JP5155827B2 - 使い捨ておむつ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ及びその製造方法に関する。
従来の展開型の使い捨ておむつは、一般に、背側部にファスニングテープ、腹側部にランディングテープを有すると共に、股下部の脚回りに配される部分にレッグギャザーを有しており、着用者に装着する際に、ファスニングテープのファスニングテープに対する止着位置を調節して、胴回りや脚回りに対する締め付け具合を調節することができる。しかし、レッグギャザーは、帯状ないしひも状の弾性部材を、伸長状態で、実質的に非伸長性のシート材に接着剤で固定したものであり、収縮状態においては、シート材によってひだが形成されるギャザータイプの伸縮部であることもあり、胴回り及び脚回りの両者に適度なフィット性を得ることは必ずしも容易でない。
脚回りに伸縮性を付与する技術として、股下部の両側部に、おむつの長手方向及び幅方向の両方向に伸縮する伸縮部を形成することでフィット性を向上させる技術が知られてる(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1の使い捨ておむつでは、股下部の両側部を構成する伸縮部材が、おむつ幅方向にも伸縮するため、装着時に、股下に伸縮部材が集中することになり、脚回りのフィット性を損なうことにもなる。
また、着用者の体へのフィット性を向上させるために、背側部の両側部に、おむつ幅方向のみに伸張する材料を用いる技術が開示されているが(例えば、特許文献2参照)、レッグ伸縮部と、背側部の両側部に設けた伸縮部との連動が十分ではなく、着用者の体に対するフィットが充分ではない。
また、着用者の体へのフィット性を向上させるために、背側部の両側部に、おむつ長手方向と幅方向の両方に伸縮する部材を用いる技術が開示されているが(例えば、特許文献3参照)。特許文献3の使い捨ておむつにおいても、レッグ伸縮部と、背側部の両側部に設けた伸縮部との連動が十分ではなく、着用者の体に対するフィットが充分ではない。
特開2001−8968号公報 特開2001−30394号公報 特開2007−175302号公報
従って、本発明の目的は、胴回り及び脚回りに対するフィット性に優れた使い捨ておむつ及びその効率的な製造方法を提供することにある。
本発明は、液透過性の表面シート、防漏シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のサイド部とを備えた使い捨ておむつであって、前記サイド部は、前記吸収性本体の両側縁に沿っておむつ長手方向に延びるように形成されたレッグ伸縮部と、おむつの背側部及び腹側部それぞれに、股下部の前記レッグ伸縮部よりもおむつ幅方向外方に延出するように形成されたサイドフラップ伸縮部とを有し、前記レッグ伸縮部及びサイドフラップ伸縮部は何れも伸縮性シートからなり、前記レッグ伸縮部は、おむつ長手方向に伸縮性を有し、かつおむつ幅方向に実質的に伸縮性を有さず、前記サイドフラップ伸縮部は、おむつ幅方向に伸縮性を有し、かつおむつ長手方向に実質的に伸縮性を有さない使い捨ておむつを提供することにより前記目的を達成したものである。
また、本発明は、前記の使い捨ておむつの製造方法であって、連続搬送されている帯状シートの幅方向中央部に、歯溝加工を施してシート長手方向の伸縮性を付与する縦延伸加工工程と、連続搬送されている帯状シートの幅方向両端部に、歯溝加工を施してシート幅方向の伸縮性を付与する横延伸加工工程と、縦延伸加工工程及び横延伸加工工程後の帯状シートを、切断点を左右に往復させながら、シート長手方向に沿って切断する分割工程と、前記分割工程により得られる2本のシートを、それぞれ、前記吸収性本体又は該吸収性本体の連続体に接合させるサイド部形成工程と、を有する使い捨ておむつの製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の使い捨ておむつは、胴回り及び脚回りに対するフィット性に優れている。
本発明の使い捨ておむつの製造方法によれば、そのような使い捨ておむつを効率的に製造することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づいて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態である使い捨ておむつSを表面シート11側から見た状態を一部破断して示す平面図である。
この使い捨ておむつSは、液透過性の表面シート11、液不透過性又は撥水性の防漏シート12及びこれら両シート間に介在された吸収体13を具備する吸収性本体1と、該吸収性本体1の両側に設けられたサイド部2,2とを備えている。
使い捨ておむつSは、その長手方向に、着用時に着用者の背側に配される背側部Aと腹側に配される腹側部Bとその間に位置する股下部Cとを有している。
吸収性本体1は、縦長矩形状をなし、表面シート11、防漏シート12及び吸収体13が一体化されてなる。表面シート11、防漏シート12及び吸収体13としては、それぞれ、この種の物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート11としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、防漏シート12としては、樹脂フィルムやそれと不織布等との積層体等を用いることができ、吸収体13としては、パルプ繊維等の繊維からなる繊維集合体(不織布の形態であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーを担持させたものを、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなるコアラップシートで被覆してなるもの等を用いることができる。吸収性本体1の長手方向の両側部に、肌側に向かって起立する防漏壁等を設けることもできる。
サイド部2,2は、図1に示すように、吸収性本体1の両側縁に沿っておむつ長手方向に延びるように形成されたレッグ伸縮部2aと、おむつSの背側部A及び腹側部Bそれぞれに、股下部Cのレッグ伸縮部2aよりもおむつ幅方向外方に延出するように形成されたサイドフラップ伸縮部2bとを有している。
使い捨ておむつSは、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、背側部Aの両側縁部にファスニングテープ14,14を有する一方、腹側部Bの外表面に、該ファスニングテープ14,14を止着するランディングテープ15を有し、おむつを着用者に装着する際には、ファスニングテープ14,14を、それぞれ手で引っ張りながら、ランディングテープ15に止着させて固定する。
レッグ伸縮部2aは、縦長矩形状をなし、背側部A、股下部C及び腹側部Bに亘って延びている。レッグ伸縮部2aは、少なくとも股下部Cにおける吸収性本体1の両側それぞれに形成されていれば良いが、本実施形態においては、吸収性本体1の全長に亘って延びており、背側部A及び腹側部Bそれぞれのおむつ幅方向における、サイドフラップ伸縮部2bの内側(吸収性本体1側)にも延在している。幼児用のおむつの場合、レ
ッグ伸縮部2aは、股下部Cに、10〜60mmの幅(より好ましくは25〜40mmの幅)で、おむつ長手方向に150mm以上の長さに亘って存在していることが好ましい。成人用のおむつの場合、レッグ伸縮部2aは、股下部Cに、20〜80mmの幅(より好ましくは30〜50mmの幅)で、おむつ長手方向に300mm以上の長さに亘って存在していることが好ましい。
サイドフラップ伸縮部2bは、台形状をなし、背側部A及び腹側部Bそれぞれに設けられている。サイドフラップ伸縮部2bの、レッグ伸縮部2aからの延出長さTa,Tb(股下部の最小幅部分におけるレッグ伸縮部2aの外縁位置からの延出長さ,図1参照)は、背側部A及び腹側部Bの幅Wa,Wbに対して2〜25%であることが好ましく、5〜15%であることがより好ましい。
レッグ伸縮部2aは、おむつ長手方向に伸縮性を有し、かつおむつ幅方向に実質的に伸縮性を有さない。一方、サイドフラップ伸縮部2bは、おむつ幅方向に伸縮を有しかつ長手方向に実質的に伸縮性を有さない。
レッグ伸縮部2aは、おむつの長手方向(図1の上下方向)と同方向の最大伸度が100%以上であり且つ該方向に伸度100%まで伸長させた後、収縮させたときの伸長回復率(100%伸長時の伸長回復率)が70%以上であることが好ましい。また、レッグ伸縮部2aは、おむつの幅方向(図1の左右方向)と同方向の最大伸度が20%以下、特に10%以下である(長さが1.1倍までしか伸びない)ことが好ましい。
他方、サイドフラップ伸縮部2bは、おむつの幅方向(図1の左右方向)と同方向の最大伸度が100%以上であり且つ該方向に伸度100%まで伸長させた後、収縮させたときの伸長回復率(100%伸長時の伸長回復率)が70%以上であることが好ましい。また、サイドフラップ伸縮部2bは、おむつの長手方向(図1の上下方向)と同方向の最大伸度が20%以下、特に10%以下である(長さが1.1倍までしか伸びない)ことが好ましい。
〔伸長回復率の測定方法〕
長さ75mm、幅25mmの試験片を用意し、テンシロン装置を用いて、チャック間隔L0に試験片を固定し、該試験片をその長さ方向に300mm/minの速度で100%伸長時の長さL2(L2=L0×2)まで伸長させた後、伸長時の速度と同じ速度でチャック間隔を狭める。そして、引張荷重が0になった時における試験片の長さを伸長回復後の長さL1とする。次式から100%伸長時の伸長回復率を算出する。
100%伸長時の伸長回復率(%)=〔(L2−L1)/(L2−L0)〕×100
〔破断伸度の測定方法〕
伸長回復率の測定方法に用いたサンプル片と同じ寸法のサンプル片を同様の条件で伸長させ、破断したときの伸度を破断伸度とする。
なお、試験片は、おむつの長手方向の最大伸度や伸長回復率を測定するときには、おむつ長手方向を試験片の長手方向に一致させ、おむつの幅方向の最大伸度や伸長回復率を測定するときには、おむつ幅方向を試験片の長手方向に一致させる。
レッグ伸縮部2a及びサイドフラップ伸縮部2bそれぞれは伸縮性シートからなる。
伸縮性シートは、非伸長性のシートに糸又は帯状の複数の弾性部材を伸長状態で固定てなる従来のギャザータイプの伸縮部とは異なり、自然状態においても、非伸長性のシートによるループ状のひだが形成されない。
伸縮性シートとしては、例えば、(1)弾性繊維の集合体からなる弾性繊維シートの両面又は片面に、伸長可能な繊維集合体が一体化されてなるシートや、(2)ネット状(網目状)若しくはフィルム状の弾性シートの両面又は片面に、伸長可能な繊維集合体が自然状態で一体化されてなるシート、(3)弾性繊維と伸長可能な繊維の混合集合体を不織布化して得られるシート等が好ましく用いられる。
前記(1)のシートについて説明する。
弾性繊維の集合体からなる弾性繊維シートの原料としては、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体(SBS)、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等の弾性原料を、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。弾性繊維の集合体からなる弾性繊維シートとしては、例えば、これらの弾性原料を溶融してスパンボンド法、メルトブローン法、スピニングブローン法により不織布化したものが用いられる。伸長可能な繊維集合体としては、例えば、各種製法による繊維ウエブや不織布に、特定方向に延びるスリットを分散させて多数形成して、前記特定方向に直交する方向に伸長可能としたものが挙げられる。
弾性繊維シートと伸長可能な繊維集合体との一体化方法としては、例えば、これらを積層して水流交絡等により繊維を交絡させる方法、接着剤や熱ロール等を用いてパターンを有して部分接合させる方法、非弾性繊維層の構成繊維の一部が弾性繊維層に入り込んだ状態で繊維交点の熱融着によって接合させる方法が挙げられる。
前記(2)のシートについて説明する。
ネット状の弾性シートとしては、例えば、弾性糸を少なくとも緯糸に用いてなる基盤目状のシート、弾性フィルムをスリットしてなる多数の弾性体を基盤目状に配してなる基盤目状のシートが挙げられる。フィルム状の弾性シートとしては、弾性原料を各種公知の方法によりフィルム状にしたもの等を用いることができる。弾性原料としては、記(1)のシートの説明中で前述したもの等を用いることができる。伸長可能な繊維集合体としては、前記(1)のシートにおける伸長可能な繊維集合体と同様のものを用いることができる。ネット状の弾性シートと伸長可能な繊維集合体との一体化方法としては、前記(1)のシートにおける一体化方法と同様の方法を用いることができる。
前記(3)のシートについて詳述する。前記(3)のシートとしては、前記(1)のシートにおける弾性繊維の集合体からなる弾性不織布シートを用いることができる。
使い捨ておむつSにおいては、一対のサイド部2それぞれは、一枚の連続するサイド部形成シート20によって形成されており、一対のサイド部2それぞれにおける、レッグ伸縮部2a及び一対のサイドフラップ伸縮部2b,2bが、該サイド部形成シート20に形成されている。即ち、サイド部形成シート20には、伸縮方向が異なる2種類の伸縮部が形成されており、一方の伸縮部がレッグ伸縮部2aを構成し、他方の伸縮部が一対のサイドフラップ伸縮部2b,2bを構成している。
レッグ伸縮部2aを構成する伸縮性シートと、サイドフラップ伸縮部2bを構成する伸縮性シートとを別々に製造し、それらを接着剤や熱融着で接合してサイド部形成用シートとすることもできるが、その場合には、レッグ伸縮部2aとサイドフラップ伸縮部2bとがそれぞれ独立に変形する傾向が高くなる。
吸収性本体1とサイド部形成シート20とは、図1及び図2に示すように、一側縁部どうしが重ねられて接合されることにより一体化されている。接合の方法としては、接着剤(ホットメルト型接着剤等)や熱融着等が挙げられる。
また、レッグ伸縮部2aは、股下部Cに位置する部分をおむつ長手方向に伸長させた状態下に吸収性本体1に固定されている。従って、図1に示すように、おむつを平面状に拡げた状態においては、レッグ伸縮部2aは長手方向に伸長した状態にあるが、着用者が、おむつを装着する際には、レッグ伸縮部2aが収縮した状態にある。装着前に、レッグ伸縮部2aが縮んでいると着用者が使い捨ておむつを着用した場合、レッグ伸縮部2aが適度に伸びた状態で、着用者の脚廻りに当接するため、着用者の肌面とのフィット性に優れている。
使い捨ておむつSにおける、レッグ伸縮部2a及びサイドフラップ伸縮部2bは、歯溝加工によって伸縮性が付与されている。具体的には、おむつSの製造時に、図3に示すように、延伸により伸縮性が向上する原反シート21に、縦延伸ロールR2により歯溝加工を施した後、横延伸ロールR3により歯溝加工を施し、縦延伸ロールR2により形成された伸縮部をレッグ伸縮部2aとし、横延伸ロールR3により形成された伸縮部をサイドフラップ伸縮部2bとして用いている。
なお、延伸により伸縮性が向上する原反シートには、延伸前には伸縮性を有さず歯溝加工による延伸により伸縮性を発現するものと、延伸前にも多少の伸縮性を有し延伸により伸縮性が向上するものとの両者が含まれるが、延伸前には実質的に伸縮性を有さず延伸により伸縮性を発現するものが好ましい。延伸により伸縮性が向上する原反シートとしては、特開2008−61691号公報に記載のもの等を用いることができる。
本実施形態の使い捨ておむつSによれば、胴回り部においては、サイドフラップ伸縮部2bがおむつ幅方向に伸縮し、脚廻り部においては、レッグ伸縮部2aがおむつ長手方向に伸縮し、これらが一体化されているので、おむつ着用中に、両伸縮部が互いに連動しながら面で伸縮するため、おむつの胴回り部及び脚廻り部の両者に良好なフィット性が得られる。
特に、本実施形態の使い捨ておむつSにおいては、レッグ伸縮部2aを構成する伸縮性シートとサイドフラップ伸縮部2bを構成する伸縮性シートとがシート同士の接合部を介することなく連続してるため、一方の伸縮部の伸縮に他方の伸縮部の伸縮が大きく影響し、一体的に変形するようになり、おむつの胴回り部及び脚廻り部の両者に一層確実に良好なフィット性が得られる。
なお、本発明においては、レッグ伸縮部2aを構成する伸縮性シートと、サイドフラップ伸縮部2bを構成する伸縮性シートとを別々に製造し、それらを接着剤や熱融着で接合してサイド部形成用シートとすることもできるが、その場合には、レッグ伸縮部2aとサイドフラップ伸縮部2bとがそれぞれ独立に変形する傾向が高くなる。
図3は、上述した使い捨ておむつSの製造に好ましく用いられる装置を示す図である。図3に示す使い捨ておむつの製造方法においては、先ず、延伸により伸縮性が向上する帯状シート21が、ロール状の原反21aから繰り出されて搬送され、その帯状シート21が、縦延伸加工部R2における、周面に互いに噛み合う歯溝を有する一対の歯溝ロール間に導入される。
この縦延伸加工部R2では、帯状シート21の幅方向両端部に、図5に示すように、一対の歯溝ロールによる歯溝加工が施され、それにより、帯状シート21の幅方向両端部にシート長手方向の伸縮性が付与される(縦延伸加工工程)。この縦延伸加工部R2における一対の歯溝ロールそれぞれには、それぞれロール軸方向に沿って延びる多数本の凸条部R2aが形成されており、各ロールの周方向における凸条部R2a間が溝となっている。凸条部R2aは、一対の歯溝ロールそれぞれの軸方向に所定間隔を置いて2箇所に形成されている。
この縦延延伸加工により、帯状シート21の一部が縦方向に延伸されて形成された伸縮部2a’,2a’は、シート長手方向に伸縮性を有し、かつシート幅方向に実質的に伸縮性を有しない。
縦延伸加工部R2で縦延伸加工を施された帯状シート21は、次に横延伸加工部R3に送られ、該横延伸加工部R3に設けられた、周面に互いに噛み合う歯溝を有する一対の歯溝ロール間に導入される。
この横延伸加工部R3では、帯状シート21の幅方向中央部に、一対の歯溝ロールにより歯溝加工が施され、それにより、帯状シート21の幅方向中央部にシート幅方向の伸縮性が付与される(横延伸加工工程)。この横延伸加工部R3における一対の歯溝ロールそれぞれには、それぞれロール周方向に沿って延びる環状の凸条部R3aが複数本形成されており、各ロールの軸方向における凸条部R3a間が溝となっている。凸条部R3aは、ロール軸方向の中央付近に形成されている。この横延伸加工は、シートを幅方向に延伸させる横延伸加工であり、該加工により、帯状シート21の幅方向中央部に、シートの幅方向に伸縮する伸縮部2b’が形成される。この伸縮部2b’は、シート幅方向に伸縮性を有し、かつシート長手方向に実質的に伸縮性を有しない。
横延伸加工部R3で横延伸加工を施された帯状シート21は、分割部R4に送られる。
この分割部R4では、帯状シート21が、周面に切断刃R4aを有するダイカットロールと周面平滑なアンビルロールとの間に導入され、帯状シート21の切断点(帯状シート21が切断刃によって切断される点)を所定のパターンで周期的に左右に往復させながら、帯状シート21が、シート長手方向に沿って切断される(分割工程)。より具体的には、帯状シート21が、シート長手方向に沿って切断され、かつシート幅方向に梯子状に切断される。帯状シート21は、分割部R4による切分加工により、略半分に分断され半シートS1,S2とされる。分断直後の半シートS1,S2を図4に示す。図4中、伸縮部2a’は、縦延伸加工が施されてシート長手方向の伸縮性が付与された部分であり、伸縮部2b’は、横延伸加工が施されてシート幅方向の伸縮性が付与された部分である。
半シートS1及び半シートS2は、それぞれ、伸縮部2a’からなる略一定幅の帯状部分と、該帯状部分の長手方向に間欠的に形成された、伸縮部2b’からなる台形状の突出部分とを有している。台形状の突出部分の突出高さT(図4参照)は、サイドフラップ伸縮部2bの、レッグ伸縮部2aからの延出長さTa,Tbと同一である。この台形状の突出部分の突出高さTは、帯状シート21の全幅に対して1/3以上とすることが好ましい。
次いで、図3に示すように、半シートS1,S2は、一対の吸収性本体の連続体1’との一体化部R6に送られる。分割部R4と一体化部R6との間には、半シートS1と半シートS2の位置を入れ替えると共に、半シートS1,S2どうしの位相を合わせるための位置・位相調整部R5が設けられている。一体化部R6には、位置・位相調整部R5により、図3に示すように、位置及び位相を調整された半シートS1,S2が導入されると共に、吸収性本体1が長手方向に連なった構成の吸収性本体の連続体1’が導入され、一体化部R6において、連続体1’の両側部に、半シートS1,S2がそれぞれ貼り合わされる。一体化部R6における一体化は、例えば、半シートS1,S2における、連続体1’側の一側縁部及び/又連続体1’の側縁部に予め接着剤を塗工しておき、両者を重ねた後に、ロールで加圧して行う。また、半シートS1,S2と連続体1’との接合は、半シートS1,S2をそれぞれ流れ方向にやや伸長させた状態で行う。半シートS1,S2は、台形状の突出部分を有しない部分、即ち、おむつの股下部Cに配される部分が主として伸長した状態で連続体1’に固定される。
一体化部R6における一体化後の複合体は、次いで、流れ方向に所定の間隔で幅方向に亘って切断され、個々の使い捨ておむつSに分離される。この切断は、半シートS1,S2それぞれの台形状の突出部分を前後に2分するように行う。また、ファスニングテープ14,14やランディングテープ15の固定等は適宜の段階で公知の方法により行うことができる。
このようにして、図1に示される使い捨ておむつSが得られる。
使い捨ておむつSにおいては、おむつ一個分の長さに切断された半シートS1,S2が、サイド部形成シート20を構成している。また、半シートS1,S2の伸縮部2a’によってレッグ伸縮部2aが形成され、半シートS1,S2の伸縮部2b’によって、サイドフラップ伸縮部2b,2bが形成されている。
おむつ背側部A及び腹側部Bのサイドフラップ伸縮部2bは、図6に示すように、それぞれの外縁部のおむつ長手方向の長さの合計(L1+L2)が、前記外縁部間のおむつ長手方向の距離(L3)より短いことが好ましい。おむつ着用時の装着性が良いからである。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に制限されず、適宜変更可能である。
例えば、レッグ伸縮部2aは、股下部の両側部のみに存在していても良い。また、レッグ伸縮部2aを、おむつの全長に亘って形成する場合、レッグ伸縮部2aの股下部に位置する部分のみを、吸収性本体1に伸長状態で固定することもできるし、レッグ伸縮部2aの、おむつの全長に亘る全長を長手方向に伸長状態として吸収性本体1に固定することもできる。
また、使い捨ておむつの製造方法において、半シートS1,S2を、吸収性本体の連続体1’に代えて切断後の吸収性本体1に接合することもできる。
また、上述した使い捨ておむつSの製造方法の一実施態様においては、帯状シートの幅方向中央部に対する横延伸加工を、帯状シートの幅方向両端部に対する縦延伸加工後に行ったが、帯状シートの幅方向中央部に対する横延伸加工を、帯状シートの幅方向両端部に対する縦延伸加工の前に行うこともできる。また、帯状シートの幅方向中央部に対する横延伸加工と帯状シートの幅方向中央部に対する横延伸加工とを同時に行うこともできる。
図1は、本発明の一実施形態である使い捨ておむつを表面シート側から見た状態を一部破断して示す平面図である。 図2は、図1の使い捨ておむつの吸収性本体とサイド部とを分離した状態を示す分解図である。 図3は、本発明の使い捨ておむつの製造方法に用いる製造装置の一例を示す説明図である。 図4は、分割工程直後の半シートを示す平面図である。 図5は、帯状シートに縦延伸加工を施す様子を示す説明図である。 図6は、本発明の使い捨ておむつの好ましい寸法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 吸収性本体
2 サイド部
2a レッグ伸縮部
2b サイドフラップ伸縮部
21 帯状シート(延伸により伸縮性が向上するシート)
R2 縦延伸加工部
R3 横延伸加工部
R4 分割部
R5 位置・位相調整部
R6 一体化部
S 使い捨ておむつ
S1,S2 半シート
1’ 吸収性本体の連続体

Claims (6)

  1. 液透過性の表面シート、防漏シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のサイド部とを備えた使い捨ておむつであって、
    前記サイド部は、前記吸収性本体の両側縁に沿っておむつ長手方向に延びるように形成されたレッグ伸縮部と、おむつの背側部及び腹側部それぞれに、股下部の前記レッグ伸縮部よりもおむつ幅方向外方に延出するように形成されたサイドフラップ伸縮部とを有し、
    前記レッグ伸縮部及びサイドフラップ伸縮部は何れも伸縮性シートからなり、
    前記レッグ伸縮部は、おむつ長手方向に伸縮性を有し、かつおむつ幅方向に実質的に伸縮性を有さず、
    前記サイドフラップ伸縮部は、おむつ幅方向に伸縮性を有し、かつおむつ長手方向に実質的に伸縮性を有さず、
    前記サイド部それぞれにおける、前記レッグ伸縮部及び一対の前記サイドフラップ伸縮部が、該サイド部を構成する連続する一枚のシートに形成されている、使い捨ておむつ。
  2. 前記レッグ伸縮部は、全体又は一部をおむつ長手方向に伸長させた状態下に前記吸収性本体に固定されている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記レッグ伸縮部及び前記サイドフラップ伸縮部は、歯溝加工によって伸縮性が付与されている請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記サイドフラップ伸縮部のおむつ幅方向の長さが、前記レッグ伸縮部のおむつ幅方向の長さよりも広い請求項1〜の何れか1項記載の使い捨ておむつ。
  5. おむつ背側部及び腹側部の前記サイドフラップ伸縮部は、それぞれの外縁部のおむつ長手方向の長さの合計(L1+L2)が、前記外縁部間のおむつ長手方向の距離(L3)より短い、請求項1〜の何れか1項記載の使い捨ておむつ。
  6. 液透過性の表面シート、防漏シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を具備する吸収性本体と、該吸収性本体の両側に設けられた一対のサイド部とを備えた使い捨ておむつであって、
    前記サイド部は、前記吸収性本体の両側縁に沿っておむつ長手方向に延びるように形成されたレッグ伸縮部と、おむつの背側部及び腹側部それぞれに、股下部の前記レッグ伸縮部よりもおむつ幅方向外方に延出するように形成されたサイドフラップ伸縮部とを有し、
    前記レッグ伸縮部及びサイドフラップ伸縮部は何れも伸縮性シートからなり、
    前記レッグ伸縮部は、おむつ長手方向に伸縮性を有し、かつおむつ幅方向に実質的に伸縮性を有さず、
    前記サイドフラップ伸縮部は、おむつ幅方向に伸縮性を有し、かつおむつ長手方向に実質的に伸縮性を有さない使い捨ておむつの製造方法であって、
    連続搬送されている帯状シートの幅方向中央部に、歯溝加工を施してシート幅方向の伸縮性を付与する横延伸加工工程と、
    連続搬送されている帯状シートの幅方向両端部に、歯溝加工を施してシート長手方向の伸縮性を付与する縦延伸加工工程と、
    縦延伸加工工程及び横延伸加工工程後の帯状シートを、切断点を左右に往復させながら、シート長手方向に沿って切断する分割工程と、
    前記分割工程により得られる2本のシートを、それぞれ、前記吸収性本体又は該吸収性本体の連続体に接合させるサイド部形成工程と、
    を有する使い捨ておむつの製造方法。
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