JP5177278B2 - 動力伝達装置の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、動力を伝達する装置における動力伝達状態を制御する装置に関し、特に作用させる圧力を変化させることにより動力の伝達状態を制御する制御装置に関するものである。
流体の圧力によって可動部材の動作を制御することにより、動力伝達装置の動力伝達状態を制御するように構成された車両の一例が、特開平11−2316号公報に記載されている。この特開平11−2316号公報に記載された車両は、エンジンが出力したトルクを変速装置によって増大もしくは低減させて駆動輪に出力するように構成されている。そのエンジンは、従来知られている車両用の内燃機関と同様の構成であって、スロットルバルブによって調整された吸気と燃料との混合気をシリンダの内部で燃焼させて機械的な動力を発生する熱機関である。したがって、燃料の燃焼によって圧力の高い排ガスが生じ、その排ガスは排気管を通って車外に排出される。
一方、特開平11−2316号公報に記載された変速装置は、相互に平行に設けられた駆動軸および従動軸を有している。この駆動軸がエンジンのクランク軸に連結されている。また、駆動軸と一体回転する駆動プーリが設けられている。この駆動プーリは、軸方向に移動可能な第1可動円板と、軸方向には移動しない第1固定円板とを備えている。この第1可動円板と第1固定円板との間に第1係合溝が形成されている。さらに、駆動軸にはバックアップ円板が固定されており、第1可動円板とバックアップ円板との間に球状の重りが配置されている。この重りは駆動軸の半径方向に移動自在に構成されており、重りは遠心力により半径方向で外側に移動する。
さらに、前記従動軸と一体回転する従動プーリが設けられている。この従動プーリは、軸方向に移動可能な第2可動円板と、軸方向には移動しない第2固定円板とを備えている。この第2可動円板と第2固定円板との間に第2係合溝が形成されている。また、第2可動円板を第2固定円板に向かって押すバネが設けられている。さらに、駆動プーリには負圧導入室が形成されており、その負圧導入室は、エンジンの吸気管におけるスロットルバルブよりも下流に接続され、したがって吸気管における負圧が負圧導入室に作用するように構成されている。上記のように構成された駆動プーリおよび従動プーリに、Vベルトが巻き掛けられている。
この特開平11−2316号公報に記載された変速装置においては、エンジンの動力が駆動軸に伝達されて駆動軸が回転するとともに、駆動軸が相対的に低速で回転するときには、バネが第2可動円板を押す力が、遠心力で外側に移動しようとする重りが、第1可動円板を押す力よりも大きい。このため、従動プーリにおける第2係合溝の幅が狭められ、駆動プーリにおける第1係合溝の幅が拡大される。このようにして、駆動プーリにおけるVベルト巻き掛け径が相対的に小さくなり、変速装置の変速比が相対的に大きくなる。これに対して、駆動軸が相対的に高速で回転するときには、バネが第2可動円板を押す力よりも、遠心力で外側に移動しようとする重りが、第1可動円板を押す力が大きくなる。すると、駆動プーリにおける第1係合溝の幅が狭められ、かつ、従動プーリにおける第2係合溝の幅が拡大される。このようにして、駆動プーリにおけるVベルト巻き掛け半径が相対的に大きくなり、変速装置の変速比が相対的に小さくなる。
さらに、特開平11−2316号公報に記載された車両においては、車両の走行中にライダーが車両を減速させようとして、エンジンのスロットル弁を全閉にすると、エンジンブレーキ力が生じる。この作用と並行して、吸気管の負圧が負圧導入室に導入される。すると、この負圧により、重りが遠心力に抗して半径方向で内側に移動するとともに、駆動プーリの第1可動円板を第1固定円板に向けて押す力が低下する。そして、バネが第2可動円板を押す力が、重りが第1可動円板を押す力よりも大きくなり、従動プーリにおける第2係合溝の幅が狭められ、駆動プーリにおける第1係合溝の幅が拡大される。このようにして、駆動プーリにおけるVベルト巻き掛け半径が相対的に小さくなり、変速装置の変速比が相対的に大きくなる。その結果、エンジンブレーキ力が強められる。なお、車両における変速機の油圧制御装置が特開昭61−228149号公報に記載され、ベルト型無段変速機の制御装置が特開昭62−127550号公報に記載されている。
前記特開平11−2316号公報に記載されている車両においては、車両の減速時に、内燃機関の吸気管負圧を変速装置の負圧導入室に導くことで、変速装置の変速比を大きくする変速をおこなっている。つまり、内燃機関の吸気管負圧が、車両の減速時におけるエンジンブレーキ力を強める制御に利用されている。しかしながら、特開平11−2316号公報に記載された車両においては、燃料の燃焼時に発生する排気ガスが排気管を経由して大気中に放出されている。従来、その排ガスの運動エネルギーを利用することについての考慮がなされておらず、排ガスのエネルギーを有効に利用する上では、未だ改善の余地が残されていた。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、内燃機関において燃料を燃焼させたときに発生する排ガスのエネルギーを有効に利用してエネルギー効率を向上させることのできる動力伝達装置の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、動力が入力される動力伝達装置と、この動力伝達装置の動力伝達状態を制御するために移動可能に設けられた可動部材と、圧力が伝達されて前記可動部材に与える力を発生する圧力室とを備えた動力伝達装置の制御装置において、燃料を燃焼させたときに発生する熱エネルギーを運動エネルギーに変換して出力する内燃機関と、この内燃機関で燃料を燃焼させたときに発生した排ガスの運動エネルギーにより駆動されて、前記圧力室に供給する流体を圧送する流体圧送装置とを備えていることを特徴とするものである。
また、この発明は、上記の構成に加えて、前記流体圧送装置は、流体を圧送する制御と流体を圧送しない制御とをおこなうことが可能に構成されており、前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が所定温度を超えているか否か、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が所定圧を超えているか否かを判断する判断手段と、前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度以下である場合、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧以下である場合は、前記流体圧送装置により流体を圧送する制御をおこなう第1制御手段と、前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度を超えた場合、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧を超えた場合は、前記流体圧送装置により流体を圧送しない制御をおこなう第2制御手段とを備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置である。
さらに、この発明は、上記の構成に加えて、前記流体圧送装置は、前記排ガスの運動エネルギーにより回転される駆動機構と、この駆動機構の動力が伝達されて回転し、かつ、前記流体を圧送する従動機構と、前記駆動機構と従動機構との間のトルク容量を制御するクラッチとを有しており、前記流体圧送装置により流体を圧送する制御には前記クラッチのトルク容量を相対的に高くする手段が含まれており、前記流体圧送装置により流体を圧送しない制御には前記クラッチのトルク容量を相対的に低くする手段が含まれていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置である。
さらに、この発明は、上記いずれかの構成に加えて、前記動力伝達装置には、プライマリプーリおよびセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられた無段変速機が含まれており、前記プライマリプーリは回転中心軸線に沿った方向に移動しない第1固定片と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能な第1可動片とを有し、前記セカンダリプーリは回転中心軸線に沿った方向に移動しない第2固定片と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能な第2可動片とを有しており、前記第1可動片に与える力を制御することにより、前記プライマリプーリの回転数と前記セカンダリプーリの回転数との間の変速比を無段階に制御するプライマリ圧力室と、前記第2可動片に与える力を制御することにより、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間のトルク容量を制御するセカンダリ圧力室とが設けられており、前記動力伝達装置の動力伝達状態には、前記無段変速機の変速比またはトルク容量の少なくとも一方が含まれており、前記圧力室には前記プライマリ圧力室または前記セカンダリ圧力室の少なくとも一方が含まれることを特徴とする動力伝達装置の制御装置である。
この発明によれば、内燃機関において燃料を燃焼させたときに発生する熱エネルギーを運動エネルギーに変換する一方、燃料を燃焼させたときに発生する排ガスのエネルギーにより流体圧送装置を駆動させることができる。この流体圧送装置が駆動されて流体を圧送し、その流体を圧力室に供給して可動部材を移動させることができる。したがって、内燃機関から排出される排ガスのエネルギーを有効に利用することができる。
また、この発明によれば、上記の効果を得られる他に、流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度以下である場合、または流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧以下である場合は、流体圧送装置により流体を圧送する制御をおこなう。これに対して、流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度を超えた場合、または流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧を超えた場合は、流体圧送装置により流体を圧送しない制御をおこなう。したがって、圧力室の温度が相対的に高くなること、または圧力室の圧力が相対的に高くなることを抑制できる。
さらに、この発明によれば、上記の効果を得られる他に、クラッチのトルク容量を相対的に高くすると、駆動機構の動力が従動機構に伝達されて流体圧送装置が駆動され、流体が圧送される。一方、クラッチのトルク容量を相対的に低くすると、駆動機構の動力は従動機構には伝達されず、流体圧送装置による流体の圧送はおこなわれない。
さらに、この発明によれば、上記いずれかの効果を得られる他に、プライマリ圧力室の流体圧で第1可動片が移動して無段変速機の変速比が無段階に制御される。また、セカンダリ圧力室の流体圧で第2可動片が移動して、無段変速機のトルク容量が制御される。
この発明における動力伝達装置の制御装置を、車両の無段変速機の制御に用いた第1具体例を示す模式図である。 この発明における動力伝達装置の制御装置を、車両の無段変速機の制御に用いた第2具体例を示す模式図である。 図1に示された第1具体例の一部を変更した第1変更例を示す模式図である。 図3の第1変更例で実行可能な制御例を示すフローチャートである。 図2に示された第2具体例の一部を変更した第2変更例を示す模式図である。
この発明における動力伝達装置の制御装置は、圧力室の圧力を制御する装置であり、特に、内燃機関の排ガスの流体エネルギーにより流体圧送装置を駆動し、その流体圧送装置により圧送された流体を圧力室に供給することにより、動力伝達状態を制御することのできる制御装置である。この発明における動力伝達装置の動力伝達状態には、動力伝達装置を構成する回転部材同士の間の変速比、動力伝達装置を構成する回転部材同士の間におけるトルク容量、動力伝達装置を構成する一方の回転部材に対する他方の回転部材の回転方向などが含まれる。以下、この発明の具体例を図面に基づいて説明する。
(第1具体例)
この発明を車両の無段変速機の制御装置として用いた第1具体例を図1に基づいて説明する。この図1に示された車両1はエンジン2を有している。車両1は、乗用車、トラック、バスなどのいずれでもよい。このエンジン2は燃料を燃焼させた時に生じる熱エネルギーを運動エネルギーに変換して出力する原動機であり、このエンジン2としては内燃機関、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。このエンジン2は、シリンダ3内に往復動移動可能に配置されたピストン4と、シリンダ内でピストン4の頂面付近に形成され、かつ、燃料と空気との混合気が供給される燃焼室5と、この燃焼室5に接続され、かつ、電子スロットルバルブ6が設けられた吸気管7と、吸気管7と燃焼室5とを接続するポートを開閉する吸気バルブ8と、燃焼室5において燃料が燃焼して発生したガスが排出される排気管9と、排気管9と燃焼室5とを接続するポートを開閉する排気バルブ10とを備えている。前記吸気管7は空気を燃焼室に吸入する経路であり、電子スロットルバルブ6の開度を制御することにより、吸気管7を経由して燃焼室5に吸入される空気量が制御されるように構成されている。さらに、排気管9は排気浄化触媒11に接続されている。この排気浄化触媒11は、排ガスに含まれる汚染物質、例えば、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などを低減して、排ガスを浄化する装置である。
一方、車両1は駆動輪(図示せず)を有しており、その駆動輪にトルクが伝達されて駆動力が発生するように構成されている。この第1具体例においては、前記エンジン2の動力が駆動輪に伝達されるように構成され、そのエンジン2から駆動輪に至る動力伝達経路の一部を形成する無段変速機12が設けられている。この無段変速機12は、プライマリプーリ(駆動プーリ)13とセカンダリプーリ(従動プーリ)14とを備え、そのプライマリプーリ13およびセカンダリプーリ14にベルト15を巻き掛けて構成されたベルト型無段変速機であり、プライマリプーリ13の回転数とセカンダリプーリ14の回転数との比、つまり変速比を無段階に(連続的に)変更することの可能な変速機である。
前記プライマリプーリ13は、回転中心軸線を中心として回転可能に設けられており、そのプライマリプーリ13は、回転中心軸線に沿った方向には移動不可能な固定片16と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能に構成された可動片17とを備えており、その固定片16および可動片17によりベルト15が挟まれている。また、回転中心軸線に沿って可動片17を固定片16に近づける向きの推力(押圧力)を発生させるプライマリ圧力室18が形成されている。このプライマリ圧力室18は、円筒形状のシリンダにより構成されている。そのプライマリ圧力室18の圧力が直接可動片17に伝達されるように構成されていてもよいし、そのプライマリ圧力室18の圧力がピストン(図示せず)を介在させて可動片17に伝達されるように構成されていてもよい。
一方、セカンダリプーリ14は、回転中心軸線を中心として回転可能に設けられており、そのセカンダリプーリ14は、回転中心軸線に沿った方向には移動不可能な固定片19と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能に構成された可動片20とを備えており、その固定片19および可動片20によりベルト15が挟まれている。また、回転中心軸線に沿って可動片20を固定片19に近づける向きの推力(押圧力)を発生するセカンダリ圧力室21が設けられている。このセカンダリ圧力室21には、可動片20を固定片19に向けて押圧する予圧を発生するバネ22が設けられている。
上記のように構成された無段変速機12においては、プライマリ圧力室18における流体の流量を制御することにより、変速比を制御することができる。例えば、プライマリ圧力室18における流体の流量が増加すると、プライマリプーリ13における溝幅が狭くなるとともに、そのプライマリプーリ13におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に大きくなる。また、セカンダリプーリ14の可動片20がセカンダリ圧力室21の押圧力に抗して固定片19から離れる向きに移動し、セカンダリプーリ14におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に小さくなる。このようにして、無段変速機12の変速比が相対的に小さくなる変速、つまりアップシフトがおこなわれる。
これに対して、プライマリ圧力室18における流体の流量が減少すると、セカンダリ圧力室21から可動片20に与えられる押圧力によって、可動片20が固定片19に近づき、セカンダリプーリ14におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に大きくなる。これと同時に、プライマリプーリ13における溝幅が拡大し、そのプライマリプーリ13におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に小さくなる。このようにして、無段変速機12の変速比が相対的に大きくなる変速、つまりダウンシフトがおこなわれる。なお、プライマリ圧力室18における流体の流量が一定に制御されると、プライマリプーリ13におけるベルト15の巻き掛け半径およびセカンダリプーリ14におけるベルト15の巻き掛け半径が一定に維持され、無段変速機12の変速比が一定に維持される。
さらに、第1具体例においては、エンジン2で発生した高圧の排ガスの運動エネルギーを、他の流体の圧力に変換するエネルギー変換装置23が設けられている。このエネルギー変換装置23は、排気管9の内部に回転可能に設けられたタービン24と、このタービン24と回転軸25により連結されたコンプレッサ26とを有している。これらのタービン24および回転軸25ならびにコンプレッサ26は、従来知られているものと同様に構成されており、コンプレッサ26は空気管27の内部に回転可能に配置されている。この空気管27は、前記プライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21に供給する空気の通路を形成するものであり、排気管9と空気管27との間で流体の行き来がおこなわれないように設けられている。この空気管27の入口28は大気中に開放されている一方、空気管27の出口29には流路30が接続されている。このため、コンプレッサ26が回転すると入口28から空気(外気)が空気管27内に吸入されて圧縮され、その圧縮空気が出口29から流路30へと吐出される。
前記流路30は2方向に分岐されており、その一方が前記プライマリ圧力室18に接続されている。この流路30からプライマリ圧力室18に至る空気の流通経路に変速弁31が設けられている。この変速弁31はプライマリ圧力室18における空気の流量を制御する流量制御弁である。この変速弁31は従来から知られているものと同様に、スプール(図示せず)、入力ポート32、出力ポート33、ドレーンポート31Aを有しており、スプールを移動するとポートが開閉されるように構成されている。この変速弁31としてはソレノイドバルブを用いることができ、電流値を制御することにより、スプールを移動させることができる。例えば、入力ポート32と出力ポート33とを接続し、かつ、ドレーンポート31Aを閉じると、流路30から空気がプライマリ圧力室18に供給される。これに対して、変速弁31の出力ポート33とドレーンポート31Aとを接続し、かつ、入力ポート32を閉じると、プライマリ圧力室18から空気が排出される。なお、入力ポート32および出力ポート33ならびにドレーンポート31Aを閉じると、プライマリ圧力室18に空気が閉じ込められる。
前記流路30を2方向に分岐したうちの他方には前記セカンダリ圧力室21が接続されている。この流路30からセカンダリ圧力室21に至る空気の流通経路には調圧弁34が設けられている。この調圧弁34はセカンダリ圧力室21の圧力を制御するバルブである。調圧弁34は従来から知られているものと同様に、スプール(図示せず)、入力ポート35、出力ポート36、ドレーンポート37を有しており、スプールが移動してポートが開閉されるように構成されている。例えば、入力ポート35と出力ポート36とが接続され、かつ、ドレーンポート37を閉じられて、流路30から空気がセカンダリ圧力室21に供給される。これに対して、出力ポート36とドレーンポート37とを接続し、かつ、入力ポート35を閉じると、セカンダリ圧力室21から空気が排出される。なお、入力ポート35および出力ポート36ならびにドレーンポート37を閉じると、セカンダリ圧力室21に空気が閉じ込められる。この調圧弁34としてはデューティソレノイドバルブを用いることができ、デューティ比を制御することによりスプールを移動させて、セカンダリ圧力室21の圧力を制御することができる。
さらに、エンジン2および無段変速機12を制御するコントロールユニット(電子制御装置)38が設けられている。このコントロールユニット38には、車両1における各種情報、例えば、アクセル開度、車速、エンジン回転数、無段変速機12の入力回転数および出力回転数、プライマリ圧力室18の圧力、セカンダリ圧力室21の圧力などを検知するセンサやスイッチの信号が入力される。このコントロールユニット38からは、エンジントルクを制御する信号、無段変速機12の変速比およびトルク容量を制御する信号が出力される。
前記エンジン2の動作および制御について説明すると、吸気管7を経由して空気が燃焼室5に吸入されるとともに、燃焼室5で混合気が燃焼するときの爆発エネルギでピストン4が押圧されてクランク軸からトルクが出力される。このエンジントルクは無段変速機12を経由して駆動輪に伝達される。前記燃焼室5で発生した排ガスは、燃焼室5から排気管9に排出されるとともに、排気浄化触媒11により排ガスが浄化されて大気中に排出される。
一方、コントロールユニット38においては、車速およびアクセル開度に基づき、車両1で発生するべき要求駆動力(目標駆動力)が求められ、その要求駆動力に基づいて目標エンジン出力が求められる。その目標エンジン出力に基づいて、実際のエンジン出力を制御するために用いる最適燃費線が、予めコントロールユニット38に記憶されている。そして、実際のエンジン出力を最適燃費線に沿ったものとするように、目標エンジン回転数および目標エンジントルクが求められる。そして、実際のエンジン回転数を目標エンジン回転数に近づけるために、無段変速機12の変速比が制御される。また、実際のエンジントルクを目標エンジントルクに近づけるために、電子スロットルバルブ6の開度および燃料噴射量などが制御される。
上記の制御のうち、無段変速機12の変速比の制御をより具体的に説明する。前述のように、排気管9内を流れる排ガスの運動エネルギーによりタービン24が回転し、そのタービン24のトルクによりコンプレッサ26が回転する。このコンプレッサ26が回転すると、空気管27内に空気が吸入され、かつ、圧縮された空気が流路30へ吐出される。無段変速機12の変速比の制御は、前記変速弁31を制御することによりおこなわれる。具体的には、プライマリ圧力室18における空気量を増加すると、可動片17が固定片16に向けて移動する。すると、プライマリプーリ13におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に大きくなり、かつ、セカンダリプーリ14におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に小さくなる。このようにして、無段変速機12の変速比が相対的に小さくなるアップシフトが生じる。
これに対して、プライマリ圧力室18における空気量を減少させると、セカンダリ圧力室21のバネ22の力でセカンダリプーリ14の可動片20が固定片19に向けて移動し、セカンダリプーリ14におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に大きくなり、かつ、プライマリプーリ13におけるベルト15の巻き掛け半径が相対的に小さくなる。このようにして、無段変速機12の変速比が相対的に大きくなるダウンシフトが生じる。なお、プライマリ圧力室18における空気量を一定に制御すると、無段変速機12の変速比が一定に維持される。
さらに、セカンダリ圧力室21の圧力を制御することにより、無段変速機12のトルク容量を制御することができる。例えば、エンジン1から無段変速機12に入力されるトルクが増加する場合は、セカンダリ圧力室21の圧力を増加することにより、トルク容量が増加する。これに対して、エンジン1から無段変速機12に入力されるトルクが低下する場合は、セカンダリ圧力室21の圧力を低下することにより、トルク容量が低下する。さらに、エンジン1から無段変速機12に入力されるトルクが一定である場合は、セカンダリ圧力室21の圧力を一定にすることにより、トルク容量が一定になる。
この第1具体例においては、燃料の燃焼によって発生する排ガスの運動エネルギーによりタービン24およびコンプレッサ26を回転させて圧縮空気を発生させ、その圧縮空気をプライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21に供給することができるように構成されている。したがって、排ガスのエネルギーを有効に利用することができるとともに、エンジン2のクランク軸の動力が、流体を圧送するコンプレッサ26の駆動に消費されない。つまり、エンジン2の動力損失の増加を抑制でき、エンジン2の燃料消費量が増加することを抑制できる。また、排気管9と空気管27とが物理的に別系統として構成されており、排気管9内を流れる高温の排ガスが空気管27には流れ込むことはないため、排気管9内を通る排ガスの熱が無段変速機12に伝達されることを抑制できる。したがって、無段変速機12を構成する部品の劣化を防止できる。
(第2具体例)
つぎに、この発明を車両の無段変速機の制御装置として用いた第2具体例を図2に基づいて説明する。第2具体例において第1具体例と同じ構成部分については、図1と同じ符号を付してある。この第2具体例と第1具体例とを比べるとエネルギー変換装置23の構成が異なり、かつ、プライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21に供給される流体がオイル(作動油)である点が異なる。具体的に説明すると、第2具体例のエネルギー変換装置23においては、タービン24に回転軸25を介在させて油圧ポンプ39が接続されている。この油圧ポンプ39の吸込口40はオイル溜まり(図示せず)に接続されており、油圧ポンプ39の吐出口41は流路30に接続されている。油圧ポンプ39がこのように構成されているため、排ガスの運動エネルギーでタービン24が回転すると、そのタービン24のトルクで油圧ポンプ39が駆動される。すると、吸込口40からオイル(作動油)が吸い込まれ、かつ、吐出口41から吐出されたオイルが流路30に供給される。
この第2具体例においては、オイルが流路30から変速弁31を経由してプライマリ圧力室18に供給されるとともに、オイルが流路30から調圧弁34を経由してセカンダリプーリ21に供給される。この第2具体例においては、プライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21に供給される流体がオイルである点で第1具体例と相違するが、変速弁31の制御および作用、調圧弁34の制御および作用は第1具体例と同じである。つまり、第2具体例においても第1具体例と同様の作用により、無段変速機12の変速比が制御され、かつ、無段変速機12のトルク容量が制御される。
以上のように、第2具体例においては、燃料の燃焼によって発生する排ガスの運動エネルギーにより油圧ポンプ39を駆動し、油圧ポンプ39から吐出されたオイルをプライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21に供給することができるように構成されている。したがって、排ガスのエネルギーを有効に利用することができるとともに、エンジン2のクランク軸の動力が油圧ポンプ39の駆動に消費されない。したがって、第1具体例と同様の効果を得られる。また、第2具体例においては、排気管9と油圧ポンプ39とが物理的に別系統として構成されており、排気管9内を流れる高温の排ガスが油圧ポンプ39には流れ込むことはないため、排気管9内を通る排ガスの熱が無段変速機12に伝達されることを抑制できる。したがって、無段変速機12を構成する部品の劣化を防止できる。
(第1変更例)
つぎに、前記第1具体例の一部を変更した変更例を図3に基づいて説明する。この図3において、図1と同じ構成部分については図1と同じ符号を付してある。この図3の例において、タービン24およびコンプレッサ26が設けられている点は、図1と同じである。前記図1の構成と図3の構成とを比べると、タービン24とコンプレッサ26との間の動力伝達経路の構成が異なる。具体的に説明すると、図3の例では回転軸25が、回転中心軸線に沿った方向に構成片25Aと構成片25Bとに2分割されており、その構成片25Aと構成片25Bとの間の動力伝達を制御するクラッチ42が設けられている。このクラッチ42は従来から知られている油圧制御式の摩擦クラッチまたは電磁制御式の摩擦クラッチにより構成することができる。
この摩擦クラッチは、タービン24とコンプレッサ26との間で摩擦力により動力伝達をおこなうものである。具体的には、コントロールユニット38の制御指令によりクラッチ42を係合させると摩擦力が上昇して、タービン24とコンプレッサ26との間で伝達されるトルクの容量が相対的に高くなる。これに対して、コントロールユニット38の制御指令によりクラッチ42を解放させると摩擦力が低下して、タービン24とコンプレッサ26との間で伝達されるトルクの容量が相対的に低くなる。また、クラッチ42を係合および解放する制御をおこなう情報を検知する構成として、流路30内の空気の圧力を検知する圧力センサ43が設けられ、流路30内の空気の温度を検知する温度センサ44が設けられている。この圧力センサ43の出力信号および温度センサ44の出力信号はコントロールユニット38に入力されるように構成されている。
この図3の例においては、クラッチ42を係合させると、タービン24のトルクが回転軸25を経由してコンプレッサ26に伝達され、コンプレッサ26が回転して圧縮空気が流路30に供給される。したがって、第1具体例と同様の作用効果を得られる。これに対して、図3の例ではクラッチ42を解放させると、タービン24のトルクはコンプレッサ26に伝達されず、コンプレッサ26は回転しない。つまり、図3の例においては、クラッチ42の係合および解放を制御することにより、コンプレッサ26を回転または停止させることができる。
この図3の例において実行可能なクラッチ42の制御例を図4に基づいて説明する。ステップS1においては流路30内の圧力Pが、予めコントロールユニット38に記憶された設定圧力の閾値を超えているか否かが判断される。このステップS1で否定的に判断された場合は、流路30内の温度Tが、予めコントロールユニット38に記憶された設定温度の閾値を超えているか否かが判断される(ステップS2)。このステップS2で否定的に判断された場合は、クラッチ42を係合させ(ステップS3)、スタートに戻る。これに対して、ステップS1で肯定的に判断された場合、またはステップS2で肯定的に判断された場合は、クラッチ42を解放させ(ステップS4)、スタートに戻る。前記ステップS1,S2の判断に用いる閾値は、無段変速機12を構成する部品の耐久性を考慮して実験的に求めた値であり、この閾値はコントロールユニット38に記憶されている。
このように、図3の例においては、流路30の空気の圧力が閾値を超えている場合はクラッチ42を解放させることができる。したがって、圧縮空気が流れる経路の損傷を防止することができる。また、流路30の空気の温度が閾値を超えている場合はクラッチ42を解放させることができる。したがって、排気管9を流れる排ガスの熱が、回転軸25を経由してコンプレッサ26に伝達されることを抑制できる。つまり、クラッチ42は、排気管9を流れる排ガスの熱が無段変速機12に伝達されることを防止する熱遮断機構としての機能をも有している。
なお、図4のフローチャートにおいて、ステップS1とステップS2とを同時におこなってもよい。この場合は、ステップS1またはステップS2の少なくとも一方で否定的に判断された場合はステップS3に進み、ステップS1およびステップS2の両方で肯定的に判断された場合はステップS4に進む。また、図4のフローチャートにおいて、ステップS2を先におこない、ステップS2で否定的に判断された場合にステップS1に進み、このステップS1で否定的に判断された場合にステップS3に進むルーチンとしてもよい。この場合は、ステップS2またはステップS1で否定的に判断された場合はステップS4に進むこととなる。
(第2変更例)
つぎに、第2具体例の構成の一部を変更した例を図5に基づいて説明する。この図5において、図2と同じ構成部分については図2と同じ符号を付してある。この図5の例において、タービン24および油圧ポンプ39が設けられている点は、図2と同じである。前記図2の構成と図5の構成とを比べると、タービン24と油圧ポンプ39との間の動力伝達経路の構成が異なる。具体的に説明すると、図5の例では回転軸25が回転中心軸線に沿った方向に構成片25Aと構成片25Bとに2分割されており、その構成片25Aと構成片25Bとの間のトルク容量を制御するクラッチ42が設けられている。このクラッチ42は前述と同様に構成されており、クラッチ42を係合および解放すると、タービン24と油圧ポンプ39との間で伝達されるトルクの容量を制御することができる。また、流路30内の油圧を検知する圧力センサ43が設けられ、流路30内の油温を検知する温度センサ44が設けられている。この圧力センサ43の出力信号および温度センサ44の出力信号がコントロールユニット38に入力されるように構成されている。
この図5の例においては、クラッチ42を係合させると、タービン24のトルクが回転軸25を経由して油圧ポンプ39に伝達され、油圧ポンプ39から吐出されたオイルが流路30に供給される。そして、無段変速機12における変速比の制御およびトルク容量の制御は、第2具体例と同じである。したがって、第2具体例と同様の作用効果を得られる。
さらに、図5の例ではクラッチ42を解放させると、タービン24のトルクは油圧ポンプ39には伝達されず、油圧ポンプ39は停止する。つまり、図5の例においては、クラッチ42の係合および解放を制御すると、油圧ポンプ39の回転および停止を切り替えることができる。この図5の例においても、クラッチ42の係合および解放を制御するために、図4のフローチャートを実行することができる。この図5のクラッチ42を係合および解放するにあたり、前述のように図4のステップS1とステップS2とを同時に実行するルーチンを採用することもできる。また、図5のクラッチ42を係合および解放するにあたり、前述のように図4のステップS2を先におこない、そのステップS2で否定的に判断された場合にステップS1に進むルーチンを採用することもできる。
ここで、図1、図2、図3、図5に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、無段変速機12が、この発明の動力伝達装置に相当し、無段変速機12の変速比およびトルク容量が、この発明の動力伝達状態に相当し、可動片17,20が、この発明の可動部材に相当し、プライマリ圧力室18およびセカンダリ圧力室21が、この発明の圧力室に相当し、エンジン2が、この発明の内燃機関に相当し、エネルギー変換装置23が、この発明の流体圧送装置に相当し、タービン24が、この発明の駆動機構に相当し、コンプレッサ26および油圧ポンプ39が、この発明の従動機構に相当し、クラッチ42が、この発明のクラッチに相当する。
また、プライマリプーリ13が、この発明のプライマリプーリに相当し、セカンダリプーリ14が、この発明のセカンダリプーリに相当し、ベルト15が、この発明のベルトに相当し、無段変速機12が、この発明の無段変速機に相当し、固定片16が、この発明の第1固定片に相当し、可動片17が、この発明の第1可動片に相当し、固定片19が、この発明の第2固定片に相当し、可動片20が、この発明の第2可動片に相当し、プライマリ圧力室18が、この発明のプライマリ圧力室に相当し、セカンダリ圧力室21が、この発明のセカンダリ圧力室に相当する。さらに、図4に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS1,S2が、この発明の判断手段に相当し、ステップS3が、この発明の第1制御手段に相当し、ステップS4が、この発明の第2制御手段に相当する。
なお、図示はしないが、エネルギー変換装置23により流路30へ圧送された空気またはオイルを、プライマリ圧力室18またはセカンダリ圧力室21のうちのいずれか一方に供給するように構成することもできる。また、上記の具体例および変更例で説明したエネルギー変換装置は、ベルト型無段変速機以外の無段変速機、例えば、トロイダル型無段変速機の変速比およびトルク容量を制御する制御装置に用いることもできる。トロイダル型無段変速機は、入力ディスクおよび出力ディスクと、入力ディスクおよび出力ディスクの間に介在されるパワーローラと、このパワーローラの傾転角度を制御して変速比を制御するトラニオンと、入力ディスクおよび出力ディスクに挟圧力を与えてトルク容量を制御する加圧室とを備えている。そして、トラニオンを直線状に往復動させるために圧力が制御される圧力室が設けられている。そこで、エネルギー変換装置により圧送される流体を、圧力室および加圧室に供給するように構成すれば、第1具体例および第2具体例と同様の効果を得られる。
さらに、前記エネルギー変換装置により圧送された流体を、無段変速機以外の動力伝達装置、例えば、前後進切換装置を制御する制御装置に用いることもできる。前後進切換装置は無段変速機を有する車両に用いられるものであり、動力源から駆動輪に至る経路に無段変速機と前後進切換装置とが直列に配置される。この前後進切換装置としては、例えば、遊星歯車機構と、遊星歯車機構の回転要素同士を接続するクラッチと、回転要素の固定または回転を制御するブレーキとを備えた、遊星歯車機構式の前後進切換装置を用いることができる。この遊星歯車機構式の前後進切換装置は、クラッチの係合および解放を制御するクラッチ用圧力室と、ブレーキの係合および解放を制御するブレーキ用圧力室とを備えている。この遊星歯車機構式の前後進切換装置は、クラッチおよびブレーキの係合および解放を制御することにより、入力部材に対する出力部材の回転方向を正逆に切り替えることができるように構成されている。この前後進切換装置の入力部材に対する出力部材の回転方向が、この発明の動力伝達装置の動力伝達状態に相当する。そして、クラッチ用圧力室またはブレーキ用圧力室の少なくとも一方の圧力室に、前記エネルギー変換装置により圧送される流体を供給するように構成することができる。

Claims (4)

  1. 動力が入力される動力伝達装置と、この動力伝達装置の動力伝達状態を制御するために移動可能に設けられた可動部材と、圧力が伝達されて前記可動部材に与える力を発生する圧力室とを備えた動力伝達装置の制御装置において、
    燃料を燃焼させたときに発生する熱エネルギーを運動エネルギーに変換して出力する内燃機関と、
    この内燃機関で燃料を燃焼させたときに発生した排ガスの運動エネルギーにより駆動されて、前記圧力室に供給する流体を圧送する流体圧送装置と
    を備えていることを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
  2. 前記流体圧送装置は、流体を圧送する制御と流体を圧送しない制御とをおこなうことが可能に構成されており、
    前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が所定温度を超えているか否か、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が所定圧を超えているか否かを判断する判断手段と、
    前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度以下である場合、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧以下である場合は、前記流体圧送装置により流体を圧送する制御をおこなう第1制御手段と、
    前記流体圧送装置により圧送された流体の温度が予め定められた所定温度を超えた場合、または前記流体圧送装置により圧送された流体の圧力が予め定められた所定圧を超えた場合は、前記流体圧送装置により流体を圧送しない制御をおこなう第2制御手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置の制御装置。
  3. 前記流体圧送装置は、前記排ガスの運動エネルギーにより回転される駆動機構と、この駆動機構の動力が伝達されて回転し、かつ、前記流体を圧送する従動機構と、前記駆動機構と従動機構との間のトルク容量を制御するクラッチとを有しており、
    前記流体圧送装置により流体を圧送する制御には前記クラッチのトルク容量を相対的に高くする手段が含まれており、
    前記流体圧送装置により流体を圧送しない制御には前記クラッチのトルク容量を相対的に低くする手段が含まれている
    ことを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置の制御装置。
  4. 前記動力伝達装置には、プライマリプーリおよびセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられた無段変速機が含まれており、前記プライマリプーリは回転中心軸線に沿った方向に移動しない第1固定片と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能な第1可動片とを有し、前記セカンダリプーリは回転中心軸線に沿った方向に移動しない第2固定片と、回転中心軸線に沿った方向に移動可能な第2可動片とを有しており、前記第1可動片に与える力を制御することにより、前記プライマリプーリの回転数と前記セカンダリプーリの回転数との間の変速比を無段階に制御するプライマリ圧力室と、前記第2可動片に与える力を制御することにより、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間のトルク容量を制御するセカンダリ圧力室とが設けられており、前記動力伝達装置の動力伝達状態には、前記無段変速機の変速比またはトルク容量の少なくとも一方が含まれており、前記圧力室には前記プライマリ圧力室または前記セカンダリ圧力室の少なくとも一方が含まれることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置の制御装置。
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