JP5177254B2 - 冷却システム - Google Patents

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Description

本発明は、冷却システムに関するものである。
従来より、建物の屋上等の屋外空間では、太陽光の光エネルギーを電力に変換するソーラーパネルと空気調和装置の熱源機や冷却塔等の空冷式の熱交換装置とが併設されることが多い(例えば、特許文献1参照)。
屋外空間に設けられたソーラーパネルは、太陽光の光エネルギーを電力に変換し、この電力を建物等に設置された空気調和装置やその他の設備に供給する。一方、屋外空間に設けられる空冷式の熱交換装置は、冷媒や水等の熱媒体が流通するように構成され、屋外の空気を吸い込んで熱媒体と熱交換させる。例えば、空気調和装置の室外機では、熱媒体として冷媒が流通し、この冷媒と、吸い込んだ屋外の空気との間で熱交換させて、冷房運転時に冷媒を冷却する一方、暖房運転時に冷媒を加熱している。
特開2007−255813号公報
ところで、ソーラーパネルには、温度が上昇しすぎると発電効率(光エネルギーを電力に変換する効率)が低下するという特徴がある。そこで、ソーラーパネルの発電効率を向上させるために、ソーラーパネルを冷却するための冷却装置を別途設けることが考えられるが、コストが増大してしまうため好ましくない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成で、ソーラーパネルの発電効率の向上を図ることができる冷却システムを提案することにある。
第1の発明は、屋外空間に設置されて太陽光の光エネルギーを電力に変換するソーラーパネル(3)と、
前記屋外空間の前記ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設けられ、蒸散によって該下方領域(30)の空気を冷却する植物が保持された植栽層(4)と、
熱媒体が内部を通過するとともに外部の空気を吸い込んで該空気と該熱媒体とを熱交換させることで、冷房運転時には該熱媒体を冷却する一方、暖房運転時には該熱媒体を加熱する空冷式の熱交換装置(21)と、
前記熱交換装置(21)の吹出口(23c)に設けられ、冷房運転時に排気される温風を前記下方領域(30)の外部に吹き出す一方、暖房運転時に排気される冷風を前記ソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すように、その吹き出し方向を切り換える切換手段(25)とを備えたことを特徴とする冷却システムである。
第1の発明では、熱交換装置(21)の吹出口(23c)には、空気の吹き出し方向を切り換える切換手段(25)が設けられる。切換手段(25)は、冷房運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出す一方、暖房運転時に排気される冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出す。
このような構成とすれば、冷房運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温風が下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができる。また、暖房運転時に排気される冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すことで、ソーラーパネル(3)を冷却してソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制することができる。これにより、ソーラーパネル(3)を冷却するための冷却装置を別途設けることなく、比較的簡単な構成で、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。そして、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気を下方領域(30)内で循環させて熱交換装置(21)の吸込口(23b)から吸い込むことができ、熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
また、同じ屋外空間にソーラーパネル(3)と空冷式の熱交換装置(21)とが設置され、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)には、植物が保持された植栽層(4)が設けられている。これにより、屋外空間の地面に照射する太陽光の照り返し及び地面からの輻射熱が植栽層(4)に吸収されることにより、照り返しや輻射熱によってソーラーパネル(3)が加熱されることが抑制される。また、植栽層(4)の植物が蒸散を行うことにより、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気に水蒸気が放出され、水蒸気が空気から吸熱して気化することによって下方領域(30)の空気が冷却される。そして冷却空気がソーラーパネル(3)に触れることによっても、ソーラーパネル(3)の温度上昇が抑制される。
また、空冷式の熱交換装置(21)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気を吸い込むことによって、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)には空気流れが形成される。これにより、下方領域(30)において、植栽層(4)の植物の蒸散作用による水蒸気を含む空気が滞留せずに流動するため、植栽層(4)の植物の蒸散が促進される。
第2の発明は、第1の発明において、
前記切換手段(25)は、暖房運転時に排気される冷風が前記ソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように、その吹き出し角度を調整するように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、切換手段(25)の吹き出し角度が調整され、暖房運転時に排気された冷風がソーラーパネル(3)の下面に沿って流れる。このような構成とすれば、ソーラーパネル(3)の下面の広範囲に亘って冷風を吹き付けることができ、ソーラーパネル(3)の冷却効率が向上する。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
暖房運転時に排気される冷風が前記ソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように、該冷風を導くガイド部材(35)を備えたことを特徴とするものである。
第3の発明では、ガイド部材(35)により、暖房運転時に排気された冷風がソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように導かれる。このような構成とすれば、ソーラーパネル(3)の下面の広範囲に亘って冷風を流通させることができ、ソーラーパネル(3)の冷却効率が向上する。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記切換手段(25)は、前記熱交換装置(21)のデフロスト運転時に排気される空気を前記下方領域(30)の外部に吹き出すように、その吹き出し方向を切り換えるように構成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、切換手段(25)により空気の吹き出し方向が切り換えられ、熱交換装置(21)のデフロスト運転時に排気される空気が下方領域(30)の外部に吹き出される。
このような構成とすれば、デフロスト運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温風が下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができる。その結果、ソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制して、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。
具体的に、冷房運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出す一方、暖房運転時に排気される冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すように制御している。しかしながら、暖房運転時であっても、熱交換装置(21)の室外熱交換器に付着した霜を除去するデフロスト運転を行う場合には、吹出口(23c)から温風が吹き出されることとなる。そこで、本発明では、暖房運転時にデフロスト運転を行う場合には、排気された空気を下方領域(30)の外部に吹き出すように、その吹き出し方向を切換手段(25)によって切り換えるようにしている。
第5の発明は、第1乃至第4の発明のうち何れか1つにおいて、
前記下方領域(30)外部の外気温度を検出する外気温度検出手段(47)と、
前記熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込まれる空気の温度を検出する吸込温度検出手段(48)とを備え、
前記切換手段(25)は、前記外気温度検出手段(47)で検出された外気温度が前記吸込温度検出手段(48)で検出された吸込温度よりも高い場合に、暖房運転時に排気される冷風を前記下方領域(30)の外部に吹き出すように、その吹き出し方向を切り換えるように構成されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、外気温度検出手段(47)では、下方領域(30)外部の外気温度が検出される。吸込温度検出手段(48)では、熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込まれる空気の温度が検出される。そして、外気温度が吸込温度よりも高い場合に、切換手段(25)により空気の吹き出し方向が切り換えられ、暖房運転時に排気される冷風が下方領域(30)の外部に吹き出される。
このような構成とすれば、熱交換装置(21)の吸込口(23b)に高い温度の空気が吸い込まれることとなり、暖房運転時の熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
具体的に、暖房運転時に排気される冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すことで、ソーラーパネル(3)を冷却してソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制できるようにしている。そして、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気が下方領域(30)内で循環して熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込まれる。
しかしながら、日射量が少ない時間帯など、ソーラーパネル(3)の温度がそれほど高くない場合には、暖房運転時に排気される冷風とソーラーパネル(3)との熱交換がほとんど行われず、温度が低いままの空気が下方領域(30)内で循環して熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込まれる。その結果、熱交換装置(21)の熱交換効率が低下してしまう。
これに対し、本発明では、外気温度が吸込温度よりも高い場合に、暖房運転時に排気される冷風を下方領域(30)の外部に吹き出すようにしているから、温度の高い空気を外部から取り込んで熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込ませることができ、暖房運転時の熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
第6の発明は、第1乃至第5の発明のうち何れか1つにおいて、
暖房運転時に前記ソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出された後でその下面に沿って流れる空気の流通方向を変更して、前記熱交換装置(21)の吸込口(23b)に向かうように導く気流誘導部材(38)を備えたことを特徴とするものである。
第6の発明では、暖房運転時にソーラーパネル(3)の下面に向かって空気が吹き出される。ソーラーパネル(3)の下面に沿って流れる空気は、気流誘導部材(38)によって流通方向が変更され、熱交換装置(21)の吸込口(23b)に向かうように導かれる。
このような構成とすれば、気流誘導部材(38)によって空気の流通方向を変更し、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気を下方領域(30)内で循環させて熱交換装置(21)の吸込口(23b)から吸い込むことができ、熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
本発明によれば、熱交換装置(21)の吹出口(23c)に設けた切換手段(25)により、冷房運転時と暖房運転時とで空気の吹き出し方向を変更することとした。これにより、冷房運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温風が下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができる。また、暖房運転時に排気される冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すことで、ソーラーパネル(3)を冷却してソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制することができる。その結果、ソーラーパネル(3)を冷却するための冷却装置を別途設けることなく、比較的簡単な構成で、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。そして、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気を下方領域(30)内で循環させて熱交換装置(21)の吸込口(23b)から吸い込むことができ、熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
また、切換手段(25)の吹き出し角度を調整して、ソーラーパネル(3)の下面の広範囲に亘って冷風を吹き付けたり、冷風がソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように導くガイド部材(35)を設けることで、ソーラーパネル(3)の冷却効率を向上させることができる。
また、暖房運転時であっても、デフロスト運転を行う場合には、デフロスト運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温風が下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができる。その結果、ソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制して、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。
また、外気温度が吸込温度よりも高い場合に、暖房運転時に排気される冷風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温度の高い空気を外部から取り込んで熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込ませることができ、暖房運転時の熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
また、気流誘導部材(38)によって空気の流通方向を変更することで、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気を下方領域(30)内で循環させて熱交換装置(21)の吸込口(23b)から吸い込むことができ、熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る冷却システムの概略構成図である。 図2は、本実施形態2に係る冷却システムの概略構成図である。 図3は、本実施形態2に係る冷却システムの平面図である。 図4は、本実施形態2に係る冷却システムの運転動作を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
−冷却システムの構成−
図1に示すように、冷却システム(1)は、本発明に係る空冷式の熱交換装置の一例として、空気調和装置(2)の熱交換装置としての室外機(21)と、ソーラーパネル(3)と、植栽層(4)とを備えている。
空気調和装置(2)は、熱媒体としての冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる冷媒回路(図示省略)を有し、建物の屋上(R)に設置される室外機(21)と、建物内に設置される室内機(図示省略)とを備えている。室外機(21)には室外回路が収容される一方、室内機には室内回路が収容されている。なお、本実施形態では、室内機は、建物内の複数の部屋のそれぞれに1つずつ又は複数台設置されている。複数の室内機の室内回路が室外機(21)の室外回路に対して並列に接続されることによって冷媒回路が構成されている。各室内機は、それぞれ空冷式の室内熱交換器と膨張機構とを有し、該室内熱交換器で温調した空気を各部屋に供給する。
室外機(21)は、冷媒配管によって接続されて室外回路を構成する空冷式の室外熱交換器(21a)と、圧縮機(図示省略)とを有している。また、室外機(21)は、外気を内部に取り込んで室外熱交換器(21a)を通過させる送風ファン(図示省略)を有している。室外回路及び送風ファンは、室外ケーシング(23)内に収容されている。このような構成により、室外機(21)は、熱媒体としての冷媒が内部を通過するとともに外部の空気を吸い込んで空気と冷媒とを熱交換させるように構成されている。
室外ケーシング(23)は、本体部(23a)と、吸込口としての吸込ダクト(23b)と、吹出口としての吹出ダクト(23c)とを有している。本体部(23a)には、室外回路が収容されている。吸込ダクト(23b)は、本体部の側部に設けられ、斜め下方向きに開口している。吹出ダクト(23c)は、本体部(23a)の上部に設けられ、図1で右方向きと左斜め上方向きとに開口している。
室外機(21)は、空気の吹き出し方向を切り換える切換手段としての切換ダンパ(25)を有している。切換ダンパ(25)は、吹出ダクト(23c)内に設けられ、図示しないモータに連結された回動軸(26)を中心に回動することで、空気の吹き出し角度を調整するものである。これにより、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部に熱交換後の空気を吹き出す外部吹出位置(図1に実線で記載)と、熱交換後の空気をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出す内部吹出位置(図1に仮想線で記載)とに切り換え可能となっている。
室外機(21)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設置されている。具体的には、室外機(21)は、吸込ダクト(23b)を介してソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気を吸い込む一方、吹出ダクト(23c)を介してソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部又は内部に熱交換後の空気を吹き出すように設置されている。このように室外機(21)をソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設置することにより、太陽光の室外機(21)への直射を抑制できる。なお、本実施形態では、吸込ダクト(23b)は、斜め下方を向いて開口するように形成され、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部の空気を吸い込むように構成されている。
ソーラーパネル(3)は、図示を省略する支持台によって支持され、受光面への日射量ができるだけ多くなるように屋上(R)の床面に対して傾斜させて設けられている。また、図示を省略するが、ソーラーパネル(3)は、受光面で受けた太陽光による光エネルギーを電気エネルギーに変換して電力として空気調和装置(2)に供給されるように構成されている。
ソーラーパネル(3)の下方には、板状のガイド部材(35)が配置されている。具体的に、ガイド部材(35)は、ソーラーパネル(3)の下面と平行又は垂直に且つ所定の隙間を存して配置されている。これにより、ソーラーパネル(3)の下面に空気通路(36)が形成されている。
植栽層(4)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設けられている。植栽層(4)は、パネル状に形成されて植物を保持している。本実施形態では、植栽層(4)は、スナゴケと、スナゴケを保持するパネル状の保持部材とによって構成されている。また、本実施形態では、植栽層(4)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部に設けられている。具体的には、植栽層(4)は、屋上(R)の床面のうち、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)であって室外機(21)の設置箇所を除く部分に敷き詰められている。
また、冷却システム(1)は、植栽層(4)に向かって散水する散水装置(5)を備えている。散水装置(5)は、水源(5a)に接続された搬送管(5b)と、水ポンプ(5c)と、噴霧ノズル(5d)とを備えている。水源(5a)は、本実施形態では、地下水が貯留された井戸によって構成されている。搬送管(5b)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の一端側から他端側に亘って延びている。また、搬送管(5b)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の比較的高い位置に設けられ、間隔をあけて複数の噴霧ノズル(5d)が下方に向かって水を噴霧するように取り付けられている。本実施形態では、搬送管(5b)は、ソーラーパネル(3)と平行に屋上(R)の床面に対して傾斜して配設されている。また、水ポンプ(5c)は、搬送管(5b)の噴霧ノズル(5d)よりも上流側に設けられ、水源(5a)である井戸内の水を吸い込み、搬送管(5b)の下流側に向かって圧送する。
このような構成により、散水装置(5)の水ポンプ(5c)を稼働させると、水源(5a)の水が搬送管(5b)内を下流側へ圧送されて、複数の噴霧ノズル(5d)から下方の植栽層(4)に向かって噴霧される。
−冷房運転時の冷却システムの動作−
次に、冷房運転時の冷却システム(1)の動作について説明する。
空気調和装置(2)の冷媒回路では、圧縮機の起動により、室外熱交換器(21a)が放熱器として機能する一方、室内熱交換器が蒸発器として機能するように冷媒が循環する。具体的には、室外機(21)において、圧縮機によって圧縮された高圧冷媒が室外熱交換器(21a)に流入する一方、送風ファンの駆動によって吸込ダクト(23b)を介して室外熱交換器(21a)が収納された本体部(23a)に吸い込まれた空気が室外熱交換器(21a)を通過する。これにより、室外熱交換器(21a)では、冷媒回路の高圧冷媒が空気に放熱して室外機(21)から流出して各部屋内に設けられた室内機の膨張機構に流入し、該膨張機構において減圧されて低圧冷媒となった後、室内熱交換器に流入する。そして、各室内熱交換器において、低圧冷媒が各部屋内の空気から吸熱することによって各部屋内の空気が冷却される。
また、室外機(21)において、吹出ダクト(23c)内の切換ダンパ(25)を回動させ、外部吹出位置(図1に実線で記載)に切り換える。そして、室外機(21)において高圧冷媒から放熱されて加熱された温風は、切換ダンパ(25)によって吹出ダクト(23c)を介して室外機(21)の外部に排気される。なお、このとき、温風は、吹出ダクト(23c)からソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部に吹き出される。ここで、上述のように、吹出ダクト(23c)は本体部(23a)の上部に設けられているため、室外機(21)からの吹き出し空気は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の比較的高い位置から下方領域(30)の外部に向かって吹き出される。この吹き出し空気の流れによって、下方領域(30)の上層部の空気が吹き出し空気の流動方向に誘引されて、下方領域(30)の外部へ排気される。
また、ソーラーパネル(3)では、受光面から太陽光を受け、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する。そして、電気エネルギーを電力として空気調和装置(2)に供給する。
また、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)では、散水装置(5)によって定期的に植栽層(4)に向けて水が噴霧される。具体的には、水ポンプ(5c)の稼働により、水源(5a)の水が搬送管(5b)を介して各噴霧ノズル(5d)まで圧送されて、各噴霧ノズル(5d)から下方の植栽層(4)に向かって噴霧される。これにより、植栽層(4)に水が供給される。
植栽層(4)では、植物が散水装置(5)によって噴霧された水を保持し、蒸散して空気中に放出する。このように植栽層(4)の植物の蒸散によってソーラーパネル(3)の下方領域(30)に放出された水蒸気が、下方領域(30)の空気から吸熱することによって空気が冷却される。
上述のように、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気は、植栽層(4)の植物の蒸散作用によって冷却されるため、室外機(21)は、送風ファンの駆動によってソーラーパネル(3)の下方領域(30)の冷却された空気を吸い込むこととなる。その結果、冷房運転を行う空気調和装置(2)の放熱器として機能する室外熱交換器(21a)における放熱量が増大し、室外熱交換器(21a)における冷媒のエンタルピが低下する。その結果、蒸発器として機能する室内熱交換器における冷媒の吸熱量が増大して、空気調和装置(2)の冷房効率が著しく上昇することとなる。
また、室外機(21)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気を吸い込むことによって、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)には空気流れが形成される。これにより、下方領域(30)において、植栽層(4)の植物の蒸散による水蒸気を含む空気が滞留せずに流動するため、植栽層(4)の蒸散が促進される。
なお、本実施形態では、植栽層(4)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部に設けられる一方、室外機(21)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部の空気を吸い込むように構成されている。そのため、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)では、下層部に設けられた植栽層(4)付近を通過する空気流れが形成され、植栽層(4)の植物の蒸散による水蒸気を含む空気がより確実に流動することとなる。その結果、植栽層(4)の蒸散がより促進される。
また、外気温度が高く、日射量が多くなる夏期において、植栽層(4)によって屋上(R)の床面に照射する太陽光の照り返し及び床面からの輻射熱が植栽層(4)に吸収されることにより、照り返しや輻射熱によってソーラーパネル(3)が加熱されることが抑制される。さらに、植栽層(4)の植物の蒸散によってソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気が冷却されることによっても、ソーラーパネル(3)の温度上昇が抑制される。
なお、本実施形態では、上述のように、室外機(21)からの吹き出し空気がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の比較的高い位置から吹き出される。この吹き出し空気の流れに誘引されて、下方領域(30)の上層部では、吹き出し空気の流動方向に空気流れが形成され、上層部の空気が下方領域(30)の外部へ排気される。ところで、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の上層部では、ソーラーパネル(3)に近いために下層部よりも空気温度が高くなる。そのため、上述のように、室外機(21)からの吹き出し空気によって下方領域(30)の上層部に空気流れが形成されることにより、比較的温度の高い空気が下方領域(30)の上層部に滞留することなく外部へ排気される。これにより、植栽層(4)の植物の蒸散作用によって冷却された下方領域(30)の下層部の比較的温度の低い空気が上層部に供給され易くなり、ソーラーパネル(3)が冷却されてソーラーパネル(3)の温度上昇がより抑制される。
なお、本実施形態では、植栽層(4)の植物は、スナゴケによって構成されている。スナゴケは、大気中から水分や養分を吸収するために土壌がなくても生育可能であり、乾燥に強く保水力が高いという特徴を有している。そのため、植栽層(4)がスナゴケを保持することにより、乾燥して大気中に水分が不足していても、比較的長い間、スナゴケの蒸散作用が持続される。また、スナゴケは日陰での生育も可能であるため、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設けても生育上何ら問題がなく、このことによっても蒸散が安定的に行われることとなる。以上より、植栽層(4)の植物にスナゴケを採用することにより、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気が安定的に冷却されることとなる。
−暖房運転時の冷却システムの動作−
次に、暖房運転時の冷却システム(1)の動作について説明する。
空気調和装置(2)の冷媒回路では、圧縮機の起動により、室外熱交換器(21a)が蒸発器として機能する一方、室内熱交換器が放熱器として機能するように冷媒が循環する。具体的には、圧縮機によって圧縮された高圧冷媒が各部屋内に設けられた室内機の室内熱交換器に流入する。各室内熱交換器では、冷媒回路の高圧冷媒が空気に放熱することによって各部屋内の空気が暖められる。室内熱交換器から流出した高圧冷媒は、室内機の膨張機構に流入し、該膨張機構において減圧されて低圧冷媒となった後、室外熱交換器(21a)に流入する。そして、室外熱交換器(21a)において、低圧冷媒が空気から吸熱することによって空気が冷却される。
また、室外機(21)において、吹出ダクト(23c)内の切換ダンパ(25)を回動させ、内部吹出位置(図1に仮想線で記載)に切り換える。そして、室外機(21)において低圧冷媒から吸熱されて冷却された冷風は、切換ダンパ(25)によって吹出ダクト(23c)を介してソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出される。ここで、吹き出された冷風は、ガイド部材(35)を通ってソーラーパネル(3)の下面に沿って流通する。これにより、ソーラーパネル(3)の下面の広範囲に亘って冷風を流通させることができ、ソーラーパネル(3)の冷却効率が向上する。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態1に係る冷却システム(1)によれば、切換ダンパ(25)によって空気の吹き出し方向を切り換え、暖房運転時において、冷風をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すことで、ソーラーパネル(3)を冷却してソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制することができる。これにより、ソーラーパネル(3)を冷却するための冷却装置を別途設けることなく、比較的簡単な構成で、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。
また、室外機(21)は、冷房運転時において、温風がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の比較的高い位置から下方領域(30)の外部に向かって吹き出されるように構成されている。このような構成により、温風がソーラーパネル(3)の下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができるとともに、下方領域(30)の上層部に吹き出し空気の流動方向に流れる空気流れを形成することができる。その結果、比較的温度の高い下方領域(30)の上層部の空気を滞留させずに外部へ排気することができる。よって、植栽層(4)の蒸散作用によって冷却された比較的温度の低い下方領域(30)の下層部の空気が上層部に供給され易くなり、ソーラーパネル(3)の温度上昇をより抑制することができる。
また、建物の屋上(R)において、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に植栽層(4)を設け、植栽層(4)の植物の蒸散作用によってソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気を冷却することとした。これにより、ソーラーパネル(3)の温度上昇が抑制される。特に、外気温度が高く、日射量の多い夏期には、ソーラーパネル(3)の温度上昇による発電効率の著しい低下が問題となっていたが、上述のように、植物の蒸散作用によって夏期においてもソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制することができるため、発電効率を向上させることができる。これにより、夏期の多量の日射を有効に発電に利用することができる。
《発明の実施形態2》
図2は、本実施形態2に係る冷却システムの概略構成図である。前記実施形態1との違いは、暖房運転時の切換ダンパ(25)の開閉動作が一部異なっている点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図2に示すように、室外機(21)は、空冷式の室外熱交換器(21a)と、室外熱交換器(21a)の近傍に配置されたデフロスト装置(28)と、圧縮機(図示省略)とを有している。また、室外機(21)は、外気を内部に取り込んで室外熱交換器(21a)を通過させる送風ファン(図示省略)を有している。室外回路及び送風ファンは、室外ケーシング(23)内に収容されている。
室外ケーシング(23)は、本体部(23a)と、吸込口としての吸込ダクト(23b)と、吹出口としての吹出ダクト(23c)とを有している。本体部(23a)には、室外回路が収容されている。吸込ダクト(23b)は、本体部の側部に設けられ、斜め下方向きに開口している。吹出ダクト(23c)は、本体部(23a)の上部に設けられ、図2で右方向きと左斜め上方向きとに開口している。
室外機(21)は、空気の吹き出し方向を切り換える切換手段としての切換ダンパ(25)を有している。具体的に、切換ダンパ(25)は、吹出ダクト(23c)内における、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部に熱交換後の空気を吹き出す外部吹出位置と、熱交換後の空気をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出す内部吹出位置とにそれぞれ設けられている。
切換ダンパ(25)は、図示しないモータに連結された回動軸(26)を中心に回動することで、空気の吹き出し方向及び吹き出し角度を調整する。つまり、外部吹出位置の切換ダンパ(25)を開くとともに内部吹出位置の切換ダンパ(25)を閉じることで、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部に熱交換後の空気が吹き出される。また、外部吹出位置の切換ダンパ(25)を閉じるとともに内部吹出位置の切換ダンパ(25)を開くことで、熱交換後の空気がソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出される。
なお、本実施形態2では、外部吹出位置と内部吹出位置とにそれぞれ切換ダンパ(25)を設けた構成としているが、実施形態1と同様に、1つの切換ダンパ(25)のみで吹き出し方向の切り換えを行う構成としてもよい。
デフロスト装置(28)は、室外熱交換器(21a)に付着した霜を除去するためのものであり、例えば、室外熱交換器(21a)を加熱するヒータで構成することができる。その他にも、内部に高温冷媒を流通させてこの高温冷媒と室外熱交換器(21a)とを熱交換させることで霜を除去する構成であってもよい。
室外機(21)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設置されている。具体的には、室外機(21)は、吸込ダクト(23b)を介してソーラーパネル(3)の下方領域(30)の空気を吸い込む一方、吹出ダクト(23c)を介してソーラーパネル(3)の下方領域(30)の外部又は内部に熱交換後の空気を吹き出すように設置されている。吸込ダクト(23b)には、吸込ダクト(23b)に吸い込まれる空気の温度を検出する吸込温度センサ(48)(吸込温度検出手段)が取り付けられている。
ソーラーパネル(3)の下方には、板状のガイド部材(45)が配置されている。ガイド部材(45)には、板厚方向に貫通する複数の放熱孔(45a)が形成されている。これにより、ガイド部材(45)は、ソーラーパネル(3)の熱を放熱させる放熱板として機能する。システム外部には、下方領域(30)外部の外気温度を検出する外気温度センサ(47)(外気温度検出手段)が設けられている。
図3にも示すように、ガイド部材(45)は、ソーラーパネル(3)の下面と垂直に且つソーラーパネル(3)の傾斜方向に沿って延びるように複数配置されている(図3に示す例は3枚×2列の場合であるが、枚数は特に限定するものではない)。そして、傾斜方向に沿って配置された3枚のガイド部材(45)の列が、ソーラーパネル(3)の幅方向(図3で上下方向)に間隔をあけて2列配置されている。つまり、ガイド部材(45)が合計6枚配置されている。これにより、ソーラーパネル(3)の下面で且つ2列のガイド部材(45)に挟まれた空間に、暖房運転時に排気された冷風がソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように導かれる空気通路(46)が形成される。なお、図3では、ソーラーパネル(3)の図示を省略している。
空気通路(46)の下流側には、ソーラーパネル(3)の下面から垂直下方に延びる気流誘導部材(38)が設けられている。気流誘導部材(38)の下端と植栽層(4)の上面との間には隙間が設けられており、この隙間から外部の空気が下方領域(30)内に流入する。
気流誘導部材(38)は、ソーラーパネル(3)の幅方向に延びている。つまり、吹出ダクト(23c)から吹き出されて空気通路(46)を流通した空気は、気流誘導部材(38)に衝突してその流通方向が変更され、下方領域(30)内を循環して熱交換装置(21)の吸込ダクト(23b)まで導かれる。
このような構成とすれば、ソーラーパネル(3)と熱交換されて温度が高くなった空気を下方領域(30)内で循環させて熱交換装置(21)の吸込ダクト(23b)から吸い込むことができ、熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
なお、本実施形態2では、植栽層(4)に向かって散水する散水装置(5)の記載を省略しているが、散水装置(5)を設けた構成としてもよい。
−冷却システムの運転動作−
次に、冷却システム(1)の運転動作について、図4のフローチャート図を用いて説明する。図4に示すように、ステップS101では、熱交換装置(21)が暖房運転中であるか否かが判定される。ステップS101での判定が「YES」の場合には、ステップS102に分岐する。ステップS101での判定が「NO」の場合には、冷房運転中であると判断して、ステップS105に分岐する。
ステップS102では、暖房運転中にデフロスト運転を行うか否かが判定される。ステップS102での判定が「YES」の場合には、熱交換装置(21)の吹出ダクト(23c)から吹き出される空気が温風であると判断して、ステップS105に分岐する。ステップS102での判定が「NO」の場合には、ステップS103に分岐する。
ステップS103では、外気温度センサ(47)で検出された外気温度が、吸込温度センサ(48)で検出された吸込温度よりも高いか否かが判定される。ステップS103での判定が「YES」の場合には、ステップS105に分岐する。ステップS103での判定が「NO」の場合には、ステップS104に分岐する。
ステップS104では、外部吹出位置の切換ダンパ(25)を閉じるとともに内部吹出位置の切換ダンパ(25)を開くように切り換える。つまり、吹出ダクト(23c)から排気される空気をソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出し、処理を終了する。
ステップS105では、外部吹出位置の切換ダンパ(25)を開くとともに内部吹出位置の切換ダンパ(25)を閉じるように切り換える。つまり、吹出ダクト(23c)から排気される空気を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温度の高い空気を外部から取り込んで吸込ダクト(23b)に吸い込むようにし、処理を終了する。
−実施形態2の効果−
以上のように、本実施形態2に係る冷却システム(1)によれば、暖房運転時であっても、デフロスト運転を行う場合には、デフロスト運転時に排気される温風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温風が下方領域(30)内で循環して下方領域(30)内の温度が上昇してしまうのを抑えることができる。その結果、ソーラーパネル(3)の温度上昇を抑制して、ソーラーパネル(3)の発電効率の向上を図ることができる。
また、外気温度が吸込温度よりも高い場合に、暖房運転時に排気される冷風を下方領域(30)の外部に吹き出すことで、温度の高い空気を外部から取り込んで熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込ませることができ、暖房運転時の熱交換装置(21)の熱交換効率を向上させることができる。
−その他の実施形態−
前記実施形態では、冷却システム(1)は、散水装置(5)を備えていたが、散水装置(5)に代わって植栽層(4)に水を供給する給水手段を備えていてもよい。
また、前記実施形態では、植栽層(4)の植物としてスナゴケが採用されていたが、本発明に係る植栽層(4)の植物はこれに限られず、蒸散を行うものであればいかなるものであってもよい。
また、前記実施形態では、散水装置(5)の水源(5a)が井戸によって構成されていたが、水源(5a)はこれに限られず、例えば、水道等から導かれた水が一時的に貯留された給水タンク等であってもよい。また、散水装置(5)は、水ポンプ(5c)を備えず、搬送管(5b)が水道に直結されるように構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、ソーラーパネル(3)と室外機(21)とは、建物の屋上(R)に設置されていたが、これらは建物の屋上(R)ではなく、地上等の屋外空間に設置されていてもよい。
また、前記実施形態では、ソーラーパネル(3)によって生じた電力が空気調和装置(2)に供給されるように構成されていたが、生じた電力は別の装置に供給されるように構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、植栽層(4)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部に設けられていたが、植栽層(4)の配置位置はこれに限られず、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)であればどこでもよい。例えば、支持台等によって下方領域(30)の下層部よりも上方に配置されていてもよい。
また、前記実施形態では、室外機(21)がソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部の空気を吸い込むように構成されていたが、室外機(21)は、ソーラーパネル(3)の下方領域(30)の下層部以外の位置に吸込口が形成されていてももちろんよい。
また、前記実施形態では、冷却システム(1)は、本発明に係る空冷式の熱交換装置として空気調和装置(2)の室外機(21)を備えていた。しかし、本発明に係る冷却システム(1)はこれに限定するものではない。例えば、冷却システム(1)は、チラー等の冷凍装置の熱源機器を空冷式の熱交換装置として備えたものであってもよい。
また、前記実施形態1では、1つの切換ダンパ(25)のみで空気の吹き出し方向を切り換える構成としたが、実施形態2と同様に、外部吹出位置と内部吹出位置とにそれぞれ切換ダンパ(25)を設けた構成としてもよい。
また、デフロスト運転時や外気温度が吸込温度よりも高い場合に、切換ダンパ(25)を切り換えて下方領域(30)の外部に空気を吹き出すようにした制御については、実施形態2においてのみ説明しているが、実施形態1の冷却システム(1)においても同様に適用可能である。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、比較的簡単な構成で、ソーラーパネルの発電効率の向上を図ることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
1 冷却システム
3 ソーラーパネル
4 植栽層
21 室外機(熱交換装置)
23c 吹出ダクト(吹出口)
23b 吸込ダクト(吸込口)
25 切換ダンパ(切換手段)
30 下方領域
35 ガイド部材
38 気流誘導部材
47 外気温度センサ(外気温度検出手段)
48 吸込温度センサ(吸込温度検出手段)

Claims (6)

  1. 屋外空間に設置されて太陽光の光エネルギーを電力に変換するソーラーパネル(3)と、
    前記屋外空間の前記ソーラーパネル(3)の下方領域(30)に設けられ、蒸散によって該下方領域(30)の空気を冷却する植物が保持された植栽層(4)と、
    熱媒体が内部を通過するとともに外部の空気を吸い込んで該空気と該熱媒体とを熱交換させることで、冷房運転時には該熱媒体を冷却する一方、暖房運転時には該熱媒体を加熱する空冷式の熱交換装置(21)と、
    前記熱交換装置(21)の吹出口(23c)に設けられ、冷房運転時に排気される温風を前記下方領域(30)の外部に吹き出す一方、暖房運転時に排気される冷風を前記ソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出すように、その吹き出し方向を切り換える切換手段(25)とを備えたことを特徴とする冷却システム。
  2. 請求項1において、
    前記切換手段(25)は、暖房運転時に排気される冷風が前記ソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように、その吹き出し角度を調整するように構成されていることを特徴とする冷却システム。
  3. 請求項1又は2において、
    暖房運転時に排気される冷風が前記ソーラーパネル(3)の下面に沿って流れるように、該冷風を導くガイド部材(35)を備えたことを特徴とする冷却システム。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
    前記切換手段(25)は、前記熱交換装置(21)のデフロスト運転時に排気される空気を前記下方領域(30)の外部に吹き出すように、その吹き出し方向を切り換えるように構成されていることを特徴とする冷却システム。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1つにおいて、
    前記下方領域(30)の外気温度を検出する外気温度検出手段(47)と、
    前記熱交換装置(21)の吸込口(23b)に吸い込まれる空気の温度を検出する吸込温度検出手段(48)とを備え、
    前記切換手段(25)は、前記外気温度検出手段(47)で検出された外気温度が前記吸込温度検出手段(48)で検出された吸込温度よりも高い場合に、暖房運転時に排気される冷風を前記下方領域(30)の外部に吹き出すように、その吹き出し方向を切り換えるように構成されていることを特徴とする冷却システム。
  6. 請求項1乃至5のうち何れか1つにおいて、
    暖房運転時に前記ソーラーパネル(3)の下面に向かって吹き出された後でその下面に沿って流れる空気の流通方向を変更して、前記熱交換装置(21)の吸込口(23b)に向かうように導く気流誘導部材(38)を備えたことを特徴とする冷却システム。
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