JP5158692B2 - エネルギ吸収体 - Google Patents

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Description

本発明は、車両バンパーなどに配設されて、衝突時の衝撃を吸収するエネルギ吸収体に関する。
従来の車両用エネルギ吸収体は、底板部に縦リブと横リブとを互いに交差させた格子状部を一体成形するものが多く、リブの壁面同士の干渉を避ける構造が基本になっていた(特開平8-310321号公報,実開平6-55893号公報等)。リブの壁面同士の干渉は不規則であり制御が困難とされてきたからである。従来のエネルギ吸収体は、リブやその壁面の効果的な配置により、曲げ,座屈に伴ってエネルギ吸収されることをベースにしており、リブを干渉させないことから、専らリブの本数,板厚による制御に頼っていた。そして、従来のエネルギ吸収体は、格子状部の面に対し、衝突エネルギが垂直方向で加えられように配設されるのが多かった。
こうしたなか、格子状部を形成しないエネルギ吸収体もいくつか提案されている(例えば特許文献1)。
特開2002−331887公報
特許文献1のエネルギ吸収部材は、リンフォースメントの前板に取付けられる後壁部と、この後壁部の前面に車幅方向の全体にわたって並設された多数のエネルギ吸収リブとからなる。そして、各吸収リブにそれぞれ対応するように、バンパーフェースの裏面に突部を設け、衝突時の荷重をバンパーフェースからリブに対して確実に入力させるようにしている。
しかるに、特許文献1のエネルギ吸収部材は、比較的低速での衝突の場合に衝突相手に対して衝撃緩和を得ることを企図していた。車両衝突時に、特許文献1の図8(b)にみられるように、各吸収リブが単に折れ曲がってエネルギ吸収を行う構造であった。従って、リブの変形途中でリブが座屈等を起こし吸収リブに発生する荷重は小さくなり、十分なエネルギ吸収効果を得るのが難しかった。
一方、車両用バンパーのロアアブソーバ等をはじめ、最近の自動車部品では軽量化が推し進められており、いままで以上の軽量化が必要になっている。軽量化に応える改良が求められているが、リブの肉厚を上げたりすることなく効果的なエネルギ吸収を確保するのは難しいものがあった。さらに、歩行者との衝突では、歩行者が車の上へ乗り上げられるようにして人命を救う工夫が求められているが、軽量化,低コスト化に応えながらの工夫は難を極めた。
本発明は上記問題点を解決するもので、軽量化を実現しながら効果的なエネルギ吸収を可能にし、さらにバンパー等に適用すれば、コストや重量を増すことなく、歩行者との衝突で歩行者が車の上へ乗り上げられる構造を簡単に確保できるエネルギ吸収体を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、樹脂成形品からなるエネルギ吸収体であって、帯板状の横長の横リブ(2,2)が帯板幅方向を起立させ且つ両内板面(20,20)を対向するようにして一対配設される一方、板幅方向を起立させて両端(32a,32a)を前記両内板面(20,20)にそれぞれ結合する縦リブ(3)が複数設けられ、且つ該縦リブ二枚がペアになって、該ペアに係る両縦リブ(3a,3b)の両端(32a,32a)での両縦リブ間距離(W1)よりも両縦リブ(3a,3b)の中間地点での両縦リブ間距離(W2)の方を近接させ、さらに前記横リブ(2)の長手方向に向けて各縦リブ(3)が互いに間隔をとって配設されると共に、前記中間地点での両縦リブ間距離(W2)について、両縦リブの上縁(38)側または下縁(39)側のうち一方の縁側の両縦リブ間距離よりも他方の縁側の両縦リブ間距離の方を短く設定することを特徴とするエネルギ吸収体にある。
請求項1の発明のごとく、ペアに係る両縦リブ(3a,3b)の両端(32a,32a)での両縦リブ間距離(W1)よりも両縦リブ(3a,3b)の中間地点での両縦リブ間距離(W2)の方を近接させ、さらに横リブ(2)の長手方向に向けて各縦リブ(3)が互いに間隔をとって配設されると、車両衝突で縦リブの変形方向が規制され、中間地点の両縦リブ間距離(W2)の値に応じて、そこから横リブ同士の干渉が始まる。この干渉作用によって荷重レベルが向上する。斯かる構成によって、同じ荷重を狙う場合には、単に並行配設された横リブのエネルギ吸収体よりもリブを薄肉化でき軽量化が図れる。更に初期には変形量を大きくしてエネルギ吸収し、縦リブの変形途中より反発荷重が大きくなるように調整できるので、人に対しての軽衝突時のダメージを少なくできる。
加えて、中間地点での両縦リブ間距離(W2)について、両縦リブの上縁(38)側または下縁(39)側のうち、一方の縁側の両縦リブ間距離よりも他方の縁側の両縦リブ間距離の方を短く設定すると、上縁と下縁とでは干渉位置が変わるので、そのリブの傾斜角度によって反発荷重をコントロールできる。更に両者の荷重の発生ポイントが変わるので、衝突子に回転モーメントを誘発させ得るようになる。
本発明のエネルギ吸収体は、従来の底板をなくして軽量化を実現しながら、衝突過程で縦リブの壁面同士の干渉を意図的に作り出すことによって、高い衝撃エネルギを吸収することができ、さらに、ペアに係る両縦リブの中間地点での両縦リブ間距離の値を上下方向に変えることによって、そのリブの傾斜角度によって反発荷重をコントロールできる。更に歩行者との衝突で歩行者が車の上へ乗り上げられる構造を簡単に造れるなど優れた効果を発揮する。
以下、本発明に係るエネルギ吸収体について詳述する。図1〜図9はエネルギ吸収体の一形態で、図1はその参考斜視図、図2は図1のペアの両縦リブ間距離を縮めた別態様のエネルギ吸収体の斜視図、図3は図1,図2のエネルギ吸収体と比較するための参考品の斜視図、図4はエネルギ吸収特性図、図5は図1の部分拡大斜視図、図6が本発明のエネルギ吸収体の部分拡大図、図7は衝突子の傾きの変化を調べた説明図、図8はエネルギ吸収体の平面図、図9は本エネルギ吸収体をロアアブソーバに適用した全体斜視図である。
図1のエネルギ吸収体1は横リブ2と縦リブ3とが一体成形された樹脂成形品である。 横リブ2は帯板状の横長の板部で、一対設けられる。両横リブ2,2は共に帯板幅方向を起立させて、且つ所定間隔をあけて両内板面20が互いに対向するよう配設される。一対の横リブ2は同じ大きさで、図1に示すごとく細長四角形の平坦な平板とする。一対の横リブ2,2が帯板幅方向を垂直にして、且つ両内板面20を平行にして対向配設される。図中、符号mは横リブ2の横長さすなわち水平方向長さ、符号nは横リブ2の縦長さすなわち上下方向長さを示す。図示のごとく、横長さmは縦長さnに比べて大きい。
縦リブ3は湾曲板状又は屈折板状した板部で、複数設けられる。各縦リブ3はその板幅方向を起立させて、両端を一対の前記横リブ2,2に係る両内板面20にそれぞれ結合する。符号4はその結合部分を示す。縦リブ3が二枚でペアになり、該ペアに係る両縦リブ3a,3bが、その両端32a,32aでの両縦リブ間距離W1よりも両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2の方を近接させるように設けられる。各縦リブ3が平面視で湾曲又は屈曲しており、両縦リブ3a,3bの中間地点31aで両縦リブ間距離W2が最も近づき最小間隙εとなる。
そして、各縦リブ3が、前記横リブ2の長手方向に向けて互いに間隔をとって配設され、横リブ2とで梯子状に形成される。梯子の二本の長い材(支柱)が横リブ2に相当し、足掛かりとして取付けられる幾段もの横木(横桟)が縦リブ3に相当する。ペアの両縦リブ3a,3bが上記形態,位置関係を保有しながら、各縦リブ3が互いに離間し、横リブ2の長手方向に向けて所定ピッチで配設され、横リブ2とでラダー状に形成される。
リブ3は、図1のごとく湾曲する矩形板部からなり、二枚ずつ対(ペア)になっている。縦リブ3は平面視で両端部32に比べ中央部31が弧状に凹む。ペアに係る両縦リブ3a,3bは両端32a,32aから中間地点31aに向けて弓なり状に互いに近づいていき、両縦リブの両外側に湾窪み36を設ける。ペアに係る両縦リブ3a,3bは同形で線対称に配設される。各縦リブ3の側端面32bが垂直起立するよう配され、隣合う縦リブ3の側端面32bの間隔をほぼ等しくする。図1中、符号xは縦リブ3の水平方向の横長さで、符号yは縦リブ3の縦長さすなわち上下方向長さを示す。横長さxは縦長さyに比べて大きい。縦リブ3の縦長さyは前記横リブ2の縦長さnにほぼ等しい。
エネルギ吸収体1は、さらに各隣接する縦リブ3と一対の横リブ2,2とで囲まれる各枠内Fを通孔Kにして、その上下方向を貫通させる構成とする。各縦リブ3が互いに間隙を設けて、対向配設される一対の横リブ2とでラダー状に形成されるが、各間隙(通孔K)を塞ぐ部材,部分は存在しない。
従来のエネルギ吸収体が、特開平7-144053号公報,実開平6-55893号公報等のごとく、縦リブと横リブでつくる格子状体に底板が一体化成形されていたのに対し、エネルギ吸収体1には底板が存在しない。本実施形態のエネルギ吸収体は横リブ2と縦リブ3のみからなり、隣接する縦リブ3と一対の横リブ2,2とで囲まれる枠内Fを通孔にして、上下方向に通り抜けできる。
図1のエネルギ吸収体1は上下方向等断面形状である。エネルギ吸収体1は、図1(図2,図3も同様)の白抜き矢印の衝突エネルギが横リブ2の外板面21に対し垂直に加わるよう配設される。
図2のエネルギ吸収体1は、図1のものよりも、ペアの両縦リブ間距離W2を縮めた別態様品である。各縦リブ3は図1と同じように垂直起立するよう配設される。その一方で、ペアに係る両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2を図1のものよりも狭くする。具体的には、図1の中間地点31aでの両縦リブ間距離W2が15mmであるのに対し、図2の中間地点31aでの両縦リブ間距離W2を5mmとする。また、隣合う縦リブ3の側端面32bの間隔が、図1とは異なる。図2の側端面32bでは、ペアに係る両縦リブ間の間隔W1を、ペアを組む縦リブ3a,3bに係る一の縦リブ3と該縦リブに隣接する別ペアの縦リブ3との間隔W3に比べ、狭く設定する。図2のエネルギ吸収体1の他の構成は、図1と同じで、その説明を省く。
上述した両縦リブ間距離W2が異なる図1,図2のエネルギ吸収体1の変形量に対する発生荷重(変位−荷重特性グラフ)を図4に示す。図中、W2=15mmの一点鎖線が図1に示したエネルギ吸収体のグラフ、W2=5mmの実線が図2に示したエネルギ吸収体のグラフである。図3に示した参考品のグラフも図4に載せる。該参考品は、湾曲や屈折のない平板の縦リブ3が横リブ2の長手方向に向け等間隔で梯子状に形成されており、縦リブ間3,3で干渉が起きない。該参考品を「干渉なし」として図4に破線図示する。尚、図3の参考品は、(a)縦リブ3そのものの構成、(b)縦リブ3が二枚ずつペアになる構成、(c)ペアに係る両縦リブ間距離W1よりも両縦リブ間距離W2の方を近接させる構成を具備しないが、これら以外は図1のエネルギ吸収体1とほぼ同じである。図3で図1と同一符号は相当部分を示す。
図4から、衝突過程で縦リブ3間に干渉が起こらない参考品では、発生荷重が小さいのが判る。一方、本エネルギ吸収体1は、ペアに係る両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2を近接させることによって、衝突過程で縦リブ同士3,3が干渉し、発生荷重が大きくなるのが判る。両縦リブ間距離W2が15mmのエネルギ吸収体に比べ、両縦リブ間距離W2が5mmの方のエネルギ吸収体が、衝突後の早い段階から縦リブ同士が干渉し合い、発生荷重が高く、且つシャープな変位−荷重特性グラフになっている。
ところで、縦リブ3は既述の湾曲板状の他、屈折板状でもよい。屈折板状の縦リブ3を用いた他態様のエネルギ吸収体を図8(ロ),(ハ)に示す。図8(イ)〜(ハ)は、平面図で紙面垂直方向等断面形状のエネルギ吸収体である。図8(イ)は図1に相当するエネルギ吸収体の平面図である。尚、図を大きく判り易くしたため、各エネルギ吸収体1の横長さ、すなわち図8の紙面横方向長さは一部カットして短く図示する。
図8(ロ),(ハ)のエネルギ吸収体1の縦リブ3も、二枚ずつペアになり、該ペアに係る両縦リブ3a,3bの両端32a,32aでの両縦リブ間距離W1よりも両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2の方を近接させる。ただし、平坦な板状両端部32と平坦な板状中央部31とが屈折ライン35を介してつながる。そして、図示のごとくペアの両縦リブ3a,3bの凹んだ側を外側にして、両中央部31を近接させて、各縦リブ3,3,…が横リブ2の長手方向に向け互いに間隔をとって配設される。図8(ロ),(ハ)のエネルギ吸収体は、両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2が、両中央部31の領域全てで同じ値になる。符号xは中央部31の平面視長さ、符号xは端部32の平面視長さ、符号t,tは横リブ2の肉厚、符号tは縦リブ3の肉厚を示す。図8(ロ)のエネルギ吸収体1に比べて、図8(ハ)のエネルギ吸収体1は中央部31の長さ及び縦リブ3の全長を長くする。図8のエネルギ吸収体1に係る他の構成は、図1のものと同じで、その説明を省く。図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
また、エネルギ吸収体1は、図1,図2や図8のごとく各縦リブ3を垂直起立させてもよいが、本発明の図6のように各縦リブ3を傾斜させることができる。図1に相当するエネルギ吸収体1の拡大図を図5に示すが、該エネルギ吸収体は上下方向等断面形状であることから、両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2が、両縦リブ3a,3bの上縁と下縁において同じになっている。一方、図6のエネルギ吸収体は、側端面32bを見ても判るように、各縦リブ3を傾斜させており、ペアに係る両縦リブ3a,3bの上縁38と下縁39とで両縦リブ間距離W2の値が違っている。図6に示すごとく、ペアに係る両縦リブ3a,3bの側端面32bを図示のごとく逆ハの字状にし、上縁38側の両縦リブ間距離W21よりも下縁39側の両縦リブ間距離W22の方を短く設定する。衝突過程で、縦リブの傾斜角度により発生荷重をコントロールでき、更に上下方向での発生荷重(反力)も変化するので、衝突子に回転を与えることもできる。
実際、下縁39側の両縦リブ間距離W22の方を短く設定することで、図7のごとく衝突の際、衝突子に回転を加えることが確認されている。図7(イ)は図5のエネルギ吸収体を用い、図7(ロ)は図6のエネルギ吸収体を用いた試験結果を示す。図7(イ),(ロ)では、それぞれのエネルギ吸収体1を設置し、歩行者に相当する縦長さの衝突子HMを、紙面左方から紙面右方へ白抜き矢印のごとく進行させて、衝突後の衝突子HMの変化を表したものである。図5のエネルギ吸収体1は、衝突過程で上下方向に発生する荷重が同じであるので、衝突子HMは衝突後も垂直起立したままであった。一方、図6のエネルギ吸収体1は、衝突過程で下部の方に大きな荷重(反力)が発生するので、衝突子HMは衝突後に角度θを伴って前傾した。干渉位置が変わることによって、荷重の発生ポイントが変わる。荷重の発生ポイントを調整することによって、衝突子HMに回転モーメントを誘発させている。車両速度で歩行者と衝突すれば、歩行者を回転させ車上へ載せることが可能になる。安全性向上に役立つものとなる。
斯かるエネルギ吸収体1は、例えば図9のようなバンパー下部のロアアブソーバAに適用できる。該エネルギ吸収体は帯板幅方向を起立させた一対の弧状横リブ2,2に、湾曲板状の縦リブ3を所定ピッチで配設し、梯子状に形成したものである。縦リブ3を二枚ずつペアにして、該ペアに係る両縦リブ3a,3bは、両端32a,32aでの両縦リブ間距離W1よりも両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2の方が近接する。さらに、同図では定かでないが、図6のごとく、上縁38側の両縦リブ間距離W21の値よりも下縁39側の両縦リブ間距離W22の方の値を小さく設定する。各隣接する該縦リブ3と一対の前記横リブ2,2とで囲まれる各枠内Fを通孔Kとする。本エネルギ吸収体1では、上述のごとく一対の横リブ2が外縁形状に沿って弧状となり、外側の横リブ2と内側の横リブ2では形状が異なる。さらに、内側の横リブ2の下縁からリンフォースメントに取付けるための板状部5を延設する。符号52はリンフォースメントへの取付孔を示す。
このように構成したエネルギ吸収体1は、格子状体の特開平7-144053号公報等の従来品がリブの本数や板厚による制御に頼っていたのに対し、各縦リブ3を互いに離間配設させており、衝突過程でリブ壁面同士の干渉を意図的に作ることができる。衝突過程で、従来の格子状体のエネルギ吸収体では、ともすれば発生荷重が上がりすぎたり下がりすぎたりすることがあったが、こうした問題を解消して、車両衝突時の衝撃を有効に吸収できる。変位−荷重特性については、湾曲板状又は屈折板状になる縦リブの形状や、両縦リブ間距離W1,W2等の選定によって、矩形やスポット的に高荷重を付与できる。そして、従来品と違って底板を設けないので、軽量のエネルギ吸収体にできる。軽量化,低コスト化を実現しながら効果的なエネルギ吸収ができる。加えて、エネルギ吸収体1と上記従来品とでは、図1〜図3の白抜き矢印で示すように、縦リブ3,横リブ2に対する荷重方向が異なる。本発明のエネルギ吸収体1は、衝突時の入力荷重を図1から図3の白抜き矢印で示すように、縦リブ3の延在する方向から受けるものである。
また、本エネルギ吸収体1は、図4の変位−荷重特性グラフでも判るように、車両衝突時に、単に並行配設した特許文献1のものよりも高いエネルギ吸収ができる。しかも、エネルギ吸収体1は、縦リブ3の形状,横リブ2の形状の他、ペアに係る両縦リブ3a,3bの両端32a,32aでの両縦リブ間距離W1の値や、両縦リブ3a,3bの中間地点31aでの両縦リブ間距離W2の値などの選定によって、変位−荷重特性の出力調整が容易であることから、目的,用途に応じたエネルギ吸収体を簡単に製造できる。
さらに、上縁38側の両縦リブ間距離W21の値と下縁39側の両縦リブ間距離W22の値とを変え、干渉のタイミングを調整することによって、衝突時、衝突子HMに回転を誘発させることができる。ロアアブソーバA等のバンパー構造に適用した場合、歩行者との車両衝突際、歩行者の足をはらいはね上げるような形にでき、歩行者保護に役立つ。歩行者との車両衝突で歩行者が車の上へ乗り上げられる構造を簡単に実現できる。実公平4-2102号公報技術のごとく、ハニカム構造の緩衝材で、下半部の密度を高くする構造のものも存在するが、本エネルギ吸収体1は両縦リブ間距離W21,両縦リブ間距離W22の変更だけで容易に対応できる。重量増や材料増を招くことなく実現でき、極めて有用なエネルギ吸収体になっている。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。横リブ2,縦リブ3,通孔K等の形状,大きさ,個数等は用途に合わせて適宜選択できる。実施形態ではロアアブソーバに適用したが、それ以外の車両部品等に勿論適用できる。
ネルギ吸収体の参考斜視図である。 図1のペアの両縦リブ間距離を縮めた別態様のエネルギ吸収体の斜視図である。 図1,図2のエネルギ吸収体と比較するための参考品の斜視図である。 エネルギ吸収特性の対比図である。 図2の部分拡大斜視図である。 本発明のエネルギ吸収体の部分拡大図である。 衝突子の傾きの変化を調べた説明図である。 エネルギ吸収体の平面図である。 本エネルギ吸収体をロアアブソーバに適用した全体斜視図である。
符号の説明
1 エネルギ吸収体
2 横リブ
20 内板面
3 縦リブ
3a,3b ペアに係る両縦リブ
32a,32a 両端
W1 ペアに係る両縦リブの両端での両縦リブ間距離
W2 ペアに係る両縦リブの中間地点での両縦リブ間距離
F 枠内
L 縦リブの全長
K 通孔

Claims (1)

  1. 樹脂成形品からなるエネルギ吸収体であって、帯板状の横長の横リブ(2,2)が帯板幅方向を起立させ且つ両内板面(20,20)を対向するようにして一対配設される一方、板幅方向を起立させて両端(32a,32a)を前記両内板面(20,20)にそれぞれ結合する縦リブ(3)が複数設けられ、且つ該縦リブ二枚がペアになって、該ペアに係る両縦リブ(3a,3b)の両端(32a,32a)での両縦リブ間距離(W1)よりも両縦リブ(3a,3b)の中間地点での両縦リブ間距離(W2)の方を近接させ、さらに前記横リブ(2)の長手方向に向けて各縦リブ(3)が互いに間隔をとって配設されると共に、前記中間地点での両縦リブ間距離(W2)について、両縦リブの上縁(38)側または下縁(39)側のうち一方の縁側の両縦リブ間距離よりも他方の縁側の両縦リブ間距離の方を短く設定することを特徴とするエネルギ吸収体。
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