JP5169378B2 - 壁天端部の防水方法 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅のバルコニー手摺り壁などの各種壁体の壁天端部などからの漏水を防止するための防水方法に関する。
従来、住宅のバルコニー手摺り壁などの壁天端部やその周辺からの漏水を防止する方法として、アスファルトフェルトなどの防水性シートが用いられている。
特許文献1には、バルコニー手摺り壁天端の笠木取り付け部において、ビス貫通部の止水効果が高く、全体の防水性能にも優れた防水構造を得るための防水工法として、バルコニー手摺り壁天端部に、片面粘着不織布防水シートを一定幅で圧着貼りし、その上から軟質の塗膜型ゴム系防水材を塗布せしめたことを特徴とする笠木取り付け部の防水工法が開示されている。
特開2001−32472号
住宅のバルコニー手摺り壁などの各種壁体の壁天端部およびその周辺からの漏水を確実に防止するとともに、壁天端の防水層に接触した雨水が、雨垂れとなった場合にも、雨垂れによる各種壁体の側面の汚れの発生を防止することのできる、壁天端部の防水方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、各種壁体の壁天端部に接触した雨水が、壁体の側面に雨垂れの汚れを発生させない材料や構造について鋭意研究を重ねた結果、所定の構成を有する防水シートを用いて、防水シートが壁天端部を跨ぐように、防水シートを配置し、貼り付けることにより、防水シートに含まれる成分の溶出を抑止することができ、雨垂れによる壁体の側面に汚れの発生を回避できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ポリエステルフィルムを含む基材層と、改質アスファルト層とを含む防水シートを用いた壁体の壁天端部の防水方法であって、改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが壁天端部を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体の両側面の少なくとも一部および壁天端部に貼り付ける工程を含む、壁天端部の防水方法である。
また、本発明は、ポリエステルフィルムを含む基材層と、改質アスファルト層とを含む防水シートを用いた壁体の壁天端部の防水方法であって、壁天端部に構造用合板を設置する工程と、改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが構造用合板を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体の両側面の少なくとも一部および構造用合板に貼り付ける工程とを含む、壁天端部の防水方法である。
本発明の壁天端部の防水方法の好ましい態様を以下に示す。本発明では、これらの態様を適宜組み合わせることができる。
(1)基材層が、ポリエステル不織布をさらに含み、ポリエステルフィルムとポリエステル不織布とが、溶融したポリエチレンを用いて形成される接着層により接着される。
(2)基材層が、ポリエステルフィルムとポリエステル不織布との間に溶融状態のポリエチレンを流し込み、加圧接着して接着層を形成することにより調製される。
(3)基材層が、ポリエステル不織布、接着層およびポリエステルフィルムの順に層をなし、ポリエステル不織布の単位面積質量が、20〜200g/mであり、接着層が、厚さ5〜100μmであり、ポリエステルフィルムが、厚さ2〜50μmである。
(4)防水シートの厚さが、0.3〜1.5mmである。
(5)壁体が、バルコニーの手摺りである。
また、本発明は、上記の壁天端部の防水方法によって得られる壁体である。
本発明の壁天端部の防水方法によって、住宅のバルコニー手摺り壁などの各種壁体の壁天端部およびその周辺からの漏水を確実に防止するとともに、壁天端の防水層に接触した雨水が雨垂れとなった場合にも、雨垂れによる各種壁体の側面の汚れの発生を防止することのできる、壁天端部の防水方法を得ることができ、各種壁体の側面の美観維持に対して大きな効果を奏する。
本発明は、ポリエステルフィルムを含む基材層と、改質アスファルト層とを含む防水シートを用いた壁天端部の防水方法であって、改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが壁天端部を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体に貼り付ける工程を含む、壁天端部の防水方法である。なお、本発明の防水方法は、特に壁天端部の防水に有効であるが、後述するように、壁天端部に加え、壁体の側面部全体をも防水することができる。
また、本発明の壁天端部の防水方法では、防水シートを壁体の少なくとも一部に貼り付ける工程の前に、壁天端部に構造用合板を設置する工程を含むことが好ましい。その場合には、防水シートを配置し、貼り付ける際に、改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが構造用合板を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体の両側面の少なくとも一部および構造用合板に貼り付ける。以下、本発明の壁天端部の防水方法について、図面を用いて具体的に説明する。
図1(a)は、本発明の壁天端部の防水方法について施工手順を示すものである。(1)壁体11の壁天端部の付着物などを除去して清浄にしたのち、(2)改質アスファルト層25が壁体11に面し、かつ防水シート13が壁天端部を跨ぐように、防水シート13を配置し、壁体11に貼り付ける。このように防水シート13を貼り付けることによって、防水シート13の改質アスファルト層25が壁天端部および壁体11の両側面の少なくとも一部と接することになる。また、改質アスファルト層25は、壁体11に接着する面とは反対側の面を、ポリエステルフィルム23を含む基材層24によって覆われている状態となる。また、本発明では、防水シート13が壁天端部を跨ぐように防水シート13を配置し、さらに壁体11の下部まで防水シート13を貼り付けることができ、このように防水シート13を貼り付けた場合には、壁天端部に加え、壁体11の側面部全体をも防水することができる。(3)次に、防水シート13を貼り付けた部分を含む壁体11の側面(表面と裏面)にモルタル14を施工して養生・硬化させる。モルタル14が硬化したのち壁天端部に笠木設置用のスペーサー15を所定の間隔で固定し、スペーサー15の上に笠木16を設置して固定する。笠木16と壁体11との隙間部分にはシリコーンなどのコーキング材17を用いてシーリングする。
図1(b)は、本発明の壁天端部の防水方法について好ましい施工手順を示すものである。(1)壁体11の壁天端部の付着物などを除去して清浄にしたのち、天端部に構造用合板12を配置して固定する。構造用合板12の幅は、壁体11の厚さ(両側面間の長さ)より0mm超(0mmを含まない)〜20mm大きいものを使用する。構造用合板12の材料は、どのようなものを用いてもよく、合板でなく、一般的な板であってもよい。(2)次に、防水シート13が、設置した構造用合板12を跨ぐように、防水シート13を配置し、壁体11の両側面の少なくとも一部および構造用合板12に貼り付ける。したがって、防水シート13は、構造用合板12を跨いで巻き込むような構造となる。このとき、防水シート13は、改質アスファルト層25が構造用合板12および壁体11の両側面の少なくとも一部と接することになる。また、改質アスファルト層25は、構造用合板12および壁体11に接着する面とは反対側の面を、ポリエステルフィルム23を含む基材層24によって覆われている状態となる。また、壁体11の下部まで防水シート13を貼り付けることができ、その場合には、壁天端部に加え、壁体11の側面部全体をも防水することができる。(3)次に、防水シート13を貼り付けた部分を含む壁体11の側面(表面と裏面)にモルタル14を施工して養生・硬化させたのち、壁天端部に笠木設置用のスペーサー15を所定の間隔で固定し、スペーサー15の上に笠木16を設置して固定する。さらに、笠木16と壁体11との隙間部分にはシリコーンなどのコーキング材17を用いてシーリングする。本方法を用いて得られる壁体11は、構造用合板12の存在のため、雨垂れによる壁体11の側面に汚れを発生の防止を確実にするために好ましい。
図2に、本発明に使用する防水シート13の模式断面図の一例を示す。本発明においては、ポリエステルフィルム23を含む基材層24と、改質アスファルト層25とを含む防水シート13を使用する。本発明に用いる防水シート13の基材層24は、ポリエステルフィルム23の他にポリエステル不織布21をさらに含み、ポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21とが、接着層22により接着されていることが、基材層24の機械的強度を強化するために好ましい。接着層22は、ポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21とを接着できるものであればその種類は問わないが、基材層24の機械的強度をより強化するためには、ポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21とを、溶融したポリエチレンを用いて形成される接着層22により接着することがより好ましい。なお、ポリエチレンは、その性質を妨げない範囲でおよび/またはその性質の向上のために、添加物および/またはフィラーを適宜含むことができる。
本発明において使用する防水シート13の基材層24は、ポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21との間に溶融状態のポリエチレンを流し込み、ロールコーターなどを用いて加圧接着して接着層22を形成することにより調製したものであることが好ましい。すなわち、本発明において、基材層24は、ポリエステル不織布21、接着層22およびポリエステルフィルム23の順に層をなし、ポリエステルフィルム23が改質アスファルト層25と接する防水シート13を使用することが好ましい。本発明において使用する防水シート13は、耐水性、遮水性および化学成分に対する非透過性に優れるポリエステルフィルム23を、基材層24のうち、改質アスファルト層25と接する層に用いることによって、より優れた防水性能が得られるのみならず、改質アスファルト層25の成分の、基材層24への滲み出しを遮断することができる。
本発明において使用するポリエステルフィルム23については、製造方法などは特に限定されず、市販のものを適宜選択して使用することができる。ポリエステルフィルム23の厚さは、好ましくは2〜50μmの範囲であり、さらに好ましくは5〜30μmの範囲であり、より好ましくは8〜20μmの範囲であり、特に好ましくは10〜15μmの範囲のものを好ましく使用できる。このような厚さのポリエステルフィルム23を用いることによって、高い防水性能と、化学成分に対する優れた非透過性とを有する防水シート13を得ることができる。
本発明において使用するポリエステル不織布21は、製造方法などは特に限定されず、市販のものを適宜選択して使用することができる。ポリエステル不織布21の目付け量(単位面積質量)としては、好ましくは20〜200g/mの範囲であり、さらに好ましくは30〜150g/mの範囲であり、より好ましくは35〜100g/mの範囲であり、特に好ましくは40〜80g/mの範囲のものを好適に使用することができる。
本発明においては、ポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21との間に溶融状態のポリエチレンを流し込み、ロールコーターを用いて加圧接着して接着層22を形成することにより調製された基材層24を好ましく使用できる。防水シート13の基材層24をこのような構造にすることによって、溶融ポリエチレンを介してポリエステルフィルム23とポリエステル不織布21とが強固に接着され、機械的強度と、耐候性とに優れた基材層24を得ることができる。
基材層24において、接着層22の厚さが、好ましくは5〜100μmの範囲、さらに好ましくは10〜70μmの範囲、より好ましくは15〜50μmの範囲、特に好ましくは20〜40μmの範囲であることにより、より高い機械的強度と、より良好な耐候性とを得ることができる。
本発明に使用する防水シート13の改質アスファルト層25の材料として、改質アスファルトを用いる。改質アスファルトは、アスファルトおよびポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材の3成分を含むものなどを用いることが出来る。具体的には、改質アスファルトとしては、アスファルト100重量部に対し、ポリマー10〜40重量部および無機充填材0〜20重量部を含むものを用いることが好ましい。
改質アスファルトは、アスファルトおよびポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材の3成分を含むものなどを120〜200℃で3〜30時間加熱混合して調製したものを用いることが、防水・防湿性、伸縮性などに優れているために好ましい。
改質アスファルトには、以上述べた成分のほかに、プロセスオイル、ワセリン、セレシン、石油樹脂など、一般に合成樹脂やゴムの配合で用いられる撥水剤、顔料、増粘剤、耐光剤、耐候剤などの無機や有機の配合剤を添加してもよい。
改質アスファルトにおいて、アスファルトとしては、天然アスファルトやアスファルタイトなど天然に産するもの、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファルト、またはこれらのアスファルトの混合物等が好ましい。
改質アスファルトに含まれるポリマーとしては、天然ゴム、合成ゴム、天然ゴムと合成ゴムとの混合物、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンとアクリル酸誘導体との共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルおよびスチレンとブタジエンとの重合体(例えば、SBS、SBRなど)等の中から選択される1種以上のものを使用することができる。特に、改質アスファルトに含まれるポリマーとしては、SBS、SBRあるいはBRなどのゴム系を使用することが好適である。
改質アスファルトに含まれる無機充填材としては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、クレー、カーボンブラック、タルク、マイカ、硫酸バリウム、珪藻土およびシリカ等の粒子状無機充填材並びに石綿およびガラス繊維などの繊維状無機充填材の中から選択される1種以上のものを用いることができる。
改質アスファルトを用いた改質アスファルト層25の針入度は、好ましくは100dmm〜350dmmの範囲、さらに好ましくは150dmm〜320dmmの範囲、より好ましくは200dmm〜300dmmの範囲、特に好ましくは240dmm〜290dmmの範囲であることが、柔軟性に優れるために好ましい。なお、針入度は、JIS K2207−1996に規定された方法により測定することができる。
改質アスファルト層25に用いる改質アスファルトの軟化点は、好ましくは50〜95℃の範囲、さらに好ましくは60〜93℃の範囲、より好ましくは68〜91℃の範囲、特に好ましくは70〜85℃の範囲であることが、良好な柔軟性を有するために好ましい。なお、針入度は、JIS K2207−1996に規定された方法により測定することができる。
改質アスファルト層25に用いる改質アスファルトの160℃の粘度は、好ましくは50000〜100000mPa・secの範囲、さらに好ましくは好ましくは55000〜90000mPa・secの範囲、より好ましくは58000〜80000mPa・secの範囲、特に好ましくは好ましくは60000〜75000mPa・secの範囲であることが、ポリエステルフィルムとの接着性に優れることから好ましい。
本発明において使用する防水シート13は、上述の基材層24のポリエステルフィルム23が露出する面と、改質アスファルト層25とを接着することによって得ることができる。本発明において使用する防水シート13の厚さは、好ましくは0.3〜1.5mmであること、さらに好ましくは0.4〜1.2mmであること、より好ましくは0.45〜1mmであること、特に好ましくは0.5〜0.9mmであることが、優れた防水性能と良好な施工作業性とを併せて得ることができることから好ましい。
本発明の防水シートは、JIS A 6013に準拠して測定した、防水シートの長手方向の引張強度が、好ましくは60N/cm以上、さらに好ましくは65N/cm以上、より好ましくは70N/cm以上、特に好ましくは75N/cm以上であり、防水シートの幅方向の引張強度が、好ましくは25N/cm以上、さらに好ましくは30N/cm以上、より好ましくは33N/cm以上、特に好ましくは35N/cm以上であることが耐久性の高い防水層を形成できることから好ましい。
本発明の防水シートは、JIS A 6013に準拠して測定した、防水シートの長手方向の引裂強度が、好ましくは5N以上、さらに好ましくは7N以上、より好ましくは8N以上、特に好ましくは9N以上であり、防水シートの幅方向の引裂強度が、好ましくは12N以上、さらに好ましくは14N以上、より好ましくは16N以上、特に好ましくは17N以上であることが高耐久な防水層を形成できることから好ましい。
本発明の防水シートは、JIS A 6013に準拠して測定した、防水シートの長手方向の伸び率が、好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、より好ましくは45%以上、特に好ましくは50%以上であり、防水シートの幅方向の伸び率が、好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、特に好ましくは65%以上であることが下地変形に追従できる防水層を形成できることから好ましい。
本発明の防水シートは、ASTM D 903に準拠して測定した、180°剥離強度が、好ましくは20N/25mm以上、さらに好ましくは22N/25mm以上、より好ましくは25N/25mm以上、さらに好ましくは28N/25mm以上であることが剥離抵抗性が高い防水層を形成できることから好ましい。
また、本発明の防水シートは、本発明の防水シートを敷設して形成した壁体に、各種付帯物を釘を用いて取り付けた場合にも、良好な防水性を保持していることが好ましいため、優れた釘穴シール性を有していることが好ましい。
本発明において使用する防水シート13は、改質アスファルト層25が露出する面に、剥離紙26を有することが好ましい。その場合には、改質アスファルト層25の予期せぬ場所への付着等を防止するなど、施工の際の作業性を向上することができる。
本発明の壁天端部の防水方法において、本発明に使用する防水シート13を壁体11に貼り付ける際に、改質アスファルト層25が壁体11に面するように貼り付けるので、改質アスファルト層25は、ポリエステルフィルム23に覆われる状態となる。そのため、防水シート13に雨水が付着した場合に、改質アスファルト層25への雨水の浸透をポリエステルフィルム23によって遮断し、雨水と改質アスファルト層25との接触を防ぐことができる。その結果、壁天端の防水シート13に接触した雨水が雨垂れとなった場合にも、改質アスファルト層25からの成分の溶出を回避することができる。そのため、本発明の壁天端部の防水方法により、雨垂れによる各種壁体の側面の汚れの発生を防止することができ、各種壁体の側面の美観維持することができる。
上記の汚れの発生は、図1に示すモルタル14を施工する際にも発生することがしばしばあるが、本発明の壁天端部の防水方法により、改質アスファルト層25からの成分の溶出を回避することができるため、各種壁体の側面の汚れの発生を防止し、各種壁体の側面の美観を維持することができる。
本発明の壁天端部の防水方法は、美観維持が特に必要となるバルコニーの手摺り壁天端部の防水に対して用いる場合に、特に優れた効果を奏する。
本発明の壁天端部の防水方法によって得られる壁体(壁構造体)は、壁天端の防水シート13に接触した雨水が、雨垂れとなった場合にも、雨垂れによる各種壁体の側面の汚れの発生を防止することのでき、各種壁体の側面の美観を維持することができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
(比較例1、実施例1)
表1に示すように、2種類の防水シートを用いて、図3に示すように、木造壁体(高さ1000mm、幅3000mm、壁厚150mm)の壁天端部を跨ぐように、防水シートを木造壁体に貼り付けることによって2つの防水試験体を製作し、防水試験体を屋外に設置して屋外曝露を行った。防水シートは、表1に示す構成および性能を有するものを使用した。なお、ポリエステル不織布と、ポリエステルフィルムとは、PE(ポリエチレン)ラミネート層を接着層として、ロールコーターを用いて接着した。
Figure 0005169378
屋外に防水試験体を設置してから2週間経過後、木造壁体の防水シート貼付け部分から下方部分への雨垂れ汚れの発生状況を観察した。屋外曝露期間中に雨天の日が2日あったにもかかわらず、実施例1の防水シートを用いた防水試験体の木造壁体の側面(防水シート貼付け部分から下方部分)には、雨垂れによる汚れは全く認められなかった。
一方、比較例1の防水シートを用いた防水試験体の木造壁体の側面(防水シート貼付け部分から下方部分)には、雨垂れに伴う薄茶色の汚れが発生していた。
本発明の防水シートを木造壁体の壁天端部を跨ぐように貼り付けた防水試験体の場合、防水シートが遮水性に優れるポリエステルフィルムの層を有するため、防水シートに雨水がかかった場合に、雨水の浸透を遮断することによって、雨水が改質アスファルト層と接触することを防ぐことができたためと推考される。
図5に示すように、防水シートを貫通するようにスクリュウ釘を配置し、その上に水頭150mmとなるように水を配置する針穴シール性試験を行なった。この試験開始から24時間後に、防水シートからの漏水の有無を確認した。その結果、表1に「○」として示すように、実施例1の防水シートからの漏水は認められなかったことから、本発明に用いる防水シートは、優れた針穴シール性を有していることが明らかとなった。
本発明の壁天端部の防水方法の手順の一例を示す模式断面図であり、(a)壁天端部に構造用合板を設けない場合、および(b)壁天端部に構造用合板を設ける場合を示す模式断面図である。 本発明に使用する防水シートの模式断面図(一例)である。 本発明に使用する防水シートを壁天端部を跨ぐように貼り付けた防水試験体の斜視図である。 ポリエステルフィルムの層を有しない防水シートの模式断面図(一例)である。 防水シートの釘穴シール性の試験方法を示す模式断面図である。
符号の説明
11 : 壁体
12 : 構造用合板
13 : 防水シート
14 : モルタル
15 : スペーサー
16 : 笠木
21 : ポリエステル不織布
22 : 接着層
23 : ポリエステルフィルム
24 : 基材層
25 : 改質アスファルト層
26 : 剥離紙

Claims (5)

  1. 基材層と改質アスファルト層とが積層してなる防水シートを用いた壁体の壁天端部の防水方法であって、
    改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが壁天端部を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体の両側面の少なくとも一部および壁天端部に貼り付ける工程を含
    前記基材層は、その前記改質アスファルト層に接する面からポリエステルフィルム、ポリエチレン接着層、ポリエステル不織布の順で積層してなり、
    前記ポリエステルフィルムの厚みは、8〜15μmであり、
    前記ポリエステル不織布の目付量は、30〜80g/m であり、
    前記ポリエチレン接着層の厚みは、10〜50μmであり、
    前記改質アスファルト層に用いられる改質アスファルトは、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材を含み、
    前記改質アスファルトは、軟化点は68〜91℃であり、針入度は240〜300dmmであり、160℃における粘度は、55000〜100000mPa・sであり、
    前記防水シートの厚みは、0.4〜1.2mmである、
    壁天端部の防水方法。
  2. 基材層と改質アスファルト層とが積層してなる防水シートを用いた壁体の壁天端部の防水方法であって、
    壁天端部に構造用合板を設置する工程と、
    改質アスファルト層が壁体に面し、かつ防水シートが構造用合板を跨ぐように、防水シートを配置し、壁体の両側面の少なくとも一部および構造用合板に貼り付ける工程とを含
    前記基材層は、その前記改質アスファルト層に接する面からポリエステルフィルム、ポリエチレン接着層、ポリエステル不織布の順で積層してなり、
    前記ポリエステルフィルムの厚みは、8〜15μmであり、
    前記ポリエステル不織布の目付量は、30〜80g/m であり、
    前記ポリエチレン接着層の厚みは、10〜50μmであり、
    前記改質アスファルト層に用いられる改質アスファルトは、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材を含み、
    前記改質アスファルトは、軟化点が68〜91℃であり、針入度が240〜300dmmであり、160℃における粘度は、55000〜100000mPa・sであり、
    前記防水シートの厚みは、0.4〜1.2mmである、
    壁天端部の防水方法。
  3. 前記基材層が、前記ポリエステルフィルムと前記ポリエステル不織布との間に溶融状態のポリエチレンを流し込み、加圧接着して前記ポリエチレン接着層を形成することにより調製される、請求項1又は請求項2に記載の壁天端部の防水方法。
  4. 前記壁体が、バルコニーの手摺りである、請求項1〜のいずれか1項記載の壁天端部の防水方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の壁天端部の防水方法によって得られる壁体。
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