JP5170404B2 - 変速機の故障検出方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられる変速機の故障検出方法及びその装置に関する。
従来の自動車に用いられる変速機の故障検出装置の一例として、特許文献1に示される自動変速機の故障検出装置がある。特許文献1に示される自動変速機の故障検出装置は、ギヤ段ごとに選択される締結しないはずの係合要素に圧力が伝達されているか否かにより、変速機の故障検出を行うようにしている。
特開2001−50382号公報
ところで、上述した従来技術では、異常の検出を総合的に判断し得るものの、故障箇所までは、判定できない。このため、異常が検出された場合には、対象となるバルブを含む全体装置について点検・交換が必要となり、工数の増加を招くという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、故障位置を適切に把握して、故障に対応した処置を必要最小限に抑えることができて生産性の向上を図ることができる変速機の故障検出方法及びその装置を提供することを目的とする。
(発明の形態)
本発明は、変速機に備えられ複数のバルブを含む油圧回路の複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出してレンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出工程と、前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる比較用圧力データと前記レンジ・油液出力部対応圧力値との比較により、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれないことを前記各レンジ及び前記油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得るエラーパターン算出工程と、前記変速機の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定するエラー判定工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明は、検出により得られるレンジ・油液出力部対応圧力値が比較用圧力データに含まれない場合、このことを、各レンジ及び油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得、このレンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
本発明は、次の(1)〜(6)項の態様で構成される。(1)〜(4)項の態様が夫々請求項1〜4に相当している。
(1) 油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までの複数のバルブから構成された油圧回路を含む変速機の故障検出方法であって、前記複数のバルブを含む油圧回路の複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出してレンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出工程と、前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる、下限値から上限値までの範囲で規定される比較用圧力データと、前記レンジ・油液出力部対応圧力値との比較により、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれないことを前記各レンジ及び前記油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得るエラーパターン算出工程と、前記変速機の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定し、エラーの発生箇所を特定するエラー判定工程と、を備えたことを特徴とする変速機の故障検出方法。
(2) 前記エラーパターン算出工程において、前記比較用圧力データの下限値から上限値までの範囲内における下限値側部分、上限値側部分に、夫々、下限第2値、上限第2値を設け、下限第2値から上限第2値までの範囲を第1領域、下限値から下限第2値までの範囲及び上限第2値から上限値までの範囲を第2領域、下限値未満の範囲及び上限値超過の範囲を第3領域とし、前記レンジ・油液出力部対応圧力値が、前記第2領域に入っている場合には、前記エラー判定工程においてエラーがあるとしたエラーの発生箇所の故障程度を、準エラーと判定することを特徴とする請求項1記載の変速機の故障検出方法。
(3) 油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までの複数のバルブから構成された油圧回路を含む変速機の故障検出装置であって、前記複数のバルブを含む油圧回路の複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出してレンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出手段と、前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる、下限値から上限値までの範囲で規定される比較用圧力データと、前記レンジ・油液出力部対応圧力値との比較により、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれないことを前記各レンジ及び前記油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得るエラーパターン算出手段と、前記変速機の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定し、エラーの発生箇所を特定するエラー判定手段と、を備えたことを特徴とする変速機の故障検出装置。
(4) 前記エラーパターン算出手段において、前記比較用圧力データの下限値から上限値までの範囲内における下限値側部分、上限値側部分に、夫々、下限第2値、上限第2値を設け、下限第2値から上限第2値までの範囲を第1領域、下限値から下限第2値までの範囲及び上限第2値から上限値までの範囲を第2領域、下限値未満の範囲及び上限値超過の範囲を第3領域とし、前記レンジ・油液出力部対応圧力値が、前記第2領域に入っている場合には、前記エラー判定手段においてエラーがあるとしたエラーの発生箇所の故障程度を、準エラーと判定することを特徴とする請求項3記載の変速機の故障検出装置。
(5) 変速機に備えられ複数のバルブを含む油圧回路における前記複数のバルブについて、前記油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までのバルブから構成し、
前記油圧回路における複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出して、レンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出工程と、
前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる比較用圧力データと前記レンジ・油液出力部対応圧力値とを比較し、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれない場合、これに対応する油液出力部の上流側のバルブにエラーがあると判定する上流側エラー判定工程と、を備えることを特徴とする変速機の故障検出方法。
(6) 変速機に備えられ複数のバルブを含む油圧回路における前記複数のバルブについて、前記油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までのバルブから構成し、
前記油圧回路における複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出して、レンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出手段と、
前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる比較用圧力データと前記レンジ・油液出力部対応圧力値とを比較し、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれない場合、これに対応する油液出力部の上流側のバルブにエラーがあると判定する上流側エラー判定手段と、を備えることを特徴とする変速機の故障検出装置。
(1)、(3)項に記載の発明によれば、検出により得られるレンジ・油液出力部対応圧力値が比較用圧力データに含まれない場合、このことを、各レンジ及び油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得、このレンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定するので、故障位置を適切に把握し、これにより故障に対応した処置を必要最小限に抑えることができる。
(2)、()項に記載の発明によれば、データに重さを載せるように設定して判定することにより、故障部位の判定に加えて、故障程度の判定を行うことができる。
(5)、(6)項に記載の発明によれば、比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれない場合、これに対応する油液出力部の上流側のバルブにエラーがあると判定するので、故障位置を迅速に把握し、これにより故障に対応した処置の実行を迅速に進めることができる。
本願発明によれば、故障位置を適切に把握し、これにより故障に対応した処置を必要最小限に抑えることができる。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図8に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動変速機の故障検出装置を、当該故障検出装置が用いられる自動変速機とともに模式的に示すブロック図である。図2は、図1の自動変速機に用いられるバルブボデーの一部を模式的に示す平面図である。図3は、図2に示すバルブボデーに備えられる油圧回路を模式的に示す図である。図4は、図3に示すバルブのスプールの位置を示し、(A)は、スプールが上側位置にあることを示し、(B)は、スプールが下側位置にあることを示す図である。図5は、本発明の一実施形態おけるレンジ・油液出力部対応エラーパターンを表形式で示す図である。図6は、予め定められる比較用バルブパターンを表形式で示す図である。図7は、図2のバルブボデーに用いられるバルブの一例である調圧バルブを模式的に示す断面図である。図8は、図1の演算部で用いる比較用圧力データを模式的に示す図である。
図1〜図3において、自動変速機の故障検出装置(以下、故障検出装置という。)1は、自動車に搭載された自動変速機2に用いられて、自動変速機2の油圧回路3(バルブボデー4)に発生したエラーを検出するようにしている。故障検出装置1は、油圧回路3における複数の油液出力部5(本実施形態では11箇所)の圧力を検出するようにバルブボデー4外に配置される第1〜11センサ6a〜6kと、予め比較用圧力データ及び比較用バルブパターンを記憶するメモリ7と、第1〜11センサ6a〜6kからのデータ及びメモリ7の記憶データを用いてエラー箇所を判定する演算部8とを備えている。比較用圧力データとしては、例えば図8に示すように、上限値及び下限値で範囲が定められたデータが用いられる。
バルブボデー4は、油液通路などを形成するための迷路状の溝4aなどが形成された2個又は3個以上のバルブボデー形成体4bを積層し、積層されたバルブボデー形成体4bにより形成される中空部にスプール4cを挿入して複数のバルブを備えたものになっている。
第1〜5センサ6a〜6eは、後述する第1、第41、第42、第43、第51、第52バルブv1、v41、v42、v43、v51、v52の下流側で、これらバルブの出力圧を検出するように配置されている。第6〜11センサ6f〜6kは、第44〜第49バルブv44〜v49の下流側で、これらバルブの出力圧を第53、第54、第55バルブv53、v54、v55の出力圧の影響を受けた状態で検出するように配置されている。
自動変速機2は、変速制御部9からの制御信号に基づいて、当該自動変速機2が含むバルブボデー4に備えられた油圧回路3が有する複数のバルブが選択的に作動されることにより走行レンジの切換えを行うようにしている。油圧回路3(バルブボデー4)は、ポンプ10側(上流)からの油液の供給を受けて複数箇所(本実施形態では上述したように11箇所)の油液出力部5から油液をトルクコンバータ11等に供給し得るようにしている。11箇所の油液出力部5に対応してバルブボデー4外に前記第1〜11センサ6a〜6kが夫々配置されるようになっている。
油圧回路3が有する複数のバルブは、油液の供給制御に用いられる制御バルブ、制御バルブの作動による油液の流れに応じて受動的にスプールが変位する受動バルブ、及び図7に示すように、入力ポート13側と出力ポート14側で異なる形寸法とされたスプール4cを有し所望の圧力の油液を出力するように圧力の調整を行う調圧バルブと、に大略分類される。
油圧回路3が有する複数のバルブは、図2に示すように、油圧回路3の油液の流れに沿って、油液の供給を行うポンプ10側(上流)から油液出力部5(トルクコンバータ11側。下流)に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次から5次までのバルブから構成されている。本実施形態では、1次バルブは1つ(前記第1バルブv1という。)、2次バルブは1つ(前記第2バルブv2という。)、3次バルブは7つ(以下、第31〜第37バルブv31〜v37という。)、4次バルブは9つ(第41〜第49バルブv41〜v49という。)、5次バルブは5つ(第51〜第55バルブv51〜v55という。)からなっている。
前記バルブ〔第1、第2、第31〜第37、第41〜第49、第51〜第55バルブv1、v2、v31〜v37、v41〜v49、v51〜v55〕は、自動変速機2の各レンジに対応して予め、各バルブのスプール4cの位置が定められている(設計段階で既知となっている)。例えば、第48バルブv48は、図4(A)及び図6に示すように、第1速レンジ(1st)、第2速レンジ(2nd)及び第3速レンジ(3rd)では、スプール4cが上側〔図6の濃淡表示のうち最も濃い表示部〕であって油液が流れる。また、第4速レンジ(4th)、第5速レンジ(5th)、ロックレンジ(Lレンジ)及び後退レンジ(R)では、図4(B)及び図6に示すように、スプール4cが下側〔図6の濃淡表示のうち最も淡い表示部〕であって油液の流れが停止される〔図6の「×」〕ようになっている。
第48バルブ以外の他のバルブ(第1、第2、第31〜第37、第41〜第47、第49、第51〜第55バルブv1、v2、v31〜v37、v41〜v47、v49、v51〜v55)も、第48バルブの場合と同様に、図4(A)、(B)及び図6に示すように、スプール4cの位置が予め定められている。
本実施形態では、上述したように自動変速機の各レンジに対応して、図6に示すように、各バルブ(v1、v41、v42、v43、v51、v52)のスプール4cの位置(前記比較用バルブパターン)が定められており、この内容がメモリ7に予め記憶されている。そして、比較用バルブパターン〔図6〕は、演算部8による演算処理に用いられ、エラー箇所の判定に用いられるようになっている。
なお、例えば、あるバルブを形成した部分に鋳巣があり、仮にそのバルブのスプール4cが、所定レンジにおいて上側にある場合に、その鋳巣の存在によりエラーが生じる場合、そのバルブの下流側に配置されるセンサの検出値にも前記所定レンジにおいて影響し、所望の値と異なる値を示すことになる。換言すれば、所定レンジにおいてセンサの値が、所望の値と異なる値を示す場合に、その上流側にあるバルブに何らかのエラー発生要因があると推定できる。本実施形態では、このことを利用してエラーの発生箇所を特定するようにしている。
演算部8は、各レンジに設定した状態で第1〜11センサ6a〜6kが検出した11箇所の油液出力部5の圧力の入力を受けて、各レンジ及び油液出力部5に対応した圧力値(レンジ・油液出力部対応圧力値)を求める(圧力値算出工程、圧力値算出手段)。そして、メモリ7に記憶された比較用圧力データと前記レンジ・油液出力部対応圧力値とを比較して、比較用圧力データ(図8の下限値から上限値までの範囲)に前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれていない場合に、このことを前記各レンジ及び油液出力部5に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターン〔図5の中央部分に示す第1エラー表の「×」の部分〕を得る(エラーパターン算出工程、エラーパターン算出手段)ようにしている。本実施形態では、第1エラー表にレンジ・油液出力部対応エラーパターンと共に、比較用圧力データの下限値から上限値の範囲で定められるしきい値に前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれている場合にこのこと(許容範囲に入っておりエラーではない)を示す情報〔図5の「○」の部分〕も含んでいる。図5の右側部分には、後述するように第2エラー表が記載されているが、この内容も予めメモリに記憶されている。
演算部8は、さらに、自動変速機2の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール4cの位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定する(エラー判定工程、エラー判定手段)。
上述したように構成した故障検出装置1の作用を説明する。
演算部8は、レンジ毎に第1〜11センサ6a〜6kが検出した油液出力部5の圧力の入力を受け、レンジ・油液出力部対応圧力値を求め、このレンジ・油液出力部対応圧力値をメモリ7に記憶されている比較用圧力データと比較し、レンジ・油液出力部対応エラーパターン(図6に一例を示す)を得る。
次に、演算部8は、比較用バルブパターン(図6に一例を示す)と前記レンジ・油液出力部対応エラーパターン(図5に一例を示す)とを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定する。
この例では、図5のレンジ・油液出力部対応エラーパターンで「×」で示される部分が第8〜11センサで検出されたデータに基づいて得られたものであることにより、エラーの発生は、第8〜11センサ6h〜6kに影響する(上流側となる)第45〜49バルブv45〜v49に故障部分があると想定される。さらに、図5のレンジ・油液出力部対応エラーパターンで「×」で示される部分が、第1、第2、第3速レンジとされた場合にのみに生じたものであることに基づいて、第48バルブv48の位置にエラーが発生していると判定する。
上述したようにエラーの発生箇所を特定することにより、バルブボデー4における処置を迅速にかつ、処置箇所を限定して行え、ひいては生産性の向上を図ることができる。
本発明者は、本実施形態に沿ってモデル機を試作し、上述したようにして計測及び判定を行い、エラーと判定した部分に実際に鋳巣があることを確認することができ、本願発明の実用性を検証することができた。
上記実施形態では、比較用圧力データとして、図8に示されるように、下限値から上限値までの範囲で規定されるデータを用いた場合を例にしたが、本願発明はこれに限られない。例えば、図9に示すように、下限値から上限値までの範囲内における下限値側部分、上限値側部分に、夫々、下限第2値、上限第2値を設け、下限第2値から上限第2値までの範囲を第1領域、下限値から下限第2値までの範囲及び上限第2値から上限値までの範囲を第2領域、下限値未満の範囲及び上限値超過の範囲を第3領域とする。そして、前記レンジ・油液出力部対応圧力値が第1、第2、第3領域の何れに入っているかを判定し、第2領域に入っている場合には準エラーとするように、データに重さを載せるようにしてもよい。このようにデータを設定して判定することにより、故障部位の判定に加えて、故障程度の判定を行うことができる。
上記実施形態では、複数のバルブが1次〜5次バルブに分類される場合を例にしたが、1次から6次以上のバルブに分類される場合に本発明を適用してもよい。
上記実施形態では、比較用バルブパターン(図6に一例を示す)と前記レンジ・油液出力部対応エラーパターン(図5に一例を示す)とを用いて、エラー発生箇所を把握する場合を例にした。なお、これに限らず、油圧回路3が有する複数のバルブが、油圧回路3の油液の流れに沿って上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された1次から5次までのバルブから構成されていることを利用し、第1〜11センサ6a〜6kの検出値がエラーを示す場合に、対応するセンサの上流側の部分にエラーが発生したと判定するように構成してもよい。このように構成することにより、簡易にかつ迅速にエラー発生部を検出することができる。
なお、図5に示すエラーパターンにおいて、エラー(×)がなく、すべて良好(○)であった場合にも、調圧バルブの作動の影響を受ける変速時にエラーが発生することがある。このことを考慮して、図5の中央部分の第1エラー表に順じて、図5右側部分に示す第2エラー表(変速エラー表)を用意し、第1エラー表に示されるエラーパターンでは、エラー箇所を把握できなかった場合に、この第2エラー表に示されるエラーパターンを利用して、エラー箇所を特定するようにしてもよい。この場合には、図6の表(バルブパターン)は用いずに、センサとバルブ(調圧バルブ)の位置関係及び第2エラー表(センサの検出値が比較用圧力データのしきい値に入っているかを示す)に基づいて、エラー箇所を特定する。
本発明の一実施形態に係る自動変速機の故障検出装置を、当該故障検出装置が用いられる自動変速機とともに模式的に示すブロック図である。 図1の自動変速機に用いられるバルブボデーの一部を模式的に示す平面図である。 図2に示すバルブボデーに備えられる油圧回路を模式的に示す図である。 図3に示すバルブのスプールの位置を示し、(A)は、スプールが上側位置にあることを示し、(B)は、スプールが下側位置にあることを示す図である。 本発明の一実施形態おけるレンジ・油液出力部対応エラーパターンを表形式で示す図である。 予め定められる比較用バルブパターンを表形式で示す図である。 図2のバルブボデーに用いられるバルブの一例である調圧バルブを模式的に示す断面図である。 図1の演算部で用いる比較用圧力データを模式的に示す図である。 図8の比較用圧力データに代わる他の比較用圧力データを模式的に示す図である。
1…故障検出装置、2…自動変速機、3…油圧回路、5…油液出力部、7…メモリ、8…演算部(圧力値算出手段、エラーパターン算出手段、エラー判定手段)。

Claims (4)

  1. 油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までの複数のバルブから構成された油圧回路を含む変速機の故障検出方法であって、
    前記複数のバルブを含む油圧回路の複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出してレンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出工程と、
    前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる、下限値から上限値までの範囲で規定される比較用圧力データと、前記レンジ・油液出力部対応圧力値との比較により、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれないことを前記各レンジ及び前記油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得るエラーパターン算出工程と、
    前記変速機の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定し、エラーの発生箇所を特定するエラー判定工程と、を備えたことを特徴とする変速機の故障検出方法。
  2. 前記エラーパターン算出工程において、前記比較用圧力データの下限値から上限値までの範囲内における下限値側部分、上限値側部分に、夫々、下限第2値、上限第2値を設け、下限第2値から上限第2値までの範囲を第1領域、下限値から下限第2値までの範囲及び上限第2値から上限値までの範囲を第2領域、下限値未満の範囲及び上限値超過の範囲を第3領域とし、前記レンジ・油液出力部対応圧力値が、前記第2領域に入っている場合には、
    前記エラー判定工程においてエラーがあるとしたエラーの発生箇所の故障程度を、準エラーと判定することを特徴とする請求項1記載の変速機の故障検出方法。
  3. 油圧回路の油液の流れに沿って、上流から下流に向けて油液の流れの影響を選択的に受け得るように配置された、1次からn次(nは2以上の整数)までの複数のバルブから構成された油圧回路を含む変速機の故障検出装置であって、
    前記複数のバルブを含む油圧回路の複数の油液出力部の圧力を、前記変速機の各レンジに対応させて検出してレンジ・油液出力部対応圧力値を求める圧力値算出手段と、
    前記変速機の各レンジ及び前記複数の油液出力部に対応して予め定められる、下限値から上限値までの範囲で規定される比較用圧力データと、前記レンジ・油液出力部対応圧力値との比較により、前記比較用圧力データに前記レンジ・油液出力部対応圧力値が含まれないことを前記各レンジ及び前記油液出力部に対応して示すレンジ・油液出力部対応エラーパターンを得るエラーパターン算出手段と、
    前記変速機の各レンジに対応して予め定められる前記複数のバルブのスプール位置を示す比較用バルブパターンと前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンとを対比し、前記レンジ・油液出力部対応エラーパターンに対応する比較用バルブパターンを有するバルブの位置にエラーがあると判定し、エラーの発生箇所を特定するエラー判定手段と、を備えたことを特徴とする変速機の故障検出装置。
  4. 前記エラーパターン算出手段において、前記比較用圧力データの下限値から上限値までの範囲内における下限値側部分、上限値側部分に、夫々、下限第2値、上限第2値を設け、下限第2値から上限第2値までの範囲を第1領域、下限値から下限第2値までの範囲及び上限第2値から上限値までの範囲を第2領域、下限値未満の範囲及び上限値超過の範囲を第3領域とし、前記レンジ・油液出力部対応圧力値が、前記第2領域に入っている場合には、
    前記エラー判定手段においてエラーがあるとしたエラーの発生箇所の故障程度を、準エラーと判定することを特徴とする請求項3記載の変速機の故障検出装置。
JP2008067783A 2008-03-17 2008-03-17 変速機の故障検出方法及びその装置 Expired - Fee Related JP5170404B2 (ja)

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