JP2004097590A - 生体計測用プローブ、及び生体計測用プローブホルダー - Google Patents
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Abstract
【課題】電極と光プローブの異種の測定用プローブによる同時測定を可能とする生体計測用プローブ、及び生体計測用プローブホルダーを提供する。
【解決手段】生体計測用プローブにおいて電極と光プローブとを同一の測定プローブに設ける構成とすることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。また、生体計測用プローブホルダーにおいて生体計測用プローブを着脱自在とする取り付け穴を所定位置に設けることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】生体計測用プローブにおいて電極と光プローブとを同一の測定プローブに設ける構成とすることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。また、生体計測用プローブホルダーにおいて生体計測用プローブを着脱自在とする取り付け穴を所定位置に設けることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体計測に用いるプローブ、及びプローブを保持するホルダーに関し、医用分野、脳機能研究分野に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
生体の各機能の研究や診断を行うための装置が知られている。例えば、脳機能の研究や診断を行うための装置として、fMRI(機能的MRI)、PET(ポジトロネミッショントモグラフィー、陽電子放射断層法)、MEG(脳磁気計測装置)、脳波計(EEG)、光計測などが知られている。これらの各種測定において、コストや測定の簡便性の点で、脳波計測と光生体計測が類似している。脳波計測は神経活動を測定するものであり、光生体計測は血流変化を測定するものであってそれぞれ測定機能を異にしている。
【0003】
脳波計測は、脳波電極を測定部位に取り付けることによって行われる。脳波電極の取付けは、頭部の形状を測定し、測定部位上において所定の比率で配置されるようにしている。図8(a)は脳波電極の一構成例を示している。脳波電極は信号線111が接続された電極103を絶縁部材107で固定して構成され、導電性グリース105を介して頭皮等の計測対象30に取り付けられる。また、図8(b)は脳波電極の他の構成例を示している。この脳波電極は信号線111が接続された環状の電極103を環状の絶縁部材107で固定して構成され、環状の中央部分を通して注入される低粘性の導電性グリース105あるいは電解液を介して頭皮等の計測対象30に取り付けられる。
【0004】
また、光生体計測は、光プローブを測定部位に取り付けることによって行われる。光プローブの取付けは、送光部と受光部との間の距離を一定距離として配置することが多いため、所定の機械的強度を有したホルダーに取り付け穴を設け、ホルダーを頭部に固定した後に光プローブを取り付けるか、あるいは予め光プローブを取り付けたホルダーを頭部に固定している。
【0005】
図8(c)は光プローブの一構成例を示している。発光プローブ101及び受光プローブ102は、光ファイバーを固定部材104に固定して構成され、ホルダー120によって頭皮等の計測対象30に取り付けられる。発光プローブ101から投射された光は計測対象30の内部を通過した後、受光プローブ102検出される。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
【特許文献1】
特開平8−184593号公報(第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
脳機能等の生体の各部分の機能を研究、診断するには、これら神経活動と血流変化とを同時に計測し、相補的に使用することが望ましい。しかしながら、神経活動と血流変化とを同時に測定することは困難であるため、現状ではそれぞれ単独で測定している。これは、脳波計測及び光生体計測は、共に頭皮等の測定部位の外周部分に電極や光プローブ等の測定用プローブを取り付ける必要があり、そのために、脳波計測と光生体計測を同時に行おうとすると、各計測に用いる測定用プローブを同一測定部位に設ける必要があり、これら各測定用プローブが互いに物理的に干渉し競合するためである。
【0008】
また、各測定用プローブの測定部位への取り付けにおいて、髪の毛を如何に避けるかという問題と、取り付け位置の問題がある。脳波検出用の電極を取り付ける場合には、ある定まった比率で配置するため、測定した頭部の形状に合わせて個々のプローブを配置する必要があるため、ホルダーを用いて一括して取り付けることができない。また、髪の毛がある部位に取り付けるには、測定部位以外の場所に髪を寄せて地肌を露出させ、導電性グリースを用いて肌と電気的に接触させる方法が主に採用されている。また、髪の毛の除去をあまり行わずに、粘性が低い導電性の溶液を用いて肌と電気的に接触させる方法も試みられているが、溶液を保持することが難しく損失するという問題がある。
【0009】
一方、光プローブは、通常送光部と受光部との間の距離を一定距離にして配置することが多く行われており、ある程度の機械的強度を有したホルダーに取付用の穴を設け、ホルダーを頭部に固定した後に光プローブを取り付けたり、あるいは予め光プローブを取り付けたホルダーを頭部に固定している。
【0010】
したがって、電極と光プローブは取り付けの態様が異なるため、電極と光プローブを同一測定部位に取り付けることが難しく、この点からも脳波計測と光生体計測を同時に行うことが困難となっている。
【0011】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、電極と光プローブの異種の測定用プローブによる同時測定を可能とする生体計測用プローブ、及び生体計測用プローブホルダーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生体計測用プローブにおいて電極と光プローブとを同一の測定プローブに設ける構成とすることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。また、本発明は、生体計測用プローブホルダーにおいて生体計測用プローブを着脱自在とする取り付け穴を所定位置に設けることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。
【0013】
本発明の生体計測用プローブは、光による生体計測を行うための光源、光検出器、光ファイバーの少なくとも何れか一つを有する光プローブと、生体中の電流を検出する電極とを備え、光プローブ先端の外周あるいは内周の少なくとも一部に電極を取り付ける構成とし、これによって生体の光計測及び電流計測の同時測定を可能とする。ここで、光プローブは計測対象に対して送光する光源、計測対象からの光を受光し検出する光検出器、送光あるいは受光する光ファイバーの少なくとも何れか一つとする。
【0014】
さらに、上記の生体計測用プローブは、光プローブ先端の外周あるいは内周の少なくとも一部に電極を取り付ける構成として、光プローブと電極を同心状に配置する構成、光ファイバーの外装金属を電極とする構成、光ファイバーの外装の外周に電極を設ける構成、光源及び/又は光検出器の端面あるいは光ファイバーの先端の外周部分に設けた溝内に電極を配置する構成とすることができる。
【0015】
また、溝内に電極を配置する構成において、溝と生体計測用プローブの外周面との間に電極の検出面に電解液を注入する連通孔を備える。この連通孔を通して電解液を電極の検出面に注入することで、電極と測定部位の肌との間の電気的な接触を良好なものとする。
【0016】
また、本発明は、前記の生体計測用プローブを保持し計測位置に位置決めするために、計測位置を定める取り付け穴を備え、計測対象への取り付け面と反対側において生体計測用プローブを着脱可能とする生体計測用プローブホルダーを備える。
【0017】
また、本発明の生体計測用プローブは、光プローブと電極とを分離した構成とすることもでき、先端に設けた環状の電極と、環状電極の中央の開口部に連通し電極の検出面に電解液を注入する連通孔と、環状電極の検出面の外周を囲むシール部材とを同心円状の配置する構成とする。連通孔を通して電極の検出面に電解液を注入することで電極と測定部位の肌との間の電気的な接触を良好なものとし、シール部材を肌に押し当てることによって電解液の漏れを防止する。
【0018】
この生体計測用プローブを保持する生体計測用プローブホルダーは、生体の電流を検出する計測位置を定める第1の取り付け穴と、送光位置又は受光位置を定める第2の取り付け穴とを備える構成とする。この生体計測用プローブホルダーにおいて、計測対象の取り付け面と反対側において第1の取り付け穴内に生体計測用プローブを着脱可能とする。
【0019】
また、他の生体計測用プローブホルダーは、送光位置又は受光位置を定める取り付け穴と、計測対象の取り付け面側に形成する生体の電流を検出する計測位置を定める凹部とを備える構成とする。この生体計測用プローブにおいて、取り付け穴内に光プローブを着脱可能とし、凹部内に電極を着脱可能とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生体計測用プローブの第1〜第7の形態、及び本発明の生体計測用プローブホルダーの第1,2の形態を図1〜図7を用いて説明する。
【0021】
はじめに、本発明の生体計測用プローブの第1の形態について図1を用いて説明する。図1において、生体計測用プローブ1aは光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は光ファイバー2の先端面を露出させて固定すると共に、その先端面側に形成した凹部に環状の電極3を取り付けて構成される。生体計測用プローブ1aを端面側から見ると、図1(c)に示すように、中心から外周方向に向かって光ファイバー2、電極3、及び固定部材4は同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、電極3は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、光ファイバー2の先端面の外周の任意の位置に配置することができる。
【0022】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1aを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1aは、図1(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1aを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着することによって、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触し、光計測及び脳波計測等の電流検出を行うことができる。
【0023】
次に、本発明の生体計測用プローブの第2の形態について図2を用いて説明する。第2の形態は、第1の形態において光ファイバーと電極を逆の位置関係とするものである。
【0024】
図2において、生体計測用プローブ1bは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は光ファイバー2の先端面を露出させて固定すると共に、その先端面側を環状とし、その環状の中央部分に電極3を取り付けて構成される。生体計測用プローブ1bを端面側から見ると、図2(c)に示すように、中心から外周方向に向かって電極3、光ファイバー2、及び固定部材4は同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、光ファイバー2の先端面は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、光ファイバーの設置位置は電極3の先端面の外周の任意位置とすることができる。
【0025】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1bを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1bは、図2(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1bを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着することによって、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触し、光計測及び脳波計測等の電流検出を行うことができる。
【0026】
本発明の生体計測用プローブの第3の形態について図3を用いて説明する。第3の形態は、第1の形態において電極を測定対象に押し当てる構成を備えるものである。
【0027】
図3において、生体計測用プローブ1cは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は絶縁部材5をスライド自在に保持する。絶縁部材5は、光ファイバー2の先端面及び電極3を測定対象30側に露出させて固定する。電極3の先端面側は環状とし、中央部分に光ファイバー2を取り付けて同軸状に配置される。また、光ファイバー2及び電極3が取り付けられる絶縁部材5と固定部材4との間にはばね材等の弾性部材9が設けられる。この弾性部材9は絶縁部材5を測定対象30側に付勢し、これによって光ファイバー2及び電極3の各露出面を測定対象30に押し当てる。
【0028】
生体計測用プローブ1cを端面側から見ると、図3(c)に示すように、中心から外周方向に向かって光ファイバー2、電極3、絶縁部材5、及び固定部材4が同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、電極3は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、電極3の設置位置は光ファイバー2の先端面の外周の任意とすることができる。
【0029】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1cを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1cは、図3(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1cを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着すると、弾性部材9が絶縁部材5を測定対象30に付勢し、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触して光計測及び脳波計測等の電流検出を行う。
【0030】
本発明の生体計測用プローブの第4の形態について図4を用いて説明する。第4の形態は、光ファイバーと電極を一体化した構成例である。
【0031】
図4において、生体計測用プローブ1dは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。図4(a),(b)は光ファイバーと電極を一体化した構成を示している。
【0032】
図4(a)に示す構成例において、光ファイバー2の外周部分をビニールチューブ等のファイバー保護部材6で覆い、光ファイバーの先端部分をファイバー保護部材6に代えて電極3を用いて覆う。これによって光ファイバー2と電極3とを一体化する。さらに、電極3の外周は、測定対象との接触面を除いて絶縁部材7で覆い、接触面以外の部分と絶縁する。なお、絶縁部材7は電極3と共に隣接するファイバー保護部材6を共に覆う構成とすることができる。
【0033】
また、図4(b)の構成例は、電極の周囲に金属シースを設ける構成である。電極を銀等の柔らかい金属素材を使用した場合、光ファイバーと電極との硬度が異なるため、両先端面を同一平面に研磨することが難しい。そこで、電極3の内周部分又は外周部分あるいは内周及び外周部分に金属シース8を設け、この金属シース8によって電極3を保持し、光ファイバーと電極の先端面の研磨を容易なものとする。さらに、電極3の外周は、図4(a)の構成例と同様に、測定対象との接触面を除いて絶縁部材7で覆う。
【0034】
図4(c)は、図4(a),(b)に示した光ファイバー及び電極を一体化した構成部分を用いた生体計測用プローブ例を示している。固定部材4は絶縁部材7をスライド自在に保持する。絶縁部材7は、光ファイバー2の先端面及び電極3を測定対象30側に露出させて固定する。生体計測用プローブ1dの端面では、光ファイバー2の外周に電極3が同軸状に配置される。また、絶縁部材7と固定部材4との間にはばね材等の弾性部材9が設けられる。この弾性部材9は絶縁部材5を測定対象30側に付勢し、これによって光ファイバー2及び電極3の各露出面を測定対象30に押し当てる。
【0035】
光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となり、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。
【0036】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は開口部を備え、生体計測用プローブ1dを測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1dを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着すると(図4(c))、弾性部材9が絶縁部材7を測定対象30に付勢し、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触して光計測及び脳波計測等の電流検出を行う。
【0037】
本発明の生体計測用プローブの第5の形態について図5を用いて説明する。第5の形態は、前記した生体計測用プローブの各態様において、先端部に電解液を注入する部分を備える構成例である。
【0038】
図5において、生体計測用プローブ1eは、外部から電極3に達する孔と、電極3に前記貫通口孔と連通し露出面に達する孔とを形成し、外部と電極3の露出面とをつなぐ連通孔12を絶縁部材7に備える。この連通孔12は、測定対象と電極との間の電気抵抗を下げるために、電極3の先端面に電解液を注入するものである。さらに、絶縁部材7あるいは固定部材4には、電極3の外周部分を囲むようにシール部材10を設け、注入した電解液が外部に流出することを防ぐ。シール部材10としてガスケットを使用することができる。
【0039】
なお、電極3で検出した信号は、絶縁部材7内を通る信号線11を通して取り出される。
【0040】
本発明の生体計測用プローブの第6の形態について図6を用いて説明する。第6の形態は、電極を備える生体計測用プローブ1fと、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1gとを生体計測用プローブホルダー20に取り付け構成例である。
【0041】
電極を備える生体計測用プローブ1fは、第5の形態に示した生体計測用プローブ1eにおいて、光ファイバーを取り除いた構成、あるいは連通孔12及び光ファイバーを除き光ファイバーの部分を貫通孔13とする構成とし、電極3による検出のみを行う構成例を示している。また、生体計測用プローブ1gは、光ファイバー2のみを備える構成例であり、弾性部材9によって付勢される光ファイバー2を固定部材4に設ける構成である。
【0042】
生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1f,1gを取り付ける取り付け穴を有し、当該取り付け穴に測定対象30と反対側から挿入することで取り付ける。なお、生体計測用プローブ1f用の取り付け穴の径と生体計測用プローブ1f用の取り付け穴の径は、異なる構成とすることも同径とする構成とすることもできる。径を異なる構成によれば、電極の配置光ファイバーの配置の位置関係を予め定めることができる。また、同径とする構成によれば、電極と光ファイバーの配置位置を測定時に任意に設定することができる。
【0043】
本発明の生体計測用プローブの第7の形態について図7を用いて説明する。第7の形態は、電極を備える生体計測用プローブ1hと、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1i,1jとを生体計測用プローブホルダー20に取り付け構成例である。
【0044】
生体計測用プローブホルダー20は、電極を備える生体計測用プローブ1hを取り付けるための凹部25と、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1i,1jを取り付けための開口部24を備える。生体計測用プローブホルダー20は、測定対象と反対側に設けた硬質部材22と、測定対象側に設けた軟質部材23とを備える。硬質部材22は開口部24に生体計測用プローブ1i,1jの固定部材4を挿入して取り付け、軟質部材23は測定対象との対向面に設けた凹部25に電極を有する生体計測用プローブ1hを取り付ける。軟質部材23は生体計測用プローブ1hを収納するに充分な厚さを備える。
【0045】
生体計測用プローブ1hと生体計測用プローブ1i,1jの配置位置は、生体計測用プローブホルダー20に形成した開口部24と凹部25との配意位置で定めることができる。図7(b)は、生体計測用プローブホルダー20に設けた開口部24と凹部25の位置を示したものであり、図中において×印は電極による生体計測用プローブ1hを示し、白抜きの丸印及び斜線を施した丸印は、光ファイバーによる生体計測用プローブ1i,1jを示している。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の生体計測用プローブ及び生体計測用プローブホルダーによれば、電極と光プローブの異種の測定用プローブによる同時測定を可能とすることができる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体計測用プローブの第1の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図2】本発明の生体計測用プローブの第2の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図3】本発明の生体計測用プローブの第3の形態を、及び生体計測用プローブホルダー説明するための図である。
【図4】本発明の生体計測用プローブの第4の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図5】本発明の生体計測用プローブの第5の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図6】本発明の生体計測用プローブの第6の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図7】本発明の生体計測用プローブの第7の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図8】従来の電極及び光プローブを説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a〜1j…生体計測用プローブホルダー、2…光ファイバー、3…電極、4…固定部材、5…絶縁部材、6…光ファイバー保護部材、7…絶縁部材、8…金属シース、9…弾性部材、10…シール部材、11…信号線、12…連通孔、13…貫通孔、20…生体計測用プローブホルダー、21…開口部、22…硬質部材、23…軟質部材、24…開口部、25…凹部、30…測定対象、101…発光プローブ、102…受光プローブ、103…電極、104…固定部材、105…導電性グリース、107…絶縁部材、111…信号線、120…ホルダー。
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体計測に用いるプローブ、及びプローブを保持するホルダーに関し、医用分野、脳機能研究分野に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
生体の各機能の研究や診断を行うための装置が知られている。例えば、脳機能の研究や診断を行うための装置として、fMRI(機能的MRI)、PET(ポジトロネミッショントモグラフィー、陽電子放射断層法)、MEG(脳磁気計測装置)、脳波計(EEG)、光計測などが知られている。これらの各種測定において、コストや測定の簡便性の点で、脳波計測と光生体計測が類似している。脳波計測は神経活動を測定するものであり、光生体計測は血流変化を測定するものであってそれぞれ測定機能を異にしている。
【0003】
脳波計測は、脳波電極を測定部位に取り付けることによって行われる。脳波電極の取付けは、頭部の形状を測定し、測定部位上において所定の比率で配置されるようにしている。図8(a)は脳波電極の一構成例を示している。脳波電極は信号線111が接続された電極103を絶縁部材107で固定して構成され、導電性グリース105を介して頭皮等の計測対象30に取り付けられる。また、図8(b)は脳波電極の他の構成例を示している。この脳波電極は信号線111が接続された環状の電極103を環状の絶縁部材107で固定して構成され、環状の中央部分を通して注入される低粘性の導電性グリース105あるいは電解液を介して頭皮等の計測対象30に取り付けられる。
【0004】
また、光生体計測は、光プローブを測定部位に取り付けることによって行われる。光プローブの取付けは、送光部と受光部との間の距離を一定距離として配置することが多いため、所定の機械的強度を有したホルダーに取り付け穴を設け、ホルダーを頭部に固定した後に光プローブを取り付けるか、あるいは予め光プローブを取り付けたホルダーを頭部に固定している。
【0005】
図8(c)は光プローブの一構成例を示している。発光プローブ101及び受光プローブ102は、光ファイバーを固定部材104に固定して構成され、ホルダー120によって頭皮等の計測対象30に取り付けられる。発光プローブ101から投射された光は計測対象30の内部を通過した後、受光プローブ102検出される。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
【特許文献1】
特開平8−184593号公報(第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
脳機能等の生体の各部分の機能を研究、診断するには、これら神経活動と血流変化とを同時に計測し、相補的に使用することが望ましい。しかしながら、神経活動と血流変化とを同時に測定することは困難であるため、現状ではそれぞれ単独で測定している。これは、脳波計測及び光生体計測は、共に頭皮等の測定部位の外周部分に電極や光プローブ等の測定用プローブを取り付ける必要があり、そのために、脳波計測と光生体計測を同時に行おうとすると、各計測に用いる測定用プローブを同一測定部位に設ける必要があり、これら各測定用プローブが互いに物理的に干渉し競合するためである。
【0008】
また、各測定用プローブの測定部位への取り付けにおいて、髪の毛を如何に避けるかという問題と、取り付け位置の問題がある。脳波検出用の電極を取り付ける場合には、ある定まった比率で配置するため、測定した頭部の形状に合わせて個々のプローブを配置する必要があるため、ホルダーを用いて一括して取り付けることができない。また、髪の毛がある部位に取り付けるには、測定部位以外の場所に髪を寄せて地肌を露出させ、導電性グリースを用いて肌と電気的に接触させる方法が主に採用されている。また、髪の毛の除去をあまり行わずに、粘性が低い導電性の溶液を用いて肌と電気的に接触させる方法も試みられているが、溶液を保持することが難しく損失するという問題がある。
【0009】
一方、光プローブは、通常送光部と受光部との間の距離を一定距離にして配置することが多く行われており、ある程度の機械的強度を有したホルダーに取付用の穴を設け、ホルダーを頭部に固定した後に光プローブを取り付けたり、あるいは予め光プローブを取り付けたホルダーを頭部に固定している。
【0010】
したがって、電極と光プローブは取り付けの態様が異なるため、電極と光プローブを同一測定部位に取り付けることが難しく、この点からも脳波計測と光生体計測を同時に行うことが困難となっている。
【0011】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、電極と光プローブの異種の測定用プローブによる同時測定を可能とする生体計測用プローブ、及び生体計測用プローブホルダーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生体計測用プローブにおいて電極と光プローブとを同一の測定プローブに設ける構成とすることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。また、本発明は、生体計測用プローブホルダーにおいて生体計測用プローブを着脱自在とする取り付け穴を所定位置に設けることによって電極と光プローブによる同時測定を可能とする。
【0013】
本発明の生体計測用プローブは、光による生体計測を行うための光源、光検出器、光ファイバーの少なくとも何れか一つを有する光プローブと、生体中の電流を検出する電極とを備え、光プローブ先端の外周あるいは内周の少なくとも一部に電極を取り付ける構成とし、これによって生体の光計測及び電流計測の同時測定を可能とする。ここで、光プローブは計測対象に対して送光する光源、計測対象からの光を受光し検出する光検出器、送光あるいは受光する光ファイバーの少なくとも何れか一つとする。
【0014】
さらに、上記の生体計測用プローブは、光プローブ先端の外周あるいは内周の少なくとも一部に電極を取り付ける構成として、光プローブと電極を同心状に配置する構成、光ファイバーの外装金属を電極とする構成、光ファイバーの外装の外周に電極を設ける構成、光源及び/又は光検出器の端面あるいは光ファイバーの先端の外周部分に設けた溝内に電極を配置する構成とすることができる。
【0015】
また、溝内に電極を配置する構成において、溝と生体計測用プローブの外周面との間に電極の検出面に電解液を注入する連通孔を備える。この連通孔を通して電解液を電極の検出面に注入することで、電極と測定部位の肌との間の電気的な接触を良好なものとする。
【0016】
また、本発明は、前記の生体計測用プローブを保持し計測位置に位置決めするために、計測位置を定める取り付け穴を備え、計測対象への取り付け面と反対側において生体計測用プローブを着脱可能とする生体計測用プローブホルダーを備える。
【0017】
また、本発明の生体計測用プローブは、光プローブと電極とを分離した構成とすることもでき、先端に設けた環状の電極と、環状電極の中央の開口部に連通し電極の検出面に電解液を注入する連通孔と、環状電極の検出面の外周を囲むシール部材とを同心円状の配置する構成とする。連通孔を通して電極の検出面に電解液を注入することで電極と測定部位の肌との間の電気的な接触を良好なものとし、シール部材を肌に押し当てることによって電解液の漏れを防止する。
【0018】
この生体計測用プローブを保持する生体計測用プローブホルダーは、生体の電流を検出する計測位置を定める第1の取り付け穴と、送光位置又は受光位置を定める第2の取り付け穴とを備える構成とする。この生体計測用プローブホルダーにおいて、計測対象の取り付け面と反対側において第1の取り付け穴内に生体計測用プローブを着脱可能とする。
【0019】
また、他の生体計測用プローブホルダーは、送光位置又は受光位置を定める取り付け穴と、計測対象の取り付け面側に形成する生体の電流を検出する計測位置を定める凹部とを備える構成とする。この生体計測用プローブにおいて、取り付け穴内に光プローブを着脱可能とし、凹部内に電極を着脱可能とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生体計測用プローブの第1〜第7の形態、及び本発明の生体計測用プローブホルダーの第1,2の形態を図1〜図7を用いて説明する。
【0021】
はじめに、本発明の生体計測用プローブの第1の形態について図1を用いて説明する。図1において、生体計測用プローブ1aは光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は光ファイバー2の先端面を露出させて固定すると共に、その先端面側に形成した凹部に環状の電極3を取り付けて構成される。生体計測用プローブ1aを端面側から見ると、図1(c)に示すように、中心から外周方向に向かって光ファイバー2、電極3、及び固定部材4は同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、電極3は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、光ファイバー2の先端面の外周の任意の位置に配置することができる。
【0022】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1aを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1aは、図1(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1aを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着することによって、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触し、光計測及び脳波計測等の電流検出を行うことができる。
【0023】
次に、本発明の生体計測用プローブの第2の形態について図2を用いて説明する。第2の形態は、第1の形態において光ファイバーと電極を逆の位置関係とするものである。
【0024】
図2において、生体計測用プローブ1bは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は光ファイバー2の先端面を露出させて固定すると共に、その先端面側を環状とし、その環状の中央部分に電極3を取り付けて構成される。生体計測用プローブ1bを端面側から見ると、図2(c)に示すように、中心から外周方向に向かって電極3、光ファイバー2、及び固定部材4は同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、光ファイバー2の先端面は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、光ファイバーの設置位置は電極3の先端面の外周の任意位置とすることができる。
【0025】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1bを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1bは、図2(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1bを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着することによって、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触し、光計測及び脳波計測等の電流検出を行うことができる。
【0026】
本発明の生体計測用プローブの第3の形態について図3を用いて説明する。第3の形態は、第1の形態において電極を測定対象に押し当てる構成を備えるものである。
【0027】
図3において、生体計測用プローブ1cは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。固定部材4は絶縁部材5をスライド自在に保持する。絶縁部材5は、光ファイバー2の先端面及び電極3を測定対象30側に露出させて固定する。電極3の先端面側は環状とし、中央部分に光ファイバー2を取り付けて同軸状に配置される。また、光ファイバー2及び電極3が取り付けられる絶縁部材5と固定部材4との間にはばね材等の弾性部材9が設けられる。この弾性部材9は絶縁部材5を測定対象30側に付勢し、これによって光ファイバー2及び電極3の各露出面を測定対象30に押し当てる。
【0028】
生体計測用プローブ1cを端面側から見ると、図3(c)に示すように、中心から外周方向に向かって光ファイバー2、電極3、絶縁部材5、及び固定部材4が同心円状に配置される。光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となる。また、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。なお、電極3は環状の形状に限らず任意の形状とすることができ、また、電極3の設置位置は光ファイバー2の先端面の外周の任意とすることができる。
【0029】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1cを取り付ける開口部21を備える。生体計測用プローブ1cは、図3(a),(b)に示すように、生体計測用プローブホルダー20の開口部21内に測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1cを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着すると、弾性部材9が絶縁部材5を測定対象30に付勢し、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触して光計測及び脳波計測等の電流検出を行う。
【0030】
本発明の生体計測用プローブの第4の形態について図4を用いて説明する。第4の形態は、光ファイバーと電極を一体化した構成例である。
【0031】
図4において、生体計測用プローブ1dは、第1の形態の生体計測用プローブ1aと同様に、光ファイバー2と電極3と固定部材4を備える。図4(a),(b)は光ファイバーと電極を一体化した構成を示している。
【0032】
図4(a)に示す構成例において、光ファイバー2の外周部分をビニールチューブ等のファイバー保護部材6で覆い、光ファイバーの先端部分をファイバー保護部材6に代えて電極3を用いて覆う。これによって光ファイバー2と電極3とを一体化する。さらに、電極3の外周は、測定対象との接触面を除いて絶縁部材7で覆い、接触面以外の部分と絶縁する。なお、絶縁部材7は電極3と共に隣接するファイバー保護部材6を共に覆う構成とすることができる。
【0033】
また、図4(b)の構成例は、電極の周囲に金属シースを設ける構成である。電極を銀等の柔らかい金属素材を使用した場合、光ファイバーと電極との硬度が異なるため、両先端面を同一平面に研磨することが難しい。そこで、電極3の内周部分又は外周部分あるいは内周及び外周部分に金属シース8を設け、この金属シース8によって電極3を保持し、光ファイバーと電極の先端面の研磨を容易なものとする。さらに、電極3の外周は、図4(a)の構成例と同様に、測定対象との接触面を除いて絶縁部材7で覆う。
【0034】
図4(c)は、図4(a),(b)に示した光ファイバー及び電極を一体化した構成部分を用いた生体計測用プローブ例を示している。固定部材4は絶縁部材7をスライド自在に保持する。絶縁部材7は、光ファイバー2の先端面及び電極3を測定対象30側に露出させて固定する。生体計測用プローブ1dの端面では、光ファイバー2の外周に電極3が同軸状に配置される。また、絶縁部材7と固定部材4との間にはばね材等の弾性部材9が設けられる。この弾性部材9は絶縁部材5を測定対象30側に付勢し、これによって光ファイバー2及び電極3の各露出面を測定対象30に押し当てる。
【0035】
光ファイバー2の先端面は、測定対象30に対して光を照射する送光端、あるいは測定対象30からの光を受光する受光端となり、電極3の露出面は、測定対象30内の電流を検出する検出部となる。
【0036】
本発明の生体計測用プローブホルダー20は開口部を備え、生体計測用プローブ1dを測定対象30と反対側から挿入することによって取り付ける。生体計測用プローブ1dを取り付けた後、生体計測用プローブホルダー20を測定対象30に装着すると(図4(c))、弾性部材9が絶縁部材7を測定対象30に付勢し、光ファイバー2の先端面及び電流3は測定対象30の面と接触して光計測及び脳波計測等の電流検出を行う。
【0037】
本発明の生体計測用プローブの第5の形態について図5を用いて説明する。第5の形態は、前記した生体計測用プローブの各態様において、先端部に電解液を注入する部分を備える構成例である。
【0038】
図5において、生体計測用プローブ1eは、外部から電極3に達する孔と、電極3に前記貫通口孔と連通し露出面に達する孔とを形成し、外部と電極3の露出面とをつなぐ連通孔12を絶縁部材7に備える。この連通孔12は、測定対象と電極との間の電気抵抗を下げるために、電極3の先端面に電解液を注入するものである。さらに、絶縁部材7あるいは固定部材4には、電極3の外周部分を囲むようにシール部材10を設け、注入した電解液が外部に流出することを防ぐ。シール部材10としてガスケットを使用することができる。
【0039】
なお、電極3で検出した信号は、絶縁部材7内を通る信号線11を通して取り出される。
【0040】
本発明の生体計測用プローブの第6の形態について図6を用いて説明する。第6の形態は、電極を備える生体計測用プローブ1fと、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1gとを生体計測用プローブホルダー20に取り付け構成例である。
【0041】
電極を備える生体計測用プローブ1fは、第5の形態に示した生体計測用プローブ1eにおいて、光ファイバーを取り除いた構成、あるいは連通孔12及び光ファイバーを除き光ファイバーの部分を貫通孔13とする構成とし、電極3による検出のみを行う構成例を示している。また、生体計測用プローブ1gは、光ファイバー2のみを備える構成例であり、弾性部材9によって付勢される光ファイバー2を固定部材4に設ける構成である。
【0042】
生体計測用プローブホルダー20は、生体計測用プローブ1f,1gを取り付ける取り付け穴を有し、当該取り付け穴に測定対象30と反対側から挿入することで取り付ける。なお、生体計測用プローブ1f用の取り付け穴の径と生体計測用プローブ1f用の取り付け穴の径は、異なる構成とすることも同径とする構成とすることもできる。径を異なる構成によれば、電極の配置光ファイバーの配置の位置関係を予め定めることができる。また、同径とする構成によれば、電極と光ファイバーの配置位置を測定時に任意に設定することができる。
【0043】
本発明の生体計測用プローブの第7の形態について図7を用いて説明する。第7の形態は、電極を備える生体計測用プローブ1hと、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1i,1jとを生体計測用プローブホルダー20に取り付け構成例である。
【0044】
生体計測用プローブホルダー20は、電極を備える生体計測用プローブ1hを取り付けるための凹部25と、光ファイバーを備える生体計測用プローブ1i,1jを取り付けための開口部24を備える。生体計測用プローブホルダー20は、測定対象と反対側に設けた硬質部材22と、測定対象側に設けた軟質部材23とを備える。硬質部材22は開口部24に生体計測用プローブ1i,1jの固定部材4を挿入して取り付け、軟質部材23は測定対象との対向面に設けた凹部25に電極を有する生体計測用プローブ1hを取り付ける。軟質部材23は生体計測用プローブ1hを収納するに充分な厚さを備える。
【0045】
生体計測用プローブ1hと生体計測用プローブ1i,1jの配置位置は、生体計測用プローブホルダー20に形成した開口部24と凹部25との配意位置で定めることができる。図7(b)は、生体計測用プローブホルダー20に設けた開口部24と凹部25の位置を示したものであり、図中において×印は電極による生体計測用プローブ1hを示し、白抜きの丸印及び斜線を施した丸印は、光ファイバーによる生体計測用プローブ1i,1jを示している。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の生体計測用プローブ及び生体計測用プローブホルダーによれば、電極と光プローブの異種の測定用プローブによる同時測定を可能とすることができる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体計測用プローブの第1の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図2】本発明の生体計測用プローブの第2の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図3】本発明の生体計測用プローブの第3の形態を、及び生体計測用プローブホルダー説明するための図である。
【図4】本発明の生体計測用プローブの第4の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図5】本発明の生体計測用プローブの第5の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図6】本発明の生体計測用プローブの第6の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図7】本発明の生体計測用プローブの第7の形態、及び生体計測用プローブホルダーを説明するための図である。
【図8】従来の電極及び光プローブを説明するための図である。
【符号の説明】
1,1a〜1j…生体計測用プローブホルダー、2…光ファイバー、3…電極、4…固定部材、5…絶縁部材、6…光ファイバー保護部材、7…絶縁部材、8…金属シース、9…弾性部材、10…シール部材、11…信号線、12…連通孔、13…貫通孔、20…生体計測用プローブホルダー、21…開口部、22…硬質部材、23…軟質部材、24…開口部、25…凹部、30…測定対象、101…発光プローブ、102…受光プローブ、103…電極、104…固定部材、105…導電性グリース、107…絶縁部材、111…信号線、120…ホルダー。
Claims (9)
- 光による生体計測を行うための光源、光検出器、光ファイバーの少なくとも何れか一つを有する光プローブと、生体中の電流を検出する電極とを備え、
前記光プローブ先端の外周あるいは内周の少なくとも一部に電極を取り付け、生体の光検出及び電流検出を同時に行う、生体計測用プローブ。 - 前記光源、光検出器、光ファイバーの少なくとも何れか一つと前記電極を同心状に配置する、請求項1記載の生体計測用プローブ。
- 光ファイバーの外装金属を電極とする、あるいは光ファイバーの外装の外周に電極を設ける、請求項2記載の生体計測用プローブ。
- 前記光源及び/又は光検出器の端面、あるいは光ファイバーの先端の外周部分に溝を設け、当該溝内に電極を配置する、請求項2記載の生体計測用プローブ。
- 前記溝と生体計測用プローブの外周面との間に、電極の検出面に電解液を注入する連通孔を備える、請求項4記載の生体計測用プローブ。
- 計測位置を定める取り付け穴を備え、計測対象への取り付け面と反対側において請求項1乃至請求項5記載の生体計測用プローブを着脱可能とする、生体計測用プローブホルダー。
- 先端に設けた環状の電極、
前記環状電極の中央の開口部に連通し電極の検出面に電解液を注入する連通孔、前記環状電極の検出面の外周を囲むシール部材を備え、
前記連通孔と電極とシール部材を同心円状の配置する、生体計測用プローブ。 - 生体の電流を検出する計測位置を定める第1の取り付け穴と、送光位置又は受光位置を定める第2の取り付け穴とを備え、
計測対象の取り付け面と反対側において第1の取り付け穴内に請求項7記載の生体計測用プローブを着脱可能とする、請求項6記載の生体計測用プローブホルダー。 - 送光位置又は受光位置を定める取り付け穴と、計測対象の取り付け面側に形成する生体の電流を検出する計測位置を定める凹部とを備え、
前記取り付け穴内に光プローブを着脱可能とし、前記凹部内に電極を着脱可能とする、生体計測用プローブホルダー。
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