JP5155529B2 - 車両用内装材 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の室内を内装する車両用内装材に関する。
従来、自動車のルーフパネルの室内側には、断熱性能、吸音性能を備えたルーフトリムが内装されている。特に近年では、ルームランプやマップランプ等のルーフ側に装備される電子機器に電流を供給する複数の伝送線を結束するハーネスは、ルーフパネル側に装着されるのではなく、ルーフトリムに保持することでモジュール化されたルーフトリムが多用される傾向にある。このようにルーフトリムのハーネスを保持する構造においては、ルーフトリムを製品形状に成形後、次工程でハーネスをルーフトリムの裏面に沿って配索し、ハーネスの適宜箇所に接着テープを貼付してハーネスを固定している(例えば、特許文献1を参照)。また、モジュール化構造のルーフトリムは、上述したハーネスの他に接着テープによってアンテナフィーダやウオッシャーチューブ等を固定している。
また、他の従来のルーフパネルに対するルーフトリムの取付構造としては、モジュール化したルーフトリムの裏面及びルーフパネルのそれぞれに、互いに結合するデュアルタイプの対面結合ファスナーを設けるものが提案されている。この対面結合ファスナーは、それぞれの対面結合ファスナーが互いに結合することで、ルーフトリムがルーフパネルに取付けられる(例えば、特許文献2を参照)。尚、デュアルタイプの対面結合ファスナーの代表的なものとして住友スリーエム株式会社製のデュアルロックファスナー(ただし、「デュアルロック」は同社の登録商標)がある。
特開2004-306741号公報 特開2000-084963号公報
しかしながら、従来のルーフトリムのモジュール化構造においては、ハーネス類をルーフトリムの裏面に固定させる場合、ハーネス類を固定するための特別の接着テープを必要とし、接着テープの貼付箇所が多数あるため、ハーネス類の取付工数が嵩むとう問題点があった。そのため、全体の作業時間が増大していた。
更に、ハーネス類及びファスナーを取付ける作業範囲が隣接していることから、多くの固定箇所を要するハーネス類はファスナーを迂回させなければならず、作業者は最短距離のハーネス類の配索経路を選択することができなかった。また、ルーフトリム上にハーネス類と取付部材が異なる位置に配置させなければならないため、ルーフトリム上に配置されるハーネス類や取付部材などのレイアウトを決めることが困難であった。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、特別な用具を用いることなく簡易に配索部品を保持することができると共に、容易に任意の経路にハーネス類を配索することができる車両用内装材を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明の車両用内装材は、車体パネルに取り付けられ、配索部品が配索される内装材本体と、前記内装材本体を前記車体パネルに取付ける取付部材と、を備え、前記取付部材は、前記配索部品を保持する保持部を有すると共に、前記配索部品の配索経路に沿って選択的に配置されている。これにより、取付部材の保持部により配索部品を保持させているため、特別な用具を用いることなく簡易に配索部品を保持することができる。また、取付部材を配索部品の配索経路に沿って選択的に配置することで、配索部品を取付部材の保持部に保持させるだけで、配索部品を任意の配索経路に配索させることができる。ここで、配索部品には例えばワイヤーハーネス(以下、ハーネス)や液体が通る管状部材などのように内装材本体に配索される部品が含まれる。
また、従来のように接着テープを使用しないで、配索部品を内装材本体に保持させることができるので、従来と比較して配索部品の取付点数を減らすことができる。更に、配索部品が取付部材を迂回する必要がないので、作業者は最短距離の配索経路を選択することができる。加えて、内装材本体上に配索部品と取付部材とが同じ位置に配置されるため、内装材上に配置される種々の部品や取付部材などのレイアウトを容易に決めることができる。
前記取付部材は、前記車体パネルへ固定するための固定具と該固定具を前記内装材本体に取付ける取付座をさらに有し、前記保持部は該取付座の少なくとも一辺に形成されている。これにより、取付部材の取付座の一辺を用いて配索部品の配索経路を規定することができる。また、保持部を取付座の対向する二辺に形成することで、複数の配索部品を取付部材の対向する二辺で保持することができる。また、保持部を取付座の接する二辺に形成することにより、配索部品を取付座の形状に沿って曲げては配索することができる。このように、様々なバリエーションで配索部品を配索できる。
前記取付部材及び前記内装材本体の少なくとも一方に前記配索部品の抜けを防止するための配索部品抜け防止部が形成されている。これにより、配索部品が抜けてしまうのを防止することができる。
前記取付部材の前記固定具はデュアルタイプの対面結合ファスナーである。これにより、車体パネルと内装材本体を簡単に固定することができる。
本発明によれば、特別な用具を用いることなく簡易にハーネス類を保持することができると共に、容易に任意の経路に配索部品を配索することができる車両用内装材を提供することができる。
以下、本発明における車両用ルーフトリム(車両用内装材)について添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明の本実施例における車両用ルーフトリム100について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本発明の実施例による車両用ルーフトリムをルーフパネル側から見た平面図、図2は、図1に示す車両用ルーフトリムにケーブルであるハーネスを保持させた状態の平面図、図3(a)は取付部材の斜視図、同図(b)は取付部材の平面図、図4は、車体パネルと車両用ルーフトリムの取り付け部分周辺の側面図である。
図1に示すように、車両用ルーフトリム100は、車体パネルに取り付けられるルーフトリム本体10(内装材本体)、ルーフトリム本体10を車体パネルに取り付ける取付部材20a〜20jを備えている。
ルーフトリム本体10は、車両のルーフパネル(図示省略)の室内面とほぼ同一の占有面積を有している。このルーフトリム本体10は、保形性を有する発泡PPO(ポリフェニレンオキシド)基材と発泡PPO基材の室内側表面に貼着されるクロス等の表皮材とから大略構成されている。ルーフトリム本体10は、発泡PPO基材と表皮材とを重ね合わせて加熱軟化処理し、両者をプレス成形等することにより形成されるものである。尚、発泡PPO基材は、PPO樹脂発泡層の表裏面にPPO樹脂スキン層がそれぞれ積層一体化された構成されている。また、表皮材は、ベルベット、モケット、ジャージィ等のクロスが使用されている。表皮材の裏面には、ポリエチレン等のホットメルトフィルムがラミネートされている。尚、表皮材とホットメルトフィルムとの間にポリウレタンフォーム等のクッション性の良好なパッド材を介装させても良い。
また、ルーフトリム本体10は、車室内を照明するサンバイザのバニティミラーランプ、マップランプ及びパーソナルランプの夫々を取り付ける開口が形成されたサンバイザ取付部11a、11b、マップランプ取付部12、パーソナルランプ取付部13a、13bを備えている。サンバイザ取付部11a、11bは車体前方側のルーフトリム本体10のルーフトリム側部10A、10Bに設けられている。マップランプ取付部12は車幅方向に離れて配置された各サンバイザ取付部11a、11bの間に設けられている。パーソナルランプ取付部13a、13bは、車体後方側のルーフトリム本体10のルーフトリム側部10A、10Bにそれぞれ設けられている。
更に、ルーフトリム本体10には、サンルーフ用開口14が開設されている。サンルーフ用開口14は、サンバイザ取付部11a、11bとパーソナルランプ取付部13a、13bの間で、かつマップランプ取付部12の後方に設けられている。このサンルーフ用開口14は車幅方向が長くなるよう矩形に形成されている。また、サンルーフ用開口14の周縁には、表皮シワを防止すると共に周縁の剛性を高めるために、段差状の開口周縁部14Aが形成されている。開口周縁部14Aの周辺のルーフトリム本体10は、ルーフトリム本体10を車体パネルに内装させると共にハーネスを保持するために、複数の取付部材20a〜20jが配置されている。
この取付部材20a〜20jは、ハーネスの配索経路に沿って選択的に配置されている。尚、取付部材20a〜20jは、開口周縁部14Aの周辺に配置されていることから、ルーフトリム本体10が車体パネルに内装された場合には、複数の取付部材20a〜20jにより開口周縁部14Aの剛性が高められる。尚、図1では、取付部材20は、サンルーフ用開口14の開口周縁部14Aの周辺にだけ配置させているが、これに限らず他の場所に配置しても良く、取付部材20の数量も適宜変更しても良い。また、車両用ルーフトリム100は、ルーフトリム本体10にサンルーフ用開口14が形成されていることを前提に説明するが、本発明に係るルーフトリム本体は、サンルーフ用開口14が設けられていないものであっても良い。
また、図1及び図4に示すように、取付部材20a〜20jは、ルーフトリム本体10を車体パネルであるルーフパネルの室内面に取り付けるためのものであり、デュアルタイプの対面結合ファスナー21、ファスナー取付座22を備えている。尚、取付部材20は合成樹脂材料から形成されているが、これに限定するものではなく、他の材料から形成されるものであっても良い。対面結合ファスナー21は、ルーフトリム本体10をルーフパネルに固定するためのものであり、ルーフパネル側に設けられた対面結合ファスナー51に結合するために、突設した略きのこ状の多数の頭部(図示省略)を有している。
図3(a),(b)に示すように、対面結合ファスナー21は、両面粘着テープ等によってファスナー取付座22に固定されている。また、ファスナー取付座22には、ハーネス保持部23が形成されている。このファスナー取付座22は、接着剤等によってルーフトリム本体10に固定されている。ハーネス保持部23は、ハーネス案内溝23A、ガイド側壁23B,保持リブ(ハーネス抜け防止部)23Cを有している。ハーネス案内溝23Aは、ハーネスを内部に配置させる凹状の溝であり、ハーネスの直径の大きさに対応した幅D1及び深さD2を有している。
ガイド側壁23Bは、ハーネスを所望の経路に案内するためのものであり、ハーネス案内溝23Aの側壁である。保持リブ23Cは、ハーネス案内溝23A内に配置されたハーネスをガイド側壁23Bに押し付けて保持するために、ガイド側壁23Bに対向するハーネス案内溝23Aの側壁23Dからハーネス案内溝23A内に向けて突設している。この保持リブ23Cが、取付部材20に形成されたハーネス抜け防止部として機能している。この構成により、ハーネスは、ハーネス保持部23に保持される。尚、ハーネス案内溝23Aの溝深さや溝幅又は保持リブ23Cの突出する長さ及び数量は、ハーネスの直径の大きさ等により種々変更しても良い。
また、ハーネス保持部23は、ファスナー取付座22の一辺に設けて説明したが、他の辺にも同様に併設しても良い。特に、ハーネスを直角に曲げて配索する場合は、ハーネス保持部23をファスナー取付座22の直交する二辺に設けるとよい。また、近接した間隔で平行に2本のハーネスを配索する場合は、ハーネス保持部23をファスナー取付座22の対向する二辺に設けることが好ましい。このようにファスナー取付座22のハーネス保持部23の配置は種々変更することができる。
図2に示すように、本実施例における車両ルーフトリム100のルーフトリム本体10には、図示しない左右のフロントピラーからハーネス30A,30Bが配索されている。このハーネス30A,30Bは上述した取付部材20a〜20jによって保持され、配索経路に沿って配索されている。図2を参照しながら更に詳述すると、ハーネス30A,30Bは、サンバイザのバニティミラーランプ用の電線H1,マップランプ用の電線H2,パーソナルランプ用の電線H3等の複数の電線で結束されている。このサンバイザのバニティミラーランプ用の電線H1,マップランプ用の電線H2,パーソナルランプ用の電線H3の先端の夫々には、電気コネクタC1,C2,C3が設けられている。
ハーネス30A,30Bは、サンルーフ開口14の開口周縁部14Aの周辺に沿って配置された複数の取付部材20a〜20jによって保持されている。ハーネス30A、30Bは、サンバイザ取付部11,マップランプ取付部12,パーソナルランプ取付部13に、分岐して配索されている。尚、ハーネス30Bは、図示しないフロントピラーから配設され図示しない左右のリアピラーに向けて配索されている。また、ハーネス30A,30Bに上述した電線に限定されず、車室内の温度を測定するセンサ用の電線などであっても良い。
図4に示すように、車両ルーフトリム100のルーフトリム本体10の裏面10aにハーネス30A,30Bが前述した取付部材20を用いて配索された後、車両用ルーフトリム100が車室内に搬入された時点で、車両用ルーフトリム100を上方に押し付けて、ルーフトリム本体10の裏面10aに配置されたファスナー取付座22上の対面結合ファスナー21が車体パネル40の室内面(下面)40aに配置された取付部材50としてファスナー取付座52上の対面結合ファスナー51に結合されることで、ルーフトリム本体10は、車体パネル40の室内面40aに装着される。
以上の通り、本発明の実施例による車両用ルーフトリム100によれば、ハーネス30A,30Bはルーフトリム本体10を車体パネル40に取り付ける取付部材20a〜20jのハーネス保持部23により保持されることから、作業者が接着テープ等の特別な用具を用いることなく、簡易にハーネス30A,30Bをルーフトリム本体10に取り付けることができると共にハーネスの取付点を減らすことができる。これによりハーネス30A,30Bの取付工数は従来の方法に比較して大幅に減少させることができる。また、ハーネス30A,30Bは、ファスナー取付座22のハーネス保持部23に配置されることから、従来のようにハーネス30A,30Bが取付部材20a〜20jを迂回することがないので、作業者は最短距離のハーネス30A,30Bの配索経路を選択することができる。
更に、ハーネス30A,30Bはファスナー取付座22のハーネス保持部23に配置させることにより、ハーネス30A,30Bは取付部材20a〜20jに対して迂回させることなく所望の経路に向けて配索することができる。また、ルーフトリム本体10上にハーネス30A,30Bと取付部材20a〜20jが同じ位置に配置することができるため、ハーネス30A,30Bや取付部材20a〜20jのレイアウトを容易に決めることができる。よって、本発明による車両ルーフトリム100によれば、従来の方法と比較してハーネスの配索作業性を大幅に改善できる効果がある。
次に、上述した車両ルーフトリム100の取付部材20の変形例について図5乃至図8用いて説明する。尚、上述した実施例と同様の構成については図面上で同じ参照符号を付して説明を省略する。
図5(a)は本発明に係る車両用内装材の他の取付部材の斜視図、同図(b)は上面図、図6は図5に示す取付部材にハーネスを保持させた状態の側面図、図7(a)は取付部材の他の変形例を示す斜視図、同図(b)は上面図、図8は図7に示す取付部材にハーネスを保持させた状態の側面図である。
図5(a),(b)に示すように、取付部材120は、デュアルタイプの対面結合ファスナー21,図4に示した取付部材20のファスナー取付座22とは異なるファスナー取付座22aを備えている。
図5及び図6に示すように、対面結合ファスナー21は、ファスナー取付座22aに装着されている。また、ファスナー取付座22aには、ハーネス保持部24が形成されている。ハーネス保持部24には、ルーフトリム本体10との間でハーネス30A、30Bを保持する保持プレート24Aが形成されている。保持プレート24Aは、ハーネスの直径の大きさに対応してルーフトリム本体10の裏面から距離D3だけ離れた位置に形成されている。また、ハーネス30A、30Bが抜けないように、保持プレート24Aの先端に保持爪24Bが形成されている。保持爪24Bとルーフトリム本体10の距離は、距離D3より短い距離D4となる。
また、保持爪24Bは、ハーネス30A、30Bが挿入され易いように爪部24B1から側面24B2まで面取りがされている。尚、図6に示すように、更にハーネス保持部24からハーネス30A、30Bが外れないように、ルーフトリム本体10の裏面10aに上方に隆起する隆起部10a1を形成するようにしても良い。尚、隆起部10a1の隆起量や保持プレート24Aの厚みは保持対象のハーネスの直径の大きさに合わせて適宜変更することができる。保持爪24Bが取付部材120に形成されたハーネス抜け防止部として機能する。また、隆起部10a1がルーフトリム本体10に形成されたハーネス抜け防止部として機能する。
以上の通り、ファスナー取付座22aのハーネス保持部24の構成によりハーネス30A,30Bは保持される。また、ハーネス30A,30Bは、図6に示す矢印のように、取付部材120の側方からハーネス保持部24に挿入することができるので、簡易に保持させることができる。更に、ハーネス30A,30Bに対して上方へ付勢する力が作用したとしても、ハーネス30A,30Bはハーネス保持部24の保持プレート24A及びルーフトリム本体の裏面の間で上下に挟んで保持されていることから、ハーネス30A,30Bは確実に保持される。特に、複数の配線を結束するハーネス30A,30b(図6を参照)を保持させる必要がある場合に有効的である。
最後に、本発明に係る車両ルーフトリムの取付部材の更なる変形例を説明する。図7(a),(b)に示すように、取付部材220は、デュアルタイプの対面結合ファスナー21,図5に示す取付部材20aのファスナー取付座22aとは異なるファスナー取付座22bを備えている。
対面結合ファスナー21は、ファスナー取付座22bに装着されている。また、ファスナー取付座22bには、ハーネス保持部25が形成されている。ハーネス保持部25は、ハーネス30A、30Bを保持するために、ベース部25A,支柱部25B,突出部25Cを有している。ベース部25Aは、対面結合ファスナー21が装着されるファスナー取付座22bの下面22b1と、同一面となるように一体的に形成されている。支柱部25Bは、円柱状の形状をしており、ベース部25Aの上面から上方へ向けて延設されている。また、支柱部25Bは、ハーネスを保持するため、ハーネスの直径の大きさを考慮して、ファスナー取付座22bの壁面22b2から距離D5だけ離れて配置されている。突出部25Cは、壁面22b2の両端から支柱部25B側に突出したものである。したがって、ハーネス30A,30Bは、支柱部25Bと突出部25Cの3点で支持されて保持される。
上述した取付部材220の構成によってハーネス30A,30Bはルーフトリム本体10の裏面に保持される。特に、ハーネス30A,30Bは支柱部25Bと突出部25Cにより圧縮する力が作用するので、上方への付勢力等に対して十分に保持させておくことができる。支柱部25B及び突出部25Cが取り付け部に形成されたハーネス抜け防止部として機能する。
以上のように、上記本発明の実施形態に係る車両用ルーフトリムは、車体パネルに取り付けられ、ハーネス30が配索されるルーフトリム本体10と、ルーフトリム本体10を車体パネルに取付ける取付部材20とを備えており、取付部材20は、ハーネス30を保持するハーネス保持部23を有すると共に、ハーネス30の配索経路に沿って選択的に配置されている。これにより、取付部材20のハーネス保持部23によりハーネス30を保持させているため、特別な用具を用いることなく簡易にハーネス30を保持することができる。また、取付部材20をハーネス30の配索経路に沿って選択的に配置することで、ハーネス30を取付部材20のハーネス保持部23に保持させるだけで、ハーネス30を任意の配索経路に配索させることができる。
また、従来のように接着テープを使用しないで、ハーネス30をルーフトリム本体10に保持させることができるので、従来と比較してハーネス30の取付点数を減らすことができる。更に、ハーネスが取付部材を迂回する必要がないので、作業者は最短距離の配索経路を選択することができる。加えて、ルーフトリム本体10上にハーネス30と取付部材20とが同じ位置に配置されるため、ルーフトリム上に配置される種々の部品や取付部材などのレイアウトを容易に決めることができる。
また、取付部材20は、車体パネルへ固定するための対面結合ファスナー(固定具)21とこの対面結合ファスナー21をルーフトリム本体10に取付けるファスナー取付座22をさらに有し、ハーネス保持部23はファスナー取付座22の少なくとも一辺に形成されている。これにより、ファスナー取付座22の一辺を用いてハーネス30の配索経路を規定することができる。また、例えばハーネス保持部23をファスナー取付座22の対向する二辺に形成することで、複数のハーネスを取付部材20の対向する二辺で保持することができる。
また、例えばハーネス保持部23をファスナー取付座22の接する二辺に形成することにより、ハーネス30をファスナー取付座22の形状に沿って曲げては配索することができる。このように、様々なバリエーションでハーネス30を配索することができる。取付部材20及びルーフトリム本体10の少なくとも一方にハーネス30の抜けを防止するための保持リブ23C、隆起部10a1を形成することで、ハーネス30が抜けてしまうのを防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明の車両用内装材は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。例えば、上記では、対面結合ファスナーを用いて説明したが、本発明に係る車両用内装材の取付部材の固定具は、対面結合ファスナーに限定するものではなく、他のファスナーであっても良い。
また、内装材本体を車体パネルに取り付けるものであれば、ファスナー取付座を有しない係止クリップ部材等の取付部材であっても良い。また、車両用内装材は車両用ルーフトリムに限らず、ドアトリム、リアサイドトリム、トランクトリム、ラゲージトリム、インストルメント等にも適用することができる。加えて、配索部品はハーネスに限らず、アンテナフィーダ、ウオッシャーチューブ等のルーフトリムに配索される部品でも良く、それらの部品を組み合わせたものでも良い。
本発明の実施例による車両用ルーフトリムをルーフパネル側から見た平面図である。 図1に示す車両用ルーフトリムにケーブルであるハーネスを保持させた状態の平面図である。 (a)は取付部材の斜視図、(b)は取付部材の平面図である。 車体パネルと車両用ルーフトリムの取り付け部分周辺の側面図である。 本発明に係る車両用内装材の他の取付部材を示す説明図である。 図5に示す取付部材にハーネスを保持させた状態の側面図である。 本発明に係る車両用内装材の他の取付部材を示す説明図である。 図7に示す取付部材にハーネスを保持させた状態の側面図である。
符号の説明
100 車両用ルーフトリム
10 ルーフトリム本体
10A ルーフトリム側部
14 サンルーフ用開口
14A 開口周縁部
20 取付部材
21 対面結合ファスナー
22 ファスナー取付座
23 ハーネス保持部
30A,30B ハーネス
40 車体パネル

Claims (2)

  1. 体パネルに取り付けられ、配索部品が配索される車両用ルーフトリムと、
    前記車両用ルーフトリムを前記車体パネルに取り付ける複数の取付部材と、を備え、
    前記取付部材は、それぞれ、前記車両用ルーフトリムおよび前記車体パネルと別個に形成される平板状部材からなり、前記平板状部材の少なくとも一辺側に前記配索部品を収納する凹陥部の形成によって前記配索部品を保持する保持部を有して構成され、前記車両用ルーフトリムに前記配索部品の配索経路に沿って選択的に接着剤を介して固定されているとともに、前記車体パネルと対面結合ファスナーを介して固定されることを特徴とする車両用内装材。
  2. 前記取付部材及び前記車両用ルーフトリムの少なくとも一方に前記配索部品の抜けを防止するための配索部品抜け防止部が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用内装材。
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