JP5174365B2 - キノロン含有凍結乾燥製剤の製造方法 - Google Patents
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Description
式(I)
凍結乾燥製剤において、賦形剤は元来再溶解性の改善のための成分でもあり、アニーリング工程の影響が知られていた。しかしながら、賦形剤を含有しない凍結乾燥製剤の製造工程にアニーリング工程を設けることで、得られる凍結乾燥製剤の再溶解性にいかなる影響があるかについては明らかではなかった。
したがって本願発明の目的は、キノロン系合成抗菌化合物とpH調節剤のみを含有し、かつ、再溶解性に優れる凍結乾燥製剤を提供することである。
すなわち、キノロン系合成抗菌化合物およびpH調節剤を含有する凍結乾燥製剤調製用の水溶液を冷却して非晶質の凍結体を得た後に、温度を一旦昇温させて一定時間保持する緩和工程を設けた後、再度冷却した後に凍結乾燥して非晶質凍結乾燥製剤を得る製造方法である。このように凍結体を一旦昇温させるアニーリング工程を加えることで再溶解性に優れる非晶質凍結乾燥製剤が得られることを見出し、発明を完成させるに至った。
R2は、水素原子または炭素数1から6のアルキルチオ基を表わし;このR1とR2とは、母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよく、この環は硫黄原子を環の構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
R3は、水素原子、アミノ基(このアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基もしくは炭素数2から5のアシル基が置換していてもよい。)、チオール基、ハロゲノメチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基、または炭素数1から6のアルコキシ基を表わし;
A1は、窒素原子または式(2)
で表わされる部分構造を表わし;
A2およびA3は、各々異なって窒素原子または炭素原子を表わすが、A1、A2およびA3とこれらが結合している炭素原子とは、部分構造
X1は、ハロゲン原子または水素原子を表わし;
Yは、水素原子、フェニル基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、エトキシカルボニル基、コリン基、ジメチルアミノエチル基、5−インダニル基、フタリジル基、5−アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イルメチル基、3−アセトキシ−2−オキソブチル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から7のアルコキシメチル基、または炭素数1から6のアルキレン基とフェニル基とから構成されるフェニルアルキル基を表わし;
Zは、単環式、二環式、または三環式の複素環式置換基を表わすが、この複素環式置換基は飽和または部分飽和であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1以上の異原子を含んでいてもよく、さらにビシクロ構造もしくはスピロ環状構造であってもよく、そしてハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群より選ばれる1または2以上の原子または基が置換していてもよい。]
で表わされる化合物およびpH調節剤を含有する水溶液を冷却して凍結体を得、次いで温度を一旦昇温させた後、再度冷却して凍結乾燥することを特徴とする、式(1)の化合物を有効成分とする非晶質凍結乾燥製剤の製造方法に関するものである。
置換基R2としては、水素原子が好ましい。
置換基R3としては、水素原子が好ましい。
式(2)中、X2は、水素原子、アミノ基(このアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基もしくは炭素数2から5のアシル基が置換していてもよい。)、ハロゲン原子、シアノ基、ハロゲノメチル基、ハロゲノメトキシ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から6のアルケニル基、炭素数2から6のアルキニル基、または炭素数1から6のアルコキシ基を表わす。
このようにして形成された環構造として好ましくはオフロキサシン等の骨格であるピリドベンゾオキサジン骨格を挙げることができる。さらにこの骨格のアルキル置換基としてはメチル基が好ましく、特に(3S)−メチル基が好ましい。
すなわち、次の構造
これらの部分構造のうちでは
さらに、A1としては前述の式(2)で示される構造が好ましく、したがって次の構造
置換基X1としては、フッ素原子または水素原子が好ましい。
置換基Y1としては、水素原子が好ましい。
ここで、炭素数1から6のアルキル基としては、環状構造を有していてもよく、またハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
アミノ基の保護基としてはこの分野で汎用されるものであれば特に限定されないが、例えば、第三級ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基類;ベンジルオキシカルボニル基、パラメトキシベンジルオキシカルボニル基、パラニトロベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基類;アセチル基、メトキシアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ホルミル基、ベンゾイル基等のアシル基類;第三級ブチル基、ベンジル基、パラニトロベンジル基、パラメトキシベンジル基、トリフェニルメチル基等のアルキル基類、またはアラルキル基類;メトキシメチル基、第三級ブトキシメチル基、テトヒドロピラニル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル基等のエーテル類;トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、第三級ブチルジメチルシリル基、トリベンジルシリル基、第三級ブチルジフェニルシリル基等の(アルキルおよび/またはアラルキル)置換シリル基を挙げることができる。
ここで、アリール基およびヘテロアリール基に置換し得るフェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基は、さらにハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。また、アリール基およびヘテロアリール基に置換し得るアミノ基は、さらにホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる1または2の基を置換基として有していてもよい。
式(3)
R4、R5およびR6は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよく、
上記のアルキル基、該アルキルに置換し得るアルキルチオ基、アルキルアミノ基、ハロゲノアルキル基およびアミノアルキル基のアルキル基部分は、環状構造を有していてもよく、さらにハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、アルコキシ基からなる群のより選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。
また、アルキルに置換し得るアミノ基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアミノ基部分は、炭素数1から6のアルキル基(このアルキル基は、環状構造を有していてもよく、また、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。)の1個または2個を置換基として有していてもよく(2個のときは同一でも異なっていてもよい。)、さらにこのアミノ基部分は通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
R5’およびR6’は、各々独立して、水素原子、アリール基、またはヘテロアリール基を表わすが、
このアリール基は炭素数が6から10であり、また、ヘテロアリール基は、5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含んでいてよく、
上記のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基(5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含む。)からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、
このうちのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、フェニル基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。
R7およびR8は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わす。
上記のR5、R5’、R6およびR6’から選ばれる任意の2個は、環状構造を形成するように一体化してもよく、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から任意に選ばれる1以上のヘテロ原子をその環の構成原子として含んでもよい。
この様にして形成される環は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。)
または、下記の式(4)
R11およびR11’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
R9、R10およびR10’は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、または炭素数1から6のアミノアルキル基を表わすが、
このアルキル基、アルキルチオ基、ハロゲノアルキル基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアルキル基部分は、環状構造を有していてもよく、
さらにハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
また、上記のアミノ基、アルキルアミノ基およびアミノアルキル基のアミノ基部分は、炭素数1から6のアルキル基(このアルキル基は、環状構造を有していてもよく、また、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。)の1個または2個を置換基として有していてもよく(2個のときは同一でも異なっていてもよい。)、さらにこのアミノ基部分は通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
さらに上記のアリール基は炭素数が6から10であり、また、ヘテロアリール基は、5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含んでいてよく、
上記のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基(5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含む。)からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、
このうちのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、フェニル基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。
R7、R7’、R8およびR8’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わす。
上記の、R7、R7’、R8、R8’、R9、R10およびR10’から選ばれる任意の2個は、環状構造を形成するように一体化してもよく、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から任意に選ばれる1以上のヘテロ原子をその環の構成原子として含んでもよい。
この様にして形成される環は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。)
または、下記の式(5)
R11およびR11’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
R9、R10およびR10’は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、または炭素数1から6のアミノアルキル基を表わすが、
上記のアルキル基、アルキルチオ基、ハロゲノアルキル基、アミノアルキル基および炭素数アルキルアミノ基のアルキル基部分は、環状構造を有していてもよく、さらにハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
また、上記のアミノ基、アルキルアミノ基およびアミノアルキル基のアミノ基部分は、炭素数1から6のアルキル基(このアルキル基は、環状構造を有していてもよく、また、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。)の1個または2個を置換基として有していてもよく(2個のときは同一でも異なっていてもよい。)、さらにこのアミノ基部分は通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
R12およびR12’は、各々独立して、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表わすが、
このアリール基は炭素数が6から10であり、また、ヘテロアリール基は、5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含んでいてよく、
上記のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基(5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含む。)からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、
このうちのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、フェニル基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。
R7、R7’、R8およびR8’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わす。
上記の、R7、R7’、R8、R8’、R9、R10、R10’、R12およびR12’から選ばれる任意の2個は、環状構造を形成するように一体化してもよく、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から任意に選ばれる1以上のヘテロ原子をその環の構成原子として含んでもよい。
この様にして形成される環は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。)
または、下記の式(6)
R13およびR13’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
R14、R14’、R15、R16およびR16’は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、または炭素数1から6のアミノアルキル基を表わすが、
上記のアルキル基、アルキルチオ基、ハロゲノアルキル基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアルキル基部分は、環状構造を有していてもよく、さらにハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
また、上記のアミノ基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアミノ基部分は、炭素数1から6のアルキル基(このアルキル基は、環状構造を有していてもよく、また、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。)の1個または2個を置換基として有していてもよく(2個のときは同一でも異なっていてもよい。)、さらにこのアミノ基部分は通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
上記のアリール基は炭素数が6から10であり、また、ヘテロアリール基は、5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含んでいてよく、
上記のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基(5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含む。)からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、
このうちのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、フェニル基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。
上記のR14、R14’、R15、R16およびR16’から選ばれる任意の2個は、環状構造を形成するように一体化してもよく、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から任意に選ばれる1以上のヘテロ原子をその環の構成原子として含んでもよい。
この様にして形成される環は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。)
または、下記の式(7)
R13およびR13’は、各々独立して、水素原子または炭素数1から6のアルキル基を表わすが、
このアルキル基は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基および炭素数1から6のアミノアルキル基からなる群の基から選ばれる1以上の基を置換基として有していてもよい。
式中、R14、R14’、R15、R16およびR16’は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、水酸基、カルバモイル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルキルアミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数1から6のハロゲノアルキル基、または炭素数1から6のアミノアルキル基を表わすが、
上記のアルキル基、アルキルチオ基、ハロゲノアルキル基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアルキル基部分は、環状構造を有していてもよく、さらにハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有していてもよい。
また、上記のアミノ基、アミノアルキル基およびアルキルアミノ基のアミノ基部分は、炭素数1から6のアルキル基(このアルキル基は、環状構造を有していてもよく、また、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルキルチオ基および炭素数1から6のアルコキシ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよい。)の1個または2個を置換基として有していてもよく(2個のときは同一でも異なっていてもよい。)、さらにこのアミノ基部分は通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
R17およびR17’は、各々独立して、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基を表わすが、このアリール基は炭素数が6から10であり、ヘテロアリール基は、5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含んでいてよく、
上記のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、チオール基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基、炭素数1から6のアルキルチオ基、炭素数2から6のアルコキシカルボニル基、炭素数2から5のアシル基およびヘテロアリール基(5員環または6員環であって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から任意に選ばれるヘテロ原子を1個から4個含む。)からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、
このうちのアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、フェニル基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。
上記の、R14、R14’、R15、R16、R16’、R17およびR17’から選ばれる任意の2個は、環状構造を形成するように一体化してもよく、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から任意に選ばれる1以上のヘテロ原子をその環の構成原子として含んでもよい。
この様にして形成される環は、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数1から6のアルコキシ基および炭素数1から6のアルキルチオ基からなる群より選ばれる1以上の原子または基を置換基として有してもよく、さらにこのアミノ基は、ホルミル基、炭素数1から6のアルキル基、炭素数2から5のアシル基および炭素数2から5のアルコキシカルボニル基からなる群の基から選ばれる1または2の基を置換基として有してもよい。)
なお、キノロン化合物から本発明の凍結乾燥製剤を調製する場合、キノロン化合物は遊離体であっても、水和物や塩等の付加物であってもいずれの形態も使用することができる。
本発明において凍結乾燥製剤は、上記式(1)で表される構造を有するキノロン系合成抗菌化合物およびpH調節剤のみを含有する凍結乾燥製剤調製用水溶液(原液)から調製される。なお、本発明において実施されるアニーリング工程以外の凍結乾燥工程自体は、通常この分野で実施される凍結乾燥方法に従って実施すればよい。
凍結乾燥製剤調製用水溶液は、例えば化合物(I)の場合、表1に示される処方のものを好適に使用することができる。
本発明の場合、−20℃から−40℃の範囲で設定すればよく、−30℃の設定で得た凍結体に対して一連の工程を実施することで目的の非晶質凍結乾燥製剤を取得することができる。
アニーリング工程の温度設定は、凍結工程で得られた化合物(1)含有水溶液の非晶質凍結体のガラス転移温度を目安とすればよい。すなわち、凍結体をそのガラス転移温度以上に昇温させて一定時間保持すればよい。凍結体のガラス転移温度は、例えば凍結体のDSC測定によって求めることができ、このDSC測定は通常実施される方法にしたがって実施すればよい。凍結体のガラス転移温度はその原液の成分組成等によって変化するので各々の場合においてDSC測定を実施してガラス転移温度を決定すればよい。
本発明方法においてアニーリング工程の温度としては−20℃から−2℃の範囲であればよく、より好ましくは、−15℃から−5℃の範囲である。
本発明の方法においては凍結体をアニーリング工程の昇温温度に保持させる時間は約15分〜48時間程度であれば通常は十分であり、より好ましくは30分〜12時間程度である。
なお、本発明の非晶質凍結乾燥製剤の製造にあたって滅菌処理等は通常行なわれる手順に従って実施すればよい。
[原薬およびpH調節剤処方凍結乾燥製剤]
注射用水(25L)に1mol/L塩酸(1400mL)を加えた。この水溶液に化合物(I)(600g)を溶解し、更に1mol/L塩酸を加えてpHを3.4に調整した。この溶液に注射用水を加え、化合物(I)の含量を20mg/mLに調整して凍結乾燥製剤調製用原液とした。この溶液を小分け容器に10mLずつ充填し、下記の工程にしたがって凍結乾燥した後、密栓した。
1)化合物(I)溶液を充填した容器を、5℃に設定した凍結乾燥機の棚に積載し、
2)棚温度を、0.15℃/分の冷却速度で−30℃に冷却し、6時間保持した。
3)棚温度を、0.5℃/分の昇温速度で−10℃に昇温し、6時間保持した。
4)棚温度を、1.0℃/分の冷却速度で−40℃に冷却した。
5)棚温度−40℃で3時間以上保持した後、
6)減圧処理を開始し、棚温度を−5℃に設定して30時間以上保持した。この間,減圧度は20Paに保持した。
7)品温が−5℃以上になった後、棚温度を25℃に設定して6時間以上保持した。この間、減圧度は1Paに保持した。
レボフロキサシン、オフロキサシン、シタフロキサシンおよび化合物(II)の4種類のキノロン系合成抗菌化合物について凍結乾燥製剤を調製し、アニーリング工程による再溶解性改善の効果を確認した。
その結果、いずれのキノロン系合成抗菌化合物の凍結乾燥製剤についてもアニーリング工程を加えて調製した凍結乾燥製剤において再溶解時間が短縮することを確認した(図8)。
1)レボフロキサシン[(−)−(S)−9−fluoro−2,3−dihydro−3−methyl−10−(4−methyl−1−piperazinyl)−7−oxo−7H−pyrido[1,2,3−de][1,4]benzoxazine−6−carboxylic acid hemihydrate]
(1)アセト酢酸 tert−ブチルエステル(497mL,3.00mol)、1,2−ジブロモエタン(310mL,3.60mmol)、炭酸カリウム(1.106kg,8.00mmol)、およびジメチルホルムアミド(2.0L)の混合物を30℃の水浴で1.5時間、60℃の水浴で3.5時間、続いて30℃の水浴で4日間加熱攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾取物をジエチルエーテル(3.5L)で洗浄した。濾液とジエチルエーテル洗浄液をあわせて水(2L)に加え、有機層を分離した。水層からジエチルエーテル(2L)で抽出し、得られた水層に水(1L)を加えた後に、さらにジエチルエーテル(2L)で抽出した。有機層をすべて合わせた後に、10%クエン酸水溶液(2L)、水(2L×3)、および飽和食塩水(2L×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。乾燥剤を濾去後、溶媒を減圧溜去し、得られた残留物を減圧蒸留して1−アセチル−1−シクロプロパンカルボン酸tert−ブチルエステル371.8g(10mmHg,72−78℃の溜分,2.02mol,67%)を無色透明オイルとして得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.37−1.40(4H,m),1.49(9H,s),2.44(3H,s).
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:1.02−1.12(2H,m),1.19−1.17(2H,m),1.48(9H,s),1.50(3H,s),2.13(2H,brs).
MS(ESI)m/z:155(M−tBu)+.
MS(ESI)m/z:215(M+H)+.
1H−NMR(400MHz,CD3OD)δppm:1.20−1.26(1H,m),1.28(3H,s),1.32−1.43(2H,m),1.58−1.62(1H,m),3.46(1H,d,J=13.4Hz),3.80(1H,d,J=13.4Hz).
MS(ESI)m/z:159(M+H)+.
MS(ESI)m/z:141(M+H)+.
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.77−0.82(1H,m),0.94−1.04(2H,m),1.16−1.23(1H,m),1.28(3H,s),1.43(9H,s),3.29(1H,d,J=10.3Hz),4.12(1H,m),4.60(1H,brs),5.82(1H,brs).
MS(ESI)m/z:185(M−tBu)+.
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.76−0.81(1H,m),0.93−1.06(2H,m),1.21−1.29(4H,m),1.37(9H,m),3.14(1H,d,J=10.3Hz),3.92−3.98(1H,m),4.44(1H,d,J=15.1Hz),4.56(1H,d,J=14.6Hz),4.56(1H,brs),7.22−7.33(5H,m).
MS(ESI)m/z:331(M+H)+.
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.37−0.45(2H,m),0.56−0.66(2H,m),0.96(3H,s),2.48(1H,d,J=9.0Hz),2.55(1H,d,J=8.8Hz),2.74(2H,d,J=9.0Hz),3.59(2H,s),7.21−7.37(5H,m).
MS(ESI)m/z:217(M+H)+.
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.40−0.45(1H,m),0.50−0.55(1H,m),0.63−0.69(1H,m),0.80−0.85(1H,m),1.20(3H,s),1.43(9H,s),2.44(1H,d,J=8.8Hz),2.59(1H,d,J=9.5Hz),2.83(1H,d,J=8.8Hz),3.33(1H,m),3.57(1H,d,J=13.2Hz),3.68(1H,d,J=13.2Hz),4.75(1H,brs),7.20−7.37(5H,m).
MS(ESI)m/z:317(M+H)+.
[α]D 25.1=−63.6゜(c=0.129,クロロホルム)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.37−0.45(2H,m),0.56−0.66(2H,m),0.96(3H,s),2.48(1H,d,J=9.0Hz),2.55(1H,d,J=8.8Hz),2.74(2H,d,J=9.0Hz),3.59(2H,s),7.21−7.37(5H,m).
MS(ESI)m/z:217(M+H)+.
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.40−0.45(1H,m),0.50−0.55(1H,m),0.63−0.69(1H,m),0.80−0.85(1H,m),1.20(3H,s),1.43(9H,s),2.44(1H,d,J=8.8Hz),2.59(1H,d,J=9.5Hz),2.83(1H,d,J=8.8Hz),3.33(1H,m),3.57(1H,d,J=13.2Hz),3.68(1H,d,J=13.2Hz),4.75(1H,brs),7.20−7.37(5H,m).
MS(ESI)m/z:317(M+H)+.
[α]D 25.1=+76.2゜(c=0.290,クロロホルム)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.38−0.43(1H,m),0.55−0.60(2H,m),0.74−0.80(1H,m),1.08(3H,s),1.44(9H,s),2.75(1H,d,J=12.0Hz),2.77(1H,d,J=11.5Hz),3.13(1H,d,J=11.5Hz),3.75(1H,brd,J=12.0Hz),4.44(1H,brs).
MS(ESI)m/z:227(M+H)+.
[α]D 25.1=−63.5゜(c=0.277,クロロホルム)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.38−0.43(1H,m),0.55−0.60(2H,m),0.74−0.80(1H,m),1.08(3H,s),1.44(9H,s),2.75(1H,d,J=12.0Hz),2.77(1H,d,J=11.5Hz),3.13(1H,d,J=11.5Hz),3.75(1H,brd,J=12.0Hz),4.44(1H,brs).
MS(ESI)m/z:227(M+H)+.
[α]D 25.1=+59.5゜(c=0.185,クロロホルム)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.55−0.60(1H,m),0.68−0.73(1H,m),0.74−0.80(1H,m),0.92−0.97(1H,m),1.22(3H,s),1.40(9H,s),1.43−1.59(2H,m),3.13(1H,d,J=9.8Hz),3.60(3H,s),3.75(1H,dd,J=11.0,3.7Hz),3.85(1H,dt,J=10.2,4.5Hz),4.18(1H,d,J=10.0Hz),4.47(1H,m),4.62(1H,s),4.79−4.99(1H,dm),7.83(1H,d,J=13.7Hz),8.68(1H,d,J=2.7Hz),14.88(0.7H,brs).
MS(ESI)m/z:520(M+H)+.
[α]D 25.1=−128.5゜(c=1.240,クロロホルム)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δppm:0.55−0.60(1H,m),0.68−0.80(2H,m),0.91−0.97(1H,m),1.21(3H,s),1.40(9H,s),1.53−1.68(2H,m),3.04(1H,d,J=10.0Hz),3.61(3H,s),3.81(1H,dd,J=10.7,4.4Hz),3.87−3.93(1H,m),4.24(1H,d,J=9.8Hz),4.46(1H,m),4.65−4.85(2H,m),7.83(1H,d,J=13.4Hz),8.76(1H,s).
MS(ESI)m/z:520(M+H)+.
[α]D 25.1=+133.2゜(c=2.230,クロロホルム)
mp:195−200℃.
[α]D 25.1=+40.8゜(c=0.147,0.1N−NaOH).
1H−NMR(400MHz,0.1N−NaOD)δppm:0.49−0.56(2H,m),0.67−0.76(2H,m),1.12(3H,s),1.43−1.64(2H,m),3.56(3H,s),3.59−3.71(4H,m),3.99−4.04(1H,m),4.80−5.03(1H,m),7.65(1H,d,J=13.9Hz),8.45(1H,s).
元素分析:C21H23F2N3O4・0.75EtOH・0.5H2Oとして;
計算値:C,58.37;H,6.20;F,8.21;N,9.08.
実測値:C,58.23;H,5.99;F,8.09;N,9.02.
MS(EI)m/z:419(M+).
IR(ATR):2964,2843,1726,1612,1572,1537,1452,1439,1387,1360,1346,1311,1294,1265,1207cm-1.
注射用水(350mL)にレボフロキサシン(無水物として8000mg)を溶解し、pH調節剤を加えてpHを7に調整した。この溶液に注射用水を加え、レボフロキサシン溶液の含量を20mg/mLに調整した。この溶液を容器に10mLずつ充填し、凍結乾燥した後、密栓した。
1)レボフロキサシンを含む溶液を充填した容器を、5℃に設定した凍結乾燥機の棚に積載し、
2)棚温度を、0.15℃/分の冷却速度で−30℃に冷却し、3時間保持した。
3)棚温度を、0.5℃/分の昇温速度で−5℃に昇温し、2時間保持した。
4)棚温度を、1.0℃/分の冷却速度で−40℃に冷却した。
5)棚温度−40℃で2時間以上保持した後、
6)減圧処理を開始し、棚温度を15℃に設定して30時間以上保持した。この間、減圧度は20Paに保持した。
7)品温が15℃以上になった後、棚温度を25℃に設定して6時間以上保持した。この間、減圧度は1Paに保持した。
1)レボフロキサシンを含む溶液を充填した容器を、5℃に設定した凍結乾燥機の棚に積載し、
2)棚温度を、1.0℃/分の冷却速度で−40℃に冷却した。
3)棚温度−40℃で2時間以上保持した後、
4)減圧処理を開始し、棚温度を15℃に設定して30時間以上保持した。この間、減圧度は20Paに保持した。
5)品温が15℃以上になった後、棚温度を25℃に設定して6時間以上保持した。この間、減圧度は1Paに保持した。
1バイアルに10mLの注射用水を加えて穏やかに振り混ぜ、内容物が完全に溶解するまでの時間を測定した。
Claims (5)
- 次の式
R1は、ハロゲン原子が置換していてもよい炭素数3から6の環状アルキル基を表わす。
R2 及びR 3 は、水素原子を表わす。
X 2は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1から6のアルキル基、または炭素数1から6のアルコキシ基を表わすが、このX2と上記のR1とは母核の一部を含んで環状構造を形成するように一体化してもよく、このようにして形成された環は、酸素原子を環の構成原子として含んでもよく、さらにこの環は炭素数1から6のアルキル基を置換基として有していてもよい。
X 1は、ハロゲン原子または水素原子を表わす。
Yは、水素原子を表わす。
Zは、単環式又は二環式の複素環式置換基を表わすが、この複素環式置換基は飽和または部分飽和であって、窒素原子を含んでいてもよく、さらにビシクロ構造もしくはスピロ環状構造であってもよく、そしてアミノ基、炭素数1から6のアルキル基、および炭素数1から6のアルキルアミノ基からなる群より選ばれる1または2以上の基が置換していてもよい。]
で表わされる化合物およびpH調節剤のみからなる水溶液を、次の工程1)から工程3)に附すことを特徴とする、前記式で表わされる化合物を有効成分とする非晶質凍結乾燥製剤の製造方法;
1)該水溶液を冷却して凍結体を得る工程
2)凍結体の温度を−15℃から−5℃に昇温させるアニーリング工程
3)再度冷却して凍結乾燥する工程。 - レボフロキサシン、オフロキサシン、シタフロキサシン、(7−[3−(R)−(1−アミノシクロプロピル)ピロリジン−1−イル]−1−[2−(S)−フルオロ−1−(R)−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソキノリン−3−カルボン酸および(+)−7−[(7S)−7−アミノ−7−メチル−5−アザスピロ[2.4]ヘプタン−5−イル]−6−フルオロ−1−[(1R,2S)−2−フルオロ−1−シクロプロピル]−1,4−ジヒドロ−8−メトキシ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸1/2水和物からなる群より選ばれるキノロン化合物と、pH調節剤のみからなる水溶液を、次の工程1)から工程3)に附すことを特徴とする、前記キノロン化合物を有効成分とする非晶質凍結乾燥製剤の製造方法;
1)該水溶液を冷却して凍結体を得る工程
2)凍結体の温度を−15℃から−5℃に昇温させるアニーリング工程
3)再度冷却して凍結乾燥する工程。 - 工程2)に係るアニーリング温度が、−10℃から−5℃の範囲である請求項1または2に記載の非晶質凍結乾燥製剤の製造方法。
- 工程1)に係る冷却温度が、−20℃から−40℃の範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載の非晶質凍結乾燥製剤の製造方法。
- 工程3)に係る冷却温度が、−40℃である請求項1〜4のいずれか1項に記載の非晶質凍結乾燥製剤の製造方法。
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