JP5170444B2 - 移植用腱の採取及び移植腱を採取した部位における腱の再建作業に用いる医療器具 - Google Patents

移植用腱の採取及び移植腱を採取した部位における腱の再建作業に用いる医療器具 Download PDF

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Description

本発明は、人間等の手術対象生物の体内に挿入して使用する医療器具であって、移植用腱の採取及び移植腱を採取した部位における腱の再建作業(以下「移植用腱の採取及び当該腱の再建作業」という。)に用いるものに関する。
従来、怪我や事故で断絶した靱帯の再建方法の一つとして、外科手術により他の腱を断裂した靱帯の代わりとして移植する方法がある。
特に、野球やサッカー等のプロスポーツにおいて頻繁に発生する膝前十字靱帯(以下「ACL」という。)の断裂は、一般人の運動や事故においても発生例が多く(日本においては年間2〜3万件、米国においては年間10万件の発生が報告されている。)、上記再建方法による治療は、日本では年間1万5千件、米国では年間5万件〜7万5千件行われているといわれている。
上記靱帯の再建方法に使用する腱の調達方法としては、自家腱移植方法(自己の腱を移植する)、同種腱移植方法(他人(死者等を含む)の腱を移植する)、及び人工靱帯を使用する方法があるが、自家腱移植方法が主流である。
また、自家腱移植方法における移植靱帯の採取は、主に、膝蓋腱(膝の皿の前側の腱)、半腱様筋腱(及び薄筋腱)、腸脛靱帯(腿横の靱帯)、大腿四頭筋腱から行われるが、膝蓋腱或いは、半腱様筋腱(及び薄筋腱)を使用するケースが多く見られる。
上記の採取した靱帯は、外科手術により、断裂したACLの再建に利用される。手術方法の一例としては、大腿骨下部及び脛骨上部を貫通する孔を形成し、該孔に靱帯を通し、ACLの代わりとして再建する方法(single-socket法)等が挙げられる。
また、上記single-socket法により自家腱移植する施術方法としては、膝蓋腱を用いる方法で、具体的には膝の皿の下にある腱を採取して、ACLの位置に移行する方法(以下「BTB法」という。)と、半腱様筋腱を用いる方法で、具体的には膝の内側後方にある紐状の腱を採取し、4重折りする等して太くしたものを、ACLの位置に移行する方法(以下「ST法」という。)が主流となってる。
しかし、BTB法は、
(1)術後に腱や骨を採取する膝前方の痛みが残存する可能性がある(特に女性で多い)。
(2)術後の疼痛が他の方法に比べて大きい。
(3)膝伸展力(キック力)が低下する。
(4)再建靭帯は扁平化している。
という課題を有する。
これに対し、ST法では、
(1)1本の太い靭帯を再建する「1ルート法」及び2本の靭帯で再建する「2ルート法」が選択可能である。
(2)手術後の採取部分の痛みが少ない。
(3)手術の傷が極めて小さい。
(4)手術後の筋力の低下が少ない。
という利点がある。
このため、医療に従事する本発明者は、特に半腱様筋腱(及び薄筋腱)の採取及び移植による手術を行っているが、該筋腱は細長いため、採取しにくい。
そこで、上記筋腱を採取するための器具として、下記非特許文献1に示すものが提案されている。下記器具は、ロッド先端に腱切離手段が設けられており、当該ロッドを切開した部分から人間等の体内に挿入し、腱の一端側を切離可能である。このため、当該腱がある部分を大きく切開することなく腱を採取することができ、患者の負担を軽減することができるという利点があるため、本発明者も使用していた。
スミス・アンド・ネフュー エンドスコピー株式会社、商品カタログ「ACL・PCL再建用手術器械&インプラント」200605−1,p.9
本発明者は、上記ST法において術後の患者の予後観察を行ううちに、上記半腱様筋腱(及び薄筋腱)が、多くの該当施術患者において再生していることを知見した。
また、他の研究者からも、半腱様筋腱採取後に腱の再生が見られるとの同様の報告がなされている。但し、現状では腱が再生する理由は定かではなく推測の域に留まっている。
しかしながら、本発明者の知見及び上記報告によれば、再生した半腱様筋腱は本来繋がっていた部位(鵞足部)まで到達せず、再生が途中で止まってしまっていた。このため、再生腱の筋力は、手術前の状態に十分に回復しているとはいえなかった。
そこで、本発明者は、半腱様筋腱の採取時に、一端側が鵞足部に付着している他の腱(薄筋腱・縫工筋腱の一部、又は周囲の腱組織)を再生半腱様筋腱の誘導腱として半腱様筋の走行に一致するように腱移行させる術式を開発した。
上記術式を行うことにより、再生腱は移行した腱に誘導されて採取前の付着部位である鵞足部に正確に付着し、腱が再生され、再生後において再生腱の筋力が手術前の筋力に十分回復することが期待される。しかしながら、本手術において誘導腱を半腱様筋の走行に一致して腱移行させ、鵞足部へ誘導させることは技術的に困難な作業でもあった。
本発明者は、研究開発を重ねた結果、上記術式を行うに当たって当該作業を補助するための器具について想到するに至り、本発明を完成した。
(発明の目的)
本発明の目的は、外科手術における移植用腱を剥離又は切離して採取する医療器具であり、加えて採取後の腱の再生を容易に所望の部位でなさしめる為の施術(「移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業」ともいう。)に用いるものを提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
本発明は手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、該器具は、手術対象生物の体内に挿入し針状部材を案内する手段を有する所要長さのロッド部材と、該ロッド部材によって案内される針状体と、を備え、上記ロッド部材は先端に腱の切離手段を有し、上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具である。
本発明は、手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、該器具は、腱の切離手段、両端が開口した中空の筒体、該筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、上記腱の切離手段は上記筒体の先端側に設けられており、上記筒体の先端側の開口部は針状体の排出口を構成し、基端側の開口部は上記針状体を挿入するための挿入口を構成しており、上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具である。
本発明は、手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、該器具は、腱の切離手段、腱の切離手段を操作する軸体、両端が開口した中空の筒体、該筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、上記腱の切離手段は軸体の先端側に設けられており、上記筒体は、軸体の長手方向に沿って設けられており、先端側の開口部が針状体の排出口を構成し、基端側の開口部が上記針状体を挿入するための挿入口を構成しており、上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具である。
本発明は、手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、該器具は、腱の切離手段、ガイド溝が形成された腱の切離手段を操作する軸体、該軸体の溝に沿って摺動可能に形成された針状体、を備えており、上記軸体は、ガイド溝が軸体の長手方向の全部又は一部に形成されており、上記腱の切離手段は、上記軸体の一端側に設けられており、上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具である。
本発明は、手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、該器具は、腱の切離手段、両端が開口した中空の筒体であって腱の切離手段を操作する軸体、該軸体の上記筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、上記腱の切離手段は、上記軸体の一端側に設けられており、上記軸体は、先端側の開口部が針状体の排出口を構成し、基端側の開口部が上記針状体を挿入するための挿入口を構成し、上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されており、腱の切離手段と軸体の取着部は、軸体内を通過した針状体が腱の切離手段の先端側から突き出して排出されるように配置されている、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具である。
上記発明の針状体は、筒体に挿入した状態あるいはガイド溝に嵌め入れた状態において、該筒体の一方又は両方の開口部あるいは、ガイド溝の一端又は両端から針状体の端部が露出する長さに形成されているものであってもよい。
上記発明の腱の切離手段は、軸体の一端側に設けられ、円筒形状に形成されたものであって先端開口部に設けた切断刃を押圧させることにより腱を切離可能に形成したもの、あるいは、切断刃を備える板材を隙間を空けた螺旋状を巻いて略円筒状に形成し、当該螺旋の隙間から腱に絡めるように回し掛け、押圧又は引くことで腱が切離できるように構成されたものであってもよい。
また、上記発明は、筒体又は軸体の基端側に把持部が設けられているものであってもよい。
「ロッド部材」は、手術対象生物の体内に挿入し針状部材を案内する手段を有する所要長さの筒体あるいは軸体であって、例えば、両端が開口し針状体を案内可能な中空の筒体であってもよいし、針状体を案内可能なガイド溝が形成された軸体であってもよいし、両端が開口し針状体を案内可能な中空の筒体と中実の軸体を組み合わせたもの等であってもよい。
「手術対象生物」としては、人間のみならず、馬、牛、豚等の動物も含む。
「腱の切離手段」は、例えば、円筒形状に形成されたものであって先端側の円形開口部に切断刃(211)を有し、押圧させることにより腱を切離可能に形成したもの(210,410,510)(「クローズ型の腱カッター(図8参照。)」という。以下同じ。)、あるいは、切断刃(111)を備える板材を隙間を空けた螺旋状を巻いて略円筒状に形成し、当該螺旋の隙間から腱に絡めるように回し掛け、押圧又は引くことで腱を切離できるように構成されたもの(110)(以下「オープン型の腱カッター(図7参照。)」という。)等が挙げられるが、当該手段に限定するものではなく、メス等の小刀状物や、レーザーメスなどの他の公知手段であってもよい。
また、「筒体」は軸体を兼ねることも可能であり、筒体の先端に腱の切離手段が取り付けられた構造でもよい。この場合において、切離手段が、上記オープン型もしくはクローズ型の腱カッター等の円筒状カッターである場合には、針状体は筒体及び当該切離手段を貫通する構造とすることも可能である。同様に、軸体に溝を有した前記構造である場合にも、先端に取り付けられた切離手段が前記のような円筒状である場合には、針状体は当該構造の腱カッターを貫通する構造となり得る。
「破皮部」は、皮膚を突き破ることが可能な鋭利な形状又は構造であって、例えば、先端形状が錐体または本質的に錐体であるもの(例えばドリル状体)が挙げられるほか、刃状体等の他の公知形状であってもよい。
(作 用)
本発明に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の作用を説明する。なお、下記作業のうち、B,Cについては順番が逆であってもよい。
[A.移植用腱の採取]
(1)膝関節内側の皮膚を切開し、採取対象腱(半腱様筋腱、薄筋腱、縫工筋腱等の中から選択する。)を鵞足部より切離する。
(2)まず、作業にあたり、移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具から針状体を外しておく。
次に、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具のロッド部材(筒体あるいは軸体を含む。以下「ロッド部材等」という。)を上記切開部から挿入し、上記採取対象腱に沿わせてロッド部材等を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位において、切離手段にて採取対象腱を切離する。
この時、切離手段が前述のクローズ型カッターであれば、該カッターの先端側開口部へ鵞足部より切離した採取対象腱の端部を差し入れ、腱に沿わせてロッド部材等を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位において、クローズ型カッターの先端に設けられた切断刃を押圧して採取対象腱を切離する。切離手段が前述のオープン型カッターであれば、該カッターの先端側開口部へ鵞足部より切離した採取対象腱の端部を差し入れて腱に沿わせてロッド部材等を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位において、オープン型カッターの先端に設けられた刃を押圧して採取対象腱を切離する、または、採取対象腱に沿わせてロッド部材等を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位において、オープン型カッターに形成された螺旋状の隙間へ腱を差し入れ、腱に絡めるように回し掛け、オープン型カッターを押圧又は引くことで腱を切離する。
そして、切離した腱を体内から引き出して採取する。
なお、この時点では、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具のロッド部材等は、体内に残したままにしておく。
[B.移植腱を採取した部位における腱の再建作業]
(3)誘導腱を作成する。具体的には、前述の採取対象腱のうち、採取した腱以外の腱の起始部(大腿部の付け根部分等)と停止部(鵞足部近傍)の間の腱性部分において、腱の一部を縦方向に分離し、切開部から引き出す。
(4)針状体をロッド部材等の挿入口から筒体内に挿入し或いは軸体の溝に沿わせて差し入れ、採取腱切離レベルの高さ(採取腱を切離した部位近傍の体内側)において、該針状体の破皮部により皮膚を貫く。
(5)上記針状体の皮膚から突き出た部分を把持し、ロッド部材等を体内から引き出す。
(6)上記針状体基端側の糸通し孔に、ループさせた誘導糸を通す。なお、糸通し孔には事前にループさせた誘導糸を通しておいても良い。
(7)作業(4)で開けた上記針状体先端側の傷口から針状体を引き抜き、誘導糸を採取した腱の走行と一致させる。つまり、誘導腱を採取した腱の走行と一致させる前に、誘導腱のリーダーとなる誘導糸を腱の走行に一致させておくことが可能となる。
(8)上記引き出した誘導腱の切離端部を誘導糸のループに通し、近位(体幹に近い側)へ引き抜く。これにより、誘導腱が採取した腱の走行と一致し、従来の術式では困難であった作業(即ち、誘導腱を半腱様筋の走行に一致するよう腱移行させて鵞足部へ誘導すること。)を容易に行うことができる。また、再生腱は、移行した腱に誘導されて採取前の付着部位である鵞足部に正確に付着しやすくなるので腱が再生する可能性が高く、この結果、再生後において再生腱の筋力が手術前の筋力に十分回復することが期待される。
[C.ACLの再建作業]
(9)採取した腱により、ACLの再建作業を行う。
[術後に期待される結果]
(10)採取した腱によって、ACLが再建される。また、切離された腱は、術後に遠位(体幹に遠い側)へ向かって再生する場合があるが、このような場合、同方向に走行させた誘導腱により切離した腱の再生が促進される。この結果、採取された腱は再生し、手術箇所周辺の筋力が回復することが期待される。
本発明によれば、外科手術における移植用腱を剥離又は切離して採取する医療器具であって、移植腱を採取した部位における腱の再建作業を補助するものを提供することができる。該医療器具を使用した場合、移植用腱の採取作業と、移植腱を採取した部位における腱の再建作業を、一の器具によって行うことができる。
第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の斜視図。 第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の側面図。 第二の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の斜視図。 第二の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の側面図。 第三の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の一部断面図を含む斜視説明図。 第三の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の先端部拡大図。 オープン型の腱カッターを示す拡大図。 クローズ型の腱カッターを示す拡大図。 第四の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の先端部拡大図。 第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具を採取対象腱に沿わせて挿入した状態を示した説明図。 第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具により採取対象腱を切離し、誘導針を挿入する状態を示した説明図。 第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の腱カッター及びガイドチューブを体内から引き抜き、誘導針を採取した腱の走行と一致させた状態を示す説明図。 第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の誘導針を体内から引き抜き、誘導糸を採取した腱の走行と一致させた状態を示す説明図。
符号の説明
1 移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具,
110 腱カッター, 111 刃部, 112 先端側開口部, 113 基端側開口部,
120 ガイドチューブ, 121 排出口,
130 把持部, 131 挿入口, 132 貫通孔,
140 誘導針,141 チップ, 142 糸通し孔, 143 誘導糸,
2 移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具,
210 腱カッター, 211 刃部, 212 先端側開口部, 213 基端側開口部,
220 ガイドチューブ, 221 排出口, 222 挿入口,
230 把持部, 231 切欠部, 250 軸体,
3 脚部, 310 採取対象腱, 320 切開部,
4 移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具,
410 腱カッター,412 先端側開口部, 413 基端側開口部,
420 ガイド軸体, 421 ガイド溝,
430 把持部, 431 切欠部, 432 把持部ガイド溝
5 移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具,
510 腱カッター, 511 刃部, 512 先端側開口部, 513 基端側開口部, 520 ガイドチューブ, 521 排出口,
本発明の第一の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。
図1は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の斜視図、図2は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の側面図、図7はオープン型の腱カッターを示す拡大図、である。
まず図1及び図2に示す移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1について説明する。
移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1は、腱カッター110とガイドチューブ120と把持部130と誘導針140を備えている。
ガイドチューブ120は所要の長さを有しており、先端側に腱カッター110が、基端側に把持部130が、それぞれ設けられている。
誘導針140はガイドチューブ120内への出し入れ及び通過が可能な太さに形成されている。
なお、本実施例においては、腱カッター110先端から把持部130末端までの全長は約350mmであるが、当該寸法に限定するものではなく、手術する部位に応じた長さに適宜形成してもよい。
また、本実施例においては、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1のうち腱カッター110とガイドチューブ120と把持部130の部分はアルミニウム合金により形成されているが、当該素材に限定するものではなく、チタン合金、ステンレススチール等の他の金属や合成樹脂等の公知材料、またはこれらを組み合わせたものであってもよい。
本実施例における腱カッター110は図7に示すオープン型の腱カッターである。該腱カッター110は切断刃を備える板材を隙間を空けた螺旋状を巻いて略円筒状に形成したものであって、切断刃が腱カッター110の先端側開口部112のみならず上記隙間にも設けられており、該部分が刃部111を構成する。
なお、本実施例においては、腱カッターとしてオープン型の腱カッターを採用しているが、当該カッターに限定するものではなく、例えば、前述のクローズ型の腱カッターであってもよいし、メス等の小刀状物や、レーザーメスなどの他の公知手段であってもよい。
ガイドチューブ120は、両端が開口した中空の細い筒体であって、先端側の開口部は誘導針140の排出口121を構成しており、基端側の開口部近傍が把持部130へ固着してある。
把持部130は、ガイドチューブ120の他端側に設けられている。把持部130の中心軸方向には貫通孔132が形成されており、該貫通孔132の基端側出口は誘導針140の挿入口131を構成している(図2参照。)。
誘導針140は、挿入した状態において、ガイドチューブ120の排出口121及び把持部130の挿入口131から誘導針140の両端部141,142が露出する長さに形成されている。なお、本実施例では、誘導針140は可撓性又は弾性を備えるアルミニウム合金製であって、長さ380mm、太さ2.7mmに形成されている。
上記誘導針140は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な程度に鋭利なチップ141を備えており、基端側に糸通し孔142が形成されている。なお、本実施例ではチップ141の形状は錐体である。
本実施例では、誘導針140はアルミニウム合金により形成されているが、当該材料に限定するものではなく、可撓性又は弾性を備える他の金属や合成樹脂等の他の公知材料であってもよい。また、本実施例において、誘導針140は、長さ380mm、太さ2.7mmに形成されているが、当該寸法に限定するものではなく、製品や使用状況に応じて寸法の変更が可能である。
更に、本実施例ではチップ141の形状は錐体であるが、当該形状に限定するものではなく、例えば、ドリル形状、刃状体等の他の公知形状であってもよい。
(作 用)
図10は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具を採取対象腱に沿わせて挿入した状態を示した説明図、図11は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具により採取対象腱を切離し、誘導針を挿入する状態を示した説明図、図12は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の腱カッター及びガイドチューブを体内から引き抜き、誘導針を採取した腱の走行と一致させた状態を示す説明図、図13は第一の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の誘導針を体内から引き抜き、誘導糸を採取した腱の走行と一致させた状態を示す説明図である。
図10乃至図13を参照して、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1の作用を説明する。
なお、下記作業のうち、B,Cについては順番が逆であってもよい。
[A.移植用腱の採取]
図10及び図11を参照する。
(1)手術対象の脚部3に係る膝関節内側の皮膚を切開し(以下「切開部320」という。)、採取対象腱310(半腱様筋腱、薄筋腱、縫工筋腱等の中から選択する。)を鵞足部近傍より切離する。
移植用腱の剥離器具1の腱カッター110及びガイドチューブ120を上記切開部320から挿入し、上記採取対象腱に沿わせてガイドチューブ120を差し入れる。この時、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1からは誘導針140を抜いておく(図9参照。)。
(2)鵞足部より切離した採取対象腱310端部を、腱カッター110の先端側開口部112へ差し入れ、採取対象腱310に沿わせてガイドチューブ120を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位に達したら、腱カッター110の先端に設けられた刃部111を押圧して採取対象腱310を切離する。または、採取対象腱310に沿わせてガイドチューブ120を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位に達したら、腱カッター110に形成された螺旋状の隙間へ採取対象腱310を差し入れ、採取対象腱310に絡めるように回し掛け、腱カッター110を押圧又は引くと、螺旋状の隙間へ設けられた刃部111が採取対象腱310を切離する。
切離した腱310は、体内から引き出して採取する。なお、この時点では、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1のガイドチューブ120部分は、体内に残したままにしておく(図10参照。)。
[B.移植腱を採取した部位における腱の再建作業]
図12及び図13を参照する。
(3)誘導腱を作成する。具体的には、前述の採取対象腱310のうち、採取した腱以外の腱の起始部(大腿部の付け根部分等)と停止部(鵞足部近傍)の間の腱性部分において、腱の一部を縦方向に分離し、切開部320から引き出す。
(4)誘導針140を挿入口131からガイドチューブ120内に挿入し、採取腱切離レベルの高さ(採取腱を切離した部位近傍の体内側)において、誘導針140先端に設けられたチップ141によって皮膚を貫く(図12参照。)。
(5)上記誘導針140の皮膚から突き出た部分を把持し、ガイドチューブ120を体内から上記切開部320から引き出す(図12参照。)。
(6)上記誘導針140の糸通し孔142に、ループさせた誘導糸143を通す。なお、糸通し孔142には事前にループさせた誘導糸143を通しておいても良い。
(7)作業(4)でチップ141により開けた傷口から誘導針140を引き抜き、誘導糸143を採取した腱の走行と一致させる。つまり、誘導腱を採取した腱310の走行と一致させる前に、誘導腱のリーダーとなる誘導糸143を腱310の走行に一致させておくことが可能となる。
(8)上記引き出した誘導腱の切離端部を誘導糸143のループに通し、近位(体幹に近い側)へ引き抜く。これにより、誘導腱は、採取した腱の走行と一致し(図13参照)、従来の術式では困難であった作業(即ち、誘導腱を半腱様筋の走行に一致するよう腱移行させて鵞足部へ誘導すること。)を容易に行うことができる。また、再生腱は、移行した腱に誘導されて採取前の付着部位である鵞足部に正確に付着しやすくなるので腱が再生する可能性が高く、この結果、再生後において再生腱の筋力が手術前の筋力に十分回復することが期待される。
[C.ACLの再建作業]
(9)採取した腱310により、前十字靱帯の再建作業を行う。
[術後に期待される結果]
(10)採取した腱310によって、ACLが再建される。また、切離された腱は、術後に遠位(体幹に遠い側)へ向かって再生する場合があるが、このような場合、同方向に走行させた誘導腱により切離した腱の再生が促進される。この結果、採取された腱は再生し、手術箇所周辺の筋力が回復することが期待される。
図3は第二の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の斜視図、図4は第二の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の側面図、図8はクローズ型の腱カッターを示す拡大図、である。
本発明の第二の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。なお、同一又は同等箇所については重複した説明を省略する。
図3及び図4に示す移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具2について説明する。
移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具2は、腱カッター210と、ガイドチューブ220と、把持部230と、中実の軸体250と、誘導針140を備えている。なお、本実施の形態で使用する誘導針140は、前述のものと同様のものであるため、説明を省略する。
また、本実施例においては、腱カッター210先端から把持部230末端までの全長は約400mmであるが、当該寸法に限定するものではなく、手術する部位に応じた長さに適宜形成してもよい。
軸体250は所要の長さを有しており、先端側に腱カッター210が、基端側に把持部230が、それぞれ設けられている。
本実施例における腱カッター210は図8に示すクローズ型の腱カッターである。該腱カッター210は、円筒形状に形成されたものであって、先端側と基端側が開口している。先端側の円形の開口部は先端側開口部112を構成し、該先端側開口部112の周縁部に刃部211が形成してある。該刃部211は、押圧することにより腱を切離可能に形成してある。
なお、本実施例においては、腱カッターとしてクローズ型の腱カッターを採用しているが、当該カッターに限定するものではなく、例えば、前述のオープン型の腱カッターであってもよいし、メス等の小刀状物や、レーザーメスなどの他の公知手段であってもよい。
把持部230は、略紡錘形であって、先端方向から略中央部にかけてその一部を切り欠いて形成された切欠部231が設けられている(図3及び図4参照。)。
ガイドチューブ220は、軸体250よりやや短い両端が開口した中空の細い筒体であって、軸体250の長手方向に沿って固着してある。
ガイドチューブ220は、誘導針140の出し入れ及び通過が可能な内径に形成されており、先端側の開口部が誘導針140の排出口221を構成し、基端側の開口部が挿入口222を構成している。
(作 用)
なお、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具2は、[A.移植用腱の採取]の工程(2)において、「鵞足部より切離した採取対象腱310端部を、腱カッター110の先端側開口部112へ差し入れ、採取対象腱310に沿わせてガイドチューブ120を差し入れていき、移植に必要な長さを満たす部位に達したら、腱カッター110の先端に設けられた刃部111を押圧して採取対象腱310を切離する。」以外の作用は、先に説明した移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1と同様であるため、説明を省略する。
図5は第三の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の一部断面図を含む斜視説明図、図6は第三の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の先端部拡大図、である。
本発明の第三の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。なお、同一又は同等箇所については重複した説明を省略する。
図5及び図6に示す移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4について説明する。
移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4は、腱カッター410とガイド軸体420と把持部430と誘導針140を備えている。なお、本実施例で使用する誘導針140は、前述のものと同様のものであるため、説明を省略する。また、腱カッター410は、図8に示した腱カッター210と同様の構成であるため、説明を省略する。
本実施例においては、腱カッター410先端から把持部430末端までの全長は約400mmであるが、当該寸法に限定するものではなく、手術する部位に応じた長さに適宜形成してもよい。
上記腱カッター410及び把持部430は、所要の長さを有するガイド軸体420の一端側及び他端側にそれぞれ設けられている。
腱カッター410とガイド軸体420の取着部は、ガイド軸体420内方を通過した誘導針140が腱カッター410の先側から突き出すことができるように配置されている(図5及び図6参照。)。
なお、本実施例では、腱カッター410としてクローズ型の腱カッター(図8参照。)を採用しているが、これに限定するものではなく、前述のオープン型の腱カッター(図7参照。)など他の公知手段であってもよい。
ガイド軸体420は、該軸体の中心方向へ所要の深さ及び幅を備えたガイド溝421が形成されている。
上記ガイド溝421は、ガイド軸体420の長手方向にわたって形成されており、嵌め入れた誘導針140がガイド溝421に沿って摺動可能に構成されている。なお、本実施例では、ガイド溝は軸体の長手方向の全長にわたって形成されているが、当該形態に限定するものではなく、例えば、誘導針をガイド可能であれば軸体の長手方向の一部にガイド溝を形成したもの等であってもよい。
把持部230は、略紡錘形であって、先端方向から略中央部にかけてその一部を切り欠いて形成された切欠部431が設けられている(図5及び図6参照。)。
なお、本実施例においては、上記切欠部431の長手方向であってガイド軸体420に形成されたガイド溝421の延長線上に把持部ガイド溝432が形成されているが、当該形態に限定するものではなく、当該ガイド溝を形成しないものであってもよい。
(作 用)
(1)移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4は、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4に対して誘導針140を使用する際に、誘導針140を筒体に挿入するのではなく、誘導針をガイド溝421に沿って摺動(あるいはスライド)させて使用する。
(2)また、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4は、ガイド溝421を通過した誘導針140が、腱カッター410の基端側開口部413から先端側開口部412へ通過し、突出する。
なお、上記(1)、(2)以外の作用は、先に説明した移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1と同様であるため、説明を省略する。
図9は第四の実施の形態に係る移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具の先端部拡大図である。
本発明の第四の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。なお、同一又は同等箇所については重複した説明を省略する。
図9に示す移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具5について説明する。
移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具5は、腱カッター510と、ガイドチューブ520と、把持部(図示省略)と、誘導針140を備えている。
なお、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具5は、移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具1とほぼ同様の構造であるが、以下の点で異なる。
(1)本実施例では、腱カッター510としてクローズ型の腱カッター(図8参照。)を採用している。
(2)本実施例では、腱カッター510とガイドチューブ520が同一線上に取着され、ガイドチューブ520を通過した誘導針140が、腱カッター510の先端側から突き出すことができるように配置されている構造である(図9参照。)。
把持部は図1で記載した把持部130と同じ物が好適に使用されるが、これに限定するものではなく、例えば、図5で記載した把持部430のようなもの等であってもよい。
本実施例で使用する誘導針140は、前述のものと同様のものであるため、説明を省略する。
また、本実施例では、腱カッター510としてクローズ型の腱カッター(図8参照。)を採用しているが、これに限定するものではなく、前述のオープン型の腱カッター(図7参照。)など他の公知手段であってもよい。
なお、本実施例においては、腱カッター110先端から把持部130末端までの全長は約350mmであるが、当該寸法に限定するものではなく、手術する部位に応じた長さに適宜形成してもよい。
(作 用)
移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4は、ガイドチューブ520の排出口521から出てくる誘導針140が腱カッター510の基端側開口部513から先端側開口部512へ通過し突出する点以外は、先に説明した移植用腱の採取及び当該腱の再建作業に用いる医療器具4と同様の作用であるため、説明を省略する。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
本発明によれば、外科手術における移植用腱を剥離又は切離して採取する医療器具であって、移植腱を採取した部位における腱の再建作業を補助するものを提供することができる。該医療器具を使用した場合、移植用腱の採取作業と、移植腱を採取した部位における腱の再建作業を、一の器具によって行うことができる。

Claims (8)

  1. 手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、
    該器具は、
    手術対象生物の体内に挿入し針状部材を案内する手段を有する所要長さのロッド部材と、
    該ロッド部材によって案内される針状体と、
    を備え、
    上記ロッド部材は先端に腱の切離手段を有し、
    上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  2. 手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、
    該器具は、腱の切離手段、両端が開口した中空の筒体、該筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、
    上記腱の切離手段は、上記筒体の先端側に設けられており、
    上記筒体の先端側の開口部は針状体の排出口を構成し、基端側の開口部は上記針状体を挿入するための挿入口を構成しており、
    上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  3. 手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、
    該器具は、腱の切離手段、腱の切離手段を操作する軸体、両端が開口した中空の筒体、該筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、
    上記腱の切離手段は軸体の先端側に設けられており、
    上記筒体は、軸体の長手方向に沿って設けられており、先端側の開口部が針状体の排出口を構成し、基端側の開口部が上記針状体を挿入するための挿入口を構成しており、
    上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  4. 手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、
    該器具は、腱の切離手段、ガイド溝が形成された腱の切離手段を操作する軸体、該軸体の溝に沿って摺動可能に形成された針状体、を備えており、
    上記軸体は、ガイド溝が軸体の長手方向の全部又は一部に形成されており、
    上記腱の切離手段は、上記軸体の一端側に設けられており、
    上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  5. 手術対象生物の体内に挿入して移植に用いる腱を採取する器具であって、
    該器具は、腱の切離手段、両端が開口した中空の筒体であって腱の切離手段を操作する軸体、該軸体の上記筒体内へ挿入及び通過が可能な針状体、を備えており、
    上記腱の切離手段は、上記軸体の一端側に設けられており、
    上記軸体は、先端側の開口部が針状体の排出口を構成し、基端側の開口部が上記針状体を挿入するための挿入口を構成し、
    上記針状体は、先端側に皮膚を突き破ることが可能な破皮部を備え、基端側に糸通し孔が形成されており、
    腱の切離手段と軸体の取着部は、軸体内を通過した針状体が腱の切離手段の先端側から突き出して排出されるように配置されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  6. 針状体は、請求項2又は3記載の筒体に挿入した状態、請求項5記載の軸体の筒体に挿入した状態、または請求項4記載のガイド溝に嵌め入れた状態において、上記筒体の一方又は両方の開口部から、または上記ガイド溝の一端又は両端から針状体の端部が露出する長さに形成されている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  7. 請求項2記載の筒体の先端側、請求項3記載の軸体の先端側、または請求項4又は5記載の軸体の先端側のいずれかに設けられた腱の切離手段は、
    円筒形状に形成されたものであって先端開口部に設けた切断刃を押圧させることにより腱を切離可能に形成したもの、または、
    切断刃を備える板材を隙間を空けた螺旋状を巻いて略円筒状に形成し、当該螺旋の隙間から腱に絡めるように回し掛け、押圧又は引くことで腱が切離できるように構成されたものである、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
  8. 請求項2記載の筒体の基端側または請求項3,4,又は5記載の軸体の基端側に把持部が設けられている、
    移植用腱の採取及び採取後の腱の再生補助作業に用いる医療器具。
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