JP5164753B2 - 発熱抵抗体式流量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発熱抵抗体式流量計に係わり、特に自動車エンジンの吸気系に設置してエンジンの吸気量を検出し、さらにはエンジンを制御するのに適する発熱抵抗体式流量測定装置に関する。
発熱抵抗体式流量測定装置は、発熱抵抗体等からなる流量測定部を内蔵する副吸気通路部とこの流量測定部を加熱制御する電子制御部を備えている。従来の流量測定装置は、吸気管路壁に一体に電子回路部を取り付けていたため、エンジンルーム内の熱の影響を受け易かった。そこで、このような熱による影響を軽減するために、電子回路部をエンジンの吸気管路内に配置し、吸気による電子回路部の冷却効果を向上させたもの(以下、スロットインタイプ)が知られている。スロットインタイプの例としては、特開平11−14423号公報に開示された技術がある。
特開平11−14423号公報
この従来技術によれば、ハウジング部と副吸気通路部とを個々に分割して成形し、ハウジング部と副吸気通路部とを隣接固着すると同時に機械的強度を有する平板状の金属ベース部材上の長手方向に並べて、当該金属ベース部材にハウジング部と副吸気通路部とを固着している。そして、ハウジング部と副吸気通路部と金属ベース部材との間の固着は、互いに異なる2部材に接合する面を共有している。
上記スロットインタイプによれば、エンジンルーム内の吸気管路の外側が例えば80℃になっても、吸気管路内の空気の温度は20℃程度と低いため、十分な冷却効果が得られる。また、プラスチック材からなるハウジング部と副吸気通路部とを分割成形することによって個々の長手方向寸法を短縮し、これによって両者の初期成形時の寸法変化を抑えている。さらに、ハウジング部と副吸気通路部とを固着すると同時に両者を所定の機械的強度を有する金属ベース部材に固着することにより、組立時と経時の寸法変化をそれぞれ小さく抑えて寸法精度を確保し、寸法変化による測定精度への影響を少なくしている。そのため、高精度に空気流量が測定できる。
しかし、上記スロットインタイプの流量測定装置では、エンジンの振動に対する共振による影響が考えられ、振動に対する信頼性についてなお改善の余地がある。また、流量の計測精度向上のために、発熱抵抗体及び感温抵抗体に対する熱影響及び吸気温度センサの温度測定精度を向上させる方法についてもなお改善の余地がある。以下に、これらの点について説明を加える。
まず、振動に関して、上記従来技術では、電子回路部を流体管路内に配置したことと、さらに電流増幅用トランジスタの放熱のために金属ベースを流体管路内に配置する構造としたために、支持部下面から質量の大きい部分が吸気管路内に突き出す構造となるため、共振周波数が低下しやすい。そこで、支持部の樹脂厚さを厚くしたり、ハウジングの根元部分の樹脂厚を厚くすることで強度を増すことが考えられる。しかし、冷却時に樹脂の内側と外側の温度差により、モールド成形時にひけやそりなどが発生し、平面度が低下することが考えられる。特に、支持部下面は流体管路路内の気密を保持するためのシール材と密着させるため、ひけやそりの発生防止が重要である。
さらに、温度測定精度に関して、金属ベースを流体管路内に配置し、流体に直接曝される構造としたため、逆に、内燃機関の熱が、流体管路を形成する流体管路構成部材であるボディに伝わり、さらにその熱が、ボディと固定するための支持部の金属板を介し金属ベース,支持ターミナルを通じて発熱抵抗体及び感温抵抗体に伝わり易いと考えられる。特に、低流量時において、吸気温度を検出している感温抵抗体は、実際の吸気温度より高く検出してしまい、これにより、感温抵抗体との温度差を一定に保つ発熱抵抗体にはより多くの加熱電流が供給され、実際の流量よりも高い流量として測定してしまい測定精度が十分に得られない可能性がある。同様に、流体管路内の吸気温度を計測する吸気温度センサについても、実際の吸気温度より高く測定してしまい、測定精度に影響を及ぼす可能性が考えられる。
本発明は、耐振動性に優れ、また、内燃機関の熱影響による特性誤差を生じにくい構造とし、信頼性の高いスロットインタイプの発熱抵抗体式流量測定装置を提供することを目的としている。
本発明では、上記課題を解決するために、発熱抵抗体式流量測定装置において、流体管路内を流れる吸気を分流する副吸気通路と、前記副吸気通路内に設けられ、前記分流された吸気を検出する流量検出素子と、前記流体検出素子と電気的に接続され、前記流体管路内に設けられた電子回路と、前記電子回路を収納する枠体と、流体管路外に設けられ、前記流体管路の取付部への固定部となる支持部と、前記流体管路外に設けられ、前記電子回路の電子情報を外部に伝送するコネクタと、前記枠体と、前記支持部と、前記コネクタを有するハウジングと、を備え、前記ハウジングの構成部材の材料よりも剛性の高い高剛性部材が前記支持部と一体的にモールドされており、前記支持部は前記流体管路との取付面に対して、前記取付面に開口し前記取付面の対面には開口していない形状の側面に凹部を有し、前記取付部は前記凹部に対応する凸部を有していて、前記ハウジングは、前記取付部に設けた凸部と前記支持部に設けた凹部とを接触させるように位置決めされることにより、前記流体管路を形成するボディの前記取付部に前記高剛性部材を介して固定されることを特徴とする。

本発明によれば、流体管路に取り付けるための発熱抵抗体式流量測定装置の支持部に補強用の金属板を入れ、剛性の高い部材を介して前記ハウジングを前記流体管路に固定することで、支持部をプラスチックのみで同じ厚みの構成として固定する場合に比べ、剛性を上げることができ、共振周波数を向上することができる。さらに、少なくとも1つ以上の突起を、発熱抵抗体式流量測定装置取り付けの際の誤取り付け防止及び位置決めとすることもできる。本発明の好ましい実施態様によれば、支持部はプラスチック,金属板の二層構造、あるいは、プラスチック,金属板,プラスチックの三層構造からなっている。
本発明によれば、耐振動性に優れ、また、内燃機関の熱影響による特性誤差を生じにくい構造とし、信頼性の高い発熱抵抗体式流量測定装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図1〜図9は本発明による発熱抵抗体式流量測定装置の第一実施例を示すものである。図1は流体管路内の上流側から見た第一実施例の断面図であり、図2は図1に示した第一実施例の縦断面を表したものである。
本発明の発熱抵抗体式流量測定装置は、枠体とコネクタ2の間に支持部3が設けられ該支持部が流体管路15の取付部15Aに固定されるハウジング50を有している。コネクタ2内にはコネクタターミナル1がある。電子回路6は、ハウジング50の枠体すなわちプラスチック製枠体部4に一体のアルミニウム製金属ベース5上に固定され、カバー11で保護されている。ハウジング50の枠体部4には、発熱抵抗体7及び感温抵抗体8を含む流量測定部を内蔵する副吸気通路12、及びこの流量測定部を加熱制御する電子制御部(電子回路)6が設けられている。
ハウジング50の支持部3には、補強用の金属板22が一体形成されており、さらに、外部機器とを電気的に接続するためのコネクタ2とが一体化されている。金属ベース5は電子回路6を固定する平坦面を有し、その上端部が支持部3に接着等により固定されている。
換言すると、ハウジング50は、主要構成部材であるコネクタ2,支持部3,枠体部4がプラスチックで一体的に形成されたものであり、枠体部4には金属ベース5,カバー11が固定され、さらに副吸気通路12,流量測定部及び電子回路が設けられている。そして、ハウジング50は流体管路構成部材であるボディ15の取付部15Aに固定されている。
以下に詳細に述べるように、ハウジング50は、主要構成部材である外枠等を構成するプラスチック材よりも剛性の高い部材、例えば金属板22が支持部3に設けられ、この金属板22を挟むようにしてボディ15の取付部15Aにネジなどで固定されている。
図3は電子回路6の回路図である。電子回路6はブリッジ回路6Aと、増幅回路6Bとを備えている。ブリッジ回路6Aには、流量測定部の発熱抵抗体7と感温抵抗体8が接続され、流量測定部を加熱制御する。ブリッジ回路6Aによって検出された吸気流量に対応する信号は、電流増幅用トランジスタ18を含む増幅回路6Bによって増幅され,コネクタターミナル1A,1B,1Cを介して出力される。また、吸気温度センサ9の信号は電子回路6,コネクタターミナル1D,1Eを介して出力される。電流増幅用トランジスタ18は、金属ベース5を介して冷却される。
図1,図2に戻って、支持部3は熱絶縁性のプラスチックからなり、金属板22を挟む形で流体管路構成部材であるボディ15にネジなどで固定されている。ボディ15はプラスチック製またはアルミニウムなどの金属製である。さらに、コネクタターミナル1及び支持ターミナル21が電子回路6と電気的に接続されている。これらのターミナルは、ハウジング50をボディ15の取付部15Aに固定するための枠体部4とともにプラスチックモールドにて一体形成される。
電子回路6の回路側端部に形成したウェルディングパッド19と電子回路6を、ワイヤボンディング20によりコネクタターミナル1に導通させる。支持ターミナル21には、発熱抵抗体7及び感温抵抗体8を副吸気通路12中に配置するようにスポットウェルディングにより固定する。支持ターミナル21は、コネクタターミナル1と同様に、支持ターミナル回路側端部に形成したウェルディングパッド19と電子回路6をワイヤボンディング20でつなぎ導通させる。
電子回路6を固定するためのアルミニウム製金属ベース5は、ハウジング50の枠体部4及びバイパスモールド10を覆う位置に形成される。プラスチックモールドにて成形されたバイパスモールド10には副吸気通路12が形成され、この副吸気通路12に発熱抵抗体7及び感温抵抗体8が配置されている。バイパスモールド10は、ハウジング50の枠体部4と結合し、流体管路を構成するボディ15に開けた矩形の穴から挿入され、固定ネジ14によりボディ15の取付部15Aに締めつけ固定される。これにより、吸気通路13を流れるエンジンへの吸気の一部が副吸気通路12へ分流し、その分流した吸気から全流量を検出する。
本実施例では、発熱抵抗体式流量測定装置を、自動車などの内燃機関の流体管路を構成するボディ15に取り付けた場合における、振動による影響について配慮している。振動には2つの形態がある。
まず、第一の振動の形態を説明する。
図4は図1の流量測定装置を上部から見た図である。一般に、発熱抵抗体式流量測定装置をボディ15に取り付ける際、支持部3に挿入した金属板22に開けた二箇所のねじ穴をねじ14で固定する方法を取っている。また、支持部3に挿入した金属板22の裏面のねじ穴周り以外は、ボディ15に接していないか、接していても拘束されていない構造となっている。そのため、エンジンに装着した場合、共振時に発熱抵抗体式流量測定装置が、支持部3に挿入した金属板22に開けた二箇所のねじ穴の中心を結んだ線を中心として、支持部3が変形して振動する。我々は、このことを、有限要素法解析により確認している。
そこで、本発明では、図1,図2に示すように、ハウジング50の枠体部4に取り付けられた金属ベース5とは別体に設けた板状の金属板22を、支持部3とともにプラスチックで一体にモールド形成している。なお、支持部3を少なくとも2つの部分に分割し、金属板22とともに接着して一体化しても良い。また、金属板22は全体がプラスチックで覆われているか、あるいは、部分的に覆われていても良い。
支持部3を板状の金属板22と一体に形成したことにより、支持部3の樹脂厚さを厚くすることなく支持部3の剛性を高めることができ、すなわち発熱抵抗体式流量測定装置の共振周波数を高くすることができる。金属板22の採用は、特に、発熱抵抗体式流量測定装置の共振周波数が400Hz以下のときに効果がある。
なお、金属板22に代えて、ハウジング50の外枠等の主要部を構成するプラスチック材よりも剛性の高い非金属部材を用いても良い。
また、図4に示すように、流体管路を構成するボディ15にハウジング50を取り付けるためのねじ穴位置を中央からずらした構造とした場合、例えば、支持部3を樹脂のみで構成し、ボディ15に取り付けを行うと、ねじ穴位置が中央から離れるに従って、発熱抵抗体式流量測定装置の共振周波数が急激に低下してしまう。
本発明では、支持部3に円板状の金属板22を入れた構造としたことで、共振周波数の低下を少なくすることができる。すなわち、ねじ穴位置を中央からずらして設定することが可能となり、ねじ穴位置は標準化しながら、様々なコネクタ形状に対応することができる。例えば、第一実施例の変形例として図5に図1と同じ方向の断面で示すように、コネクタ2を横に向けた構造が可能となる。コネクタ2を横に向けることにより、コネクタ2につながるケーブルを短くできる場合がある。
次に、本発明の実施例で配慮している第二の振動の形態を図1,図2で説明する。発熱抵抗体式流量測定装置は電流増幅用トランジスタ18の放熱のために金属ベース5をスロットイン、すなわち流体管路13内に配置する構造としたために、支持部3下面から質量の大きい部分が突き出す構造となる。そのため、発熱抵抗体式流量測定装置は、共振時にハウジング枠体部4の根元部分が変形して振動する。
本発明の第一の実施例における、図1のB部拡大図を図7に示す。本実施例では、カバー11とバイパスモールド10をエポキシ系の接着剤24で接着している。これにより、ハウジング枠体部4,カバー11,バイパスモールド10をほぼ一体化することができ、発熱抵抗体式流量測定装置の剛性を増すことができる。
次に、第一の実施例における図1のA部拡大図を図8に示す。本実施例によれば、金属板22からカバー11を接着するための接着溝25までの間隔L1を充分に取ることができる。この間隔L1は5mm〜20mmが望ましい。さらに、支持部3(プラスチック)の肉厚部におけるコネクタターミナル1の幅tを充分細くすることで、温度変化時に接着剤に対する応力を緩和することができる。
また、本実施例では、支持部3を、シール材16を介してボディ15に固定しているが、支持部3に金属板22を挟むことにより、ひけを生じることなく、金属板22の上下のプラスチックの樹脂厚を薄く成形することができる、特に、プラスチックの樹脂厚を、支持部3の上側(図8で金属板22の上側)が1.0〜2.0mm、支持部3の下側(図8で金属板22の下側)が1mm〜5.0mmとし、支持部3に入れた金属板を1.0〜2.5mmとしたときに、モールド成形時の支持部3のひけを防止する効果がある。これにより、ハウジング50を取付部15Aに固定する際に、支持部3下部面を、流体管路内の気密を保持するためのシール材16に密着させるのに適した構造とすることができる。
次に、本実施例の壁温特性について第一の実施例に戻って、図1及び図2で説明する。発熱抵抗体式流量測定装置が例えば他の発熱体などからの影響により高温になると、その熱がハウジング50の支持部3,コネクタターミナル1,金属板22,枠体部4,金属ベース5,電子回路6,支持ターミナル21を伝わり、各検出素子に達し、実際の吸気温度とは異なる他の発熱体からの熱を吸気温度として検出することになる。この熱影響による誤差を壁温特性と呼び、その影響が小さいほど壁温特性は良いとされる。自動車等の内燃機関では、内燃機関の熱が吸気温度を検出している感温抵抗体8に伝熱し、流量の計測に誤差を生じさせ温度特性を悪くすることがある。
そこで、本実施例によれば、図8に示すように、金属板22と一体構成とした支持部3の下面から金属ベース5の上端までの間に間隔L2を設け、その間隔L2をプラスチックモールドにしている。換言すると、間隔L2には熱伝導の良い金属を介在させず、熱が支持部3から各検出素子に伝達され難い構造としている。さらに、ボディ15の取付部15Aに設けた矩形の穴の内壁から金属ベース5までの間に間隔Wを設け、金属ベース5をボディ15に非接触としている。これにより、吸気による断熱層を形成することができ、吸気温度を検出している感温抵抗体8に対する熱影響の低減に効果がある。
この効果を確認するために、図10には間隔L2が無い(L2=0)の場合の支持部3から金属ベース5までのCAEによる解析結果の温度分布、図11に本実施例の支持部3から金属ベース5までのCAEによる解析結果の温度分布を示す。図中のスケールは温度である。図10から、間隔L2が0の場合、金属ベース5の温度は支持部3からの熱を直接受けてしまって高くなっていることがわかる。それに対し、図11から、本発明を適用した場合、間隔L2部の断熱層において温度は急激に下がり、金属ベース5の温度も下がっていることが確認できる。
図12に、計算により求めた間隔L2,Wと、電子回路6の電流増幅用トランジスタ18付近での金属ベース5温度の関係を示す。金属ベース5の温度上昇は、電流増幅用トランジスタ5の発熱温度より低いことが望ましいことから、L2=5mm〜20mm,W=0.5mm〜1.0mmの間隔を設けると効果が上がることが明らかである。
さらに、本実施例では吸気温度を検出している感温抵抗体8に対する熱影響を低減する構造として、金属ベース5と、支持部3に一体形成された金属板22とが、分離されている。すなわち、図8に示すように支持部3と金属ベース5までの間に間隔L2を設けており、さらにこの間隔L2の部位に肉盗み17を施した構造としている。
本構造によれば、エンジンの熱の影響を低減し壁温特性をさらに向上する効果が得られる。さらに、その他の効果として、特に、流体管路に固定する際にシール材16と密着される支持部3の下面は平面度が要求されるため、プラスチックモールド成形時に、支持部下面の厚肉部に生じるひけによる変形を防止する効果もある。
上記のように、本実施例では吸気温度を検出している感温抵抗体8に対する熱影響を低減するために、金属ベース5は、支持部3に一体形成された金属板22から分離され、その上端部が支持部3に接着等により固定されている。この場合、金属ベース5が何らかの原因で支持部3から脱落することにも配慮する必要がある。もし、金属ベース5がハウジング50から離れ吸気管路13内に落下すると、種々の不具合を生ずる可能性がある。そこで、本実施例では、金属ベース5の脱落防止機構を設けている。この脱落防止機構を図6(及び図9)で説明する。図6は、脱落防止機構を分かりやすく示すために、図4のVI−VI断面に対応しかつ、脱落防止機構の有る位置に沿って断面した図である。
図6(及び図9)に示すように、金属ベース5の中央から下の位置に複数(実施例では2個)の穴を設け、これらの各穴にプラスチック製枠体部4の一部として形成された脱落防止ピン30を圧入する。金属ベース5の厚さをT3とし、脱落防止ピン30の長さをT1とし、ハウジング50の枠体部4とカバー11との隙間をT2とすると、T1>T3,T3>T2、とすることで、金属ベース5の脱落を防止することができる。
また、金属ベース5の中央から下の位置に複数の穴を設けることで、金属ベース5が支持部3から外れたときの傾きを小さくすることができ、脱落防止の効果をより高めることができる。
次に、本実施例のさらなる作用,効果を図8で説明する。図8に示すように、本実施例では、流体管路内の気密を保持するための、支持部3とボディ15の間にシール材16を装着した。即ち、シール材16を、支持部3の下面から金属ベース5の上端までの間のL2の範囲内に装着した構造とした。さらに、例えばゴム材で熱伝導率の小さい部材にすることでさらに断熱性を向上した構造とすることが可能となる。
また、本実施例によると、図1に示すように、流体管路内の吸気温度を測定するための吸気温度センサ9を備えた構成においても、吸気温度センサ9に対する熱影響の低減に効果がある。さらに、感温抵抗体8及び吸気温度センサ9を、副吸気通路内の上流入口付近に配置し、電流増幅用トランジスタ18から相対的に離れた位置に配置している。これにより熱影響の低減を図ることが可能となる。
さらに、発熱抵抗体式流量測定装置には方向性があり、ボディ15の矩形の穴に取り付ける際、誤まって取り付けられてしまう場合があるが、本構造とすることで、図13に示すように金属板22に開けたねじ穴位置を中央から非対称とすることもでき、誤取り付けを防止できる。
次に、図14に本発明の第三の実施例の側面図を示す。また、図15は、ハウジングを除去した状態の吸気通路の斜視図である。この実施例では、ボディ15の取付部15Aの取り付け面の一部に、発熱抵抗体式流量測定装置の支持部3と接する少なくとも1つ以上の突起23を設け、支持部3に突起23を受ける部分を設けている。これ以外の部分は第一の実施例の発熱抵抗体式流量測定装置と同じ構造である。
本実施例によれば、ボディ15の取付部15Aに設けた、少なくとも1つ以上の突起23により、支持部3の変形を抑えることができ、支持部3の剛性を上げるのと同等の効果がある。また、ボディ15の取付部15Aに設けた、少なくとも1つ以上の突起23を、発熱抵抗体式流量測定装置取り付けの際の誤取り付け防止及び、位置決めとすることもできる。
本発明の別の実施例を図16で説明する。図16は発熱抵抗体式流量測定装置のコネクタターミナル1の一部を、ハウジング枠体部4まで挿入した構造である。本実施例によれば、金属製のコネクタターミナル1の一部を利用し、このコネクタターミナル1の一部をハウジング枠体部4の両方またはどちらか一方にこれを補強する形で挿入することにより、部品数を増やさずにハウジング枠体部4の剛性を高めることができる。
本発明のまた別の実施例を図17で説明する。図17のハウジングは、支持部3と一体構成した金属板22の一部を折り曲げ、ハウジング枠体部4まで挿入した構成になっている。本実施例によれば、金属板22の一部をハウジング枠体部4に向けて折り曲げ、この金属板22の一部をハウジング枠体部4の両方または、どちらか一方にこれを補強する形で挿入することにより、ハウジング枠体部4の剛性を高めることができる。
図18にまた別の実施例、図19は従来の構造での発熱抵抗式流量測定装置の構成図を示す。図18,図19は図1の断面と垂直な断面で、図2と同じ方向であるが、断面を取る位置をハウジングに埋め込まれたコネクタターミナル,支持ターミナルが見えるようにした断面である。
従来の構造では図19に示すように、吸気温度センサ9の支持ターミナル21は内燃機関の制御装置へのコネクタターミナル1とが一体で成形されていた。吸気温度センサ9の支持ターミナル21及びコネクタターミナル1は熱伝導率の良い金属などで形成されており、壁温の影響を受け易い構造になっていた。
本発明は、図18に示すように、コネクタターミナル1と吸気温度センサ9の支持ターミナル21を分離しその間は電子回路6に設けた導電性導体26を介して電気的に接続する構造にするものである。すなわち、吸気温度センサを接続する検出素子支持ターミナル21と内燃機関の制御装置への接続端子1とが、電子回路に設けた導電性導体26を介して接続されている。
導電性導体26とコネクタターミナル1及び吸気温度センサ支持ターミナル21との接続は例えばワイヤボンディング20などで接続される。この構造にすることで、外部からの熱がコネクタターミナル1自身を伝わり直接吸気温度センサ9に達することはなく、熱伝導率の悪い材料を介していることで吸気温度センサ9への熱の伝わりを低減できる。
また、上記考え方は図20に示すような吸気温度センサ9が吸気通路13に配置されるような構造においても同様な効果を得ることができる。
前記実施例のさらなる効果を、図21及び図22で説明する。図21に図18のC−C断面図を、図22に図19のD−D断面図を示す。
従来構造では図22に示すように、ハウジング枠体部4の中に吸気温度センサ9の支持ターミナル21を成形しなければならないため、ハウジング枠体部4の厚みが厚くなる構造であったが、本発明の構造にすると図21に示すようにハウジング枠体部4の厚みを薄くすることが可能で、内燃機関に吸入される流体管路内に抵抗となる部分を無くすことができ、内燃機関としての性能向上が可能である。
本実施例によれば、以上のような構造にすることで、壁温特性の優れた吸気温度検出装置を備えた発熱抵抗式流量測定装置を提供できる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。これは、上記各実施例に示す発熱抵抗式流量測定装置において、コネクタターミナル1に比べ、吸気温度センサ9の支持ターミナル21の方が熱伝導の低い材料を使用したものである。これにより吸気温度センサ9に壁温の伝わりにくい構造を提供することができ、壁温特性の優れた発熱抵抗式流量測定装置を提供できる。
以上述べたように、本発明によれば、耐振動性に優れ、また、内燃機関の熱影響による特性誤差を生じにくい構造とし、信頼性の高い発熱抵抗体式流量測定装置を提供することができる。
本発明の発熱抵抗体式流量測定装置の第一実施例を流体管路内の上流側から見た断面図である。 図1のII−II断面を示す図である。 図1の発熱抵抗体式流量測定装置における電子回路の構成を示す図である。 本発明の第一実施例の要部の上面図である。 本発明の第一実施例の変形例を示すものであり、図4のV−V相当の断面図である。 図4のVI−VI断面図である。 本発明の第一実施例の特徴を表わす、図1のB部拡大断面図である。 本発明の第一実施例の特徴を表わす図1のA部拡大断面図である。 図8を金属ベース側から見た断面図である。 本発明の第一実施例を適用しない場合の、CAEによる解析結果の温度分布である。 本発明の第一実施例を適用した場合の、CAEによる解析結果の温度分布である。 本発明の効果としての、間隔L1,Wと、電流増幅用トランジスタ付近での金属ベース温度の関係を示すグラフである。 本発明の第二実施例の要部の上面図である。 図13の側面図である。 図14の斜視図であり、ハウジングを除去した状態を示すものである。 本発明の他の実施例を表わす、図1の断面に垂直な面に相当する断面を示す図である。 本発明の別の実施例を表わす、図1の断面と垂直な断面に相当する断面を示す図である。 本発明の第一実施例の他の特徴を表わす、図1の断面と垂直な断面を示す図である。 従来構造の特徴を表わす、図19に対応する断面図である。 本発明の他の実施例の特徴を表わす、図1の断面と垂直な断面に相当する断面を示す図である。 図18のC−C断面図である。 図19のD−D断面図である。
符号の説明
1…コネクタターミナル、2…コネクタ、3…支持部、4…ハウジングの枠体部、5…金属ベース、6…電子回路、7…発熱抵抗体、8…感温抵抗体、9…吸気温度センサ、10…バイパスモールド、11…カバー、12…副吸気通路、13…吸気通路、14…固定ネジ、15…ボディ、16…シール材、17…肉盗み部、18…電流増幅用トランジスタ、19…ウェルボンディングパッド、20…ワイヤボンディング、21…支持ターミナル、22…金属板、23…突起、24…接着剤、25…接着溝、26…導電性導体。

Claims (6)

  1. 流体管路内を流れる吸気を分流する副吸気通路と、
    前記副吸気通路内に設けられ、前記分流された吸気を検出する流量検出素子と、
    前記流体検出素子と電気的に接続され、前記流体管路内に設けられた電子回路と、
    前記電子回路を収納する枠体と、
    流体管路外に設けられ、前記流体管路の取付部への固定部となる支持部と、
    前記流体管路外に設けられ、前記電子回路の電子情報を外部に伝送するコネクタと、
    前記枠体と、前記支持部と、前記コネクタを有するハウジングと、を備え、
    前記ハウジングの構成部材の材料よりも剛性の高い高剛性部材が前記支持部と一体的にモールドされており、
    前記支持部は、前記流体管路との取付面に対して側面に、前記取付面に開口し前記取付面の対面には開口していない形状の凹部を有し、
    前記取付部は前記凹部に対応する凸部を有していて、
    前記ハウジングは、前記取付部に設けた凸部と前記支持部に設けた凹部とを接触させるように位置決めされることにより、前記流体管路を形成するボディの前記取付部に前記高剛性部材を介して固定されることを特徴とする発熱抵抗体式流量測定装置。
  2. 請求項1に記載の発熱抵抗体式流量測定装置において、前記凹部は、前記ボディに形成された前記枠体の挿入孔を取り囲むように設けられたシール部材の外側に位置することを特徴とする発熱抵抗体式流量測定装置。
  3. 請求項1に記載の発熱抵抗体式流量測定装置において、前記凹部は、前記ボディに略長方形状に形成された前記枠体の挿入孔に対して、前記挿入孔の2つの長辺の外側にそれぞれ設けられると共に、前記挿入孔の長手方向中心軸に沿う方向にずらして設けられていることを特徴とする発熱抵抗式流量測定装置。
  4. 請求項3に記載の発熱抵抗体式流量測定装置において、前記凹部は、前記挿入孔を取り囲むように設けられたシール部材の外側に位置することを特徴とする発熱抵抗体式流量測定装置。
  5. 請求項3又は4に記載の発熱抵抗体式流量測定装置において、前記支持部は前記挿入孔に対して前記挿入孔の2つの長辺の外側の位置でそれぞれねじによって前記取付部に固定されており、前記ねじによる固定位置は前記挿入孔の長手方向中心軸に沿う方向に前記突起及び前記凹部とは反対方向にずらして設けられていることを特徴とする発熱抵抗式流量測定装置。
  6. 請求項1に記載の発熱抵抗体式流量測定装置において、前記ハウジングの主要構成部材の材料はプラスチックであり、前記高剛性部材の材料は金属であることを特徴とする発熱抵抗体式流量測定装置。
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