JP5177386B2 - ケミカルヒートポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、蓄熱材として新規な組成物を利用したケミカルヒートポンプに関する。
近年、化石燃料の使用削減(二酸化炭素排出規制)が求められており、各プロセスの省エネルギー化に加え、排熱の利用を進める必要がある。例えば、自動車ガソリンエンジンの場合、燃料がもつエネルギーのうち走行に利用されるのは約20%で、残る約80%は排気熱として大気中へ放出されている。このような排気熱を貯蔵し、排気ガスの元の温度に近い100〜300℃で利用できる技術があれば、エネルギー回収、エネルギー再利用の点で非常に有効である。排気ガス源としては、ガソリンエンジンの他に、ガスエンジン、ディーゼルエンジン、各種燃料電池等もある。また、工場、ごみ焼却場等からは多くの熱エネルギーが未利用のまま排出されており、100〜300℃程度の比較的質の高い熱も少なくない。排熱利用の手段としては、水を利用した100℃以下の温水蓄熱が知られている。しかし、温水蓄熱には、(1)放熱損失があるため長時間の蓄熱が不可能である、(2)水顕熱量が小さいため大量の水が必要であり、蓄熱設備のコンパクト化が困難である、(3)出力温度が利用量に応じて非定常で、次第に降下する、等の問題がある。したがって、このような排熱の民生利用を進めるためには、より効率の高い蓄熱技術を開発する必要がある。
効率の高い蓄熱技術として化学蓄熱法が挙げられる。化学蓄熱法は、物質の吸着、水和等の化学変化を伴うため、材料自体(水、溶融塩等)の潜熱や顕熱による蓄熱法に比べて単位質量当たりの蓄熱量が高くなる。化学蓄熱法としては、大気中水蒸気の収脱着による方法、金属塩へのアンモニア吸収(アンミン錯体生成反応)、アルコール等の有機物の収脱着反応等が提案されているが、環境への負荷や装置の簡便性を考慮すると、水蒸気収脱着法が最も有利である。水蒸気収脱着法に用いられる化学蓄熱材として、酸化マグネシウムが知られている(特許文献1)。
酸化マグネシウムは、100〜300℃の低温域では実用的な蓄熱材として機能しない。これは、マグネシウムの水酸化物が、上記低温域では有効な脱水反応を起こさないためである。このような低温域で脱水反応を起こす金属水酸化物がないわけではない。例えば、Ni(OH)は約230℃で脱水反応を起こしNiOになる。しかし、蓄熱材として機能するためには水蒸気暴露により水酸化反応を起こして再度Ni(OH)に戻ることが必要であるが、NiOは110℃程度でも水酸化反応を起こさないため、単独では蓄熱材として用いることができない。本発明者らは、100〜300℃程度の温熱で脱水吸熱反応を起こし、かつ、水蒸気暴露により水和発熱反応を起こすことにより蓄熱することが可能なケミカルヒートポンプとして、マグネシウムと、ニッケル、コバルト、銅およびアルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属成分との複合酸化物による水和発熱反応と、該複合酸化物に対応する複合水酸化物の脱水吸熱反応とを組み合わせたケミカルヒートポンプを提案している(特許文献2)。
特開平9−26225号公報 特開2007−309561号公報
特許文献1に記載のケミカルヒートポンプでは、水酸化マグネシウムの脱水吸熱反応に必要な実用温度が約350℃である上、脱水吸熱反応を起こしたとしても、水酸化マグネシウムから酸化マグネシウムへの脱水が100%進行することはなく、未反応の水酸化物が相当量(10%〜30%)残ってしまう。特許文献2に記載のケミカルヒートポンプにおいても、250℃程度で蓄熱可能であるが、なおも水酸化物から酸化物への脱水が完全には進行せず、蓄熱量に改良の余地があるものと考えられる。
したがって、本発明は、100〜350℃程度の温熱で脱水吸熱反応を起こし、かつ、水蒸気暴露により水和発熱反応を起こすことにより蓄熱することが可能であると共に、単位質量または単位体積当たりの蓄熱量が高くなる新規な水蒸気収脱着型蓄熱材組成物を用いたケミカルヒートポンプを提供することを目的とする。本発明はさらに、脱水・水和サイクルを繰り返した場合に蓄熱性能が低下しない、耐久性の高いケミカルヒートポンプを提供することをも目的とする。
本発明によると、マグネシウムまたはカルシウムの酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物による水和発熱反応と、該酸化物に対応する水酸化物の脱水吸熱反応とを組み合わせたことを特徴とするケミカルヒートポンプが提供される。また本発明によると、上記ケミカルヒートポンプにおいて、該吸湿性金属塩の添加量を変化させることにより可蓄熱温度を変化させる方法が提供される。
本発明によるケミカルヒートポンプは、100〜350℃程度の排熱を有効に蓄熱することができる。また、本発明によるケミカルヒートポンプは、蓄熱材料の単位質量または単位体積当たりの蓄熱量が高い。さらに、本発明によるケミカルヒートポンプは、可蓄熱温度を100〜350℃の範囲で任意に設定することができる。また、本発明によるケミカルヒートポンプは、脱水・水和サイクルを繰り返した場合に蓄熱性能が低下しない点で、耐久性が高い。
本発明による組成物の水蒸気との反応においては、当該金属酸化物への水の吸着および対応する水酸化物の生成と、当該吸湿性金属塩への水の吸着および対応する水和物の生成とが同時に起こる。したがって、本発明において「水和反応」とは、これらの現象を総称するものとする。また、本発明において「脱水反応」とは、上記水和反応の逆の現象を総称するものとする。
本発明は、酸化マグネシウム/水系または酸化カルシウム/水系のケミカルヒートポンプをベースにするものである。酸化マグネシウム/水系または酸化カルシウム/水系のケミカルヒートポンプは、以下のような可逆的な化学反応を利用したものである。
MgO+HO⇔Mg(OH) ΔH=−81.0kJ/モル
CaO+HO⇔Ca(OH) ΔH=−109.2kJ/モル
上式中、右方向への反応は酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムの水和発熱反応である。反対に、左方向への反応は水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウムの脱水吸熱反応である。すなわちヒートポンプは、水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウムの脱水によって熱エネルギーを蓄えることができ、そして蓄えられた熱エネルギーを酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムの水和によって放出・供給することができる。
図1に、従来の酸化マグネシウム/水系のケミカルヒートポンプの作動概念図を示す。(a)蓄熱モードでは、水酸化マグネシウムが外部からの余剰熱等の熱エネルギーを吸収して脱水を起こし、発生した水蒸気が配管を通り水の容器に入り、そこで凝縮液化する。(b)熱出力モードでは、液体状態の水が熱吸収により蒸発して水蒸気になり、その水蒸気が配管を通り酸化マグネシウムの容器に入り、そこで酸化マグネシウムと水和発熱反応を起こす。従来の酸化マグネシウム/水系のケミカルヒートポンプでは、水酸化マグネシウムの脱水反応温度域が300〜400℃の範囲にあるため、300℃未満では蓄熱モードが有効に作動しない。300℃未満(約230℃)で脱水反応を起こす金属水酸化物の例として水酸化ニッケルがある。しかし、対応する酸化ニッケルが110℃程度でも水和反応を起こさないため、熱出力モードが有効に作動しない。水酸化マグネシウムと水酸化ニッケルを物理的に混合することが考えられるが、300℃未満では水酸化ニッケルのみが脱水反応を起こし、しかも対応する酸化ニッケルは熱出力モードで作動しないため、ケミカルヒートポンプとして機能しない。通常、組成物材料は、各組成物成分の個別の物性/化学反応性を併せ持つことになる。
本発明者らは、まったく意外なことに、マグネシウムまたはカルシウムの酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物が、それぞれ対応する水酸化物との間で、添加比率に応じて変化する物性/化学反応性を示すことを見出した。特に、マグネシウムまたはカルシウムの水酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物が、添加比率に応じて変化する350℃未満の脱水吸熱温度を示すことを見出した。また、上記組成物は、脱水吸熱反応において水酸化マグネシウムから酸化マグネシウムへの脱水がほぼ100%進行するため、単位質量または単位体積当たりの蓄熱量を高めることができる。
本発明によるマグネシウムまたはカルシウムの酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物は、例えば次の手順で、対応する水酸化物の形態で調製することができる。代表例として、蓄熱材として塩化リチウムを10モル%添加した水酸化マグネシウム{Mg(OH)+LiCl}(10:1)の調製例を示す。まず、塩化リチウム一水和物(0.60g)を水(200mL)に溶かして塩化リチウム水溶液を調製した。次いで、この塩化リチウム水溶液に粉末状の水酸化マグネシウム(5.83g)を加え、マグネチックスターラーやボールミル等により撹拌し、スラリーを調製した。得られたスラリーの水分を、ロータリーエバポレータ等を用いて蒸発させ(約60℃)、さらに空気中で乾燥させて(120℃、一晩)、水酸化マグネシウム粒子の表面に塩化リチウムが分散付着した形態の粉末試料(約6.2g)を得た。なお、水酸化マグネシウムとしては、和光純薬工業製の粉末(99.9%、一次粒子径0.07μm)を使用することができる。
本発明による「添加」とは、水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウムを水に懸濁させたスラリーに、所定量の吸湿性金属塩を溶解させ、その後水分を蒸発させることにより水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウムの表面に吸湿性金属塩を分散付着させる操作を意味し、水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウムの結晶構造等を変化させるような混合操作を意味するものではない。吸湿性金属塩の添加量は、当該水酸化物に対して1〜20モル%の範囲内であることが好ましい。吸湿性金属塩の添加量が1モル%を下回ると、可蓄熱温度の低温化が不十分となる。反対に、吸湿性金属塩の添加量が20モル%を超えると、水酸化マグネシウムまたは水酸化カルシウム自体の脱水・水和反応を阻害し、また単位質量または単位体積当たりの蓄熱量(蓄熱密度)が減少するので、全体として蓄熱特性を低下させるおそれがある。
吸湿性金属塩としては、周囲雰囲気中で水分を吸着し、または対応する水和物を生成するものであれば、任意の金属塩を使用することができる。このような金属塩として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、水酸化物または炭酸塩を使用することが好ましく、中でも、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムもしくは炭酸リチウムを単独で、または2種以上組み合わせて、使用することが特に好ましい。
本発明によると、上述のマグネシウムまたはカルシウムの酸化物に代えて、特許文献2に記載されている、マグネシウムと、ニッケル、コバルト、銅およびアルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属成分との複合酸化物を使用することもできる。このような複合酸化物に上記吸湿性金属塩を添加することにより、可蓄熱温度をさらに低下させると共に、対応する水酸化物から酸化物への脱水反応転化率を一層高めることができる。
マグネシウムと、ニッケル、コバルト、銅およびアルミニウム等の金属成分との複合酸化物に対応する各複合水酸化物は、例えば次の手順で調製することができる。所期の複合組合せに対応する各金属塩、例えば硝酸マグネシウムと硝酸ニッケル、を用意する。各硝酸塩を含む混合硝酸塩水溶液を調製する。その際、各硝酸塩の濃度比を変えることにより所期の複合酸化物・水酸化物の金属組成を制御することができる。混合硝酸塩水溶液とは別に、アルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用意する。次いで、アルカリ水溶液を撹拌しながら、これに混合硝酸塩水溶液を滴下することにより、複合水酸化物を析出させる。その後、必要に応じて析出粒子を成長させるため、混合溶液を撹拌しながら適宜加熱する(例、60℃、1時間)。析出または成長完了後、分離回収して得た析出物を蒸留水で洗浄することによりアルカリ分を除去し、その後空気中で加熱乾燥することにより(例、110℃、一晩)、粉末状の複合水酸化物を得る。実用の蓄熱材としては、複合水酸化物粉末を造粒して適当な粒径(例、2mm)のペレットにすると便利である。別法として、本発明の複合水酸化物を、対応する複数の金属アルコキシドのアルコールその他の有機溶媒溶液を加水分解処理することによって調製することもできる。その後、先にマグネシウムまたはカルシウムの酸化物について説明した手順と同様にして、吸湿性金属塩を添加することができる。
本発明によるケミカルヒートポンプは、100〜300℃程度の熱源、例えば工場排熱等の未利用熱によって蓄熱材を加熱脱水することにより蓄熱することができる。脱水された蓄熱材は、乾燥状態に保つことにより容易に蓄熱状態を維持することができ、またその蓄熱状態を維持しながら所望の場所へ持ち運ぶことができる。放熱する場合には、所定圧力の水蒸気と接触させることにより水和反応熱(水蒸気収着熱)を熱エネルギーとして取り出すことができる。また、気密封鎖空間内の一方で水蒸気収着を行わせ、他方では水を蒸発させることにより冷熱を発生させることもできる。このような蓄熱・蓄冷システム自体については、当業者であればこれを容易に理解し、実施することが可能である。
上述のようにして得られる水酸化物組成物の脱水反応について、具体例を挙げて説明する。この脱水反応挙動が、本発明によるケミカルヒートポンプの蓄熱性能を左右する。
例1
図2に、水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに、吸湿性金属塩として塩化リチウム、塩化ナトリウムまたは塩化カルシウムを水酸化マグネシウムに対して各10モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。グラフ縦軸の反応率は、マグネシウム化合物全体(酸化物+水酸化物)に対する水酸化マグネシウムのモル分率を表す。昇温に際して反応率が98%となる温度を脱水温度と定義する。水酸化マグネシウム自体の脱水温度は277℃であるのに対し、塩化リチウム、塩化ナトリウムまたは塩化カルシウムを添加した組成物の脱水温度は、それぞれ233℃(−44℃)、267℃(−10℃)、271℃(−6℃)であった。ここで、上記括弧内の数値は、各組成物の脱水温度の、水酸化マグネシウム自体の脱水温度との差である(以下同様)。このように、水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩を添加することにより、脱水温度が低温側に移動したことがわかる。すなわち、吸湿性金属塩を添加することにより、より低温(低質)の排熱を蓄熱に利用することができるようになる。また、吸湿性金属塩の添加による脱水温度の低下は、脱水曲線の1段階形状から、水酸化マグネシウム自体の脱水曲線と吸湿性金属塩自体の脱水曲線との単なる加法効果ではなく、両者の相乗効果の結果であることも理解できる。特に、塩化リチウムを添加した場合、脱水温度の低下が著しいだけでなく、反応率がほぼ0%にまで低下したことに着目すべきである。これは、水酸化マグネシウムが完全に脱水して酸化マグネシウムへ転化することを示すものであり、より低温の排熱で、より高い蓄熱量を達成するヒートポンプの実現を示唆するものである。
例2
図3に、水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに、吸湿性金属塩として水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは炭酸カルシウムを水酸化マグネシウムに対して各10モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。水酸化マグネシウム自体の脱水温度は277℃であるのに対し、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは炭酸カルシウムを添加した組成物の脱水温度は、それぞれ240℃(−37℃)、212℃(−65℃)、263℃(−14℃)であった。このように、水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩を添加することにより、脱水温度が低温側に移動したことがわかる。水酸化ナトリウムを添加した組成物は2段階形状の脱水挙動を示したが、曲線全体の低温化幅の大きさから、水酸化マグネシウムと水酸化ナトリウムとが何らかの相乗効果を発揮しているものと考えられる。
例3
図4に、水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに、吸湿性金属塩として塩化リチウムを水酸化マグネシウムに対して1モル%、2モル%、5モル%、10モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。水酸化マグネシウム自体の脱水温度は277℃であるのに対し、塩化リチウムを1モル%、2モル%、5モル%、10モル%添加した組成物の脱水温度は、それぞれ257℃(−20℃)、240℃(−37℃)、236℃(−41℃)、233℃(−44℃)であった。このように、塩化リチウムの添加量の増大に伴い脱水温度が低下したことがわかる。すなわち、水酸化マグネシウムに対する塩化リチウムの添加量を変化させることにより、脱水温度(可蓄熱温度)を用途に応じて任意に設定することが可能となる。
例4
図5に、水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに、吸湿性金属塩として水酸化リチウムを水酸化マグネシウムに対して2モル%、10モル%、20モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。水酸化マグネシウム自体の脱水温度は277℃であるのに対し、水酸化リチウムを2モル%、10モル%、20モル%添加した組成物の脱水温度は、それぞれ271℃(−6℃)、240℃(−37℃)、218℃(−59℃)であった。このように、水酸化リチウムの添加量の増大に伴い脱水温度が低下したことがわかる。すなわち、水酸化マグネシウムに対する水酸化リチウムの添加量を変化させることにより、脱水温度(可蓄熱温度)を用途に応じて任意に設定することが可能となる。
例5
図6に、水酸化カルシウム自体と、水酸化カルシウムに、吸湿性金属塩として塩化リチウムを水酸化カルシウムに対して2モル%、10モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。水酸化カルシウム自体の脱水温度は352℃であるのに対し、塩化リチウムを2モル%、10モル%添加した組成物の脱水温度は、それぞれ315℃(−37℃)、307℃(−45℃)であった。このように、吸湿性金属塩の添加による脱水温度低下の効果は、水酸化マグネシウムのみならず、水酸化カルシウムに対しても発現することがわかる。
例6
図7に、特許文献2に記載されているようなマグネシウムとニッケルを組み合わせた複合水酸化物{Mg0.5Ni0.5(OH)2}自体と、この複合水酸化物に、吸湿性金属塩として塩化リチウムを複合水酸化物に対して10モル%添加した組成物とについて測定した脱水曲線(真空排気下、昇温速度5℃/分)を示す。Mg0.5Ni0.5(OH)2自体の脱水温度は214℃であるのに対し、塩化リチウムを10モル%添加した組成物の脱水温度は209℃あった。このように、吸湿性金属塩の添加による脱水温度低下の効果は、水酸化マグネシウムのみならず、マグネシウムとニッケルを組み合わせた複合水酸化物に対しても発現することがわかる。また、複合水酸化物に対して吸湿性金属塩を添加すると、脱水温度の低下だけでなく、反応率がほぼ0%にまで低下した。これは、複合水酸化物が完全に脱水して複合酸化物へ転化することを示すものであり、複合水酸化物自体の低い脱水温度と相まって、より一層低温の排熱で、より高い蓄熱量を達成するヒートポンプの実現を示唆するものである。
例1〜例6のデータを表1にまとめて示す。
Figure 0005177386
本発明によると、吸湿性金属塩添加水酸化物の脱水分解により対応する吸湿性金属塩添加酸化物に蓄えられた熱を、当該酸化物の水和反応によって取り出すこと(熱出力操作)ができる。以下、酸化物の水和挙動について、具体例を挙げて説明する。この水和挙動が、本発明によるケミカルヒートポンプの熱出力性能を左右する。
酸化物の水和挙動を測定するため、図8に示すような熱天秤測定装置(ULVAC理工製、TGD9600)を用いた。熱天秤測定装置は、水蒸気供給部と反応器部を含む。微定量ポンプから蒸気発生器へ水を送り込み、水蒸気を発生させた。反応器内にはセル(直径5mm、高さ5mmの白金製円筒容器)が2個設置され、それぞれ試料及び参照試料(αアルミナ粉体)が入れられる。セルは支柱で支えられ、支柱の先端部(セル側)は熱電対を兼ね、周囲にはヒーターが設置されている。水和の際にはコックを切り替え、反応器上部から水蒸気とキャリアガス(アルゴン)を流れ込ませる。但し、水蒸気がそのまま測定部に流れ込むと故障の原因となるので、反応器下部からパージガス(アルゴン)を常時流し続けた。
実験手順としては、反応試料を電子天秤で計量し、熱天秤内の白金製セルに載せた。次いで、反応器内の固体反応物に対して不活性なパージガス(アルゴン)を100mL/分で流しながら、120℃で試料の物理吸着水を乾燥除去した。その後、所定の温度にまで昇温して脱水させ、次いで所定の温度にまで冷却してからバルブを切り替えて水和反応を開始させた。水和反応は、水蒸気の飽和蒸気温度が85℃(水蒸気分圧57.8kPa)になるように、キャリアガス(アルゴン)の量を35mL/分とし、水蒸気の量を29μL/分とした。
熱天秤測定装置で測定されたデータを評価するため、下式で定義される反応率χを採用する。反応率は、脱水又は水酸化がどの程度進行したかを示す定量値である。完全に水酸化した状態を100%とし、反対に、完全に脱水した状態を0%とする。
Figure 0005177386
上式中、MH2Oは水の分子量を表し、Mhydoxideは各水酸化物の分子量を表し、ΔmH2Oは反応により変化した水の質量を表し、そしてmhydroxideは各水酸化物の質量を表す。反応率χが減少する方向が脱水吸熱反応であり、蓄熱操作に相当する。反応率χの減少量が大きい(脱水反応量が多い)ほど、単位量あたりの蓄熱量が多いことを意味する。反対に、反応率χが増加する方向は水和発熱反応であり、熱出力操作に相当する。
例7
図8に示した熱天秤測定装置を用い、水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに塩化リチウムを10モル%添加した組成物とについて脱水・水和挙動を測定した結果を図9に示す。本例では、脱水操作を350℃、Ar気流下、水蒸気無しの条件で行い、水和操作を110℃、Ar水蒸気混合気流下、水蒸気圧56.8kPaの条件で行い、さらに上記脱水操作を繰り返した。図9中、横軸は、室温からの昇温開始後120℃を通過してからの経過時間を、左縦軸は反応温度を、右縦軸は反応率をそれぞれ示す。本例では、脱水開始後、200℃における質量を水酸化マグネシウムの反応率100%の値とした。1回目の脱水操作において、塩化リチウム添加水酸化マグネシウムは反応率が4.0%に達し、水酸化マグネシウム自体の反応率12.0%と比べて顕著に脱水が進行した。次いで、熱天秤内の温度を110℃まで低下させた後、上記水和操作を実施した。塩化リチウム添加水酸化マグネシウムの反応率は129.4%となり、水酸化マグネシウム自体の反応率は85.2%となった。ここで塩化リチウム添加水酸化マグネシウムの反応率が100%を超えたのは、酸化マグネシウムの水和反応による水酸化マグネシウムの生成の他に、塩化リチウム水和物の生成も進行したことを示している。水蒸気の導入開始80分後に水蒸気導入を停止すると、反応率が低下した。これは、試料表面に物理的に吸着していた水蒸気が脱離したためである。次いで、2回目の脱水操作を実施すると、塩化リチウム添加水酸化マグネシウムは2段階で、水酸化マグネシウムは1段階で、それぞれ反応率が低下した。塩化リチウム添加水酸化マグネシウムの2段階脱水挙動は、1段目で塩化リチウム水和物の脱水により塩化リチウム無水物が生成し、2段目で水酸化マグネシウムの脱水により酸化マグネシウムが生成したことを示している。図9から明らかなように、塩化リチウム添加水酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウム自体よりも脱水量が多く、相応して蓄熱量が高くなる。
例8
脱水操作を300℃で実施したことを除き、例7と同様に水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに塩化リチウムを10モル%添加した組成物とについて脱水・水和挙動を測定した結果を図10に示す。
例9
脱水操作を280℃で実施したことを除き、例7と同様に水酸化マグネシウム自体と、水酸化マグネシウムに塩化リチウムを10モル%添加した組成物とについて脱水・水和挙動を測定した結果を図11に示す。
例7〜例9のデータを表2にまとめて示す。
Figure 0005177386
表2中、蓄熱材の質量基準蓄熱量は、酸化マグネシウムの水和反応における発熱量(81.0kJ/モル)と、材料表面への水蒸気の吸着熱量(40.7kJ/モル)と、反応転化率(水和操作前後の反応率の差)から算出した。また、蓄熱材の体積基準蓄熱量は、各材料の密度を0.8g/cmと仮定して算出した。質量または体積基準の蓄熱量が大きいことは、単位質量または単位体積当たりの熱貯蔵量が大きいということであり、よりコンパクトに熱エネルギーを貯蔵できる点で有利となる。
例10
水酸化マグネシウムに塩化リチウムを10モル%添加した組成物について脱水操作と水和操作を交互に繰り返した場合の反応率変化挙動を測定した結果を図12に示す。本例では、脱水操作を300℃、Ar気流下、水蒸気無しの条件で行い、水和操作を110℃、Ar水蒸気混合気流下、水蒸気圧56.8kPaの条件で行った。図12からわかるように、脱水・水和サイクルを繰り返しても反応率(脱水反応および水和反応の転化率)はほとんど変化しなかった。すなわち、本発明によるケミカルヒートポンプは、脱水・水和サイクルを繰り返した場合に蓄熱性能が低下しない点で、繰り返し使用に対する耐久性が高いことが示唆される。
例11
本発明によるケミカルヒートポンプが高い蓄熱量を安定して示すことを例証するため、特許文献1に記載の水酸化マグネシウムと、特許文献2に記載の複合水酸化物2種{Mg0.5Ni0.5(OH)2、Mg0.5Co0.5(OH)2}と、本発明による水酸化マグネシウムに塩化リチウムを10モル%添加した組成物について、脱水操作と水和操作を交互に繰り返した場合の反応率変化を図13に示す。反応条件は、水酸化マグネシウムについては、脱水温度350℃、水和温度120℃、水蒸気圧48kPaとし、その他の材料については脱水温度300℃、水和温度110℃、水蒸気圧57.8kPaとした。図13からわかるように、脱水・水和サイクルを繰り返した場合、本発明によるケミカルヒートポンプは高い反応率(蓄熱量)を、繰返し回数に応じて低下することなく(安定して)示している。
本発明によるケミカルヒートポンプは、エンジンや燃料電池等から排出される排気ガスの熱を有効利用するのに適している。例えば、排気ガスの熱は、自動車の暖機運転の短縮、搭乗者のアメニティーの向上、燃費の改善、排気ガス触媒の活性向上による排気ガスの低害化等に活用することができる。特に、エンジンの場合、運転による負荷が一定でなく排気出力も不安定であることから、排気熱の直接利用は必然的に非効率・不便を伴う。本発明のような化学蓄熱系によると、排気熱を一旦化学的に蓄熱し、熱需要に応じて熱出力することで、より理想的な排気熱利用が可能となる。
従来の酸化マグネシウム/水系のケミカルヒートポンプの作動概念図である。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属水酸化物または炭酸塩を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属水酸化物を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 水酸化カルシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 マグネシウムとニッケルの複合水酸化物に吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水曲線を示すグラフである。 熱天秤測定装置を示す概略図である。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水・水和反応挙動を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水・水和反応挙動を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料の脱水・水和反応挙動を示すグラフである。 水酸化マグネシウムに吸湿性金属塩化物を添加した試料について脱水・水和サイクルを繰り返した場合の反応率変化を示すグラフである。 各種試料について脱水・水和サイクルを繰り返した場合の反応率変化を示すグラフである。

Claims (11)

  1. マグネシウムまたはカルシウムの酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物による水和発熱反応と、該酸化物に対応する水酸化物の脱水吸熱反応とを組み合わせ、該吸湿性金属塩の添加量が該マグネシウムまたはカルシウムの水酸化物に対して1〜20モル%の範囲内であることを特徴とするケミカルヒートポンプ。
  2. 該吸湿性金属塩が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、水酸化物または炭酸塩を含む、請求項1に記載のケミカルヒートポンプ。
  3. 該吸湿性金属塩が、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび炭酸リチウムからなる群より選ばれた、請求項1または2に記載のケミカルヒートポンプ。
  4. 該吸湿性金属塩が、塩化リチウム、水酸化リチウムまたは炭酸リチウムである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のケミカルヒートポンプ。
  5. 可蓄熱温度が250℃未満である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のケミカルヒートポンプ。
  6. マグネシウムまたはカルシウムの酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物による水和発熱反応と、該酸化物に対応する水酸化物の脱水吸熱反応とを組み合わせ、該吸湿性金属塩の添加量が該マグネシウムまたはカルシウムの水酸化物に対して1〜20モル%の範囲内であるケミカルヒートポンプにおいて、該吸湿性金属塩の添加量を変化させることにより可蓄熱温度を変化させる方法。
  7. マグネシウムと、ニッケルおよびコバルトからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属成分との複合酸化物に少なくとも1種の吸湿性金属塩を添加してなる組成物による水和発熱反応と、該複合酸化物に対応する複合水酸化物の脱水吸熱反応とを組み合わせ、該吸湿性金属塩の添加量が該複合水酸化物に対して1〜20モル%の範囲内であることを特徴とするケミカルヒートポンプ。
  8. 該吸湿性金属塩が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、水酸化物または炭酸塩を含む、請求項7に記載のケミカルヒートポンプ。
  9. 該吸湿性金属塩が、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび炭酸リチウムからなる群より選ばれた、請求項7または8に記載のケミカルヒートポンプ。
  10. 該吸湿性金属塩が、塩化リチウム、水酸化リチウムまたは炭酸リチウムである、請求項7〜9のいずれか1項に記載のケミカルヒートポンプ。
  11. 可蓄熱温度が250℃未満である、請求項7〜10のいずれか1項に記載のケミカルヒートポンプ。
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