JP5177100B2 - 機器の透過度検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は洗濯機の洗濯液や食器洗い機の洗浄液の透過度を検知する透過度検知装置に関するものである。
従来、洗濯機の洗濯液の透過度を検知するために排水管近傍に透過度検知装置を備え付けていた(例えば、特許文献1参照)。
図5は全自動洗濯機に備えられた透過度検知装置の断面図で、以下その構成について説明する。洗濯液が通る配水管10を挟んで発光素子1aと受光素子1bが対向して配置される。発光素子1aと受光素子1bはそれぞれプリント配線板2a、2bに電気的機械的に接続されている。素子の発光部、受光部は同一光軸上で相対距離を確保してケース3a、3bに設けられた凹部に勘合し位置を規制される。プリント配線板2a、2bはケース3a、3bに装着されて防湿のためエポキシなどの封止材4a、4bで封止される。
検知した信号等はリード線6a、6bで制御装置(図示せず)と電気的に接続される。プリント配線板2a、2b上の部品7a、7bは、リード線6a、6bから侵入する誘導ノイズから発光素子1aと受光素子1bを保護するためのダイオードなどの保護素子である。ケース3a、3bは、ねじ8a、8bでカバー9に固定する。
以上のように構成された透過度検知装置は、洗濯時またはすすぎ時に配水管10の内部は洗濯液で満たされており、発光素子1aを所定の照度で発光する。その時に受光素子1bに発生する電圧が如何ほどかで洗濯液の透過度を検知する。発光素子1aの照度設定や受光素子に発生する電圧の処理は制御装置(図示せず)側で行う。すなわち、洗濯液の透過度を検知ることで洗濯時間やすすぎ時間を自動的に調整するなどの制御を行う。
特開平3−168188号公報
しかしながら、このような従来の透過度検知装置では、その製造過程において封止材4a、4bをケース3a、3bに注入して硬化させるために所定時間放置させる必要がある。このとき発光素子1a、受光素子1bとプリント配線板2a、2bの間の空間に空気層が残っていると封止材4a、4bの硬化中に気泡としてケース開放部に現れるので、十分な防湿効果が得られなくなる。
このような状態を防ぐために、封止材4a、4bの注入直後に真空脱泡機に入れ、発光素子1a、受光素子1bとプリント配線板2a、2bの間の空気層を強制的に取り除いてから本来の硬化を行うなど、工数とコストが非常にかかっていた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、製造時の気泡発生を抑制し安価な防湿型機器の透過度検知装置を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、配管の液体の汚れを検知するために対向して配置した発光素子および受光素子と、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれのプリント配線板にはんだ付けして挿入するケースとを備え、前記ケースは、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれ挿入する第一の凹部を有し、前記プリント配線板と前記発光素子との間の空気層、および前記プリント配線板と前記受光素子との間の空気層とが前記ケース外の空気と連通するように貫通穴をそれぞれの前記プリント配線板に設け、それぞれの前記空気層を第二の封止材で埋めるように充填してから、それぞれの前記プリント配線板の外方を第一の封止材で充填したものである。
これにより、プリント配線板と素子の端子部との間の空気層を封止材で埋めてしまうので、第一の封止材の硬化中に内部から気泡が発生することを防ぐことができる。したがって硬化前に減圧槽に入れる作業もなくすことができる。
本発明の透過度検知装置は、製造時の気泡発生を抑制し安価で信頼性の高い防湿型の機器の透過度検知装置を実現することができる。
本発明の実施の形態1の機器の透過度検知装置の側断面図 本発明の実施の形態1の機器の透過度検知装置の受光部拡大断面図 本発明の実施の形態2の機器の透過度検知装置の受光部平面と側断面を示す図 本発明の実施の形態3の機器の透過度検知装置の受光部平面と側断面を示す図 従来の機器の透過度検知装置の側断面図
第1の発明は、配管の液体の汚れを検知するために対向して配置した発光素子および受光素子と、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれのプリント配線板にはんだ付けして挿入するケースとを備え、前記ケースは、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれ挿入する第一の凹部を有し、前記プリント配線板と前記発光素子との間の空気層、および前記プリント配線板と前記受光素子との間の空気層とが前記ケース外の空気と連通するように貫通穴をそれぞれの前記プリント配線板に設け、それぞれの前記空気層を第二の封止材で埋めるように充填してから、それぞれの前記プリント配線板の外方を第一の封止材で充填したことにより、プリント配線板と素子の端子部との間の空気層を封止材で埋めてしまうので、第一の封止材の硬化中に内部から気泡が発生することを防ぐことができる。したがって硬化前に減圧槽に入れる作業もなくすことができる。
また、第一の封止材だけでその注入作業時に空気層を作らないようにすることができる。合わせて硬化前に減圧槽に入れる作業もなくすことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における機器の透過度検知装置の側断面図、図2は同機器の透過度検知装置の受光部拡大断面図である。図1において、発光素子1aと受光素子1bを内蔵したケース3a、3bは、ねじ11a、11bで配水管10を覆うカバー9に固定されている。さらにカバー9は、洗濯液が通る配水管10の外部に設けた凸部13にねじ12で固定されている。そして、発光素子1aと受光素子1bとプリント配線板2a、2bの空間はシリコンシール材などの第二の封止材5a、5bが充填された構成としている。さらに、プリント配線板2bの外方(配水管10の反対側)を第一の封止材4a、4bを充填して防湿対策を行っている。
以上のように構成した機器の透過度検知装置について、発光側と受光側は対向した構成であり、図2の受光部拡大断面図を用いて素子周辺の説明をする。
受光素子1bは、レンズ部15から光を受け電気信号を端子17で取り出す。この素子の周りはケース3bに設けられた第一の凹部16に勘合し位置を規制されている。レンズ部15と第一の凹部16の間はレンズ効果で効率よく集光するために空気層14が必要であり、かつ防湿用の第二の封止材5bが侵入しないような勘合関係としている。
また、端子16の根元部分(レンズ部15側)は機械的にも熱耐性的にも強度が弱いため、プリント配線板2bにはんだ付けする際に高温で端子16の根元部分が破損しないように端子を所定の長さとし、プリント配線板2bと受光素子1bとの間に所定の距離を設けている。このため、受光素子1bとプリント配線板2bの間には空間ができてしまうこととなる。
この空間を、空気層として残したまま防湿処理として第一の封止材4bを注入し硬化させると、硬化中に気泡となって外部へ出てきてしまう。これを防ぐためシリコンシール材などの第二の封止材5bを受光素子1bとプリント配線板2bの間に充填してから第一の封止材4bを充填する構成とする。この第二の封止材はレンズ部15側の空気層14に侵入しない粘度のものが好適である。
また、発光素子1a側についても上記受光側と同様の構成とする。
第二の封止材5bを受光素子1bとプリント配線板2bの間に充填したことでこの部分の空気層がなくなり、第一の封止材4bの硬化中に気泡が発生することもない。また、真空脱泡機の設備も不要となる。これにより、透過度検知装置の防湿性を安価で確実に提供することが可能になる。
(実施の形態2)
本発明は、第二の封止材5bを使用せず第一の封止材4bの注入を利用して、受光素子1bとプリント配線板2bの間の空気層を第一の封止材4bで充填するようにしたものである。上記実施の形態1と同様の構成については説明を省略する。
図3にて本実施の形態における機器の透過度検知装置の受光部平面図と側断面図を用いて説明をする。
プリント配線板2bの端子17近傍に貫通穴21、22を設ける。この貫通穴は、受光素子1bとプリント配線板2bとの間の空気層と、ケース3bの外部の空間を貫通させたものである。
例えば、第一の封止材4bを貫通穴21から注射針状の注入器でゆっくり注入して空気層の空気を貫通穴22から排出し、受光素子1bとプリント配線板2bの間を第一の封止材4bで充填する。その後、プリント配線板2bのはんだ面側に第一の封止材4bを注入して硬化させるものである。
また、発光素子1a側についても上記受光側と同様の構成とする。
また、第一の封止材4bの注入は、貫通穴21から注射針状の注入器で行わなくてもプリント配線板2bのはんだ面側(底部側)から行って、受光素子1bとプリント配線板2bの間の空気層を十分抜くこととすれば二度に分けて注入する必要はない。
第一の封止材4bをプリント配線板2bの貫通穴21、22を利用して受光素子1bとプリント配線板2bの間に充填したことで、この部分の空気層がなくなり、第一の封止材4bの硬化中に気泡が発生することがない。また、真空脱泡機の設備も不要である。これにより、透過度検知装置の防湿性を安価で確実に提供することが可能になる。
(実施の形態3)
本発明は、第二の封止材5bを使用せず第一の封止材4bの注入を利用して、受光素子1bとプリント配線板2bの間の空気層を第一の封止材4bで充填するようにしたものである。上記実施の形態1および2と同様の構成については説明を省略する。
図4にて本実施の形態における機器の透過度検知装置の受光部平面図と側断面図用いて説明をする。
プリント配線板2bの両側部に第二の凹部32を設ける。さらにケース3bには、第二の凹部32の近傍にケース3bの一部を傾斜させて構成した経路31を設ける。この経路31と第二の凹部32により、受光素子1bとプリント配線板2bとの間の空気層と、ケース3bの外部の空間と連通させている。
例えば、第一の封止材4bを第二の凹部32から注射針状の注入器でゆっくり注入して空気層の空気を他方の第二の凹部33から排出し、受光素子1bとプリント配線板2bの間を第一の封止材4bで充填する。その後、プリント配線板2bのはんだ面側に第一の封止材4bを注入して硬化させる。
また、発光素子1a側についても上記受光側と同様の構成とする。
また、第一の封止材4bの注入は、第二の凹部32から注射針状の注入器で行わなくてもプリント配線板2bのはんだ面側(底部側)から行って、受光素子1bとプリント配線板2bの間の空気層を十分抜くこととすれば二度に分けて注入する必要はない。
なお、図4ではプリント配線板2bの側部に第二の凹部32を設けて経路を確保しているが、プリント配線板2bの側部に第二の凹部32を設けず、ケース3bの側面を拡幅して経路を設けても同様の効果がえられる。
第一の封止材4bを経路31と第二の凹部32を利用して受光素子1bとプリント配線板2bの間に充填したことでこの部分の空気層がなくなり、第一の封止材4bの硬化中に気泡が発生することがない。また、真空脱泡機の設備も不要である。これにより、透過度検知装置の防湿性を安価で確実に提供することが可能になる。
以上のように、本発明にかかる機器の透過度検知装置は、洗濯機の洗濯液や食器洗い乾燥機の洗浄液の透過度を検知する透過度検知装置を安価に防湿性を確保することが可能となるので、洗濯機や食器洗い乾燥機等として有用である。
1a 発光素子
1b 受光素子
2a、2b プリント配線板
3a、3b ケース
4a、4b 第一の封止材
5a、5b 第二の封止材
6a、6b リード線
9 カバー
10 配水管

Claims (1)

  1. 配管の液体の汚れを検知するために対向して配置した発光素子および受光素子と、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれのプリント配線板にはんだ付けして挿入するケースとを備え、前記ケースは、前記発光素子と前記受光素子とをそれぞれ挿入する第一の凹部を有し、前記プリント配線板と前記発光素子との間の空気層、および前記プリント配線板と前記受光素子との間の空気層とが前記ケース外の空気と連通するように貫通穴をそれぞれの前記プリント配線板に設け、それぞれの前記空気層を第二の封止材で埋めるように充填してから、それぞれの前記プリント配線板の外方を第一の封止材で充填した機器の透過度検知装置。
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