JP5180990B2 - 粘着性シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
この布地等で形成された装飾シートは、接着剤を使用したり、合成樹脂製の内装部品を射出成型で成型する場合に金型内に予め布地等をセットした後一体成型を行うことにより内装部品の表面に接着されている。
一体成型を使用する方法では、金型内で高温高圧の溶融樹脂が布地等に圧着されるため布地等の起毛が潰され外観が損なわれることや布地等の過剰な面積が必要であり歩留まりも悪く好ましいものではなかった。
この粘着シート110を粘着する自動車用内装品は平坦な表面ではなく、3次元的な局面を有する複雑な形状をしている。この複雑な表面に粘着シート110を貼着する場合に、基材104と粘着剤層102の間に気泡を巻き込まずに、貼着することは困難であった。
その気泡を有する部分では、粘着シート110が膨らんで美観を損なっていた。
剥離紙の裏面に、希釈剤をアクリル酸エステル系共重合体100重量部に対して90〜140重量部含有するアクリル系粘着剤を乾燥後の塗布量として50〜100g/m2を塗布する工程と、
塗布後、剥離紙とアクリル系粘着剤を60秒以内に乾燥炉に移送し乾燥させて希釈剤を加熱発泡させ、アクリル系粘着剤層を貫通する直径100〜400μmの通気孔が1平方当たり10〜1500個有するよう形成する工程と、
通気孔が形成されたアクリル系粘着剤層に通気性を有する表皮材を貼着する工程を有する粘着性シートの製造方法である。
通気孔が形成されたアクリル系粘着剤層に通気性を有する表皮材を貼着する工程を有するため、全体が通気性を有する粘着性シートを製造することができる。
製造工程において、剥離紙とアクリル系粘着剤を60秒以内に乾燥炉に移送し乾燥させて希釈剤を加熱発泡させ、アクリル系粘着剤層を貫通する直径100〜400μmの通気孔が1平方当たり10〜1500個有するよう形成する工程を有するため、アクリル系粘着剤層を乾燥させると同時に通気孔を形成することができ、製造工程が少なくなり、生産性に優れている。
図1は、本発明の実施の形態である粘着性シート10の断面図である。
粘着性シート10は、表面に通気性を有する表皮材1を有し、その裏面にアクリル系粘着剤層2が粘着され、アクリル系粘着剤層2の表皮材1と粘着した反対側の表面には、剥離紙3が設けられている。
本実施の形態では、通気性が28cm3/(cm2・sec)のポリエステル系織布を使用した。
アクリル系粘着剤層2は、主成分としてアクリル酸エステル系共重合体を有するとともに、アクリル系粘着剤層2を貫通する直径100〜400μmの通気孔5が1平方cm当たり10〜1500個形成されている。通気孔5の形状を図3のレーザー顕微鏡写真で示す。レーザー顕微鏡写真の黒い部分が通気孔5である。図3に示すアクリル系粘着剤層2の通気孔5の平均直径は150μmであり、1平方cm当たりの平均数量は80個であった。
試験板の表面を溶剤で洗浄したのち、幅25mmの粘着性シート10をその試験板に押圧して、貼着させた後、23℃で24時間静置する。その後、80℃の雰囲気中で30分間静置したのち、その粘着性シート10の端末に90°の角度で100gの重りを掛け荷重をかける。試験板を水平に置き、重りを垂らすことにより行うことができる。その後24時間荷重を掛けたまま静置して(定荷重保持力試験)、粘着性シート10が試験板から剥がれた長さを測定する。この試験により、本発明の粘着性シート10の剥がれ長さが40mm以下である場合に耐熱クリープ性があるとした。図3aに示す粘着性シート10のアクリル系粘着剤層2の剥がれ長さは、25.7mmであった。
このように、本発明の粘着性シート10は、アクリル系粘着剤層2は、通気性と耐熱クリープ性を有するため、自動車内装部品等の高温雰囲気中で使用されることがあるものに好適である。
このとき、基材4とアクリル系粘着剤層2との間に空気が入り込んでも、容易に粘着性シート10から抜けることができる。
粘着性シート10の製造方法は、まずアクリル系粘着剤層2を形成するアクリル系粘着剤を調製する。
アクリル系粘着剤は、主成分としてのアクリル酸エステル系共重合体、粘着付与樹脂、硬化剤、希釈剤等を有する。
アクリル酸エステル系共重合体を重合するために使用されるモノマーとしては、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸n−エチル、アクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等を使用することができる。
酢酸エチルを使用する場合には、少なくともアクリル酸エステル系共重合体を含む全粘着剤成分に対して酢酸エチルを40〜70重量%含有させる。この場合には、乾燥工程で酢酸エチルを発泡させることができ、確実にアクリル系粘着剤層2を貫通する通気孔5を形成することができる。後述する実施例1〜4に示すアクリル系粘着剤層2は、酢酸エチルを全粘着成分に対して55重量%含有させた。
アクリル酸エステル系共重合体 30〜40重量部
粘着付与樹脂 5〜10重量部
酢酸エチル 50〜60重量部
これ以外に、必要に応じて、架橋剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、充填剤等を含んでもよい。
塗布するアクリル系粘着剤は、上記の如く、希釈剤がアクリル酸エステル系共重合体を含む全粘着剤に対して40〜70重量%含有する。このアクリル系粘着剤を剥離紙3の裏面に、乾燥後の塗布量として50〜100g/m2を塗布する。後述する実施例1〜4に示すアクリル系粘着剤層2は、乾燥後の塗布量として65g/m2を塗布している。
乾燥炉は80〜110℃にコントロールされているため、アクリル系粘着剤に含まれる希釈剤を均一に、かつ急速に発泡させることができる。このため、アクリル系粘着剤層2を貫通する通気孔5の大きさのバラツキを抑えて、大きさが揃って確実に貫通する通気孔5を形成することができる。乾燥炉が80℃未満の場合には、希釈剤が十分に発泡しなくて、通気孔5が小さくなり、通気性が低下する。乾燥炉が110℃を超える場合には、通気孔5が大きくなりすぎて、アクリル系粘着剤層2の耐熱クリープ性が低下する。
次に、通気孔5が形成されたアクリル系粘着剤層2に通気性を有する表皮材1を貼着する工程を有する。これにより、全体が良好な通気性を有する粘着性シート10を製造することができる。
通気性を有する表皮材として、ポリエステル系の生地を使用し、アクリル系粘着剤層2としてアクリル酸エステル系共重合体、希釈剤の主成分として酢酸エステルを使用した。
アクリル系粘着剤層2の塗布量と乾燥温度、塗布後乾燥炉までの時間は表1のとおりである。
比較例においては、比較例1は、通気孔の平均直径が400μmより大きく、502μmであり、そのため、耐熱クリープ性も悪くなっている。比較例2は、通気孔を有しなく、通気性がないとともに、耐熱クリープ性も悪くなっている。比較例3は、通気孔の数量が1平方cm当たり10個より少ない2個であり、耐熱クリープ性も悪くなっている。
なお、実施例1、3、4及び比較例2の通気孔5のレーザー顕微鏡写真をそれぞれ図3a、図3b、図3c及び図3dに示す。
2 アクリル系粘着剤層
3 剥離紙
4 基材
5 通気孔
6 緩衝シート
10 粘着性シート
Claims (5)
- 表層に通気性を有する表皮材を有し、該表皮材の裏面にアクリル系粘着剤層を有する粘着性シートの製造方法において、
剥離紙の裏面に、希釈剤をアクリル酸エステル系共重合体100重量部に対し90〜140重量部含有するアクリル系粘着剤を乾燥後の塗布量として50〜100g/m2を塗布する工程と、
塗布後、上記剥離紙とアクリル系粘着剤を60秒以内に乾燥炉に移送し乾燥させて希釈剤を加熱発泡させ、アクリル系粘着剤層を貫通する直径100〜400μmの通気孔が1平方cm当たり10〜1500個有するよう形成する工程と、
上記通気孔が形成されたアクリル系粘着剤層に通気性を有する表皮材を貼着する工程を有する粘着性シートの製造方法。 - 上記希釈剤は、沸点が60〜100℃の範囲である希釈剤を全粘着剤原料成分に対して40〜70重量%含む請求項1に記載の粘着性シートの製造方法。
- 上記乾燥炉は80〜110℃にコントロールされている請求項1又は2に記載された粘着性シートの製造方法。
- 上記アクリル系粘着剤を塗布後、剥離紙とアクリル系粘着剤を40秒以内に乾燥炉に移送し乾燥させて希釈剤を加熱発泡させた請求項1乃至3のいずれか1項に記載された粘着性シートの製造方法。
- 上記希釈剤が、酢酸エチルである請求項1乃至4のいずれか1項に記載された粘着性シートの製造方法。
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