実施の形態において、具体例を挙げて説明する場合、通信ネットワークを介して映像コンテンツが配信されており、コンテンツ受信装置やコンテンツ再生装置にてチャンネルを切り替える形態について説明する。もちろん、これに限定されるものではない。例えば、配信される対象が映像コンテンツではなく、音声のみのコンテンツであってもよい。
また、実施の形態において、具体例を挙げて説明する場合、上記通信ネットワークがIP(Internet Protocol)で構築されている形態について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、IPX(Internet Packet eXchange)やApple Talkで構築されていてもよい。
また、実施の形態において、具体例を挙げて説明する場合、IPマルチキャスト技術を用いて映像コンテンツをストリーム配信する形態について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、RTSPなどのユニキャストを用いた配信であってもよい。
また、実施の形態において、具体例を挙げて説明する場合、配信する映像コンテンツのトランスポートフォーマットがMPEG2−TSである形態について説明するが、これに限定されるものではない。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図7に基づいて説明すると以下の通りである。
(コンテンツ再生システムの全体構成)
図2を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103aとコンテンツ受信装置105aとを含むコンテンツ再生システム100aについて説明する。図2は、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103aとコンテンツ受信装置105aとを含むコンテンツ再生システム100aの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コンテンツ送信装置101とネットワーク中継装置102とは、通信ネットワーク1110により通信可能に接続されている。また、ネットワーク中継装置102とコンテンツ再生装置103aとは、通信ネットワーク1120により通信可能に接続されている。同様に、ネットワーク中継装置102とコンテンツ受信装置105aとは、通信ネットワーク1120により通信可能に接続されている。
コンテンツ送信装置101は、放送、動画像、静止画像、テキストなどのコンテンツ、および、それらの表示や制御に関する属性情報を含む映像コンテンツを配信するサーバ装置である。そして、IPマルチキャスト技術を用いて、コンテンツ再生装置103aおよびコンテンツ受信装置105aに対してコンテンツを配信する。
ネットワーク中継装置102はネットワーク中継装置(例えば、ブロードバンドルータ)であり、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを相互に接続可能とする。ネットワーク中継装置102は、IPマルチキャストのJOINおよびLEAVEに対応しており、通信ネットワーク1110からIPマルチキャストで配信される各種データを、通信ネットワーク1120側の装置からのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストに応じて、通信ネットワーク1120側に中継する否かを決定する機能を備えている。
本実施形態に係るコンテンツ再生装置103aは、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを再生するクライアントである。また、コンテンツ再生装置103aは、リモコンなどの入力操作デバイスにより、利用者からの入力を受けつけてもよい。コンテンツ再生装置103aは、例えば、テレビ、PC、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などである。
本実施形態に係るコンテンツ受信装置105aは、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを受信するが、再生機能は備えていないクライアントである。コンテンツ受信装置105aは、例えば、ネットワーク対応のハードディスクレコーダやチューナ装置である。
なお、本実施形態では、通信ネットワーク1110としてはインターネットを、また、通信ネットワーク1120としてはLANを想定しているが、特に限定されず、例えば、イントラネット、エキストラネット、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394ケーブル、USBケーブル、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網等の無線でも利用可能である。
(コンテンツ受信装置の構成)
次に、図1を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ受信装置105aの構成について説明する。図1は、本実施の一形態に係るコンテンツ受信装置105aの構成を示すブロック図である。
図1に示すようにコンテンツ受信装置105aは、制御部10、記憶部20、通信部30、入力操作部60、および入出力制御部70を備えて構成される。
制御部10は、記憶部20、および入出力制御部70の制御を行うとともに、所定の演算処理を行うものである。所定の演算処理としては、例えば、ネットワーク中継装置102からの映像ストリームの受信処理などがある。制御部10の詳細な構成については後述する。
記憶部20は、制御部10で利用される各種データ、プログラムの実行によって得られたデータなどを記憶するものであり、ROM(Read-Only Memory)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどで実現される。上記各種データは、記憶部20内部の各種記憶部、例えば、PID情報記憶部22などに記憶される。
PID情報記憶部22は、受信した映像ストリームから取得される各種PID(PMTのPID、映像を格納するTSパケットのPID、音声を格納するTSパケットのPID、PCRを格納するTSパケットのPIDなど)の情報を記憶する。
なお、記憶部20は、必ずしもコンテンツ受信装置105aに備えられる必要はなく、外部記憶装置として、読み取り可能な状態でコンテンツ受信装置105aに接続される構成でもよい。
通信部30は、通信ネットワーク1120を介してネットワーク中継装置102と通信するものであり、内部に受信部31および送信部32を備えている。
受信部31は、ネットワーク中継装置102から送信された映像ストリームを受信するものであり、受信制御部71により制御される。受信部31で受信された映像ストリームは、受信制御部71へ送られる。
受信制御部71は、受信部31を制御し、受信した映像ストリームを後述する映像ストリーム受信部12に送信する。
送信部32は、ネットワーク中継装置102に対して、IGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信し、また、コンテンツ再生装置103aに対してPIDリスト450(後述)を送信するものであって、送信制御部72により制御される。
送信制御部72は、送信部32を制御し、後述する映像ストリーム送信要求部11から受信するJOINリクエスト、映像ストリーム送信停止要求部15から受信するLEAVEリクエスト、PID情報送信部17から受信するPIDリスト450を送信部32に送信する。
入力操作部60は、ユーザ操作を受けつけ、入力操作に応じた信号を入力操作制御部76に送信する。入力操作部60は、例えば、リモコン、マウス、キーボード、スイッチ、タッチパネルなどの入力デバイスで構成される。ユーザが入力操作部60から入力操作を行うことにより、映像ストリームの受信開始指示などの入力操作に応じた信号を生成する。なお、入力操作部60は、必ずしもコンテンツ受信装置105aに備えられる必要はなく、外部装置としてコンテンツ受信装置105aに通信可能に接続される構成でもよい。
入力操作制御部76は、ユーザ操作を受けつける入力操作部60を制御し、ユーザの入力操作に応じた信号を制御部10に送信する。
次に、制御部10について、詳細に説明する。制御部10は、映像ストリーム送信要求部11、映像ストリーム受信部12、番組識別情報取得部13、PID情報取得部14、映像ストリーム送信停止要求部15、PID情報検査部16、PID情報送信部17を含んでいる。
映像ストリーム送信要求部11は、ネットワーク中継装置102に対して、映像ストリームの中継を要求するためのJOINリクエストを送信する。JOINリクエストを送信するタイミングは、例えば、PID情報検査部16から、すべてのチャンネルについてPID情報を取得できていない旨の信号を受信した直後である。
映像ストリーム受信部12は、上記JOINリクエストに対してネットワーク中継装置102が送信する映像ストリームを、受信部31を介して受信する。そして、受信した映像ストリームを番組識別情報取得部13に送信する。
番組識別情報取得部13は、映像ストリーム受信部12から受信した映像ストリームを解析し、番組識別情報であるPATおよびPMTを取得する。そして、取得したPMTをPID情報取得部14に送信する。
PID情報取得部14は、番組識別情報取得部13から送信されるPMTを解析し、映像を格納するTSパケットのPID、音声を格納するTSパケットのPID、PCRを格納するTSパケットのPIDなどを取得する。そして、これら取得したPIDを、チャンネル番号毎にPID情報記憶部22に格納する。
映像ストリーム送信停止要求部15は、ネットワーク中継装置102に対して、受信している映像ストリームの中継停止を要求するためのLEAVEリクエストを送信する。LEAVEリクエストを送信するタイミングは、例えば、PID情報取得部14が、取得したPIDをPID情報記憶部22に格納した直後である。
PID情報検査部16は、PID情報取得部14が、取得したPIDをPID情報記憶部22に格納したことを受けて、すべてのチャンネルについてPID情報を取得しているかどうかを検査する。そして、すべてのチャンネルについてPID情報を取得していないことを検出したら、その旨を映像ストリーム送信要求部11に送信する。一方、すべてのチャンネルについてPID情報を取得していることを検出したら、その旨をPID情報送信部17に送信する。
PID情報送信部17は、PID情報検査部16から、すべてのチャンネルについてPID情報を取得している旨の信号を受信すると、PID情報記憶部22に格納されているPIDを基に、後述するPIDリスト450を生成する。そして、作成したPIDリスト450を、送信部32を介してコンテンツ再生装置103aに向けて送信する。上記PIDリスト450の送信方法としては、例えば、IPのブロードキャストアドレスを指定して、同一サブネットマスク内のすべてのクライアントに同時に送信してもよいし、または、予め指定したクライアント(すなわち、コンテンツ再生装置103a)のIPアドレスに対して送信してもよい。
なお、上述の実施形態では、取得したPIDをPID情報記憶部22に格納する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部10内の一時的な内部ファイルを作成し、PIDを取得するたびに該内部ファイルに記述してもよい。そして、該内部ファイルを基に、PID情報送信部17がPIDリスト450を生成してもよい。
(コンテンツ再生装置の構成)
次に、図3を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103aの構成について説明する。図3は、本実施の一形態に係るコンテンツ再生装置103aの構成を示すブロック図である。
図3に示すようにコンテンツ再生装置103aは、制御部110、記憶部120、通信部130、表示部140、音声出力部150、入力操作部160、および入出力制御部170を備えて構成される。
制御部110は、記憶部120、および入出力制御部170の制御を行うとともに、所定の演算処理を行うものである。所定の演算処理としては、例えば、ネットワーク中継装置102からの映像ストリームの受信処理などがある。制御部110の詳細な構成については後述する。
記憶部120は、制御部110で利用される各種データ、プログラムの実行によって得られたデータなどを記憶するものであり、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどで実現される。上記各種データは、記憶部120内部の各種記憶部、例えば、PID情報記憶部122などに記憶される。
PID情報記憶部122は、各種PID(PMTのPID、映像を格納するTSパケットのPID、音声を格納するTSパケットのPID、PCRを格納するTSパケットのPIDなど)の情報を記憶する。
なお、記憶部120は、必ずしもコンテンツ再生装置103aに備えられる必要はなく、外部記憶装置として、読み取り可能な状態でコンテンツ再生装置103aに接続される構成でもよい。
通信部130は、通信ネットワーク1120を介してネットワーク中継装置102と通信するものであり、内部に受信部131および送信部132を備えている。
受信部131は、ネットワーク中継装置102が送信する映像ストリーム、および、コンテンツ受信装置105aが送信するPIDリスト450を受信するものであり、受信制御部171により制御される。受信部131で受信された映像ストリームおよびPIDリスト450は受信制御部171へ送られる。
受信制御部171は、受信部131を制御し、受信した映像ストリームを後述する映像ストリーム受信部113に送信する。また、受信したPIDリスト450を後述するPID情報受信部111に送信する。
送信部132は、ネットワーク中継装置102に対して、IGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信するものであり、送信制御部172により制御される。
送信制御部172は、送信部132を制御し、後述する映像ストリーム送信要求部112から受信するJOINリクエスト、および、映像ストリーム送信停止要求部119から受信するLEAVEリクエストを送信部132に送信する。
表示部140は、表示制御部174より送られた情報を表示する。表示部140は、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶表示装置)で構成される。表示部140に表示する情報としては、後述するデコード部115でデコードされた映像などが含まれる。なお、表示部140は、必ずしもコンテンツ再生装置103aに備えられる必要はなく、外部装置としてコンテンツ再生装置103aに通信可能に接続される構成でもよい。
表示制御部174は、表示部140を制御し、制御部110から指示された情報を表示部140に送信する。
音声出力部150は、音声出力制御部175から送信される信号を音声に変換して出力する。音声出力部150は、例えばスピーカーで構成される。音声出力部150に出力する情報としては、後述するデコード部115でデコードされた音声などが含まれる。なお、音声出力部150は、必ずしもコンテンツ再生装置103aに備えられる必要はなく、外部装置としてコンテンツ再生装置103aに通信可能に接続される構成でもよい。
音声出力制御部175は、音声出力部150を制御し、制御部110から指示された情報を音声出力部150に送信する。
入力操作部160は、ユーザ操作を受けつけ、入力操作に応じた信号を入力操作制御部176に送信する。入力操作部160は、例えば、リモコン、マウス、キーボード、スイッチ、タッチパネルなどの入力デバイスで構成される。ユーザが入力操作部160から入力操作を行うことにより、映像ストリームの受信開始指示や映像ストリームの切り替え指示などの入力操作に応じた信号を生成する。なお、入力操作部160は、必ずしもコンテンツ再生装置103aに備えられる必要はなく、外部装置としてコンテンツ再生装置103aに通信可能に接続される構成でもよい。
入力操作制御部176は、ユーザ操作を受けつける入力操作部160を制御し、ユーザの入力操作に応じた入力信号を制御部110に送信する。
次に、制御部110について、詳細に説明する。制御部110は、PID情報受信部111、映像ストリーム送信要求部112、映像ストリーム受信部113、再生処理部114、デコード部115、映像ストリーム送信停止要求部119を含んでいる。
PID情報受信部111は、映像を格納するTSパケットのPIDや、音声を格納するTSパケットのPIDなどを含むPIDリスト450を、コンテンツ受信装置105aから受信部131を介して受信する。そして、受信したPIDリスト450に記載されているPIDをPID情報記憶部122に格納する。これらPIDは、デコード部115に設定されるPIDとして利用する。
映像ストリーム送信要求部112は、ネットワーク中継装置102に対して、映像ストリームの中継を要求するためのJOINリクエストを送信する。JOINリクエストを送信するタイミングは、例えば、PID情報受信部111がPIDリスト450を受信した後であって、入力操作部160から、映像ストリームの受信開始指示やチャンネルの切り替え指示などの入力操作に応じた信号を受けたときである。
映像ストリーム受信部113は、上記JOINリクエストに対してネットワーク中継装置102が送信する映像ストリームを、受信部131を介して受信する。そして、受信した映像ストリームを再生処理部114に送信する。
再生処理部114は、PID情報記憶部122に格納されているPID情報が有効なものである場合、該PIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う。一方、PID情報記憶部122に格納されているPID情報が有効なものでない場合、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリーム解析し、PATおよびPMTを取得し、さらに、PMTを解析し、映像を格納するTSパケットのPID、音声を格納するTSパケットのPID、PCRを格納するTSパケットのPIDを取得する。そして、これら得られたPIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う。
なお、PID情報が有効であるか否かを判断する方法としては、例えば、コンテンツ再生装置103aが番組表情報を保持している場合、PIDを取得した時刻から判断して、番組が切り替わっていればPID情報は有効とし、一方、番組が切り替わっていなければPID情報は無効にすると判断すればよい。
デコード部115は、再生処理部114から受信した映像ストリームおよびPID情報を基に、一般的な手法を用いて、映像および音声をデコードする。そして、デコードした映像および音声を表示部140に送信する。そのために、デコード部115は、多重化分割部116、映像デコード部117、音声デコード部118を含んでいる。
多重化分割部116は、再生処理部から送信される映像ストリームおよびPID情報を基に、一般的な手法を用いて、多重化された状態の映像ストリームを個々の映像および音声に分割する。そして、分割した映像および音声をそれぞれ映像デコード部117、音声デコード部118に送信する。
映像デコード部117は、多重化分割部116から送信された映像を一般的な手法を用いてデコードし、表示制御部174を介して表示部140に送信する。また、音声デコード部118は、多重化分割部116から送信された音声を一般的な手法を用いてデコードし、表示制御部174を介して表示部140に送信する。
映像ストリーム送信停止要求部119は、ネットワーク中継装置102に対して、受信している映像ストリームの中継停止を要求するためのLEAVEリクエストを送信する。LEAVEリクエストを送信するタイミングは、例えば、入力操作部160から、チャンネル切り替え指示などの入力操作に応じた信号を受けたときである。
なお、上述の実施形態では、受信したPIDリスト450をPID情報記憶部122に格納する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部110内の一時的な記憶領域に、受信したPIDリスト450を保持してもよい。そして、PID情報記憶部122に格納されているPID情報の代わりに、PIDリスト450を基に、再生処理部114が処理を行ってもよい。
(コンテンツを再生するまでの処理の流れ)
次に、図4および図5を参照しながら、コンテンツ再生装置103aが、コンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450を基に、ネットワーク中継装置102から送信されるコンテンツを再生する手順について説明する。
(コンテンツ受信装置における処理の流れ)
まず、図4を参照しながら、コンテンツ受信装置105aが、ネットワーク中継装置102を経由して、事前にコンテンツ送信装置101からすべてのチャンネルについてのPIDを取得し、コンテンツ再生装置103aに送信する手順について説明する。図4は、コンテンツ受信装置105aが、ネットワーク中継装置102を経由して、事前にコンテンツ送信装置101からすべてのチャンネルについてのPIDを取得し、コンテンツ再生装置103aに送信する流れを示すフローチャートである。
図4では、コンテンツ送信装置101から、複数のコンテンツがマルチキャスト配信されているものとする。例えば、あるコンテンツがマルチキャストアドレス「FF00::1001」を用いてマルチキャスト配信されており(チャンネル番号はN)、また、別のコンテンツがマルチキャストアドレス「FF00::1002」を用いてマルチキャスト配信されている(チャンネル番号はM)(S411)。そして、ネットワーク中継装置102は、常時これらマルチキャスト配信されているMPEG2−TSのストリームを受信しているものとする(S412)。
そして、コンテンツ受信装置105aにて電源が投入されると(S413にてYES)、まず、コンテンツ受信装置105aのPID情報検査部16が、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得しているか否かを検査する(S414)。ここで、電源投入直後は、PIDは一つも取得されていないので(S414にてYES)、コンテンツ受信装置105aの映像ストリーム送信要求部11は、予め定められた所定のチャンネルを選択し、該選択したチャンネルに対応するマルチキャストアドレスに対するJOINリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S415)。
ネットワーク中継装置102は、上記JOINリクエストを受信すると(S416にてYES)、コンテンツ受信装置105aに対して、上記JOINリクエストに対応するマルチキャストアドレスで配信されているコンテンツのトランスポートストリームを中継する(S417)。
そして、コンテンツ受信装置105aの映像ストリーム受信部12が、上記コンテンツのMPEG2−TSのストリームを受信すると(S418)、まず、番組識別情報取得部13が、該ストリームの中から、PIDの値が「0」であるTSパケット、すなわちPATの検出を行い、PATのPIDを取得する(S419(番組識別情報取得ステップ))。そして、PATには、前述のとおり、ストリームに含まれるPMTのPIDが1つ以上含まれているので、PATを基にしてPMTを検出するとともに、PID情報取得部14が、PMTから映像、音声、PCR(Program Clock Reference)などを格納するTSパケットのPIDを取得する(S420(パケット識別情報取得ステップ))。そして、該取得したPIDをPID情報記憶部22に格納する。
その後、コンテンツ受信装置105aの映像ストリーム送信停止要求部15は、上記受信しているコンテンツの受信を中止するためのLEAVEリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S421)。該LEAVEリクエストを受信したネットワーク中継装置102は(S422にてYES)、上記コンテンツのトランスポートストリームの中継を停止する(S423)。
そして、コンテンツ受信装置105aは、上記LEAVEリクエストの送信に引き続き、選択可能なすべてのチャンネルの映像や音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを取得するまで、上記処理を繰り返す(S415〜S421)。
そして、すべてのチャンネルのPIDの取得が完了したら(S414にてNO)、PID情報送信部17が、PID情報記憶部22に格納しているPIDを基にPIDリスト450を生成し、コンテンツ再生装置103aに送信する(S424(パケット識別情報送信ステップ))。上記PIDリスト450の送信方法としては、例えば、IPのブロードキャストアドレスを指定して、同一サブネットマスク内のすべてのクライアントに同時に送信してもよいし、または、予め指定したクライアント(すなわち、コンテンツ再生装置103a)のIPアドレスに対して送信してもよい。
そして、上記PIDリスト450を送信してから、所定時間が経過するまでコンテンツ受信装置105aは待機し(S425にてNO)、所定時間を経過すると(S425にてYES)、再び、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得し、PIDリスト450を送信する処理を繰り返す(S414〜S425)。
なお上述では、再びPIDの再取得を行うタイミングとして、予め定められた所定時間経過後に再取得を行う形態について説明したが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、コンテンツ受信装置105aが、事前に、電子テレビ番組表情報を図示しない外部の装置から通信ネットワーク1120経由で取得している場合において、該電子テレビ番組表に対するユーザ操作により視聴するチャンネルが切り替えられたタイミングで、PIDの再取得を行うような形態であってもよい。
(コンテンツ再生装置における処理の流れ)
次に、図5を参照しながら、コンテンツ再生装置103aが、コンテンツ受信装置105aから得るPIDリストを基に、コンテンツを再生する手順について説明する。図5は、コンテンツ再生装置103aが、コンテンツ受信装置105aから得るPIDリストを基に、コンテンツを再生する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における各ステップは、図4にて示した各ステップと同一の処理を行うため、説明の便宜上、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
コンテンツ再生装置103aにて電源が投入されると(S611にてYES)、まず、コンテンツ受信装置105aが送信しているPIDリスト450を、PID情報受信部111が受信する(S612(パケット識別情報受信ステップ))。そして、取得したPIDリスト450に記載されている、映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDをPID情報記憶部122に格納する。
次に、入力操作部160へのユーザ操作等によりチャンネルを選択すると、映像ストリーム送信要求部112が、チャンネルに対するマルチキャストアドレスへのJOINリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S613)。
そして、映像ストリーム受信部113が、上記JOINリクエストに対するMPEG2−TSのストリームを受信すると(S614)、再生処理部114が、PID情報記憶部122に記憶されている、上記チャンネルの映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDをデコード部115へ設定するとともに、受信した映像ストリームをデコード部115に入力する(S615(デコード処理ステップ))。そしてデコードした映像および音声が表示部140にて再生される。
そして、ユーザからのチャンネル切り替え指示があるまで、コンテンツ再生装置103aは待機する(S616でNO)。そして、チャンネルの切り替え指示があったとき(S616でYES)、映像ストリーム送信停止要求部119がLEAVEリクエストを送出して、現在受信しているチャンネルのストリームを停止する(S617)。
そして、新たに指定されたチャンネルに対して、映像ストリーム送信要求部112が、再びJOINリクエストを送信し(S613)、上記各処理を行って映像および音声を再生する(S614、S615)。
(PIDリスト)
次に、図6(a)を参照しながら、PIDリスト450のデータ構造について説明する。図6(a)は、PIDリスト450のデータ構造を模式的に示す図である。図6(a)に示すとおり、PIDリスト450は、チャンネル番号4501、PID番号4502〜4505を含んでいる。さらに、チャンネル番号4501とPID番号4502〜4505との組を複数含んでいる。
チャンネル番号4501は、各チャンネルを識別する番号を示す。また、PID番号4502〜4505は、チャンネルに含まれるPMT、映像、音声、PCRを格納するTSパケットのPID番号を示す。
なお、ここではPIDの種類は4つ(すなわち、PID番号4502〜4505)として説明したが、4つに限定されるものではない。
次に、図6(b)を参照しながら、PIDリスト450の具体的な記述例について説明する。図6(b)は、PIDリスト450の具体的な記述例を示す図である。図6(b)に示すとおり、このPIDリスト450は、チャンネルとして「Channel1」および「Channel2」を含んでいることを示している。そして、「Channel1」に含まれるPIDが、PMT_PID(値は50)、「Audio_PID」(値は100)、「Video_PID」(値は101)、「PCR_PID」(値は101)であることを示している。また、そして、「Channel2」に含まれるPIDが、PMT_PID(値は51)、「Audio_PID」(値は200)、「Video_PID」(値は201)、「PCR_PID」(値は201)であることを示している。
(変形例)
なお、上述では、IPマルチキャストによって、コンテンツ受信装置105aからコンテンツ再生装置103aに対して、すべてのPIDを含むPIDリスト450を一方的に送信する形態について説明した。しかしながら、PIDリスト450を送信する方法は、上記に限定されるものではない。例えば、コンテンツ再生装置103aからの要求に従ってコンテンツ受信装置105aがPIDリスト450を送信する形態であってもよい。具体的には、コンテンツ再生装置103aからはHTTPのGETリクエストを送信し、コンテンツ受信装置105aはそれに対するレスポンスとしてPIDリスト450を送信するようにしてもよい。
図7(a)および図7(b)を参照しながら、上記HTTPのGETリクエストおよびそのレスポンスの記述例を説明する。図7(a)は、上記HTTPのGETリクエストの記述例を模式的に示す図である。また、図7(b)は、上記リクエストに対するレスポンスの記述例を模式的に示す図である。
図7(a)に示すとおり、HTTPのGETリクエストでは、コンテンツ受信装置105a内のPIDリストがURL「http://reciver1/pid_list.txt」として指定している。そして、図7(b)に示すとおり、HTTPのレスポンスでは、図5(b)で説明したPIDリスト450の内容が記載されている。
以上のように、本実施の形態におけるコンテンツ受信装置105aは、選択可能な全てのチャンネルの映像ストリームを受信し、映像ストリームから映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを取得し、コンテンツ再生装置103aに対してPIDリスト450を送信する。また、本実施の形態におけるコンテンツ再生装置103aは、コンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450を受信し、受信したPIDリスト450に記載されている、映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを基にして、デコード処理を行い、コンテンツを再生する。
これにより、コンテンツ再生装置103aは、全てのPIDを事前に取得することが可能となるため、ユーザからチャンネル変更指示があった後、コンテンツ送信装置101からPIDを個別に取得しなくてもよい。したがって、ユーザからのチャンネル切り替え指示があってから、切り替え後のコンテンツが再生されるまでに要する時間を短縮することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、IPマルチキャストによって、コンテンツ受信装置105aからコンテンツ再生装置103aに対して、すべてのPIDを含むPIDリスト450を送信する形態について説明した。しかしながら、PIDリスト450を送信する方法は、上記に限定されるものではない。
そこで、本実地形態では、コンテンツ受信装置が、コンテンツ再生装置が要求するPID情報のみを送信する形態について説明する。その概要を説明すると、コンテンツ再生装置からは、PID情報を要求する、HTTPのGETリクエストを送信する。それに対して、コンテンツ受信装置はレスポンスとして、対応するPID情報を送信する。
本発明の一実施形態について図8から図13に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
(コンテンツ再生システムの全体構成)
図8を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103bとコンテンツ受信装置105bとを含むコンテンツ再生システム100bについて説明する。図8は、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103bおよびコンテンツ受信装置105bと、コンテンツ送信装置101と、ネットワーク中継装置102とを含むコンテンツ再生システム100bの構成を示すブロック図である。
コンテンツ再生装置103bは、コンテンツ再生装置103aと同様に、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを再生するクライアントである。
コンテンツ受信装置105bは、コンテンツ受信装置105aと同様に、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを受信するが、再生機能は備えていないクライアントである。
(コンテンツ受信装置の構成)
次に、図9を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ受信装置105bの構成について説明する。図9は、本実施の一形態に係るコンテンツ受信装置105bの構成を示すブロック図である。
図9に示すように、コンテンツ受信装置105bは、実施の形態1のコンテンツ受信装置105aとほぼ同様の部材を備えているが、通信部30に代えて通信部30bを備えている。また、入出力制御部70に代えて入出力制御部70bを備えている。また、制御部10に代えて制御部10bを備えている。
通信部30bは、実施の形態1の通信部30とほぼ同様の部材を備えているが、受信部31に代えて受信部31bを備えている。また、送信部32に代えて送信部32bを備えている。
受信部31bは、ネットワーク中継装置102から送信された映像ストリームを受信することに加えて、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451(後述)を受信する。受信部31bで受信された映像ストリームおよびPID要求コマンド451は、受信制御部71bへ送られる。
送信部32bは、ネットワーク中継装置102に対して、IGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信することに加えて、コンテンツ再生装置103bに対してPID応答レスポンス452(後述)を送信する。
入出力制御部70bは、実施の形態1の入出力制御部70とほぼ同様の部材を備えているが、受信制御部71に代えて、受信制御部71bを備えている。また、送信制御部72に代えて、送信制御部72bを備えている。
受信制御部71bは、受信部31bを制御し、受信した映像ストリームを映像ストリーム受信部12に送信することに加え、受信したPID要求コマンド451を後述するPID要求受信部91に送信する。
送信制御部72bは、送信部32bを制御し、映像ストリーム送信要求部11から受信するJOINリクエスト、映像ストリーム送信停止要求部15から受信するLEAVEリクエストに加え、PID情報送信部17bから受信するPID応答レスポンス452を送信部32bに送信する。
制御部10bは、実施の形態1の制御部10とほぼ同様の部材を備えているが、新たに、PID要求受信部91を備えている。また、PID情報送信部17に代えて、PID情報送信部17bを備えている。
PID要求受信部91は、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451を受信部31b経由で受信する。そして、該PID要求コマンド451にて要求されているPIDを生成する旨の信号をPID情報送信部17bに送信する。
PID情報送信部17bは、PID情報検査部16からすべてのチャンネルについてPID情報を取得している旨の信号を受信する。そして、該受信の後に、PID要求受信部91からの信号を受けときは、受信したPID要求コマンド451にて要求されているPIDをPID情報記憶部22から取得する。そして、取得したPIDを含むPID応答レスポンス452を生成し、送信部32bを介してコンテンツ再生装置103bに送信する。
なお、上述の実施形態では、PID情報記憶部22に格納されているPIDを基にPID応答レスポンス452を生成する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、実施の形態1で説明したように、制御部10b内の一時的な内部ファイルとして保持されているPID情報を基に、PID情報送信部17bがPID応答レスポンス452を生成してもよい。
(コンテンツ再生装置の構成)
次に、図10を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103bの構成について説明する。図10は、本実施の一形態に係るコンテンツ再生装置103bの構成を示すブロック図である。
図10に示すように、コンテンツ再生装置103bは、実施の形態1のコンテンツ再生装置103aとほぼ同様の部材を備えているが、通信部130に代えて通信部130bを備えている。また、入出力制御部170に代えて入出力制御部170bを備えている。また、制御部110に代えて制御部110bを備えている。
通信部130bは、実施の形態1の通信部130とほぼ同様の部材を備えているが、受信部131に代えて受信部131bを備えている。また、送信部132に代えて送信部132bを備えている。
受信部131bは、ネットワーク中継装置102から送信された映像ストリームを受信することに加えて、コンテンツ受信装置105bから送信されるPID応答レスポンス452を受信する。受信部131bで受信された映像ストリームおよびPID応答レスポンス452は、受信制御部171bへ送られる。
送信部132bは、ネットワーク中継装置102に対して、IGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信することに加えて、コンテンツ受信装置105bに対してPID要求コマンド451を送信する。
入出力制御部170bは、実施の形態1の入出力制御部170とほぼ同様の部材を備えているが、受信制御部171に代えて、受信制御部171bを備えている。また、送信制御部172に代えて、送信制御部172bを備えている。
受信制御部171bは、受信部131bを制御し、受信した映像ストリームを映像ストリーム受信部113に送信することに加え、受信したPID応答レスポンス452を後述するPID情報受信部111bに送信する。
送信制御部172bは、送信部132bを制御し、映像ストリーム送信要求部112bから受信するJOINリクエスト、映像ストリーム送信停止要求部119から受信するLEAVEリクエストに加え、PID情報要求部92から受信するPID要求コマンド451を送信部132bに送信する。
制御部110bは、実施の形態1の制御部110とほぼ同様の部材を備えているが、新たに、PID情報要求部92を備えている。また、PID情報受信部111に代えて、PID情報受信部111bを備えている。また、映像ストリーム送信要求部112に代えて、映像ストリーム送信要求部112bを備えている。
PID情報要求部92は、映像ストリーム送信要求部112bがネットワーク中継装置102に対して中継を要求した映像ストリームのチャンネルにおける映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを、コンテンツ受信装置105bから取得するために、それらPIDを要求するためのPID要求コマンド451を生成する。そして生成したPID要求コマンド451を送信制御部172bに送信する。
PID情報受信部111bは、PID情報要求部92が生成したPID要求コマンド451の応答として、コンテンツ受信装置105bが送信するPID応答レスポンス452を、受信部131bを介して受信する。そして、受信したPID応答レスポンス452に含まれるPIDをPID情報記憶部122に格納する。これらPIDは、デコード部115に設定されるPIDとして利用する。
映像ストリーム送信要求部112bは、ネットワーク中継装置102に対して、映像ストリームの中継を要求するためのJOINリクエストを送信する。JOINリクエストを送信するタイミングは、例えば、コンテンツ再生装置103bの電源投入直後や、入力操作部160から、映像ストリームの受信開始指示やチャンネルの切り替え指示などの入力操作に応じた信号を受けたときである。そして、JOINリクエストを送信した後、該リクエストしたチャンネルについて、PID情報要求部92に通知する。
なお、上述の実施形態では、受信したPID応答レスポンス452に記述されているPIDをPID情報記憶部122に格納する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部110b内の一時的な記憶領域に、受信したPID情報を保持してもよい。そして、PID情報記憶部122に格納されているPID情報の代わりに、一時的に保持したPID情報を基に、再生処理部114が処理を行ってもよい。
(コンテンツを再生するまでの処理の流れ)
次に、図11および図12を参照しながら、コンテンツ再生装置103bが、コンテンツ受信装置105bに対して必要なPIDを要求した上で、ネットワーク中継装置102から送信されるコンテンツを再生する手順について説明する。
(コンテンツ再生装置における処理の流れ)
まず、図11を参照しながら、コンテンツ再生装置103bが、コンテンツ受信装置105bに対して要求したPID情報を基に、コンテンツを再生する手順について説明する。図11は、コンテンツ再生装置103bが、コンテンツ受信装置105bに対して要求したPID情報を基に、コンテンツを再生する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における処理は、実施の形態1の図4にて示したコンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102の各ステップにおける処理と同一であるため、説明の便宜上、図示を省略するとともに、その説明を省略する。
コンテンツ再生装置103bにて電源が投入されると(S611にてYES)、映像ストリーム送信要求部112が、最初に再生する所定チャンネルに対するマルチキャストアドレスへのJOINリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S613)。
次に、PID情報要求部92が、コンテンツ受信装置105bに対して、上記チャンネルにおける映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを要求するための、PID要求コマンド451を生成し、コンテンツ受信装置105bに送信する(S631)。
そして、PID情報受信部111bが、上記PID要求コマンド451に対する、コンテンツ受信装置105bから送信されるPID応答レスポンス452を受信する(S632(パケット識別情報受信ステップ))。そして、取得したPID応答レスポンス452に記載されている、映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDをPID情報記憶部122に格納する。
次に、映像ストリーム受信部113が、上記JOINリクエストに対するMPEG2−TSのストリームを受信すると(S614)、再生処理部114が、PID情報記憶部122に格納されている、上記チャンネルの映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDをデコード部115へ設定するとともに、受信した映像ストリームをデコード部115に入力する(S615(デコード処理ステップ))。そしてデコードした映像および音声が表示部140にて再生される。
そして,ユーザからのチャンネル切り替え指示があるまで、コンテンツ再生装置103bは待機する(S616でNO)。そして、チャンネルの切り替え指示があったとき(S616でYES)、映像ストリーム送信停止要求部119がLEAVEリクエストを送出して、現在受信しているチャンネルのストリームを停止する(S617)。
そして、新たに指定されたチャンネルに対して、映像ストリーム送信要求部112bが、再びJOINリクエストを送信し(S613)、上記各処理を行って映像および音声を再生する(S631、S632、S614、S615)。
なお、上述では、JOINリクエストを送信し(S613)、その次に、PID要求コマンドを送信し(S631)、その次に、PID応答レスポンスを受信し(S632)、その次に、映像ストリームを受信する(S614)という形態について説明したが、この順序に限定されるものでない。例えば、JOINリクエストの送信より先に、PID要求コマンドを送信してもよいし、また、PID応答レスポンスを受信する前に、映像ストリームを受信していてもよい。
(コンテンツ受信装置における処理の流れ)
次に、図12を参照しながら、コンテンツ受信装置105bが、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451に対して、PID応答レスポンス452を送信する手順について説明する。図12は、コンテンツ受信装置105bが、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451に対して、PID応答レスポンス452を送信する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における処理は、実施の形態1の図4にて示したコンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102の各ステップにおける処理と同一であるため、説明の便宜上、図示を省略するとともに、その説明を省略する。また、コンテンツ受信装置105bにおける各ステップにおいて、実施の形態1の図4にて示した各ステップと同一の処理を行うステップについては、説明の便宜上、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
コンテンツ受信装置105aは、まず、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得する処理を行う(S414〜S424)。そして、すべてのチャンネルのPIDの取得が完了した後(S414にてNO)、コンテンツ再生装置103bからPID要求コマンド451が送信されると、PID要求受信部91が該PID要求コマンド451を受信する(S431にてYES)。
そして、PID情報送信部17bが、受信したPID要求コマンド451で指定されたPIDをPID情報記憶部22から取得し、PID応答レスポンス452を生成する。そして、生成したPID応答レスポンス452をコンテンツ再生装置103bに対して送信する(S432)。
一方、PID要求受信部91がPID要求コマンド451を受信しなかった場合(S431にてNO)、PID応答レスポンス452の送信は行わない。
その後、所定時間が経過するまでコンテンツ受信装置105bは待機し(S433にてNO)、所定時間を経過すると(S433にてYES)、PID情報記憶部22に格納しているPIDをすべて削除し、再び、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得する処理を行う(S414〜S424)。
(PID要求コマンドおよびPID応答レスポンス)
次に、図13(a)を参照しながら、PID要求コマンド451の具体的な記述について説明する。図13(a)は、PID要求コマンド451の具体的な記述例を示す図である。
図13(a)に示すように、PID要求コマンド451は、HTTPのGETリクエストである。そして、コンテンツ受信装置105bのURL「http://reciver1/pid_channel1.txt」として指定している。これにより、「チャンネル1」に関するPIDの取得を要求している。
次に、図13(b)を参照しながら、PID応答レスポンス452の具体的な記述について説明する。図13(b)は、PID応答レスポンス452の具体的な記述例を示す図である。
図13(b)に示すように、PID応答レスポンス452は、HTTPのOKレスポンスである。そして、「Channel1」に含まれるPIDが、PMT_PID(値は50)、「Audio_PID」(値は100)、「Video_PID」(値は101)、「PCR_PID」(値は101)であることを示している。
なお、上述では、コンテンツ再生装置103bが、1つのコンテンツ受信装置105bに対して、PID要求コマンド451とPID応答レスポンス452とをやりとりする形態について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数のコンテンツ受信装置に対して同時にPID要求コマンド451を送信してもよいし、また、PID要求コマンド451を送信した先のコンテンツ受信装置からPID応答レスポンス452を受信できなかった場合に、他のコンテンツ受信装置に対して、別途PID要求コマンド451を送信してもよい。
さらに、上述では、ユーザからのチャンネル切り替え指示に応じて、PID要求コマンド451をコンテンツ受信装置105bに送信する形態について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザからのチャンネル切り替え指示とは非同期に、PID要求コマンド451をコンテンツ受信装置105bに送信し、PID応答レスポンス452を受信して、あらかじめPID情報を取得しておいてもよい。そして、チャンネル切り替えのときには、上記あらかじめ取得したPID情報を使用してもよい。
以上のように、本実施の形態におけるコンテンツ再生装置103bは、コンテンツ受信装置105bに対して、コンテンツの再生に必要なPIDのみを要求するために、PID要求コマンド451を送信する。そして、コンテンツ受信装置105bは、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451に対して、指定されたPIDを含むPID応答レスポンス452を送信する。そして、コンテンツ再生装置103bは、PID応答レスポンス452を受信し、該レスポンスに記載されている、映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを基にして、デコード処理を行い、コンテンツを再生する。
これにより、コンテンツ再生装置103bは、PIDを事前に取得することが可能となるため、映像ストリームを受信してすぐに、コンテンツの再生を行うことができる。したがって、ユーザからのチャンネル切り替え指示があってから、切り替え後のコンテンツが再生されるまでに要する時間を短縮することができる。
また、本実施の形態におけるコンテンツ受信装置105bは、コンテンツ再生装置103bからの要求があったときにだけ、要求されたPIDを送信する。したがって、不要なPIDを取得する処理が削減されるため、コンテンツ受信装置105bにおける処理の負荷を軽減することができる。
〔実施の形態3〕
実施の形態2では、コンテンツ再生装置103bからの要求の有無に関わらず、コンテンツ受信装置105bが、事前にすべてのチャンネルについてPID情報を取得する形態について説明した。しかしながら、すべてのチャンネルについてPID情報を取得するタイミングは、上記に限定されるものではない。
そこで、本実地形態では、コンテンツ受信装置が、コンテンツ再生装置からの要求を契機に、すべてのチャンネルについてPID情報を取得する形態について説明する。
本発明の一実施形態について図14から図18に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1または2にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
(コンテンツ再生システムの全体構成)
図14を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生システム100cについて説明する。図14は、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103cおよびコンテンツ受信装置105cと、コンテンツ送信装置101と、ネットワーク中継装置102とを含むコンテンツ再生システム100cの構成を示すブロック図である。
コンテンツ再生装置103cは、コンテンツ再生装置103bと同様に、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを再生するクライアントである。
コンテンツ受信装置105cは、コンテンツ受信装置105bと同様に、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを受信するが、再生機能は備えていないクライアントである。
(コンテンツ受信装置の構成)
次に、図15を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ受信装置105cの構成について説明する。図15は、本実施の一形態に係るコンテンツ受信装置105cの構成を示すブロック図である。
図15に示すように、コンテンツ受信装置105cは、実施の形態2のコンテンツ受信装置105bとほぼ同様の部材を備えているが、通信部30bに代えて通信部30cを備えている。また、入出力制御部70bに代えて入出力制御部70cを備えている。また、制御部10bに代えて制御部10cを備えている。
通信部30cは、実施の形態2の通信部30bとほぼ同様の部材を備えているが、受信部31bに代えて受信部31cを備えている。
受信部31cは、ネットワーク中継装置102から送信された映像ストリーム、および、コンテンツ再生装置103bから送信されるPID要求コマンド451を受信することに加えて、コンテンツ再生装置103cから送信される、すべてのチャンネルについてPID情報を取得する旨を指示するPID取得指示454(後述)を受信する。受信部31cで受信された映像ストリーム、PID要求コマンド451、およびPID取得指示454は、受信制御部71cへ送られる。
入出力制御部70cは、実施の形態2の入出力制御部70bとほぼ同様の部材を備えているが、受信制御部71bに代えて、受信制御部71cを備えている。
受信制御部71cは、受信部31cを制御し、受信した映像ストリームを映像ストリーム受信部12に送信し、また、受信したPID要求コマンド451をPID要求受信部91に送信することに加え、受信したPID取得指示454を後述するPID取得指示受信部93に送信する。
制御部10cは、実施の形態2の制御部10bとほぼ同様の部材を備えているが、新たに、PID取得指示受信部93を備えている。また、PID情報検査部16に代えて、PID情報検査部16cを備えている。
PID取得指示受信部93は、コンテンツ再生装置103cから送信されるPID取得指示454を受信部31c経由で受信する。そして、該PID取得指示454を受信した旨をPID情報検査部16cに通知する。
PID情報検査部16cは、PID取得指示受信部93からの通知を受けて、すべてのチャンネルについてPID情報を取得しているかどうかを検査する。そして、すべてのチャンネルについてPID情報を取得していない場合、PID情報検査部16cは、その旨を映像ストリーム送信要求部11に送信する。一方、すべてのチャンネルについてPID情報を取得している場合、PID情報検査部16cは、その旨をPID情報送信部17bに送信する。
(コンテンツ再生装置の構成)
次に、図16を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生装置103cの構成について説明する。図16は、本実施の一形態に係るコンテンツ再生装置103cの構成を示すブロック図である。
図16に示すように、コンテンツ再生装置103cは、実施の形態2のコンテンツ再生装置103bとほぼ同様の部材を備えているが、通信部130bに代えて通信部130cを備えている。また、入出力制御部170bに代えて入出力制御部170cを備えている。また、制御部110bに代えて制御部110cを備えている。
通信部130cは、実施の形態2の通信部130bとほぼ同様の部材を備えているが、送信部132bに代えて送信部132cを備えている。
送信部132cは、ネットワーク中継装置102に対してIGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信し、また、コンテンツ受信装置105cに対してPID要求コマンド451を送信することに加えて、コンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信する。
入出力制御部170cは、実施の形態2の入出力制御部170bとほぼ同様の部材を備えているが、送信制御部172bに代えて、送信制御部172cを備えている。
送信制御部172cは、送信部132cを制御し、映像ストリーム送信要求部112bから受信するJOINリクエスト、映像ストリーム送信停止要求部119から受信するLEAVEリクエスト、PID情報要求部92から受信するPID要求コマンド451に加え、PID取得指示部94から受信するPID取得指示454を送信部132cに送信する。
制御部110cは、実施の形態2の制御部110bとほぼ同様の部材を備えているが、新たに、PID取得指示部94を備えている。
PID取得指示部94は、コンテンツ受信装置105cに対して、すべてのチャンネルについてPID情報を取得する旨を指示するPID取得指示454を生成し、送信制御部172cに送信する。PID取得指示454を送信するタイミングは、例えば、コンテンツ受信装置105cの電源投入直後である。
(コンテンツを再生するまでの処理の流れ)
次に、図17および図18を参照しながら、コンテンツ再生装置103cが、コンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信した上で、ネットワーク中継装置102から送信されるコンテンツを再生する手順について説明する。
(コンテンツ再生装置における処理の流れ)
まず、図17を参照しながら、コンテンツ再生装置103cが、コンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信した上で、コンテンツを再生する手順について説明する。図17は、コンテンツ再生装置103cが、コンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信した上で、コンテンツを再生する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における処理は、実施の形態1の図4にて示したコンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102の各ステップにおける処理と同一であるため、説明の便宜上、図示を省略するとともに、その説明を省略する。また、コンテンツ受信装置105cにおける各ステップにおいて、実施の形態2の図11にて示した各ステップと同一の処理を行うステップについては、説明の便宜上、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
コンテンツ再生装置103cの電源が投入されると(S611にてYES)、PID取得指示部94が、コンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信する(S633)。
次に、映像ストリーム送信要求部112bが、最初に再生する所定チャンネルに対するマルチキャストアドレスへのJOINリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S634)。そして、映像ストリーム受信部113が、ネットワーク中継装置102から映像ストリームを受信する(S635)。
次に、この時点では、ステップS633にてPID取得指示454を送信してから所定時間経過していないため、コンテンツ受信装置105cが、上記で送信したPID取得指示454に基づき、すべてのチャンネルについてPID情報を取得している途中である可能性が高い。そこで、コンテンツ受信装置105cに対してPID要求コマンド451を送信する代わりに、再生処理部114が、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームを解析し、PAT、PMDを取得し、さらにPMTから映像、音声、PCRなどが含まれるTSパケットのPIDを取得する(S636、S637)。そして、これら得られたPIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う(S638)。
その後、ユーザからのチャンネル切り替え指示があるまで、コンテンツ再生装置103cは待機する(S639にてNO)。そして、チャンネルの切り替え指示があったとき(S639にてYES)、映像ストリーム送信停止要求部119がLEAVEリクエストを送信し(S640)、現在受信しているチャンネルのストリームを停止する。
次に、ステップS633にてPID取得指示454を送信してから所定時間経過していない場合(S641にてNO)、新たに指定されたチャンネルに対して、映像ストリーム送信要求部112が、再びJOINリクエストを送信し(S634)、映像ストリームを解析した上で、デコード部115に再生指示を行う(S635からS638)。
一方、ステップS633にてPID取得指示454を送信してから所定時間経過している場合(S641にてYES)、コンテンツ受信装置105cが、上記で送信したPID取得指示454に基づいて、すべてのチャンネルについてのPID情報を取得し終わっている可能性が高い。この場合、コンテンツ再生装置103cは、映像ストリームの解析を行わず、コンテンツ受信装置105cに対してPID要求コマンド451を送信し、PID応答レスポンス452を受信する処理を行う。以降の処理(S613からS617)については、実施の形態2で説明したステップと同様であるため、その説明を省略する。
(コンテンツ受信装置における処理の流れ)
次に、図18を参照しながら、コンテンツ受信装置105cが、コンテンツ再生装置103cから送信されるPID取得指示に基づき、すべてのチャンネルについてのPIDを取得する手順について説明する。図18は、コンテンツ受信装置105cが、コンテンツ再生装置103cから送信されるPID取得指示454に基づき、すべてのチャンネルについてのPIDを取得する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における処理は、実施の形態1の図4にて示したコンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102の各ステップにおける処理と同一であるため、説明の便宜上、図示を省略するとともに、その説明を省略する。また、コンテンツ受信装置105cにおける各ステップにおいて、実施の形態2の図12にて示した各ステップと同一の処理を行うステップについては、説明の便宜上、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
コンテンツ受信装置105cの電源が投入された後(S413にてYES)、コンテンツ再生装置103cが送信するPID取得指示454をした場合(S433にてYES)、コンテンツ受信装置105cは、実施の形態2の図12で説明したように、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得する処理を行う(S414〜S421)。
そして、受信可能なチャンネルのコンテンツのPIDをすべて取得が完了した後(S414にてNO)、または、コンテンツ再生装置103cが送信するPID取得指示454をしないとき(S433にてNO)、コンテンツ再生装置103bからPID要求コマンド451に応じてPID応答レスポンス452を送信する。以降の処理(S431からS432)については、実施の形態2で説明したステップと同様であるため、その説明を省略する。
上述では、PID取得指示454をコンテンツ受信装置105cに送信するとき、どのチャンネルのPIDの取得するかについて指定しない形態について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、PID取得指示454の中に、チャンネルの指定を含め、コンテンツ受信装置105cは該指定されたチャンネルに関するPIDのみを取得するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態のコンテンツ再生装置103cは、まず、コンテンツ受信装置105cに対して、コンテンツ受信装置105cに対して、すべてのチャンネルについてPID情報を取得する旨を指示するPID取得指示454を送信する。そして、コンテンツ受信装置105cは、コンテンツ再生装置103cからの該指示を受けて、すべてのチャンネルについてPID情報を取得する。
その後、コンテンツ再生装置103cは、コンテンツ受信装置105cに対して、コンテンツの再生に必要なPIDのみを要求するために、PID要求コマンド451を送信する。そして、コンテンツ受信装置105cは、上記PID取得指示454を受けて取得したPIDの中のうち、上記PID要求コマンド451にて指定されたPIDを、PID応答レスポンス452に含めて送信する。そして、コンテンツ再生装置103cは、PID応答レスポンス452を受信し、該レスポンスに記載されている、映像、音声、PCRなどを含むTSパケットのPIDを基にして、デコード処理を行い、コンテンツを再生する。
このように、コンテンツ再生装置103cからコンテンツ受信装置105cに対して、すべてのチャンネルについてPID情報を取得するトリガを与えるので、コンテンツ再生装置103cがコンテンツ再生する直前に、すべてのチャンネルについての最新のPID情報を、コンテンツ受信装置105cに取得させることができる。したがって、例えば、コンテンツ再生装置103cがテレビ番組表に関する情報を通信ネットワーク1120を介して外部から取得しているが、コンテンツ受信装置105cはテレビ番組表に関する情報を取得していない場合を例に挙げて説明する。この場合において、コンテンツ再生装置103cにて再生するコンテンツを切り替えるタイミングで、映像や音声などを格納するTSパケットのPIDも切り替わる場合、コンテンツ再生装置103cからコンテンツ受信装置105cに対してPID取得指示454を送信することにより、コンテンツ受信装置105cが常に最新のPIDの情報を保持できるようになる。
〔実施の形態4〕
実施の形態1から3では、映像コンテンツを再生するクライアントであるコンテンツ再生装置と、PID情報を送信するクライアントであるコンテンツ受信装置とが連携することにより、コンテンツ再生装置がコンテンツを再生する形態について説明した。しかしながら、クライアントは上記に限定されるものではない。
そこで、本実地形態では、映像コンテンツを再生し、かつ、PID情報を送信するクライアントであるコンテンツ受信再生装置がコンテンツを再生する形態について説明する。
本発明の一実施形態について図19から図21に基づいて説明すると以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1から3にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
(コンテンツ再生システムの全体構成)
図19を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ再生システム100dについて説明する。図19は、本実施形態に係る複数のコンテンツ受信再生装置104と、実施の形態1のコンテンツ再生装置103a(第3の外部装置)およびコンテンツ受信装置105a(第2の外部装置)と、コンテンツ送信装置101(第1の外部装置)と、ネットワーク中継装置102とを含むコンテンツ再生システム100dの構成を示すブロック図である。
コンテンツ受信再生装置104は、通信ネットワーク1110と通信ネットワーク1120とを介して配信される映像コンテンツを再生し、かつ、他のクライアントに対してPID情報を送信するクライアントである。また、コンテンツ受信再生装置104は、リモコンなどの入力操作デバイスにより、利用者からの入力を受けつけてもよい。
(コンテンツ受信再生装置の構成)
次に、図20を参照しながら、本実施形態に係るコンテンツ受信再生装置104の構成について説明する。図20は、本実施の一形態に係るコンテンツ受信再生装置104の構成を示すブロック図である。
図20に示すように、コンテンツ受信再生装置104は、実施の形態1のコンテンツ再生装置103aとほぼ同様の部材を備えているが、通信部130に代えて通信部130dを備えている。また、入出力制御部170に代えて入出力制御部170dを備えている。また、制御部110に代えて制御部110dを備えている。
通信部130dは、実施の形態1の通信部130とほぼ同様の部材を備えているが、受信部131に代えて受信部131dを備えている。また、送信部132に代えて送信部132dを備えている。
受信部131dは、ネットワーク中継装置102から送信された映像ストリームを受信することに加えて、他のコンテンツ受信再生装置またはコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450を受信する。受信部131dで受信された映像ストリームおよびPIDリスト450は、受信制御部171dへ送られる。
送信部132dは、ネットワーク中継装置102に対して、IGMPのJOINリクエストおよびLEAVEリクエストを送信することに加えて、他のコンテンツ受信再生装置およびコンテンツ再生装置103aに対してPIDリスト450を送信するものであり、送信制御部172dにより制御される。
入出力制御部170dは、実施の形態1の入出力制御部170とほぼ同様の部材を備えているが、受信制御部171に代えて、受信制御部171dを備えている。また、送信制御部172に代えて、送信制御部172dを備えている。
受信制御部171dは、受信部131dを制御し、受信した映像ストリームを映像ストリーム受信部113に送信することに加え、受信したPIDリスト450を後述するPID情報受信部111dに送信する。
送信制御部172dは、送信部132dを制御し、映像ストリーム送信要求部112から受信するJOINリクエスト、映像ストリーム送信停止要求部119から受信するLEAVEリクエストに加え、PID情報送信部17dから受信するPIDリスト450を送信部132dに送信する。
制御部110dは、実施の形態1の制御部110とほぼ同様の部材を備えているが、PID情報受信部111に代えて、PID情報受信部111dを備えている。また、映像ストリーム受信部113に代えて、映像ストリーム受信部113dを備えている。また、再生処理部114に代えて、再生処理部114dを備えている。また、新たに、番組識別情報取得部13d、PID情報取得部14d、PID情報送信部17dを備えている。
PID情報受信部111dは、他のコンテンツ受信再生装置およびコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450を受信する。そして、受信したPIDリスト450に記載されているPIDをPID情報記憶部122に格納する。これらPIDは、デコード部115に設定されるPIDとして利用する。
映像ストリーム受信部113dは、ネットワーク中継装置102が送信する映像ストリームを、受信部131dを介して受信し、受信した映像ストリームを再生処理部114dに送信する。それとともに、受信した映像ストリームを番組識別情報取得部13dに送信する。
番組識別情報取得部13dは、映像ストリーム受信部113dからの映像ストリームを解析し、番組識別情報であるPATおよびPMTを取得する。そして、取得したPMTをPID情報取得部14dに送信する。
PID情報取得部14dは、番組識別情報取得部13dから送信されるPMTを解析し、映像を格納するTSパケットのPID、音声を格納するTSパケットのPID、PCRを格納するTSパケットのPIDを取得する。そして、上記取得したPIDを、チャンネル番号毎にPID情報記憶部122に格納する。また、上記取得したPIDを、他のコンテンツ受信再生装置またはコンテンツ再生装置103aに送信するために、PID情報送信部17dに送信する。さらに、映像ストリーム受信部113dが受信した映像ストリームをデコードするために、上記取得したPIDを再生処理部114dに送信する。
PID情報送信部17dは、PID情報取得部14dから送信されるPIDを基にPIDリスト450を生成し、他のコンテンツ受信再生装置およびコンテンツ再生装置103aに送信するために、送信制御部172dに送信する。
再生処理部114dは、PID情報記憶部122に格納されている、他のコンテンツ受信再生装置およびコンテンツ受信装置105aから送信されたPIDを用いることにより、映像ストリーム受信部113dから受信した映像ストリームをデコードできる場合には、該PIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う。
一方、PID情報記憶部122に格納されているPIDを用いても、映像ストリーム受信部113dから受信した映像ストリームをデコードできない場合、PID情報取得部14dから送信されるPIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113から受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う。
(コンテンツを再生するまでの処理の流れ)
次に、図21を参照しながら、コンテンツ受信再生装置104が、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aからPID情報を取得し、ネットワーク中継装置102から送信されるコンテンツを再生する手順について説明する。また、コンテンツ受信再生装置104が、受信した映像ストリームから取得したPIDを、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aに送信する手順について説明する。図21は、コンテンツ受信再生装置104がコンテンツを再生するとともに、取得したPIDを送信する流れを示すフローチャートである。
なお、コンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102における処理は、実施の形態1の図4にて示したコンテンツ送信装置101およびネットワーク中継装置102の各ステップにおける処理と同一であるため、説明の便宜上、図示を省略するとともに、その説明を省略する。
コンテンツ受信再生装置104の電源が投入されると(S711にてYES)、映像ストリーム送信要求部112が、最初に再生する所定チャンネルに対するマルチキャストアドレスへのJOINリクエストをネットワーク中継装置102に送信する(S712)。
そして、映像ストリーム受信部113dが、上記JOINリクエストに対するMPEG2−TSのストリームを受信すると(S713)、再生処理部114dが、映像ストリーム受信部113dから受信した映像ストリームを解析し、PAT、PMDを取得し、さらにPMTから映像、音声、PCRなどが含まれるTSパケットのPIDを取得する(S714(番組識別情報取得ステップ)、S715(パケット識別情報取得ステップ))。そして、これら得られたPIDをデコード部115に設定するとともに、映像ストリーム受信部113dから受信した映像ストリームをデコード部115に送信し、再生指示を行う(S716(デコード処理ステップ))。
そして、上記取得したPIDを基にPIDリスト450を生成し、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aに対して該PIDリスト450を配信する(S717(パケット識別情報送信ステップ))。この配信は、例えば、ブロードキャストやIPマルチキャストで行ってもよいし、事前に設定した他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aのIPアドレスに対して、ユニキャストによる送信を行ってもよい。
次に、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450の受信の待ち受ける(S718(パケット識別情報受信ステップ))。そして、PID情報受信部111dが、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450を受信すると(S718にてYES)、受信したPIDリスト450に含まれるPID情報をPID情報記憶部122に格納する(S719)。そして、ユーザからのチャンネルの切り替え指示がなければ(S720にてNO)、引き続き、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450の受信の待ち受ける(S718)。
そして、ユーザからのチャンネルの切り替え指示があれば(S720にてYES)、ネットワーク中継装置102に対して、現在再生しているコンテンツを停止すべく、映像ストリーム送信停止要求部119が、LEAVEリクエストを送信する(S721)。引き続き、ユーザから指定されたチャンネルの中継を要求すべく、映像ストリーム送信要求部112が、JOINリクエストを送信する(S722)。
そして、映像ストリーム受信部113dが、上記JOINリクエストに対するMPEG2−TSのストリームを受信したあと(S724)、該受信したストリームをデコードするために必要なPIDを、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから取得しているかどうかについて、再生処理部114dが調べる(S724)。
そして、上記受信したストリームをデコードするために必要なPIDが、すでに他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから取得済みである場合(S724にてYES)、再生処理部114dは、PID情報記憶部122に格納されているPIDをデコーダ部155に設定し(S725)、チャネル切り替え処理を終了するとともに、再び、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450の受信の待ち受ける。
一方、上記受信したストリームをデコードするために必要なPIDが、すでに他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから取得済みでない場合(S724にてNO)、再生処理部114dが、映像ストリーム受信部113dから受信した映像ストリームを解析し、PAT、PMDを取得し、さらにPMTから映像、音声、PCRなどが含まれるTSパケットのPIDを取得する(S714、S715)。そして、これら得られたPIDをデコード部115に設定する(S716)。そして、上記取得したPIDを基にPIDリスト450を生成し、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aに対して該PIDリスト450を配信する(S717)。そして、再び、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPIDリスト450の受信の待ち受ける。
なお、上述では、電源投入直後に受信する映像ストリームにおける、映像、音声、PCRなどを含むTSパケットのPIDの取得するために、映像ストリームを解析する形態について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電源投入の待機中や電源投入直後に、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ受信装置105aから送信されるPID情報を取得した後、該取得したPID情報を用いてデコード処理を行ってもよい。これにより、電源を投入してからコンテンツが再生されるまでに要する時間についても短縮することができる。
以上のように,本実施の形態のコンテンツ受信再生装置104は、受信した映像ストリームから取得した、映像、音声、PCRなどを含むTSパケットのPIDを、他のコンテンツ受信再生装置およびコンテンツ再生装置103aに送信する。そして、チャンネル切り替えにあたり、他のコンテンツ受信再生装置またはコンテンツ受信装置105aから取得したPIDを用いて、デコード処理を行い、コンテンツを再生する。
これにより、他のコンテンツ受信再生装置またはコンテンツ受信装置105aが受信した映像ストリームにおける映像、音声、PCRなどを含むTSパケットのPIDを、コンテンツ受信再生装置104がデコード処理に使用することができる。したがって、コンテンツ受信再生装置104が初めて受信する映像ストリームであっても、該映像ストリームに対応するPID情報をすでに取得していれば、該映像ストリームが再生されるまでに要する時間を短縮することができる。
さらに、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aに対して、コンテンツ受信再生装置104が取得したPID情報を送信する。したがって、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aが該送信したPID情報を用いてデコード処理を行うことにより、他のコンテンツ受信再生装置やコンテンツ再生装置103aにおいて始めて受信する映像ストリームであっても、該映像ストリームに対応するPID情報をすでに送信していれば、該映像ストリームが再生されるまでに要する時間を短縮させることができる。
本発明の各実施形態におけるコンテンツ受信装置、コンテンツ再生装置、コンテンツ受信再生装置を用いれば、映像ストリームの解析を行うことなく、映像、音声、PCRなどを格納するTSパケットのPIDを取得することができるので、コンテンツの配信サービスに依存することなく、受信したコンテンツを再生するまでに要する時間を短縮することが可能となる。
(付記事項)
本発明の各実施形態において、コンテンツ受信装置がIGMPのJOINリクエストを送信するにあたり、ネットワーク中継装置がすでに他のコンテンツ再生装置に対して中継している場合、該中継処理に影響を及ぼさないような条件で、JOINリクエストを送信するようにしてもよい。例えば、各映像ストリームに優先度を付与できるネットワーク環境においては、コンテンツ再生装置に対して中継する映像ストリームの優先度よりも、コンテンツ受信装置に対して中継する映像ストリームの優先度を低く設定し、コンテンツ再生装置に対して行う中継処理を優先してもよい。
また、本発明の各実施形態において、ネットワークに伝送可能な余剰帯域を測定可能なネットワークを用いてもよい。例えば、コンテンツ受信装置に中継する映像ストリームを伝送するために必要な帯域が、余剰帯域よりも小さい場合にのみ、コンテンツ受信装置に対して映像ストリームを中継するようなネットワーク構成であってもよい。
また、本発明の各実施形態において、伝送帯域が確保できるような、QoS(Quality of Service)機能を備えたネットワーク環境を用いてもよい。例えば、コンテンツ再生装置に中継する映像ストリームについては、必要な伝送帯域を確保し、一方、コンテンツ受信装置に中継する映像ストリームについては、伝送帯域の確保を行わない、または、より小さい帯域を確保するといったネットワーク構成であってもよい。
また、本発明の各実施形態において、コンテンツ受信装置と、コンテンツ再生装置と、コンテンツ受信再生装置との間で送受信されるPIDは、映像、音声、PCRを含むTSパケットのPIDである形態について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、暗号化された映像コンテンツを復号する際に用いるECMや、EMM(Entitlement Management Message)などのPIDを含んでいてもよい。
また、本発明に係るコンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104が受信する映像コンテンツは、映像データ、音声データ、またはそれらを組み合わせたものであってもよく、また、特定のフォーマットに限定されるものではない。
なお、実施の形態は上述の他に、以下のようにも表現できる。
[1]本発明に係るコンテンツ受信装置は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける受信装置であって、前記多重化されたデータを要求する送信要求手段と、
前記多重化されたデータを受信する受信手段と、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得する手段と、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信する識別情報送信手段を含むものであってもよい。
[2]さらに、本発明に係るコンテンツ受信装置は、前記再生装置からの識別情報の送信要求を受け付ける、要求受付手段を有し、前記送信要求に応じて、前記識別情報送信手段によって、前記再生装置に識別情報を送信するものであってもよい。
[3]さらに、本発明に係るコンテンツ受信装置は、前記再生装置からの識別情報の取得要求を受け付ける、取得受付手段を有し、前記取得受付手段に応じて、前記送信要求手段による多重化されたデータの送信を要求するものであってもよい。
[4]さらに、本発明に係るコンテンツ受信装置は、前記識別情報送信手段は、複数の再生装置に対して同時に識別情報を送信するものであってもよい。
[5]さらに、本発明に係るコンテンツ受信装置は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化したデータは、MPEG2-TS(Moving Picture Experts Group2 - Transport Stream)データであり、番組指定情報はPAT (Program Association Table), PMT(Program Mapped Table)を含み、前記映像及び音声の識別情報は映像及び音声のPID(Program ID)であってもよい。
[6]本発明に係るコンテンツ再生装置は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける再生装置であって、前記受信装置は、前期多重化されたデータを受信し、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得し、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得し、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信し、前記再生装置は、前記受信装置からの送出された、前記映像及び音声の識別情報を受信し、番組切り替えの際に利用するものであってもよい。
[7]さらに、本発明に係るコンテンツ再生装置は、前記受信装置に、前記識別情報の送信を要求する識別情報要求手段を有するものであってもよい。
[8]さらに、本発明に係るコンテンツ再生装置は、前記識別情報要求手段が、複数の受信装置に同時に送信されるものであってもよい。
[9]さらに、本発明に係るコンテンツ再生装置は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化したデータは、MPEG2-TS(Moving Picture Experts Group2 - Transport Stream)データであり、番組指定情報はPAT (Program Association Table), PMT(Program Mapped Table)を含み、前記映像及び音声の識別情報は映像及び音声のPID(Program ID)であってもよい。
[10]さらに、本発明に係るコンテンツ受信装置は、前記再生装置の機能を有するものであってもよい。
[11]本発明に係るコンテンツ受信方法は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける受信装置の受信方法であって、前記多重化されたデータを送信元に要求する送信要求処理と、前期多重化されたデータを受信する受信処理と、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得する処理と、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得する識別情報取得処理と、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信する識別情報送信処理を含むものであってもよい。
[12]本発明に係るコンテンツ再生方法は、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける再生装置の再生方法であって、前記受信装置は、前期多重化されたデータを受信し、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得し、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得し、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信し、前記再生方法は、前記受信装置からの送出された、前記映像及び音声の識別情報を受信し、番組切り替えの際に利用する処理を行うものであってもよい。
[13]本発明に係る受信プログラムは、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける受信装置を制御する受信プログラムであって、前記多重化されたデータを送信元に要求する送信要求ステップと、前期多重化されたデータを受信する受信ステップと、
前記多重化されたデータから番組識別情報を取得するステップと、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得する識別情報取得ステップと、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信する識別情報送信ステップを実行するものであってもよい。
[14]本発明に係る再生プログラムは、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムにおける再生装置を制御する再生プログラムあって、前記受信装置は、前期多重化されたデータを受信し、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得し、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得し、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信し、前記再生プログラムは、前記受信装置からの送出された、前記映像及び音声の識別情報を受信し、番組切り替えの際に利用するステップを実行するものであってもよい。
[15]本発明に係るシステムは、通信網を介して伝送される、映像または音声の少なくともどちらか一方と番組指定情報とを異なる識別子を付与することで多重化されたデータを受信する受信装置と、前記データを再生可能な再生装置から構成されるシステムであって、前記受信装置は、前記多重化されたデータを送信元に要求する送信要求手段と、前期多重化されたデータを受信する受信手段と、前記多重化されたデータから番組識別情報を取得する手段と、前記番組識別情報から1つ以上の番組の映像及び音声の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記映像及び音声の識別情報を再生装置に送信する識別情報送信手段を有し、前記再生装置は、前記受信装置からの送出された、前記映像及び音声の識別情報を受信し、番組切り替えの際に利用すること手段とを有するものであってもよい。
最後に、制御部10、10b、10c、110、110b、110c、110dは、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよいし、ハードウェアロジックによって構成してもよい。ソフトウェアによって実現する場合は、コンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM、上記プログラムを展開するRAM、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、コンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104に供給し、コンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104内のコンピュータ(またはCPUやMPU(Micro Processing Unit))が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、コンテンツ受信装置105a・105b・105c、コンテンツ再生装置103a・103b・103c、コンテンツ受信再生装置104を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394ケーブル、USBケーブル、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802。11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。