JP5165280B2 - トンネル用防水シートの製造方法 - Google Patents
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Description
防水シートとしては、熱可塑性樹脂または加硫系合成樹脂のシートの少なくとも片面に、フッ素系樹脂架橋発泡体を積層した防水シート(特許文献1参照)、プロピレン単独重合体ブロックまたはエチレン含量5重量%以下のプロピレン−エチレンランダム共重合体ブロックAと、プロピレン含量10重量%以上のエチレン−プロピレンランダム共重合体ブロックBを有するブロック共重合体からなる防水シート(特許文献2参照)、酢酸ビニル含量の異なる2種以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物を主成分とする防水シート(特許文献3参照)などが知られている。
(1) 合成樹脂製の基材シートの表面に、二酸化珪素の含有量が90質量%以上で且つBET比表面積が80m2/g以上であるシリカを前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂に対して溶解作用を示す有機溶媒に分散させたシリカ分散液(a1)、または前記シリカ分散液(a1)中に前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤を更に含有させたシリカ分散液(a2)を塗布した後、加熱乾燥して、基材シートの表面から5〜30μmの深さにわたって前記シリカを30〜200mg/cm3で含有するシリカ含有表層を形成させることを特徴とする、シリカ含有表層を有する合成樹脂製のトンネル用防水シートの製造方法である。
(2) 基材シート及び基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤が、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる前記(1)のトンネル用防水シートの製造方法;
(3) 基材シートの表層部分を構成する合成樹脂および基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤が、酢酸ビニル由来の構造単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる前記(1)または(2)のトンネル用防水シートの製造方法;および、
(4) モルタル接着力が15N/cm以上のトンネル用防水シートを製造するものである、前記(1)〜(3)のいずれかのトンネル用防水シートの製造方法;
である。
(5) 合成樹脂製の基材シートとして、表層部分が酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなり且つ表層部分の下の部分がエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる基材シートを用い、当該基材シートの表面に、二酸化珪素の含有量が90質量%以上で且つBET比表面積が80m2/g以上であるシリカを分散液の質量に対して1〜20質量%の濃度で含有するシリカ分散液(a1)を2〜50g/m2の塗布量で塗布するか、または前記シリカ分散液(a1)中に酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を増粘剤として更に含有させたシリカ分散液(a2)を2〜50g/m2の塗布量で塗布した後、加熱乾燥して、基材シートの表層部分に、前記シリカを30〜200mg/cm3で含有するシリカ含有表層を基材シートの表面から5〜30μmの深さにわたって形成させる、前記(1)〜(4)のいずれかのトンネル用防水シートの製造方法である。
さらに、本発明の製造方法により得られるトンネル用防水シートは、大きな引張破断強力を有しているため、防水シートの施工時や施工後に防水シートに応力がかかっても、破損やその他の不具合が生じず、その優れた防水効果を長期にわたって維持することができる。
本発明は、合成樹脂製の基材シートの表面に、二酸化珪素の含有量が90質量%以上で且つBET比表面積が80m2/g以上であるシリカを前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂に対して溶解作用を示す有機溶媒に分散させたシリカ分散液(a1)、または前記シリカ分散液(a1)中に前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤を更に含有させたシリカ分散液(a2)を塗布した後、加熱乾燥して、基材シートの表面から5〜30μmの深さにわたって前記シリカを30〜200mg/cm3で含有するシリカ含有表層を形成させることを特徴とする、シリカ含有表層を有する合成樹脂製のトンネル用防水シートの製造方法である。
この本発明の製造方法により、コンクリートとの接着力に優れるトンネル用防水シートを、良好な工程性で円滑に製造することができる。
例えば、シリカブラックあるいはブラックシリカと呼ばれる黒鉛を含む珪素系鉱物は、その脱臭、抗菌、除湿作用を利用して住宅の床下に敷設されたりしているが、二酸化珪素含有量は80質量%程度であり、このようなものを用いてシリカ含有表層を形成しても、モルタル接着力が15N/cm以上のトンネル用防水シートは得られない。
本発明ではトンネル用防水シート(以下単に「防水シート」ということがある)におけるシリカ含有表層を形成するためのシリカとして、純度のより高いものがより好ましく用いられ、かかる点から、二酸化珪素の含有量が92質量%以上、特に95質量%以上のシリカが好ましく用いられる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体、特に酢酸ビニル単位を30質量%以上の割合で含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体は、コンクリートとの密着性に優れている。しかも、酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%以上、更には32質量%以上、特に32〜50質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体は、有機溶媒への溶解性にも優れている。
特に、増粘剤を更に加えたシリカ分散液(a2)を用いると、加熱乾燥後の基材シートの表層部に増粘剤として用いた重合体も堆積付着するために、シリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)がシリカ含有表層中に一層強固に保持される。
基材シートの表層部分が酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%未満のエチレン−酢酸ビニル共重合体から形成されている場合は、基材シートの表層部分が有機溶媒によって膨潤されにくくなるため、最表面から所定の深さの内部までシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)が均一に分散し且つ強固に保持されたシリカ含有表層が形成されにくい。
そのうちでも、本発明では、基材シートとして、表層部分が前記したエチレン−酢酸ビニル共重合体からなり、表層部分よりも下の部分もエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる合成樹脂製シートが好ましく用いられる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、引っ張り強度や引き裂き強度などが大きく、且つ伸長率が大きく、しかも押出成形やカレンダーロールなどでの成形加工が容易で、耐薬品性にも優れ、その上酢酸ビニル単位の共重合比率量を変えることで重合体の物性の調整が可能である。そのため、本発明の製造方法によって引張破断強力が10MPa以上で且つ引張破断伸度が300%以上の防水シートを製造しようとする際には、基材シートの表層部分だけでなく、当該表層部分よりも下の部分もエチレン−酢酸ビニル共重合体からなっている合成樹脂製シートを用いることが好ましい。
また、基材シートにおける表層部分(シリカ含有表層を形成する前の表層部分)の厚さは、0.05〜1mm、特に0.1〜0.5mmであることが、基材シートの表面にシリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)を塗布し加熱乾燥することで、シリカ含有表層を基材シートの表層部分に円滑に形成できる点から好ましい。
また、基材シートにおける表層部分よりも下の部分の厚さは、一般に0.5〜4mm、特に1〜2mmであることが、強度、加工性、耐引裂性などの点から好ましい。
シリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)におけるシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の含有量が少なすぎると、基材シートの表層部分に形成されるシリカ含有表層中でのシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の含有量が少なくなり過ぎて、トンネルを形成するコンクリートとの接着力の高い防水シートが得られなくなる。一方、シリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)におけるシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の含有量が多すぎると、シリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)の保存時にシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の沈降、凝集などが生じて保存安定性が悪くなり、しかもシリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)の粘度が高くなり過ぎて、シリカ分散液(a1)またはシリカ分散液(a2)を基材シートに塗布する際の作業性が低下したり、均一な塗布が困難になり、しかもシリカ分散液中の有機溶媒量の相対的な低下によって、有機溶媒による基材シートの表層部分の膨潤および/または溶解作用が低下して、シリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)が表層部分内に強固の保持されにくくなる。
基材シートの表層部分を形成している合成樹脂に対して溶解作用を示す有機溶媒にシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)を分散させたシリカ分散液(a1)またはそれに更に増粘剤を含有させたシリカ分散液(a2)を用いる本発明の方法に代えて、シリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)を水に分散させた水性のシリカ分散液またはそれに増粘用の重合体を更に添加した水性のシリカ分散液を用いた場合、或いは有機溶媒であっても基材シートの表層部分を形成している合成樹脂に対して溶解作用を示さないか又は溶解作用の小さい有機溶媒にシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)を分散させたシリカ分散液を用いた場合には、分散媒体である水または溶解作用の小さい有機溶媒が基材シートの表層部分を形成している合成樹脂に対する膨潤および/または溶解作用を持たないために、シリカが基材シートの表層部内に取り込まれた状態で基材シートに強固に保持されなくなり、トンネルを形成するコンクリートに対して高い接着力を有するトンネル用防水シートが得られなくなり、特に15N/cm以上のモルタル接着力を有するトンネル用防水シートを得ることは極めて困難である。
本発明の製造方法によってトンネル用防水シートを製造するに当たっては、最終的に得られるトンネル用防水シートにおいて、前記したシリカ含有表層におけるシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の含有量(濃度)が、40〜100mg/cm3の範囲になるようにすることが好ましく、45〜80mg/cm3の範囲になるようにすることがより好ましい。
また、本発明の製造方法によってトンネル用防水シートを製造するに当たっては、最終的に得られるトンネル用防水シートにおいて、シリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)を30〜200mg/cm3の濃度で含有するシリカ含有表層の厚さ(表面からの深さ)が6〜20μmの範囲になるようにすることが好ましく、7〜18μmの範囲になるようにすることがより好ましい。
また、トンネル用防水シートにおいて、シリカ含有表層にシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)の含有量(濃度)が30〜200mg/cm3であっても、シリカ含有表層の厚さ(表面からの深さ)が小さすぎると、コンクリートとの接着力が小さくなり易く(特にモルタル接着力が15N/cm未満になり易く)、一方前記シリカ含有表層の厚さが大きすぎると、シリカ含有表層内でのひび割れが生じ易い。
本発明の製造方法によって得られる15N/cm以上のモルタル接着力を有するトンネル用防水シートは、防水シート上に構築されるコンクリート構造物と全面にわたって強固に接着して、防水シートとコンクリート構造物との間に、地山や地盤などから滲み出た水の流路となる空隙が発生せず、長期にわたって良好な防水性を発揮することができる。
さらに、本発明の製造方法で得られるトンネル用防水シートでは、その引張破断伸度は特に制限されないが、300%以上、更には500%以上、特に750%以上であると、一層高い防水効果を得ることができる。
本発明の製造方法によって得られるトンネル用防水シートでは、引張破断強力および引張破断伸度の上限値は特に制限されないが、引張破断強力は用いる樹脂のコストの点から50MPa以下にすることが好ましく、また引張破断伸度は施工性の点から1000%以下であることが好ましい。
ここで、本明細書でいう防水シートの「引張破断強力」および「引張破断伸度」は、いずれも、JIS K6773に従って測定した引張破断強力および引張破断伸度を意味する。
本発明の製造方法によって得られる10MPa以上の高い引張破断強力を有するトンネル用防水シート、特に10MPa以上の高い引張破断強力と300%以上の高い引張破断伸度を有するトンネル用防水シートは、工事の際に打設コンクリートの圧力によって破れることがなく、しかも地盤の凹部で防水シートが突っ張って防水シートに局部的に応力がかかっても破損が生じない。その上、本発明の製造方法によって得られる前記した高い引張破断強力と高い引張破断伸度を有するトンネル用防水シートは、トンネルを構築した後に防水シートに応力などがかかっても破損が生じにくく、長期にわたって良好な防水性能を維持することができる。
以下の例において、シリカ中の二酸化珪素の含有量、シリカのBET比表面積、防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、防水シートにおけるシリカ含有表層の厚み、シリカ含有表層におけるシリカの含有割合および防水シートのモルタル接着力の測定並びにトンネル内部の漏水の有無の判定は次のようにして行った。
下記の数式(i)からシリカ中の二酸化珪素(SiO2)の含有量を求めた。
SiO2の含有量(質量%)=99.80(質量%)−(CA+CB+CC+D) (i)
[式中、CAはシリカ中のAl2O3の含有量(質量%)、CBはシリカ中のFe2O3の含有量(質量%)、CCはシリカ中のNa2Oの含有量(質量%)、Dはシリカを105℃で2時間加熱した後に更に1000℃で1時間加熱したときの加熱前のシリカの質量に対する減量率(質量%)を示す。なお、シリカ中のAl2O3、Fe2O3およびNa2Oの含有量は、蛍光X線を用いて測定した。また、上記の数式(i)において、SiO2の含有量を求める際の固定値を100質量%とせずに99.80質量%とした理由は、シリカ中に微量不純物(TiO2、CaO、MgOおよびSO4)が0.20質量%含まれているので、その微量不純物の含有量を差し引いた値を固定値として採用したことによる。]
株式会社島津製作所製の自動比表面積測定装置「ジェミニ2375」を使用して、BET法にてシリカのBET比表面積を測定した。
防水シートの引張破断強力および引張破断伸度は、いずれもJIS K6773に従って測定した。
具体的には、防水シートの引張破断強力は、JIS K6773の7の項に記載されている方法に従って、インストロン5566の試験機を用いて、温度20℃、湿度65%(RH)の条件で行った。
また、防水シートの引張破断伸度は、JIS K6773の7.6の項に記載されている方法に従って、インストロン5566の試験機を用いて、温度20℃、湿度65%(RH)の条件で行った。
以下の例で得られた防水シートを幅方向にミクロトームで切断し、その切断面を50cm間隔で電子顕微鏡(倍率1000倍)にて3カ所を写真撮影し(各箇所の写真撮影した幅の長さ=0.1mm)、各撮影箇所のシリカ含有表層の厚さ(深さ)を測定して、3カ所の平均値を採ってシリカ含有表層の厚みとした。
上記(4)で電子顕微鏡にて写真撮影した防水シートから、縦×横=3cm×3cm)の試験片を切り出し、その試験片をるつぼに入れて電気炉で800℃に加熱し、有機物をすべて気化させ、残った灰分に塩酸とモリブデン酸アンモニウムを加えて発色させ、濃度既知の試料から作製した検量線に照合して試験片中に含まれていたシリカの含有量を測定し(モリブデン青法)、下記の数式(ii)から防水シートのシリカ含有表層中のシリカの含有割合を求めた。なお、防水シートでは、シリカ含有表層よりも下の部分にシリカがふくまれていることがあるが、その量は極めて僅かであるため、シリカ含有表層よりも下方に含まれていたシリカもシリカ含有表層中に含まれていたものとして取り扱った。
シリカ含有表層中のシリカの含有割合(mg/cm3)=(W/V)×100 (ii)
[式中、W=試験片に含まれていたシリカの含有量(mg)、V=試験片におけるシリカ含有表層の体積=シリカ含有表層の厚さ(cm)×試験片の縦寸法(cm)×試験片の横寸法(cm)を示す。]
(i) 普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製の普通ポルトランドセメント)と、乾燥させた豊浦標準砂を、砂:セメント=2:1(質量比)の割合でよく混合し、それに水0.5質量部を加えてよく撹拌してモルタル液を調製した。
(ii) 防水シートから、長さ方向に沿って幅×長さ=4cm×16cmの長方形の試験片を切断・採取し、この試験片を、幅×長さ×深さ=4cm×16cm×4cmの金型の底に、モルタルを接着させる面を上に向けて敷設し、その上から上記(i)で調製したモルタル液を流し込み、撹拌・振動によりモルタル中の気泡を抜いた後、水分が蒸発しないように金型ごと密閉容器内に入れて、20℃にて28日間養生した。
(iii) 養生完了後、防水シートの接着したモルタル片を金型から取り出して、防水シートの接着した面を上にし、防水シートの長さ方向の一方の端部をモルタル片から2cm剥がし、その剥がした端部の幅方向に沿ってポリエステル製帆布(株式会社クラレ製「E5基布」よりなる片(幅×長さ=4cm×20cm)をホッチキスで外れないように強固に接続し、図1に示すように、180°の角度で、10mm/minの速度で、シートの長さ方向に2cm剥離が進むまで剥がし(他だしポリエステル製帆布片を接続するために剥離した長さ部分は除く)、その際に応力を継続して測定し、2cmの剥離が終了した後に平均剥離強力(N)をチャートから算出し、試験片の幅が4cmなので前記で算出した値を4で除して幅1cm当たりの剥離時の応力(N/cm)を求めた。1つの防水シートにつき3枚の試験片を切断・採取して、上記と同じ試験を行って、3枚の試験片の平均値をモルタル接着力とした。
地下20m地点で都市NATM工法によるウォータータイトトンネルを施工した。具体的には、図2に示すように、地下20mの地点に断面楕円形(長径約15m、短径約10m)の横穴を掘削し、その横穴のほぼ上半分にコンクリートを吹き付け、下半分にはコンクリートを打設し、そこに防水シート1のシリカ含有層を大気に向けて設置(シリカ含有層のない面をコンクリートに接触させて配置)し、その上をコンクリート2で覆った後(覆工コンクリートの厚さ約20cm)、ロックボルト3を打ち込んでトンネルを建設した。工事完了後に、地下水位を復元し、28日後にトンネル内部への漏水の有無を観察した。
[エチレン−酢酸ビニル共重合体]
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(I):
三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスEV45LX」
(酢酸ビニル単位の含有割合=46質量%、エチレン単位含有割合=54質量%、MFR=2.5g/10分)
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(II):
東ソー株式会社製「ウルトラセン631」(酢酸ビニル単位の含有割合=20質量%、エチレン単位含有割合=80質量%、MFR=1.5g/10分)
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(III):
東ソー株式会社製「ウルトラセン6M51A」(酢酸ビニル単位の含有割合=15質量%、エチレン単位含有割合=85質量%、MFR=0.6g/10分)
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(IV):
大日本インキ株式会社製「エバフレックス420P」(酢酸ビニル単位の含有割合=60質量%、エチレン単位含有割合=40質量%、MFR=15g/10分)
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(V):
三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスP1905」(酢酸ビニル単位の含有割合=19質量%、エチレン単位含有割合=81質量%、MFR=2.5g/10分)
○エチレン−酢酸ビニル共重合体(VI):
三井デュポンポリケミカル社製「エバフレックスP2505」(酢酸ビニル単位の含有割合=25質量%、エチレン単位含有割合=75質量%、MFR=2.0g/10分)
○シリカ(i):
東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールLP」(二酸化珪素の含有量=93質量%、BET比表面積=200m2/g)
○シリカ(ii):
東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールE200A」(二酸化珪素の含有量=94質量%、BET比表面積=140m2/g)
○シリカ(iii):
東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールE75」(二酸化珪素の含有量=94質量%、BET比表面積=45m2/g)
(1) エチレン−酢酸ビニル共重合体(I)50質量部にエチレン−酢酸ビニル共重合体(II)50質量部を混合し、170℃で溶融混練した後、170℃で棒状に押し出し切断して、A層用のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物のペレットを製造した。
(2) 二層押出式の押出成形機(日立造船株式会社製)の一方の溶融混練装置に上記(1)で製造したA層用のペレットを供給して一方のTダイ(ダイリップ幅220cm、ダイ温度200℃)からでシート状に溶融押し出す(A層)と共に、もう一方のTダイ(ダイリップ幅220cm、ダイ温度200℃)からエチレン−酢酸ビニル共重合体(III)をシート状に溶融押し出し(B層)、押し出し後に直ちに両者を積層して、幅が220cm、A層の厚さが0.4mm、B層の厚さが1.6mmの積層シート(基材シート)(シート全体の厚さ2mm)を製造した。なお、A層を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物における酢酸ビニル単位の含有割合(平均値)は33質量%であった。
(4) 上記(2)で製造した積層シート(基材シート)のA層側の表面に、上記(3)で調製したシリカ分散液を10g/m2の割合でグラビアロールにて塗布した後、130℃で1分間加熱して乾燥した。この塗布・乾燥操作を3回繰り返し、A層の表層部にシリカ含有表層を有する、図3の(a)に示す防水シートを作製した。
(5) 上記(4)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
図4は、この実施例1で得られた防水シートの断面(A層の上部)を電子顕微鏡(日立ハイテクノロジース社製「S−2600N型」)(倍率1000倍)にて撮影した写真であり、図4にみるように、防水シートの表層部に厚さ(深さ)が13μmのシリカ含有表層が形成されていた。また、シリカはシリカ含有表層より下方に僅かに含まれていたが、防水シートの最表面から深さ0.1mm内にすべてが含まれており、それよりも深部には含まれていなかった。
(1) シリカ(ii)5質量部、トルエン90質量部およびエチレン−酢酸ビニル共重合体(I)5質量部を混合し、十分に撹拌して、シリカ分散液を調製した。
(2) 実施例1において、実施例1の(3)で調製したシリカ分散液の代わりに、本製造例の上記(1)で調製したシリカ分散液を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行って、A層の表層部にシリカ含有表層を有する防水シートを作製した。
(3) 上記(2)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(1) エチレン−酢酸ビニル共重合体(IV)60質量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(VI)40質量部、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製「白艶草O」)10質量部およびシリコン系滑剤(堺化学株式会社製「LBT−100」)1質量部を170℃で溶融混練した後、棒状に押し出し、切断してA層用のペレットを製造した。
(2) エチレン−酢酸ビニル共重合体(IV)25質量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(V)75質量部、炭酸カルシウム(白石カルシウム社製「白艶草O」)10質量部およびシリコン系滑剤(堺化学株式会社製「LBT−100」)1質量部を170℃で溶融混練した後、棒状に押し出し、切断してB層用のペレットを製造した。
(4) 上記(3)で製造したシートを上記のカレンダーロールの下側から仕込み、その上から上記(2)と同様にして溶融してカレンダーで出した幅150cm、厚さ0.4mmの同じエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物からなるシートを重ねて貼り合わせて幅150cm、厚さ0.8mmのシートを得た。この操作を更に2回繰り返し、最終的に幅150cm、厚さ1.6mmのB層用のシートを製造した。
(5) 上記(4)で得られたB層用のシートを、上記と同じカレンダーロールの下側から仕込み、その上から上記(1)で製造したA層用のペレットを用いて、同じカレンダーロールにて溶融して厚さ0.4mmのシート(A層)に排出してB層シートの上に貼り合わせて、幅が150cm、全体の厚さが2mm(A層0.4mm、B層1.6mm)の積層シート(基材シート)を製造した。
(7) 上記(6)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(3)において、シリカ分散液を調製する際にシリカの添加量を1質量部に変え、実施例1の(4)においてシリカ分散液のグラビアロールでの塗布回数を1回に変えた以外は、実施例1と同様にして防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、A層用のペレットの製造時に実施例1で用いたのと同じシリカ(i)を1質量%の割合で添加したペレットを用いてA層を形成し、またシリカ分散液の塗布を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、A層全体にシリカが分散した図3の(b)に示す防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) シリカ(i)の代わりにシリカ(iii)を用いた以外は、実施例1と同様にして、A層の表層部にシリカ含有表層を有する防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) A層用のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物のペレットにおける配合組成をエチレン−酢酸ビニル共重合体(I):エチレン−酢酸ビニル共重合体(II)=30:70(質量比)に変えた以外は、実施例1と同様にして、A層の表層部にシリカ含有表層を有する防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(3)においてシリカ分散液の調製に用いた有機溶媒をトルエンからメタノールに替えた以外は、実施例1と同様にして、A層の表層部にシリカ含有表層を有する防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(3)において、シリカ分散液の調製に当たって、トルエン85質量部の代わりに水85質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、A層の表層部にシリカ含有表層を有する防水シートを製造した。
(2) 上記(1)で得られた防水シートの引張破断強力、引張破断伸度、シリカ含有表層のA層表面からの厚み(深さ)、シリカ含有表層におけるシリカの含有量、モルタル接着力、トンネル内部に設置したときの漏水の有無を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、比較例2で製造したトンネル用防水シートでは、シリカ含有表層におけるシリカの含有量(濃度)が10mg/cm3と少なすぎ、更に当該シリカ含有表層の防水シート表面からの厚さが400μmと厚すぎて、シリカ含有表層におけるシリカの含有量(濃度)およびシリカ含有表層の厚さの両方が本発明の範囲から外れていることによって、モルタル接着力が6.5N/cmと小さくてコンクリートに対する接着性に劣り、トンネル内に施工したときに漏水が生じた。
比較例4では、基材シートとして表層部分が酢酸ビニル単位含量27.8質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる合成樹脂製シートを用いると共に、シリカ分散液としてシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)をトルエンに分散させた分散液(増粘剤含有)を用いていて、基材シートの表層部分を形成している前記エチレン−酢酸ビニル共重合体に対するトルエン(シリカ分散液の分散媒)の溶解作用が不足しているために、比較例4で製造したトンネル用防水シートでは、シリカ含有表層におけるシリカの含有量(濃度)およびシリカ含有表層の防水シート表面からの厚さは本発明で規定する範囲内であったものの、モルタル接着力が5.3N/cmと小さくてコンクリートに対する接着性に劣り、トンネル内に施工したときに漏水が生じた。
比較例6では、シリカ分散液としてシリカ(SiO2≧90%、BET≧80m2/g)を水に分散させた分散液(増粘剤含有)を用いていて、水(シリカ分散液の分散媒)が基材シートの表層部分を形成しているエチレン−酢酸ビニル共重合体に対して溶解作用を待たないため、比較例6で製造したトンネル用防水シートでは、シリカ含有表層におけるシリカの含有量(濃度)が少なすぎ、且つシリカ含有表層の防水シート表面からの厚さが薄すぎて、いずれも本発明で規定する範囲から外れていることにより、モルタル接着力が0.5N/cmと小さくてコンクリートに対する接着性に劣り、トンネル内に施工したときに漏水が生じた。
2 覆工コンクリート
3 ロックボルト
Claims (5)
- 合成樹脂製の基材シートの表面に、二酸化珪素の含有量が90質量%以上で且つBET比表面積が80m2/g以上であるシリカを前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂に対して溶解作用を示す有機溶媒に分散させたシリカ分散液(a1)、または前記シリカ分散液(a1)中に前記基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤を更に含有させたシリカ分散液(a2)を塗布した後、加熱乾燥して、基材シートの表面から5〜30μmの深さにわたって前記シリカを30〜200mg/cm3で含有するシリカ含有表層を形成させることを特徴とする、シリカ含有表層を有する合成樹脂製のトンネル用防水シートの製造方法。
- 基材シートおよび基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤が、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる請求項1に記載のトンネル用防水シートの製造方法。
- 基材シートの表層部分を構成する合成樹脂および基材シートの表層部分を構成する合成樹脂と親和性の増粘剤が、酢酸ビニル由来の構造単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる請求項1または2に記載のトンネル用防水シートの製造方法。
- モルタル接着力が15N/cm以上のトンネル用防水シートを製造するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトンネル用防水シートの製造方法。
- 合成樹脂製の基材シートとして、表層部分が酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなり且つ表層部分の下の部分がエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる基材シートを用い、当該基材シートの表面に、二酸化珪素の含有量が90質量%以上で且つBET比表面積が80m2/g以上であるシリカを分散液の質量に対して1〜20質量%の濃度で含有するシリカ分散液(a1)を2〜50g/m2の塗布量で塗布するか、または前記シリカ分散液(a1)中に酢酸ビニル単位の含有割合が30質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を増粘剤として更に含有させたシリカ分散液(a2)を2〜50g/m2の塗布量で塗布した後、加熱乾燥して、基材シートの表層部分に、前記シリカを30〜200mg/cm3で含有するシリカ含有表層を基材シートの表面から5〜30μmの深さにわたって形成させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のトンネル用防水シートの製造方法。
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