JP5173501B2 - 照明装置及び非常用照明装置 - Google Patents
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Description
また、非常用照明装置以外の照明でも、例えば、通路の壁面を照らす照明のように、バットウイング状の配光とすることが望まれる場合がある。
この発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたものであり、照明装置の製造コストを抑えつつ、理想的なバットウイング状の配光に近い配光を得ることを目的とする。
概ね同一の方向を中心とする方向を照射する複数の発光体と、
上記複数の発光体に囲まれた位置に位置し、側面が光を反射する反射体とを有することを特徴とする。
実施の形態1について、図1〜図9を用いて説明する。
非常用照明装置800は、天井910などに埋め込んで使用し、停電などの際に、LEDモジュール100(照明装置)内のLED(発光体)が発光して、避難路の明るさを確保する。
非常用照明装置800は、LEDモジュール100のほか、点検スイッチ810、充電モニター用LED820、器具取付け金具830などを有する。
器具取付け金具830は、非常用照明装置800を天井910に固定するための金具である。
充電モニター用LED820は、非常用照明装置800内のバッテリーが十分に充電されている場合に緑色に発光して、利用者にバッテリーの充電状態を通知するための表示装置である。
点検スイッチ810は、利用者が点検スイッチ810を押すことにより、停電時と同じ状態を作り出し、停電時に非常用照明装置800が正常に動作するかを点検するためのスイッチである。
非常用照明装置800は、更に、カバー840、カバー固定ネジ850、電源端子台860、点灯装置870、バッテリー収納部880を有する。
カバー840は、LEDモジュール100に埃などが入らないように保護するための透明な円盤である。
カバー固定ネジ850は、カバー840の中央に設けられた穴に差し込んで、カバー840及びLEDモジュール100を非常用照明装置800の本体に固定するためのネジである。
バッテリー収納部880は、バッテリー920を収納し、収納したバッテリー920を非常用照明装置800内の回路に接続する。
電源端子台860は、商用電源などの交流電源からの配線を取り付ける端子台である。
点灯装置870(充電回路)は、平常時において、電源端子台860に取り付けられた配線を介して、交流電源から交流電圧を入力し、バッテリー収納部880に収納されたバッテリー920を充電する。また、停電時において、点灯装置870(点灯回路)は、バッテリー920に充電された電力を電源として、LEDモジュール100内のLEDを点灯する。
この図に示したように、非常用照明装置800を下から見上げると、カバー840を通して、LEDモジュール100内のLEDパッケージ110を視認できる。LEDモジュール100は、四つのLEDパッケージ110と、リフレクタ120(反射体)とを有する。カバー固定ネジ850は、リフレクタ120の中心を貫通している。
なお、充電モニター用LED820は、LEDモジュール100内に、LEDパッケージ110と並べて配置してもよい。
図5は、この実施の形態におけるLEDモジュール100の構造を示す側面図である。
なお、図5において、LEDモジュール100を非常用照明装置800に取り付けた際、下側になる方を、上にしている。また、図4において、補助リフレクタ190を省略している。
LEDモジュール100は、更に、基板130を有する。
基板130は、LEDパッケージ110を実装するプリント配線板であり、補助リフレクタ190内に収まるよう、円盤状をしている。点灯装置870は、基板130に印刷された配線を介して、LEDパッケージ110内のLEDを点灯するための電圧を、LEDパッケージ110に印加する。
四つのLEDパッケージ110は、半田の厚みなどによる誤差を除いて、実質的に同一の設置平面上に位置する。また、四つのLEDパッケージ110は、実質的に互いに同一の方向(垂直方向)を照らす。
リフレクタ120は、四角柱状であり、四つの側面を有する。四つのLEDパッケージ110は、リフレクタ120の中心から実質的に同じ距離に位置し、実質的に等間隔である。リフレクタ120の四つの側面は、それぞれ対応するLEDパッケージ110の位置に正対している。
リフレクタ120は、垂直方向へいくほど太くなり、設置平面側の底面よりも、垂直方向側の底面(以下「上面」と呼ぶ。)のほうが広い。また、リフレクタ120を垂直方向に平行な平面で切ると、側面が内側に湾曲している。
リフレクタ120の上面は、外周が、LEDパッケージ110から見て、垂直方向と実質的に同一の方向にくる。このため、LEDパッケージ110が放射した光のほぼ半分は、リフレクタ120の側面に当たって反射して外部を照らし、残りの半分は、リフレクタ120に当たらず、直接外部を照らす。
なお、補助リフレクタ190の深さは浅く、LEDパッケージ110が照射した直接光が外部を照らすのを妨げないものとする。例えば、LEDパッケージ110から見て、垂直方向から60〜70度以上離れた位置に補助リフレクタ190が見える程度の深さとする。
LEDパッケージ110は、LED111を有し、LED111が発光することにより、光を放射する。
リフレクタ120の上面123は、外周辺122が、LED111のちょうど正面に位置する。このため、LED111が放射した光のうちの半分(図6における左側)は、リフレクタ120の側面121に当たって反射する。リフレクタ120の側面121は、内側に湾曲しているので、側面121に当たって反射した光は、ほぼ同一の方向に集中する。なお、側面121の湾曲度合いにより、側面121に反射した光が照らす方向・範囲を調整できる。
また、LED111が放射した光のうち残りの半分(図6における右側)は、リフレクタ120には当たらず、直接外部を照らす。
この図(及び図8、図9)において、中心からの角度は、LEDパッケージ110の正面方向からの角度を示し、「0°」は、LEDパッケージ110の正面方向(垂直方向)、「90°」は、LEDパッケージ110の真横方向(設置平面と平行な方向)を示す。また、中心からの距離は、その方向の光束の強さを示す。
LEDパッケージ110は、正面方向の光束が一番強く、正面方向から離れた方向へいくほど、光束が弱くなる。
LEDパッケージ110が放射した光のうち、左半分はリフレクタ120の側面121に当たって反射するので、配光曲線は右側に偏る。リフレクタ120の側面121に当たって反射した光は、50°〜60°の方向に集中するので、その範囲の光束だけが非常に強くなる。
四つのLEDパッケージ110をすべて点灯することにより、左右前後の区別なく、LEDモジュール100の正面方向から50°〜60°の範囲が強くなり、理想的なバットウイング状の配光に近い配光を得ることができる。
なお、破線は、従来例における非常用照明装置の配光曲線714である。
この実施の形態におけるLEDモジュール100(非常用照明装置800)の配光曲線713を従来例の配光曲線714と比較すると、30°付近の光束が弱くなり、55°付近の光束が強くなっている。
30°付近の光束が弱くなったことにより、その方向の床面が不必要に明るく照らされることがないので、非常用照明装置800における消費電力を抑えることができる。
また、55°付近の光束が強くなったことにより、光源から出る総光束量を少なくしても、その方向の床面を、従来例と同じ明るさに照らすことができるので、非常用照明装置800における消費電力を抑えることができる。
非常用照明装置800が照らす範囲内の床面を一定の明るさにしようとした場合、鉛直方向から離れれば離れるほど、非常用照明装置800から床面までの距離が遠くなり、また、非常用照明装置800からの光が床面に対して斜めから照射されるので、強い光束を出す必要がある。理想的には、cos3θ(ただし、θは鉛直方向からの角度)に反比例する光束を出すことが望まれる。
リフレクタ120によってLED111の光を制御しないときは、直下の照度が高くなり必要照度以上の照度となるが、リフレクタ120により50°〜70°の間に配光することにより、直下方向の光を側面方向に広げることができる。
このように、リフレクタ120により配光を制御することで、少ない光量で高範囲を均一な照度とすることができる。また少ない光量とすることができるので少ない電力量ですみ、電池の小型化ができる。
また、一つのリフレクタ120で複数のLED111が放射した光を制御するので、部品点数が少なく、安定した製品の供給ができる。平面の基板130上にLED111を実装するので、組立てが容易である。
実施の形態2について、図10〜図13を用いて説明する。
この実施の形態では、リフレクタ120の形状の変形例について説明する。
なお、実施の形態1で説明した部分と共通する部分については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
リフレクタ120は、垂直方向と平行な平面で切ると、側面121が湾曲せず、直線状である。
リフレクタ120をこのような形状とすることにより、側面121に反射した光の集中度が低くなるので、ピークの小さい配光を得ることができる。
また、リフレクタ120の製造が容易になるので、LEDモジュール100の製造コストを抑えることができる。
リフレクタ120は、垂直方向と平行な平面で切ると、側面121が滑らかな曲線ではなく、複数の直線を組み合わせた形状である。
リフレクタ120をこのような形状とすることにより、側面121に反射した光の集中度が中程度となる。また、リフレクタ120の製造が容易になるので、LEDモジュール100の製造コストを抑えることができる。
リフレクタ120は、上面123の外周辺122が直線ではなく、外側に膨らんで湾曲している。
リフレクタ120をこのような形状とすることにより、側面121に当たった光を、二つのLEDパッケージ110の中間の方向へ反射することができるので、斜め方向の配光を強くすることができる。
また、外周辺122は、LED111から見て垂直方向よりも外側に位置する。
リフレクタ120をこのような形状とすることにより、側面121に当たる光の量を多くすることができるので、配光の自由度を高くすることができる。
リフレクタ120は、上面123の外周辺122が直線ではなく、両端が外側に張り出した形状である。
リフレクタ120をこのような形状とすることにより、側面121に当たる光の量を多くすることができるので、配光の自由度を高くすることができる。
実施の形態3について、図14〜図19を用いて説明する。
この実施の形態では、LEDパッケージ110の数の変形例について説明する。
なお、実施の形態1で説明した部分と共通する部分については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
図15は、この実施の形態におけるLEDモジュール100の構造を示す側面図である。
LEDモジュール100は、八個のLEDパッケージ110を有する。
八個のLEDパッケージ110は、リフレクタ120の中心軸を中心にして、リフレクタ120の中心軸から等距離の位置に、等間隔に配置されている。
リフレクタ120は、八角柱状であり、八個のLEDパッケージ110それぞれに対向する八枚の側面を有する。
リフレクタ120は、垂直方向へいくほど太くなり、上面が底面よりも広い。リフレクタ120の側面は、内側に湾曲している。
なお、リフレクタ120の形状は、実施の形態2で説明したのと同様に変形してもよい。以下説明する他の変形例でも同様である。
LEDモジュール100は、五個のLEDパッケージ110を有する。
五個のLEDパッケージ110は、リフレクタ120の中心軸を中心にして、リフレクタ120の中心軸から等距離の位置に、等間隔に配置されている。
リフレクタ120は、五角柱状であり、五個のLEDパッケージ110それぞれに対向する五枚の側面を有する。
このように、LEDパッケージ110の数は、奇数でもよい。
LEDモジュール100は、三個のLEDパッケージ110を有する。
三個のLEDパッケージ110は、リフレクタ120の中心軸を中心にして、リフレクタ120の中心軸から等距離の位置に、等間隔に配置されている。
リフレクタ120は、六角柱状であり、三個のLEDパッケージ110それぞれに対向する三枚の側面と、LEDパッケージ110に対向していない三枚の側面とを有する。
リフレクタ120の側面のうち、LEDパッケージ110に対向している側面は、内側に湾曲している。
このように、リフレクタ120の側面の数は、必ずしもLEDパッケージ110の数と一致しなくてもよい。
図19は、この実施の形態における図18に示したLEDモジュール100の構造を示す側面図である。
LEDモジュール100は、八個のLEDパッケージ110を有する。
八個のLEDパッケージ110は、リフレクタ120の中心軸を中心にして、リフレクタ120の中心軸から等距離の位置に、等間隔に配置されている。
リフレクタ120は、円柱状であり、連続した一枚の側面を有する。
これにより、LEDパッケージ110の数にかかわらず、リフレクタ120の形状を同一とすることができる。LEDパッケージ110の数が異なる複数種類のLEDモジュール100を製造する場合、一種類のリフレクタ120を製造すればよいので、LEDモジュール100の製造コストを抑えることができる。
実施の形態4について、図20〜図21を用いて説明する。
この実施の形態では、補助リフレクタ190の変形例について説明する。
なお、実施の形態1で説明した部分と共通する部分については、同一の符号を付し、ここでは説明を省略する。
補助リフレクタ190は、丸皿状であり、円形の底面191(基板130の下に隠れて見えないため図示せず)に、基板130がすっぽり収まる形状である。円形の底面191の周りには、円錐台側面状のテーパー部192があり、テーパー部192は光を反射する。テーパー部192の更に外側には、帽子のつば状の外周部193がある。
補助リフレクタ190は、金属など熱伝導性の高い材料で構成する。なお、補助リフレクタ190の材料として、金属など導電性の物質を使う場合には、例えば、基板130と接触する底面191を絶縁性の物質で塗装するなどして、基板130上に印刷された配線を短絡しないようにする。
カバー固定ネジ850を貫通穴に通してLEDモジュール100を非常用照明装置800の本体に固定すると、基板130を、補助リフレクタ190に押し付ける力が働く。このため、基板130と補助リフレクタ190の底面191とが密着する。
補助リフレクタ190は、熱伝導性の高い材料でできているので、LED111が発光することにより発生した熱は、基板130を介して、補助リフレクタ190に伝わる。補助リフレクタ190は、面積が大きいので、放熱板としての役割を果たし、伝わった熱を放熱する。
これにより、LED111で発生した熱を効率よく放熱することができる。
そこで、リフレクタ120も金属など熱伝導性の高い材料で構成すれば、リフレクタ120も放熱板としての役割を果たし、LED111で発生した熱を更に効率よく放熱することができる。
補助リフレクタ190は、底面191が正方形であり、基板130の形状も、底面191の形状と同じく正方形である。テーパー部192は、四角錐台側面状である。
このように、補助リフレクタ190の形状は、正面視円形状に限らず、正面視正方形状など、他の形状であってもよい。
Claims (3)
- 概ね所定の設置平面上に、所定の中心点から概ね等距離の位置に概ね等間隔に配置され、上記設置平面に対して垂直な垂直方向を概ね中心とする方向を照射する複数の発光体と、
上記複数の発光体に囲まれた位置に配置され、上記中心点を通り上記設置平面に対して垂直な軸を中心軸とし、上記垂直方向へいくほど太くなる角柱状であり、それぞれの側面が上記複数の発光体のうちいずれかの発光体と正対し、上記垂直方向の先端が上記発光体から見て上記垂直方向と概ね同一の方向に位置し、上記垂直方向と平行な平面による切断面において内側に湾曲し、上記発光体が照射した光を、上記垂直方向に対して50度以上60度以下の角度をなす方向へ向けて反射する反射体とを有することを特徴とする照明装置。 - 上記複数の発光体は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 請求項1または請求項2に記載の照明装置と、
上記複数の発光体を点灯する点灯回路とを有することを特徴とする非常用照明装置。
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