JP5178283B2 - 脳波同時計測用生体光計測プローブ及びそれを用いた生体光計測装置 - Google Patents

脳波同時計測用生体光計測プローブ及びそれを用いた生体光計測装置 Download PDF

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本発明は、光を用いて生体の代謝物質濃度もしくはその濃度変化を計測する生体光計測技術に係り、特に、被検体頭部の代謝物質濃度を計測するための生体光計測用プローブ及びそれを用いた生体光計測装置に関する。
脳活動に伴う大脳皮質での血液量変化を多点で計測し、その血液量変化を動画像や静止画像として表示する技術(生体光計測装置)が、既に、「Medical Physics, vol.22, No.
12, pp1997-2005 (1995)」に提案されている。
また,生体光計測装置により血液量変化を計測すると同時に脳波を測定したという報告が,「Neuroimage. 2002 Jul; vol. 16(3 Pt 1):pp587-592 (2002)」に掲載されている。しかし,従来の生体光計測用プローブと脳波用電極を併用しただけである。
上記のように単独で使用するものを併用するのは困難を要するため,次のような、既になされている。
(1)穴を開けた脳波電極を光ファイバの先端部に差し込む技術が,特開2003―149137号公報に記載されている。
(2)光ファイバを固定する固定具同士を連結する連結部上に脳波電極を取り付ける技術が特開2006―187304号公報に記載されている。
(3)光ファイバを固定する固定具同士を連結する連結部上に脳波電極を取り付け用ソケットを設ける技術が、特開2006―223503号公報に記載されている。
Atsushi Maki, et al.: Spatial and temporal analysis of human motor activity Medical Physics, vol.22, No.12, pp1997-2005 (1995) R. P. Kennan, et al.: Simultaneous recording of event-related auditory oddball response using transcranial near infrared optical topography and surface EEG, Neuroimage 2002 Jul, vol.16(3 Pt 1), pp587-592 (2002) 特開2003―149137号公報 特開2006―187304号公報 特開2006―223503号公報
しかしながら、上述した生体光計測プローブには、以下のような課題が存在する。
脳波用電極は,インピーダンスを下げるため,皮膚に押し付けて密着させねばならない。しかし,上述の連結部上に脳波電極または脳波電極用ソケットを設ける方法では,比較的薄く弾性がある連結部では脳波電極を十分に押さえつけて皮膚に接触させることができないという問題があった。一方,電極に穴を開けて光ファイバ先端を差し込む技術は,光ファイバを同時に押さえつけが可能である。しかし,差し込むだけでは安定した接触状態を保てないこと,実際の電極はだたの皿状ではなくケーブル取り付け用取っ手状部分が出ているので,光ファイバ自体が安定して積極しなくなってしまうこと,脳波電極に穴を開けてしまうとインピーダンス自体が変化してしまい,脳波の測定自体ができなくなってしまうという問題があった。
本発明は,このような問題を解決するためになされたものであり、光ファイバと脳波電極が両方とも安定して皮膚に接触し,安全性が高い脳波同時計測が可能な生体光計測用プローブ及びそれを用いた生体光計測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、以下のような特徴を有する。
入射用光ファイバ及び検出用光ファイバを固定する複数の光ファイバ固定具の,皮膚に接する側の底面に,脳波電極の形状に合わせた脳波電極が納まる窪みを形成する。上部に穴が開いた形状のコロディオン電極を用い,固定具で固定されている光ファイバの先端部はコロディオン電極の穴に差し込まれ,コロディオン電極は窪みにはめ込まれる。固定具底面と電極底面はほぼ同じ高さにし,光ファイバ先端はこれらとほぼ同じ高さまたはやや突き出すように設置する。固定具底面の縁部には切れ込みがあり,電極の柄状部分またはケーブルはこの切れ込みを通すので,光ファイバおよび電極は安定して皮膚に接触させることが可能である。皮膚に接触させるときは,前述のコロディオン電極の内側にクリーム状の脳波用ペーストを塗布するので,光ファイバ先端部だけが皮膚にくいこんで痛みを発生させることはない。電極を取り付けない場合には,電極と同形状だが皿状ではなく,底面が平らな軟らかい素材製の部材を窪みにはめ込み,痛みを生じさせない。
このようにして,光計測も脳波計測も安定して行え,安全なプローブを提供できる。
以下、本発明の代表的な構成例について列挙する。
(1) 被検体に光を照射するための一つまたは複数の照射用光ファイバと、前記照射用光ファイバから照射され前記被検体内部を伝播した光を検出するための一つまたは複数の検出用光ファイバと、前記照射用光ファイバと前記検出用光ファイバとをそれぞれ固定するための複数の光ファイバ固定具を持つ生体光計測用プローブであって、中心に穴が開いた形状の脳波用電極(コロディオン電極)を用い,前記照射用または検出用光ファイバは,前記電極の穴を通るように配置されることを特徴とする。
(2)前記(1)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具の皮膚に接する側の底面には,脳波用電極の形状に窪んだ窪みがあることを特徴とする。
(3)前記(1)ー(2)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具に固定される照射用または検出用光ファイバは,前記脳波用電極の穴とほぼ同軸になるように配置されることを特徴とする。
(4)前記(1)ー(3)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具の皮膚に接する側の底面と,窪みにはめ込まれた脳波電極の底面がほぼ同じ高さになることを特徴とする。
(5)前記(1)ー(3)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記照射用または検出用光ファイバの先端は,前記固定具の皮膚側の底面または脳波電極の底面とほぼ同じ高さまたはやや突き出るよう配置されることを特徴とする。
(6)前記(5)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記照射用または検出用光ファイバの先端が,前記固定具の皮膚側の底面または脳波電極の底面から突き出る長さは,0から約1ミリメートルになることを特徴とする。
(7)前記(1)ー(6)記載の生体光計測用プローブにおいて、脳波電極を用いない場合には,脳波電極とほぼ同形状の埋め部材で窪みを埋め,皮膚に接する面をほぼ平らにすることを特徴とする。
(8)前記(1)ー(7)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具の皮膚に接する側の底面の縁部には,一つまたは複数の電極の一部または電極のケーブルを通すための切れ込みがあることを特徴とする。
(9)前記(8)記載の生体光計測用プローブにおいて、前記電極のケーブルを通すための切れ込みのほぼ中央と,固定具から引き出される光ファイバの中心線とが成す角度は,11.5度から180度の間の値であることを特徴とする。
(10)前記(1)ー(9)記載の生体光計測用プローブにおいて、固定具及び埋め部材は,例えばゴムやゲルのような柔らかい素材で成型することを特徴する。
(11)前記(1)ー(10)記載の生体光計測用プローブを持つことを特徴とする生体光計測装置。
本発明によれば、光計測も脳波計測も安定して行え,安全な生体光計測用プローブ及びそれを用いた生体光計測装置を実現する。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。
図1は、本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの光ファイバ固定具の一部である固定具の基部の構成を示す図である。これに図2に示す蓋部を被せて使用する。 図1は、本発明の生体光計測用プローブを構成する光ファイバ固定具の基部の(a)鳥瞰図,(b)上から見た俯瞰図,(c)横から見た透視図,(d)横から見た断面図を示す。基部1には,光ファイバ挿入口3と光ファイバ口4が開いており,皮膚に接する側は底部2となっている。基部1の直径と底部2の直径はほぼ同じでもよいが,安定のために底部2の直径が大きい方が望ましい。なお,基部1には細くなった部分があるが,これはここでは図示していない光ファイバ固定具同士をつなぐ連結部を通すための部分である。この細い部分はなくてもよい。底部2の縁には,切れ込み5が形成されている。切れ込み5の最大部分の幅は,電極の柄12(図3)の幅とほぼ同じか,またはやや大きいとよい。この場合は切れ込み5は2つ形成されている。切れ込み5は1つでもよいし,3つ,または4つでもよい。底部2から基部1にかけて,窪み6が形成されている。この窪み6の形状は,図3に示す穴の開いた脳波電極(コロディオン電極)とほぼ同じ形状になっており,電極がすっぽりと納まるようになっている。窪み6の深さは,図3に示す脳波電極の厚みdとほぼ同じである。この光ファイバ固定具を形成する素材は,例えばシリコンゴム,ジェル等の生体適合性のある柔らかい素材を用いるのが望ましい。もちろん,樹脂のような硬い素材を用いてもよい。
図2は、図1に示した本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具の一部である固定具の蓋部の構成を示す図である。図1に示した光ファイバ固定具の基部の上に被せて使用する。図2は、本発明の生体光計測用プローブを構成する固定具の蓋部の(a)鳥瞰図,(b)上から見た俯瞰図,(c)横から見た図,(d)横から見た断面図を示す。蓋部7には,ちょうど固定具基部1の光ファイバ挿入口3の上部にはめ込まれる光ファイバ押さえ部8,基部1の光ファイバ口4に差し込む差込み部9がある。押さえ部8は,光ファイバ挿入口3の上部にはめ込まれ,光ファイバが抜けないように押さえつけている。差込み部9には滑り止めの突起部が形成され,光ファイバ口4にはそれに応じた溝が形成されており,蓋部2が基部1にはめ込まれて滑らないようになっている。差込み部9は,光ファイバが通せるように切り込まれている。光ファイバは,基部1の挿入口3から挿入されて,光ファイバ口4を通って,窪み6に突き出すよう設置される。光ファイバの先端は,底部2とほぼ同じ高さか,または底部よりやや突き出すように設置される。さらに蓋部7を被せ,光ファイバが抜けないよう押さえる。蓋部7と基部1は接着してもよいし,差込み部のみで閉じていてもよい。
図3は,脳波電極の構成である。これは,脳波用クリームを注入するための穴が開いているコロディオン電極と呼ばれるものである。本発明では,光ファイバを通すのに使用し,脳波用クリームまたはペーストは,直接電極内側に塗布することにする。脳波電極は通常は銀製である。銀は酸化しやすいため,あらかじめ食塩水に浸して酸化銀皮膜を表面に形成させた後に使用する。電極10には電極の穴11が開いており,脳波計と接続するためのケーブル13を接合するための電極の柄12が突き出している。電極10は椀状になっており,内側に脳波用クリームやペーストを塗布し,皮膚に密着させる。通常,穴11の直径rは約2ミリメートル,電極の厚みdは2から3ミリメートルの間である。
図4は,光ファイバ固定具に光ファイバを挿入し,脳波電極も取り付けた状態のイメージ図である。基部1に光ファイバ14を挿入して蓋部7をはめ,底部2の切れ込み5から電極の柄12とそれにつながるケーブル13を引き出している。柄12をこのように引き出すことで,底部2は浮くことなく皮膚に接触でき,図5における窪み6部分が、電極10と接触することにより、電極10を皮膚に押し付けるので、電極10と光ファイバも浮くことなく皮膚に安定して接触させることができる。
図5は、図4に示したイメージ図の断面図である。基部1に光ファイバ14が挿入され,上から蓋部7でふたをする。光ファイバ14の途中に凸部がある光ファイバ支え部15ー2があり,凸部が光ファイバ挿入口3の内側の溝とかみ合って光ファイバ14が抜けないようにする。さらに光ファイバ14は光ファイバ口4を通って,光ファイバ先端部15ー1が窪み6へ突き出すように配置されている。光ファイバ先端部15ー1にも凸部があり,光ファイバ口4内側の溝とかみ合って,窪み6へ突き出し過ぎないようにしている。窪み6には脳波電極10がはめ込まれている。脳波電極の穴11と光ファイバ口4と光ファイバ先端部15ー1は,ほぼ同軸上になるように配置され,光ファイバ口4から突き出した光ファイバ先端部15ー1は電極の穴11に挿入される。光ファイバ先端部15ー1の直径は,電極の穴11の直径rとほぼ同じか,やや小さくする。光ファイバ先端部15ー1の,穴11を通す部分以外は直径がrより太くなっており,必要以上に電極底面から光ファイバ先端部15ー11が突き出さないよう,ストッパーの役割も担っている。電極の柄12は,断面図なので分かりづらいが底部2の切れ込み5から引き出されている。電極10の内側には,脳波用ペーストまたはクリームが表面が平らかやや山盛りになるように塗布される。ペーストやクリームは白色なので近赤外光は通るが,散乱してしまうので,光ファイバ先端部15ー1の端面だけ拭き取っておくと,計測の効率がよくなる。電極を押し付ける際に,端面に付着したペーストまたはクリームの層は薄くなるので,ふき取らなくてもよい。新生児を計測する場合などは,押し付けは控えるが,光を透過しやすい皮膚なので計測への影響は少ない。
図6は,図5と同様の断面図である。詳細は図5とほぼ同じだが,異なるのは,電極の柄12を曲げ,切れ込み5を通して上に柄12とケーブル13を逃がしている点である。切れ込み12は内側が一番幅が広くて電極の柄とほぼ同じ幅またはやや広くなっており,縁に近づくほど幅が狭くなっているので,上に逃がした柄12を下から支えて安定にさせることが可能である。この構成により、ケーブル13が頭から離れるので、ケーブル13の操作が容易となる。ただし、寝ている状態で計測する場合,身体の下になる部分には、図5の状態で取り付けた方が、柄12が身体の重みで破損しにくいので良い。
図7は,光ファイバ固定具の別の実施例を上から見た図である。底部2の切れ込み5のバリエーションを示している。図1では,切れ込み5が2つの実施例を示したが,図7(a)は2つで別方向を向いた実施例,(b)は3つの実施例,(c)は4つの実施例,(d)(e)はすべて1つの切れ込みがある実施例だが,方向が異なるバリエーションである。どの切れ込みに柄12を通すかは,光ファイバ14との位置関係や,頭のどの部位を計測するかにより,ケーブル13をどの方向に出すと使用しやすいかで決める。例えば,光トポグラフィ本体が頭部に対して右側に,脳波計本体が左側にある場合,光ファイバ固定具は回転して光ファイバが出る方向を調節できるので,光ファイバ14は右方向に出すようにし,脳波電極の柄12は,左側を向いている切れ込み5を選んで通すことになる。また,寝ている新生児を計測する場合,後頭部に配置される光ファイバ固定具では,ケーブル13に体重がかからないよう,隣の固定具の間をすり抜けられる方向の切れ込み5にケーブルを通す。なお,これらは対称になるように切れ込み5が形成されているが,非対称に形成してもよい。
図8は,光ファイバ挿入口3と切れ込み5と脳波電極10の位置関係を示した図である。図8(a)は上から見た図,図8(b)は断面図である。ここで,各部位のサイズを説明する。
W:切れ込みの幅;2〜5mm,d1:光ファイバ支え部の直径;2〜5mm,d2:光ファイバの直径;1〜3mm,L:脳波電極の直径;約10mm,t:くびれ部の高さ;2〜10mm,D1:光ファイバ固定具のくびれ部の直径;5〜10mm,D2:光ファイバ固定具の上部の直径;8〜15mm,D3:光ファイバ固定具の基部の直径;10〜15mm。
18ー1は,光ファイバ挿入口3の中心線,18ー2は切れ込み5の中心線である。光ファイバと電極の柄がぶつからないようにするためには,18ー1と18ー2の成す角度θの最小値は,以下の式で表される。
θ=sin-1((d2+W)/D2) ... (1)
θの最大値は,光ファイバ挿入口と切れ込みが直線上にあるときなので,θの範囲は以下の式で表される。
180°≧ θ ≧ sin-1((d2+W)/D2) ...(2)
上記のd2の最小値,Wの最小値,D2の最大値を用いて換算すると,θの範囲は約11.5°〜180°の範囲となる。
図示していないが,電極の柄12の長さは約10mmなので,高さtが10mm以上ある場合は,
θの最小値は上記の(2)の範囲よりも小さくともよい。しかし実際は,tが大きいと固定具が不安定になるため,10mm以下の方が安定していて良い。
図9は,窪み6に電極10をはめ込まない場合に使用する,埋め部材である。埋め部材16は,電極10とほぼ同じ形状をしているが,柄はなく,椀状にもなっていない。埋め部材の穴17が開いているのみで,底面は平らになっている。穴17の直径はrとほぼ同じが,やや小さい方が良い。特に,埋め部材を軟らかい素材で成型する場合には,光ファイバ先端部15ー1の細い部分と同じか,それよりもやや小さい直径にすると,先端部15ー1から埋め部材が抜け落ち難くなる。厚みは,電極の厚みdとほぼ同じ厚みにして,埋め部材16を窪み5にはめ込んだときに,底部2と埋め部材16の間の段差がほぼ無いか,小さいことが望ましい。
図10は,光ファイバ固定具に光ファイバを挿入し,埋め部材をはめ込んだ場合の断面図である。詳細は図5とほぼ同じであるが,窪み5には埋め部材16をはめ込んでいる。光ファイバ先端部15ー1は,埋め部材16の底面とほぼ同じ高さか,やや(1ミリメートル以下)突き出している程度なので,皮膚に食い込むという問題はなく,安全である。
図11以降は,上記の光ファイバ固定具,脳波電極を取り付けた光ファイバ固定具を,被験者への装着を実現する構成を示す。
図11は,本発明の被験者への装着を実現する一実施例になる生体光計測用プローブの構成の一例を示すイメージ図である。図11(a)は,光ファイバ固定具間をほぼ一定距離に保つための縦固定部19を,伸縮性のある素材でできたキャップ21に接着したものである。伸縮性のある素材とは,例えば,伸縮性のある布などである。縦固定部19には,光ファイバ固定具を差し込むためのリング20が3個設置されている。図11(b)に示すように,縦固定部19のリング20は,連結部材22で連結され,連結部材22はリング20を中心に回転できるように構成する。その手段は,図13(a)に示すように,光ファイバ固定具1のくびれ部1ー2にリング20と連結部材22のリングを一緒にはめ込んでも良いし,図13(b)に示すように,リング20に,連結部材22をはめ込める溝状固定部分を設けても良い。また,図13(c)に示すように,リング20とは別の,リング20と連結部材22のリングをはめ込んで固定する部品20ー1を用意してもよい。なお,伸縮性素材の一部または複数部分に,脳波用電極を取り付けても良い。
図12は,図11のプローブを被験者23に装着した様子である。伸縮性素材のキャップ21が伸び,それに伴って連結部材22が固定具(基部1と蓋部7)が差し込まれるリング20のほぼ中央を中心に回転して縦固定部19同士の間隔が広がる。縦固定部19及び連結部材22の素材は伸縮性がほぼないので,縦固定部19が接着されている部分は伸びず,連結部材22で連結された隣り合う縦固定部部19上のリング20同士はほぼ一定距離を保ったまま,いろいろなサイズの頭にプローブをフィットさせることができる。
図13は,上記で説明しているように,固定具基部1と縦固定部19のリング20,連結部材22の位置関係を示す断面図である。図13(a)は,リング20と連結部材22を,基部1を挿入することで留めている。連結部材22は基部1の周りを回転する。図13(b)は,リング20に連結部材を留める突起がある実施例である。連結部材22は,このリング20の突起部分にはめ込まれ,リング20の突起部分の周りを回転する。図13(c)は,リング20と連結部材22のリングをはめ込んで固定する部品20ー1を用いて,連結部材22を留めている。連結部材22は,部品20ー1の周りを回転する。
図14は,図11の伸縮性のある素材21の代わりに,樹脂製ネット(ネトロン)24を用いたものである。樹脂性ネット24は,一定方向には伸縮するが,別の方向は伸びない。この伸びない方向を縦固定部19として利用し,伸びない方向に等間隔にリング20を固定する。この距離は,今までと同様2又は3センチである。縦固定部19の方向が合わなくなる部分は,図14に示すように,樹脂製ネットを複数枚つなぎ合わせて,方向を切り替えて使用してもよい。なお,ネットの一部または複数部分に,脳波用電極を取り付けてもよい。
図15は,図14のプローブを被験者4に装着させた様子である。機能としては,図12と同様である。
図16は,図15の樹脂製ネットを利用するプローブと同様だが,使用しないネット部分を切り取り,例えば,耳を避けて装着できるようにしたものである。
図17は,図16のプローブを装着した様子である。
図18は,樹脂製ネットの伸びない方向を縦固定部19として利用する他に,さらにネットの網目をリング22の代用として使用する構成である。ネットの網目に直接独立した光ファイバ固定具(基部1と蓋部7)を差し込み,使用する。その際,挿入する伸びない方向の網目間距離は,2又は3センチになるようにする。
図19は,図18を被験者23に装着させた様子である。
以上詳述したように、本発明によれば、光計測と脳波計測を安定にかつ安全に計測できる生体光計測用プローブを実現できる。
本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具の基部の(a)鳥瞰図,(b)上から見た俯瞰図,(c)横からみた透視図,及び(d)横から見た断面図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具の蓋部の(a)鳥瞰図,(b)上から見た俯瞰図,(c)横からみた図,及び(d)横から見た断面図。 本発明の一実施例に使用する脳波電極の断面及び俯瞰図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具に光ファイバと脳波電極をはめ込んだ状態のイメージ図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具に光ファイバを挿入し,脳波電極をはめ込んだ状態の断面図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具に光ファイバを挿入し,柄を曲げた状態の脳波電極をはめ込んだ状態の断面図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具の底部にある切れ込みが図1とは異なるパターンを示す図で,(a)は2つで図1と異なるバターン,(b)は3つある,(c)は4つある,(d)(e)は1つで各々方向が異なるパターンの俯瞰図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定部の断面図および俯瞰図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの埋め部材の断面図および俯瞰図。 本発明の一実施例になる生体光計測用プローブの固定具に光ファイバを挿入し,埋め部材をはめ込んだ状態の断面図。 本発明によるプローブの,伸縮性素材を用いた実施例の(a)基部を伸縮性素材のキャップに接着した様子,(b)さらに連結部材を取り付けた様子を示すイメージ図。 図11のプローブを被験者が装着した様子を示す図。 図11の実施例の,光ファイバ固定具のソケット,リング,連結部材の構成を示した断面図。 本発明によるプローブの,樹脂製ネット素材を用いた実施例のイメージ図。 図14のプローブを被験者が装着した様子を示す図。 本発明によるプローブの,樹脂製ネット素材を用いた別の実施例のイメージ図。 図16のプローブを被験者が装着した様子を示す図。 本発明によるプローブの,樹脂製ネット素材を用いたさらに別の実施例のイメージ図。 図18のプローブを被験者が装着した様子を示す図。
符号の説明
1:光ファイバ固定具の基部、1ー2:光ファイバ固定具のくびれ部,2:光ファイバ固定具の底部、3:光ファイバ挿入口、4:光ファイバ口、5:切れ込み、6:窪み、7:光ファイバ固定具の蓋部、8:光ファイバ押さえ部、9:差込み部、10:脳波電極、11:電極の穴、12:電極の柄、13:ケーブル,14:光ファイバ、15ー1:光ファイバ先端部、15ー2:光ファイバ支え部,16:埋め部材、17:埋め部材の穴,18ー1:中心線1,18ー2:中心線2,19:縦固定部、20:リング,20ー1:リング13と連結部材3のリングをはめ込んで固定する部品,21:伸縮素材のキャップ、22:連結部材、23:被験者、24:樹脂製ネット(ネトロン)。

Claims (10)

  1. 被検体に光を照射するための一つまたは複数の照射用光ファイバと、前記照射用光ファイバから照射され前記被検体内部を伝播した光を検出するための一つまたは複数の検出用光ファイバと、前記照射用光ファイバと前記検出用光ファイバとをそれぞれ固定するための複数の光ファイバ固定具を持つ生体光計測用プローブであって、中心に穴が開いた形状の脳波用電極を用い、前記固定具の皮膚に接する側の底面の縁部には,一つまたは複数の脳波電極の一部または電極のケーブルを通すための切れ込みがあり、前記照射用または検出用光ファイバは、前記電極の穴を通るように配置されることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  2. 請求項1記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具の皮膚に接する側の底面には,脳波用電極の形状に窪んだ窪みがあることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  3. 請求項1から2記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具に固定される照射用または検出用光ファイバは,前記脳波用電極の穴とほぼ同軸になるように配置されることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  4. 請求項1から3記載の生体光計測用プローブにおいて、前記固定具の皮膚に接する側の底面と,窪みにはめ込まれた脳波電極の底面がほぼ同じ高さになることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  5. 請求項1から3記載の生体光計測用プローブにおいて、前記照射用または検出用光ファイバの先端は,前記固定具の皮膚側の底面または脳波電極の底面とほぼ同じ高さまたはやや突き出るよう配置されることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  6. 請求項5記載の生体光計測用プローブにおいて、前記照射用または検出用光ファイバの先端が,前記固定具の皮膚側の底面または脳波電極の底面から突き出る長さは,0から約1ミリメートルになることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  7. 請求項1ー6記載の生体光計測用プローブにおいて、脳波電極を用いない場合には,脳波電極とほぼ同形状の埋め部材で窪みを埋め,皮膚に接する面をほぼ平らにすることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  8. 請求項1記載の生体光計測用プローブにおいて、前記電極のケーブルを通すための切れ込みのほぼ中央と,固定具から引き出される光ファイバの中心線とが成す角度は,11.5度から180度の間の値であることを特徴とする生体光計測用プローブ。
  9. 請求項1ー8記載の生体光計測用プローブにおいて、固定具及び埋め部材は,ゴムやゲルのような柔らかい素材で成型することを特徴する生体光計測用プローブ。
  10. 請求項1から9記載の生体光計測用プローブを持つことを特徴とする、生体光計測装置。
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