JP5180091B2 - バラクタ素子および低歪バラクタ回路装置 - Google Patents

バラクタ素子および低歪バラクタ回路装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5180091B2
JP5180091B2 JP2008542266A JP2008542266A JP5180091B2 JP 5180091 B2 JP5180091 B2 JP 5180091B2 JP 2008542266 A JP2008542266 A JP 2008542266A JP 2008542266 A JP2008542266 A JP 2008542266A JP 5180091 B2 JP5180091 B2 JP 5180091B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
varactor
low
voltage
impedance
stack circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008542266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009517862A (ja
Inventor
デ・フリーデ、レオナルドゥス・コルネリス・ニコラース
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Technische Universiteit Delft
Original Assignee
Technische Universiteit Delft
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from EP05111219A external-priority patent/EP1791183A1/en
Application filed by Technische Universiteit Delft filed Critical Technische Universiteit Delft
Publication of JP2009517862A publication Critical patent/JP2009517862A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5180091B2 publication Critical patent/JP5180091B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/86Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable only by variation of the electric current supplied, or only the electric potential applied, to one or more of the electrodes carrying the current to be rectified, amplified, oscillated or switched
    • H01L29/92Capacitors having potential barriers
    • H01L29/93Variable capacitance diodes, e.g. varactors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/36Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by the concentration or distribution of impurities in the bulk material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/86Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable only by variation of the electric current supplied, or only the electric potential applied, to one or more of the electrodes carrying the current to be rectified, amplified, oscillated or switched
    • H01L29/861Diodes
    • H01L29/872Schottky diodes
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03JTUNING RESONANT CIRCUITS; SELECTING RESONANT CIRCUITS
    • H03J3/00Continuous tuning
    • H03J3/02Details
    • H03J3/16Tuning without displacement of reactive element, e.g. by varying permeability
    • H03J3/18Tuning without displacement of reactive element, e.g. by varying permeability by discharge tube or semiconductor device simulating variable reactance
    • H03J3/185Tuning without displacement of reactive element, e.g. by varying permeability by discharge tube or semiconductor device simulating variable reactance with varactors, i.e. voltage variable reactive diodes
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03JTUNING RESONANT CIRCUITS; SELECTING RESONANT CIRCUITS
    • H03J3/00Continuous tuning
    • H03J3/20Continuous tuning of single resonant circuit by varying inductance only or capacitance only
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03JTUNING RESONANT CIRCUITS; SELECTING RESONANT CIRCUITS
    • H03J2200/00Indexing scheme relating to tuning resonant circuits and selecting resonant circuits
    • H03J2200/36Circuit arrangements for, e.g. increasing the tuning range, linearizing the voltage-capacitance relationship, lowering noise, constant slope in different bands

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Transmitters (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Amplitude Modulation (AREA)

Description

本発明はそれぞれが2つの端子を有する2つのバラクタ素子を具備しているバラクタスタック回路構成に関し、2つのバラクタ素子は逆方向直列接続構造で接続され、それにおいて制御ノードは2つの相互接続された端子により与えられ、2つのRF接続ノードは他方の端子により与えられ、各2つのバラクタ素子は接合領域を有し、逆バイアス電圧がバラクタ素子に与えられるとき、バラクタ素子の空乏キャパシタンスが変化する。このようなバラクタ素子はまたバラクタダイオード、同調可能なダイオードまたは電圧制御キャパシタとしても知られている。
請求項1の冒頭に記載されているバラクタスタック構成は例えばK. Buisman、L.C.N.K. Buisman、L.C.N. de Vreede、L.E. Larson、M. Spirito、A. Akhnoukh、T.L.M. Scholtes、L.K. Nanverの“Distortion free’ varactor diode topologies for RF adaptivity”、2005 IEEE MTT-S Int. Microwave Symp. Dig.、ロングビーチ、カリフォルニア州、2005年6月の文献から知られている。
バラクタスタック構成で使用されるようなバラクタ素子が知られており、その性質はよく理解されている。テキストブックでは、ダイオードベースのバラクタ素子では、キャパシタンス電圧特性はC(V)=K/(φ+V)の形態であることが知られており、ここでC(V)はダイオードを横切る全(逆)電圧Vの関数として得られるキャパシタンスであり、φはダイオードの内部拡散(ビルトイン)電位であり、mはダイオードキャパシタンスの累乗指数であり、Kはキャパシタンス定数である。均一なドープ不純物プロフィールを有するダイオードでは、m=0.5であり、超階段接合を有するダイオードでは、mは約1.5である。このような特性はしかしながら、低歪バラクタスタックのようなある高品質の応用では、特に多くの現代の通信システムでのような狭いトーンの間隔の信号で動作するように設計された装置において使用されるときバラクタの適用を制限する(前述の文献を参照)。
これらの欠点を克服するため、最近バラクタダイオードベースの回路トポロジおよび高性能のバラクタダイオードプロセス技術が開発されており、これは所定のダイオードの累乗キャパシタンス係数(m≧0.5)に対して、非常に低い歪を有する可変キャパシタとして動作することができる。しかしながら提案された解決策は実際の構成を考慮するとき変調された信号または狭いトーン間隔を有する信号に対して線形についての制約を有する。ここで説明される発明は狭い帯域の信号の線形性、バラクタの漏洩電流に対する感度、高い制御電圧、キャパシタンス同調範囲に関して、これらの限定を克服することを目的としている。
発明の要約
本発明によれば、本明細書の冒頭に記載されたようなバラクタスタック回路構成が与えられ、バラクタ素子は指数状の空乏キャパシタンス−電圧特性を有し、バラクタ回路構成はさらに制御ノードに接続された中心タップインピーダンスを具備し、中心タップインピーダンスは制御ノードと2つの各RF接続ノードとの間にベースバンド周波数成分に対する低インピーダンスパスを与えている。C(V)がバラクタ素子を横切る全(逆)電圧Vの関数としての空乏キャパシタンスであり、aとaが予め定められた定数である次式の形態のこのようなキャパシタンス電圧特性は狭帯域の信号の線形性、バラクタ漏洩電流に対する感度、高い制御電圧、キャパシタンス同調範囲が重要な設計制約である多くの応用を設計することを可能にする。
Figure 0005180091
指数状の空乏キャパシタンス−電圧特性は接合領域に予め定められたドーププロフィールを与えることにより得られることができる。既知の均一又は超階段ドーププロフィールとは異なる予め定められたドーププロフィールを選択することにより、バラクタ素子の指数状のキャパシタンス−電圧特性が得られることができる。
既知の回路構成では、より大きいトーン間隔に対する低歪バラクタ動作は均一なドープを用いる背中合わせのバラクタダイオード、または2つの逆方向直列接続されたバラクタダイオードの並列構造を用いる超階段型バラクタ(m>0.5の勾配係数)を使用することにより実現される。既知のバラクタ構造は中心タップに接続されるインピーダンスがバラクタダイオードキャパシタンス自体により与えられるインピーダンスよりも非常に高いならば線形特性を有し、この状態は含まれる全ての周波数コンポーネントに対して満足されるべきである。実際に、これは狭いトーンの間隔を有する2つのトーン信号又は変調された信号では非常に問題であることが判明している。前述の説明はゼロに近づくトーン間隔を有する2トーン検査信号を考慮することにより容易に理解されることができる。結果として、バラクタダイオードにより差周波数(f−f)で与えられるインピーダンスはfがfに近づくとき無限大へ接近する。これはダイオードにより与えられるインピーダンスよりも大きい必要がある中心タップインピーダンスで非現実的な状態を生じることは明白である。典型的に非常に高い中心タップインピーダンスは通常の解決方法で必要とされる。中心タップは多かれ少なかれ「浮動する」ので、これは種々の問題を生じる。中心タップインピーダンスに対して高い値の抵抗を使用するとき、制御電圧に関する中心タップの結果的なDCオフセットによりバラクタダイオードの任意の漏洩電流もまた問題になる。AC中心タップインピーダンスを増加するために中心タップパス中の逆並列ダイオード構造を使用することにより、ある程度の改良がこの状態で得られる。良好な結果が適度のトーン間隔に対してこの構造とのシミュレーションで実現されるが、狭いトーンの間隔の使用は問題を残し、さらにこの構造はバラクタダイオードの漏洩電流に対して依然として比較的敏感である。
前述の解決方法は静止負荷状態が必要とされる結果的な同調可能なキャパシタンスの合理的な性能を与えることができるが、同調可能なキャパシタの高速度の変調が必要とされるとき、あまり適切ではない。これらの状態は典型的に変調器、ダイナミックに変化される位相シフタ、または動負荷ライン変調ミキサのための適応整合ネットワーク等で適用されることに注意する必要がある。別の欠点は、均一なドーププロフィールを使用するときの限定されたキャパシタンス同調範囲と高い制御電圧である。超階段型バラクタを使用するとき、均一にドープされたバラクタ構造と比較して線形性はやや劣化される。
いトーン間隔のバラクタスタック(NTSVS)とも呼ばれる本発明による構成は既存の構成と比較して改良された性能を与える。2つのバラクタ素子は共通の陰極、または共通の陽極を使用して互いに接続されることができる。これはバラクタ回路構成で使用されることのできる制御電圧の種類(RF端子に関して正または負)を選択することを可能にする。この構成で使用されるバラクタ素子は同一のものであってもよい。
この実施形態によるバラクタ回路構成は制御ノードに接続される中心タップインピーダンスを具備し、中心アップインピーダンスは制御ノードと2つの各RF接続ノードとの間にベースバンド周波数成分に対する低インピーダンスパスを与える。基本波および高次の高調波周波数成分のための高インピーダンスパスも与えられることができる。低および高いインピーダンスの指示は考察下の周波数成分のバラクタ回路構成自体により提供されるインピーダンスを指している。これは均一なドープされたバラクタと比較して、変調された信号と狭いトーン間隔に対する高い線形性と高い同調範囲を有するバラクタ回路構成を生じる。さらにベースバンド周波数では高いインピーダンス状態は必要とされず、これを変調器、ミキサ、ダイナミック/適応整合ネットワークの構成に対してより適するものにする。
低インピーダンスパスはベースバンド周波数成分に対するバラクタ素子キャパシタンスにより提供されるインピーダンスよりも低いインピーダンスを有し、それはバラクタ回路装置の3次の相互変調歪の非常に効率的な抑制を可能にする。
更に別の実施形態では、接合領域は片側の接合を具備し、バラクタ素子は例えばN(x)=N/x により実質的に規定されたドーププロフィールが与えられており、N(x)はxの関数としての1次元におけるバラクタ素子のドープ濃度であり、xは接合からの距離であり、Nは予め定められたドープ濃度定数であり、mは指数係数であり、その指数係数は1.7<m<2.3の範囲の値を有し、接合領域は距離x low (N(x low ))のドープ濃度よりも低いドープ濃度N fill を有する距離x low よりも低い距離間隔の充填層を有している。これらの特性を有する充填層は接合位置に関してN/x ドープ対深さの関係を維持することを可能にする。充填層中の低いドープ濃度は目的とするダイオードの破壊電圧を下げずまたは必要な制御電圧を不必要に増加しないようにするため電界に対して低い影響力を行う。
特に3次の相互変調が抑制される必要のあるRF信号の変調用の電子回路設計では、このようなバラクタ素子は狭いトーン間隔信号が含まれるときでさえも有効に適用されることができる。
ドーププロフィールが少なくとも間隔x low ...x high ではN(x)に実質的に等しく、x low がx high よりも接合に近いという特性は実現可能な値のドープ濃度を有するプロフィールを得ることを可能にする(前述の式はx=0では特異になる)。x high とx low の比は有効なキャパシタンス同調範囲を規定している。
バラクタ素子の接合領域は両側または二重側の接合であってもよい。この場合には指数特性を得ることはさらに複雑であるが、例えばより複雑なドーププロフィールを使用して多くの異なる方法で実現可能である。二重側接合の1例は例えば充填層に対する低いP型ドープの使用であり、ここでは通常のバラクタ動作は完全に空乏にされる。ドープ接合が動かされるけれども、このような構造では、結果的なC(V)特性は依然として電圧の所望の指数依存性を示す可能性があることに注意すべきである。
NTSCVSはより複雑な回路の一部として多くの応用で適用されることができる。さらに別の特徴において、本発明は4ポート電子装置に関し、それは2つの直列のキャパシタと2つの交差接続されたキャパシタを具備しており、2つの直列のキャパシタの一方は第1の入力ポートと第1の出力ポートとの間に接続され、2つの直列のキャパシタの他方は第2の入力ポートと第2の出力ポートとの間に接続され、2つの交差接続されたキャパシタの一方は第1の入力ポートと第2の出力ポートとの間に接続され、2つの交差接続されたキャパシタの他方は第2の入力ポートと第1の出力ポートとの間に接続されている。少なくとも2つの直列のキャパシタ又は2つの交差接続されたキャパシタは本発明の1実施形態にしたがってバラクタスタック構成を有している。他のキャパシタは固定されたキャパシタであってもよい。非常に有効な実施形態では、全ての4つのキャパシタは本発明のバラクタスタック構成を使用して構成された電圧制御された可変キャパシタである。このような4ポート電子装置または差動バラクタ振幅変調器(DVAM)は、振幅変調器として直接適用されることができるが、送信機、ポーラ増幅回路、直接変調器のようなより複雑な回路で適用されることもできる。
更に別の実施形態では、4ポート電子装置はさらに第1と第2の入力ポートの間に接続されている第1のシャントインダクタと、第1と第2の出力ポートの間に接続されている第2のシャントインダクタを具備している。これはこの回路が振幅変調器として、または適応整合ネットワークとして使用されることを可能にする。通常の設計と比較して、さらに少ないコンポーネントしか必要とされない。またRF増幅段との組合せでは、この構成は送信機で有効に使用されることができ、変調された信号の非常に高い電力付加効率(PAE)を可能にし、または出力電力状態を(低速度に)変化する。また、増幅器の効率がポーラ増幅器のアクチブ成分の飽和された動作により高められるポーラ増幅器が設計される。増幅器の出力で、信号状態のような方形波が生じる。この場合、本発明の4ポート電子装置を使用することによって高い効率のポーラ増幅器を得ることが可能になる。
更に別の特徴では、本発明は直接ポーラ変調器に関し、それは本発明による4ポート電子構成を具備し、第1及び第2の出力ポートはさらに一連の位相シフトセクションに接続され、各位相シフトセクションは本発明の1実施形態によるバラクタスタック構成を具備している。(振幅変調器と位相シフトセクションの)各バラクタスタック構成は制御電圧を使用して制御されることができる。例えばデジタルアナログ変換器はバラクタスタック構成の全ての制御電圧を設定するために使用されることができる。このような変調構造はOPSK、BSK、FSK、OFDM等のような多くの異なる変調フォーマットを直接的にサービスすることができる送信機の一部であってもよい。また多数の周波数帯域は適切な方法でバラクタスタック構成値をオフセットすることにより適応されることができる。
本発明はまた適応又はダイナミック整合ネットワーク、適応又は同調可能な位相シフタ装置における、直接変調器構成における、上方変換ミキサ又は変調器として、RFスイッチにおける、同調可能なフィルタまたはマルチプレクサ等における本発明の1実施形態によるバラクタスタック構成の使用に関する。さらに別の例には適応ビーム成形を行うためにフェイズドアレイのようなアンテナアレイシステムでのバラクタスタック構成の使用が含まれている。
本発明を添付図面を参照して複数の例示的な実施形態を使用して以下詳細に説明する。 本発明によれば、次式による指数キャパシタンス電圧特性を有するバラクタ素子が与えられ、
Figure 0005180091
ここでC(V)はバラクタ素子を横切る全(逆)電圧Vの関数としてのキャパシタンスであり、aとaは値が応用の考察(同調範囲、NTSVSの品質係数、電圧範囲)に基づいて選択されることのできる定数である。
普通に使用されるダイオードバラクタのキャパシタンス電圧特性は次式に等しいとして当業者に知られている。
C(V)=K/(φ+V) 式2
ここでC(V)はダイオードを横切る総(逆)電圧Vの関数としてのキャパシタンスであり、φはダイオードの内部拡散電位であり、mはダイオードキャパシタンスの累乗指数であり(均一なドーププロフィールを有するダイオードでは、m=0.5)、Kはキャパシタンス定数である。
所望の関係(式1)はバラクタ素子のドーププロフィール、特にバラクタ素子の接合領域のドーププロフィールを変更することにより達成されることができることが認められている。
この目的では、片側の接合(例えばショットキーダイオード)が仮定され、以下の既知の式を使用してドーププロフィールについて解かれる。
N(x)=(C(V)/qε)(dC(V)/dV)−1
ここで、x=ε/C(V)である。
前述の関係を使用して、この場合の指数キャパシタンス電圧特性で必要とされるドーププロフィールは次式であることが証明されることができる。
N(x)=N/x 式3
ここでNは規定されるドープ濃度定数である。ドーププロフィールの上式の構成はx=0では特異であり、結果としてこの特異性を避けるための手段が取られなければならないことに注意すべきである。本発明によるバラクタ素子の第1の実施形態のドーププロフィールがどのように規定されるべきであるかを説明するため、指数関数C(V)特性を実現するためにバラクタ素子の片側接合で必要とされるバラクタドーププロフィールを示している図1について検討する。
図1から明白になるように、N/xドープ式はドープ濃度の対数プロット対距離(x)の対数において直線として現れている。無限大の高い又は極めて低いドープ濃度は与えられることができないので、この関係式は距離xlowとxhighで切断されている。そうすることにより、キャパシタンスは距離xと反比例するので、自動的に有効なキャパシタンス同調範囲(Cratio)が規定される。
ratio=xhigh/xlow
片側接合の指数関数C(V)特性を得るために、接合位置に関するN/xドープ対深さの関係を満たすために充填または「スペーサ」層が必要とされる(例えば距離と接合の倍増はドープ濃度を4分の1に低くする)。有効なバラクタダイオード動作では空乏にされるこのスペーサまたは充填層は、装置のブレークダウン又はキャパシタンス同調範囲の減少を避けるためにそれ程電界を増加しないので好ましい。これを実現するためのこの充填層のドープ濃度はN(xlow)に関して低く維持されなければならない。N(xlow)は、所望の同調範囲と制御電圧と組み合わせて、目的とされる最大の動作電圧のバラクタ接合の臨界電界を超えずにゼロバイアスバラクタ品質係数が最大にされるように選択されなければならない。ドープ濃度の勾配は必要とされる指数関数のキャパシタンス電圧により固定されるので、ドーププロフィールは基本的にxlow、xhigh、N(xlow)の選択によって規定される。
予測されるように、バラクタ素子のキャパシタンス同調範囲、制御電圧、Q係数には妥協が存在する。この理由のために、III−V族材料または広バンドギャップ材料の使用がこの構造では推薦される。例えばGaAsを使用するとき、シリコンと比較してこの材料の本質的に高い電子移動度(係数5に等しい)は同じ構造で5×Qの改良をもたらす。しかしながら低い制御電圧については、良好な結果はシリコンを使用しても得ることができる。
図2の(a)で示されているようにドーププロフィールを有するバラクタ素子についてシミュレーションが行われる。このドーププロフィールでは、完全なドーププロフィールが示されており、充填層(5e+16)の左の高くドープされた領域(1e+19)を含んでいる。ドーププロフィールの軽くドープされた充填層は接合近くの電界の急速な増加を避けることを可能にする。これは装置の電圧の破壊状態を緩和する。片側の接合では、この充填層は所望されるC(V)特性(式1)を得るために式3のドープ濃度と組み合わせて与えられ、この特性はログスケールで描かれるとき図2の(b)に示されているように実質的に直線として生じるべきであることに注意する。この態様は提案されたドーププロフィールについての特性であることが述べられなければならない。図2の(b)の直線の任意の偏差はIM3歪レベルの増加を生じる。この特定の例の関連されるゼロバイアスQはシリコン装置では約20に限定される。図1のパラメータの他の選択肢を選択することにより、電圧範囲またはキャパシタンス同調比は調節されることができ、したがってQ(300以上の値はシリコンで実現可能である)と、破壊電圧(100Vより小さい値は制約されたキャパシタンス同調範囲及び品質係数で実現可能である)または同調範囲(15より大きい値は制約された破壊電圧とQ係数についてシリコンで実現可能である)について改良することができる。明らかに、Q係数、破壊電圧、同調範囲間には妥協が存在する。GaAsのような高い移動度を有する他の技術を使用することによりこの妥協を改良することができ、GaAsはシリコンと比較して約5倍の高い移動度を有するために与えられたバラクタドーププロフィールでは約5倍高いQ係数が得られる。図2の装置を考慮するとき、GaAsで構成されたときのゼロバイアスQ係数は約100である。また広バンドギャップ材料の使用はこれが装置の接合部でより高いドープ濃度と電界状態の使用を可能にするので有益である。充填材料の正確なドーププロフィールは通常は所望される指数関数C(V)特性に対して非常に重要ではない。しかしながら、実際の装置ではアプラプトな空乏概算は非常に正確ではないことにより、低い電圧範囲に対して意図される指数関数C(V)特性について改良するためにこのスペーサ層のドープ構造を使用できる。
前述の例の説明では、片側接合が使用されている。片側接合では、接合の片側上のドープレベルは他の側よりも非常に高い。その結果として空乏領域は一方方向でのみ効率的に延在する。
しかしながら、式1による指数関数キャパシタンスの電圧依存を得るために、2または両側の接合による解決手段を利用するならば、この特性を実現するための他の解決方法が可能である。この場合、式1の所望される特性を生じることができるドーププロフィールでは原理的に限定された数の解決手段が可能である。
前述の任意の実施形態によるバラクタ素子は可変電圧制御キャパシタとして有効に与えられることができる。図3の(a)では、このような可変電圧制御キャパシタの通常の概略シンボルが3端子の装置として示されている。ノードaとb(又はRF接続ノード)の間に可変キャパシタンスCabが存在し、ノードcは制御電圧入力端子として使用される。バラクタダイオードを使用する実際の構成が図3の(b)と(c)に概略的に示されており、これはそれぞれノードaとbの間で逆方向直列接続構造で接続されている2つの2端子のバラクタダイオードD1とD2を示している。ノードcはダイオードの2つの端子の接続点(図3の(b)ではダイオードの陰極、図3の(c)ではダイオードの陽極)により形成される。図3の(b)はノードaとbに関するノードcにおける正の制御電圧の使用を意図している共通陰極構造を示しており、図3の(c)は端子aとbに関するノードcにおける負の制御電圧の使用を意図している共通陽極構造を示している。前述したように式1の所望される特性を有するバラクタ素子を使用して、有効にこの特性を使用する種々の応用を構築することが可能である。
第1の例示的な実施形態では、バラクタ素子は狭いトーンのスペーシングバラクタスタック装置を提供するために使用される。このようなNTSVS装置は全ての種類の振幅および位相の変調器で有効に使用されることができ、これらの変調器は適応又はダイナミック整合ネットワーク、(例えばフェイズドアレイシステムの)適応又は同調可能な位相シフタ装置、直接変調器、アップ変換器ミキサまたは変調器、RFスイッチ、同調可能なフィルタまたはマルチプレクサ等で使用されることができる。
ここで紹介する発明である「狭いトーンスペーシングバラクタスタック」(NTSVS)は狭い帯域または変調された信号に対して優れた線形特性を与える低歪の同調可能なキャパシタであり、これは送信機又は変調器の応用に対して非常に魅力的である。同調可能なキャパシタは非常に特別な(N/x)ベースのドーププロフィールを有する2つの背中合わせのバラクタに基づいている(片側の接合を仮定する)。その構造は中心タップと外部ピンでベースバンド短絡を使用する。このようなNTSVSは変調された信号および狭いトーンのスペーシングに対して高い線形性を有し、均一なドープされたバラクタと比較して高い同調範囲であることを特徴とし、バラクタダイオードの漏洩電流に敏感ではなく、ベースバンド又はIFインピーダンスでは高いインピーダンス状態を必要とせず、変調器、ミキサ、ダイナミック/適応整合ネットワークの構造に対してより適切なものにしている。
NTSVSの概略回路図が図4に示されている。NTSVSは共通陰極構造で使用され、下部ダイオードD2のノードbは接地されている。上部ダイオードD1のノードは抵抗Rを介して信号源Vに接続されている。信号源Vは他の側で接地されており、狭帯域のスペーシングを有する(sとsにより示されている)2つのトーン信号を与える。制御電圧Vcontrolは一方の端子がノードcに接続されている中心タップインピーダンスZ(s)によりバラクタスタックの制御ノードc’に与えられる。ダイオードD1とD2は同一のものであってもよい。
バラクタダイオードのスタックを使用する既知の構成では、Zは全ての周波数成分に対して無限大の高いインピーダンスとして考えられると仮定している。この状態において、バラクタ構造の接続端子上の電圧の3次の相互変調(IM3)成分を解くとき、以下の式が発見される。
Figure 0005180091
ここで、c=dq(v)/dv、c=(1/2)(dq(v)/dv)、c=(1/6)(dq(v)/dv)はバラクタダイオードのテーラー係数であり、gはソースコンダクタンス(1/R)であり、sとsは複素数周波数であり、Aは電圧信号源の振幅である。バラクタのテーラー係数についての以下の条件が満たされるとき、IM3の歪は消去されることが式4から認められる。
−2c =0
図4のバラクタダイオードの等しい領域を仮定しながら、キャパシタンス関数の微分方程式を解くと、よく知られたC(V)テキストブック関係(前述の式2)が得られ、m=0.5である。
C(V)=K/(φ+V)
が全ての他の周波数成分で無限大の高い状態でありながら、図4の構成のIM3成分を解き(再度バラクタダイオードの等しい領域を仮定する)、条件Zc(f2−f1)=0(ベースバンド短絡)を使用するとき、以下のIM3消去条件が非常に狭いトーンのスペーシング(Δf→0)で見られる。
Figure 0005180091
微分方程式を解くことにより発見されることができる結果的なC(V)関係式3c−2c =0はよく知られたテキストブックのC8V)関係式(式2)ではなく指数関係であることが証明され、次式により与えられる。
Figure 0005180091
この関係式では、aとaは積分定数を示しており、これは解に対して幾らかのフレキシブル性を付加する。aとaの選択は微分方程式を満足し、狭いトーンのスペーシングに対してもIM3歪成分の完全な消去をもたらすことに注意すべきである。前述したバラクタ素子の実施形態はこの指数関数の式を満足させ、所望されるIM3歪消去を得るために図4に示されているようなNTSVS構成で有効に使用されてもよい。
このIM3消去に対しては、中心ノードcとRF端子aとbとの間のベースバンド周波数における低いACインピーダンスパス(これはバラクタキャパシタンス自体により提供されるACインピーダンスに関する)が必要とされる。同時に、高い周波数成分(基本及びより高次高調波)では、ノードcとノードaとの間、又はノードcとノードbとの間のACインピーダンスは高くなければならない(これはこれらの周波数成分におけるバラクタ自体により与えられるACインピーダンスに関する)。
図4の構造を使用して、歪のないバラクタスタック(DFVS)を使用する既存の解決法とここで提案しているNTSVSを使用する解決法においてトーンスペーシンの関数としてキャパシタンス電流の電圧IP3をシミュレートする。DFVSでは、2つのダイオードの断面積の比は3次の歪を最小にするために適合される。通常のDFVSは所定の中心タップインピーダンスの大きいトーンスペーシングで最高の線形性を与えるが、NTSVSはΔfの小さい値で最良の結果を与えることが認められている。2つのダイオードの断面積はNTSVSの場合と同じであってもよい。中心タップと外部ピンとの間にはベースバンド周波数成分に対する(バラクタダイオードにより与えられるインピーダンスに関して)低インピーダンスのパスが存在することに注意することが重要である。線形性が劣化し始めるコーナー周波数は、どの程度良好にベースバンド周波数で低インピーダンスを与え同時に基本及び高い高調波周波数成分で高いインピーダンスを与え続けられるかに関係する。結果として、より精巧なネットワークの改良を行うことができる。
全てのインピーダンスレベルの指示は考察している高調波成分におけるバラクタダイオードインピーダンスに関係している。NTSVSは例えばアンテナ不整合状態、適応整合、スイッチング、位相シフト等を同調で除くために静的状態で効率的に使用されることができるだけでなく、変調器又は混合機能を行うために動的に使用されることもできる。
図4の構成を使用して有効な線形混合機能を生成するため、以下の2つの基本的な条件が満たされるべきであり、即ち、
1)バラクタスタックcabの実効キャパシタンスを通って流れる容量電流はノードaとbにわたる与えられたRF電圧に線形に関連されなければならない。最も実際的な(電気通信)応用では、これはノードaとbにわたる与えられたRF電圧に関して3次のヴォルテラカーネルのゼロ値を必要とする。結果として、cabを通る結果的な電流には3次の相互変調歪積は生じない。
2)所望される混合動作では、実効キャパシタンスcabは回路全体の所望される伝達関数が線形方法で変調されるように変調されなければならない。これはノードcにおける中心タップ電圧に関してcabの非線形C(V)関数と、キャパシタンス変化がどのように回路全体の伝達関数に関連するかを補償(予め歪ませる)すべきであるかの結果を有する。
RF信号レベルの歪には容易に遭遇する可能性はないので、条件1)は最も重要な条件である。変調器における制御電圧は典型的にベースバンド信号であり、それは随意選択的な方法で正確に制御されるか、または予め歪まされることができるので、条件2)は臨界性が少ない。
以下の例では、2トーンのRF電圧源Vがノードaに接続されている。キャパシタンスはノードcに接続された独立の電圧源(Vcontrol)により変調される。C(V)関係にしたがって、この変調電圧は1組の式と非線形の予め歪まされたエレメントを使用して予め歪まされる。結果として変調ベースバンド信号によるcabの線形なバリエーションが得られ、結果として所望される容量混合動作が得られる。この混合はノードaとbで与えられたRF電圧のためにcabが任意の相互変調歪を発生しないという制約下では完全に線形であることを述べておかなくてはならない。
図4の概略図の歪のないバラクタスタック(DFVS)構造を使用するとき、図5に示されているように容量電流の結果的なスペクトルが得られる。中心周波数周辺のAM側波帯は可視であるが、結果はIM3コンポーネントに関してはかなり悪く、それは2トーン信号周辺で現れる。
DFVSとは対照的に、NTSVSはその低い歪動作を保証するためにベースバンドの短絡を必要とする。したがってその正確な動作のために、ベースバンド周波数(BB短絡)において低インピーダンスパスが中心タップ(ノードc)とaおよびbノードとの間に設けられなければならず、基本および高次高調波に対しては高インピーダンスが与えられなければならない。容量性電流の結果的なスペクトルが図6に与えられている。公正な比較のために、2トーン信号条件、実効キャパシタンス値cab、およびその相対的な変化はDFVSシミュレーションの実験と同じに選択される。容量性電流のスペクトルはこの混合実験ではDFVSに対する結果と比較して非常に改良されている。この実験で得られた最小の相互変調レベルはどの程度良好にベースバンド周波数の短絡状態および基本及び高次高調波の開状態を満たすことができるかに基本的に基づいていることに注意すべきである。
要約すると、NTSVSトポロジは従来技術と比較して、変調された信号および狭いトーンスペーシングに対する高い線形特性と、均一なドープされたバラクタと比較して高い同調範囲を与える。さらに、大きいキャパシタンスの変化に対して低い制御電圧しか必要とせず、構成はバラクタダイオードの漏洩電流に対して敏感ではない。またIFインピーダンスでは高いインピーダンス条件は必要とされず、変調器、ミキサ、ダイナミック/適応整合ネットワークの構成に対してより適するものにする。
本発明によるバラクタ素子のさらに別の有効な使用は、以下の例示的な実施形態で見られることができる。差動バラクタベースの振幅変調器(DVAM)は図7の概略図に示されているように入力及び出力の直接接続および交差接続された容量性結合の組合せに基づいている。2つの直列の可変キャパシタの一方(Cseries1)は第1の入力ポートと第1の出力ポートの間に接続されており、2つの直列の可変キャパシタの他方(Cseries2)は第2の入力ポートと第2の出力ポートの間に接続されている。2つの交差接続された可変キャパシタの一方(Ccross1)は第1の入力ポートと第2の出力ポートの間に接続されており、2つの交差接続可変キャパシタの他方(Ccross2)は第2の入力ポートと第1の出力ポートの間に接続されている。さらに2つの入力ポートと2つの出力ポートはシャントコイル(Lshunt)を使用して相互に接続されている。入力ポートでは、電圧源Vsourceが接続され(例えば3Vの2GHz信号を与える)、出力ポートで負荷(Rload)が接続される。
この構造の原理は直接接続されたキャパシタ(Cseries1、Cseries2)を通る変位電流が交差結合されたキャパシタ対(Ccross1、Ccross2)の変位電流と反対の位相である事実に基づいている。回路が異なって駆動され全ての容量エレメントが同じ値を有するとき、容量電流は消去される。直接接続されたキャパシタ(Cseries1、Cseries2)に関して、交差接続されたキャパシタ(Ccross1、Ccross2)の値を変化することによって、変位電流は消去されず、エネルギは差動入力から出力へ転送され、またはその逆も生じる。この容量カッドを2つのシャントインダクタ(Lshunt)と結合し、そのエレメント値を適切に寸法決めすることにより、幾つかの非常に特別な特性がこの回路構造で実現されることができ、それはRF電力増幅器段と組み合わせた適応整合ネットワークのような、RF応用及び特別な応用の振幅変調器として魅力的なものにする。このような組合せは原則として変調された信号または(ゆっくり)変化する出力電力状態に対して非常に高い電力が付加された効率(PAE)を助長することに注意する。
前述の実施形態は全部で4つのキャパシタのバラクタ素子を使用するが、交差接続されるキャパシタまたは直列接続されるキャパシタのいずれかが固定されたキャパシタ(可変ではない)により形成される実施形態もまた可能である。
この回路の特別な性質は入力インピーダンスが抵抗性であることを強制することにより最良に研究されることができる。この構造の入力インピーダンスは次式により与えられる。
Figure 0005180091
inの虚数部を強制的にゼロにすることによって、直列及び交差接続されたキャパシタについての以下の関係式が得られる。
cross=−(ωLcseries−2)/(ωL)
cross=−(ωLcseries+1+gload ω)/(ωL(ωLcseries−1))
ここで、cseries=直列キャパシタ値であり、
cross=交差接続されたキャパシタ値であり、
load=シングルエンド負荷のコンダクタンスであり、
L=シャント接続されたインダクタのインダクタンスである。
seriesとccrossの値の前述の条件を満たしながら、cseries対ccrossの値を変更することにより、以下の特性が実現される。
−転送(s21)は−jと+jとの間で連続的に変化されることができ、
−入力インピーダンスは常に抵抗性である。
結果として、s21の位相は常に仮想軸上にあるので、この回路は任意のAMでPM(位相変調)歪を導入しない。位相の反転は乗算器としての潜在的な動作を示す。回路が損失がないという事実は電力が入力から出力へ転送されない(cseries=ccross)とき全てのエネルギの反射(s11=s21=1)を生じ、ポートで無限大の高いインピーダンスを生じる。(ポートで短絡回路状態を生じるシャントインダクタではなく直列インダクタを使用するならば、反対の性質(s11=s21=−1)も可能であることに注意する。)入力インピーダンスが電力転送で変化することによって、ネットワークをダイナミック負荷ライン応用に対して興味のあるものにする。さらにこのネットワークの動作周波数は可変キャパシタンスccrossとcseriesの値を調節することにより容易にカスタム化されることができる。
前述の説明では、DVAMの小信号特性について考察した。その原理は直列および交差接続されたキャパシタンスの構成における同調可能なキャパシタンスの使用に基づいている。それ故、この目的ではバラクタを考慮することが論理的である。以下のシミュレーション実験では、この振幅変調器に対するDFVSとNTSVSの大信号性能を比較する。本発明の提案されたバラクタ構造はベースバンドの短絡を使用してこの応用においてDFVSよりも優れた性能を与えることが示されている。
理想的な可変キャパシタを使用するとき、DVAMの入力において3Vの信号振幅を有する2GHzの正弦電圧を提供し、1MHzの低周波数(ベースバンド)正弦波信号を使用してcseriesとccrossの値を変調することは何等の相互変調の影響(特に3次のIM)なく完全に乗算された信号、即ち理想的なスペクトル(1.999GHzと2.001GHz)を有する2つのトーン信号を生じる。
前述した歪のないバラクタスタック(DFVS)を可変キャパシタとして使用するとき、図8に示されているスペクトルが得られる。3次の相互変調(IM3)に関して、このスペクトルは非常に悪い。
(N/xドーププロフィールを有する)本発明の実施形態の1つにしたがってNTSVS装置を使用するとき、NTSVS装置の中心タップノードとRF端子との間にベースバンド周波数に対する低インピーダンスパスが与えられる。高い値にされたインダクタが変調電圧を各NTSVSの中心タップに接続するために使用されるならば、この条件は自動的に満たされる。これは所望される値にキャパシタンスを制御する場合の大きな利点である。前述した条件と同じ信号条件でこの回路トポロジを使用して発生された2トーン信号のスペクトルが図9に示されている。この実験から着目されるように、入力で3V振幅スイングを使用して70dBcを超える非常にクリーンな2トーン信号が得られる。これは特別であるが理想的な非散逸的な振幅変調器に近い現実的なドーププロフィールを有するバラクタ装置が使用できることを示しているので、これは重要な結果である。
本発明の更に別の実施形態では、NTSVSバラクタ素子はポーラ増幅器回路で使用され、その概略図が図10に示されている。現在、多数の通信標準方式をサービスすることに関するスペクトル雑音、効率及びフレキシブル性において改良するためにポーラ増幅器の概念が考慮されている。これらの増幅器の共通の特性の1つは増幅器の効率を高めるための能動装置の飽和された動作である。この飽和された動作は増幅器の出力の方形波状の信号状態を生じる。しかしながら、増幅器の飽和された動作のために、出力電力はもはや入力電力に対して線形的な関係ではない。ポーラ増幅器構成の現在のこの問題を解決するため、ダイナミック供給電圧変調が出力電力量を制御するために考慮されている。幾つかの利点を有するが、この方法では以下のような複雑さが存在する。
-効率の高いDC−DC変換器が必要とされ、
-DC−DC変換器のスイッチング雑音は非現実的に大きな回路構成の使用となる多大の濾波を必要とし、
-電圧変調は能動装置によるAM−PM変調を生成し、その結果として予めの歪を与えることが必要とされる。
ダイナミック電圧変調されたポーラ増幅器の別の概念は出力電力量を制御するために出力段のダイナミックな負荷を使用することである。前述の実施形態で説明したように、DVAMトポロジを使用してこれを実行することは非常に容易である。これは種々の方法で行われることができるが、例示的な1実施形態が図10に示されている。この図10では、(各NTSVSスタックの制御点がそれぞれVcsd1、Vccd1、Vccd2、Vcsd2により示されているバラクタ素子D1…D8と、シャントインダクタLs1…Ls4とを具備している)DVAMはダイナミック整合及び変調機能を行う。DVAMはNTSVS装置の所望されるキャパシタンス変調を確実にするベースバンド信号により制御される。全てのコンポーネントレベル及び制御信号は所望される出力電力、供給電圧、キャパシタンス同調範囲に関して選択されることができる。トランジスタT1とT2の出力における付加的なスタブZ1とZ2はバイアスのためおよび偶数高調波に対して短絡状態を与えるためである。付加的な直列共振器はそれぞれインダクタンスL1、L2とキャパシタC1、C2を使用して与えられる。付加的な直列共振器(中心周波数f0)は奇数高調波に対して高いインピーダンスを与えるように付加され、両者は最高の電力付加効率(PAE)を得るために必要とされる。損失のないインダクタとバラクタを有する理想的なトランジスタ(Default Gummel Poon model)が仮定されるときのPAE対出力電力は図11に与えられている。電力掃引はDVAM構造のバラクタの静止電圧を変更することにより得られる。図11の(a)は損失のないコンポーネントを使用する増幅器の単一のトーン動作のための効率対出力パワーを示している。図11の(b)のグラフは受動コンポーネントの100のQを仮定するときの結果を与えている。図11の(c)のグラフではNTSVS素子に対して必要とされるDC制御電圧が電力に対して示されている(上方の曲線は交差接続されたバラクタ素子のものであり、下方の曲線は直列接続されたバラクタ素子のものである)。大きい電力制御範囲にわたって非常に高い効率が得られることができることが観察できる。また、必要とされる制御電圧は値が限定される。さらにコンポーネント値および/またはインピーダンスレベルに関する回路の最適化は必要とされる制御電圧を一層減少させることができる。
本発明の更に別の実施形態では、図12および13の概略図で示されているように、DVAMを可変位相シフタと組み合わせる直接変調器が提案される。この実施形態では、振幅及び位相シフトはNTSVS素子の制御電圧により設定されることができ、ポーラ変調器が生成される。このような構成は、典型的に無線通信で使用される所望の複素数変調された信号を依然として発生することを可能にしながら、送信機の伝統的なアーキテクチャを著しく簡単にすることができることに注目すべきである。
NTSVS素子に基づいた直接変調器を使用する新たに提案された送信機アーキテクチャが図12に示されている。電圧制御された発振器(例えば位相ロックループPLLに基づいたVCO)21は搬送波を電力増幅器(PA)22に与える。PA22の出力は直接変調器23に与えられ、その構造が以下説明する図13に示されている。直接変調器23はデジタルアナログ変換器24(D/A)からNTSVS素子の制御電圧を受信し、そのD/Aには搬送波を変調するためのデジタル入力データが供給される。直接変調器23の出力はその後、変調された信号を提供する。
この図面から注目されるように、変調器中のNTSVS素子はデジタルアナログ変換器24により転送される電圧によってそれらのキャパシタンス値に対して制御され、そのデジタルアナログ変換器24はベースバンド周波数で又はその倍数の周波数で動作する。この概念は通常の送信機設計の多くのRF機能ブロックの必要性をなくす。時間変動方法でポーラ変調器の転送を制御することにより、所望の変調のコンステレーション図を得ることができる。さらに適切な方法でコンステレーション点間の転移を正確に制御することによってもまた、ポーラ変調器の出力における結果的な周波数スペクトルは考察下の通信標準方式の要求を満たすように調節されることができる。これは基本的に通常の増幅器構成の中間フィルタの必要性をなくすことに注意すべきである。したがって、結果的な送信機構造はD/A変換器24のデジタル入力の入力を単に変化することにより所望される通信標準方式(例えばQPSK、BSK、FSK、OFDM等)にしたがって多くの異なる変調フォーマットを直接サービスすることができる。複素数変調方式はミキサ及び電力増幅器に対して線形のRF回路ブロックを必要とせずに生成されることができることに注意する。これは総合的な送信機の電力の減少を生じる。
NTSVS素子が同調可能であるので、多数の周波数帯域も(例えばDVAM実施形態に関して前述したように)適切な方法でネットワーク中のNTSVS値をオフセットすることにより容易にアドレスされることができる。位相シフタは全てのパスネットワークまたは人工的な伝送線概念に基づいて、容量素子がNTSVS素子により構成される多数のLCセクションから構成されるとき、それ自体が本質的に広帯域であり、周波数再構成可能なネットワークを与える。中間フィルタまたは他の(再構成可能な)RF機能が必要とされないので、多通信標準方式又は多周波数帯域トランシーバを目的とするときこのようなネットワークは顕著な利点を有することができることに注意すべきである。提案されたセットアップはまた低電力の非常に高い周波数の送信機の構成に対しても有用であり、それは他の電力が乏しいRF回路ブロックでさらに少ない電力が必要とされるからである。
このような直接変調器の潜在的な構成例は図13で概略的に示されている。この概略図では、DVAM(図7の実施形態参照)にはそれぞれが4つの伝送インダクタンス(Ltrans1…Ltrans4)と容量素子Cshuntを具備しているn個のLCセクションから構成されている人工的な伝送線が後続されている。容量素子CshuntはNTSVS素子により構成される。NTSVS素子の制御電圧を変化することにより、任意の位相シフト又は振幅が実現されることができる。この構成では、入力インピーダンスが所望される出力電力と共に軌道をたどり、ベースバンド制御を有する直接変調器を使用して、高い効率の増幅器の構成を容易にするDVAMネットワークの特性から利点が得られる。多くのネットワークトポロジがここで示されているように類似の特性を生じる振幅及び位相変調器に対して可能であることを述べておかなければならない。またシングルエンドバージョンも可能である。全てのこれらの解決手段で必須のことは高速度の同調を可能にし、任意の相互変調歪を起こさない同調可能な容量素子である。本発明の実施形態によるNTSVS装置はこのようなコンポーネントである。
本発明によるNTSVS装置を有するDVAM構成を使用して、多くの利点が実現されることができる。即ち、
-入力と出力との間で低いQインピーダンス変換(整合)を与え、
-信号転送(s21)が−1乃至0から1の間で制御されることができ、
-構造はバラクタの有効な同調範囲において容易にカスタム化されることができ、
-必要とされる制御電圧が低く、
-s12における180の位相反転は完全なアップ変換器ミキサにし、
-同調期間中に位相変化がなく(AM−PM歪がない)、
-同調範囲全体にわたって入力及び出力でオーム負荷状態が得られ、
-同調範囲は固定されたインピーダンスと無限大との間で選択されることができ、
-同調範囲は固定されたインピーダンスと基本の短絡回路状態との間で選択されることができ、
-動作周波数はバラクタのバイアス状態を変化することにより容易に同調されることができ、
-正弦波及び方形波入力信号の両者でNTSVSダイオードと組み合わせて完全に線形である。
この明細書で与えられている例は本質的にほとんど差動構造であるが、シングルエンドバージョンもまた所望される回路機能(即ち、静的又は動的負荷/出力電力制御状態およびNTSVSベースの素子の使用による位相シフト)を実現するために非常に良好に可能である。これは電気通信及びレーダシステムで多くの実際の応用をサービスすることができる。
図14では、バラクタの同調又は変調された線形の狭帯域応用に対するQ最適化されたバラクタドーププロフィールのより詳細な図が示されている。これらの実施形態では、以下のプロフィール制約が与えられる。
・実際及び有用な構成において比2乃至15またはそれ以上の比率の比xhigh/xlow範囲により規定される有用なキャパシタンス同調比。
・領域1)スペーサ層
・スペーサ層の厚さ
スペーサ層は適切なドープ関係対領域2中の距離を確実にするために必要とされる。スペーサ層の厚さは原則的にXlowに等しい。:
・Xlowは低電圧応用(Vbreakdown<5V)の0.03μmから高電圧応用(Vbreakdown>40V)の0.3μmまでの範囲であることができる(表1も参照)。非常に低いか高いで電圧範囲は前述の制約を広くすることができる。
実際の構成では、接合部の正確な位置はバラクタが適切な回路構造中に与えられるとき線形特性の劣化を避けるために重要である。接合部の正確な位置は+/−0.2lowの許容度内でx=0であることを必要とする。
・スペーサ層ドープ/シート抵抗
スペーサ層の正確なドープは制御電圧のシフトに比較して意図されている線形特性にはそれほど大きな影響はもたない。しかしながらスペーサ層のドープは電界の不所望な増加を招き、装置のブレークダウン同調範囲品質係数の実現可能な妥協において制限を生じる。この理由のために、スペーサ層のドープ濃度は限定される必要がある。例えばシリコンにおけるΔE=(1/2)Ecrit=3×10V/cmでスペーサ層のドープによる電界の増加が臨界的な電界の値の半分を超えないならば、この層の関連されるシート抵抗は2385Ω/□よりも高くなければならない。臨界的なフィールド強度の他の値を有する材料では、類似の考察が行われることができる。
・領域2)傾斜ドーププロフィール
この領域は意図している近似的に指数関数C(V)特性の特性を有し、それは適切な回路構造と組み合わせて高い線形の動作を行う。高い線形動作のために、傾斜された係数mは1.7と2.3の間であるべきである。実際の構造で最高の線形性は2ではなくm=2.1で得られる。これは3次と5次の間の歪成分で生じる消去効果により発生する。C(V)関数は何等のハンプ(凹凸)も示さず、純粋に単調である。
ドープ濃度N(Xlow)は以下の詳細な説明で与えられているように式3.7乃至3.11から導出され、所定のブレークダウン及び容量同調範囲で最良の品質係数を与える。効率的(付勢された)ドープの値は典型的に<5Vの破壊電圧を有する装置に対する4e18と、>40Vの破壊電圧を有する装置に対する1e17の範囲である(表1参照)。
・領域3)埋設された層
埋設された層は大きな直列抵抗を導入せずに傾斜ドーププロフィールに直接接続しなければならない。従来技術によるバラクタ構成は傾斜プロフィールと埋設された層との間の低いドープされた接続(直列抵抗)を受け、バラクタの品質係数を低下させている。意図している近似的な指数関数C(V)の特性が侵害され、高い歪を生じるので、空乏領域がこの領域に延在するときのこれらの構成のキャパシタンス電圧の関係は本願の応用では関連がない。埋設された層により与えられる直列抵抗は領域2により与えられる固有のシート抵抗よりも非常に低くなければならない。したがって、高いQのバラクタ構成では、埋設された層のシート抵抗が領域2の固有のシート抵抗よりも低いことを必要とする(以下の詳細な説明の表Iを参照)。
図15では、ノードaとcの間およびノードbとcの間の基本波及び第2高調波に対するベースバンド「短絡」と高調波「開」状態を使用している(図15で与えられているようなドーププロフィールを有する)本発明によるバラクタの同調される/変調される狭帯域(送信機)応用についての低歪構造の例示的な実施形態が示されている。
狭帯域変調信号に対する低歪バラクタを生成するために、図15のバラクタ構造が使用されなければならない。目的とされる同調可能なコンポーネントはRF端子aとbにより同調可能なネットワークの適切な場所、例えば適応整合ネットワーク又はフィルタへ接続される。既知の低歪バラクタ構造との違いでは、このバラクタ構造はノードaとcの間およびノードbとcの間の基本波及び2次高調波に対してベースバンド「短絡」と「開放」状態を使用し、図14で与えられているようなドーププロフィールを有するバラクタを使用するときにのみ良好に動作する。
図15では、狭帯域の変調された信号(<200MHz帯域幅)の低歪動作の端子のインピーダンスの条件は、
|ZBaseband|×10<|Zdiode|@fbaseband
|Zfundamental|>10×|Zdiode|@ffundamental
|Zsecond|>10×|Zdiode|@f2nd harmonic
ここでZdiodeは示された周波数における逆バイアスのバラクタダイオードにより与えられるインピーダンスである。
これらの条件は両ダイオードに対して適用され、同時に満たされるべきであり、D1とD2に与えられる個々のインピーダンス値は異なってもよいが、これらは上記の要求を満たさなければならない。制御電圧VconrolD1とVconrolD2も値が異なるがダイオードを逆バイアスに維持しなければならない。
図16では、バラクタスタックの簡単な構成が与えられている。2つのショットキーダイオード(またはバラクタ素子)は埋設された層2の上部に形成され、各ショットキーダイオードはドープされた半導体層3aと3bの上部に金属層4aと4bを具備している。各ドープされた層3aと3bのドーププロフィールは前述の実施形態(例えば図1、図2の(a)または図14を参照)にしたがっており、ここで(金属層4a、4bとドープされた層3a、3bとの間の)ショットキーインターフェースではx=0である。低インピーダンス材料により2つのショットキーダイオードを接続する埋設された層2が与えられ、これは大きいバラクタキャパシタンス値で高品質の係数を実現するために低いシート抵抗を有する。(図16でdにより示されている)2つのショットキーダイオード間の距離は2つのショットキーダイオード間のインピーダンスを可能な限り低く維持できるように最小に維持される必要がある。正確な動作のために正確な高調波終端が前述したように図16で示されている端子a、b、cで行われる必要があることに注意する。
大きいキャパシタンス値を有するバラクタダイオードの品質係数(Q)を最適化するための集積プロセス技術では、典型的にフィンガ構造は埋設された層2のシート抵抗の影響を減少するために適用される。図17ではこのような実施形態の端子構造の平面図が示されている。当業者には(図3の(a)、(b)、(c)に示されている実施形態の端子a、b、cに対応する)a、b、cにより示されている領域が図16に示されているようなショットキーダイオード及び制御ノード層に対応することが明白である。集積プロセス技術の埋設された層2のシート抵抗は装置を相互から隔離する問題を生じずに任意の程度まで容易に減少されることができないので、この方法は好ましい。フィンガ方法を使用してRF応用のバラクタスタックを構成するとき、この方法はあまり高くないキャパシタンス値(例えば5pFよりも低い)を有するキャパシタでかなり良好に作用する。中心タップインピーダンス(端子c)に対する条件がRFパスに対するほど厳しくないので、この端子の接続方式はより緩和され構造全体の1又は2の接触に限定されることができる。
高ドープされた基板を有するバラクタスタックのディスクリートな構成を考慮するとき、ダイオード間の埋設された層2とドープされた基体の実効抵抗はフィンガ構造が省略されることができる程度まで減少されることができる。結果的な装置はもはや隔離されないが、ウェハを切断後、コンポーネントはハイブリッド回路の埋込み上でフリップチップされることができるので、これはもはや問題ではない。中心タップ接続(端子c、例えばインダクタ)の高調波終端がディスクリートなバラクタスタックコンポーネント又はハイブリッドボード上に配置されることができることに注意すべきである。
個々のコンポーネント間に隔離を必要とする集積プロセス技術で埋設された層の実効シート抵抗を減少させる劇的な方法は微細加工と組み合わせて背面の金属接触を使用することである。目的とする構造が図18の(a)に示されている。バラクタスタック装置は参照符合10により示され、シリコンまたはIII−V族材料ウェハ11上に形成されている。先の実施形態のように、バラクタスタック装置10は低いシート抵抗を有する埋設された層を設けることにより形成され、その上に2つのショットキーダイオードがそれぞれドープされた層3a、3bと金属層4a、4bにより形成されている。ショットキーダイオードの間と金属層4a、4bの周囲には酸化物層12が設けられている。この図面ではウェハ11の後側は埋設層2に到達されるまでエッチングされていることに注意すべきである。このエッチングはエッチング停止層、例えばアイソレータウェハ上のシリコンを使用する場合は埋設された酸化物を使用して、またはIII−V族材料で類似に技術を使用することにより制御されることができる。エッチング停止層中に接触穴を作り、厚い金属(後側の金属層15)を有する埋設された層2または軽くドープされたN領域に直接接触することによって、RFパス中のダイオード間の効率的な抵抗が非常に減少されることができる(2つのバラクタ素子は低インピーダンス材料(の組合せ)により接続されている)。したがって、後側の金属層15がRF信号の伝導を行うので、埋設された層2のシート抵抗は問題が少ない。制御端子5(図3の(a)−(c)の等価図の制御ノードc)はバイア孔を通してウェハの前面に接続されることができる。その結果フィンガ構造は前面では必要がなくなり、必要なウェハ面積と改良されたQ係数の実効的な減少が得られる。この方法では要求されたウェハ前面への高品質のバイア孔は存在しないことに注目すべきである。ウェハの前面への唯一の接続は中心タップ端子5の構成であるが、この端子はDCとベースバンド信号の接続だけを行うので、インピーダンスの要求はこの接続ではかなり緩和される。図18の(b)では、図18の(a)のバラクタ装置10の平面図が示されており、金属接触部4a、4b、5の位置を示している。上側の(図17の実施形態のように)フィンガ構造は後側の金属接続15の減少された抵抗のためにもはや必要とされないことに注意する。構造はさらに改良され、機械的安定性を改良するための手段を取ることによって、例えば機械的な支持層を接着または成長することによってカスタム化されることができる。
本発明とその構成及び理論的な背景は以下の説明からより詳細に理解されることができる。
[優れた高い線形特性の狭いトーンスペーシングバラクタスタック]
要約:逆方向直列接続構造で同じ「指数関数」C(V)を有する2つのバラクタは狭い帯域の信号に対して装置の端子の適切な高調波終端と組み合わせて非常に高い線形特性と低い制御電圧との組合せ範囲を示す。結果的なコンポーネントは同調可能な整合ネットワーク、フィルタ、位相シフタ、振幅変調器の構成のためのエネーブリングコンポーネントであることは明らかである。特定のN/xドーププロフィールが正確なIM3の消去に必要とされることが示される。しかしながら、実際の構成では高い信号レベルでの線形性は3次または5次の非線形の組合せにより制限される。この知識により、これらの装置の実際の構成で高い線形特性を得るためのドーププロフィールの制約が調査される。また実現される同調可能なキャパシタンスに関する高調波終端における特別な要求は提案された構造が線形に動作する変調される信号の最大の帯域幅に関して調査される。実現するためのドーププロフィールの要求と、Q係数、同調範囲、破壊電圧間の良好な妥協を詳細に説明する。結論として、Q係数における装置レイアウトの影響が調査される。
I.序文
マルチモードトランシーバと「認知無線」のような次世代の無線システムはRF適応性を促す回路技術を必要とする。適応回路の幾つかの例には同調可能なフィルタ、低雑音のための同調可能な整合ネットワーク、電力増幅器が含まれている。これらの応用の理想的な同調素子は高い同調速度を有し、非常に低損失、低いdc電力消費、高い線形性、高電圧及び高電流に対する頑丈さ、広い同調範囲、高い信頼性、非常に廉価、低い面積使用、連続的に同調可能である。
PINダイオードまたはGaAs PHEMTはこれらの挑戦的応用で今日広く使用されている。しかしながらこれらの解決方法は非常に高価であるかまたは非常に多くのdc電力を消費すると考えられ、或いは価格及び性能に敏感な応用についての許容可能な長期間の解決策であるように考えられている。
この制限は伝統的な方法の欠点を受けない代替手段を追求するきっかけとなる。1例はMEMSキャパシタであり、これは最も一般的な構成では2つの固定されたキャパシタンス値間で切り換えることができる。MEMSキャパシタは非常に高い品質係数(Q)と異常に高い線形性を与えるが、これらは非標準的な処理及び梱包技術と、高い制御電圧と、それらの信頼性を必要とし、スイッチング速度は半導体ベースの解決策と比較して依然として貧弱である。他の提案された同調技術は電圧可変誘電性に基づいて製造能力と性能について類似の欠点を示す。
この緊急の要求に関して、バラクタダイオードのようなより簡単な同調可能な素子がRF適応性を実行するための論理的選択肢であるように思われる。しかしながら、これらの固有の非線形性質は高いピークと平均の電力比を特徴とする現代の通信標準で使用するには不適格とされ、それらの関連されるQ係数は最も需要のある応用に関係するマイクロ波周波数では通常非常に低い。
これらの欠点を克服するために、最近、バラクタダイオードベースの回路トポロジおよび高性能のバラクタダイオードプロセス技術が提示され[2−3]、これは所定のダイオードの累乗係数(n≧0.5)では非常に低い、またはn=0.5の特別な場合には理論的に歪がない可変キャパシタとして動作することができる[1、2、4]。しかしながら、提案された解決方法は実際の構成を考えるとき変調された信号または狭いトーン間隔を有する信号に対しては線形性の制約を有する。ここで提示された優れた高い線形性の狭いトーン間隔のバラクタスタック(NTSVS)は狭帯域の信号の線形性、漏洩に対する感度、高い制御電圧及びキャパシタンス同調範囲に関してこれらの制限を克服することを目的とする。
このIM3歪のないバラクタスタックの動作理論はセクションIIで与えられている。ドーププロフィールおよび同調範囲の妥協、破壊電圧およびQ係数の要求についてセクションIIIで説明する。線形性における5次の相互変調歪の影響はセクションIVで考察される。プロセス偏差及びレイアウトのような実際の構成の問題をセクションVとVIでそれぞれ説明する。
II.動作理論
高い線形性の狭いトーンスペーシングバラクタスタック構造は図1’の回路のヴォルテラ解析に基づいている。
[図1’]
Figure 0005180091
図1’のIM3コンポーネントを解くとき、Zc(f2−f1)=0であり、Z(f)は全ての他の周波数成分で無限大に高いと仮定すると、幾らかの操作後、非常に狭いトーンスペーシング(Δf→0)についての次のIM3消去条件は次式のようになることが分かる。
IM3BBshort
((2c −3c)g )/(4c(2g−sc)(2g+sc)
(2.1)
ここで、c=dq(v)/dv、c=(1/2)(dq(v)/dv)、
=(1/6)(dq(v)/dv) (2.2)
これらはバラクタダイオードのテーラー係数であり、gはソースコンダクタンス(1/Zsource(f))であり、sとsは複素数周波数であり、Aは電圧信号源の振幅である。
微分方程式3c−2c =0を解くことによって、指数関数C(V)特性は最適なテーラー係数を与えることによりIM3条件を満たすことが発見される。
Figure 0005180091
この関係式ではaとaは積分定数を示し、これは解に対して幾らかのフレキシブル性を付加する。aとaの任意の選択は式(2.1)を満足し、狭いトーンスペーシングのIM3歪成分の完全な消去を行うことに注意する。このIM3消去に対しては、ベースバンド周波数において中心ノードcとRF端子aとbとの間に低いACインピーダンスパスが存在することが必須である(これはバラクタキャパシタンス自体により与えられるACインピーダンスに関する)ことを強調しておく。同時に、高周波数成分(基本波およびより高い高調波)ではノードcとaまたはノードcとbとの間のACインピーダンスは高くなければならない(これはこれらの周波数成分においてバラクタキャパシタンス自体により与えられるACインピーダンスに関する)。
III.ドーププロフィール及び性能妥協
A.ドーププロフィール
ヴォルテラ級数と微分方程式(式(2.1))に基づいて、所望されたキャパシタンス関数が発見された。ここで関係されるドーププロフィールを決定する必要がある。この目的で、片側接合(例えばショットキーダイオード)を仮定し、次式を使用してドーププロフィールを解く[5]。
N(x)=(C(V)/qε)(dC(V)/dV)−1 (3.1)
ここで、x=ε/C(V) (3.2)
上位の関係を使用すると、指数キャパシタンス電圧特性に対して必要とされるドーププロフィールは次式のようになることが証明されることができる。
N(x)=N/x (3.3)
ここでNは規定されるドープ濃度定数である。ドーププロフィールの上位の公式はx=0に対して特異であり、したがってこの特異性を避けるための手段が取られなければならないことに注意すべきである。ベースバンド短絡されたバラクタスタックのドーププロフィールがどのようにして規定されるべきであるかを説明するため、本明細書に添付されている図14を考察する。
この図では、理想化されたドーププロフィールが黒の実線により示されている。無限に高いか極めて低いドープ濃度を与えることができないので、xlowとxhighにおけるこの関係を絶つ必要がある。そうすることにより、キャパシタンスは距離xに反比例するので有用なキャパシタンス同調範囲(Cratio)を自動的に規定する。
ratio=xhigh/xlow (3.4)
「指数」C(V)関係を実現/維持するために、「スペーサ」層が接合位置に関するN/xドープ対深さの関係を満足させるために必要とされる(例えば距離と接合の倍増はドープ濃度を4分の1に低くする)。有用なバラクタダイオード動作では空乏にされるこの層は好ましくはブレークダウン又はキャパシタンス同調範囲が減少されるのを防止するために電界を顕著に増加させない。これを実現するために、この充填層のドープ濃度はN(xlow)に関して低く維持されなければならない。付録E中で、これは解析されこのスペーサ層の効率的なシート抵抗に下限を生じる。(簡明にするために)低くドープされた「スペーサ」層が全体的な組込み電圧を消費し、一方印加電圧はN/x領域を空乏にするために完全に使用されるという仮定を使用して、指数関数C(V)特性式は次式により与えられる技術パラメータに関して実現されることができる(付録A参照)。
Figure 0005180091
ここで、Vは逆方向に加えられた電圧であり、定数(A・ε/xlow)はゼロバイアスキャパシタンス値である。
実際の状態では、前述の仮定を有効にするために「スペーサ層」の適切なドープ濃度を常に選択することができる。しかしながらスペーサ層の多量のドープはバラクタ接合部における電界を増加し、意図しているよりも低いQの低い最大動作電圧を生じる。したがって破壊電圧とQの最適化のために、「スペーサ」のドープ濃度は低い値に維持されるべきである(この点の限定は付録Eで評価されている)。この状態ではゼロの印加電圧での空乏距離(x’low)はxlowよりも大きい可能性があり、したがってC(V)関係式は次式に変形されなければならない(付録Aも参照)。
Figure 0005180091
先の公式はゼロバイアスされたキャパシタ値がA・ε/x’lowであり、これは同じ接合部の深さ(xhigh)に対して係数x’low/xlowにより同調範囲を減少することを示している。同調範囲は減少されるが、指数関数C(V)特性は存続し、これはIM3歪消去条件を依然として有効にすることに注意すべきである。さらに、N/x領域の同じドーププロフィールのために、式(2.3)の係数aも変化しない。この明細書の後の段階で、実際の構成のドーププロフィール制約について調査する。
B.性能の妥協
前述の式に基づいて、最大動作電圧(Vmax)、同調範囲、バラクタのQ係数を最適化することができる。簡明にするために、低くドープされた「スペーサ」領域は電界を増加せずに全体的な組込まれた電圧を消費することを仮定し、バラクタのゼロの印加電圧におけるVmax、同調範囲およびQ係数は次式により与えられる。
Figure 0005180091
低くドープされた「スペーサ」層から開始される電界は簡明にするために省略されることができることが仮定されるので、最大の電界を評価するために低くドープされた領域のエッジとN/x領域の電界を使用し、これは次式により与えられる。
Figure 0005180091
式(3.7)−(3.11)に基づいて、Q係数(値>300@2GHzがシリコンで実現可能である)、破壊電圧(値>100Vが制約されたキャパシタンス同調範囲及び品質係数においてシリコンで実現可能である)、又は同調範囲(値>15が制約された破壊電圧およびQ係数においてシリコンで実現可能である)について改良されることができる。異なるVmaxのゼロバイアスと同調範囲における最大の実現可能なQ係数が表1にリストされている。この表ではまた、関連されるプロフィールパラメータが与えられ、これは所定の破壊電圧とキャパシタンス同調範囲の最適なQ係数を結果として生じる。この最適化で使用される移動度は1000cm/Vsであり、シリコン構成を表している。GaAsのようなより高い移動度を有する他の技術を使用することによりQ係数を改良することができ、GaAsはシリコンと比較して約5倍高い移動度を有するために所定のドーププロフィールで約5倍高いQ係数を生じる。広バンドギャップ材料の使用は装置の接合部において高いドープ濃度と電界状態の使用を可能にするので、これも有効である。
Figure 0005180091
IV.線形性におけるIM5歪の影響
A.バラクタスタックの5次のヴォルテラ級数解析
指数関数C(V)特性は3次相互変調歪(IM3)を消去するために非常に有効であるが、5次相互変調歪(IM5)は依然として存在し、このバラクタスタックで最も厄介な歪成分を形成する。線形性におけるIM5の影響を研究するため、5次のヴォルテラ級数を展開する。IM3消去のために、種々の周波数成分に対する中心タップにおける同じ終端条件を維持する(Zc(f2−f1)=0であり、全ての他の周波数成分でZは無限大の高い値である)。
式(2.3)として表されるC(V)関係をIM5公式に代入すると、一般的なケース(Δf≠0)で非常に厄介な関係を生じるが、究極の状態Δf→0およびZsource(f)→0を取るとき、IM3周波数で現れるIM5積の式2f−fと2f−fは以下のように劇的に簡単にされることができる。
IM5=(5/(48×2))・a ・A (4.1)
ここで、a=−ε/(q・N(xlow)・xlow )はC(V)関係の指数係数であり、Aは基本周波数における2トーン検査信号の振幅である。更に行われる説明と一貫するために、AをVRF_peakで置き換え、これは2トーン入力電圧信号のピーク振幅を表している。したがって2トーン検査では、VRF_peakはAの2倍に等しい。したがって、式(4.1)は以下のように変形されることができる。
IM5=(5/(48×2))・a ・(VRF_peak/2) (4.2)
式(4.2)に基づいて、5次の入力インターセプト点(IIP5)は次式のように表されることができる。
IIP5(V)=4×(48/5)1/4×(1/a)=7.94/a (4.3)
IIP5(V)は中心ピンの印加された制御電圧とは無関係であり勾配係数aにのみ依存し、これは同調範囲を調節するために自由に選択されることができることが注目される。
B.歪のないバラクタスタック(DFVS)との線形性の比較
当初から本発明のバラクタスタックが狭いトーンスペーシングで(IM3消去により)歪「なし」であることを主張したが、実際にはIM5歪は限定要因である。ここでは本発明の優れたバラクタスタックの線形性を既存のものと比較し、線形性において実現可能な改良度をチェックする。この目的で、歪のないバラクタスタック(DFVS)を使用し[4]、これも高い線形性の性能を目的としている。線形性の比較の前に、同調範囲及び最大動作電圧は比較可能に選択されるべきである。[4]にしたがって、歪のない動作では、累乗指数は0.5に等しくなければならず、中心タップ抵抗は可能な限り大きくなければならない。ここで比較のためにVmax=8Vと同調範囲=3を有する5pf(スタック構造)の例を使用する。したがって本発明の狭いトーンスペーシングバラクタスタック(NTSVS)の対応する指数係数は0.137に等しくなければならない(式(2.3)および(3.8)参照)。中心タップインピーダンスは図3’に示されているように、DFVSでは1Mohmであり、NTSVSでは10nHである。IIP3(V)とIIP5(V)は通常線形性についての受け入れられた良度指数であるが、IM3をIM5と比較しているので、(DFVSの中心タップに与えられる有限インピーダンスは狭いトーンスペーシングの非線形性に対して依然として優性な要素であり、IM5はNTSVSの線形性を制約しているため)ここではこれらの2つのパラメータを適用することは適切ではない。IIP3(V)とIIP5(V)が同じであっても、(非線形成についていずれが主な要素であるかにしたがって)基本信号と3次または5次の歪信号間のdBcは異なる勾配のために動作電圧範囲で異なることに注意する。したがって比較のためにRF動作電圧の関数としてdBcを監視する。装置のブレークダウンとダイオードの順方向バイアスによるクリッピングを防止するため(後の図5’参照)、制御電圧(4V)をVmax(ダイオードの破壊電圧)の半分に選択し、したがって最大の許容可能なピーク値RF入力電圧(VRF_peak)は8Vである。結果の比較は2V、4V、6V、8VのVRF_peakにより図4’に示されている。
図4’はフルスイング(VRF_peak=8)のRF入力信号がバラクタスタックに与えられるとき、26.4dBcの改良が実現されることができ、VRF_peakが2Vに等しいとき、−49.3dBcの改良が実現可能であることを示している。線形性の最適化は狭いトーンスペーシングを目的としているので、改良はトーンスペーシングがVRF_peak=2Vで5MHz、VRF_peak=8Vで300kHzよりも小さいときのみ有効であることが認められる(この値はバラクタスタックの中心タップインダクタとキャパシタンスとの間の相対値にしたがっている)。大きいトーンスペーシング状態では、DFVSは良好な代替手段である。
[図3’]
Figure 0005180091
[図4’]
Figure 0005180091
セクションIIで述べたように、理想的な中心タップインピーダンスはベースバンドではゼロであり、全ての他の周波数成分では無限大に高い。ベースバンド周波数で低いインピーダンスを与え、RF周波数で高いインピーダンスを与えるインダクタは良好な代替手段である。しかしながら前述したように低いQ係数のインダクタが受け入れ可能であっても、10nHのインダクタは抵抗よりも大きなチップ面積を消費する。実際に、バラクタのキャパシタンスはベースバンド周波数で非常に高いインピーダンスを示しRF周波数で低いインピーダンスを示すので、慎重に選択された抵抗もまた中心タップインピーダンスの要求をほぼ満たすことができる。図4’は異なる中心タップ抵抗に対するVRF_peak=8Vのシミュレーションの結果を示している。10nH中心タップインダクタンスの結果を同じ制御電圧VRF_peakと(キャパシタ値と勾配係数を含んだ)バラクタパラメータと比較すると、これらの中心タップ抵抗による線形性は狭いスペーシング周波数におけるインダクタンスのものと同じ線形性を有することが可能であり、ベースバンド周波数が増加すると線形は悪化することを発見することができる。中心タップ抵抗が低い程、帯域幅は広くなるので、ベースバンド中心タップインダクタンスの要求は実現可能な線形性に対する制限であることが言える。図4’に示されているように、最も広い帯域幅は1kオームの中心タップ抵抗で実現されることができ、これはゼロバイアスのQ係数を5pfキャパシタンス(スタックされた値)の250へ制限し、Q係数は制御電圧の増加により悪化する(同調範囲=3の場合、Q係数はVcon=Vmaxのとき83へ減少される)。結果として、中心タップ抵抗はかなり高いQ係数(ほぼ100)を有する狭帯域(500kHzよりも下)応用で適用されることができることが結論付けられる。
C.線形性、Q係数、Vmax、有効同調範囲の妥協
セクションIIIでは、線形性は考慮されず、同調範囲はRF電圧スイングにより制限されていないので、それ故バラクタスタックは与えられた信号において全く制約のナイ理想的に線形のコンポーネントとみなされる。これらの理由で、ブレークダウン、順方向バイアス、線形性に関連される制約を含んだ同調範囲についてこの解析を反復することが有用である。
許容可能な線形性を維持するために、スタックの各個々のバラクタダイオードは大信号動作期間中に十分に逆バイアスにされた状態でなければならず、したがってキャパシタンスバリエーションの有用な範囲は与えられたRF信号の大きさにより減少される。この理由で、セクションIIIの同調範囲は効率的な同調範囲により置換され、これはVmaxとVRF_peakの関数である。RF入力信号のピーク値はVRF_peakであり、図1’のノードcとc’との間のRFインピーダンスであるので、各個々のダイオードのRFピーク値はVRF_peakの半分である。したがって中心タップのDCバイアス電圧は順方向バイアスになるのを防止するためにVRF_peak/2よりも高く、クリッピング又は装置のブレークダウンから遠ざけるためにVmax−VRF_peak/2よりも低くなければならない。簡単にするために、バラクタ素子がその所望される指数キャパシタンス電圧特性を示し始める「スイッチオン電圧」はここではゼロとして規定されている。
[図5’]
Figure 0005180091
図5’に示されているように、ダイオードがVRF_peak/2でバイアスされるとき、対応するキャパシタ値はCmaxであり、ダイオードがVmax−VRF_peak/2でバイアスされるとき、対応するキャパシタ値はCminである。それ故、実効的な同調範囲は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
ここでTuning_rangeは式(3.7)に規定されている本来の同調範囲である。
式(4.4)からC(V)指数aはVmax、VRF_peak、Eff_Tuningの関数として表されることができる。
=(1n(Eff_Tuning))/(Vmax−VRF_peak) (4.5)
前述の公式を式(4.2)に代入し、dBを取ると、dBcのIM5は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
式(4.4)、(3.10)、(3.11)に基づいて、バラクタのQ係数はVmax、VRF_peak、Eff_Tuningの関数として書き換えられることもできる。それ故、図6’に示されているように異なるVRF_peak値について効率的な同調範囲、Q係数、およびVmaxを含む新しい数字のセットを示すことができる。GaAs技術を使用するときに実現可能な性能についての指示を与えるために、図6’の計算はGaAsの移動度に基づいている(μ=6000cm/V・s)。シリコンの状態については、単に5−6の係数によりQ係数を割算することができる。
図6’はバラクタの性能が妥協されるべきであることを示している。VRF_peakが小さい場合には、400のQ係数、−110dBcのIM5、4の実効同調範囲、12Vのバラクタの破壊電圧が実現可能である(図6’の(a)参照)。大信号入力の場合、高いQ係数、高い線形性、高い破壊電圧は式(4.4)で示されているように、依然として実効的な同調範囲を犠牲にして実現されることができる。
[図6’]
Figure 0005180091
V.線形性におけるプロセス偏差の影響
A.プロセス偏差
必要とされる高調波終端に加えて、本発明の狭いトーンスペーシングバラクタスタックの線形性についての主な問題は指数関数C(V)特性であり、これは図2に示されているN/xドーププロフィールを必要とする。しかしながら実際の構成の期間中、実際のドーププロフィールは所望されるプロフィールからやや偏差する可能性がある。
セクションIIで、C(V)関係が式(2.3)として書かれることができる限り、IM3歪は消去されることを発見した。付録A中のC(V)特性の導出を想起すると、指数関数C(V)特性の侵害を生じるプロフィールの以下の2つの論理的偏差が存在する。
1.ドープ濃度の勾配は1/xに等しくない。
2.「スペーサ」層の厚さはxlowに等しくなく、N/x領域の原点のオフセットを生じる。距離と接合の2重の増加はドープ濃度を4分の1に下げることに注意する必要がある。N/x領域の原点が変化するならば、この条件はしたがって侵害され、N/xドープ関係はドープ濃度の対数対距離の対数(x)において直線として現れない。
第1のケースに対しては、ドープ濃度の勾配に随意選択的な電力(m)を割当てることができ、したがってC(V)特性(付録Bを参照)は以下のように明示的な形態で書かれることができる。
Figure 0005180091
第2のケースでは、距離(x)の原点がΔxの係数によりオフセットされることを仮定でき、したがってC(V)特性(付録Cを参照)は以下のように暗示的な形態で書かれることができる。
Figure 0005180091
これらの2つのプロセス偏差を共に組み合わせるならば、新しいC(V)特性(付録Dを参照)は以下の暗示的な形態で書かれることができる。
Figure 0005180091
B.NTSVSの線形性におけるプロセス偏差の影響
B.1 累乗指数(m)のプロセス偏差からの影響
式(5.1)に基づいて、ADS高調波平衡シミュレータを使用してm=2のケースからの累乗係数の偏差の影響を解析することができる。図7’はdBcにおけるIM3+IM5のシミュレーションの結果(ADSはIM3とIM5の貢献を分離しないが、これらを勾配により弁別することができる)と入力RF信号(VRF_peak)のピーク値との関係を示している。図7’では、式(4.2)により予測されるように、m=−2の曲線の勾配は−80dBc/デケードである。m=−1.8とm=−1.9の線の勾配はVRF_peakが小さいときほぼ−40dBc/デケードであり、これはIM3がそこでの非線形の優性係数であり、VRF_peakが増加すると勾配は大きくなり、最終的に勾配はm=−2の曲線の勾配と類似であることを示している。m=−2.1とm=−2.2の曲線は明白に他とは異なることが分かる。これは次のように説明されることができる。VRF_peakが小さいときIM3は線形性を制約し、IM5は4の累乗によりVRF_peakと共に増加し、反対の符合を有するので、VRF_peakが大きくなるときIM3間の消去と貢献IM5が生じる。したがってVRF_peakが増加し続けるとき、IM5は非線形性を増加し、m=−2の曲線と類似の勾配を生じる。IM3とIM5はこれらの2つのケースでは常に同じ符合を有するので、IM3とIM5の消去現象はm=−1.9と−1.8の線に対して生じない。
[図7’]
Figure 0005180091
線形性を解析する前に、最大の許容可能なRF入力信号と中心タップ制御電圧との関係について検討する。図8’に示されているように、中心タップDC制御電圧はVcontであり、ピーク振幅RF入力電圧は各バラクタに割当てられたRF電圧を意味するVRF_peakであり、VdiodeはVRF_peakの半分である。前述したように、バラクタの完全な空乏を生じる最大の制御電圧Vmaxが存在する。対応するC−V曲線も図6’に示されている。VcontがVmax/2よりも小さいならば、入力RF信号は順方向バイアス条件により制限され、最大の許容可能なRF信号のピーク振幅がVcontの二倍であることが発見される。同様に、VcontがVmax/2よりも大きいとき、入力RF信号はクリッピング条件により制限され、最大の許容可能なRF信号のピーク振幅はVmax−contの二倍である。VcontがVmax/2に等しい究極のケースでは、最大の許容可能なRF信号のピーク振幅はVmaxに到達することができる。
[図8’]
Figure 0005180091
線形性の要件を−60dBcとして特定し(ほとんどの応用において十分である)、mとVRF_peakの許容可能な範囲をチェックする。図9’は−60dBcの線形性の最大のVRF_peakとmとの関係を示しており、ここで所定のmとDC制御電圧に対しては(図7’で示されているように)VRF_peak_maxは−60dBcよりも小さいIM3コンポーネントを生じる。異なるDC中心タップ制御電圧に対するRF入力信号の最大の許容可能なピーク値も図9’に含まれ、この図ではDC制御電圧が小さいかVmaxに近いときVRF_peak_maxは通常順方向バイアス又はクリッピング条件により限定されることが発見される。DC制御電圧が半分のVmaxに等しい状況では、インターバル−2.15<m<−2で生じるIM3とIM5の消去のためにmが−2.15に接近するとき線形性はさらに良好になり、一方、IM5と同じ符合を有するIM3の存在はm>−2では線形性を劣化させる。m=−2.15での急激な変化は−60dBcの限度(図7’)を超えるIM3のハンプによるものである。要約すると、mが−1.85乃至−2.15の範囲にあるとき、mがインターバル−2.15<m<−2にあるとき合理的な高い線形性が最良の結果で実現されることができるということが結論付けられる。
[図9’]
Figure 0005180091
B.2 「スペーサ」層の厚さ(xlow)のプロセス偏差からの影響
式(5.2)に基づいて、ADX高調波平衡シミュレータとMAPLEソフトウェアの補助により線形性における「スペーサ」層の厚さ偏差の影響を解析することができる。図10’はdBcにおけるIM3+IM5の計算された結果とMAPLEによる入力RF信号(VRF_peak)のピーク値との関係を示している。図10’は「スペーサ」層の厚さがxlowよりも大きいとき(delta_x>0)、IM3とIM5の消去が生じ、「スペーサ」層の厚さがxlowよりも小さい(delta_x<0)とき、消去は生じず、IM3が非線形性を示す。
[図10’]
Figure 0005180091
表2は異なる制御電圧に対するΔxの許容可能な範囲をリストし、IM3コンポーネントの線形性の要件は依然として−60dBcとして特定されている。Vmax=20Vと同調範囲=6である(xlowは0.2μmであり、本来の空乏層の厚さはゼロバイアスで0.336μm)である場合、Δxの許容範囲は−0.04μmから0.03μmであり、一方、Vmax=5Vと同調範囲=6(xlow=0.03)である場合には、この範囲は代わりに−0.006μmから0.006μmである。
Figure 0005180091
したがって、「スペーサ」層のもとの厚さに関連される20%の偏差は−60dBcの線形性の要求に対して許容可能であることが結論付けられる。
VI.レイアウトの最適化
表1でリストされた最適化された値は本質的な部分だけを考慮している。専用のシリコンオンガラスバラクタ技術が適用される場合、イントリンシックなバラクタは両側面上の厚い金属により直接接続されることができ、埋設された層またはフィンガ構造は必要とされないので、Q係数についてのレイアウトの影響はほとんど無視されることができる。このバラクタが通常のシリコンまたはGaAs技術で構成されるならば、イントリンシック領域下の埋設された層は接続装置のために使用されなければならず、これはQ係数を非常に緩和する。埋設された層の抵抗を減少するための通常許容される方法はインターディジタル電極構造を使用することである。このような状態では、図11’に示されているように電極の抵抗、埋設された層、接触部のような実現可能なQ係数を下げる幾つかの要因を考慮すべきである。この目的で、図12’で示されているようにインターディジタル電極を有するバラクタの分布モデルに基づいて電極のレイアウトを最適化する。インターディジタル電極と真性シリコンのパラメータはそれぞれADS運動量シミュレータとMEDICIにより得ることができ、接触部と埋設された層の抵抗は式により評価されることができる。
[図11’]
Figure 0005180091
[図12’]
Figure 0005180091
レイアウトの問題を含めた実現可能なQ係数において印象を与えるために、6のもとの(VRF_peak=0)同調範囲と5VのVmaxを有するバラクタスタックについて表3及び表4において最適の結果をリストしている。MEDICIによりシミュレートされる真性部分のQ係数はGaAs材料において2GHzで848、30GHzで56.6である。
Figure 0005180091
Figure 0005180091
表3および表4は無線通信応用において、Vmax=5Vと6の同調範囲を有する1pfのGaAsバラクタ(スタック構造)が2GHzに対してゼロバイアスで190のQ係数を実現されることができ、一方、ミリメートル応用では、Vmax=5Vと6の同調範囲を有する0.5pfのGaAsバラクタ(スタック構造)が30GHzに対してゼロバイアスで18.8のQ係数が実現されることができることを示している。
シリコンの場合、レイアウトは4のもとの(VRF_peak=0)同調範囲と4VのVmaxを有するバラクタスタックについて最適化されている。MEDICIによりシミュレートされる真性部分のQ係数は30GHzで15.5である。表5にリストされているように、0.5pfのバラクタ(スタック構造)が30GHzに対してゼロバイアスで10.3のQ係数を実現することができる。
Figure 0005180091
[参考文献]
[1]R. G. MeyerとM. L. Stephens、“Distortion in variable-capacitance diodes”、Journal of Solid-State Circuits、SC-10巻、第1刷、47−55頁、1975年2月
[2]K. Buisman、L. C. N. de Vreede、L. E. Larson、M. Spirito、A. Akhnoukh、T. L. M. Scholtes、L. K. Nanver、“‘Distortion free’ varactor diode topologies for RF adaptivity”、2005 IEEE MTT-S Int.、Microwave Symp. Dig.、ロングビーチ、カリフォルニア州、2005年6月
[3]K. Buisman、L. C. N. de Vreede、L. E. Larson、M. Spirito、A. Akhnoukh、Y. Lin、L. K. Nanver、“Low-Distortion, low-loss varactor-based adaptive matching networks, implemented in a silicon-on-glass technology”、Proc.、2005 Radio Frequency IC Symp.、ロングビーチ、カリフォルニア州、2005年6月
[4]K. Buisman、L. C. N. de Vreede、Lawrence E. Larson、M. Spirito、A. Akhnoukh、Y. Lin、X. Liu、L. K. Nanver、“High-Linearity Varactor Diode Circuits for RF Adaptivity”、出版のためIEEE MTTへ提出
[付録A:指数関数C(V)特性のドーププロフィールの導出]
図2およびC(V)特性で示されているように、ドーププロフィール間の解析関係を展開するため、以下のことを仮定する。
1.N型領域は低ドープされた「スペーサ」領域とN/x領域との間に急峻な境界を有し、
2.ドナードープ濃度はN型領域の電子濃度と同じであり、
3.N/x領域のスタート部分の高ドープレベルによって、低ドープされた「スペーサ」領域は総合的な組込み電圧を消費し、印加電圧は完全にN/x領域を空乏にするために使用される。
バラクタのドープ濃度は次式により規定される。
Figure 0005180091
電界はポアソンの方程式から決定され、これは1次元解析では、
φ(x)/dx=−ρ(x)/ε=−dE(x)/dx (A.2)
ここでφ(x)は電位であり、E(x)は電界であり、ρ(x)は体積電荷密度であり、εは半導体の誘電率である。
n領域の電界は式(A.2)を積分することにより得られ、次式が得られる。
Figure 0005180091
ショットキー接触によって、x=0における電位はゼロとして規定されることができる。式(A.3)および(A.4)に基づいて、xの電位が決定されることができる。
Figure 0005180091
x=xにおける電位の大きさは印加電圧と組込み電圧の和に等しい。式(A.5)から次式が得られる。
Figure 0005180091
式(A.6)の第1の項は組込み電圧であり、次式が得られる。
(q・N(xlow)・xlow /ε)(1nx−inxlow)=V (A.7)
に対する微分は式(A.7)の両側で行われ、次式が得られる。
Figure 0005180091
接合キャパシタンスは以下のように規定される。
Figure 0005180091
式(A.7)を式(A.10)に代入すると、次式が得られる。
Figure 0005180091
ここで定数((A・ε)/xlow)は空乏領域のキャパシタ値である。
前述のC(V)特性の導出は低ドープされた「スペーサ」領域が全体的な組込み電圧を消費し、一方、印加電圧は完全にN/x領域を空乏にするために使用されると仮定する。しかしながらN/x領域のスタートが高ドープされていても(通常は2e17cm−3から5e17cm−3)、依然として組込み電圧の一部を消費する。ゼロの印加電圧における空乏層の幅はx’lowであり、これはxよりも大きいことを仮定する。
この状態では、ドーププロフィールの変化がないので、式(A.6)は依然として有効である。唯一の差は組込み電圧が式(A.6)の第1の項に等しくないことである。代わりにこれは以下のように書かれなければならない。
Figure 0005180091
先に行ったように、式(A.13)を式(A.6)に代入し、次式を得る。
Figure 0005180091
x’lowは式(A.13)により得られることができ、Vbiは次式により与えられる。
Figure 0005180091
同様に、C−V関係は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
ここで定数((A・ε)/x’low)は空乏領域のキャパシタの値である。
式(A.12)と(A.16)の差をチェックするため、次の例を与える。N(fill)=1×1016cm−3、N(xlow)=4×1017cm−3、xlow=0.1×10−4cm、A=(10−4×10−4)cm。(赤色によりマークされている)式(A.12)と(青色によりマークされている)式(A.16)のC−V曲線が図Aに示されている。この場合に対する計算された本来の空乏幅は0.115μmであり、これは図Aの赤線と青線との間の偏差を説明するために使用されることができる。
[図A]
Figure 0005180091
[付録B:累乗のプロセス偏差のC(V)関係の導出]
ここで、付録Aで前述されている3つの仮定を維持する。バラクタのドープ濃度は次式のように変形されなければならない。
Figure 0005180091
ドーププロフィールの累乗だけがここでは変更されることに注意する。
ポアソンの方程式を使用して、N領域の電界は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
依然としてx=0における電位をゼロとして規定し、式(B.2)と(B.3)に基づいて、xの電位は次式により与えられる。
Figure 0005180091
類似して、先の第1の項は組込み電圧Vbiにより消去された。したがって、C(V)特性は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
前述の結果はmが2に等しくないときのみ有効であることに注意する。
[付録C:原点におけるプロセス偏差のC(V)特性の導出]
ここで、付録Aで前述された3つの仮定を維持する。バラクタのドープ濃度は以下のように変更されなければならない。
Figure 0005180091
ポアソンの方程式を使用して、N領域の電界は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
x=0における電位をゼロとして規定し、組込み電圧を消去し、式(C.2)と(C.3)に基づいて、x(V)の電位は以下のように書かれることができる。
Figure 0005180091
したがって、C(V)特性は次式により与えられる。
Figure 0005180091
C(V)特性は暗示的な形態で書かれることだけが可能であることに注意する。
[付録D:累乗と原点の両者におけるプロセス偏差のC(V)特性の導出]
ここで、付録Aで前述された3つの仮定を維持する。バラクタのドープ濃度は以下のように変更される必要がある。
Figure 0005180091
前述の式はN領域の原点がΔxだけオフセットされることを示していることに注意すべきである。
ポアソンの方程式を使用して、N領域の電界は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
x=0における電位をゼロとして規定し、組込み電圧を消去し、式(D.2)と(D.3)に基づいて、x(V)の電位は以下のように書かれることができる。
Figure 0005180091
したがって、C(V)特性は次式により与えられる。
Figure 0005180091
C(V)特性は暗示的な形態で書かれることだけが可能であることに注意する。
[付録E:スペーサ層のドープによる電界の増加]
ここで、同調範囲、破壊電圧、品質係数の最適さを深刻に劣化しないようにするためにスペーサ層のドープに制限を与える。
[図E]
Figure 0005180091
スペーサ層のドープ内容の制限は以下の導出により展開されることができる。
スペーサ層が随意選択的にドープされ、ドープ濃度がNfill(x)…………(0<x<xlow)として規定されると仮定する。
スペーサ層による電界は次式により表されることができる。
Figure 0005180091
スペーサ層のシート抵抗は次式のように書かれることができる。
Figure 0005180091
したがって、電界の増加がΔE=(1/2)Ecrit=3×10V/cmに限定されなければならないと仮定するならば、スペーサ層のシート抵抗は2385オーム/□に等しいことを導出できる。その結果として、Qの最適化されたバラクタダイオードの実際の構成はこの数よりも高いスペーサ層のシート抵抗を示す。
片側の接合部を有する本発明によるバラクタ素子の1実施形態のドーププロフィールを示す図。 本発明によるバラクタ素子のさらに別の実施形態のドープ濃度対深さプロフィールを示す図と、関連されるキャパシタンス−電圧特性を示す図。 制御された可変キャパシタの通常のシンボルを示す図と、2つの可変キャパシタンスバラクタダイオードの逆方向直列接続構成を使用するこのようなキャパシタンスの実施形態を示す図。 種々のシミュレーションで使用されるバラクタダイオードの逆方向直列接続構成の1実施形態の概略回路図。 1GHzの搬送波の1MHzの2トーン信号をRF端子に与えながら、ノードc’が3MHz信号により変調されるとき、通常のバラクタダイオードを使用して図4の回路のバラクタスタックを通って流れる容量性電流の結果的なスペクトルを示す図。 本発明の1実施形態によるバラクタ素子を使用するとき図5と同じ状態下の結果的なスペクトルを示す図。 本発明の1実施形態による差動バラクタ振幅変調器の回路図。 図7の回路図の可変キャパシタとして通常のバラクタダイオードを使用して1MHzベースバンド信号により変調される2GHz正弦波ソース信号の結果的なスペクトルを示す図。 本発明によるバラクタ素子の1実施形態を使用するときの類似のスペクトルを示す図。 本発明の1実施形態による4ポート電子装置の1実施形態を使用する増幅回路の回路図。 損失のないコンポーネントを使用した図10の増幅回路の単一のトーン動作に対する効率対出力パワー曲線を示す図と、受動コンポーネントの100のQファクタを仮定するときの効率対出力パワーを示す図と、バラクタ素子の必要とされるDC制御電圧を示す図。 本発明の実施形態によるバラクタ素子に基づいて直接変調器を使用する送信機アーキテクチャの1実施形態の概略図。 図12の送信機で使用されるときの直接ポーラ変調器の1実施形態の回路図。 片側の接合部を有する本発明によるバラクタ素子の更に別の実施形態のドーププロフィールを示す図。 本発明の1実施形態による同調されるバラクタ/変調される狭帯域(送信機)応用についての低歪構造を示す図。 2個のショットキーダイオードを含む本発明の1実施形態によるバラクタスタック装置の可能な構成を示す図。 本発明の1実施形態によるバラクタスタック回路の端子の平面図。 本発明の更に別の実施形態によるバラクタスタックアセンブリの半導体構造の断面図と、その断面図のバラクタスタック配置の平面図。

Claims (16)

  1. それぞれが2つの端子を有する2つのバラクタ素子を具備し、それら2つのバラクタ素子は逆方向直列接続構造で接続され、それにおいて制御ノードは2つの相互接続された端子により与えられ、2つのRF接続ノードは他方の端子により与えられ、各2つのバラクタ素子は接合領域を有し、逆バイアス電圧がバラクタ素子に与えられるとき、バラクタ素子の空乏キャパシタンスが変化するバラクタスタック回路構成において、
    各バラクタ素子は指数関数で近似される空乏キャパシタンス−電圧関係を有し、
    バラクタスタック回路構成はさらに前記制御ノードに接続された中心タップインピーダンスエレメントを具備し、その中心タップインピーダンスエレメント前記制御ノードと前記2つのRF接続ノードの各々との間にベースバンド周波数成分に対して低インピーダンスパスを与えていることを特徴とするバラクタスタック回路構成。
  2. 前記中心タップインピーダンスエレメントはベースバンド周波数成分に対してバラクタ素子キャパシタンスにより提供されるインピーダンスよりも低いインピーダンスを有している請求項1記載のバラクタスタック回路構成。
  3. 前記接合領域は片側の接合を具備し、バラクタ素子にはN(x)=N/xにより実質的に規定されるドーププロフィールが与えられ、N(x)はxの関数として1次元におけるバラクタ素子のドープ濃度であり、xは接合からの距離であり、Nは予め定められたドープ濃度定数であり、mは指数係数であり、
    指数係数は1.7<m<2.3の範囲の値を有し、接合領域は、距離xlow(N(xlow))におけるドープ濃度よりも低いドープ濃度Nfillを有するxlowよりも低い距離間隔に充填層が設けられている請求項1又は2記載のバラクタスタック回路構成。
  4. 前記接合領域は両側接合である請求項1または2記載のバラクタスタック回路構成。
  5. 前記2つのバラクタ素子は低インピーダンス材料により接続されている請求項1乃至4のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成。
  6. 前記低インピーダンス材料は後面の金属被覆を具備している請求項5記載のバラクタスタック回路構成。
  7. 2つの直列のキャパシタと2つの交差接続されたキャパシタを具備しており、2つの直列のキャパシタの一方は第1の入力ポートと第1の出力ポートとの間に接続され、2つの直列のキャパシタの他方は第2の入力ポートと第2の出力ポートとの間に接続され、2つの交差接続されたキャパシタの一方は第1の入力ポートと第2の出力ポートとの間に接続され、2つの交差接続されたキャパシタの他方は第2の入力ポートと第1の出力ポートとの間に接続されており、少なくとも2つの直列のキャパシタ又は2つの交差接続されたキャパシタは請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成を具備している4ポート電子装置。
  8. さらに、第1と第2の入力ポートの間に接続されている第1のシャントインダクタと、第1と第2の出力ポートの間に接続されている第2のシャントインダクタとを具備している請求項7記載の4ポート電子装置。
  9. 第1及び第2の出力ポートはさらに一連の位相シフトセクションに接続され、各位相シフトセクションは請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成を具備している請求項7又は8記載の4ポート電子装置を具備している直接ポーラ変調器。
  10. 適応またはダイナミック整合ネットワークにおける請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  11. 適応または同調可能な位相シフタ装置における請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  12. 直接変調装置における請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  13. 上方変換ミキサまたは変調器としての請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  14. RFスイッチにおける請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  15. 同調可能なフィルタまたはマルチプレクサにおける請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
  16. アンテナアレイシステムにおける請求項1乃至6のいずれか1項記載のバラクタスタック回路構成の使用。
JP2008542266A 2005-11-24 2006-11-24 バラクタ素子および低歪バラクタ回路装置 Expired - Fee Related JP5180091B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP05111219A EP1791183A1 (en) 2005-11-24 2005-11-24 Varactor element and low distortion varactor circuit arrangement
EP05111219.1 2005-11-24
EP06114911.8 2006-06-02
EP06114911 2006-06-02
PCT/NL2006/050298 WO2007061308A1 (en) 2005-11-24 2006-11-24 Varactor element and low distortion varactor circuit arrangement

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009517862A JP2009517862A (ja) 2009-04-30
JP5180091B2 true JP5180091B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=37685713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008542266A Expired - Fee Related JP5180091B2 (ja) 2005-11-24 2006-11-24 バラクタ素子および低歪バラクタ回路装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7923818B2 (ja)
EP (1) EP1952445A1 (ja)
JP (1) JP5180091B2 (ja)
KR (1) KR20080080334A (ja)
WO (1) WO2007061308A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9897046B2 (en) 2014-07-23 2018-02-20 Hyundai Motor Company Integrated short path equal distribution EGR system

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8115281B2 (en) 2008-05-20 2012-02-14 Atmel Corporation Differential varactor
US8796809B2 (en) 2008-09-08 2014-08-05 Cree, Inc. Varactor diode with doped voltage blocking layer
EP2387095B1 (en) 2010-05-12 2016-12-14 Hittite Microwave LLC Combline filter
US9123983B1 (en) 2012-07-20 2015-09-01 Hittite Microwave Corporation Tunable bandpass filter integrated circuit
US9203373B2 (en) 2013-01-11 2015-12-01 Qualcomm Incorporated Diplexer design using through glass via technology
CN103138688B (zh) * 2013-01-25 2015-09-09 中国科学院微电子研究所 一种电路单元
US9935166B2 (en) 2013-03-15 2018-04-03 Qualcomm Incorporated Capacitor with a dielectric between a via and a plate of the capacitor
US9634640B2 (en) 2013-05-06 2017-04-25 Qualcomm Incorporated Tunable diplexers in three-dimensional (3D) integrated circuits (IC) (3DIC) and related components and methods
US9264013B2 (en) 2013-06-04 2016-02-16 Qualcomm Incorporated Systems for reducing magnetic coupling in integrated circuits (ICS), and related components and methods
US9577623B2 (en) * 2013-09-09 2017-02-21 Microchip Technology Inc. Capacitive parametric zero crossing detector device, circuit and method
US9467196B2 (en) * 2014-02-05 2016-10-11 Qualcomm Incorporated Quadrature current-combining linearizing circuit for generating arbitrary phase and amplitude
US10512553B2 (en) * 2014-07-30 2019-12-24 The Alfred E. Mann Foundation For Scientific Research Inductive link coil de-tuning compensation and control
KR102345676B1 (ko) * 2015-09-09 2021-12-31 에스케이하이닉스 주식회사 모스 버렉터 및 이를 포함하는 반도체 집적소자
US10229816B2 (en) 2016-05-24 2019-03-12 Mks Instruments, Inc. Solid-state impedance matching systems including a hybrid tuning network with a switchable coarse tuning network and a varactor fine tuning network
US10622491B2 (en) 2018-06-21 2020-04-14 Qualcomm Incorporated Well doping for metal oxide semiconductor (MOS) varactor
DE102018213635B4 (de) 2018-08-13 2020-11-05 Infineon Technologies Ag Halbleitervorrichtung
DE102018213633A1 (de) 2018-08-13 2020-02-13 Infineon Technologies Ag Halbleitervorrichtung
WO2022187154A1 (en) * 2021-03-01 2022-09-09 Kymeta Corporation Metasurface antenna with integrated varactor circuits
CN117997317A (zh) * 2024-04-03 2024-05-07 上海安其威微电子科技有限公司 一种开关模块及其控制方法、存储介质和器件

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2104752B2 (de) * 1971-02-02 1975-02-20 Philips Patentverwaltung Gmbh, 2000 Hamburg Verfahren zum Herstellen einer Halbleiter-Kapazitätsdiode
JPS5985166A (ja) * 1982-10-29 1984-05-17 Fujitsu Ltd 位相変調器
JPS6459874A (en) * 1987-08-31 1989-03-07 Toko Inc Manufacture of variable-capacitance diode
DD281486A5 (de) * 1987-12-17 1990-08-08 Univ Leipzig Verfahren zur herstellung von halbleiterkapazitaetsdioden
JPH03143117A (ja) * 1989-10-30 1991-06-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電圧制御通信装置
JP2761961B2 (ja) * 1990-04-06 1998-06-04 健一 上山 半導体可変容量素子
US5324958A (en) * 1991-02-19 1994-06-28 Synaptics, Incorporated Integrating imaging systgem having wide dynamic range with sample/hold circuits
US5339041A (en) * 1993-07-06 1994-08-16 The Boeing Company High efficiency power amplifier
JP2755135B2 (ja) * 1993-11-25 1998-05-20 日本電気株式会社 可変容量装置および該可変容量装置を有する半導体集積回路装置
JP3081432B2 (ja) * 1993-12-22 2000-08-28 三洋電機株式会社 可変容量素子およびラジオ受信機
JP2909406B2 (ja) * 1995-03-17 1999-06-23 東光株式会社 可変容量ダイオード装置
US5629241A (en) * 1995-07-07 1997-05-13 Hughes Aircraft Company Microwave/millimeter wave circuit structure with discrete flip-chip mounted elements, and method of fabricating the same
RU2119698C1 (ru) * 1995-11-15 1998-09-27 Валерий Моисеевич Иоффе Варикап
FR2772213B1 (fr) * 1997-12-04 2001-11-16 Dassault Electronique Translateur de frequence perfectionne a faible consommation
US6268779B1 (en) * 1999-03-19 2001-07-31 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Integrated oscillators and tuning circuits
DE10061241A1 (de) * 2000-12-08 2002-06-27 Infineon Technologies Ag Oszillatorschaltung
JP4153233B2 (ja) * 2002-04-18 2008-09-24 富士通株式会社 pnバラクタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9897046B2 (en) 2014-07-23 2018-02-20 Hyundai Motor Company Integrated short path equal distribution EGR system

Also Published As

Publication number Publication date
US7923818B2 (en) 2011-04-12
US20080290465A1 (en) 2008-11-27
JP2009517862A (ja) 2009-04-30
EP1952445A1 (en) 2008-08-06
KR20080080334A (ko) 2008-09-03
WO2007061308A9 (en) 2007-08-02
WO2007061308A1 (en) 2007-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5180091B2 (ja) バラクタ素子および低歪バラクタ回路装置
US7902585B2 (en) Linear variable voltage diode capacitor and adaptive matching networks
Grebennikov RF and microwave transmitter design
EP2388912B1 (en) Power control of reconfigurable outphasing Chireix amplifiers and methods
EP2458730B1 (en) Radiofrequency amplifier
Kaper et al. Signal generation, control, and frequency conversion AlGaN/GaN HEMT MMICs
US11323072B1 (en) Mixer with series connected active devices
CN110855251A (zh) 一种单路串联式模拟预失真系统
US7135931B2 (en) Negative conductance power amplifier
Huang et al. Enabling low-distortion varactors for adaptive transmitters
Hanna et al. A wideband highly efficient class-J integrated power amplifier for 5G applications
EP1791183A1 (en) Varactor element and low distortion varactor circuit arrangement
Bos et al. A balanced resistive mixer avoiding an IF balun
Bathich Analysis and design of efficiency-enhancement microwave power amplifiers using the Doherty technique
Kirish et al. Comparative analysis of sokal’s equations versus load-pull implementation of class E low-pass network
Shopov Digital mm-Wave Transmitters
US11750156B2 (en) Power amplifier
Zurek Dual-Band and Broadband RF Power Amplifiers for Concurrent Signal Transmission
Özen Advanced transmitter architectures based on switch mode power amplifiers
RAHIMI TAKAMI High-Efficiency E-band Power Amplifiers and Transmitter in 55nm BiCMOS
Kamper Differential Switched Mode RF Power Amplifiers
Altanany Bandwidth considerations of high efficiency microwave power amplifiers
Wu Design of radio frequency power amplifiers for cellular phones and base stations in modern mobile communication systems
LAMAIPHAN Impedance Matching Network Synthesis Technique for a Single-ended FET Frequency Doubler Design
Nayak Active transistor mixer

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130110

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees