JP5159907B2 - バタフライ弁のゴムライニング形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バタフライ弁のゴムライニング形成方法に関し、詳しくは、全体に粉体塗装を施したバタフライ弁の弁箱内周面の所定位置にゴムライニングを施す方法に関する。
各種配管系に設けられている弁が劣化したり、損傷したりしたときには、この弁を取り替える必要を生じる。この場合、弁の面間寸法と配管のフランジ間の寸法とが同一寸法では、配管の間に弁を挿入することができないので、弁自体に面間調節機能を備えていない場合は、別途面間調節用の部材を用意しなければならない。
このようなことから、弁箱に設けられている配管接続用管体部の一方に継手管(フランジ短管)を軸方向に移動可能に設けた伸縮継手構造を有する面間調節機能付きの弁が提案されている。このような面間調節機能付きの弁を使用することにより、配管途中への弁の取り付けや取り外しを弁のみで行うことができる(例えば、特許文献1参照。)。一方、鋳物製のバタフライ弁では、キャビテーション対策等として弁箱の内周面にゴムライニングを施すことが行われている(例えば、特許文献2参照。)。
実公昭58−13180号公報 特開2002−39400号公報
各種構造の弁に対して前述のような面間調節機能を付与する場合、配管接続用管体部を受口として内周にシールリングを装着し、この受口にフランジ短管の差口を挿入して軸方向に移動可能な状態とすることが行われている。しかし、このような面間調節機能を備えたバタフライ弁の弁箱内周面にゴムライニングを施す場合、配管接続用管体部の受口内周にシールリング装着溝を形成しておいても、弁箱内周面にゴムライニングを施す際に、このシールリング装着溝がゴムで埋まってしまうので、シール部材を装着することができなくなる。
このため、弁箱内周面にゴムライニングを施す際に使用する金型の形状を、前記シールリング装着溝の部分にライニング用のゴムが流れ込まない形状とすることが考えられるが、この場合は、金型外周面と弁箱内周面とが直接接触するようになるため、弁箱内への金型の挿入が困難になったり、金型や弁箱に傷が付いたりするおそれがある。また、一般的に、バタフライ弁には、耐食性を向上させるための手段として、粉体塗装を施すことが行われており、この粉体塗装の塗装面が円滑ではなく、小さな凹凸を有していることから、金型の外面形状を弁箱内周面に合わせて精密に加工しても、ライニング用のゴムがシールリング装着溝の部分に流れ込むことを完全に防止することは困難であり、さらに、金型と粉体塗装面とが接触することにより、塗装面に焼けが発生したり、傷を付けたりして耐食性を損なうおそれもある。
そこで本発明は、弁箱内周面や粉体塗装面に傷を付けることなく、弁箱内周面の所定の位置に確実にゴムライニングを施すことができるバタフライ弁のゴムライニング形成方法を提供することを目的としている。
本発明の粉体塗装を施した弁箱内周面の一部にゴムライニングを施すバタフライ弁のゴムライニング形成方法は、粉体塗装を施した弁箱内周面の一部にゴムライニングを施すバタフライ弁のゴムライニング形成方法において、弁箱のシールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の内周面を除く弁箱内周面に、プライマー及び接着剤をこの順に塗布した後に、ゴムライニングに必要な未加硫のゴムよりも少ない量の未加硫のゴムを成形して貼り付け、前記弁箱のシールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の開口から第1の金型の胴部が弁箱の流路内に挿入された際に、前記金型を構成する金属よりも熱膨張係数が大きく、弁箱内周面に対する摩擦係数が前記金型を構成する金属よりも小さな材料からなるリング状シール材を、弁箱内周面のゴムライニングを施す面と施さない面との境界位置に配置されるよう前記第1の金型の胴部外周に装着し、前記弁箱、前記第1の金型及び第2の金型及び弁箱中央部の弁棒挿通孔に挿入される一対のネック金型の各金型、前記張り付けた未加硫ゴムとは別の未加硫ゴムをあらかじめ予熱した状態で、弁箱内の所定位置に各金型を設置して、前記シールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の内周面を除く弁箱内周面と第1の金型及び第2の金型の胴部外周面と前記一対のネック金型の外周面と前記リング状シール材とによりゴムライニング形成部を画成するとともに、前記第1の金型の胴部上面から突出した嵌合凸部の外周と前記第2の金型の胴部先端との間に前記張り付けた未加硫ゴムとは別の未加硫ゴムをセットした後、前記第2の金型にプレス荷重を加えて前記嵌合凸部の外周と前記第2の金型の胴部先端との間にセットされた前記別の未加硫ゴムを前記ゴムライニング形成部に向けて圧入し、前記別の未加硫ゴムの圧入後に、金型温度を所定温度に上昇させて所定時間保持することにより、前記張り付けた未加硫ゴム及び前記圧入された未加硫ゴムの加硫を行い、加硫終了後所定時間冷却してから前記各金型を弁箱から抜き取ることにより、前記張り付けた未加硫ゴム及び前記圧入された未加硫ゴムを加硫してなるゴムライニングを前記ゴムライニング形成部に施すことを特徴としている。
本発明のバタフライ弁のゴムライニング形成方法によれば、リング状シール材によってゴムライニングを施さない部分、例えば、面間調節機能を備えたバタフライ弁における配管接続用管体部の受口内周に設けたシールリング装着溝に、ライニング用のゴムが流れ込むことを防ぐことができる。特に、前記ゴムライニングを施す面にプライマー及び接着剤を塗布した後に、ゴムライニング形成部に必要な未加硫のゴムよりも少ない量の未加硫のゴムを適当に成形して貼り付けることにより、ゴムライニング形成部へのゴム圧入量を少なくすることができ、圧入押金のストローク縮小や圧入孔の削減、成形時間の短縮等が図れるといった利点がある。
バタフライ弁のゴムライニング形成方法に使用されるゴムライニング用金型の参考例を示すもので、バタフライ弁にゴムライニングを形成する前の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。 同じくゴムライニング形成時の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。 面間調節機能付きバタフライ弁の一例を示す一部断面平面図である。 同じく要部の断面図である。 本発明のバタフライ弁のゴムライニング形成方法に使用されるゴムライニング用金型の一形態例を示すもので、バタフライ弁にゴムライニングを形成する前の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。 同じくゴムライニング形成時の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。
図1及び図2は、バタフライ弁のゴムライニング形成方法に使用されるゴムライニング用金型の参考例を示すものである。本参考例は、バタフライ弁の弁箱内周面にネック幅のゴムライニングを施すためのゴムライニング用金型であって、図1はゴムライニング形成前の状態を示す弁箱及び金型の断面図、図2はゴムライニング形成時の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。図3及び図4は、ネック幅のゴムライニングを施した面間調節機能付きバタフライ弁の一例を示すもので、図3は一部断面平面図、図4は要部の断面図である。
まず、図3及び図4に示すように、面間調節機能付きのバタフライ弁11は、流路を開閉する弁体12を収納した弁箱13の一方の配管接続用管体部に面間調節機能を付加したものであって、図3において左側に示した配管接続用管体部14は、先端外周にフランジ15を設けて通常のフランジ接合を行うように形成しており、図3において右側に示した配管接続用管体部16には、シールリング装着溝17に装着したシールリング18を介してフランジ短管19を軸方向に移動可能に挿入し、バタフライ弁11の面間寸法を調節可能としている。
前記フランジ短管19は、配管接続用管体部16内に挿入される差口21と配管接続用のフランジ22とを有するものであって、フランジ22と弁箱13との間には、弁箱13に対してフランジ短管19を軸方向に移動させるためのフランジ短管移動手段23と、弁箱13にフランジ短管19及び配管24を固定するためのフランジ短管固定手段25が設けられ、フランジ短管19と配管24との間には、両者をフランジ結合するためのフランジ結合手段26が設けられている。
フランジ短管移動手段23は、配管接続用管体部16の外周面から突出した複数の弁箱側ボルト挿通部13aと、フランジ短管19のフランジ外周から突出した複数の短管側ボルト挿通部19aと、弁箱側ボルト挿通部13a及び短管側ボルト挿通部19aを貫通するように設けられたボルト(ねじ棒)23aと、弁箱側ボルト挿通部19a及び短管側ボルト挿通部19aの両面でボルト23aにそれぞれ螺合した4個のナット23bとで形成されている。
フランジ短管固定手段25は、弁箱側ボルト挿通部13a及び短管側ボルト挿通部19aから配管24のフランジ24aを貫通するボルト25aと、弁箱側ボルト挿通部13aの両面及び短管側ボルト挿通部19aとフランジ24aの突き合わせ部外面とにそれぞれ螺合した4個のナット25bとで形成されている。
フランジ結合手段26は、通常のフランジ結合と同様に、短管側ボルト挿通部19aとフランジ24aとを貫通するボルト26aと、該ボルト26aのネジ部に螺合するナット26bとで形成されている。
面間調節機能付きバタフライ弁11を配管途中に挿入する際には、フランジ短管移動手段23のナット23bを操作して面間を縮めた状態で配管途中にバタフライ弁11を挿入した後、面間調節機能を持たない配管接続用管体部14のフランジ15を一方の配管(図示せず)にフランジ結合により仮締めする。
次に、再びフランジ短管移動手段23のナット23bを操作して面間を伸ばし、フランジ短管19のフランジ22を配管24のフランジ24aに押し当て、フランジ結合手段26のボルト26a、ナット26bを取り付けてフランジ短管19と他方の配管24とを仮締めする。さらに、この状態で、フランジ短管固定手段25のナット25bを操作し、弁箱13側を除いてフランジ短管19と配管24とを仮締めする。
このようにして仮締め作業を終えた後、フランジ15と一方の配管とをフランジ結合するボルト・ナットを本締めし、続いて、フランジ結合手段26のボルト26a、ナット26bも本締めする。次に、フランジ短管固定手段25のナット25bを操作してフランジ短管19と配管24とを本締めした後、弁箱側ボルト挿通部13aの配管24側のナット25bを軽く締め付けるとともに、反配管24側のナット25bを本締めする。最後に、フランジ短管移動手段23のナット23bを締め付ける。
これにより、面間調節機能付きバタフライ弁11を配管途中に挿入・装着することができ、フランジ短管固定手段25とフランジ結合手段26とによって弁箱13、フランジ短管19及び配管24を確実に固定した状態とすることができる。
この面間調節機能付きバタフライ弁11は、全体に粉体塗装を施して耐食性を向上させるとともに、弁箱13の中央部にネック幅のゴムライニング31を施して小開度時のキャビテーション対策としている。このネック幅のゴムライニング31は、図1及び図2に示すゴムライニング用金型32を用いて形成されている。
ゴムライニング用金型32は、弁箱13の両端開口からそれぞれ弁箱内に挿入される第1の金型である下金型33及び第2の金型である上金型34と、弁箱中央部の弁棒挿通孔13bに挿入される一対のネック金型35と、未加硫の成形ゴムを圧入するための圧入押金36とで構成されている。下金型33は、弁箱13の配管接続用管体部16より大径の基板部37と、配管接続用管体部16からネック金型35の先まで弁箱内に挿入される胴部38と、胴部上面中心から突出した嵌合凸部39と、胴部38の外周に装着されたリング状シール材40とを有している。
また、上金型34は、配管接続用管体部14よりも大径の基板部41と、配管接続用管体部14から下金型33の上面に密着するように挿入される胴部42と、胴部42の先端外周部に装着されたリング状シール材43とを有するものであって、胴部42の先端には嵌合凸部39が嵌入する貫通口44が設けられ、該貫通口44を貫通した嵌合凸部39の外周面と胴部42の内周面との間に、前記圧入押金36が圧入される圧入部45が設けられている。さらに、圧入部45と胴部先端外周との間には、内外に貫通した圧入孔46が設けられている。
ネック金型35は、弁棒挿通孔13bの内周面に当接する丸棒状のものであって、先端は、下金型33の胴部38に嵌入するようになっている。さらに、下金型33及び上金型34の内部には、金型加熱用蒸気を導入するための蒸気室47及び蒸気通路48がそれぞれ設けられている。
前記上下の金型33,34の胴部38,42の外径は、弁箱13の内周に施された塗装面の内径よりも小さく形成されており、弁箱内に胴部38,42を挿入する際に、胴部38,42の外面が塗装面に接触しないようにしている。また、各胴部38,42の外周面所定位置には、ゴムライニングを形成するためのゴムライニング形成部49がそれぞれ設けられている。
前記リング状シール材40,43は、弁箱内周面のゴムライニングを施す面と施さない面との境界位置、すなわち、両リング状シール材40,43の距離がネック幅に対応するように、前記ゴムライニング形成部49の両側に相当する位置にそれぞれ設けられるものであって、各金型を構成する金属よりも熱膨張係数が大きく、かつ、弁箱内周面に対する摩擦係数が小さな材料で形成されている。また、リング状シール材40,43の外径は、弁箱13の内径(塗装面の内径)と同一か、それよりも小さく、さらに、弁箱13内に各胴部38,42を挿入する際に、胴部38,42が塗装面に接触して傷付けないように、リング状シール材40,43の外周面が胴部38,42の外周面より僅かに大径になるように形成されており、ゴムライニングを施す際の昇温による熱膨張で弁箱内周面(塗装面)に確実に密着するように設定されている。
このリング状シール材40,43の熱膨張係数が金型を構成する金属よりも小さいと、ゴムライニングを施す際の昇温によって金型の方が大きく膨張し、胴部38,42の外面が弁箱内周の塗装面に接触して塗装面に焼けを発生させるおそれがあり、リング状シール材40,43が塗装面に十分に密着しなくなることがある。
なお、摩擦係数が小さな部分は、リング状シール材40,43の全体であってもよく、外周面部分のみであってもよい。さらに、リング状シール材40,43は、ゴムライニングを施す際の高温状態に耐えられる耐熱性を備えていることはいうまでもない。また、各金型へのリング状シール材40,43の装着は、一般的なシール材と同様に、金型外周に設けた装着溝にリング状シール材40,43をはめ込むことによって行うことができる。
このようなリング状シール材40,43を形成する材料は、任意に選択することができるが、特に、フッ素樹脂、中でも、テトラフロロエチレン樹脂が最適である。フッ素樹脂は、金型材料として一般に用いられているSS400鋼材に比べて熱膨張係数が大きく、摩擦係数が小さく、耐熱性も十分であるという利点を有している。なお、一般に弁箱に使用するFCD450と、金型に使用するSS400と、リング状シール材に使用するフッ素樹脂(テトラフロロエチレン樹脂)とにおける熱膨張係数を参考として下記に示す。
FCD450:10×10−6/℃
SS400:10.7×10−6/℃
フッ素樹脂:100×10−6/℃
このように形成したゴムライニング用金型を用いてネック幅のゴムライニング31を形成するには、まず、耐食性を向上させるために全体に粉体塗装を施した弁箱13のゴムライニング面に、プライマー及び接着剤をこの順に塗布する。次に、弁箱13のゴムライニング31を施す位置に、必要量よりも少ない量の未加硫のゴムを適当に成形して貼り付ける。このように、所定位置、例えば、圧入孔46から離れた位置等に未加硫ゴムをあらかじめ適当量貼り付けておくことにより、圧入部45からのゴム圧入量を少なくすることができ、圧入押金36のストローク縮小や圧入孔46の削減、成形時間の短縮等が図れるといった利点がある。
まず、弁箱,各金型及び未加硫ゴムをあらかじめ予熱した状態で、所定位置に設置されている下金型33に、前述のようにして未加硫ゴムを貼り付けておいた弁箱13をセットし、弁箱13内に胴部38を挿入した状態とする。続いて、弁箱13の上方から上金型34の胴部42を弁箱内に挿入し、両金型の上下端面を密着させる。さらに、ネック金型35を弁棒挿通孔13bにセットして各金型と弁箱13との位置決めを行う。
この状態で、圧入部45にあらかじめ予熱した未加硫ゴム50をセットした後、図1に示すように、圧入押金36を圧入部45に圧入し、所定圧力で所定時間、プレス荷重を加えて未加硫ゴム50を圧入孔46を通してゴムライニング形成部49に向けて押し込む。このとき、金型温度の上昇でリング状シール材40,43も昇温し、適度に熱膨張して粉体塗装面に密着した状態になるので、図2に示すように、未加硫ゴムがリング状シール材40,43の間のゴムライニング形成部49内に圧入された状態となり、リング状シール材40,43と粉体塗装面との間から未加硫ゴムが外部に漏れ出すことはない。
未加硫ゴムを圧入後、蒸気通路48を通して蒸気室47,47に高温蒸気を供給し、金型温度を所定温度に上昇させて所定時間保持することにより、ゴムの加硫を行う。加硫終了後は、蒸気室47に冷却水を供給し、所定時間冷却してから各金型を弁箱13から抜き取ることにより、図3,図4に示すように、弁箱13の中央部にネック幅のゴムライニング31を施したバタフライ弁11が得られる。
図5及び図6は、本発明のバタフライ弁のゴムライニング形成方法に使用されるゴムライニング用金型の一形態例を示すもので、図5はバタフライ弁にゴムライニングを形成する前の状態を示す弁箱及び金型の断面図、図6はゴムライニング形成時の状態を示す弁箱及び金型の断面図である。
本形態例に示すゴムライニング用金型は、シールリング装着溝17を設けた配管接続用管体部16の内周面を除く弁箱内周面にゴムライニング51を施すために用いられるものであって、第1の金型である下金型52、第2の金型である上金型53及びネック金型54とで構成されており、基本的には、前記参考例に示したゴムライニング用金型と略同様に形成されている。
すなわち、下金型52は、基板部55と、ネック金型54の先まで弁箱内に挿入される胴部56と、胴部上面中心から突出した嵌合凸部57と、胴部56の外周に装着されたリング状シール材58と、金型内に設けられた蒸気室59とを有している。上金型53は、基板部60と、下金型52の胴部上面に密着するように挿入される胴部61と、金型内に設けられた蒸気室62とを有しており、胴部61の先端には嵌合凸部57が嵌入する貫通口63が設けられている。さらに、下金型52の胴部56の先端部(ネック部)及び上金型53の胴部61は、ゴムライニング51を形成するために弁箱内径よりも小径に形成されており、弁箱内周面との間に所定幅の隙間(ゴムライニング形成部)が設けられている。
本形態例に示すゴムライニング用金型を用いて弁箱内周面にゴムライニング51を形成するには、前記同様に、全体に粉体塗装を施した弁箱13のゴムライニング面に、プライマー及び接着剤を塗布した後、弁箱、金型及び未加硫ゴムを予熱した状態で、嵌合凸部57の外周に未加硫ゴム50をセットした下金型52を所定位置に置き、弁箱13を上方から下ろして弁箱内に胴部56を挿入し、下金型52に弁箱13をセットする。続いて上金型53の胴部61を上方から弁箱内に挿入するとともに、ネック金型54を弁棒挿通孔13bにセットして金型と弁箱との位置決めを行う。
次に、上金型53にプレス荷重を加え、上金型53を下金型52に向けて所定圧力で所定時間押し込み、図6に示すように、未加硫ゴムを弁箱と金型との間のゴムライニング形成部に向けて圧入する。このとき、前述のようなリング状シール材58の作用により、配管接続用管体部16への未加硫ゴムの漏れが防止される。
未加硫ゴムを圧入後、蒸気室59,62に高温蒸気を供給して金型温度を所定温度に上昇させ、所定時間保持することによってゴムを加硫する。その後、蒸気室59,62に冷却水を供給して所定時間冷却してから各金型を弁箱13から抜き取ることにより、シールリング装着溝17を設けた配管接続用管体部16の内周面を除く弁箱内周面にゴムライニング51を施したバタフライ弁が得られる。
なお、上記一形態例及び参考例では、面間調節機能付きのバタフライ弁の弁箱内周にゴムライニングを施す例を説明したが、本発明の金型は、通常の両フランジ型バタフライ弁の弁箱内周にゴムライニングを施す場合にも適用可能である。
本発明のバタフライ弁のゴムライニング形成方法は、面間調節機能付きのバタフライ弁の弁箱内周にゴムライニングを施す際に好適である。
11…バタフライ弁、12…弁体、13…弁箱、13b…弁棒挿通孔、14…配管接続用管体部、15…フランジ、16…配管接続用管体部、17…シールリング装着溝、18…シールリング、19…フランジ短管、21…差口、22…フランジ、23…フランジ短管移動手段、24…配管、25…フランジ短管固定手段、26…フランジ結合手段、31…ゴムライニング、32…ゴムライニング用金型、33…下金型、34…上金型、35…ネック金型、36…圧入押金、37…基板部、38…胴部、39…嵌合凸部、40…リング状シール材、41…基板部、42…胴部、43…リング状シール材、44…貫通口、45…圧入部、46…圧入孔、47…蒸気室、48…蒸気通路、49…ゴムライニング形成部、50…未加硫ゴム、51…ゴムライニング、52…下金型、53…上金型、54…ネック金型、55…基板部、56…胴部、57…嵌合凸部、58…リング状シール材、59…蒸気室、60…基板部、61…胴部、62…蒸気室、63…貫通口

Claims (1)

  1. 粉体塗装を施した弁箱内周面の一部にゴムライニングを施すバタフライ弁のゴムライニング形成方法において、
    弁箱のシールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の内周面を除く弁箱内周面に、プライマー及び接着剤をこの順に塗布した後に、ゴムライニングに必要な未加硫のゴムよりも少ない量の未加硫のゴムを成形して貼り付け、
    前記弁箱のシールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の開口から第1の金型の胴部が弁箱の流路内に挿入された際に、前記金型を構成する金属よりも熱膨張係数が大きく、弁箱内周面に対する摩擦係数が前記金型を構成する金属よりも小さな材料からなるリング状シール材を、弁箱内周面のゴムライニングを施す面と施さない面との境界位置に配置されるよう前記第1の金型の胴部外周に装着し、
    前記弁箱、前記第1の金型及び第2の金型及び弁箱中央部の弁棒挿通孔に挿入される一対のネック金型の各金型、前記張り付けた未加硫ゴムとは別の未加硫ゴムをあらかじめ予熱した状態で、弁箱内の所定位置に各金型を設置して、
    前記シールリング装着溝を設けた配管接続用管体部の内周面を除く弁箱内周面と第1の金型及び第2の金型の胴部外周面と前記一対のネック金型の外周面と前記リング状シール材とによりゴムライニング形成部を画成するとともに、
    前記第1の金型の胴部上面から突出した嵌合凸部の外周と前記第2の金型の胴部先端との間に前記張り付けた未加硫ゴムとは別の未加硫ゴムをセットした後、
    前記第2の金型にプレス荷重を加えて前記嵌合凸部の外周と前記第2の金型の胴部先端との間にセットされた前記別の未加硫ゴムを前記ゴムライニング形成部に向けて圧入し、前記別の未加硫ゴムの圧入後に、金型温度を所定温度に上昇させて所定時間保持することにより、
    前記張り付けた未加硫ゴム及び前記圧入された未加硫ゴムの加硫を行い、加硫終了後所定時間冷却してから前記各金型を弁箱から抜き取ることにより、前記張り付けた未加硫ゴム及び前記圧入された未加硫ゴムを加硫してなるゴムライニングを前記ゴムライニング形成部に施す
    ことを特徴とするバタフライ弁のゴムライニング形成方法。
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