JP5170265B2 - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜電極接合体とその製造方法に関する。
燃料電池の1つとして固体高分子形燃料電池が知られている。図6はその一例であり、固体高分子形燃料電池10は、電解質膜1の両面にアノード側の触媒層2aおよびカソード側の触媒層2bが積層され、その外側に拡散層3,3が積層された膜電極接合体(MEA)4を有し、該膜電極接合体4の両面を、ガス流路5を備えたセパレータ6、6で挟持することにより形成されている。
膜電極接合体4を構成する電解質膜1は通常10〜30μm程度の膜厚であり、強度的にも弱くハンドリングが容易でないことから、膜電極接合体4を製造するときに、電解質膜1の外周部に補強のために補強枠や保護層を備えることが行われる。このような補強枠や保護層は、同時に、発電時に膜電極接合体4の周縁部でガスのクロスリークによる短絡が生じるのを防止する機能も備えている。特許文献1には、そのような補強枠や保護層を備えた膜電極接合体が記載されており、そこでは、電解質膜の平面部面積が、アノード側およびカソード側の触媒層の平面部面積よりも一回り大きくされており、電解質膜の両面における触媒層を形成していない領域上に熱硬化性樹脂からなる補強枠が配置され、さらに電解質膜と補強枠との間の一部に保護層が存在するようにされている。
特開2007−109576号公報
特許文献1に記載の膜電極接合体のように、従来の膜電極接合体では、膜電極接合体における電解質膜の補強および短絡防止のために形成する補強枠や保護層は、電解質膜における触媒層が形成されていない領域に、電解質膜の上から積層して形成するようにしている。この形態の膜電極接合体では、製造に際して、電解質膜に対するアノード側およびカソード側の触媒層の正確な位置決め、および触媒層に対する補強枠や保護層の正確な位置決めが必要とされる。
その理由は、いずれかの部材に位置ずれが生じると、触媒層と補強枠や保護層が部分的に重畳する箇所が生じたり、電解質膜が触媒層で覆われない箇所が生じる場合があり、前者の場合には、その上から拡散層などを積層するときに不都合が発生し、また後者の場合には局部的なイオン伝導が発生して電解質膜の部分的劣化を引き起こす恐れがあることによる。そのために、膜電極接合体の製造には慎重な作業が求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、電解質膜の補強および短絡防止の目的で電解質膜の外周部に補強枠や保護層を備えた形態の膜電極接合体において、その製造過程における各部材の位置決め精度を緩和することができ、それにより全体の製造プロセスを容易化することのできる、膜電極接合体とその製造方法を提供することを課題とする。
本発明による膜電極接合体の第1の製造方法は、第1電解質膜とアノード側触媒層が積層した第1積層物と第2電解質膜とカソード側触媒層が積層した第2積層物とを形成する工程と、前記第1積層物と第2積層物とを互いの電解質膜側が対向するようにして配置する工程と、対向配置した前記第1積層物と第2積層物との間に前記補強枠を配置した後に前記第1積層物と前記補強枠と前記第2積層物とを熱圧着し、前記補強枠を前記第1電解質膜と第2電解質膜が溶融一体化して形成される前記電解質膜の内部に埋設する工程と、を少なくとも備えることを特徴とする製造方法である。
本発明による膜電極接合体の第2の製造方法は、第1電解質膜とアノード側触媒層が積層した第1積層物と第2電解質膜とカソード側触媒層が積層した第2積層物とを形成する工程と、前記第1積層物と第2積層物のいずれか一方における電解質膜側に前記補強枠を一体に積層する工程と、前記第1積層物と第2の積層物とを互いの電解質膜側が対向するようにして配置する工程と、対向配置した前記第1積層物と第2の積層物とを熱圧着し、前記補強枠を前記第1電解質膜と第2電解質膜が溶融一体化して形成される前記電解質膜の内部に埋設する工程と、を少なくとも備えることを特徴とする製造方法である。
前記の各製造方法において、第1電解質膜と第2電解質膜の厚さは、それぞれが、膜電極接合体を構成する電解質膜の1/2の厚さであることが望ましいが、合計厚さが変わらないことを条件に、双方の厚さが異なっていてもよい。
前記第1積層物と第2積層物の形成は任意の方法で行うことができる。好ましい態様では、前記第1積層物と第2の積層物の形成を搬送用シート上で行う。その場合、搬送用シートの上に電解質膜用樹脂と触媒層用樹脂を塗布して形成した積層体を、前記搬送用シートから剥離することによって形成する。搬送用シートに対する積層順は、電解質膜用樹脂の上に触媒層用樹脂を積層する順でもよく、反対の順であってもよい。前者の場合には、積層体を搬送用シートから剥離した後、電解質膜側を対向させて配置した第1積層物と第2積層物との間に前記補強枠を配置し、両者を熱圧着する。後者の場合には、前者と同じ処理を行ってもよく、搬送用シートに付着したままで、第1積層物と第2積層物を対向配置させ、その間に補強枠を配置した後、熱圧着するようにしてもよい。この態様では、搬送用シートを繋ぎ材として、電解質膜の両面に触媒層が積層した積層体(CCM:Catalyst Coated Membrane)を連続して製造することができる。なお、この場合、熱圧着後に搬送用シートを剥離する。また、いずれの場合も、第1積層物と第2積層物のいずれか一方における電解質膜側に前記補強枠を一体に積層する工程を行い、その後に、第1積層物と第2積層物を熱圧着により一体化する処理を行ってもよい。また、いずれの場合も、触媒層の上に拡散層を積層することにより、膜電極接合体とされる。
製造方法の1つの態様として、前記した第1積層物と第2積層物のいずれか一方における電解質膜側に前記補強枠を一体に積層する工程を、前記積層体を前記搬送用シートから剥離するときに、その一部が補強枠としての形状に前記電解質膜側に転移することによって行うようにしてもよい。この製造態様では、第1積層物と第2積層物の間に前記補強枠を配置する工程を省略することができる。
本発明において、電解質膜を構成する電解質樹脂は、固体高分子形燃料電池で一般的に用いられるものでよい。例えば、パーフルオロ系電解質樹脂が好適に使用できる。また、高分子鎖末端が−SOHであるH型電解質樹脂、および高分子鎖末端が−SOFであるF型電解質樹脂のいずれであってもよい。熱的安定性に優れていることから、F型電解質樹脂がより好ましく、この場合には、第1積層物と第2の積層物とを熱圧着した後のいずれかの時点で、膜電極接合体に対して加水分解処理を施しイオン伝導性を付与する処理を行う。
本発明において触媒層の材料は、固体高分子形燃料電池で一般的に用いられるものでよい。例えば、上記した電解質樹脂と触媒担持導電体とを含む触媒混合物が用いられる。触媒には主に白金系の金属が用いられ、該触媒を担持する導電体にはカーボン粉末が主に用いられるが、これに限らない。
本発明において補強枠は、前記したように電解質膜に機械的強度を与えかつ電解質膜外周部のガスシール性を高める(短絡を防止する)ためのものであり、イオン伝導性を有しない樹脂材料が好適に用いられる。厚さは5〜30μm程度である。好ましくは、当該膜電極接合体で用いている電解質膜内に埋入される厚さの樹脂フィルムであり、樹脂材料は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリエチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリフォスファゼン、ポリイミド、ポリイミドアミド、などを用いることができる。
補強枠は、表面処理されていると電解質樹脂との接着性が高くなり好ましい。表面処理の方法は特には限定されないが、化学エッチング処理やコロナ放電処理、プラズマ表面処理などが例示される。
本発明において、用いる場合の搬送用シートは、前記した補強枠を構成する樹脂フィルムと同じであってもよく、膜電極接合体の製造過程で一般的に用いられる搬送用シートであってもよい。例えば、ポリエステル系フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)やポリイミド系フィルムなどを挙げることができる。
搬送用シートを用いる場合、その上に電解質膜および触媒層を形成するには、電解質樹脂溶液あるいは触媒層用樹脂溶液を公知の方法により塗布することにより行うことが好ましい。塗布方法としては、特に限定されないが、例として、ナイフコーター、バーコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷などの一般的な方法が挙げられる。
本発明による製造方法により製造される膜電極接合体は、電解質膜の両面にアノード側およびカソード側の触媒層が積層されかつ前記電解質膜の外周部には補強と短絡防止のための補強枠が備えられている構成を少なくとも有する膜電極接合体であって、前記補強枠は前記電解質膜の内部に埋設された状態で配置されている。
上記の膜電極接合体では、補強枠は電解質膜の内部に埋設された状態で配置されており、電解質膜の上に積層されるアノード側およびカソード側の触媒層は、その外縁が、前記埋設している補強枠が位置する領域に重畳するようにして積層されれば、当該膜電極接合体は所期の発電性能を発揮することができる。すなわち、製造時に、埋設している補強枠の4辺における面方向の幅領域分だけ、触媒層の位置決め精度を緩和することが可能となる。また、積層時に多少の位置ずれが生じても、他の部材と重畳するような不都合も生じない。
さらに、補強枠上ではイオン伝導がされにくいので、アノード側の触媒層とカソード側の触媒層とが電解質膜の厚さ方向で正確に一致した位置になくても、局部的なイオン伝導が生じることはなく、電解質膜の局所的な劣化も起こりにくくなる。この点からも触媒層の位置決め精度を緩和することが可能となり、また、補強枠としての機能も高めることができる。
さらに、従来のように補強枠を電解質膜の上に積層配置する場合には、炭素繊維である拡散層を圧着することによって生じやすい微細な貫通孔に起因するガスのクロスリークを防止するために、2枚の補強枠を電解質膜の両面に配置することが必要とされるが、本発明による膜電極接合体では、補強枠は電解質膜の内部に埋設された状態で配置されているので、1枚の配置で所期の目的を達成することができ、製造コストが低減する。電解質膜の外周縁に沿うように補強枠を配置し、そこで拡散層の圧着力を受けるようにした形態では1枚の補強枠で所期の目的を達成することができるが、この場合、電解質膜よりも厚さの厚い補強枠が必要であり、本発明による膜電極接合体と比較して、やはりコスト高になるのを避けられない。
本発明によれば、電解質膜の補強および短絡防止の目的で電解質膜の外周部に補強枠を備えた形態の膜電極接合体の製造方法において、発電性能を維持しながら、その製造過程における各部材の位置決め精度を緩和することが可能となり、それにより膜電極接合体の製造を容易化することができる。
本発明による膜電極接合体の製造方法の第1の形態を説明する図。 補強枠の2つの例を説明する図。 本発明による膜電極接合体の製造方法の第2の形態で用いる搬送用シートとしての長尺状のシートを説明する図。 第2の形態の製造方法によって膜電極接合体を製造するときの1過程を示す図。 本発明による膜電極接合体の製造方法の第3の形態を説明する。 固体高分子形燃料電池の一例を説明する図。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。
[第1の形態]
図1および図2により、本発明による膜電極接合体の製造方法の第1の形態を説明する。図1において、(a)は第1積層物14aを形成するラインであり、(b)は第2積層物14bを形成するラインである。図において、11は搬送用シートであり、最初に、双方のラインにおいて、搬送用シート11の上に電解質樹脂溶液を適宜の手法により所定の厚さに塗布し乾燥して、第1電解質膜12aと第2電解質膜12bを形成する。次の工程で、ライン(a)では第1電解質膜12aの上にアノード用触媒インクを適宜の手法により所定の厚さに塗布し乾燥してアノード側触媒層13aを形成し、ライン(b)では第2電解質膜12bの上にカソード用触媒インクを適宜の手法により所定の厚さに塗布し乾燥してカソード側触媒層13bを形成する。その後、前記搬送用シート11を剥離することにより、第1電解質膜12aとアノード側触媒層13aが積層した第1積層物14aと、第2電解質膜12bとカソード側触媒層13bが積層した第2積層物14bとが形成される。
次の工程で、前記第1積層物14aと第2積層物14bとを、互いの電解質膜12a,12b側が対向するようにして配置し、その間に補強枠20を配置した後、上下から熱プレス等を用いて全体を熱圧着する。それにより、補強枠20は第1電解質膜12aと第2電解質膜12bが溶融一体化して形成された電解質膜15の内部に埋設されるとともに、該電解質膜15の両面にアノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bが積層されたCCM16が形成される。
別途用意した適宜の拡散層基材17を、好ましくはその表面に多孔性撥水層形成用インクを塗布し乾燥させて多孔性撥水層18を形成した後、アノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bの外側に積層することにより、本発明による膜電極接合体19が形成される。
前記補強枠20は、図2(a)に示すように、電解質膜12よりもわずかに小さい寸法であってもよく、電解質膜12とほぼ同じ寸法であってもよい。いずれの場合も、電解質膜12における補強枠20で囲まれた内側領域Siが、膜電極接合体19における発電領域となる。また、図2(a)に示す補強枠20の場合には、電解質膜12における補強枠20よりも外側の部分Soが、また、図2(b)に示す補強枠20の場合には、補強枠20に形成された窓21の部分に露出している電解質膜部分Smが、前記第1積層物14aと第2積層物14bを熱融着により一体化するときに、互いに溶融一体化し、補強枠20の電解質膜15内部での埋設姿勢を安定化させる。
図1に示されるように、本発明による膜電極接合体19では、電解質膜15の両面に積層されるアノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bの外縁は、膜電極接合体19に埋入した補強枠20が位置する領域内に位置している。補強枠20は4辺に所要の面方向幅wを有しており、その幅wの範囲でアノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bの外縁に位置ずれが生じていても、膜電極接合体19は所期の発電性能を発揮することができる。このことは、電解質膜12の上に触媒層13を形成するときの位置決め精度、および補強枠20に対して前記第1積層物14aと第2積層物14bを対向配置するときに位置決め精度に厳格性が求められないことを意味しており、製造の容易化がもたらされる。また、補強枠20上ではイオン伝導がされにくいので、アノード側の触媒層12aとカソード側の触媒層12bとが電解質膜15の厚さ方向で正確に一致した位置になくても、局部的なイオン伝導が生じることはなく、電解質膜15に局所的な劣化が生じるのも回避できる。この点からも各触媒層12a,12bの位置決め精度を緩和することが可能となる。また、補強枠20としての機能も高めることができる。さらに、1枚の補強枠20でもって、炭素繊維である拡散層18を圧着することによって生じやすい微細な貫通孔に起因するガスのクロスリークを防止することが可能となる。
[第2の形態]
図3および図4により本発明による膜電極接合体の製造方法の第2の形態を説明する。ここでは、図1で説明したライン(a)またはライン(b)におけるいずれか一方の搬送用シートとして、前記した補強枠20と同じ材料からなる長尺状のシート(例えば、ポリエチレンナフタレートフィルム)20aを用いると共に、シート20aには、前記補強枠20の形状に沿う複数個の易破断線22が所定の間隔をおいて形成されている。また、シート20aの両側には一定ピッチで送り穴23が形成されている。
そして、前記易破断線22で区画された領域(図3で斜線で示す領域)には、塗布しようとする電解質樹脂溶液と同じ溶液をあらかじめ塗布しておくか、それ以外の領域に適宜の離型剤を塗布しておく。または双方の処理を施しておく。
上記の長尺状シート20aを例えばライン(a)において搬送用シートとして用い、図1において説明したと同様にして、その上に、第1電解質膜12aとアノード側触媒層13aを形成し、その後、長尺状シート20aを剥離する。それにより、図4に剥離後の第1積層物14cを示すように、電解質膜12aの裏面に前記易破断線22によって分離した補強枠20が密着した状態の第1積層物14cを形成することができる。
図4に示すように、前記第1積層物14cと図1のライン(b)と同じ方法で製造した第2積層物14bとを対向させた後、以下、図1において説明したと同様にして、膜電極接合体19を製造する。この方法では、対向配置した第1積層物14cと第2積層物14bと間に、別途用意した補強枠20を配置する工程を省略することができる。また、長尺状シート20aに形成した送り穴23を利用して長尺状シート20aを連続的に送り出すことにより、長尺状シート20a上へ第1電解質膜12aとアノード側触媒層13aを形成する作業を連続して行うこともできる。
[第3の形態]
図5により本発明による膜電極接合体の製造方法の第3の形態を説明する。ここでは、ライン(a)(b)の双方において、最初に搬送用シート11、11の上に、アノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bを形成し、その上に、それぞれ第1電解質膜12aと第2電解質膜12bを形成する。それにより、第1電解質膜12aおよび第2電解質膜12bを上とした状態の第1積層物14aと第2積層物14bとが、各搬送用シート11、11の上に連続して形成される。
次に、ライン(a)を天地反転させ、ライン(b)と対向した姿勢とする。それにより、各搬送用シート11、11上の第1積層物14aと第2積層物14bは、第1電解質膜12aと第2電解質膜12bとを対向させた姿勢で位置するようになる。そのように対向した姿勢となった第1積層物14aと第2積層物14bの間に、図1の場合と同様にして補強枠20を配置し、次の工程で、上下の搬送用シート11、11間を熱プレス等を用いて熱圧着する。それにより、補強枠20は第1電解質膜12aと第2電解質膜12bが溶融一体化して形成された電解質膜15の内部に埋設される。次に、上下の搬送用シート11、11を剥離することにより、電解質膜15の両面にアノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bが積層された、図1で説明したと同じCCM16が得られる。この方法によれば、前記CCM16を連続して形成することが可能となる。
以下、図1に示したと同様にして、アノード側触媒層13aおよびカソード側触媒層13bの外側に積層することにより、本発明による膜電極接合体19が得られる。
本発明を実施例により説明する。
1.搬送用シート11としてPETを用いた。一方の搬送用シート11上に電解質樹脂溶液を厚さ10μmで塗布し乾燥させた。その上に、アノード極用の触媒インクを塗布し乾燥させた後、搬送用シートを剥離して第1積層物14aを得た。他方の搬送用シート11の上に同じ電解質樹脂溶液を厚さ10μmで塗布し乾燥させた。その上に、カソード極用の触媒インクを塗布し乾燥させた後、搬送用シートを剥離して第2積層物14bを得た。
2.補強枠20の材料にPENを用い、厚さ:12μmの補強枠20を得た。
3.下熱板の上に、第2積層物14bを電解質膜側を上にして置き、その上に補強枠20を電解質膜内に収まるようにして置いた。さらにその上に、第2積層物14bにほぼ重畳するようにして、第1積層物14aを電解質膜側を補強枠20側として重ね合わせた。
4.第1積層物14aの上に可動上熱板を接近させて、温度:140℃、圧力:3MPa、時間:10〜30minの条件で、全体を熱圧着した。
5.解圧後、電解質膜の両面にアノード側触媒層およびカソード側触媒層が積層されたCCMを取り出した。CCMの断面を観察したところ、双方の電解質膜は溶融して一体化して厚さ:20μmの電解質膜となっていた。補強枠は一体化した電解質膜の中にすべて埋入していた。
11…搬送用シート、12a…第1電解質膜、12b…第2電解質膜、13a…アノード側触媒層、13b…カソード側触媒層、14a…第1積層物、14b…第2積層物、14c…電解質膜の裏面に補強枠が密着した状態の第1積層物、15…電解質膜、16…CCM、17…拡散層基材、18…多孔性撥水層、19…膜電極接合体、20…補強枠、20a…補強枠と同じ材料からなる長尺状のシート(搬送用シートとして用いられる)、22…易破断線、23…送り穴

Claims (1)

  1. 電解質膜の両面にアノード側およびカソード側の触媒層が積層されかつ前記電解質膜の外周部には補強と短絡防止のための補強枠が備えられている構成を少なくとも有する膜電極接合体を製造する方法であって、
    第1電解質膜とアノード側触媒層が積層した第1積層物と第2電解質膜とカソード側触媒層が積層した第2積層物とを形成する工程と、
    前記第1積層物と第2積層物のいずれか一方における電解質膜側に前記補強枠を一体に積層する工程と、
    前記第1積層物と第2の積層物とを互いの電解質膜側が対向するようにして配置する工程と、
    対向配置した前記第1積層物と第2の積層物とを熱圧着し、前記補強枠を前記第1電解質膜と第2電解質膜が溶融一体化して形成される前記電解質膜の内部に埋設する工程と、を少なくとも備え
    前記第1積層物と第2の積層物の形成を搬送用シート上に電解質膜用樹脂と触媒層用樹脂を塗布して形成した積層体を搬送用シートから剥離することによって行うとともに、
    前記第1積層物と第2積層物のいずれか一方における電解質膜側に前記補強枠を一体に積層する工程は、前記積層体を前記搬送用シートから剥離するときに、その一部が補強枠としての形状に前記電解質膜側に転移することによって行われることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
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