JP5169364B2 - 電源装置及び照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば発光ダイオードなどの半導体発光素子の駆動に最適な調光機能を有する電源装置及び照明器具に関するものである。
最近、発光ダイオードなどの半導体発光素子の電源として、スイッチング手段を用いた直流の電源装置が多く用いられており、これら電源装置には、外部から与えられる調光信号に応じて発光ダイオードの光量を調整する調光機能を有するものも用いられている。
そして、従来、このような調光機能を有するものとして、例えば、特許文献1に開示されるように発光ダイオードへの印加電圧を制御する電圧調光回路と、発光ダイオードへの印加電圧をスイッチング制御するデューティ調光回路を具備し、調光制御信号に応じて電圧調光回路とデューティ調光回路を切換えて制御するものが知られている。
特開2003−157986号公報
ところが、特許文献1は、パルス幅により調光制御を行うものであるため、発光ダイオードによる光出力にフリッカが発生し易く、また、パルス幅制御するため出力電流制御のための限流要素とは別に、発光ダイオードに直列にスイッチ素子が必要となり、部品点数が増加するとともに、回路効率も低下する。
一方、発光ダイオードは略定電圧特性を示すため、安定に点灯させるには限流要素を有する部品や装置が必要であり、一般的にスイッチング手段を用いた電源装置で制御する場合、電流制御が用いられる。この電流制御は、発光ダイオードに流す電流値によって発光ダイオードの素子温度が決定され、ひいては素子の寿命に影響するため、点灯装置の設計では重要な制御要素となる。
発光ダイオードを調光することは、これまでの放電灯点灯装置と比較すると比較的容易である。これは負荷が電気的に安定な特性であることと、温度など外的要因にも変動が少ないことによる。しかし、例えば、深い調光を要求する用途で定電流制御を採用すると、全光点灯の電流の大きい領域では安定に点灯できるものの、深い調光領域においては検出信号や、この信号を制御するための電流基準値が微小信号となるため、検出回路や比較器の精度に高い性能が要求されたり、ノイズの影響を受けやすくなり安定した動作が難しくなる。そこで、制御のための信号電圧を大きくすることも手段として考えられるが、電流検出信号は発光ダイオードに直列に挿入された抵抗器で検出するのが一般的であるため、発光ダイオードに流れる電流が大きい領域での検出抵抗器での消費電力や発生する熱の処理も製品を開発する上では障害となる。
これを解決するものとして、出力電圧を一定制御する方式も提案されている。例えば、発光ダイオードがONする電圧は、一般のシリコンダイオードと比較して高く、例えば青色に代表されるGaN系ダイオードでは2.5V程度から電流が流れ始め、全光点灯でも3.5〜4.5V程度であり、深い調光であっても発光ダイオードの性能やノイズなどの影響を受けず比較的安定した調光ができる。しかし、発光ダイオードの順方向電圧は負温度特性を有するため、電流を流したときに自己発熱で、順方向電圧が低下し、さらに電流が増加することで、発熱が大きくなり熱暴走することが懸念される。また、発光ダイオードのばらつきも大きく、点灯装置の出力を調整しても発光ダイオードの個体差によって出力電流にはばらつきが発生する。これは調光状態でも同様で、温度特性や発光ダイオードのばらつきによって、発光ダイオードに流れる電流がばらつき、ひいては発光ダイオードの光出力にばらつきが生じてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、安定した調光制御を実現できる電源装置及び照明器具を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、半導体発光素子を点灯させる直流電圧出力を生成する直流出力生成手段と;前記半導体発光素子の印加電圧を検出する電圧検出手段と;前記検出手段にて検出された前記印加電圧に基づいて、前記直流出力生成手段を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、調光深度に対応する調光基準信号を発生する調光基準信号発生手段と;前記電圧検出手段にて検出された前記印加電圧と、前記調光信号発生手段にて発生された調光電圧信号を比較する比較手段と;前記比較手段の比較結果に基づいて、前記直流出力生成手段が生成する直流電圧を制御する制御回路と;を具備したことを特徴とする電源装置。
請求項2の発明は、請求項1記載において、前記制御手段は、前記直流出力生成手段が、前記半導体素子の電圧―電流特性と交差する特性を有し、前記交差点が半導体発光素子の動作点になるように設定される所定の負荷特性である出力インピーダンスを備え、前記調光基準信号発生手段の出力に応じて前記動作点が可変するように前記直流出力生成手段を制御することを特徴としている。
請求項の発明は、請求項1記載において、前記制御手段は、前記半導体発光素子に対する所定の比率を有する順方向電圧と順方向電流の和を、前記調光手段より発生する調光信号の調光深度に応じて変化される基準信号に等しくするように前記直流出力生成手段を制御することを特徴としている。
請求項の発明は、請求項記載において、前記制御回路は、前記電圧検出手段より検出される前記印加電圧が前記調光基準信号発生手段より発生する調光基準信号と一致するように制御することを特徴としている。
請求項の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項記載において、前記制御手段は、予め設定された電圧リミット信号及び電流リミット信号に応じて前記半導体発光素子の順方向電圧及び順方向電流を制限する制限手段を更に有することを特徴としている。
請求項の発明は、請求項1乃至4のいずれか一記載の電源装置と;前記電源装置を有する器具本体と:を具備したことを特徴とする照明器具である。
本発明によれば、調光信号の調光深度に応じて変化される基準信号に基づいて調光深度の浅い領域から深い領域までの広い範囲の調光制御を安定して行うことができる。
また、本発明によれば、半導体発光素子のばらつきや温度特性による動作点のばらつきに起因する光出力の変動を抑制することができる。
さらに、本発明によれば、異常により半導体発光素子に印加される電圧又は流れる電流が異常に増加したような場合も、このときの電圧及び電流を安全な範囲に制限でき、素子破損などを回避でき、高い信頼性と安全性を確保できる。
さらに、本発明によれば、安定した調光制御を実現できる照明器具を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の電源装置が適用される照明器具について簡単に説明する。図1及び図2において、1は器具本体で、この器具本体1は、アルミニウムのダイカスト製のもので、両端を開口した円筒状をしている。この器具本体1は、内部を仕切り部材1a、1bにより上下方向に3分割され、下方開口と仕切り部材1aの間の空間は、光源部2に形成されている。この光源部2には、半導体発光素子としての複数のLED2aと反射体2bが設けられている。複数のLED2aは、仕切り部材1a下面に設けられた円盤状の配線基板2cの円周方向に沿って等間隔に配置され実装されている。
器具本体1の仕切り部材1aと1bの間の空間は電源室3に形成されている。この電源室3は、仕切り部材1a上部に配線基板3aが配置されている。この配線基板3aには、前記複数のLED2aを駆動するための本発明の電源装置を構成する各電子部品が設けられている。この直流電源装置と複数のLED2aは、リード線4により接続されている。
器具本体1の仕切り板1bと上方開口の間の空間は、電源端子室5に形成されている。この電源端子室5は、仕切り板1bに電源端子台6が設けられている。この電源端子台6は、電源室3の電源装置に商用電源の交流電力を供給するための端子台で、電絶縁性の合成樹脂で構成されたボックス6aの両面に電源ケーブル用端子部となる差込口6b、送りケーブル用端子部となる差込口6c及び電源線及び送り線を切り離すリリースボタン6dなどを有している。
図3は、このように構成された照明器具の電源室3に組み込まれる本発明の第1の実施の形態にかかる電源装置の概略構成を示している。
図3において、11は交流電源で、この交流電源11は、不図示の商用電源からなっている。この交流電源11には、全波整流回路12の入力端子が接続されている。全波整流回路12は、交流電源11からの交流電力を全波整流した出力を発生する。
全波整流回路12の正負極の出力端子間には、リップル電流平滑用のコンデンサ13が接続されている。また、このコンデンサ13の両端には、フライバックトランスであるスイッチングトランス14の一次巻線14aとスイッチング手段としてのスイッチングトランジスタ15の直列回路が接続されている。スイッチングトランス14は、一次巻線14aと磁気的結合された二次巻線14bを有している。
スイッチングトランス14の二次巻線14bには、整流平滑手段として図示極性のダイオード16と平滑コンデンサ17からなる整流平滑回路18が接続されている。この整流平滑回路18は、スイッチングトランジスタ15、スイッチングトランス14とともに直流出力生成手段を構成し、スイッチングトランス14の二次巻線14bより発生する交流出力をダイオード16で整流し、この整流出力を平滑コンデンサ17により平滑して直流出力として発生する。
整流平滑回路18の平滑コンデンサ17の両端には、負荷として、半導体発光素子である複数個(図示例では3個)直列に接続された発光ダイオード19〜21(図2で述べたLED2aに相当する。)と抵抗器22の直列回路が接続されている。
発光ダイオード19〜21の直列回路には、負荷電圧検出回路23が並列に接続されている。この負荷電圧検出回路23は、インピーダンス素子である抵抗器231,232の直列回路からなるもので、発光ダイオード19〜21に印加される負荷電圧を検出し、この負荷電圧Vを検出信号として出力する。
負荷電圧検出回路23には、調光制御手段として調光制御部24が接続されている。調光制御部24は、比較器25と基準信号出力部26を有している。比較器25は、負荷電圧検出回路23の抵抗器231,232の接続点に発生する検出信号(負荷電圧V)と基準信号出力部26の基準信号Vref/kを比較し、この比較結果を出力する。基準信号出力部26には、調光操作部27が接続されている。この調光操作部27は、例えばパルス状信号のデューティ比を変えることで異なる調光深度の調光信号kを出力するもので、ここでは調光深度k1、k2、…k7(調光深度k1が最も浅く、調光深度k7に向かうほど深い)の調光信号kを出力する。これにより、基準信号出力部26は、調光深度k1、k2、…k7に応じて変化される基準信号Vref/kを出力する。
調光制御部24の比較器25には、調光制御部24とともに制御手段を構成する制御回路28が接続されている。制御回路28は、不図示の電源部により駆動されるもので、その動作によりスイッチングトランジスタ15をオンオフさせてスイッチングトランス14をスイッチング駆動して整流平滑回路18より発光ダイオード19〜21に供給される出力を制御する。この場合、制御回路28は、調光制御部24の比較器25の出力に基づいて、つまり負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)と基準信号出力部26の基準信号(Vref/k)との比較結果に基づいて発光ダイオード19〜21に供給される出力を制御する。
この場合、電源装置として、図4に示すように調光信号kの調光深度k1、k2、…k7に応じて異なる負荷特性が得られ、これら調光深度k1、k2、…k7に対応するそれぞれの負荷特性は、傾き(ΔVf/ΔIf)が負特性の出力インピーダンスにより規定されている。そして、電圧軸上の接点をb(=b1、b2、…b7)、傾き(ΔVf/ΔIf)をaとしたとき、(Vf)=−a(If)+bの1次関数で表され、b=(Vf)+a(If)…(1)の関係が得られる。この場合、b(=b1、b2、…b7)は、調光深度k1、k2、…k7に応じて変化される基準信号(Vref/k)に相当するもので、これにより(1)式より、所定の傾き(比率)を有する順方向電圧(Vf)と順方向電流(If)の和が、調光深度k1、k2、…k7に応じた一定の基準信号(Vref/k)に等しくなる関係が得られる。このことは、調光深度k1、k2、…k7に対応する負荷特性と発光ダイオード19〜21のV−I特性Aが、図4に示す関係にあるものとすると、負荷特性とV−I特性Aとの各交差点の動作点付近の出力インピーダンスにおいて、順方向電流Ifがゼロのときに相当する順方向電圧Vfがbとなる。よって、出力インピーダンス(傾き)を固定しつつ、調光深度に応じてbを可変する。
次に、このように構成した実施の形態の作用を説明する。
まず、調光操作部27より、全光(例えば調光深度k1)の調光信号kが出力されると、基準信号出力部26より調光深度k1に対応する基準信号(Vref/k)が出力され、図4に示す調光深度k1に対応する負荷特性が得られる。この場合、調光深度k1に対応する負荷特性と発光ダイオード19〜21のV−I特性Aとの交点が発光ダイオード19〜21の動作点a11となる。
そして、この状態で、制御回路28によるスイッチングトランジスタ15のオンオフによりスイッチングトランス14がスイッチング駆動され、スイッチングトランジスタ15のオンでスイッチングトランス14の一次巻線14aに電流を流してエネルギーを蓄積し、スイッチングトランジスタ15のオフで、一次巻線14aに蓄積したエネルギーを二次巻線14bを通して放出する。これにより整流平滑回路18を介して直流出力が発生し、この直流出力により発光ダイオード19〜21が点灯される。
この場合、負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)が比較器25の一方入力端子に入力される。これにより、比較器25は、負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)と基準信号出力部26の基準信号(Vref/k)との比較結果を出力し、この出力に基づいて常にb1(=(Vref/k))となるように、制御回路28により発光ダイオード19〜21に供給される出力が制御される。
一方、調光操作部27より、深い調光、例えば調光深度k7が出力されると、基準信号出力部26より調光深度k7に対応する基準信号(Vref/k)が出力され、図4に示す調光深度k7に対応する負荷特性が得られる。この場合、調光深度k7に対応する負荷特性と発光ダイオード19〜21のV−I特性Aとの交点が発光ダイオード19〜21の動作点a17となる。
そして、この状態で、上述したと同様に制御回路28によるスイッチングトランジスタ15のオンオフにより発光ダイオード19〜21が点灯される。この場合も、負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)が比較器25の一方入力端子に入力される。これにより、比較器25は、負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)と基準信号出力部26の基準信号(Vref/k)との比較結果を出力し、この出力に基づいて、常にb7(=(Vref/k))となるように、制御回路28により発光ダイオード19〜21に供給される出力が制御される。
なお、上述では、動作点a11、a17についてのみ述べたが、他の動作点a12〜a16についても同様である。
したがって、このようにすれば、調光信号kにより調光深度をk1、k2、…k7の範囲で調整すると、これら調光深度k1、k2、…k7に応じた基準信号(Vref/k)に基づき、調光深度が浅い全光に近い領域から調光深度い領域に亘って発光ダイオード19〜21の点灯を制御するようにした。これにより、調光深度の浅い領域から深い領域までの広い範囲の調光制御を安定して行うことができる。また、調光制御にパルス幅の制御が用いられないことから、特許文献1のパルス幅により調光制御を行うものと比べ、発光ダイオードの光出力にフリッカが発生するのを防止でき、また、調光制御のためのスイッチ素子などを必要としないことで回路構成を簡単にして部品点数を減らすことができ、装置の小型化及び低廉化を実現することができ、さらに回路効率の低下も抑制することができる。
また、発光ダイオード19〜21のV−I特性は、図5(a)(b)に示すようにバラツキや温度特性による動作点のばらつきによりAmaxとAminの間で変動することが知られている。このため、例えば、図5(a)に示すように順方向電流Ifに対して順方向電圧Vfが一定になるような負荷特性B1を有する場合は、順方向電圧Vfに対し順方向電流If、つまり負荷電流のばらつきB11が大きくなるが、本発明のように順方向電圧Vfと順方向電流Ifの関係に所定の比率を有する、図5(b)に示すような負荷特性B2を有する場合は、順方向電圧Vfに対し順方向電流If、つまり負荷電流のばらつきB12を小さくできる。これにより、発光ダイオード19〜21のばらつきや温度特性による動作点のばらつきに起因する光出力の変動を極力抑制することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態にかかる電源装置の概略構成を示すもので、図3と同一部分には同符号を付している。
この場合、負荷電圧検出回路23の抵抗器231,232の接続点に比較器31の一方入力端子が接続され、また、発光ダイオード19〜21と抵抗器22の接続点に比較器32の一方入力端子が接続されている。また、比較器31、32は、それぞれの他方入力端子にリミット信号出力部36が接続されている。リミット信号出力部36は、比較器31に対して電圧リミットを設定する電圧リミット信号Vmを出力し、また、比較器32に対して電流リミットを設定する電流リミット信号Imを出力する。比較器31は、負荷電圧検出回路23に発生する検出信号(負荷電圧V)と電圧リミット信号Vmを比較し、このこの比較結果を出力する。また、比較器32は、発光ダイオード19〜21に流れる電流の値と電流リミット信号Imを比較し、このこの比較結果を出力する。そして、比較器25及び比較器31,32のそれぞれの出力は、図示極性のダイオード33、34,35を各別に介して制御回路28に入力される。この場合、比較器31は、負荷電圧検出回路23に発生する検出信号(負荷電圧V)が電圧リミット信号Vmに達すると、比較器25の出力に優先して比較結果を制御回路28に入力し、このときの比較器31の出力に応じて発光ダイオード19〜21の負荷電圧を制御させる。また、比較器32は、発光ダイオード19〜21に流れる電流の値が電流リミット信号Imに達すると、比較器25の出力に優先して比較結果を制御回路28に入力し、このときの比較器32の出力に応じて発光ダイオード19〜21に流れる電流を制御させる。
この場合も、電源装置として、図4で述べたと同様に図7に示すように調光信号kの調光深度k1、k2、…k7に応じて異なる負荷特性が得られる。
この状態で、負荷電圧検出回路23の検出信号(負荷電圧V)が電圧リミット信号Vmに達すると、このときの比較器25の出力より優先して比較器31の出力が制御回路28に入力され、この出力に応じて発光ダイオード19〜21の負荷電圧が制御される。これにより、図7に示すように順方向電圧Vfは、電圧リミットVL以上のものが制限される。
同様に、発光ダイオード19〜21に流れる電流が電流リミット信号Imに達すると、このときの比較器25の出力より優先して比較器32の出力が制御回路28に入力され、この出力に応じて発光ダイオード19〜21の電流が制御される。これにより、図7に示すように順方向電流Ifは、電流リミットIL以上のものが制限される。
このようにすれば、例えば、負荷(発光ダイオード19〜21)に異常が生じ、負荷に印加される電圧又は流れる電流が異常に増加したような場合も、このときの電圧及び電流を安全な範囲に制限できるので、素子破損などを回避でき、電源装置として高い信頼性と安全性を確保できる。また、発光ダイオード19〜21自身の素子のバラツキや温度特性による動作点のばらつきなどにより電流が増加するような場合も、これらに原因する電流の増加を抑制でき、発光ダイオード19〜21に流れる電流まで厳密に管理することができるので、発光ダイオード19〜21の寿命を確保できるとともに、光出力のばらつきも無くすことができる。勿論、このような構成としても、電圧リミットVL及び電流リミットILで制限されない負荷特性の範囲において、第1の実施の形態と同様な効果を期待できる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述した実施の形態では、アナログ回路の例を述べたが、マイコンやデジタル処理を用いた制御方式を採用することもできる。また、調光深度の切替えは、連続的に調光するものや段階的に調光するものも含み、また、電源電圧の導通期間を制御して負荷への実効電圧を可変させる位相制御でもよい。さらに、調光信号は、専用信号線を用いたり、電源電線に調光信号を重畳させた電力線信号を用いることもできる。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる電源装置が適用される照明器具の斜視図。 第1の実施の形態にかかる電源装置が適用される照明器具の断面図。 第1の実施の形態にかかる電源装置の概略構成を示す図。 第1の実施の形態にかかる電源装置の負荷特性を示す図。 第1の実施の形態に用いられる発光ダイオードのばらつき範囲を説明する図。 本発明の第2の実施の形態にかかる電源装置の概略構成を示す図。 第2の実施の形態にかかる電源装置の負荷特性を示す図。
符号の説明
1…器具本体、2…光源部
2a…LED、3…電源室、11…交流電源
12…全波整流回路、13…コンデンサ
14…スイッチングトランス、15…スイッチングトランジスタ
18…整流平滑回路、19〜21…発光ダイオード
23…負荷電圧検出回路、24…調光制御部
25…比較器、26…基準信号出力部、27…調光操作部
28…制御回路、31.32…比較器、33.34…ダイオード
36…リミット信号出力部

Claims (6)

  1. 半導体発光素子を点灯させる直流電圧出力を生成する直流出力生成手段と;
    前記半導体発光素子の印加電圧を検出する電圧検出手段と;
    前記検出手段にて検出された前記印加電圧に基づいて、前記直流出力生成手段を制御する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、
    調光深度に対応する調光基準信号を発生する調光基準信号発生手段と;
    前記電圧検出手段にて検出された前記印加電圧と、前記調光信号発生手段にて発生された調光電圧信号を比較する比較手段と;
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記直流出力生成手段が生成する直流電圧を制御する制御回路と;
    を具備したことを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記直流出力生成手段が、前記半導体素子の電圧―電流特性と交差する特性を有し、前記交差点が半導体発光素子の動作点になるように設定される所定の負荷特性である出力インピーダンスを備え、前記調光基準信号発生手段の出力に応じて前記動作点が可変するように前記直流出力生成手段を制御することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記制御手段は、前記半導体発光素子に対する所定の比率を有する順方向電圧と順方向電流の和を、前記調光手段より発生する調光信号の調光深度に応じて変化される基準信号に等しくするように前記直流出力生成手段を制御することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  4. 前記制御回路は、前記電圧検出手段より検出される前記印加電圧が、前記調光基準信号発生手段より発生する調光基準信号と一致するように制御することを特徴とする請求項3記載の電源装置。
  5. 前記制御手段は、予め設定された電圧リミット信号及び電流リミット信号に応じて前記半導体発光素子の順方向電圧及び順方向電流を制限する制限手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の電源装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項記載の電源装置と;前記電源装置を有する器具本体と:を具備したことを特徴とする照明器具。
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