JP5168229B2 - 注型成形装置及び注型成形方法 - Google Patents

注型成形装置及び注型成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂を金型にて注型成形するにあたり、金型内のキャビティへ熱硬化性樹脂を注入するために金型に装着される注型成形装置に関するものである。
一般に、熱硬化性樹脂の注型成形金型装置は、注型成形金型のキャビティに注入ノズルから樹脂を注入し、注型成形金型を加熱して樹脂を硬化させることにより成形品を形成する。そして、樹脂を硬化させるときに樹脂の収縮量が大きい場合、収縮して不足した分を補うため、成形中に注入ノズルから加圧しながら樹脂を注入し続けるようになっている。
このような注型成形金型装置は、脱型時に注入ノズル内の熱硬化性樹脂が硬化していないと、成形品に突起が残ることで脱型不良が生じたり、脱型後に樹脂が注型成形金型内に浸入する(垂れる)ことにより、次の成形前に清掃作業が必要になる等の問題があった。
このような問題を解決する技術として、特許文献1に開示されている発明がある。特許文献1に開示されている発明は、注入ノズルを加熱して脱型時には、注入ノズル内の樹脂を硬化する注型成形金型装置である。
しかし、特許文献1に開示されている発明では、キャビティ内で熱硬化性樹脂が熱硬化する際に、キャビティ内から注入ノズルの注入路内に熱が伝達されて、注入ノズル内の熱硬化性樹脂が、キャビティ内に供給される前に硬化してしまうおそれがある。成形品の形成中に注入ノズル内の熱硬化性樹脂が硬化してしまうと、熱硬化性樹脂の硬化物によって注入ノズルが詰まってしまう。
そのため、注入ノズルに伝達される熱を抑制する必要がある。そして、注入ノズルに伝達される熱を抑制する方法として、注入ノズルの先端部(注入ノズルの金型に接触している部分)を断熱性樹脂で形成するという方法が考えられる。
しかし、注入ノズルの先端部を断熱性樹脂で形成すると、断熱性樹脂は金属より樹脂と付着し易いため、注入ノズルの先端に成形材料の熱硬化性樹脂が強固に付着してしまう。
特開2005−305935号公報
そこで本発明は、断熱性樹脂で構成された注入ノズルの先端部に硬化した成形材料が付着しにくく、また、注入ノズルの先端部に付着した成形材料が硬化しても、注入ノズルの清掃作業が容易な注型成形装置及び注型成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、熱硬化性樹脂を注型成形するための金型に装着され、前記金型内のキャビティに連通して前記キャビティへ熱硬化性樹脂を注入する注入ノズルを備えた注型成形装置であって、前記注入ノズルの先端を断熱性樹脂で形成すると共に、金属メッキ層で被覆したことを特徴とする注型成形装置である。
本発明の注型成形装置では、金型内のキャビティに接続されている注入ノズルの先端部分が断熱性樹脂で構成されているため、金型内から注入ノズルへ熱が伝達されにくい。したがって、注入ノズル内の熱硬化性樹脂(成形材料)の熱硬化を抑制する効果がある。そのため、成形中に金型内のキャビティに熱硬化性樹脂を追加供給する場合、注入ノズル内の熱硬化性樹脂の熱硬化が抑制されるので、硬化した樹脂による注入ノズルの詰まり等を防ぐことができ、熱硬化性樹脂を安定的に注入できる。
具体的に説明すると、成形中に金型内のキャビティに供給された成形材料が熱により収縮すると、供給された樹脂が金型の容積に満たなくなる。そこで、成形材料を金型内のキャビティに補充する必要があるが、この時、注入ノズル内の成形材料が硬化していると、硬化した成形材料が詰まる等によって、金型内のキャビティへの新たな成形材料の供給が阻害される。しかし、注入ノズル内の成形材料の熱硬化を抑制することにより、成形中においても、金型内のキャビティに成形材料を安定的に供給可能になる。
また、注入ノズルの先端部分が金属メッキ層で被覆されているので、金型内のキャビティの成形材料が熱硬化することにより、注入ノズル先端に成形材料が強固に付着することを抑制することが可能である。また、仮に注入ノズルの先端に付着した熱硬化性樹脂(成形材料)が熱硬化して強固に付着しても、付着した熱硬化性樹脂を容易に拭き取ることができるため、注入ノズルの清掃が容易になる。したがって、清掃作業が容易になるので作業効率がよく、生産性の高い注型成形が可能である。
請求項2の発明は、前記注入ノズルは、前記キャビティに連通する熱硬化性樹脂の流路である注入路と、前記注入路に配されるバルブピンを有しており、前記バルブピンの先端を断熱性樹脂で形成すると共に金属メッキ層で被覆したことを特徴とする請求項1に記載の注型成形装置である。
本発明の注型成形装置では、バルブピンを有しているため、注入ノズルをバルブピンにより開閉できる。そのため、金型内のキャビティへの熱硬化性樹脂の流入量の調整が容易である。
さらに、成形後に注入ノズルを金型から外す時に、注入ノズル内の熱硬化性樹脂が完全に熱硬化していなくても、金型内に熱硬化性樹脂が浸入する(垂れる)ことを防ぐことができる。
また、バルブピンの先端部分を断熱性樹脂により形成しているので、成形中の金型からバルブピンへの熱の伝達を抑制する。そのため、注入路に配されたバルブピンに熱が伝達されにくいので、成形中に注入路内の熱硬化性樹脂に過度に熱が伝達されない。そのため、成形中に金型内のキャビティに熱硬化性樹脂を追加する場合等に、注入ノズル内の熱硬化性樹脂の熱硬化が抑制されるので、注入路の樹脂が硬化することによる注入ノズルの詰まり等を防ぐことができ、熱硬化性樹脂を安定して供給することができる。
さらに、バルブピンの先端部分を金属メッキ層で被覆するので、キャビティ内の成形材料が熱硬化することにより、バルブピンの先端部分に成形材料が強固に付着することを抑制することが可能である。また、成形材料がバルブピンの先端部分に付着しても、成形材料を容易に拭き取ることができるため、注入ノズルの清掃が容易になる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の注型成形装置を用いて熱硬化性樹脂を注型成形することを特徴とする注型成形方法である。
本発明の注型成形方法では、注型成形装置の注入ノズルの先端部分やバルブピンの先端部分を断熱性樹脂により形成しているので、金型側から注入ノズル側への熱の伝達を抑制できる。そのため、成形時において注入ノズル内の成形材料が加熱されて硬化することを抑制することができる。したがって、成形中に金型内のキャビティに成形材料を追加供給する場合等に、樹脂が硬化することによる注入ノズルの詰まり等を抑制することができ、安定的に熱硬化性樹脂(成形材料)を注入可能になる。
さらに、ノズルの先端部分やバルブピンの先端部分の断熱性樹脂を金属メッキ層で被覆しているため、断熱性樹脂が露出している場合に比べて成形材料が注入ノズルに付着しにくい。また、成形材料がノズルに付着してしまった場合においても清掃が容易であるため、清掃作業が効率化できる。
つまり、注入ノズル内への熱の伝達を抑制することで、注入ノズル内の成形材料の熱硬化を調整すると共に、成形後の清掃作業を容易にする。
本発明によれば、成形中の注入ノズル内の成形材料の熱硬化を抑制するため、熱硬化された成形材料による注入ノズル内の詰まりが抑制され、金型内のキャビティに成形材料を安定供給することが可能であり、また、脱型時において注入ノズルの先端部に用いた断熱性樹脂と硬化した成形材料とが付着しにくいため脱型不良がおこりにくく、脱型不良が生じてしまった際も注入ノズルの清掃が容易であるため、脱型作業の作業効率がよく生産性が高い注型成形装置及び注型成形方法を提供することができる。
本発明の注型成形装置の断面図である。 本発明の注型成形装置の注入ノズルの吐出口がバルブピンによって閉じられている状態の断面図である。 本発明の注型成形装置の注入ノズルの吐出口が開かれている状態の断面図である。 本発明の注型成形装置の筒体の断面図である。 本発明の注型成形装置のバルブピンの断面図である。 図5のバルブピンの先端部分の断面図であり、(a)は先端部材の取り付け前を示しており、(b)は先端部材の取り付け後を示している。 図1の注型成形装置の注入ノズルの吐出口付近の部分を拡大した図である。
以下本発明の具体的な実施形態について説明する。図1に示す様に本発明の注型成形装置1は、注入ホース57、金型4、注入ノズル2を有している。注入ノズル2は注入ホース57と接続されており、注入ホース57は注入タンク(図示せず)に接続されている。即ち、注入ノズル2は注入タンクと注入ホース57を介して繋がっている。さらに、注入ノズル2は金型4と接続されている。
そして、成形材料は注入タンク内から注入ホース57を通って注入ノズル2内に流入し、注入ノズル2から金型4内のキャビティ5に供給され、キャビティ5内を加熱するヒータ(図示せず)によって加熱され、成形が行われる。以下詳細に説明する。
図2、図3に示す様に、注入ノズル2は内筒部12、外筒部13、先端部14、バルブピン38等で構成されている。なお、特に記述のない限り、注入ノズル2の金型4と接続させる側(後述する吐出口28が設けられる側)を前側とし、前側の長手方向における反対側を後側とする。
図4に示される内筒部12は、適宜の金属材等で形成される。この内筒部12は前端と後端に開口する中空孔15を備える円筒形状を有し、前端側に配置された温度調節用筒部16と、後端側に配置された前記温度調節用筒部16よりも外径の大きな装着用筒部17とで構成されている。
また、温度調節用筒部16の外周面には、この温度調節用筒部16の全体に亘り、外周側に開口する螺旋状の流通溝18が形成されている。流通溝18の両端は共に温度調節用筒部16の後端部の外周面に形成され、流通溝18は、温度調節用筒部16の外周面に螺旋状に設けられている。この螺旋は、温度調節用筒部16の後端側から前端側に至り、更に前端側で反転して逆向きの傾斜で後端側まで戻っている。すなわち、流通部18は後端側から前端側へ向かう部分と、前端で折り返して後端側へ向かう部分とが交差せずに螺旋を形成している。また装着用筒部17には、この装着用筒部17の外周面と中空孔15とを連通する接続孔19が形成されている。
外筒部13は適宜の金属材等で構成される。外筒部13は前端側に配置される装着部21と、後端側に配置される前記装着部21よりも外径の大きな基部22とで構成されている。この外筒部13には、前端面と後端面で開口する装着孔20が形成されている。内筒部12は、外筒部13の前記装着孔20に装着される。内筒部12の外周面は、外筒部13の前記装着孔20の内周面と密接している。内筒部12と外筒部13の各後端面は面一になっている。一方内筒部12の前端面は外筒部13の前端面よりも後方に位置する。
また、外筒部13の装着孔20の前端側開口縁には全周に亘り、内周側に向かうフランジ状の係止部24が形成されている。係止部24と内筒部12の前端面は、先端部14を介して対向している。
外筒部13の基部22の前端には、この基部22の全周に亘り、外周方向に突出する装着用雄ネジ部34が形成されている。装着用雄ネジ部34には雄ネジ(図示省略)が形成されているが、この雄ネジは台形ネジであることが好ましい。なお、基部22の後端にはこの基部22の他の部分よりも外径が小さい連結用雄ネジ部(図示省略)が形成されている。なお、この連結用雄ネジ部(図示省略)にも雄ネジが形成されている。
さらに、外筒部13の基部22の前端側の外周面には、該外周面から装着孔20の内周面まで貫通する冷熱媒体供給孔29a及び冷熱媒体導出孔30aが形成されている。冷熱媒体供給孔29aは後述の冷熱媒体用通路23a(流通溝18)の一端に連通し、冷熱媒体導出孔30aは冷熱媒体用通路23aの他端に連通している。
そして、基部22の冷熱媒体供給孔29a及び冷熱媒体導出孔30aよりも後方には、外周側に突出する樹脂導入部31が形成されている。なお、この樹脂導入部31の突出側端部は、端部側ほど大径になっている。さらに、外周部13の樹脂導入部31には、装着孔20と直交するように樹脂導入孔32が形成されており、樹脂導入孔32は接続孔19を介して中空孔15に連通している。
冷熱媒体用通路23aは、内筒部12が外筒部13に装着された状態において、内筒部12の流通溝18の外周側開口が外筒部13の装着孔20の内周面で閉塞され、流通溝18の内面と装着孔20の内周面で囲まれて形成されている。
これにより、内筒部12と外筒部13により構成される筒体7内に冷熱媒体用通路23aが、中空孔15の先端側部分(内筒部12の温度調節用筒部16に囲まれた部分)の周囲を囲むように螺旋状に形成される。この螺旋は、温度調節用筒部16の後端側から前端側に至り、更に前端側で反転して逆向きの傾斜で後端側まで戻っている。すなわち、冷熱媒体用通路23aは後端側から前端側へ向かう部分と、前端で折り返して後端側へ向かう部分とが交差せずに螺旋を形成している。この冷熱媒体用通路23aが、筒体7を加熱又は冷却する温度調節手段3を構成する。
外筒部13の装着部21の前端には円盤状の先端部14が設けられている。そして、図4における前後方向に貫通孔14aが設けられている。貫通孔14aの内周面は前端側ほど内径が小さくなるようにテーパ状に形成されている。先端部14の外周面の後端部側には全周に亘り、外周方向に突出する鍔部14bが形成されている。先端部14を外筒部13に取り付ける際には、鍔部14bが外筒部13の係止部24に当接するので、先端部14が前端側に抜け落ちることを防止できる。さらに、先端部14の前端面は外筒部13の前端面と面一になり、先端部14の貫通孔14aは内筒部12の中空孔15と連通している。また、貫通孔14aの前面開口は吐出口28を構成する。
さらに、先端部14は断熱性を有する樹脂により形成されており、金属メッキ層14c(図7)により被覆されている。
なお、本実施形態では、先端部14に使用した樹脂はポリアミドイミド樹脂であり、行った金属メッキ処理はNiッPメッキである。そして、金属メッキ層の厚さは1μm(マイクロメートル)以上3μm(マイクロメートル)以下とする。
また、この注入ノズル2には、図2で示すように、内筒部12の温度調節用筒部16の前端部、並びに装着用筒部17の前後各端部の各外周面に形成された凹溝36a,36b,36cにそれぞれOリングが取着され、内筒部12の外周面と外筒部13の内周面との間に前記Oリングが介在している。これにより、冷熱媒体用通路23aの形成位置の前方及び後方、樹脂導入孔32及び接続孔19の形成位置の前方及び後方、並びに冷熱媒体用通路23aの形成位置と樹脂導入孔32及び接続孔19の形成位置との間で、内筒部12の外周面と外筒部13の内周面との間の高い液密性又は気密性が確保できる。また、装着部21の前端部にはその外周の全周に亘る凹溝36dが形成され、この凹溝36dにもOリングが取着されている。
バルブピン38は、図5に示されるようにピン本体11と後端部に取り付けられた接続部40から構成される。バルブピン38は、筒体7の中空孔15(図4)の内径と合致する外径寸法を有する基体41の前面に、ピン本体11が接続されることで構成される。ピン本体11は、前記中空孔15の内径よりも小さい外径寸法を有する。ピン本体11の長さは、先端部14の前後方向の長さより大きく、中空孔15全体の前後方向の長さよりは小さい。そして、図2に示すように、バルブピン38の全長は、中空孔15の全長よりも長い。基体41の前端部側の外周には凹溝36eが形成され、凹溝36eにはOリングが取り付けられている。
ピン本体11の前端部の外周には、先端部14の貫通孔14aの内周面の形状と合致するテーパ状の当接面81が形成されている。ピン本体11の先端面には、凹部42が凹設されており、この凹部42に先端部材9が装着されている。
先端部材9は、凹部42と合致する形状を有するが、後端面の一部に後方に突出するスペーサ9a(図6)が形成されている。先端部材9は凹部42内に圧入されるなどして、ピン本体11に取り付けられる(図6)。このとき、先端部材9の後端面は、スペーサ9aが凹部42の底面と密接するが、スペーサ9aがない箇所では、凹部42の底面と先端部材9の後端面との間に中空部43が形成されている。
さらに、先端部材9は断熱性を有する樹脂で形成されており、金属メッキ層9b(図6)により被覆されている。なお、本実施形態では、先端部材9に使用した樹脂はポリアミドイミド樹脂であり、行った金属メッキ処理はNiッPメッキである。そして、金属メッキ層の厚さは1μm(マイクロメートル)以上3μm(マイクロメートル)以下とする。
接続部40は基体41よりも大きな外径寸法を有する。この基体41の後端側には連結部66が設けられている。
接続部40にはその外周面に開口する冷熱媒体供給孔29b及び冷熱媒体導出孔30bが形成されており、バルブピン38内には前記冷熱媒体供給孔29b及び冷熱媒体導出孔30bに連通する冷熱媒体用通路23bが形成されている。この冷熱媒体用通路23bが、バルブピン38の温度を調節する温度調節手段3を構成する。また、バルブピン38の内部には仕切り部44が形成されている。冷熱媒体供給孔29b及び冷熱媒体導出孔30bは、接続部40の外周面の二つの開口を連通する貫通孔45が仕切り部44で仕切られることで形成されている。また、冷熱媒体用通路23bは、貫通孔45からピン本体11の前端部で折り返す略U字状に形成されている。この冷熱媒体用通路23bの一端が冷熱媒体供給孔29bに連通し、他端が冷熱媒体導出孔30bに連通している。
なお、バルブピン38の後端には連結部66が設けられており、連結部66は、バルブピン38を駆動する駆動源(図示せず)と連結可能である。この連結はネジ閉め等の適宜の手段によって行われる。バルブピン38は駆動源と連結することにより、進退駆動が可能になる。
また金型4は、図1に示す様に、上型60と下型61を有し、上型60と下型61の間にキャビティ5が形成される。そして、下型61にはキャビティ5と連通する注入口70が設けられている。この注入口70は注入ノズル2の装着部21を挿入可能であると共に、注入ノズル2を取り付けるネジ等の係合手段(図示せず)を有する。
次に、本発明の注型成形装置1の組み立て構成について述べる。
図4に示されるように、外筒部13の装着孔20の前端側に先端部14を装着する。このとき鍔部14bが係止部24に当接している。次に、外筒部13に内筒部12を挿入する。その結果、内筒部12と外筒部13は略一体となっており、筒体7が形成される。
この筒体7(内筒部12)の中空孔15にバルブピン38を挿入する。なお、バルブピン38と筒体7はネジ等の係合手段(図示せず)で連結する。
ここで、バルブピン38の基体41は中空孔15と連通する接続孔19の後方側に配され、この基体41の外周面(凹溝36eに設けたOリング)が中空孔15の内周面と密接している。一方バルブピン38のピン本体11の外面と中空孔15の内面との間には隙間が形成され、この隙間によって注入路51が構成されている。これにより、冷熱媒体用通路23aを有する筒体7が注入路51の外側に配される。注入路51の後端は接続孔19を介して樹脂導入孔32に連通し、注入路51の前端は先端部14の貫通孔14aを介して吐出口28に連通している。ちなみに、図7に示されるように先端部14は、金属メッキ層14cにより覆われている。
また、バルブピン38は、図示しない駆動源によって中空孔15内を進退駆動することで、吐出口28を開閉可能である。即ち、バルブピン38が後退すると、図3に示すように、バルブピン38の先端(前端)の当接面81が、先端部14の貫通孔14aの内壁を形成する面から後方に離間する。そのことにより、吐出口28が開放され、注入路51が吐出口28を介して外部に連通する。一方、バルブピン38が前進すると、図2に示すようにバルブピン38の当接面81が先端部14に当接し、吐出口28が閉塞される。なお、バルブピン38の先端部材9は、図7に示されるように金属メッキ層9bにより覆われている。
さらに、図1に示される様に、筒体7の樹脂導入部31に注入ホース57を接続する。その際、注入ホース57の中空孔と樹脂導入孔32、及び接続孔19は連通している。即ち、注入ホース57は、樹脂導入孔32と接続孔19を介して、注入路51に熱硬化性樹脂を流入可能に繋がっている。なお、注入ノズル2(樹脂導入部31)と注入ホース57との接続にあたっては、例えば、注入ホース57に装着された締結具58の端面(図1で見て下面)と注入ノズル2の樹脂導入部31の端面とを突き合わせ、締結具58と樹脂導入部31とを接合部材(図示せず)で接続する。
加えて、注入ノズル2の装着部21を、上型60と下型61を有する金型4の注入口70に挿入すると共に、ネジ等の接合手段により取り付ける。このことにより、注入ノズル2及び注入ホース57を介して、金型4内のキャビティ5と注入タンク(図示せず)とが接続される。
また、注入ノズル2の各冷熱媒体供給孔29a,29bには冷媒又は熱媒供給用の配管をそれぞれ接続する。そして、各冷熱媒体導出孔30a,30bには冷媒又は熱媒導出用の配管をそれぞれ接続する。なお、冷媒や熱媒には水や蒸気など適宜のものが使用される。
続いて、この注型成形装置1を用いた熱硬化性樹脂の注型成形について説明する。
まず、注入ノズル2のバルブピン38は後退させておき、吐出口28を開放しておく(図3)。
この状態で注入タンク内の成形材料の熱硬化性樹脂(以下成形用樹脂)にエア圧をかけると、注入ホース57及び注入ノズル2を介して金型4内のキャビティ5に成形用樹脂が注入され、キャビティ5内に成形用樹脂が充填される。注入ノズル2内では、成形用樹脂は樹脂導入孔32、接続孔19を介して、注入路51に供給され、この注入路51から吐出口28を介して、金型4に流入する。この間、キャビティ5内の空気は金型4に設けられた空気抜き孔(図示せず)から外部に放出される。したがって、キャビティ5内に成形用樹脂を十分に充填することができる。
キャビティ5への成形用樹脂の充填が終了したら、バルブピン38を前進駆動させて吐出口28を閉塞する。注入ノズル2の注入路51内には、金型4へ注入されなかった熱硬化性樹脂が残存する。続いて、ヒータ等の加熱部材により金型4を加熱することで、キャビティ5に充填された成形用樹脂を硬化する。
また、金型4内の成形用樹脂が収縮し、成形用樹脂を追加する必要が生じた場合には、注入ノズル2のバルブピン38を後退させて吐出口28を開放し、キャビティ5に注入ノズル2から成形用樹脂を追加充填する。続いて、ピン本体11を前進させて吐出口28を閉塞し、再び、キャビティ5に充填された成形用樹脂を加熱し硬化させる。
ここで、金型4内で成形用樹脂が加熱される際、筒体7及びバルブピン38の各冷熱媒体供給孔29a,29bに接続された配管から冷媒や熱媒を供給することにより、注入ノズル2内の温度調節を行うことができる。冷熱媒体供給孔29aから筒体7に供給された冷媒または熱媒は、注入路51の周囲を囲む筒体7の冷熱媒体用通路23aを流通し、冷熱媒体導出孔30aから外部へ導出される。これにより注入路51の外周を囲むように配された筒体7が冷却または加熱される。そのことにより注入路51内の成形用樹脂が冷却または加熱され、成形用樹脂の温度調節がなされる。
また、バルブピン38の冷熱媒体供給孔29bから供給された冷媒または熱媒は、バルブピン38の冷熱媒体用通路23bを流通し、冷熱媒体導出孔30より外部へ導出される。これにより注入路51の内側に配されたバルブピン38が冷却又は加熱され、更に注入路51内の成形用樹脂が冷却または加熱され、成形用樹脂の温度調節がなされる。
ここで、冷媒や熱媒の温度は成形用樹脂の種類や、金型4の形状や温度により適宜設定されるものとする。さらに、冷熱媒体供給孔29a,29bに供給する冷媒や熱媒の組み合わせは任意である。つまり、冷熱媒体供給孔29aに冷媒,冷熱媒体供給孔29bに熱媒を供給してもよいし、冷熱媒体供給孔29aに熱媒,冷熱媒体供給孔29bに冷媒を供給してもよい。また、冷熱媒体供給孔29a,29bの両方に冷媒または熱媒を供給してもよい。
さらに、この注入ノズル2は、その先端部分が金属よりも断熱性の高い部材で形成されているため、キャビティ5内の成形用樹脂から注入ノズル2及び注入ノズル2内の成形用樹脂への熱の伝達が抑制され、これにより注入ノズル2内の温度調節を更に効果的に行うことができる。
具体的に説明すると、筒体7には先端部14が取り付けられているので、キャビティ5内の成形用樹脂から先端部14を介した筒体7への熱の伝達が抑制されて、筒体7の温度上昇が抑制され、注入路51内の成形用樹脂の温度上昇も抑制される。
加えて、バルブピン38のピン本体11の先端には金属よりも断熱性の高い材質で形成された先端部材9が取り付けられているので、キャビティ5内の成形用樹脂から前記先端部材9を介したピン本体11への熱の伝達が抑制されて、バルブピン38の温度上昇が抑制され、注入路51内の成形用樹脂の温度上昇も抑制される。更に、ピン本体11と先端部材9との間には前述の通り空気層が形成されているため、この空気層によっても熱の伝達が抑制され、バルブピン38の温度上昇がより抑制される。
これらから、不必要な温度上昇を抑制することで、注入ノズル2内の成形用樹脂に対して、冷熱媒体用通路23a,23bを流れる冷媒または熱媒以外の温度変化の要因による温度変化が小さくなるので、温度調節を更に効果的に行うことができる。
本発明の注型成形装置1は、注入ノズル2内の温度調節を行うことができるので、注入ノズル2内の成形用樹脂の硬化の抑制が可能である。したがって、硬化した樹脂により注入路51に詰まりが生じることが抑制されるため、金型4内の成形用樹脂が収縮した等の成形用樹脂を追加する必要の生じた場合に成形用樹脂を円滑に供給可能である。
さらに、成形後の注入ノズル2の洗浄時において、注入路51の詰まりが抑制されているため洗浄が容易になる。
さらに、注入ノズル2は、先端部14とバルブピン38の先端部材9を金属メッキ層で覆っているため、金型4内のキャビティ5に充填された成形用樹脂の注入ノズル2への付着を抑制できる。また、注入ノズル2に前記成形用樹脂が付着した場合においても、付着した成形用樹脂を容易に拭き取ることができるので注入ノズル2の洗浄が容易になる。
具体的に説明すると、仮に先端部14と先端部材9を金属メッキ層で覆わなかった場合、先端部14と先端部材9は断熱性樹脂により形成されているため、成形用樹脂は断熱性樹脂に接触する。ここで、樹脂と樹脂の組み合わせは、金属と樹脂の組み合わせに比べてなじみやすいため、成形用樹脂が先端部14と先端部材9に強固に付着する。したがって、先端部14と先端部材9を金属メッキ層で覆うことにより、成形用樹脂の注入ノズル2への付着を抑制できる。
1 注型成形装置
2 注入ノズル
4 金型
5 キャビティ
9 先端部材
9b 金属メッキ層
11 バルブピン
14 先端部
14c 金属メッキ層
51 注入路

Claims (3)

  1. 熱硬化性樹脂を注型成形するための金型に装着され、前記金型内のキャビティに連通して前記キャビティへ熱硬化性樹脂を注入する注入ノズルを備えた注型成形装置であって、前記注入ノズルの先端を断熱性樹脂で形成すると共に、金属メッキ層で被覆したことを特徴とする注型成形装置。
  2. 前記注入ノズルは、前記キャビティに連通する熱硬化性樹脂の流路である注入路と、前記注入路に配されるバルブピンを有しており、前記バルブピンの先端を断熱性樹脂で形成すると共に金属メッキ層で被覆したことを特徴とする請求項1に記載の注型成形装置。
  3. 請求項1又は2に記載の注型成形装置を用いて熱硬化性樹脂を注型成形することを特徴とする注型成形方法。
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