JP5159668B2 - チェーン式無段変速機の騒音低減装置 - Google Patents

チェーン式無段変速機の騒音低減装置 Download PDF

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Description

本発明は伝動体として金属チェーンを使用した車両用無段変速機の騒音低減装置に関するものである。
従来より、金属ベルトを使用した車両用無段変速機が開発され、一部実用化されているが、金属ベルトに代わる伝動体として金属チェーンを使用した無段変速機も提案されている。金属チェーンは、複数のリンクとこれらを連結する複数のピンとを備え、プーリのシーブ面とピンの端面との間の接触摩擦力によって駆動力を発生させるものである。
金属チェーンは金属ベルトに比べて、最小変速比や最大変速比のように伝動体のプーリに対する巻き掛け径が小さい時の発熱量が少なく、動力損失が少ないという優れた特徴がある。その反面、チェーンはベルトに比べて騒音が大きい。騒音には、ピン次数音とジャー音と呼ばれる音とがある。このうち、ピン次数音はピンとシーブ面との接触により発生する音であり、車速の変化につれて各次数音の周波数も変化する。一方、ジャー音はピン次数音とは異なり、低車速から高車速に至るまでほぼ一定した周波数成分(例えば2500〜4000Hz)を持つ騒音である。
特許文献1には、チェーンのピンがシーブ面へ突入する時に発生する打音を抑制するため、ピン長手方向に作用する力に対する剛性が相違する複数種のピンを使用したチェーン式無段変速機が開示されている。しかしながら、このチェーン構造はピン次数音の低減を目的としたものであり、ジャー音の抑制には効果がない。従来では、ピン次数音もジャー音もチェーン騒音として一律に扱われており、これら騒音はチェーン構成要素の形状を工夫(ピッチをランダムに変更したり、ピンの長さをランダムに変える等)することで低減できると考えられていたが、実際にはジャー音は低減できていない。
本発明者がジャー音の発生について検討したところ、減速時の挟圧力(セカンダリプーリによるチェーンのクランプ力)が低い領域で顕著に発生していることが判明した。チェーン挟圧力は、燃費の低下を抑制しつつ、チェーンとプーリとの間のすべりを防止するため、通常は入力軸トルクと変速比とに応じて設定される(例えば特許文献2参照)。したがって、入力軸トルクがマイナスになる減速時(アクセルOFF時)には、当然ながら挟圧力も低くなる。この減速時の挟圧力の低い領域に、ジャー音が顕著になる領域がある。加速時にもジャー音は発生していると考えられるが、加速時は暗騒音が高いので、ジャー音は目立たないのに対し、減速時は暗騒音が低いため、乗員にとって特に耳障りな騒音になる。
WO2005/038295号公報 特開2004−353703号公報
本発明の目的は、減速時の挟圧力が低い領域で発生するチェーンのジャー音を効果的に低減できる無段変速機の騒音低減装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、複数のリンクとこれらを連結する複数のピンとを備えた金属チェーンを一対のプーリに巻き掛け、前記プーリのシーブ面と前記ピンの端面との間の接触摩擦力により駆動力を発生させると共に、前記チェーンの巻き掛け径を油圧によるチェーン挟圧力によって連続的に変更可能な車両用無段変速機において、前記チェーン挟圧力を得る油圧として、少なくとも入力軸トルクと変速比とに依存して、チェーンとプーリとの間の滑りを防止できる第1の設定油圧を設定する第1の手段と、前記チェーンとプーリとの間で発生するジャー音が過大になる減速領域を、少なくとも入力軸トルクと挟圧油圧とから予め特定する第2の手段と、走行状態が前記ジャー音の過大発生領域以外の領域であれば、前記プーリの挟圧油圧を前記第1の設定油圧に制御し、前記ジャー音の過大発生領域であれば、前記チェーン挟圧油圧を前記第1の設定油圧よりも高い第2の設定油圧に制御する第3の手段と、を備えたことを特徴とするチェーン式無段変速機の騒音低減装置を提供する。
本発明では、まずジャー音の過大な発生領域である減速時の挟圧力が低い領域を予め特定しておく。ジャー音の過大発生領域は、製造段階でユニットの特性試験を行うことによって特定できる。例えば縦−横軸として入力軸トルクと挟圧油圧とを取り、各点における所定周波数(例えば2500〜4000Hz)の音圧レベルを測定することで、簡単にジャー音の過大発生領域をマップとして特定できる。通常の無段変速機の場合、すべりを防止できる必要挟圧油圧(第1の設定油圧)は、まさにジャー音のピーク領域に対応している。
そこで、本発明では、ジャー音が顕著に現れる減速時の挟圧力が低い領域においてのみ、必要挟圧力より高い挟圧力に設定した。例えば、必要挟圧油圧の値がXである場合、これより高い油圧、例えばX値よりも0.5MPa高い値に挟圧油圧を上昇させると、ジャー音を大幅に低減できた。減速時に挟圧油圧を一時的に上昇させても、限定された領域であるため、燃費低下やチェーンの磨耗への影響は殆どない。
第2の手段によって特定されるジャー音の過大発生領域の特定に、車速条件を加えてもよい。ジャー音はほぼすべての車速領域で発生するが、特に50km/h以下の減速領域では、挟圧油圧を高くすることで、ジャー音を効果的に低減できることがある。特に、30〜40km/hの範囲において顕著である。なお、50km/h以上の減速領域でもジャー音は発生するが、この領域では、挟圧油圧を必要油圧より高く(例えば、0.5MPa増圧)すると、かえってジャー音が高くなる場合がある。その場合には、50km/h以上の高車速領域では、挟圧油圧の上昇制御をしない方がよい。
以上のように、本発明にかかるチェーン式無段変速機の騒音低減装置によれば、ジャー音が顕著に現れる減速時の挟圧力が低い領域においてのみ、必要挟圧力より高い挟圧力としたので、ジャー音を効果的に低減できる。減速時に挟圧油圧を一時的に上昇させても、限定された領域であるため、燃費低下への影響を小さくできる。
本発明にかかる無段変速機の一例のスケルトン図である。 図1に示す無段変速機に使用されるチェーンの一例の斜視図である。 無段変速機を制御するための制御ブロック図である 図1に示す無段変速機の油圧回路図の一例である。 減速時におけるジャー音の音圧レベルと車速との関係を示す図である。 入力軸トルクと挟圧との関係を示すマップ図である。 本発明にかかるジャー音低減制御方法の一例のフローチャート図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1は本発明にかかる無段変速機の一例を示す。この実施例の無段変速機はFF横置き式の自動車用変速機であり、大略、エンジン出力軸1によりトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸3、入力軸3の回転を正逆切り替えて駆動軸10に伝達する前後進切替装置4、駆動プーリ11と従動プーリ21と両プーリ間に巻き掛けられたチェーン40とからなる無段変速装置A、従動軸20の動力を出力軸32に伝達するデファレンシャル装置30などで構成されている。入力軸3と駆動軸10とは同一軸線上に配置され、従動軸20とデファレンシャル装置30の出力軸32とが入力軸3に対して平行でかつ非同軸に配置されている。したがって、この無段変速機は全体として3軸構成とされている。
この実施例で用いられるチェーン40は、例えば特許文献1と同様の構造を有するチェーンである。このチェーン40は、図2に示すように、複数の金属製リンク41と、これらリンク41を相互に連結する複数の金属製ピン42と、ピン42よりも長手方向の長さが若干短い複数の金属製ストリップ43とから構成されている。ピン42とストリップ43は、リンク41に形成された貫通穴41aに一本ずつ隣接して挿通されている。ピン42の端面はストリップ43の端面よりもチェーン幅方向外側に突出しており、その端面がプーリのシーブ面と接触することになる。
トルクコンバータ2のポンプインペラ2aはエンジン出力軸1と連結され、タービンランナ2bは入力軸3に連結されている。入力軸3とポンプインペラ2aとの間にロックアップクラッチ2cが設けられている。
前後進切替装置4は、遊星歯車機構6と逆転ブレーキB1と直結クラッチC1とで構成されている。遊星歯車機構6のサンギヤ6aは入力軸3に連結され、リングギヤ6bは駆動軸10に連結されている。この実施例の遊星歯車機構6はシングルピニオン方式であり、逆転ブレーキB1はピニオンギヤ6cを支えるキャリア6dと変速機ケース5との間に設けられ、直結クラッチC1はキャリア6dとサンギヤ6aまたは入力軸3との間に設けられている。直結クラッチC1を解放して逆転ブレーキB1を締結すると、入力軸3の回転が逆転され、かつ減速されて駆動軸10へ伝えられ、前進走行状態となる。一方、逆転ブレーキB1を解放して直結クラッチC1を締結すると、遊星歯車機構6のキャリア6dとサンギヤ6aとが一体に回転するので、入力軸3と駆動軸10とが直結され、後進走行状態となる。
無段変速装置Aの駆動プーリ11は、駆動軸10上に一体に形成された固定シーブ11aと、駆動軸10上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ11bと、可動シーブ11bの背後に設けられた作動油室12とを備えている。作動油室12への油圧を制御することにより、変速制御が実施される。従動プーリ21は、従動軸20上に一体に形成された固定シーブ21aと、従動軸20上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ21bと、可動シーブ21bの背後に設けられた作動油室22とを備えている。作動油室22の油圧を制御することにより、トルク伝達に必要な挟圧力が与えられる。なお、作動油室22には初期挟圧力を与えるスプリングを配置してもよい。
従動軸20の一端部はエンジン側に向かって延び、この一端部に出力ギヤ27が固定されている。出力ギヤ27はデファレンシャル装置30のリングギヤ31に噛み合っており、デファレンシャル装置30から左右に延びる出力軸32に動力が伝達され、車輪が駆動される。
図3は、無段変速機を制御するための制御ブロック図である。電子制御装置(ECU)50には、エンジン回転数センサ51、駆動プーリ回転数センサ52、車速センサ(従動プーリ回転数センサ)53、スロットルセンサ54、シフトポジションセンサ55などが接続され、これらセンサから信号が入力されている。駆動プーリ回転数センサ52は駆動プーリ11の回転速度に対応した信号を出力し、車速センサ53は従動プーリ21の回転速度に対応した信号を出力し、スロットルセンサ54はスロットル開度に応じた信号を出力し、シフトポジションセンサ55はシフトレバーの位置に対応した信号を出力する。電子制御装置50は、後述するソレノイドバルブ63、64と接続され、プーリ比、スロットル開度、エンジン回転数などの運転信号に基づいて、予め決められたプログラムに従って各ソレノイドバルブ63,64を制御している。
図3では、説明を簡単にするため5個のセンサと2個のソレノイドバルブとを備えた例について説明したが、前記センサ以外に各種の運転状態を検出するセンサを備えてもよいし、前記ソレノイドバルブ以外に各種制御用のソレノイドバルブを備えてもよいことは勿論である。
図4は無段変速機の駆動プーリ11の油圧と従動プーリ21の油圧を制御するための油圧回路図の一例を示す。図4において、60はオイルポンプ、61はレギュレータバルブ、62はソレノイドモジュレータバルブ、63は変速制御用ソレノイドバルブ、64は挟圧制御用ソレノイドバルブ、65は変速制御用コントロールバルブ、66は挟圧制御用コントロールバルブである。なお、図4では説明を簡単にするために、変速制御用ソレノイドバルブ63及び変速制御用コントロールバルブ65をそれぞれ単一の弁で構成したが、アップシフト用及びダウンシフト用で個別の弁で構成することもできる。その他、マニュアルバルブ、ロックアップ制御用バルブ、クラッチ圧制御用バルブ、ブレーキ圧制御用バルブ、ガレージシフトバルブ等、他の機能を持つバルブを追加してもよいことは勿論である。ソレノイドバルブ63、64はデューティソレノイドバルブでもよいし、リニアソレノイドバルブでもよい。
レギュレータバルブ61は、オイルポンプ60の吐出圧を所定のライン圧PL に調圧するバルブである。なお、レギュレータバルブ61に例えばソレノイドバルブ64や他のバルブから信号圧を入力することにより、ライン圧PL をソレノイド圧や他のバルブの出力圧に応じて調圧してもよい。ソレノイドモジュレータバルブ62は、ライン圧を調圧して一定のモジュレータ圧を得るためのバルブである。
変速制御用ソレノイドバルブ63は、電子制御装置50から入力される電気信号に応じてモジュレータ圧を調整し、その出力圧(ソレノイド圧)を変速制御用コントロールバルブ65へ信号圧として供給している。変速制御用コントロールバルブ65は、入力されるライン圧を、変速制御用ソレノイドバルブ63から供給される信号圧に比例した油圧に調圧し、駆動プーリ11の作動油室12へ供給している。
挟圧制御用ソレノイドバルブ64は、電子制御装置50から入力される電気信号に応じてモジュレータ圧を調整し、その出力圧(ソレノイド圧)を挟圧制御用コントロールバルブ66の信号圧として供給している。挟圧制御用コントロールバルブ66は、入力されるライン圧を、挟圧制御用ソレノイドバルブ64から供給される信号圧に比例した油圧に調圧し、従動プーリ21の作動油室22に挟圧油圧として供給している。電子制御装置50は、エンジン出力とトルクコンバータの諸元とから無段変速装置Aへの入力トルクを推定し、入力トルクと変速比とから必要挟圧を計算し、必要挟圧を満たすソレノイドバルブ64への指示電流を計算/出力する機能を備えている。必要挟圧(第1設定油圧)は、チェーンとプーリとの間ですべりが生じないチェーン挟圧力を生じる必要最低限の油圧であり、油圧値Xとして設定されている。また、電子制御装置50は、走行状態がジャー音の過大発生領域にあるときのみ、必要挟圧より高い第2設定油圧Y値(例えばX+0.5MPa)に上昇させる機能を備えている。
図5は、チェーン挟圧油圧(作動油室22の油圧)をチェーン滑りのない限界のX値とXよりも所定圧(0.5MPa)増圧したY値とに維持して減速した場合に、車速とジャー音の音圧レベルとを測定したものである。ここで、ミッション単体のジャー音(周波数2500Hz〜4000Hz)を測定した。図5から明らかなように、チェーン挟圧油圧値をYとした場合には、30〜40km/h付近でジャー音の音圧レベルが油圧値Xの時よりも3〜4dB低くなり、逆に50〜60km/h付近ではジャー音の音圧レベルは油圧値Xの時よりも6〜7dB高いことがわかる。特に、50〜60km/h付近での音圧レベルは最大ピークを示しており、この領域は避ける必要がある。したがって、30〜40km/h付近では油圧値をYにし、50〜60km/h付近では油圧値をXとした方がジャー音の音圧レベルが低くなることがわかる。
図6は、車速30〜40km/h、変速比High状態で、入力軸トルクと挟圧油圧とを変化させたときのミッション単体のジャー音(周波数2500〜4000Hz)のマップデータである。白地部分はチェーンにすべりが発生し、トルク伝達できない領域である。このマップデータは電子制御装置50に記憶されている。図6からわかるように、入力軸トルクが負(減速時)でかつ挟圧油圧が低い領域で、ジャー音の音圧レベルが大きくなることがわかる。特に、入力軸トルクのa領域かつ挟圧油圧のb領域において、ジャー音のピーク領域が存在する。
本発明では、このジャー音の過大な発生領域を特定し、その発生領域でのみチェーン挟圧油圧を高くすることで、ジャー音を低減している。例えば、a領域内のa1 ラインとb領域内のb1 ラインの合致するポイントでは、ジャー音の音圧レベルが96〜97dBであるのに対し、b1 の挟圧油圧をb2 のラインまで上昇させると、92〜93dBに低下した。つまり、4dB低下したことになり、これは音圧レベルを約60%に低減できたことを意味する。ユニット近傍で92〜93dBの音圧レベルであれば、車室内では耳障りな音にはならない。減速時に挟圧油圧を上昇させることは、燃費低下やチェーン磨耗へ影響を与える可能性があるが、挟圧油圧の上昇は一時的であり、かつ限定された領域であるため、燃費低下やチェーン磨耗への影響は殆どない。
図7は、本発明にかかる無段変速機のチェーン挟圧制御の一例を示す。制御を開始すると、まずエンジン回転数、スロットル開度、車速など入力信号から無段変速装置Aへの入力トルクを推定し(ステップS1)、入力トルクと変速比とから従動プーリの必要挟圧を計算する(ステップS2)。次に、運転状態がジャー音の過大領域内にあるかどうかを判定する(ステップS3)。この判定は、例えば入力軸トルクがa領域(図6参照)、変速比がHigh、車速が所定車速以下(例えば50km/h以下)などの条件で判定できる。過大領域でないと判定した時は、必要挟圧を満たすソレノイド電流値Aをソレノイドバルブ64へ出力する(ステップS4)。つまり、通常どおり、チェーンのすべりを防止しうる必要最低限の油圧値Xを従動プーリ21の油室22に供給する。過大領域であると判定したときは、必要挟圧を満たすソレノイド電流値Aに対し、所定値αだけ加算した電流値A+αをソレノイドバルブ64へ出力する(ステップS5)。つまり、必要挟圧より高い油圧値Yを従動プーリ21の油室22に供給することで、チェーン挟圧を高くし、ジャー音の発生を抑制することができる。
上述の制御では、ジャー音の過大発生領域の判定条件に車速が50km/h以下である場合を加えたが、その理由は、図5に示すように50km/hを越える高車速領域では挟圧油圧を高くすると、かえってジャー音が高くなるからである。もし、50km/hを越える高車速領域でも、挟圧油圧を高くすることでジャー音が低くなる無段変速機の場合には、車速の判定条件は不要である。
本発明は前記実施例に限定されるものではない。前記実施例では、図2に示すように特許文献1に記載のチェーンを使用したが、チェーン構造は特許文献1に限るものではなく、ジャー音が発生するチェーンを使用する限り、本発明は適用可能である。また、第1の設定油圧の値がXで、第2の設定油圧の値がYの例を示したが、これら設定油圧は無段変速機の構造に応じて任意に設定できる。
A 無段変速装置
B1 逆転ブレーキ
C1 直結クラッチ
1 エンジン出力軸
2 トルクコンバータ
3 入力軸
11 駆動プーリ
12 作動油室(変速制御用油室)
21 従動プーリ
22 作動油室(挟圧制御用油室)
40 チェーン
41 リンク
42 ピン
50 電子制御装置
51 エンジン回転数センサ
52 駆動プーリ回転数センサ
53 車速センサ
54 スロットルセンサ
64 挟圧制御用ソレノイドバルブ
66 挟圧制御用コントロールバルブ

Claims (1)

  1. 複数のリンクとこれらを連結する複数のピンとを備えた金属チェーンを一対のプーリに巻き掛け、前記プーリのシーブ面と前記ピンの端面との間の接触摩擦力により駆動力を発生させると共に、前記チェーンの巻き掛け径を油圧によるチェーン挟圧力によって連続的に変更可能な車両用無段変速機において、
    前記チェーン挟圧力を得る油圧として、少なくとも入力軸トルクと変速比とに依存して、チェーンとプーリとの間の滑りを防止できる第1の設定油圧を設定する第1の手段と、
    前記チェーンとプーリとの間で発生するジャー音が過大になる減速領域を、少なくとも入力軸トルクと挟圧油圧とから予め特定する第2の手段と、
    走行状態が前記ジャー音の過大発生領域以外の領域であれば、前記プーリの挟圧油圧を前記第1の設定油圧に制御し、前記ジャー音の過大発生領域であれば、前記チェーン挟圧油圧を前記第1の設定油圧よりも高い第2の設定油圧に制御する第3の手段と、を備えたことを特徴とするチェーン式無段変速機の騒音低減装置。
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