Kawanishi,T.Sakamoto and M.Izutsu,’’Fast optical frequency sweep for ultra fine real−time spectral domain measurement,’’IEEE,Electron.Lett.vol.42,no.17,(2006).
本発明は,掃引速度が高いOCT装置や,そのようなOCT装置を用いた光形状計測装置やその光源を提供することを目的とする。
本発明は,掃引幅の広いOCT装置や,そのようなOCT装置を用いた光形状計測装置を提供することを目的とする。
本発明は,OCTを用い,迅速に3次元画像を得ることができる光形状計測装置を提供することを目的とする。
本発明は,基本的には,OCT装置において光周波数掃引器として光SSB変調器を用いたので,掃引速度が高くなり,また,光源として光周波数コム発生器などを用いた多波長光源とし,光SSB変調器と組み合わせて用いたので,掃引幅も広くできたという知見に基づくものである。
すなわち,本発明の光干渉トモグラフィー装置は,多波長光源(2)と,前記多波長光源(2)からの光が入力する,光単側波帯変調器を具備する光周波数掃引器(3)と,前記光周波数掃引器(3)からの光が測定対象(4)に照射され,前記測定対象(4)から出力された光を検出する光検出部(5)と,を具備する光干渉トモグラフィー装置である。
このように光周波数掃引器(3)として,光単側波帯変調器(光SSB変調器)を用いたので,掃引速度が高いOCT装置を提供できる。LiNbO導波路を用いたSSB変調器は,掃引反復周波数にひいでており,安定でかつ正確な操作にすぐれている(たとえば,非特許文献2を参照)。しかし,SSB周波数掃引器の掃引幅は,100GHz以下程度であり,高分解能のOCTには必ずしも十分ではない。
本発明の好ましい態様は,多波長光源(2)が,1つのレーザ光源,又は周波数の異なる複数のレーザ光源(10)と,前記レーザ光源(10)からの光が入力する光周波数コム発生器(11)を具備するものである。この場合,光周波数掃引器(3)は,前記光周波数コム発生器(11)から出力される光コムのそれぞれの光を周波数掃引する。
SSB変調器を用いて周波数掃引を行った場合,掃引速度は高いが,掃引幅が必ずしも十分ではない。しかしながら,SSB変調器と光周波数コム発生器とを組み合わせることで,掃引速度及び掃引幅ともに満足できるOCT用光源を提供できることとなる。
多波長光源(2)は,並列に接続された周波数の異なる複数のレーザ光源(10)を具備するものであってもよい。この場合,光周波数掃引器(3)は,前記複数のレーザ光源(10)から出力されるそれぞれの光を周波数掃引するものであればよい。
光単側波帯変調器は,たとえば,光信号の入力部(22)と,前記入力部(22)に入力した光が分岐する分岐部(23)と,前記分岐部(23)により分岐された一方の導波路上に存在する第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24)と,前記分岐部(23)により分岐された残りの導波路上に存在する第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25)と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)から出力される光信号が合波される合波部(26)と,前記合波部(27)で合波された光信号が出力される光信号の出力部(27)とを具備し,前記入力部(22),前記分岐部(23),前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24),前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25),前記合波部(26)及び前記出力部(27)は,メインマッハツェンダー導波路(MZ)(28)を構成し,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第1の電極(RF電極)(29)と;前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第2の電極(RF電極)(30)と;前記前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号と前記前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号との位相差を制御する為のメインマッハツェンダー電極(電極C)(31)と;を具備するものがあげられる。光SSB変調器の製造方法や動作原理は,たとえば,非特許文献に開示されるとおり公知である。
光検出部(5)は,分波器(41)と,分波器(41)を経た光を検出する複数の光検出計(42)と,を具備するものがあげられる。すなわち,分波器で周波数ごとに分波された光が,それぞれ光検出計に入力され,これにより多波長成分を同時に測定することができる。
可変フィルタ(51)と1つの光検出計(52)とが直列に接続された光検出部を用いて検出する場合は,フィルタの透過周波数帯を順次切り替えながら光検出計にて検出すればよい。可変フィルタ(51)と,可変フィルタから分波された光が入力する,並列に接続された複数の光検出計(52)とを具備する光検出部を用いて検出する場合は,多波長成分を同時に測定することができる。
本発明の好ましい態様は,複数の光検出計(42)によって得られたスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものである。具体的には,光検出部(5)として,分波器(41)と,前記分波器(41)により波長領域ごとに分波されたそれぞれの光を検出する複数の光検出計(42)と,前記複数の光検出計(42)におけるスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものがあげられる。なお,本発明の別の好ましい態様は,光検出部(5)が,入力信号を波長領域ごとに分波する分波器(41)と,前記分波器(41)により分波されたそれぞれの光にそれぞれ所定量ずつ異なる遅延を与える,前記分波器により分波された光信号ごとに存在する光遅延部と,前記光遅延部により遅延された複数の光を合波する合波部と,前記合波部により合波された光を検出する光検出計(42)と,前記光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものである。すなわち,時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことでより多くの情報を得ることができることとなる。また,本発明の別の好ましい態様は,演算部が,光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すとともに,前記光検出計(42)よって測定された波長領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部であるものである。
本発明の好ましい態様は,これまで説明したいずれかの光干渉トモグラフィー装置を具備した光形状計測装置である。
本発明の好ましい態様は,多波長光源(2)と,前記多波長光源(2)からの光が入力する,光単側波帯変調器を具備する光周波数掃引器(3)と,を具備する光干渉トモグラフィー装置用光源である。この光干渉トモグラフィー装置用光源として,本明細書において開示する光干渉トモグラフィー装置の構成を適宜採用できる。
本発明によれば,光周波数掃引器として光単側波帯変調器を用いたので,掃引速度が高いOCT装置や,そのようなOCT装置を用いた光形状計測装置を提供することができる。すなわち,本発明によれば,OCT装置に用いられる光源をも提供できる。
本発明によれば,光源として多波長光源を用い,光周波数掃引器として光単側波帯変調器を用いたので,掃引幅の広いOCT装置や,そのようなOCT装置を用いた光形状計測装置を提供することができる。
本発明によれば,上記のとおり掃引速度が高く,掃引が広いOCT装置を得ることができるので,そのようなOCT装置を用いて,迅速に3次元画像を得ることができる光形状計測装置を提供することができる。
以下,図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1は,本発明の光干渉トモグラフィー装置を示すブロック図である。光干渉トモグラフィー装置自体は,特許文献1や特許文献2などに開示されるとおり公知である。本明細書においては,上記特許文献などに開示された光干渉トモグラフィー装置に関する公知の構成を適宜取り入れることができる。なお,光干渉トモグラフィー(OCT)技術には様々な種類があるが,本発明において好ましいOCTは,フーリエドメインOCTを応用したものである。
図1に示されるように,本発明の光干渉トモグラフィー装置は,多波長光源(2)と,前記多波長光源(2)からの光が入力する,光単側波帯変調器を具備する光周波数掃引器(3)と,前記光周波数掃引器(3)からの光が測定対象(4)に照射され,前記測定対象(4)から出力された光を検出する光検出部(5)と,を具備する光干渉トモグラフィー装置である。測定対象として,眼,歯,又はヒトの断面図などがあげられる。
このように光周波数掃引器(3)として,光単側波帯変調器(光SSB変調器)を用いたので,掃引速度が高いOCT装置を提供できる。LiNbO導波路を用いたSSB変調器は,掃引反復周波数にひいでており,安定でかつ正確な操作にすぐれている(たとえば,非特許文献2を参照)。しかし,SSB周波数掃引器の掃引幅は,100GHz以下程度であり,高分解能のOCTには必ずしも十分ではない。
図2は,本発明の多波長光源の構成例を示す図である。図2(a)は,1つのレーザ光源と,そのレーザ光源と直列に接続された光周波数コム発生器とを有する多波長光源の構成例を示し,図2(b)は,並列に接続された周波数の異なる複数のレーザ光源と,それら複数のレーザ光源からの光が合波されたものが入力される光周波数コム発生器とを有する多波長光源の構成例を示す。すなわち,図2に示されるように,本発明の好ましい態様は,多波長光源(2)が,1つのレーザ光源,又は周波数の異なる複数のレーザ光源(10)と,前記レーザ光源(10)からの光が入力する光周波数コム発生器(11)を具備するものである。この場合,光周波数掃引器(3)は,前記光周波数コム発生器(11)から出力される光コムのそれぞれの光を周波数掃引する。なお,レーザ光源の波長(周波数),強度,ビーム径などは,用途に応じて適宜調整すればよい。
SSB変調器を用いて周波数掃引を行った場合,掃引速度は高いが,掃引幅が必ずしも十分ではない。しかしながら,SSB変調器と光周波数コム発生器とを組み合わせることで,掃引速度及び掃引幅ともに満足できるOCT用光源を提供できることとなる。
なお,光周波数コム発生器として,公知のものを適宜用いればよい。図3は,本発明において用いる光周波数コム発生装置の概略図である。図4は,光周波数コム発生装置によって光周波数コムが発生することを説明するための図である。図3に示されるように,光周波数コム発生器(11)は,光の入力部(12)と,前記入力部に入力した光が分岐する分岐部(13)と,前記分岐部(13)から分岐した光が伝播する第1の導波路(14)と,前記分岐部(13)から分岐した上記とは別の光が伝播する第2の導波路(15)と,前記第1の導波路と前記第2の導波路から出力される光信号が合波される合波部(16)と,前記合波部で合波された光信号が出力される光信号の出力部(17)とを含む導波路部分(18)と;前記第1の導波路を駆動する第1の駆動信号と前記第2の導波路を駆動する第2の駆動信号を得るための駆動信号系(19)と;前記第1の導波路及び前記第2の導波路に印加するバイアス信号を得るためのバイアス信号系(20)と;を具備するものがあげられる。
本発明の光周波数コム発生装置の好ましい態様は,前記第1の駆動信号,前記第2の駆動信号及びバイアス信号が,下記式(I)を満たすように駆動する光周波数コム発生装置などに関する。
ΔA+Δθ=π/2 (I)
(ここで,ΔA及びΔθは,それぞれΔA≡(A−A)/2,及びΔθ≡(θ−θ)/2と定義され,A及びAはそれぞれ前記第1の駆動信号及び前記第2の駆動信号の電極への入力時における前記第1の駆動信号及び前記第2の駆動信号に誘導される光位相シフト振幅を示し,θ及びθはそれぞれ第1の導波路及び第2の導波路内で光路長差及びバイアス信号により誘導される光位相シフト量を示す)。なお,本明細書において,前記第1の駆動信号により誘導される光位相シフト振幅(A)を単に,前記第1の駆動信号の振幅ともよび,前記第2の駆動信号により誘導される光位相シフト振幅(A)を単に,前記第2の駆動信号の振幅ともよぶ。また,
“駆動信号の振幅”とは,文脈に応じて,駆動信号により誘導される光位相シフト振幅を意味する。
後述するように,上記式(I)を満たすように駆動することにより,合波される2つの位相変調器(導波路と駆動信号を印加する電極とにより位相変調器を構成する。)からの光信号が互いに補い合って平坦なスペクトル特性を有する光周波数コムを得ることができることとなる。
本発明の光周波数コム発生装置の好ましい態様は,前記駆動信号系及びバイアス信号系は,前記第1の駆動信号,前記第2の駆動信号及びバイアス信号が,前記式(I)の替わりに,下記式(II)を満たすように駆動する上記に記載の光周波数コム発生装置である。
ΔA=Δθ=π/4 (II)
(ただし,ΔA及びΔθは,上記と同義である。)
式(II)は,式(I)を満たすから,式(II)のように駆動すれば,平坦なスペクトル特性を有する光周波数コムを得ることができる。また,後述するように,式(II)を満たすように駆動すれば,効率よく平坦なスペクトル特性を有する光周波数コムを得ることができる。
駆動信号の振幅が大きい場合に,下記のとおり式(I)の条件において平坦な光周波数コムスペクトルを得ることができるので,駆動信号の振幅として,π以上があげられ,2πもしくは3π以上であればより好ましい。一方,本発明では,2つの駆動信号の振幅が異なることが好ましいので,振幅差の値として,0〜πがあげられ,0.5πもしくは0〜0.25πであればより好ましい。
一般に,デュアルドライブ型の光変調器では,2つの駆動信号の振幅を同じとする。しかし,本発明では,平坦なスペクトル特性を有する光周波数コムを得られるように駆動信号を設定するので,2つの駆動信号が所定の条件を満たすように制御されるため,2つの駆動信号の振幅が異なる。
マハツェンダ型導波路,及びマハツェンダ型導波路と駆動信号系とを含んだ光変調器(マハツェンダ変調器)は,公知である。したがって,マハツェンダ型導波路を具備する光周波数コム発生装置であれば,公知のマハツェンダ型導波路と駆動信号系を用いて容易に光周波数コム発生装置を製造できる。なお,マハツェンダ型導波路を構成する分岐後の二つの導波路をそれぞれアームともよぶ。マハツェンダ導波路は,例えば,略六角形状の導波路(これが2つのアームを構成する)を具備し,並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。位相変調器は,導波路に沿った電極により達成できる。
マハツェンダ変調器は,両アームで誘導される光位相変移量が異なるため,各アームで生成される周波数成分の印加電圧に対する振動周期も異なる。この駆動電圧に対する振動位相差が両アーム間で90度となるよう駆動電圧を調整することにより,生成されるコムの各周波数成分の合成ベクトル強度を一定値とすることで,合波された光スペクトルにおける光強度の周波数依存性を軽減することができ,その結果,平坦な光周波数コムを得ることができる。なお,光コムは,その帯域幅に応じた光パルス信号を生成することができるので,光周波数コム発生装置は,超高精度な多周波数光パルス発生器ということもできる。すなわち,本発明は,上記した光周波数コム発生装置の構成を適宜具備する多周波数光パルス発生器をも提供する。
光周波数コム発生装置に用いられる光源として,連続光(CW)を出力できる光源があげられ,分布帰還型半導体レーザ(DFBレーザ)があげられる。定光出力動作タイプのDFBレーザが,高い単一波長選択性を有するので好ましい。光の帯域として,C−bandのみならず,その長波側のL−band 又はその短波側のS−bandであってもよい。光強度として,1mW〜50mWがあげられる。
光周波数コム発生装置に用いられる導波路として,光変調器に用いられる公知の導波路を適宜用いることができる。本発明の光変調器の好ましい態様は,マハツェンダ型光変調器であるから,以下マハツェンダ型光変調器を中心に説明する。通常,マハツェンダ導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は,光を伝播することができるものであれば,特に限定されない。例えば,LN基板上に,Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし,シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO)導波路を形成しても良い。また,InPやGaAs基板上にInGaAsP,GaAlAs導波路を形成した光半導体導波路を用いても良い。基板として,XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム
(LiNbO:LN)が好ましい。これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力駆動が可能であり,かつ優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され,導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いても良い。また,基板として,電気光学効果を有する三方晶系,六方晶系といった一軸性結晶,又は結晶の点群がC3V,C3,D3,C3h,D3hである材料を用いることができる。これらの材料は,電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体例としては,ニオブ酸リチウムの他に,タンタル酸リチウム
(LiTO3:LT),β−BaB(略称BBO),LiIO等を用いることができる。
光周波数コム発生装置は,前記第1の導波路を駆動する第1の駆動信号と前記第2の導波路を駆動する第2の駆動信号とを得るための駆動信号系を有する。そして,駆動信号系は,電気信号源を含む電気信号系と,前記第1の駆動信号及び前記第2の駆動信号が印加される変調電極を有する。この変調電極は,2つのアームに別々に設られてもよいし,ひとつの電極に2種類の駆動信号が印加されるものであってもよい。変調電極として,進行波型電極または共振型電極があげられ,生成する光周波数間隔を特定の値にする場合には共振型電極の使用が可能であるが,光周波数間隔を自由に設計するためには,変調電極として進行波型電極を使用することが好ましい。2つのアームに印加される変調信号として,例えば繰返し周波数が一定の周期信号があげられ,具体的には正弦波信号があげられる。正弦波信号などの周期信号の周波数をωとすると,周波数ωの変調信号を印加した場合,本発明の光周波数コム発生装置から周波数ωの間隔を持った光周波数コムが生成される。ただし,本発明の光周波数コム発生装置から出力される光周波数コムを構成するスペクトルの間隔が一定でなくてもよい場合は,駆動信号として繰返し周波数が一定ではなくてもよく,例えば時間とともに駆動信号の周波数が変化する信号を用いてもよい。
変調電極は,好ましくは高周波電気信号源と接続される。高周波電気信号源は,変調電極へ伝達される信号を発生するためのデバイスであり,公知の高周波電気信号源を採用できる。変調電極に入力される高周波信号の周波数(f)として,例えば1GHz〜100GHzがあげられる。高周波電気信号源の出力としては,一定の周波数を有する正弦波があげられる。なお,この高周波電気信号源の出力には位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。なお,高周波電気信号源から出力された電気信号は,分岐され,分岐された一方の電気信号は変調器(遅延器)などで位相などが調整されて変調電極へ印加されるものがあげられる。
本発明の光周波数コム発生装置は,前記第1の導波路に印加する第1のバイアス信号と前記第2の導波路に印加する第2のバイアス信号とを得るためのバイアス信号系を具備する。バイアス信号系は,2つのアームに印加されるバイアス電圧を制御するための信号系である。バイアス信号系は,具体的には,バイアス電源系とバイアス調整電極を含む。バイアス調整電極は,バイアス電源系に接続され2つのアーム間のバイアス電圧を制御することにより,2つのアームを伝播する光の位相を制御するための電極である。バイアス調整電極へは,好ましくは通常直流または低周波信号が印加される。ここで低周波信号における「低周波」とは,例えば,0Hz〜500MHzの周波数を意味する。なお,この低周波信号の信号源の出力には電気信号の位相を調整する位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
変調電極とバイアス調整電極とは,別々に構成されてもよいし,ひとつの電極がそれらを兼ねたものでもよい。すなわち,変調電極は,DC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されていてもよい。
なお,本発明の光周波数コム発生装置においては,各電極に印加される信号のタイミングや位相を適切に制御するため,各電極の信号源と電気的に(又は光信号により)接続された制御部が設けられることが好ましい。そのような制御部は,変調電極及びバイアス調整電極に印加される信号の変調時間を調整するように機能する。すなわち,各電極による変調が,ある特定の信号に対して行われるように,光の伝播時間を考慮して調整する。この調整時間は,各電極間の距離などによって適切な値とすればよい。
光周波数コム発生装置は,基板,基板上に設けられた導波路,電極,信号源,などからなる。そして,導波路の形成方法としては,チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法など公知の形成方法を利用できる。すなわち,本発明の光周波数コム発生装置は,例えば以下のようにして製造できる。まず,ニオブ酸リチウムのウエハー上に,フォトリソグラフィー法によって,チタンをパターニングし,熱拡散法によってチタンを拡散させ,光導波路を形成する。この際の条件は,チタンの厚さを100〜2000オングストロームとし,拡散温度を500〜2000℃とし,拡散時間を10〜40時間とすればよい。基板の主面に,二酸化珪素の絶縁バッファ層(厚さ0.5〜2μm)を形成する。次いで,これらの上に厚さ15〜30μmの金属メッキからなる電極を形成する。次いでウエハーを切断する。このようして,チタン拡散導波路が形成された光変調器が形成される。
光周波数コム発生装置は,また,たとえば以下のようにしても製造できる。まず基板上に導波路を形成する。導波路は,ニオブ酸リチウム基板表面に,プロトン交換法やチタン熱拡散法を施すことにより設けることができる。例えば,フォトリソグラフィー技術によってLN基板上に数マイクロメートル程度のTi金属のストライプを,LN基板上に列をなした状態で作製する。その後,LN基板を1000℃近辺の高温にさらしてTi金属を当該基板内部に拡散させる。このようにすれば,LN基板上に導波路を形成できる。
また,電極は上記と同様にして製造できる。例えば,電極を形成するため,光導波路 の形成と同様にフォトリソグラフィー技術によって,同一幅で形成した多数の導波路の両脇に対して電極間ギャップが1マイクロメートル〜50マイクロメートル程度になるように形成することができる。
なお,シリコン基板を用いる場合は,たとえば以下のようにして製造できる。シリコン(Si)基板上に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO)を主成分とする下部クラッド層を堆積し,次に,二酸化ゲルマニウム(GeO)をドーパントとして添加した二酸化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積する。その後,電気炉で透明ガラス化する。次に,エッチングして光導波路部分を作製し,再び二酸化シリコン(SiO)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そして,薄膜ヒータ型熱光学強度変調器及び薄膜ヒータ型熱光学位相変調器を上部クラッド層に形成する。
図3に示す光周波数コム発生装置により,光スペクトルが平坦化された光周波数コムが得られる。図4は,本発明の光周波数コム発生装置の光周波数コムが発生する概念を説明するための図である。これらの図に従って,光スペクトルが平坦化された光周波数コムが得られることは,たとえばPCT−JP2006−318849に開示されている。
光周波数コム発生装置の基本動作は,図4に示すとおりである。すなわち,マハツェンダ変調器の二つのアームに駆動信号RF−a及びRF−bを印加するとともに,位相を反転させたバイアス信号−Δθ及びΔθを,それぞれ印加する。入力光信号の中心波長をλとすると,出力される光周波数コム信号は,λから駆動信号の周波数に応じた周波数分(すなわち波長分)だけずれた複数の周波数成分を有するものとなる。
図5は,本発明における多波長光源の例を示すブロック図である。図5に示されるように,多波長光源(2)は,並列に接続された周波数の異なる複数のレーザ光源(10)を具備するものであってもよい。この場合,光周波数掃引器(3)は,前記複数のレーザ光源(10)から出力されるそれぞれの光を周波数掃引するものであればよい。
図6は,光単側波帯変調器の構成例を示すブロック図である。図6に示されるように,光単側波帯変調器は,たとえば,光信号の入力部(22)と,前記入力部(22)に入力した光が分岐する分岐部(23)と,前記分岐部(23)により分岐された一方の導波路上に存在する第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24)と,前記分岐部(23)により分岐された残りの導波路上に存在する第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25)と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)から出力される光信号が合波される合波部(26)と,前記合波部(27)で合波された光信号が出力される光信号の出力部(27)とを具備し,前記入力部(22),前記分岐部(23),前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24),前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25),前記合波部(26)及び前記出力部(27)は,メインマッハツェンダー導波路(MZ)(28)を構成し,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第1の電極(RF電極)(29)と;前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第2の電極(RF電極)(30)と;前記前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号と前記前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号との位相差を制御する為のメインマッハツェンダー電極(電極C)(31)と;を具備するものがあげられる。光SSB変調器の製造方法や動作原理は,たとえば,非特許文献に開示されるとおり公知である。
図7は,分波器を用いた光検出部の例を示すブロック図である。図7に示されるように,光検出部(5)は,分波器(41)と,分波器(41)を経た光を検出する複数の光検出計(42)と,を具備するものがあげられる。すなわち,分波器で周波数ごとに分波された光が,それぞれ光検出計に入力され,これにより多波長成分を同時に測定することができる。特に図示しないが,それぞれの光検出計(42)は,コンピュータなどに接続され,光検出計における検出情報が解析可能とされていてもよい。光検出部(5)として,多波長分割フーリエドメイン光コヒーレンストモグラフィー検出系を用いるものが好ましい。フーリエドメインOCTは、測定対象からの反射光の波長スペクトルを、スペクトロメーター(光検出計)で取得し、このスペクトル強度分布に対してフーリエ変換することで、実空間(OCT信号空間)上での信号を取り出すものである。フーリエドメインOCTは、奥行き方向の走査を行う必要がなく、x軸方向の走査を行うことで被計測物体の断面構造を計測できる。本発明では,分波器(41)で波長ごとに分波された信号を,複数の光検出計(42)で検出し,複数の光検出計(42)と接続されたコンピュータなどの演算装置により複数の光検出計(42)の検出結果を解析することで,きわめて迅速にフーリエ変換処理を行うことができ,所望のイメージを得ることができることとなる。すなわち,本発明の好ましい態様は,複数の光検出計(42)によって得られたスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものである。具体的には,光検出部(5)として,分波器(41)と,前記分波器(41)により波長領域ごとに分波されたそれぞれの光を検出する複数の光検出計(42)と,前記複数の光検出計(42)におけるスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものがあげられる。なお,本発明の別の好ましい態様は,光検出部(5)が,入力信号を波長領域ごとに分波する分波器(41)と,前記分波器(41)により分波されたそれぞれの光にそれぞれ所定量ずつ異なる遅延を与える,前記分波器により分波された光信号ごとに存在する光遅延部と,前記光遅延部により遅延された複数の光を合波する合波部と,前記合波部により合波された光を検出する光検出計(42)と,前記光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備するものである。すなわち,時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことでより多くの情報を得ることができることとなる。また,本発明の別の好ましい態様は,演算部が,光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すとともに,前記光検出計(42)よって測定された波長領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部であるものである。
一方,入力信号を分波器(41)で分波する際に,時間ごとにずれるように分波させ,それを図示しないカプラなどで合波した後に光検出計(42)で検出してもよい。このようにすれば,たとえば,光検出計(42)が一つで済むほか,信号が波長領域のスペクトル強度分布に対してフーリエ変換するのみならず,時間領域におけるスペクトル強度分布に対してフーリエ変換することもできるため,より多くの情報をもって,迅速に所望のイメージを得ることができることとなる。このようなフーリエ変換を行うためには,分波器の駆動パターンを制御することにより容易に達成することができる。すなわち,本発明においては,分波器に入力する光信号を波長領域及び時間領域ごとに分波するように分波器を駆動する分波器駆動部を有するものが好ましい。一方,分波器に入力され,分波されたそれぞれの光に対し,所定の値ずつずれた遅延を与える光遅延回路又は電気的遅延回路を用い,時間領域におけるスペクトル強度分布を得て,フーリエ変換を行うようにしてもよい。また,分波器を用いて得られた多波長成分信号と,測定対象から得られたスペクトル信号を用いて干渉信号を再配列し、信号処理を加えることで測定対象の3次元光断層画像を得ることもできる。
図8は,可変フィルタを用いた光検出部の例を示すブロック図である。図8(a)は,可変フィルタと1つの光検出計とが直列に接続されたものを示し,図8(b)は,可変フィルタと,可変フィルタから分波された光が入力する,並列に接続された複数の光検出計とを具備するものを示す。図8(a)に示される,可変フィルタ(51)と1つの光検出計(52)とが直列に接続された光検出部を用いて検出する場合は,フィルタの透過周波数帯を順次切り替えながら光検出計にて検出すればよい。具体的には,フィルタの透過周波数帯を順次切り替えながら光検出計で光信号の強度を観測し,得られた波長毎の光強度を集約して,横軸が波長で縦軸が光強度である波長領域のスペクトル強度分布を得て,得られた波長領域のスペクトル強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象に関する情報を得ればよい。一方,図8(b)に示される,可変フィルタ(51)と,可変フィルタから分波された光が入力する,並列に接続された複数の光検出計(52)とを具備する光検出部を用いて検出する場合は,多波長成分を同時に測定することができる。
具体的には,可変フィルタを経た光が,分波器を経て波長ごとに分波され,それぞれの波長領域に応じた光検出計(52)により光強度が検出されればよい。そして,並列に接続された複数の光検出計(52)は,異なる波長領域における光強度に関する情報が得られ,この情報が演算部へと伝えられ,演算部では得られた情報を元に波長領域のスペクトル強度分布を得て,得られた波長領域のスペクトル強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象に関する情報を得ればよい。なお,可変フィルタの透過周波数帯を順次切り替えることで,分波器により分波される光には,可変フィルタの切り替えに応じた時間遅延が与えられることとなる。そこで,これらの波長と時間とがずれた光を合波した後に,たとえば1つの光検出計で検出し,光検出計(42)によって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すとともに,前記光検出計(42)よって測定された波長領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得てもよい。また,これらの波長と時間とがずれた光ごとに光検出計で検出し,光検出計(42)によって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すとともに,前記光検出計(42)よって測定された波長領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得てもよい。勿論,時間領域スペクトルの強度分布,又は波長領域スペクトルの強度分布のいずれかに対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得てもよい。
本発明の好ましい態様は,これまで説明したいずれかの光干渉トモグラフィー装置を具備した光形状計測装置である。
図9は,実施例1において用いた装置のブロック図である。光周波数間隔がΔfの多波長信号は,多波長光源によって発生される。前記多波長信号は,前記信号の各々のスペクトル成分の周波数をスキャンするために,光周波数掃引器に送られる。図9中,“Arbitary wave form generator”は,任意波形発生器を示し,“x32Broadband frequency multiplir”は,32次高調波を発生できる周波数逓倍器を示し,Rfsignalは,rf信号を示し,“Multi−wavelength light sourse”は多波長光源を示し,“Optical frequency sweeper”は,光周波数掃引器を示し,“Spectrum analyzer”は光検出器を示し,“Optical signal”は光信号を示し,“Wideband signal”は,広帯域周波数信号を示す。
光周波数掃引器から生じる周波数掃引の幅は,Δfで示される。ΔfをΔfに合致させ及び同時に各々の多波長信号を掃引すると,多波長信号の光周波数間隔は,望ましい帯域幅で満たされる。前記帯域幅は,f+kΔfとf−kΔfとの間であり,fは前記多波長信号の中心周波数を表し,2kは有効光周波数帯域の数を表す。このようにして,アジェイル広帯域周波数チャープ信号を発生することができる。
光周波数掃引器の構成は,図9中の挿入図において示される。前記光周波数掃引器は,SSB変調器及びチャープrf信号発生器の二つの部分を含む。前記SSB変調器は,マッハツェンダー(MZ)タイプの変調器であって,メインMZ構造の各々のアームに二つのサブMZ構造を有する。同一のrf周波数(f)であって位相が90度異なるrf信号のペアが,各々のサブMZ構造の電極に印加されるとき,出力光周波数は,f+f又はf−fとなる。ここでfは,入力周波数である。このように,rf周波数fを掃引することにより,出力光の周波数をチャープすることができる。
チャープされたrfサイン波を,任意波形発生器(Tek−tronix AWG710B)を用いることによって発生させた。rf周波数の掃引の幅と速さを高めるために,前記チャープされた信号を,32次高調波を発生できる周波数逓倍器に入力した。Δfの掃引幅である逓倍器の出力信号は,マイクロ波増幅器(SH200CP)及び90度ハイブリッドrf結合器を経由して,SSB変調器に入力した。
図10は,SSB掃引器及び複数の半導体レーザによって発生されたアジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルである。図10中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。図10における各々のスペクトル成分に対する導入光の周波数間隔を,12.5GHzに設定した。線幅は,100kHzであった。半導体レーザの数は8個であった。任意波形発生器の周波数掃引幅は,300−500MHzであった。32次高調波を発生する変調器からの出力の周波数幅は9.6−16GHzであり,掃引率は1.28THz/sであり,反復周波数は2MHzであった。不必要な成分の圧縮比は,20dBよりも大きかった。帯域幅が0.8nmの広帯域周波数チャープ信号が,発生した。図11は,SSB掃引器及び光周波数コム発生器によって発生した,アジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。図11中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。コム発生器によって発生した多波長信号の光周波数間隔は,12.5GHzであった。コム発生器からの出力の帯域幅は,1.6nm(約208GHz)であった。各々の方法において,発生した多波長信号の各々の周波数成分は,スペクトルという点でかなり広げられていた。前記コム発生器は多波長光入力に適用でき,広帯域多波長信号を発生できた。このように,前記SSB変調器の多波長光源として複数のレーザを用いたコム発生手法を用いることにより,超広帯域周波数チャープ信号源を得ることができた。
本実施例では,光SSB周波数掃引器及び多波長光源からなる広帯域光源を提案した。多波長光源として,複数のレーザ又はコム発生器に基づくEO変調器を用いることにより,広帯域周波数チャープ信号が発生することを,実証した。コム発生器及び複数レーザを同時に用いることによって,帯域幅がさらに広がることが期待される。この光源は,OCT装置に用いることができると考えられ,その結果,帯域幅が広がるため3次元形状解析などを効果的に行うことができると考えられる。
図12は,実施例2において用いた装置のブロック図を示す。図12中,“Optical frequency sweeper”は,光周波数掃引器を示し,“Arbitary wave form generator”は,任意波形発生器を示し,“x32Broadband frequency multiplir”は,32次高調波を発生できる周波数逓倍器を示し,Rfsignalは,rf信号を示し,“Multi−wavelength light sourse”は多波長光源を示し,Optical comb generator”は,光周波数コム発生器を示し,“Optical SSB modulator”は,光SSB変調器を示し,“Spectrum analyzer”は光検出器を示し,“Optical comb”は光周波数コムを示し,“Frequency swept simltaneously”は,同時に周波数掃引がなされることを示す。光周波数間隔がΔfの多波長信号を,多波長レーザを直列に接続した光周波数コム発生器によって発生された。前記多波長信号を,それぞれのスペクトル成分の周波数を掃引するために,光周波数掃引器へと入力した。光周波数掃引器から生じる周波数掃引の幅は,Δfで示される。ΔfをΔfに一致させ,同時に各々の多波長信号を掃引すると,多波長信号の光周波数間隔は,望ましい帯域幅で満たされた。前記帯域幅は,f+kΔfとf−kΔfとの間であり,fは前記多波長信号の中心周波数を表し,2kは有効波長成分の数を表す。このようにして,アジェイル広帯域周波数チャープ信号を発生することができた。本実施例においても,光SSB周波数掃引と光周波数コム発生器という2つの要素技術を用いている。以下,本実施例におけるこれらの技術について説明する。
光SSB周波数掃引
光周波数掃引器の構成は,図12に示されている。光周波数掃引器は,以下の二つの部分を含む。それは,SSB変調器及びチャープrf信号発生器である。SSB変調器は,マッハツェンダー(MZ)タイプの変調器であって,メインMZ構造の各々のアームに二つのサブMZ構造を有する。同一のrf周波数(f)であって位相が90度異なるrf信号のペアが各々のサブMZ構造の電極に印加されるとき,出力光周波数は,f+f又はf−fとなる。fは,入力周波数である。このように,rf周波数fを掃引することにより,出力光の周波数をチャープすることができる。従来,SSB周波数シフターに送られるマイクロ波信号源の中央周波数は,完全にアナログの方法で一致させていた。この場合,前記信号源を用いたマイクロ波発振器の振動周波数のアジェイル制御が難しいので,高速光周波数掃引は,ほとんど達せられなかった。この問題を解決するために,本実施例では,デジタル技術を用いて,高速周波数掃引信号を合成させた。
チャープrfサイン波を,任意波形発生器(Tek−tronix AWG710B)を用いることによって発生させた。rf周波数の掃引の幅と速さを高めるために,前記チャープ信号は,32次高調波を発生できる周波数逓倍器に送られる。Δfの掃引幅である逓倍器の出力信号を,マイクロ波増幅器(SH200CP)及び90度ハイブリッドrf結合器を経由して,SSB変調器に入力した。
光周波数コム発生器
光周波数コム発生器は,従来の一連のLiNbO変調器によって構成される(上記非特許文献4)。そこでは,連続波(CW)光は,同位相の信号でデュアル駆動するマッハツェンダー変調器を用いることによってEO変調されるが,わずかに異なる振幅を有する。たとえマッハツェンダー変調器で変調される光波がいつも平坦でないスペクトルを有していたとしても,発生する周波数コムは平坦なスペクトルとなる。非特許文献4では,振幅の大きなサイン信号が,マイクロ波ブースター増幅器を用いた変調器に送られており,誘導される位相変位が3.2πに達していた。同文献では,帯域幅が約200GHzより広い10GHz間隔の超平坦光周波数コムが発生した。スペクトルのリップルは,周波数コムの成分の数が13の場合には1.7dBより小さく,成分の数が19の場合は4.6dBより小さなリップルであった。
SSB変調器の掃引帯域幅は,実用的なOCTを構成するには狭すぎる。この問題を解決するために,以下に説明する,二つの異なる方法を用いることによって,SSB周波数掃引信号の帯域幅を拡げた。その一つは,多波長レーザを用いた非干渉性を有する方法である。他方は,光周波数コム発生器を利用した方法である。
SSB周波数掃引信号の波長依存性
光周波数コム発生器を使用せずに掃引器へ送られる光の波長に基づいて,光SSB周波数掃引器からの出力光のスペクトルの波長依存性を評価した。この実験において,図13の各々のスペクトルに対して,送り込まれる光の周波数間隔は,0.8nm(約104GHz)にセットされた。任意波形発生器の周波数掃引範囲は,300−500MHzであった。逓倍器からの出力の周波数掃引範囲は,9.6GHz−16GHzであり,入力rf信号の周波数が32倍に増えた。掃引率も,周波数逓倍器のために,1.28THz/sに加速された。図13に示されるように,入力波長における掃引器の依存性は,わずかであった。図13は,光SSB周波数掃引からの出力スペクトルを示す図面に替わるグラフである。入力光の波長は,それぞれ(a)1549.2nm,(b)1550nm及び(c)1550.8nmである。図13中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。
多波長レーザを用いた帯域幅の拡大
次に,周波数チャープ信号の帯域幅を拡げるために,多波長CW源をSSB周波数掃引器に装着した。図14は,アジェイル広帯域周波数チャープ光を発生するために用いた装置のブロック図を示す。図14中,“Multi−wavelength laser”は多波長レーザを示し,“Optical comb generator”は,光周波数コム発生器を示し,“Optical frequency sweeper”は,光周波数掃引器を示し,“Spectrum analyzer”は光検出器を示す。図14では,多波長レーザ又は光周波数コム発生器を切り替えて用いることができる。
図15は,多波長レーザを有するSSB掃引器よって発生されたアジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルを示す。図15中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。図15における各々のスペクトル成分に対する光の周波数間隔を,12.5GHzに設定した。線幅は,100kHzであった。波長成分の数は8であった。任意波形発生器の周波数掃引範囲は,300−500MHzであった。32次高調波を発生する逓倍器からの出力の周波数範囲は9.6−16GHzであり,掃引率は1.28THz/sであり,反復周波数は2MHzであった。不必要な成分の圧縮比は,20dBよりも大きかった。帯域幅が0.8nmの広帯域周波数チャープ信号が,発生した。
光周波数コム発生器を用いた帯域幅の拡大
周波数チャープ信号の帯域幅拡大のための上記とは別の方法は,多波長CW光源として光周波数コム発生器を用いることである。以下では,広帯域周波数チャープ信号を発生するために,前記SSB掃引器及び光周波数コム発生器を直列に接続した場合の動作について説明する。図16は,広帯域周波数チャープ信号のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。図16中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。コム発生器によって発生した多波長信号の光周波数間隔は12.5GHzであり,掃引率は1.28THz/sであり,反復周波数は2MHzであった。17波長が同時に掃引され,帯域幅が1.6nm(約208GHz)である広帯域周波数チャープ信号が発生した。
両方の方法において,発生した多波長信号の各々の周波数成分は,スペクトルという点でかなり広げられていた。前記コム発生器は多波長光入力に適用でき,広帯域多波長信号を発生できる。このように,前記SSB変調器の多波長光源としてレーザーアレイを用いたコム発生手法を用いることにより,超広帯域周波数チャープ信号源を構成することができた。
たとえチャープ信号の帯域幅を拡大するための方法がとても効果的だとしても,あるケースでは,OCTの空間分解度を向上させるために,さらに広い帯域幅の信号が要求される。そこで,以下では,これまで説明した手法を組合せたものについて説明する。最初に,異なる波長において,光コムの多波長の帯域を同時に発生させ,次に,コム発生器に直列に接続されたSSB掃引器を用いることによって,その多波長コムを周波数掃引した。図17は,多波長レーザに直列された光周波数コム発生器を有するSSB掃引器によって発生した,超広帯域周波数チャープ信号のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。図17(a)は,多波長レーザを直列した光コム発生器を有するSSB掃引器によって発生した超広帯域周波数チャープ光の光スペクトルを示し,図17(b)は(a)の拡大されたスペクトルを示す。図17中,Intensityは光強度を示し,Wavelengthは波長を示す。すべての周波数掃引条件は,先に説明した条件と同じである。8波長成分の光信号は,1つの波長成分から17の波長成分を発生する光周波数コム発生器に送られるので,コム発生器での出力は,136(=17×8)の波長成分を有した。前記SSB変調器は,同時に136の波長成分を掃引でき,帯域幅が1.6nm(約208GHz)である広帯域周波数チャープ信号を発生させた。
本実施例では,光SSB周波数掃引器,及び多波長レーザに直列された光周波数コム発生器からなる広帯域光源を提案した。その結果,帯域幅が12nmである広帯域周波数チャープ信号が発生した。この光源は,OCT装置に用いることができると考えられ,その結果,帯域幅が広がるため3次元形状解析などを効果的に行うことができると考えられる。
本発明のOCT装置は,分析機器や医療機器などの分野において好適に利用されうる。
図1は,本発明の光干渉トモグラフィー装置を示すブロック図である。 図2は,本発明の多波長光源の構成例を示す図である。図2(a)は,1つのレーザ光源と,そのレーザ光源と直列に接続された光周波数コム発生器とを有する多波長光源の構成例を示し,図2(b)は,並列に接続された周波数の異なる複数のレーザ光源と,それら複数のレーザ光源からの光が合波されたものが入力される光周波数コム発生器とを有する多波長光源の構成例を示す。 図3は,本発明において用いる光周波数コム発生装置の概略図である。 図4は,光周波数コム発生装置によって光周波数コムが発生することを説明するための図である。 図5は,本発明における多波長光源の例を示すブロック図である。 図6は,光単側波帯変調器の構成例を示すブロック図である。 図7は,分波器を用いた光検出部の例を示すブロック図である。 図8は,可変フィルタを用いた光検出部の例を示すブロック図である。図8(a)は,可変フィルタと1つの光検出計とが直列に接続されたものを示し,図8(b)は,可変フィルタと,可変フィルタから分波された光が入力する,並列に接続された複数の光検出計とを具備するものを示す。 図9は,実施例1において用いた装置のブロック図である。 図10は,SSB掃引器及び複数の半導体レーザによって発生されたアジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルである。 図11は,SSB掃引器及び光周波数コム発生器によって発生した,アジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。 図12は,実施例2において用いた装置のブロック図を示す。 図13は,光SSB周波数掃引からの出力スペクトルを示す図面に替わるグラフである。 図14は,アジェイル広帯域周波数チャープ光を発生するために用いた装置のブロック図を示す。 図15は,多波長レーザを有するSSB掃引器よって発生されたアジェイル広帯域周波数チャープ光のスペクトルを示す。 図16は,広帯域周波数チャープ信号のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。 図17は,多波長レーザに直列された光周波数コム発生器を有するSSB掃引器によって発生した,超広帯域周波数チャープ信号のスペクトルを示す図面に替わるグラフである。図17(a)は,多波長レーザを直列した光コム発生器を有するSSB掃引器によって発生した超広帯域周波数チャープ光の光スペクトルを示し,図17(b)は(a)の拡大されたスペクトルを示す。
符号の説明
1 光干渉トモグラフィー装置
2 多波長光源
3 光周波数掃引器
4 測定対象
5 光検出部

Claims (12)

  1. 多波長光源(2)と,
    前記多波長光源(2)からの光が入力する,光単側波帯変調器を具備する光周波数掃引器(3)と,
    前記光周波数掃引器(3)からの光が測定対象(4)に照射され,前記測定対象(4)から出力された光を検出する光検出部(5)と,
    を具備し,
    前記多波長光源(2)は,
    1つのレーザ光源,又は周波数の異なる複数のレーザ光源(10)と,
    前記レーザ光源(10)からの光が入力する光周波数コム発生器(11)を具備し,
    前記光周波数掃引器(3)は,
    前記光周波数コム発生器(11)から出力される光コムのそれぞれの光を周波数掃引する,
    光干渉トモグラフィー装置(1)。
  2. 前記光周波数コム発生器(11)は,
    光の入力部(12)と,前記入力部に入力した光が分岐する分岐部(13)と,前記分岐部(13)から分岐した光が伝播する第1の導波路(14)と,前記分岐部(13)から分岐した上記とは別の光が伝播する第2の導波路(15)と,前記第1の導波路と前記第2の導波路から出力される光信号が合波される合波部(16)と,前記合波部で合波された光信号が出力される光信号の出力部(17)とを含む導波路部分(18)と;
    前記第1の導波路を駆動する第1の駆動信号と前記第2の導波路を駆動する第2の駆動信号を得るための駆動信号系(19)と;
    前記第1の導波路及び前記第2の導波路に印加するバイアス信号を得るためのバイアス信号系(20)と;
    を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  3. 前記多波長光源(2)は,
    周波数の異なる複数のレーザ光源(10)を具備し,
    前記光周波数掃引器(3)は,
    前記複数のレーザ光源(10)から出力されるそれぞれの光を周波数掃引する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  4. 前記光単側波帯変調器は,
    光信号の入力部(22)と,
    前記入力部(22)に入力した光が分岐する分岐部(23)と,
    前記分岐部(23)により分岐された一方の導波路上に存在する第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24)と,
    前記分岐部(23)により分岐された残りの導波路上に存在する第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25)と,
    前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)から出力される光信号が合波される合波部(26)と,
    前記合波部(27)で合波された光信号が出力される光信号の出力部(27)とを具備し,
    前記入力部(22),前記分岐部(23),前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(24),前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)(25),前記合波部(26)及び前記出力部(27)は,メインマッハツェンダー導波路(MZ)(28)を構成し,
    前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第1の電極(RF電極)(29)と;
    前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)を構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための第2の電極(RF電極)(30)と;
    前記前記第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号と前記前記第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)からの出力信号との位相差を制御する為のメインマッハツェンダー電極(電極C)(31)と;
    を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  5. 前記光検出部(5)は,
    分波器(41)と,
    前記分波器(41)を経た光を検出する複数の光検出計(42)と,
    を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  6. 前記複数の光検出計(42)によって得られたスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備する,
    請求項5に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  7. 前記光検出部(5)は,
    分波器(41)と,
    前記分波器(41)により波長領域ごとに分波されたそれぞれの光を検出する複数の光検出計(42)と,
    前記複数の光検出計(42)におけるスペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  8. 前記光検出部(5)は,
    入力信号を波長領域ごとに分波する分波器(41)と,
    前記分波器(41)により分波されたそれぞれの光にそれぞれ所定量ずつ異なる遅延を与える,前記分波器により分波された光信号ごとに存在する光遅延部と,
    前記光遅延部により遅延された複数の光を合波する合波部と,
    前記合波部により合波された光を検出する光検出計(42)と,
    前記光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  9. 前記演算部は,
    前記光検出計(42)よって測定された時間領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すとともに,前記光検出計(42)よって測定された波長領域スペクトルの強度分布に対してフーリエ変換処理を施すことで,測定対象(4)に関する情報を得るための演算部である,
    請求項8に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  10. 前記光検出部(5)は,
    可変フィルタ(51)と,
    前記可変フィルタ(51)を経た光を検出する1又は複数の光検出計(52)と,
    を具備する,
    請求項1に記載の光干渉トモグラフィー装置。
  11. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光干渉トモグラフィー装置を具備した光形状計測装置。
  12. 多波長光源(2)と,
    前記多波長光源(2)からの光が入力する,光単側波帯変調器を具備する光周波数掃引器(3)と,
    を具備し,
    前記多波長光源(2)は,
    1つのレーザ光源,又は周波数の異なる複数のレーザ光源(10)と,
    前記レーザ光源(10)からの光が入力する光周波数コム発生器(11)を具備し,
    前記光周波数掃引器(3)は,
    前記光周波数コム発生器(11)から出力される光コムのそれぞれの光を周波数掃引する,
    光干渉トモグラフィー装置用光源。
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