JP5163561B2 - タービン翼の製造方法及びタービン翼 - Google Patents
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Description
具体的には、タービン翼の内部を中空にし、その内部に冷却ガスを供給することによってタービン翼の冷却を行っている。
しかしながら、セラミックス基複合材料にて形成されるタービン翼では、まだ後縁部を十分に冷却する技術が確立されていない。このため、セラミックス基複合材料にて形成されるタービン翼の後縁部を冷却可能な技術が求められている。
したがって、タービン翼の中空の内部に流入する冷却ガスを貫通孔を介して凹み領域から噴出することによって後縁部を冷却することが可能となる。
よって、本発明によれば、セラミックス基複合材料からなるタービン翼において、特に後縁部を冷却することが可能となる。
図1は、本実施形態のタービン翼の概略構成を示す断面図である。また、図2は、本実施形態のタービン翼の斜視図である。
本実施形態のタービン翼100は、セラミックス基複合材料からなるタービン翼であり、図1に示すように内部が中空とされている。
そして、本実施形態のタービン翼100の後縁部1は、図1に及び図2に示すように、腹側に凹み領域R1が形成されることによって薄型化されている。
また、本実施形態のタービン翼100は、上記凹み領域R1から内部の中空領域R2に貫通する貫通孔2を備えている。なお、貫通孔2は、タービン翼100の幅方向に複数形成されている。
図3に示すように、本実施形態のタービン翼100の製造方法は、本体部形成工程S1と、貫通孔形成工程S2とを有している。さらに、本体部形成工程S1は、織物形成工程S11、除去工程S12及び含浸工程S13を有している。
具体的には、液相含浸法あるいは固相含浸法を用いてセラミックスマトリックスを形成する場合には、原料液あるいは原料粉末を3次元織物30に含浸させた後に行われる焼成工程における熱によってマンドレル20を焼却することによって消失させる。また、気相含浸法を用いてセラミックスマトリックスを形成する場合には、原料ガスが供給される真空炉内部の熱によってマンドレル20を焼却することによって消失させる。
このように、本実施形態において含浸工程は、必ず3次元織物30に対して熱を加えるものである。
ただし、マンドレル20を含浸工程S13における温度環境に晒されることによって消失されない材料によって形成し、含浸工程S13の初期の形が保持できる状態で引き抜く(除去する)ことによって本体部10を形成しても良い。
具体的には、貫通孔2を形成する箇所にレーザ光を照射し、当該レーザ光を、本体部10を貫通させることによって貫通孔2を形成する。なお、貫通孔を形成する程度の機械加工であれば、セラミックス基複合材料からなる部材に対しても、短時間でかつ安価に加工を施すことができる。
つまり、本実施形態のタービン翼の製造方法によれば、後縁部が冷却可能なタービン翼を製造することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の説明は省略あるいは簡略化する。
この図に示すように、本実施形態におけるタービン翼の製造方法においては、本体部形成工程S1が、第1織物形成工程S14、第2織物形成工程S15及び含浸工程S16を有している。
なお、3次元織物50は、図8に示すように、タービン翼100の後縁部1に相当する領域R3を除いた形状を有している。
具体的には、織物70は、セラミックス繊維からなる2次元織物を複数貼り合わせることによって形成される。
当該含浸工程S16によって、セラミックスが3次元織物50及び織物70を構成するセラミックス繊維に対して付着され、これによってセラミックスマトリックスが形成される。また、含浸工程S16は、上述のように第1のマンドレル40が消失する温度環境にて行われる。このため、第1のマンドレル40は、熱によって焼却されて消失する。
これによって、当該押圧された領域、すなわち後縁部1となる領域が薄型化され、図4に示す、後縁部1が薄型化された本体部10が形成される。
また、第2のマンドレル60も、織物70が押圧することによって変形可能な含浸工程S16の初期段階において、次元織物50及び織物70の形が保持できる状態で引き抜いて(除去しても)も良い。
このように本実施形態におけるタービン翼の製造方法においても、上記第1実施形態におけるタービン翼の製造方法と同様に、腹側に凹み領域R1が形成されることによって薄型化された後縁部1を有すると共に凹み領域R1から内部に貫通する貫通孔2を備えるタービン翼100を製造することができる。
つまり、本実施形態のタービン翼の製造方法によれば、後縁部が冷却可能なタービン翼を製造することが可能となる。
Claims (6)
- セラミックス基複合材料からなるタービン翼の製造方法であって、
腹側に凹み領域が形成されることによって薄型化された後縁部を備えると共にセラミックス基複合材料からなる中空の本体部を形成する本体部形成工程と、
前記凹み領域から内部に貫通する貫通孔を前記本体部に形成する本体部貫通孔形成工程と
を有することを特徴とするタービン翼の製造方法。 - 前記本体部形成工程が、
前記本体部の中空の領域に対応した形状のマンドレル周りにセラミックス繊維からなる織物を形成する織物形成工程と、
前記織物の前記凹み領域に相当する箇所を除去する除去工程と、
該除去工程後の前記織物に対して含浸処理を施すことによってセラミックスマトリックスを形成する含浸工程と
を有することを特徴とする請求項1記載のタービン翼の製造方法。 - 前記本体部形成工程が、
前記本体部の中空の領域に対応した形状の第1マンドレル周りにセラミックス繊維からなると共に前記後縁部に相当する領域を除いた形状とされる第1織物を形成する第1織物形成工程と、
前記後縁部に相当する領域を含む形状の第2マンドレルを前記第1織物に隣り合わせに配置すると共に、前記第2マンドレル及び前記第1織物周りにセラミックス繊維からなる第2織物を形成する第2織物形成工程と、
前記第2マンドレルを除去すると共に、前記第2マンドレルが存在した領域周りの前記第2織物を押圧しながら前記第1織物及び前記第2織物に対して含浸処理を施すことによってセラミックスマトリックスを形成する含浸工程と
を有することを特徴とする請求項1記載のタービン翼の製造方法。 - セラミックス基複合材料からなるタービン翼であって、
腹側に凹み領域が形成されることによって薄型化された後縁部を有すると共に前記凹み領域から内部に貫通する貫通孔を備えることを特徴とするタービン翼。 - 前記本体部形成工程が、
前記本体部の中空の領域に対応した形状のマンドレル周りにセラミックス繊維からなる織物を形成する織物形成工程と、
前記織物の前記凹み領域に相当する箇所を除去する除去工程と、
該除去工程後の前記織物に対して含浸処理を施すことによってセラミックスマトリックスを形成すると共に前記含浸処理の初期段階でマンドレルを除去する含浸工程と
を有することを特徴とする請求項1記載のタービン翼の製造方法。 - 前記本体部形成工程が、
前記本体部の中空の領域に対応した形状の第1マンドレル周りにセラミックス繊維からなると共に前記後縁部に相当する領域を除いた形状とされる第1織物を形成する第1織物形成工程と、
前記後縁部に相当する領域を含む形状の第2マンドレルを前記第1織物に隣り合わせに配置すると共に、前記第2マンドレル及び前記第1織物周りにセラミックス繊維からなる第2織物を形成する第2織物形成工程と、
前記第2マンドレル周りの前記第2織物を押圧しながら前記第1織物及び前記第2織物に対して含浸処理を施すことによってセラミックスマトリックスを形成すると共に前記含浸処理の初期段階で前記第1マンドレル及び前記第2マンドレルを除去する含浸工程と
を有することを特徴とする請求項1記載のタービン翼の製造方法。
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JP2009061562A JP5163561B2 (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | タービン翼の製造方法及びタービン翼 |
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