JP5166905B2 - 有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法および評価された有機光学結晶 - Google Patents

有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法および評価された有機光学結晶 Download PDF

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本発明は、有機光学結晶にレーザー光を照射した際のレーザー被照射耐性を評価する方法およびその評価方法によって評価された有機光学結晶、およびその応用に関する。
有機光学結晶として、スチルバゾリウム誘導体、およびスチルバゾリウム誘導体であるDAST(4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウムトシレート)結晶、DASC(4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウム−p−クロロベンゼンスルホネート)結晶、MC−PTS(メロシアニン−p−トルエンスルホン酸)結晶、またMMONS(3−メチル−メトキシ−4’−ニトロスチルベン)結晶、DAD((−)4−(4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’―ヒドロキシプロピルアミノ)シクロブテン−3,4−ジオン)結晶およびLAP(L−アルギニン ホスフェート モノ−ハイドレート)結晶、pNA(4−ニトロアニリン)、MNA(2−メチル−ニトロアニリン)結晶等の各種有機結晶が知られており、無機光学結晶と比較して高い非線形性を有し、光損傷のしきい値も高いため波長変換素子、光素子等への応用が期待されている。
これら有機光学結晶のなかでも有機非線形光学結晶としてスチルバゾリウムカチオン誘導体であるDAST結晶、DASC結晶、MC−PTS結晶は、その非線形光学効果や電気光学効果を利用して、テラヘルツ波発生装置、テラヘルツ波検出素子および高感度電界センサー等への適用が期待されており、様々な研究開発が行われている。
これまでに、DAST結晶においては欠陥のない均一な結晶を提供するものとして、結晶全体に亘って均一な電気光学的特性を有する結晶(特許文献1)、過飽和溶液から溶質を析出させる際、磁場を作用させ高密度に配向した結晶構造に成長させる磁場印加法(特許文献2)、またテラヘルツ波発生装置に使用した場合に、テラヘルツ波出力が減衰しない結晶として、結晶内部の劈開面上に直線状欠陥が存在しない結晶(特許文献3)が提案されている。
一般に、サブミリ波から遠赤外域を含む周波数領域(0.1〜100THz)はテラヘルツ電磁波領域と総称され、光波と電波の境界に位置する。このテラヘルツ波は、電磁波として情報通信分野だけでなく、その性質、例えばX線の1/100万のエネルギーを有し、人体に安全で、紙やプラスチック材料などをよく透過し、金属は透過しない性質により、隠匿物の非接触・非破壊で簡便に検査する必要のある安全・防犯分野、薬物や化合物の水分量の差に敏感に反応するので、生体分子や各種化合物の分析ツール、悪性腫瘍の早期発見、その他半導体LSIの内部構造の欠陥検査、ウエハーの物性評価などその応用は広範囲にわたるものである。
テラヘルツ波発生装置は、レーザー照射器から照射されたレーザーにより二波長パラメトリック発振器において波長が異なる二つの電磁波が発生し、前記二つの電磁波が集光レンズを介して差周波発生素子に入射され、前記差周波発生素子から前記二つの電磁波の差周波に対応する電磁波(テラヘルツ波)が発生するという構成が一般的であり、前記差周波発生素子として、前記有機非線形光学結晶が使用される。
前記レーザー照射器から照射されたレーザーを有機非線形光学結晶に照射するが、この際に結晶内部に損傷が生じてしまう場合があり、結晶のレーザー耐性等の品質が問題となっている。さらに、損傷の発生パターンには結晶成長方法、成長時の条件などにより該結晶による個体差が生じてしまう。
このことは、テラヘルツ波発生装置においては、差周波発生素子として用いる有機非線形光学結晶を使用してみないとレーザー耐性がある結晶なのか、ないものか判断することができないという問題が生じていた。即ちレーザー照射前に確実に結晶のレーザー耐性等の品質を確認する必要が生じてきているが、これまでに、有機光学結晶のレーザー耐性の評価方法についての検討は全くされていなかった。
一方、近年のバイオテクノロジー分野の発展に伴い、生体高分子について、迅速且つ簡便に結晶構造を解析できる手法を開発する必要が高まってきている。生体高分子の結晶構造解析において、解析精度は用いる結晶の品質によって左右され、構造解析の際には、一般的に、高分解能データの得られる結晶が良質とみなされ、構造解析に付随する問題であるデータ量の削減と所要時間の短縮化のためには、いずれの結晶を解析に用いるかを決定するため、結晶品質の予備評価が不可欠である。そこで、生体高分子の結晶構造解析に用いる結晶の品質を迅速且つ簡便に評価する方法(特許文献4)も提案されている。
しかし、ここでは、あくまでも生体高分子の結晶構造解析に用いる結晶の品質を迅速且つ簡便に評価するものであって、有機光学結晶のレーザー照射耐性を評価することは何も示されていない。
特開2004−107104号公報 特開2004−205531号公報 特開2007−232936号公報 特開2005−3489号公報
本発明は、有機光学結晶にレーザー光を照射して連続的に使用するめに、あらかじめレーザー照射前に非破壊で有機光学結晶のレーザー被照射耐性を評価する方法を確立することを課題とし、またその評価方法によって評価されたレーザー被照射耐性を有する有機光学結晶およびその応用を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、有機光学結晶にレーザーを照射する前に回折解析工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価する方法を発明するに至った。また当該有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法により、レーザー被照射耐性が評価された有機光学結晶およびその応用を発明するに至った。
さらに本発明者らは、有機光学結晶にレーザーを照射する前にレーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データと該当評価対象である結晶試料の回折解析データとを比較する回折解析工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価する有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法を発明するに至った。
また、有機光学結晶にレーザーを照射する前にレーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データにより求めた温度因子と該当評価対象である結晶試料の回折解析データにより求めた温度因子とを比較する工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価する有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法を発明するに至った。
即ち、本発明は、
[1]有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法において、有機光学結晶にレーザーを照射する前に回折解析工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価することを特徴とする有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
[2]前記回折解析工程が、レーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データと比較することにより、結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価することを特徴とする[1]に記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
[3]前記回折解析工程が、温度因子を測定する工程を含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
[4] 前記有機光学結晶が、スチルバゾリウム誘導体からなる結晶であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
[5]前記有機光学結晶が、スチルバゾリウムカチオン誘導体であるDAST、DASCまたはMC−PTS結晶のいずれかから選択される少なくとも一つの結晶であることを特徴とする [1]〜[4]のいずれかに記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載されたレーザー被照射耐性の評価方法により、レーザー被照射耐性が評価された有機光学結晶。
[7][6]に記載された有機光学結晶を、構成材料として含むことを特徴とする電気光学素子。
[8]前記電気光学素子が、テラヘルツ波発生用、テラヘルツ波検出用、高感度電界センサー用、高速光変調器用、電界プローブ用、電気光学サンプリング用、2次元電界マッピング用あるいは空間電界検出用のいずれかである[7]に記載の電気光学素子。
本発明により、有機光学結晶にレーザーを照射する前にレーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データと比較するという簡単な回折解析工程により、あらかじめ非破壊かつ簡便な手法でレーザー被照射耐性を評価する方法を確立することができたので、使用前に有機光学結晶のレーザー被照射耐性等の品質を判断することができ、またその評価方法によって評価されたレーザー被照射耐性を有する有機光学結晶を非破壊で容易かつ簡便に提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法において評価しうる有機光学結晶には、下記式1に示すスチルバゾリウム誘導体結晶がある。このスチルバゾリウム誘導体は、−X、−YおよびZの組み合わせで各種誘導体が構成されている。またMMONS(3−メチル−メトキシ−4’−ニトロスチルベン)結晶、DAD((−)4−(4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’―ヒドロキシプロピルアミノ)シクロブテン−3,4−ジオン)結晶およびLAP(L−アルギニン ホスヘート モノ−ハイドレード)結晶、pNA(4−ニトロアニリン)、MNA(2−メチル−ニトロアニリン)結晶等の各種有機結晶がある。
そのなかでも有機非線形光学結晶として有用な下記式1で示されるスチルバゾリウム誘導体からなる結晶を用いて評価することができる。
*誘導体分子中に少なからず1つ以上の重水素(D)が含まれている物質も含む。
特に、スチルバゾリウム誘導体結晶のなかでも上記X=9、Y=イ、Z=bであるDAST(4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウムトシレート)結晶、上記X=9、Y=イ、Z=cであるDASC(4−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリウム−p−クロロベンゼンスルホネート)結晶、上記X=1、Y=イ、Z=bであるMC−PTS(メロシアニン−p−トルエンスルホン酸)の単結晶を評価するのが、幅広い用途に利用される有用な有機非線形光学結晶を評価できる点で最も好ましい。
本発明の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法において、特にテラヘルツ波発生用に使用するレーザーとしては、有機光学結晶に照射したときテラヘルツ波を発生させることができるものであればいかなるものでもかまわない。例えばレーザー光の光源にはNd;YAGレーザーを用いた波長1475nm、1493nm、パルス幅15ns/pulseのレーザーや、Nd;YAG/SHGレーザーを用いた波長532nm、パルス幅10ns/pulseのレーザーなどがある。
本発明の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法において、有機光学結晶にレーザーを照射する前に行う評価方法で用いる回折解析工程とは、結晶構造の回折解析として知られているX線構造解析、中性子構造解析、電子線構造解析のいずれでもよく、結晶構造の平均構造、格子振動が解析できるものならばいずれでもよい。
本発明者らは、有機光学結晶のうちDAST結晶について中性子構造解析を行って結晶品質を評価したところ、中性子構造解析による水素原子情報が各種結晶に応じて異なることを見出した。特にDAST結晶中の水素原子位置を規則構造として特定し、各原子の熱振動を異方性温度因子として求めることができた。
DASTにはメチル基が4つあるがC2部位のメチル基の水素原子は不協和(ディスオーダー)を起こしていたため、残る3つのメチル基の水素原子団をH1、H16、H17(式2参照)として中性子構造解析により温度因子データを求めた。なお、ここではDAST化学構造式2中、左上のメチル基の水素原子をH1、右端のメチル基の水素原子をH16、中間位のメチル基の水素原子をH17としている。
結晶中における原子は、現実には静止しているのではなく熱振動により動いている。そのため、特定の線源(中性子、X線、電子線)を用いた回折解析により得られた結晶構造因子F(h k l)は結晶中の熱振動の効果を含んでいる。熱振動を含めた構造因子は、
と表せる。ここで、Tは熱振動を示す。
熱振動が等方的とみなせる場合には
T=exp(−8πUsin2θ/λ)・・・(1.2)
であり、Uを等方性温度因子という。ただし、一般的には熱振動は方向ごとに異なるので、六つの変数を使って次のように表す。
T=exp{−2π2(U112a*2+U22k2b*2+U33l2c*2+2U12hkab+2U13hlac+2U23klbc)}・・・(1.3)
ここで、Uijを異方性温度因子と呼ぶ。なお計算の便宜上、次のように定義された温度因子を用いることもある。
T=exp(―Bsin2θ/λ2)
=exp{−(B11h+B22k+B33l+2B12hk+2B23kl +2B31lh)}・・・(1.4)
式(1.3)と(1.4)の比較により、等方性温度因子および異方性温度因子は
U=B/(8π)・・・(1.5)
ij=Bij/(2πai *aj *) (i,j=1,2,3)・・・(1.6)
の関係で結びつく。ここで、a1 ,a2 、a3 はそれぞれ逆格子定数a、b、cを示す。
このことから、本発明においては、特定の線源(中性子、X線、電子線)を用いた回折解析により得られる温度因子として等方性温度因子または異方性温度因子のいずれかの値を結晶の耐久性の指標として取り扱うことが可能である。
中性子構造解析装置は、ほぼ光速まで加速させた陽子を標的となる結晶の原子核に衝突させることにより、中性子等の二次粒子を発生させ、これらの粒子を利用して、原子や分子の構造・配列を解析することのできる装置である。大強度陽子加速器施設で発生した中性子を利用し回折中性子線を中性子検知器で検出することを、結晶に対して当てる中性子角度を変化させて繰り返し、収集した回折データを解析することで、水素原子位置を含めた結晶構造を決定することができる。
本発明者らは温度因子データを求めた結晶試料にテラヘルツ波発生用に使用するレーザー光を、レーザー照射により結晶に損傷が生じるまでレーザー照射を繰り返し、損傷が生じるピークパワー密度を調べて、中性子構造解析による温度因子データと対比したところ、レーザー被照射耐性のある結晶と、レーザー被照射耐性のない結晶即ち結晶に損傷がある結晶とを区別することが出来た。
このことは、有機光学結晶にレーザーを照射する前にレーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データと該当評価対象である結晶試料の回折解析データとを比較する回折解析工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価する有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法が見出せたものである。
また、有機光学結晶にレーザーを照射する前にレーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データにより求めた温度因子と該当評価対象である結晶試料の回折解析データにより求めた温度因子とを比較する工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価する有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法が見出せたものである。
本明細書において、レーザー被照射耐性のある結晶とは、一定条件のレーザー照射を行ったときに得られるTHz波出力において、同測定時に観測された最大THz波出力を用いて各出力値を割ることで算出した値が、照射開始から5分間以内に、連続して20秒以上、0.5以下に減衰しない結晶である。
また、レーザー被照射耐性のない結晶とは、一定条件のレーザー照射を行ったときに得られるTHz波出力において、同測定時に観測された最大THz波出力を用いて各出力値を割ることで算出した値が、照射開始から5分間以内に、連続して20秒以上、0.5以下に減衰する結晶である。
ここで、0.1THz〜10THzの領域を1回分光するために要する測定時間は5分であり、実用性の観点から1測定以上可能な結晶を評価するためにレーザー照射時間を5分とした。
更に、本発明者らは、この中性子構造解析により求めた温度因子データとX線構造回折解析によって求めた温度因子との間にも相関関係があり、DAST結晶をX線構造解析することにより等方性を有するメチル基の平均的な配置が解析され、このX線回折解析結果により、レーザー被照射耐性のある結晶と、レーザー被照射耐性のない結晶即ち結晶に損傷がある結晶とを区別することが出来た。
通常、X線、中性子線、電子線などを用いた結晶構造解析からは、温度因子と呼ばれる原子の平均位置からの平均二乗変位に相当する量が得られ、これを分子全体について解析することによって剛体振動、分子内部運動のような分子全体にわたっての動的状態を知ることができる。これまでは、有機光学結晶の品質評価はレーザー耐性の観点から検討されていなかったので、この結晶構造解析による温度因子を利用したレーザー耐性評価はなされていなかったものである。
結晶構造解析により求められた原子の温度因子を用いて分子運動を解析する方法では、剛体振動解析の手法が用いられる。この方法は、個々の原子の異方性温度因子から分子全体もしくは部分の剛体振動を解析するものである。これにより、分子の回転運動、並進運動のパラメーターを得ることができる。
ここで言う異方性温度因子とは、原子振動を座標軸であるx、y、z方向の成分を用いて表したものであり、数学的にはテンソルで表示され、楕円体として可視化することができる。中性子構造解析を行うことにより水素原子における異方性温度因子を精度よく得ることができる。これに対して、等方性温度因子は、x、y、z方向の成分の平均である振動の大きさに相当する量であり方向性を持たないものであり、特定の線源(中性子、X線、電子線)を用いた構造解析を行うことにより得ることができる。
本発明では、DAST結晶の異方性温度因子と等方性温度因子との間には相関関係があり、かつ温度因子と結晶の損傷関係にも相関関係があり、レーザー被照射耐性のある結晶と、レーザー被照射耐性のない結晶即ち結晶に損傷がある結晶とを区別することができるとの知見を得て、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法を確立したものである。
本発明において、X線回折法における測定条件は特に限定しない。例えば、対象となるDAST結晶における測定可能なブラッグ条件を満たす波長と、測定可能となる強度とをもち、扱いやすいX線が選択される。例えばCuKα線等を任意の強度で用いることができる。X線構造解析によって、DAST結晶構造は、空間群Cc.格子定数a[Å]=10.365、b[Å]=11.322、c[Å]=17.893、β[dcg.]=92.24、V[Å3]=2098.2、Z=4とされている。
X線回折法により測定した回折角と回折線の幅との関係より温度因子を算出する方法、および中性子回折法により測定した回折データを元にした構造解析から温度因子を算出する方法としては特に限定しないが、Wilson Plot法が挙げられる。
本発明は、上記に記載されたいずれかのレーザー被照射耐性の評価方法により、レーザー被照射耐性が評価された有機光学結晶、及びレーザー被照射耐性が評価された有機光学結晶を、構成材料として含む電気光学素子にも関する。更に、電気光学素子が、テラヘルツ波発生用、テラヘルツ波検出用、高感度電界センサー用、高速光変調器用、電界プローブ用、電気光学サンプリング用、2次元電界マッピング用あるいは空間電界検出用のいずれかに使用できる有機光学素子にも関する。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。本発明の有機光学単結晶の代表例であるDAST結晶を用いて以下に説明する。
[参考例1]
DAST単結晶の製造例を示す。
N−10、D−neu―2結晶の育成方法
(種結晶の作製)
DAST単結晶は、種結晶を育成することで得た。DAST種結晶は、市販のDAST粉末(純度99.0%以上 第一化学薬品社製)10.4gに400gのメタノールを加えDAST溶液を調整した。次いで、この溶液を55.0℃まで攪拌しつつ昇温し、10時間55.0℃を維持し、DAST粉末を完全に溶解させた。その後調整した溶液を40mLずつ分注し種結晶用溶液とした。調整した種結晶用溶液は再度55.0℃まで昇温し、10時間55.0℃を維持した後に、23.3℃まで降下させ種結晶を析出させた。
(単結晶の育成)
DAST単結晶の育成は、DAST粉末17.7gに400gのメタノールを加えDAST育成溶液を調整した。次いで、この溶液を55.0℃まで攪拌しつつ昇温し、10時間55.0℃を維持し、DAST粉末を完全に溶解させた。その後調整した溶液を280mLずつ分注し結晶育成用溶液とした。調整した結晶育成用溶液は再度55.0℃まで昇温し、10時間55.0℃を維持した。次いで、この溶液を44.8℃まで攪拌しつつ降下させ、その後30分維持し、支持体に付着させた種結晶を投入した。種結晶投入後、速やかに43.3℃まで降下させ、0.1℃/日の速度で溶液温度を降下させながら、40日間結晶を育成した。
N−11結晶の育成方法
(種結晶の作製)
前述の種結晶の作製方法に記載の各工程を、[100]方向が磁場方向と平行となるように5T(テスラ)の磁場を印加し種結晶を析出させた。
(単結晶の育成)
上記方法にて作製した磁場印加種晶を用い、前述の単結晶の育成方法と同じ方法で育成した。
上記で得たN−10、D−neu−2及びN−11結晶は、洗浄した後、実施例の中性子構造解析に用いた。
参考例1により得られた各DAST単結晶のサイズは次のとおりである。
[実施例1]
(中性子構造解析装置、実験条件)
中性子回折測定は、日本原子力研究開発機構保有のJRR−3内のBIX−3を用いて行った。結晶の方位を手動で変えながら、全部で3通りの方位について、1.5°の振動写真をそれぞれ120枚、60枚、60枚ずつ測定した。1枚当たりの露光時間は10分とし、測定時間は30時間であった。得られたデータを元にSHELXLを用いて構造解析を行った。
中性子構造解析により得られた結晶構造パラメーターは、空間群Cc.格子定数a[Å]=10.306、b[Å]=11.273、c[Å]=17.799、β[dcg.]=92.34、V[Å3]=2066.16、Z=4であった。その後DAST結晶中の水素原子位置を規則構造として特定し、各原子の熱振動を異方性温度因子として求めた。
THz出力は焦電素子(DTGS(deuterium triglycine sulfate))により検出を行った。
DAST単結晶のLotN-10及びLotN-11について、レーザー照射前の各メチル基水素原子における温度因子の平均値を求めた。その結果は表2に示す通りであった。
次に、N−10、N−11に対して、DAST単結晶の透過性が良好な部位に、波長λ=1475nm、λ=1493nm、パルス幅15ns/pulse、繰り返し周波数50Hz、初回のビームパワー密度を480MW/cmに設定したレーザー光を照射した。
図1に示すようにN−10に対して温度因子の小さかったN−11は、上記のレーザー光の照射によっても、1200秒(20分)間、THz出力の減衰が観察されなかった、その一方、N−10は、241秒から242秒の間に50%THz出力の減衰が観察された。
DAST単結晶のLotN−10について、レーザー照射前後の各メチル基水素原子における温度因子の平均値を表3に示す。
表3に示すように、241秒〜242秒の間に、THz出力が50%減衰したN−10のレーザ照射後の温度因子は、照射前に比べて、増加していた。
以上より、各結晶固体におけるレーザー照射耐性と温度因子との間には相関関係があり、レーザー照射による耐性がないDAST結晶では、レーザー照射の前後で温度因子が増加することが観察された。
[実施例2]
実施例1のレーザー照射条件でN−11と同様に1200秒(20分)間、THz出力の減衰が観察されなかったD−neu−2の同一結晶固体について、照射するレーザー光を波長λ=1475nm、λ=1493nm、パルス幅15ns/pulse、繰り返し周波数50Hz、初回のビームパワー密度を1.5GW/cmにパワーアップして再度レーザー照射を行い、その後の温度因子を測定した。
図2に示す通り、D−neu−2結晶は、2回目のレーザー照射であり、かつパワーアップしたレーザー光を照射しているにもかかわらず、1800秒(30分)間、THz出力を維持した。
パワーアップしたレーザー照射後の温度因子の測定値を表4に示した。
レーザー照射後のD−neu−2の温度因子は、照射されたレーザーがパワーアップしているにもかかわらず、N−10の温度因子よりも小さい値であった。
実施例1,2に基づき、「5分間レーザー照射を行ったときに得られるTHz波出力において、同測定時に観測された最大THz波出力で各出力値を割ることで算出した値が、連続して20秒以上、50%以下に減衰しないこと」をレーザー耐性評価の規定値として、レーザー被照射耐性を評価するとDAST結晶のレーザー被照射耐性は、LotD-neu-2またはN-11では、ビームパワー密度を480MW/cm最大20分確保でき、D−neu−2ではさらにパワー密度1.5GW/cmで30分の耐久性があり、LotN-10に比べて十分耐レーザー性を有するものであると評価することができる。このことは、一般的に結晶品質がよく密な結晶は熱振動に基づく温度因子が、結晶品質が悪い結晶に比べて小さくなるものであり、DASTも同じ傾向であることが理解できた。
すなわち、ビームパワー密度を480MW/cm最大20分確保でき、パワー密度1.5GW/cmで30分の耐久性がある結晶(LotD-neu-2またはN-11)を耐性結晶(標準結晶試料)とし、480MW/cmにおいて規定値を充たすことができなかった結晶を損傷結晶として評価すると、温度因子は、損傷結晶>耐性結晶(標準結晶試料)になっている。
このことは、DAST結晶の温度因子を回折解析工程により求め、その温度因子に応じて、DAST結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価することができるものである。即ち、レーザー被照射耐性を有する耐性結晶を標準結晶試料とし、あらかじめ中性子回折解析工程によりDAST結晶の温度因子を求めておき、今レーザー被照射耐性を有するか否かがわからない対象結晶試料の温度因子を回折解析工程で求め、標準結晶試料の温度因子より大きければ、損傷結晶として評価判断することができるものである。
特に、結晶構造の回折解析として知られているDAST結晶のX線回折解析に基づく温度因子と中性子回折解析に基づく温度因子との間にも、上記と同様な相関関係があることが測定の結果わかった。即ち、DAST結晶のX線回折解析に基づく温度因子を求めたところ、中性子回折解析工程によるDAST結晶の温度因子と同じことがいえた。
X線回折解析は中性子構造解析と異なり容易に解析することができるので、その温度因子データとレーザー被照射耐性を有する耐性結晶を標準結晶試料とし、あらかじめ中性子回折解析工程によりDAST結晶の温度因子を求めておき、今レーザー被照射耐性を有するか否かがわからない対象結晶試料の温度因子を回折解析工程で求め、標準結晶試料の温度因子より大きければ、損傷結晶として評価判断することができるものである。
温度因子と規定値は、レーザー耐性に関する所望の性能(出力値や照射時間等)に鑑みて、実験的に適宜設定することができる。また、この際、特定のメチル基を選択して規定することや各メチル基の平均値を用いるなども同様に選択して設定することが可能である。上記より、温度因子を測定することで、DASTのレーザー耐性を評価することができることがわかった。
本発明によれば、有機光学結晶にレーザー光を照射して連続的に使用するために、あらかじめ非破壊で有機光学結晶のレーザー被照射耐性を評価することができ、またその評価方法によって評価されたレーザー被照射耐性を有する有機光学結晶を幅広い分野で利用可能にすることができる。
本発明の結晶の損傷試験結果(ピークパワー密度480MW/cm 本発明の結晶の損傷試験結果(パワー密度1.5GW/cm

Claims (7)

  1. 有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法において、有機光学結晶にレーザーを照射する前に回折解析工程により、有機光学結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価することを特徴とする有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  2. 前記回折解析工程が、レーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の回折解析データと比較することにより、結晶のレーザー被照射耐性の有無を評価することを特徴とする請求項1に記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  3. 前記回折解析工程が、温度因子を測定する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  4. 前記回折解析工程が、温度因子を測定する工程を含み、
    前記有機光学結晶の温度因子が、レーザー被照射耐性を有する標準結晶試料の温度因子よりも大きい場合、前記有機光学結晶がレーザー被照射耐性のない結晶と判断することを特徴とする請求項3に記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  5. 前記有機光学結晶が、スチルバゾリウム誘導体からなる結晶であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  6. 前記有機光学結晶が、スチルバゾリウムカチオン誘導体であるDAST、DASCおよびMC−PTS結晶からなる群から選択される少なくとも一つの結晶であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機光学結晶のレーザー被照射耐性の評価方法。
  7. 有機光学結晶の製造方法において、請求項1〜6のいずれかに記載の方法により、前記有機光学結晶のレーザー被照射耐性を評価するレーザー被照射耐性評価工程を含むことを特徴とする有機光学結晶の製造方法。
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