JP5171737B2 - 靴下装着用補助具 - Google Patents
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Description
この様な、靴下を一人で履くことが困難な人に対し、図10に示す靴下装着用補助具が提案されている(下記特許文献1参照)。
かかる靴下装着用補助具は、図10(a)の正面図に示す様に、楕円形状の布地100の端部102,104のうち、端部102に紐106,106が装着され、端部104に一対のポケット108,108が形成されている。
かかる布地100のうち、ポケット108,108が形成されている部分には、木綿地100aによって形成され、その他の部分100bには、摩擦が少なく滑りやすいレーヨン地100bによって形成されている。
かかるレーヨン地100bは、ポケット108,108が形成されている面に対して反対側の面も、図10(b)に示す様に、レーヨン生地100bによって形成されている。
このポケット108,108には、図11(b)(d)に示す様に、人の手の指を挿入し、棒状体110の先端部を靴下120内に挿入する。
次いで、棒状体110の靴下120から突出した突出部を開いて形成した筒状開口部内に、図11(e)に示す様に、人の足先を挿入する。
その後、紐106,106を引っ張ることによって、棒状体110を靴下120から引き抜きつつ、棒状体110の布地100との摩擦力によって靴下120を足に沿って引っ張り上げることができ、足に靴下120を履くことができる。
しかし、図10に示す靴下装着用補助具では、布地100を折り畳んで形成した棒状体110を、その先端部に位置するポケット108,108に指を挿入して靴下120内に挿入している。
この様に、靴下120内に棒状体110を指によって挿入することは、片手しか使用できない身体障害者等の使用者にとって大変面倒なことである。
また、棒状体110の靴下120から突出している突出部に、足を挿入する隙間を形成することも、使用者にとって大変面倒である。
そこで、本発明は、布地を折り畳んで形成した棒状体を、その先端部に位置するポケットに指を挿入して靴下内に挿入する従来の靴下装着用補助具の課題を解消し、折り畳んで形成した棒状体を容易に靴下内に挿入でき、且つ靴下から突出している棒状体の突出部に足を挿入できる隙間を容易に形成できる靴下装着用補助具を提供する。
すなわち、前記課題を解決し得る手段としては、靴下内に一部が挿入され、靴下を履く動作を補助する靴下装着用補助具には、布帛によって形成され、紐が装着される装着孔が形成された紐装着端部に対向する端部が、先端方向に次第に幅狭となる先細状端部に形成された袋状部と、前記紐装着端部を除いた袋状部の内部に挿入される補強板であって、前記靴下内に挿入されるように前記袋状部を折り畳んで棒状体を形成するとき、前記袋状部と共に折り畳み可能の中板と、前記中板よりも硬く且つ前記袋状部と共に折り畳んで前記棒状体を形成できる弾性変形可能の帯状部材であって、前記先細状端部によって形成される棒状体の端部側を靴下内に挿入し、前記棒状体の形状保持力を解放したとき、前記靴下から突出する前記紐装着端部を含む棒状体の突出部に人の足先が挿入できる隙間が形成できるように、前記紐装着端部内に挿入されている第1帯状補強材と、前記中板よりも硬く且つ前記靴下に挿入される足の踵に沿って弾性変形可能の帯状部材であって、前記棒状体の芯部を形成できるように、前記中板の一面側に前記紐装着端部側に位置する端部から前記先細状端部の先端側に位置する端部方向に延出されて装着されている第2帯状補強材とを具備する第1の靴下装着用補助具を提供できる。
かかる第1の靴下装着用補助具において、第1帯状補強材と第2帯状補強材とを、帆布によって形成することが好ましい。
かかる第2の靴下装着用補助具において、前記中板を、二枚の補強板を積層して形成し、前記補強板の一方側に他方の補強板を部分的に積層して凹溝を形成することによって、複数の凹溝を容易に形成できる。また、第1帯状補強材を、帆布によって形成することが好ましい。
また、靴下に挿入する棒状体の端部側に、前記先細状端部によってV字状部を形成することによって、足を挿入した靴下から袋状部を容易に引き抜くことができる。
更に、装着孔には、足を挿入した靴下内から靴下と共に前記袋状部を引き上げる引上げ紐を装着する。
また、靴下から突出した棒状体の突出部の端部を形成する紐装着端部には、中板よりも硬く且つ袋状部と共に折り畳んで棒状体を形成できる弾性変形可能の第1帯状補強材が挿入されている。このため、靴下内に挿入した棒状体の形状保持力を解放することによって、靴下から突出している突出部に、第1帯状補強材の弾性によって足先を挿入できる隙間を容易に形成できる。
この様に、本発明者が提案した第1の靴下装着用補助具によれば、第2帯状補強材を芯部として形成した棒状体を靴下内に片手で容易に挿入でき、且つ靴下から突出する棒状体の突出部の端部に第1帯状補強材によって容易に足を挿入できる隙間を形成できる。その結果、棒状体の隙間から挿入された足の踵部を袋状部によって包むことができ、袋状部を靴下から引き抜くことによって、片手が不自由な身体障害者等の使用者でも、一人で靴下を着用できる。
更に、靴下から突出した棒状体の突出部の端部を形成する紐装着端部には、中板よりも硬く且つ袋状部と共に折り畳んで棒状体を形成できる弾性変形可能の第1帯状補強材が挿入されている。このため、靴下内に挿入した棒状体の形状保持力を解放することによって、靴下から突出している突出部に、第1帯状補強材の弾性によって足先を挿入できる隙間を容易に形成できる。
しかも、中板の中央部近傍には、複数の凹溝が交差しているため、棒状体の靴下から突出した端部の隙間から挿入された足の踵部を袋状部によって包むことができ、袋状部を靴下から引き抜くことによって、片手が不自由な身体障害者等の使用者でも、一人で靴下を着用できる。
この第1帯状補強材28は、ポリエステル繊維の経糸と緯糸とから成る帆布によって形成されている帯状部材であって、中板24よりも硬く且つ袋状部12と共に折り畳むことができる弾性変形可能の補強材である。
かかる開口部22からは、紐装着端部18を除く袋状部12内に挿脱可能に中板24が挿入されている。この中板24は、厚さ1.5〜3mm(特に好ましくは2mm程度)のフェルト材によって形成され、図3に示す様に、袋状部12と相似形の六角形状に形成されている。中板24は、袋状部12と共に折り畳み可能である。
尚、中板24は、二枚のフェルト材を張り合わせて形成してもよい。
かかる第2帯状補強材26は、ポリエステル繊維の経糸と緯糸とから成る帆布によって形成されている、厚さ0.7〜1.9mmで且つ幅19.3〜39mm(特に好ましくは厚さ0.7mmで且つ幅23mm程度)の帯状部材であって、中板24よりも硬く且つ靴下に挿入される足の踵に沿って弾性変形可能である。
形成された棒状体32は、V字状部30が形成された端部側から靴下内に挿入する。棒状体32を靴下内に挿入する際には、棒状体32は第2帯状補強材26が芯部を形成しているため、紐装着端部18を片手で持って靴下内に挿入できる。
靴下内にV字状部30が形成された端部側が挿入された棒状体32は、図5に示す様に、靴下34から紐装着端部18側の端部が突出している。この紐装着端部18には、中板24よりも硬い弾性変形可能の第1帯状補強材28が挿入されている。このため、棒状体32の形状を保持する形状保持力を解放すると、第1帯状補強材28の弾性力によって、図5に示す様に、紐装着端部18側の端部に、足先が挿入される隙間が容易に形成される。
次いで、図6(b)に示す様に、紐14,14を引っ張り、袋状部12を靴下34から引き抜くことによって、靴下34も袋状部12との摩擦力によって引っ張り上げられて靴下34を着用できる。この際に、中板24の一面側に装着されている第2帯状補強材26は、足の踵に沿って弾性変形し、踵を靴下34内に案内すると共に、袋状部12をスムーズに引き抜くことができる。
尚、図5及び図6では、靴下34としてビジネスソックスに適用した場合を示したが、ハイソックスやストッキングにも適用可能である。
また、図1〜図6に示す靴下装着用補助具10では、袋状部12が六角形状であったが、図8に示す様に、先細状端部20が弧状であってもよい。この図8に示す袋状部12でも、中板24も、袋状部12の形状と相似形とする。
尚、図1〜図8に示す袋状部12では、中板24を挿脱用に開口部22が形成されていたが、開口部22を形成しなくてもよい。
かかる中板24は、図9(a)に示す様に、棒状体32の内側面となる面に複数の凹溝38,38・・が形成され、複数の凹溝38,38・・が中板24の中央部近傍で交差している。
かかる中板24が図1に示す袋状部12に挿入された靴下装着用補助具10によれば、袋状部12を折り畳んで形成した棒状体32は、中板24によって補強されており、靴下内に容易に挿入できる。
更に、靴下から突出した棒状体32の突出部の端部を形成する紐装着端部18には、中板24よりも硬く且つ袋状部12と共に折り畳んで棒状体32を形成できる弾性変形可能の第1帯状補強材28が挿入されている。このため、靴下内に挿入した棒状体32の形状保持力を解放することによって、靴下から突出している棒状体32の突出部に、第1帯状補強材28の弾発力によって足先を挿入できる隙間を容易に形成できる。
図9(a)に示す中板24は、図9(b)に示す様に、二枚のフェルト材から成る補強板24a,24bを積層することによって形成できる。その際に、補強板24aの一面側に、補強板24bを部分的に積層し、複数の凹溝38,38・・を形成する。
かかる中板24も、補強板24a,24bの積層厚さが1.5〜3mm(特に好ましくは2mm程度)となるように調整することが好ましい。
12 袋状部
12a,12b,12c,12d 木綿生地
14,14 紐
16,16 装着孔
18 紐装着端部
20 先細状端部
22 開口部
24 中板
24a,24b 補強板
26 第2帯状補強材
28 第1帯状補強材
30 V字状部
32 棒状体
34 靴下
38 凹溝
Claims (9)
- 靴下内に一部が挿入され、靴下を履く動作を補助する靴下装着用補助具には、布帛によって形成され、紐が装着される装着孔が形成された紐装着端部に対向する端部が、先端方向に次第に幅狭となる先細状端部に形成された袋状部と、
前記紐装着端部を除いた袋状部の内部に挿入される補強板であって、前記靴下内に挿入されるように前記袋状部を折り畳んで棒状体を形成するとき、前記袋状部と共に折り畳み可能の中板と、
前記中板よりも硬く且つ前記袋状部と共に折り畳んで前記棒状体を形成できる弾性変形可能の帯状部材であって、前記先細状端部によって形成される棒状体の端部側を靴下内に挿入し、前記棒状体の形状保持力を解放したとき、前記靴下から突出する前記紐装着端部を含む棒状体の突出部に人の足先が挿入できる隙間が形成できるように、前記紐装着端部内に挿入されている第1帯状補強材と、
前記中板よりも硬く且つ前記靴下に挿入される足の踵に沿って弾性変形可能の帯状部材であって、前記棒状体の芯部を形成できるように、前記中板の一面側に前記紐装着端部側に位置する端部から前記先細状端部の先端側に位置する端部方向に延出されて装着されている第2帯状補強材とを具備することを特徴とする靴下装着用補助具。 - 第1帯状補強材と第2帯状補強材とが、帆布によって形成されている請求項1記載の靴下装着用補助具。
- 靴下内に一部が挿入され、靴下を履く動作を補助する靴下装着用補助具には、布帛によって形成され、紐が装着される装着孔が形成された紐装着端部に対向する端部が、先端方向に次第に幅狭となる先細状端部に形成された袋状部と、
前記紐装着端部を除いた袋状部の内部に挿入される補強板であって、前記靴下内に挿入されるように前記袋状部を折り畳んで棒状体を形成するとき、前記袋状部と共に折り畳み可能の中板と、
前記中板よりも硬く且つ前記袋状部と共に折り畳んで前記棒状体を形成できる弾性変形可能の帯状部材であって、前記先細状端部によって形成される棒状体の端部側を靴下内に挿入し、前記棒状体の形状保持力を解放したとき、前記靴下から突出する前記紐装着端部を含む棒状体の突出部に人の足先が挿入できる隙間が形成できるように、前記紐装着端部内に挿入されている第1帯状補強材とを具備し、
前記中板には、棒状体の内側面となる面に形成された複数の凹溝が、前記中板の中央部近傍で交差していることを特徴とする靴下装着用補助具。 - 前記中板が、二枚の補強板が積層されて形成され、前記補強板の一方側に他方の補強板が部分的に積層されて凹溝が形成されている請求項3記載の靴下装着用補助具。
- 第1帯状補強材が、帆布によって形成されている請求項3又は請求項4記載の靴下装着用補助具。
- 前記中板が、フェルト材によって形成され、前記中板の形状が前記袋状部と相似形である請求項1〜5のいずれか一項記載の靴下装着用補助具。
- 前記袋状部が、綿素材から成る布帛によって形成されている請求項1〜6のいずれか一項記載の靴下装着用補助具。
- 靴下に挿入される棒状体の端部側に、前記先細状端部によって形成されたV字状部が形成されている請求項1〜7のいずれか一項記載の靴下装着用補助具。
- 装着孔には、足を挿入した靴下内から靴下と共に前記袋状部を引き上げる引上げ紐が装着されている請求項1〜8のいずれか一項記載の靴下装着用補助具。
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