以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用したデジタルカメラの外観構成例を示す斜視図である。
デジタルカメラ1は、本体部11および表示部12から構成されており、さらに表示部12は、取り付け部21および表示パネル部22から構成されている。
本体部11の面11−1の図中上方には、表示部12の取り付け部21が取り付けられており、表示部12が本体部11に対して、A方向とB方向に開閉可能(回動自在)に支持されている。
また、表示部12の表示パネル部22は、取り付け部21を軸に、D方向に回転可能に支持されている。即ち、表示パネル部22は、軸Cを中心として、D方向に回転可能に支持されている。これにより、ユーザは、表示パネル部22を本体部11に対して、自由に位置決めすることができる。
本体部11の面11−2には、電源ボタン31、モード切替ボタン32、撮影モード表示部33、および再生モード表示部34が設けられている。
電源ボタン31は、電源をオンまたはオフにするときに操作される。モード切替ボタン32は、デジタルカメラ1の動作モード(撮影モード、再生モードなど)を変更するときに操作される。撮影モード表示部33と再生モード表示部34は、例えば、LED(Light Emission Diode)から構成され、デジタルカメラ1の動作モードが、それぞれ撮影モードまたは再生モードであるとき、点灯または点滅する。
本体部11の面11−1の取り付け部21が取り付けられている位置より下方には、操作ボタン35が設けられている。操作ボタン35は、撮影または再生に関する指示を行うときに操作される。また、操作ボタン35は、表示パネル42に、デジタルカメラ1の各種の設定を行うためのメニュー画面が表示された場合、そのメニュー画面において、各種の設定を行うときに操作される。
表示部12の表示パネル部22には、操作ボタン41(図中左側)および表示パネル42(図中右側)が設けられている。このように、操作ボタン35が、表示パネル42の側に設けられることにより、ユーザは、表示パネル42に表示される画像を見ながら、操作ボタン35の操作を容易に行うことができる。
操作ボタン41は、操作ボタン41a乃至41cから構成され、操作ボタン35と同様に、撮影または再生に関する指示を行うとき、あるいはメニュー画面において各種の設定を行うときに、操作される。例えば、操作ボタン41aは、静止画像の撮影またはファイル送りを指示するときに、操作される。操作ボタン41bは、動画像を先頭から再生して、表示パネル42に表示させることを指示するときに、操作される。操作ボタン41cは、動画像の撮影、またはファイル戻しを指示するときに、操作される。このように、操作ボタン41aと41cは、それぞれ、2つの異なる機能を有している。なお、以下では、動画像または静止画像を区別する必要がない場合、それらをまとめて画像という。
表示パネル42は、例えば、液晶パネルから構成され、撮影された画像や再生画像などを表示する。
図2は、図1のデジタルカメラ1を図1中のE方向から見た斜視図である。
本体部11の面11−3の図中上方には、レンズ51が設けられている。レンズ51は、被写体からの光を通過させ、その結果、被写体が撮影される。なお、撮影とは、被写体の画像を取得し、その取得した画像を表示パネル42に表示させることである。
図3A乃至図3Dは、デジタルカメラ1の各種の状態を示している。
図3Aは、表示パネル部22の表示パネル42が内側になるようにして、表示部12(の表示パネル部22)を閉じた状態のデジタルカメラ1の斜視図である。なお、以下では、図3Aに示したデジタルカメラ1の表示パネル部22の開閉または回転の状態を、状態aという。図3Aに示すように、状態aでは、表示パネル部22の表示パネル42と本体部11の操作ボタン35が、互いに接して収納される。
ここで、表示部12は、本体部11に対して、取り付け部21を中心として回動(回転)することにより、表示パネル部22を開閉するが、その回転角度は、状態aを0度として考えるものとする。
図3Bは、図3Aの状態aの表示部12(の表示パネル部22)を、取り付け部21を中心にA方向(時計回り)に90度回転させて開いた状態のデジタルカメラ1の斜視図である。なお、以下では、図3Bに示したデジタルカメラ1の表示パネル部22の開閉または回転の状態を、状態bという。図3Bに示すように、状態bでは、図3Aの状態aで収納されていた表示パネル42が露出し、E方向から表示パネル42に表示される画像を見ることが可能となる。
ここで、表示パネル部22は、軸Cを中心として回転するが、その回転角度は、状態bを0度として考えるものとする。
図3Cは、図3Bの状態bの表示パネル部22を、軸Cを中心としてD方向(半時計周りまたは時計周り)に180度回転させた状態のデジタルカメラ1の斜視図である。なお、以下では、図3Cに示したデジタルカメラ1の表示パネル部22の開閉または回転の状態を、状態cという。図3Cに示すように、状態cでは、表示パネル42が、図3Bの状態bとは反対側に露出し、E方向とは反対のF方向から表示パネル42に表示される画像を見ることが可能となる。
図3Dは、図3Cの状態cの表示部12(の表示パネル部22)を、取り付け部21を中心にB方向(反時計回り)に90度回転させて閉じた状態のデジタルカメラ1の斜視図である。なお、以下では、図3Dに示したデジタルカメラ1の表示パネル部22の開閉または回転の状態を、状態dという。図3Dに示すように、状態dでは、表示パネル42が露出したまま、操作ボタン35が収納される。即ち、状態dは、表示パネル部22の表示パネル42が外側になるように回転され、本体部11に閉じられている。従って、状態dでは、表示パネル42をF方向から見ることが可能である。
図4は、デジタルカメラ1の内部の構成例を示すブロック図である。
図示せぬ被写体からの光は、レンズ51や図示せぬ絞り機構などにより構成されるレンズ部81を介して、CCD(Charge Coupled Device)82に入射される。CCD82は、レンズ部81からの光を光電変換し、アナログ信号である画像信号として、CDS回路(Correlated Double Sampling circuit)83に供給する。
CDS回路83は、CCD82からの画像信号に、相関二重サンプリングを施してノイズ成分を除去し、その画像信号をAGC回路(Automatic Gain Control circuit)84に出力する。AGC回路84は、CDS回路83からの画像信号のゲインを調整した後、その画像信号をA/D(Analog / Digital)変換器85に出力する。A/D変換器85は、AGC回路84からのアナログ信号である画像信号を、デジタル信号に変換し、画像データとして、DSP(Digital Signal Processor)86に出力する。
DSP86は、画像調整処理部91、画像圧縮・伸張処理部92、およびSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)コントローラ93から構成される。DSP86の画像調整処理部91は、A/D変換器85からの画像データに基づいて、AF(Auto Focus)、AE(Auto Exposure)、およびAWB(Auto White Balance)などに用いられる制御信号を生成し、その制御信号を、バス100を介してCPU(Central Processing Unit)101に供給する。
画像圧縮・伸張処理部92は、SDRAMコントローラ93を制御し、SDRAM87にA/D変換器85からの画像データを一時的に保持させながら、例えばJPEG(Joint Photographic Expert Group)方式等の所定の圧縮伸張方式で、その画像データを圧縮し、圧縮画像データを生成する。
そして、画像圧縮・伸張処理部92は、圧縮画像データを、バス100を介して、RAM(Random Access Memory)103に供給し、保持させる。また、画像圧縮・伸張処理部92は、必要に応じて、RAM103、記憶部107、またはメモリカード112に記憶されている圧縮画像データを伸張し、表示制御部108に供給する。
SDRAMコントローラ93は、画像圧縮・伸張処理部92の制御により、A/D変換器85からの画像データを、SDRAM87に一時的に保持させたり、SDRAM87に保持されている画像データを読み出して、画像圧縮・伸張処理部92に供給する。SDRAM87は、A/D変換器85からの画像データを保持する。
CPU101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM103は、バス100を介して相互に接続されている。このバス100にはまた、記憶部107、表示制御部108、スピーカ109、USB(Universal Serial Bus)インタフェース110、およびメモリI/F(Inter Face)111が接続されている。
CPU101は、ROM102に記憶されているプログラム、または記憶部107からRAM103にロードされたプログラムにしたがって各部を制御したり、各種の処理を実行する。
CPU101には、電源供給部104、状態検出部105、および外部操作入力部106が接続されている。CPU101は、状態検出部105からの表示パネル部22の状態a乃至dを表す状態信号と、外部操作入力部106からのユーザによる操作を表す操作信号とに基づいて、電源供給部104による各部への電源の供給を制御する。即ち、CPU101は、電源のオンまたはオフを制御する。また、CPU101は、状態信号、操作信号、またはUSBインタフェース110からの接続情報に基づいて、デジタルカメラ1の動作モードを設定する。
さらに、CPU101は、外部操作入力部106からの操作信号や、画像調整処理部91からの制御情報、または、各種のプログラムを実行することにより得られた情報などに基づいて、CDS回路83、AGC回路84、およびA/D変換器85の動作を制御する。また、CPU101は、CCD82の駆動を制御するTG(Timing Generator)121およびVドライバ122を制御することにより、CCD82の動作を制御する。さらに、CPU101は、レンズ部81の動作を制御するアイリスシャッタドライバ123を制御し、シャッタスピードを調整したり、絞り機構を調整する。
このように、CPU101は、CDS回路83、AGC回路84、A/D変換器85、TG121、Vドライバ122、およびアイリスシャッタドライバ123を制御することにより、被写体の動画像(の画像データ)や、例えば、1フレーム単位の静止画像(の画像データ)を取得する。そして、CPU101は、その取得した動画像または静止画像の画像データをRAM103に供給して保持させながら、その画像データを表示制御部108に供給し、その画像データに対応する画像を、表示パネル42に表示させる。以上のようにして、被写体の撮影が行われる。
さらに、CPU101は、外部操作入力部106からの操作信号に基づいて、撮影した画像を、RAM103から読み出し、記憶部107またはメモリI/F111を介してメモリカード112に供給して、記録させる。
また、CPU101は、外部操作入力部106からの操作信号に基づいて、記憶部107またはメモリカード112に記録されている画像データを読み出し(再生し)、画像圧縮・伸張処理部92に供給する。そして、画像圧縮・伸張処理部92は、再生画像の画像データ(以下、再生画像データという)を伸張する。
ROM102は、例えば、CPU101により実行されるプログラムを記憶する。RAM103は、例えば、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータを適宜記憶する。また、RAM103は、画像圧縮・伸張処理部92から、バス100を介して供給される圧縮画像データを保持する。
電源供給部104は、CPU101の制御に基づいて、各部に電源を供給する。状態検出部105は、表示パネル部22の開閉または回転の状態a乃至dを検出し、その検出した状態を表す状態信号を、CPU101に供給する。
外部操作入力部106は、上述した電源ボタン31、モード切替ボタン32、操作ボタン35と41の他に、各種のボタン、ダイヤル、つまみ、並びにタッチパネル(いずれも図示せず)などで構成される。外部操作入力部106は、ユーザの操作を受け付け、その操作を表す操作信号をCPU101に供給する。
記憶部107は、不揮発性の半導体メモリやハードディスクなどで構成される。記憶部107には、例えば、RAM103に保持されている圧縮画像データが供給され、記憶部107は、その圧縮画像データを記録する。
表示制御部108には、図示せぬVRAM(Video Random Access Memory)が内蔵されている。表示制御部108は、DSP86からの伸張後の再生画像データを、内蔵するVRAMに記憶させ、そのVRAMに記憶されている再生画像データに対応する再生画像を、表示パネル42に表示させる。
また、表示制御部108は、デジタルカメラ1の動作モードが撮影モードである場合、撮影モード表示部33を点灯させ、再生モードである場合、再生モード表示部34を点灯させる。
スピーカ109は、CPU101の制御により、所定の音声を出力する。例えば、スピーカは、デジタルカメラ1の動作モードの切替を通知する音楽(音声)を出力する。
USB(Universal Serial Bus)インタフェース110は、ROM102などに記憶されている圧縮画像データを、図示せぬUSBケーブルを介して、他の装置に転送する。また、USBインタフェース110は、USBケーブルが接続されているかどうかを表す接続情報を、CPU101に供給する。
メモリI/F111には、メモリカード112が装着される。メモリI/F111には、RAM103に保持されている圧縮画像データが供給され、メモリI/Fは、その圧縮画像データをメモリカード112に供給して記録させる。また、メモリI/F111は、メモリカード112に記憶されている圧縮画像データを読み出し、画像圧縮・伸張処理部92に供給する。また、メモリI/F111は、必要に応じて、メモリカード112からプログラムを読み出し、記憶部107やRAM103などにインストールする。メモリカード112は、RAM103に保持されている圧縮画像データなどを記録する。
バス100にはまた、必要に応じて、図示せぬインタフェースを介して、ドライブ113が接続され、ドライブ113に装着されたCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体114から読み出されたプログラムが、記憶部107やRAM103などにインストールされる。
図5は、図4のCPU101の詳細構成例を示すブロック図である。
図5のCPU101は、電源制御部141、モード設定部142、操作処理部143、および判定部144から構成される。
電源制御部141は、モード設定部142からの設定されている動作モードを表すモード信号、または判定部144からの判定結果に基づいて、電源供給部104を制御し、電源をオフまたはオンにする。また、電源制御部141は、電源の状態、即ち電源のオンまたはオフを表す電源状態信号を、モード設定部142に供給する。
モード設定部142は、電源制御部141からの電源状態信号、または判定部144からの判定結果に基づいて、デジタルカメラ1の動作モードを、撮影モードまたは再生モードに設定し、操作処理部143に供給する。また、モード設定部142は、USBインタフェース110からの接続情報に基づいて、デジタルカメラ1の動作モードを、USBモードに設定する。さらに、モード設定部142は、設定されている動作モードを表すモード信号を、電源制御部141と操作処理部143に供給する。
操作処理部143は、モード設定部142からのモード信号と、外部操作入力部106からの操作信号とに基づいて、各部を制御し、ユーザからの操作に対応する処理を行う。
判定部144は、状態検出部105からの状態信号に基づいて、表示パネル部22の状態a乃至dに対する判定を行い、その判定結果を、電源制御部141またはモード設定部142に供給する。また、判定部144は、外部操作入力部106からの操作信号に基づいて、ユーザの操作に対する判定を行い、その判定結果を、電源制御部141またはモード設定部142に供給する。
図6乃至図9は、デジタルカメラ1の動作モードの遷移を説明する図である。
図6は、デジタルカメラ1のUSBインタフェース110に、図示せぬUSBケーブルが接続されていないときの、デジタルカメラ1の動作モードの遷移を示している。
図6に示すように、表示パネル部22が状態aのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード161である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード161から、被写体を撮影し、その結果得られる画像を記録する撮影モード162に遷移する(遷移A1)。
ここで、状態aのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が収納されており、ユーザは、表示パネル42に表示される画像を見ることができないので、撮影モード162では、表示パネル42の表示(電源)はオフされている(表示パネル42に電源が供給されない)。これにより、デジタルカメラ1の消費電力を削減することができる。
また、状態aのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード161である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態aからbに変更するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード161から撮影モード164に遷移する(遷移A2)。これにより、ユーザは、表示パネル部22の状態を、状態aからbに変更するだけで、即座に被写体の撮影を行うことができる。また、ユーザは、表示パネル部22の状態を、状態aからbに変更するだけで、電源をオンすることができる。その結果、ユーザの手間を省くことができる。
ここで、表示パネル部22が状態bのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が露出しており、ユーザは、表示パネル42に表示される画像を見ることができるので、撮影モード164では、表示パネル42の表示はオンされる。また、状態bのデジタルカメラ1においては、レンズ51と表示パネル42が、同一の図3BのE方向から見ることができるので、撮影モード164では、ユーザは、自分自身を被写体として撮影し、表示パネル42に表示されている画像を見ながら録画を指示する、いわば「自分撮り」を行う。
状態aのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード162である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード162から、電源オフモード161に遷移し(遷移A3)、電源がオフされる。
また、状態aのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード162である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態aからbに変更するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード162から、撮影モード164に遷移する(遷移A4)。
なお、状態aのデジタルカメラ1においては、ユーザは、表示パネル42に表示される画像を見ることができないので、表示パネル42に画像を表示する再生モードは設定されない。
状態bのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード163である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード163から、撮影モード164に遷移する(遷移A5)。状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード164である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード164から、電源オフモード163に遷移し(遷移A6)、電源がオフされる。
また、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード164である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態bからaに変更するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード164から、電源オフモード161に遷移し(遷移A7)、電源がオフされる。これにより、ユーザは、表示パネル部22の状態を、状態bからaに変更するだけで、電源をオフにすることができる。その結果、ユーザの手間を省くことができる。
さらに、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード164である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態bからcに変更するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード164から撮影モード167に遷移する(遷移A8)。このとき、表示パネル42は、図3Cに示したように、軸Cを中心としてD方向に180度回転するので、状態bとcでは、表示パネル42の上下が逆になる。従って、遷移A8では、表示パネル42に表示される画像が反転される。
ここで、表示パネル部22が状態cのデジタルカメラ1においては、表示パネル42がレンズ51が設けられる本体部11の面11−3と反対側(面11−1側)に露出するので、撮影モード167では、本体部11の面11−1側にいるユーザが、本体部11の面11−3側にいる被写体を撮影し、表示パネル42に表示される画像を見ながら、記録を指示する。
また、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード164である場合に、ユーザがモード切替ボタン32を操作し、動作モードの変更を指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード164から、表示パネル42に、記憶部107またはメモリカード112から再生した画像である再生画像を表示する再生モード165に遷移する(遷移A9)。このとき、動作モードの切替を通知する音楽が、スピーカ109から出力されるとともに、撮影モード表示部33が消灯し、再生モード表示部34が点灯する。これにより、ユーザは、動作モードの切替を容易に認識することができる。
ここで、状態bのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が、本体部11の面11−3に設けられたレンズ51と同一の図3BのE方向から見ることができるので、再生モード165では、デジタルカメラ1は、本体部11の面11−1側ではなく、その対面である面11−3側にいるユーザに再生画像を見せる。
状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード165である場合に、ユーザがモード切替ボタン32を操作し、動作モードの変更を指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード165から、撮影モード164に遷移する(遷移A10)。このとき、動作モードの切替を通知する音楽が、スピーカ109から出力されるとともに、再生モード表示部34が消灯し、撮影モード表示部33が点灯する。
なお、撮影モード164から再生モード165に動作モードが遷移される場合(遷移A9)に、スピーカ109から出力される音楽と、再生モード165から撮影モード164に動作モードが遷移される場合(遷移A10)に、スピーカ109から出力される音楽とは、同一であってもよいし、異なってもよい。スピーカ109から出力される音楽が異なる場合、ユーザは、スピーカ109から出力される音楽により、動作モードが再生モード165に遷移された(切り替えられた)か、撮影モード164に遷移されたかを、容易に認識することができる。
また、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード165である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード165から電源オフモード163に遷移し(遷移A11)、電源がオフされる。さらに、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード165である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態bからaに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード165から電源オフモード161に遷移し(遷移A12)、電源がオフされる。
また、状態bのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード165である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態bからcに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード165から再生モード168に遷移する(遷移A13)。ここで、状態cのデジタルカメラ1においては、表示パネル42がレンズ51が設けられる本体部11の背面11−3側と反対側(前面11−1側)に露出するので、再生モード168では、デジタルカメラ1は、本体部11の前面側にいるユーザに再生画像を見せる。
状態cのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード166である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード166から、撮影モード167に遷移する(遷移A14)。状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード167である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード167から、電源オフモード166に遷移し(遷移A15)、電源がオフされる。
また、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード167である場合に、表示パネル部22の状態を、状態cからbに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード167から、撮影モード164に遷移する(遷移A16)。さらに、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード167である場合に、表示パネル部22の状態を、状態cからdに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード167から、電源オフモード169に遷移し(遷移A17)、電源がオフされる。
また、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが撮影モード167である場合に、ユーザがモード切替ボタン32を操作し、動作モードの変更を指示すると、デジタルカメラ1の動作モードは、撮影モード167から、再生モード168に遷移する(遷移A18)。このとき、遷移A9の場合と同様に、動作モードの切替を通知する音楽が、スピーカ109から出力されるとともに、撮影モード表示部33が消灯し、再生モード表示部34が点灯する。
状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード168である場合に、ユーザがモード切替ボタン32を操作し、動作モードの変更を指示すると、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード168から、撮影モード167に遷移する(遷移A19)。このとき、遷移A10と同様に、動作モードの切替を通知する音楽が、スピーカ109から出力されるとともに、再生モード表示部34が消灯し、撮影モード表示部33が点灯する。
また、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード168である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード168から電源オフモード166に遷移し(遷移A20)、電源がオフされる。さらに、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード168である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態cからbに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード168から再生モード165に遷移する(遷移A21)。
また、状態cのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード168である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態cからdに変更すると、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード168から撮影モード170に遷移する(遷移A22)。このように、表示パネル部22の状態が、状態cからdに変更された場合においても、動作モードが再生モード168であるとき、電源はオンのままであり、動作モードが再生モード170となるので、ユーザは、そのまま再生画像の表示を楽しむことができる。
ここで、表示パネル部22が状態dのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が本体部11に閉じられており、再生モード170では、撮影後に、複数人で記録された画像を、再生して見ることが多い。即ち、再生モード170では、デジタルカメラ1は、複数の人に、再生画像をシェアさせながら見せる。
状態dのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード169である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード169から、再生モード170に遷移する(遷移A23)。
ここで、状態dのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が閉じられているので、ユーザは、撮影を行うのではなく、記録された画像を再生して、見ることが多い。従って、状態dのデジタルカメラ1においては、電源オン時の動作モードを、再生モードに設定することにより、デジタルカメラ1の動作モードを、ユーザに最適な動作モードにすることができる。
また、状態dのデジタルカメラ1において、動作モードが電源オフモード169である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態dからcに変更するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード169から、撮影モード167に遷移する(遷移A24)。
状態dのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード170である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード170から、電源オフモード169に遷移し(遷移A25)、電源がオフされる。
また、状態dのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード170である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を状態dから状態cに変更するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、再生モード170から、再生モード168に遷移する(遷移A26)。
なお、状態dのデジタルカメラ1においては、上述したように、表示パネル42が閉じられおり、ユーザは、撮影を行うのではなく、記録後の画像を再生して見ることが多いため、被写体を撮影し、その結果得られる画像を記録する撮影モードは設定されない。
以上のように、状態bとcのデジタルカメラ1において、電源オン時の動作モードは、撮影モード164または167となっている(遷移A2,A5,A14,A24)。ここで、状態bとcのデジタルカメラ1では、表示パネル42が本体部41に対して開かれているので、ユーザが撮影を行う可能性が高い。従って、状態bとcのデジタルカメラ1において、電源オン時の動作モードを、被写体を撮影して記録する撮影モード164または167にすることにより、デジタルカメラ1の動作モードを、ユーザに最適な動作モードにすることができる。
また、表示パネル42を開くとき、即ち表示パネル部22の状態を、状態aからb、または状態dからcに変更するとき、電源がオンされる。ここで、表示パネル42を開くとき、ユーザがデジタルカメラ1を使用する可能性が高い。従って、表示パネル42が開かれるとき、電源をオンにすることにより、ユーザの使い勝手を向上することができる。
図7は、デジタルカメラ1のUSBインタフェース110(図4)に、USBケーブルが接続されたときの、デジタルカメラ1の動作モードの遷移を示している。
図7に示すように、USBケーブルが接続されている表示パネル部22が状態aのデジタルカメラ1において、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード191である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード191から、USBモード195に遷移する(遷移B1)。ここで、USBモード195とは、USBインタフェース110がUSBケーブルを介して、ROM102などに記憶されている圧縮画像データを、他の装置に送信する動作モードである。なお、動作モードがUSBモードである場合、ユーザによるモード切替ボタン32の操作は無効となる。
USBケーブルが接続されている状態aのデジタルカメラ1において、動作モードがUSBモード195である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオフを指示するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、USBモード195から電源オフモード191に遷移し(遷移B2)、電源がオフされる。
USBケーブルが接続されている表示パネル部22が状態bのデジタルカメラ1においても、状態aのデジタルカメラ1の場合と同様に、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード192である場合に、ユーザにより電源のオンが指示されるとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード192からUSBモード195に遷移し(遷移B3)、動作モードがUSBモード195である場合に、ユーザにより電源のオフが指示されるとき、動作モードは、USBモード195から電源オフモード192に遷移し(遷移B4)、電源がオフされる。
また、USBケーブルが接続されている状態bのデジタルカメラ1において、動作モードがUSBモード195である場合に、ユーザが表示パネル部22の状態を、状態bからaに変更するとき、デジタルカメラ1の動作モードは、USBモード195から電源オフモード191に遷移し(遷移B5)、電源がオフされる。
ここで、一般的には、ユーザは、表示パネル42を見ながら、USBケーブルを介して他の装置に転送する圧縮画像データを選択し、転送を指示する。しかしながら、状態aのデジタルカメラ1においては、表示パネル42が収納されており、ユーザは表示パネル42に表示される画像を見ることができない。従って、表示パネル部22の状態が、状態bからaに変更された場合、動作モードを、USBモード195から電源オフモード191に遷移させることにより、デジタルカメラ1の動作モードを、ユーザに最適な動作モードにすることができる。
USBケーブルが接続されている表示パネル部22が状態cのデジタルカメラ1においても、状態aのデジタルカメラ1の場合と同様に、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード193である場合に、ユーザにより電源のオンが指示されるとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード193からUSBモード195に遷移し(遷移B6)、動作モードがUSBモード195である場合に、ユーザにより電源のオフが指示されるとき、動作モードは、USBモード195から電源オフモード193に遷移し(遷移B7)、電源がオフされる。
また、USBケーブルが接続されている表示パネル部22が状態dのデジタルカメラ1においても、状態aやcのデジタルカメラ1の場合と同様に、電源がオフされており、動作モードが電源オフモード194である場合に、ユーザにより電源のオンが指示されるとき、電源がオンされ、デジタルカメラ1の動作モードは、電源オフモード194からUSBモード195に遷移し(遷移B8)、動作モードがUSBモード195である場合に、ユーザにより電源のオフが指示されるとき、動作モードは、USBモード195から電源オフモード194に遷移し(遷移B9)、電源がオフされる。
図8は、表示パネル部22の状態の変化と、動作モードの遷移の関係を示している。
図8では、表示パネル部22の状態aからbへの変化を、状態変化C1という。同様に、表示パネル部22の状態bからaへの変化を状態変化C2、状態bからcへの変化を状態変化C3、状態cからbへの変化を状態変化C4、状態dからcへの変化を状態変化C5、状態cからdへの変化を状態変化C6という。
例えば、図8の表の項目を除く第1行目に示すように、状態変化C1の場合、デジタルカメラ1の電源がオフにされており、デジタルカメラ1の遷移前の動作モードが電源オフモード161(図6)であるとき、遷移後の動作モードは、撮影モード164となる(遷移A2)。また、図8の第3行目に示すように、状態変化C1の場合、デジタルカメラ1の遷移前の動作モードがUSBモード195(図7)であるとき、遷移後の動作モードはUSBモード195のままである(遷移なし)。
図9は、ユーザによる電源ボタン31とモード切替ボタン32の操作と、動作モードの遷移の関係を示している。
例えば、図9の表の項目を除く第1行目に示すように、状態aのデジタルカメラ1において、電源がオフにされており、動作モードが電源オフモード161(図6)である場合に、ユーザが電源ボタン31を操作し、電源のオンを指示するとき、電源がオンされ、動作モードは、遷移後の動作モードは、撮影モード162となる(遷移A1)。
また、図9の表の第9行目に示すように、状態aのデジタルカメラ1において、動作モードが、撮影モード162である場合に、ユーザがモード切替ボタン31を操作し、動作モードの切替を指示するとき、状態aのデジタルカメラ1では、再生モードは設定されないので、エラー処理として、電源がオフされる。同様に、図9の表の第17行目に示すように、状態dのデジタルカメラ1において、動作モードが再生モード170である場合に、ユーザがモード切替ボタン31を操作し、動作モードの切替を指示するとき、状態dのデジタルカメラ1では、撮影モードは設定されないので、エラー処理として、電源がオフされる。
図10は、デジタルカメラ1が、表示パネル部22の状態a乃至dに応じて、動作モードを設定する表示パネル状態処理を説明するフローチャートである。この表示パネル状態処理は、例えば、表示パネル部22の状態a乃至dの変化が検出されたとき、即ち状態検出部105(図4)からの状態信号が表す状態が変化したとき、開始される。
ステップS11において、判定部144(図5)は、状態検出部105からの状態信号に基づいて、表示パネル部22が状態aからb、または状態dからcに変化したかどうかを判定する。具体的には、状態検出部105は、表示パネル部22の状態a乃至dを検出し、その状態a乃至dを表す状態信号を判定部144に供給する。判定部144は、状態検出部105からの状態信号が表す状態a乃至dに基づいて、表示パネル部22が状態aからb、または状態dからcに変化したかどうかを判定する。
ステップS11において、表示パネル部22が状態aからb、または状態dからcに変化したと判定された場合、判定部144は、その判定結果を電源制御部141とモード設定部142に供給し、ステップS12に進む。
ステップS12において、電源制御部141は、電源がオンであるかどうか、即ち、電源供給部104を制御して電源をオンにしているかどうかを判定し、電源がオンであると判定した場合、処理を終了する。即ち、表示パネル部22が状態aからb、または状態dからcに変化した場合、電源がオンであるとき、電源はオンのままであり、動作モードは変更されない(図6の遷移A4,A26)。例えば、電源がオンされており、遷移前の動作モードが撮影モード162(図6)である場合、表示パネル部22が状態aからbに変化したとき、遷移A4が行われ、遷移後の動作モードは、撮影モード164であり、撮影モードのままである。
一方、ステップS12において、電源がオンではない、即ち電源がオフであると判定された場合、ステップS13に進み、電源制御部141は、電源供給部104を制御して、電源をオンにし、ステップS14に進む。
ステップS14において、モード設定部142は、動作モードを撮影モード162または167に設定し、処理を終了する。即ち、状態aからb、または状態dからcに変化した場合、電源がオフであるとき、電源がオンにされ、動作モードが撮影モード162または167に設定される(図6の遷移A2,A24)。
また、ステップS11において、表示パネル部22が状態aからb、または状態dからcに変化していないと判定された場合、ステップS15に進み、判定部144は、表示パネル部22が状態bからaに変化したかどうかを判定する。ステップS15において、表示パネル部22が状態bからaに変化したと判定された場合、判定部144は、その判定結果を電源制御部141に供給し、ステップS16に進む。
ステップS16において、電源制御部141は、電源供給部104を制御し、電源をオフにして、処理を終了する。即ち、状態bからaに変化した場合、電源がオフされる(図6の遷移A7,A12,B5)。
また、ステップS15において、表示パネル部22が状態bからaに変化していないと判定された場合、ステップS17に進み、判定部144は、表示パネル部22が状態cからdに変化したかどうかを判定する。ステップS17において、表示パネル部22が状態cからdに変化したと判定された場合、判定部144は、その判定結果を電源制御部141とモード設定部142に供給し、ステップS18に進む。
ステップS18において、電源制御部141は、電源がオンであるかどうかを判定し、電源がオンではない、即ち電源がオフであると判定した場合、処理を終了する。即ち、表示パネル部22が状態cからdに変化した場合、電源がオフであるとき、電源はオフのままである。
一方、ステップS18において、電源がオンであると判定された場合、電源制御部141は、電源のオンを表す電源状態信号をモード設定部142に供給し、ステップS19に進む。ステップS19において、モード設定部142は、動作モードが撮影モード167(図6)であるかどうかを判定する。ステップS19において、動作モードが撮影モード167であると判定された場合、モード設定部142は、撮影モード167を表すモード信号を電源制御部141に供給し、ステップS16に進む。即ち、表示パネル部22が状態cからdに変化した場合、電源がオンされており、動作モードが撮影モード167であるとき、電源がオフされる(図6の遷移A17)。
また、ステップS19において、動作モードが撮影モード167ではないと判定された場合、即ち動作モードが再生モード168またはUSBモード195である場合、モード設定部142は、処理を終了する。即ち、表示パネル部22が状態cからdに変化した場合、電源がオンされており、動作モードが再生モード168またはUSBモード195であるとき、電源はオンのままであり、動作モードは変更されない(図6の遷移A22)。
ステップS17において、表示パネル部22が状態cからdに変化していないと判定された場合、処理は終了される。即ち、表示パネル部22が状態bからc、またはcからbに変化した場合、電源の状態(オンまたはオフ)と動作モードは変更されない(図6の遷移A8,A13、A16,A21)。
図11は、デジタルカメラ1が、ユーザによる電源ボタン31の操作に応じて、動作モードを設定する電源ボタン処理を説明するフローチャートである。この電源ボタン処理は、例えば、判定部144から、外部操作入力部106から電源ボタン31の操作を表す操作信号が供給されたという判定結果が、電源制御部141とモード設定部142に供給されたとき、開始される。
ステップS31において、電源制御部141は、電源がオフであるかどうかを判定し、電源がオフであると判定した場合、ステップS32に進む。ステップS32において、電源制御部141は、電源供給部104を制御し、電源をオンにして、ステップS33に進む。
ステップS33において、判定部144は、状態検出部105から状態信号に基づいて、表示パネル部22が状態dであるかどうかを判定し、表示パネル部22が状態dであると判定した場合、その判定結果をモード設定部142に供給し、ステップS34に進む。
ステップS34において、モード設定部142は、動作モードを再生モード170(図6)に設定し、処理を終了する。即ち、電源ボタン31が操作された場合、電源がオフであり、表示パネル部22が状態dであるとき、電源がオンされ、動作モードが再生モード170に設定される(図6の遷移A23)。
一方、ステップS33において、表示パネル部22が状態dではない、即ち表示パネル部22が状態a乃至cであると判定された場合、モード設定部142は、動作モードを撮影モード162,164、または167に設定し、処理を終了する。即ち、電源ボタン31が操作された場合、電源がオフであり、表示パネル部22が状態a乃至cであるとき、電源がオンされ、動作モードが撮影モード162,164、または167に設定される(図6の遷移A1,A5,A14)。
また、ステップS31において、電源がオフではない、即ち電源がオンであると判定された場合、ステップS36に進み、電源制御部141は、電源供給部104を制御し、電源をオフにして、処理を終了する。即ち、電源ボタン31が操作された場合、電源がオンであるとき、電源がオフされる(図6の遷移A3,A6,A11,A15,A20,A25)。
図12は、デジタルカメラ1が、ユーザによるモード切替ボタン32の操作に応じて、動作モードを設定するモード切替ボタン処理を説明するフローチャートである。このモード切替ボタン処理は、例えば、電源がオンされている場合、判定部144から、外部操作入力部106からモード切替ボタン32の操作を表す操作信号が供給されたという判定結果がモード設定部142に供給されたとき、開始される。
ステップS51において、モード設定部142は、動作モードがUSBモード195(図5)であるかどうかを判定し、USBモード195であると判定した場合、処理を終了する。即ち、モード切替ボタン32が操作された場合、動作モードがUSBモード195であるとき、モード切替ボタン32の操作は無効となる。
一方、ステップS51において、動作モードがUSBモード195ではないと判定された場合、ステップS52に進み、判定部144は、状態検出部105からの状態信号に基づいて、表示パネル部22が状態aまたはdであるかどうかを判定する。
ステップS52において、表示パネル部22が状態aまたはdであると判定された場合、判定部144は、その判定結果を電源制御部141に供給し、ステップS53に進む。そして、電源制御部141は、電源供給部104を制御して、電源をオフにし、処理を終了する。ここで、上述したように、表示パネル部22が状態aである場合には、再生モードは設定されず、表示パネル部22が状態dである場合には、撮影モードは設定されない。従って、モード切替ボタン32が操作された場合、表示パネル部22が状態aまたはdであるとき、動作モードは切り替えられず、エラー処理として、電源がオフされる。
また、ステップS52において、表示パネル部22が状態aまたはdではない、即ち表示パネル部22が状態bまたはcであると判定された場合、判定部144は、その判定結果をモード設定部142に供給し、ステップS54に進む。そして、モード設定部142は、動作モードが撮影モード164(図6)または167であるかどうかを判定する。ステップS54において、動作モードが撮影モード164または167であると判定された場合、ステップS55に進み、モード設定部142は、動作モードを再生モード165または168に設定し、処理を終了する。即ち、モード切替ボタン32が操作された場合、動作モードが撮影モード164または167であるとき、動作モードを撮影モード164または167から、再生モード165または168に変更する(図6の遷移A9,A18)。
一方、ステップS54において、動作モードが撮影モード164または167ではない、即ち、再生モード165または168であると判定された場合、ステップS56に進み、モード設定部142は、動作モードを撮影モード164または167に設定し、処理を終了する。即ち、モード切替ボタン32が操作された場合、動作モードが再生モード165または168であるとき、動作モードを再生モード165または168から、撮影モード164または167に変更する(図6の遷移A10,A19)。
図13は、デジタルカメラ1が、ユーザによる操作ボタン41a乃至41cの操作に応じて行う操作ボタン処理を説明するフローチャートである。この操作ボタン処理は、例えば、電源がオンされている場合に、外部操作入力部106からの操作ボタン41a乃至41cの操作を表す操作信号と、モード設定部142からの設定されている動作モードを表すモード信号とが、操作処理部143に供給されたとき、開始される。
ステップS71において、操作処理部143は、モード設定部142からのモード信号が撮影モード162,164、または167(図6)を表しているかどうか、即ち動作モードが撮影モード162(164,167)であるかどうかを判定する。ステップS71において、動作モードが撮影モード162(164,167)であると判定された場合、操作処理部143は、被写体の撮影を開始し、ステップS72に進む。ステップS72において、操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作信号が操作ボタン41bの操作を表しているかどうか、即ち操作ボタン41bが操作されたかどうかを判定する。
ステップS72において、操作ボタン41bが操作されたと判定された場合、処理を終了する。
また、ステップS72において、操作ボタン41bが操作されていないと判定された場合、ステップS73に進み、操作処理部143は、操作ボタン41aが操作されたかどうかを判定する。
ステップS73において、操作ボタン41aが操作されたと判定された場合、ステップS74に進み、操作処理部143は、ユーザからの操作に対応する処理として、被写体の静止画像を記録する。
具体的には、ユーザは、動作モードが撮影モード162(164,167)である場合、撮影された結果、表示パネル42に表示されている画像を見ながら、所望のタイミングで操作ボタン41aを操作し、静止画像の撮影(記録)を指示する。そして、ユーザにより操作ボタン41aが操作された場合、操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作ボタン41aの操作を表す操作信号に応じて、いま撮影されている画像を、1フレーム単位で、静止画像として、記憶部107またはメモリカード112に記録させる。
一方、ステップS73において、操作ボタン41aが操作されていないと判定された場合、即ち操作ボタン41cが操作された場合、ステップS75に進み、操作処理部143は、ユーザからの操作に対応する処理として、被写体の動画像を記録する。
具体的には、ユーザは、表示パネル42に表示されている画像を見ながら、所望のタイミングで操作ボタン41cを操作し、動画像の記録を指示する。操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作ボタン41cの操作を表す操作信号に応じて、いまから所定の時間内に撮影される画像、即ち所定のフレーム数の画像を、動画像として記憶部107またはメモリカード112に記録させる。
なお、ユーザにより操作ボタン41cが操作された場合、操作処理部143は、所定の時間内に撮影される画像を、動画像として記録するのではなく、ユーザにより操作ボタン41cが操作された場合、動画像の記録を開始し、再度操作ボタン41cが操作された場合、動画像の記録を停止するようにしてもよい。
また、ステップS71において、動作モードが撮影モード162(164,167)ではないと判定された場合、即ち動作モードが再生モード165,168、または170(図6)である場合、操作処理部143は、記憶部107またはメモリカード112から、所定の画像を再生し、表示パネル42に表示させて、ステップS76に進む。ここで、再生対象の画像が静止画像である場合、操作処理部143は、その静止画像をそのまま再生して、表示パネル42に表示させ、再生対象の画像が動画像である場合、その動画像の先頭のフレームの画像のみを再生し、表示パネル42に表示させる。
ステップS76において、操作処理部143は、操作ボタン41aが操作されたかどうかを判定し、操作ボタン41aが操作されたと判定した場合、ステップS77に進む。ステップS77において、操作処理部143は、ユーザからの操作に対応する処理として、表示パネル42に表示させる再生画像を、次の再生画像に変更する(ファイル送りする)処理を行う。
具体的には、ユーザは、動作モードが再生モード165(168,170)である場合、ファイル送りを指示するとき、即ち、いま表示されている再生画像の次の再生画像の表示パネル42への表示を指示するとき、操作ボタン41aを操作する。そして、操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作ボタン41aの操作を表す操作信号に応じて、いま表示パネル42に表示されている再生画像に対応する圧縮画像データの次のフレームの圧縮画像データを、記憶部107またはメモリカード112から再生して、DSP86に供給し、伸張させる。そして、操作処理部143は、表示制御部108を制御して、伸張後の再生画像データに対応する再生画像を、表示パネル42に表示させる。
一方、ステップS76において、操作ボタン41aが操作されていないと判定された場合、ステップS78に進み、操作ボタン41bが操作されたかどうかを判定する。ステップS78において、操作ボタン41bが操作されたと判定された場合、ステップS79に進み、操作処理部143は、いま表示パネル42に表示されている再生画像が動画像(の先頭のフレームの画像)であるかどうかを判定する。
ステップS79において、いま表示パネル42に表示されている再生画像が動画像であると判定された場合、ステップS80に進み、ユーザからの操作に対応する処理として、表示パネル42に表示されている動画像を、その動画像の先頭のフレームから順に再生し、表示パネル42に表示する処理を行う。
具体的には、ユーザは、動作モードが再生モード165(168,170)である場合、動画像を先頭から再生して、表示パネル42に表示させることを指示するとき、操作ボタン41bを操作する。そして、操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作ボタン41bの操作を表す操作信号に応じて、いま表示パネル42に表示されている動画像に対応する圧縮画像データを、先頭のフレームから順に、記憶部107またはメモリカード112から再生し、表示パネル42に表示させる。
一方、ステップS79において、いま表示パネル42に表示されている再生画像が動画像ではないと判定された場合、即ち再生画像が静止画像である場合、処理を終了する。
また、ステップS78において、操作ボタン41bが操作されていないと判定された場合、即ち操作ボタン41cが操作された場合、ステップS81に進み、操作処理部143は、ユーザからの操作に対応する処理として、表示パネル42に表示させる再生画像を、直前の再生画像に変更する(ファイル戻しする)処理を行う。
具体的には、ユーザは、動作モードが再生モード165(168,170)である場合、ファイル戻しを指示するとき、即ち、いま表示されている再生画像の直前の再生画像の表示パネル42への表示を指示するとき、操作ボタン41cを操作する。そして、操作処理部143は、外部操作入力部106からの操作ボタン41cの操作を表す操作信号に応じて、記憶部107またはメモリカード112から、いま表示パネル42に表示されている再生画像に対応する圧縮画像データの直前のフレームの圧縮画像データを再生する。そして、操作処理部143は、表示制御部108を制御して、再生された結果得られる再生画像データに対応する再生画像を、表示パネル42に表示させる。
以上のように、操作処理部143は、ユーザにより同一の操作ボタン41aと41cが操作される場合であっても、動作モードに応じて、その操作に対応する処理を変更する。換言すれば、操作ボタン41aと41cにおいて、複数の異なる機能が対応付けられている。これにより、1つの操作ボタンに1つの機能が対応付けられる場合に比べて、操作ボタンの数を低減することができる。その結果、デジタルカメラ1の操作ボタンが配置されるスペースが小さくて済み、デジタルカメラ1を小型化することができる。
次に、図14を参照して、図4の状態検出部105における表示パネル部22の状態a乃至dの検出について説明する。
図14では、図1のデジタルカメ1の取り付け部21の内部が透視されている。
取り付け部21の内部には、カム201と202が設けられている。カム201の中心には、軸211が設けられている。軸211の中心が軸Cに対応しており、表示パネル部22は、軸211を中心として、D方向に回転可能に支持されている。また、カム201には、センサ221が接続されている。センサ221は、例えば、カム201の軸211の回転角度に応じて、表示パネル部22の回転の状態を検出する。例えば、センサ211は、表示パネル部22の状態が状態a(図3A)またはb(図3B)であるときの軸211の回転角度を0度として、軸211の回転角度が180度であるとき、表示パネル部22の状態として、状態cまたはdを検出する。即ち、センサ211は、表示パネル部22の回転の状態が、表示パネル42がF方向から見ることができる状態であることを検出する。
カム202の中心には、カム201と同様に、軸212が設けられている。表示パネル部22は、軸212を中心として、本体部11に対して、A方向とB方向に開閉可能に支持されている。また、カム202には、カム201と同様に、センサ222が接続されている。センサ222は、例えば、カム202の軸212の回転角度に応じて、表示パネル部22の開閉の状態を検出する。例えば、センサ222は、表示パネル部22の状態が状態a(図3A)またはd(図3D)であるときの軸212の回転角度を0度として、軸212の回転角度が90度であるとき、表示パネル部22の状態として、状態bまたはcを検出する。即ち、センサ222は、表示パネル部22が開いた状態であることを検出する。
図4の状態検出部105は、センサ221と222により検出された検出結果に基づいて、表示パネル部22の状態a乃至dを判定(検出)し、その状態を表す状態信号をCPU101に供給する。
例えば、表示パネル部22の状態として、センサ221から状態cまたはdが検出され、センサ222から状態bまたはcが検出された場合、状態検出部105は、センサ221と222の両方から検出された状態cを、表示パネル部22の状態として検出し、その状態を表す状態信号をCPU101に供給する。即ち、センサ221から状態cまたはdが検出された場合、表示パネル部22の状態は、表示パネル42がF方向から見ることができる状態であり、センサ222から状態bまたは状態cが検出された場合、表示パネル部22の状態は、開いた状態である。つまり、表示パネル部22の状態は、表示パネル42がF方向から見えることができる状態であり、かつ開いた状態である状態cである。
なお、カム201と202の位置は、図14で示した位置に限定されない。即ち、表示パネル部22が、カム201の軸211を中心として、D方向に回転可能であり、表示部22が、カム202の軸212を中心として、本体部11に対して、A方向とB方向に開閉可能であれば、カム201と202の位置は、どのような位置であってもよい。
また、デジタルカメラ1の動作モードの遷移は、図6乃至図9で説明したものに限定されない。例えば、ユーザが操作ボタン35または41を操作することにより、表示パネル部22の状態または遷移前の動作モードに対応して、遷移後の動作モードや電源のオンまたはオフを表す設定値を設定し、その設定値に基づいて、動作モードを遷移させることもできる。この場合、状態信号または操作信号の他に、ユーザにより設定された設定値に基づいて、電源制御部141は、電源のオンまたはオフを制御し、モード設定部142は、動作モードを設定する。具体的には、電源制御部141は、電源供給部104を制御し、電源を、表示パネル部22の状態または遷移前の動作モードに対応する設定値が表す電源オンまたはオフにする。また、モード設定部142は、デジタルカメラ1の遷移後の動作モードを、表示パネル部22の状態または遷移前の動作モードに対応する設定値が表す遷移後の動作モードに設定する。
また、操作ボタン41a乃至41cに対応付けられる機能は、図13で説明したものに限定されない。例えば、ユーザが操作ボタン35または41を操作することにより、各動作モードに対応して、操作ボタン41a乃至41cの操作に対応する機能(処理)を表す設定値を設定し、その設定値に基づいて、機能を変化させることもできる。この場合、操作処理部143は、モード信号および操作信号の他に、ユーザにより設定された設定値に基づいて、操作信号が表す操作ボタン41a乃至41cの操作に対応する処理を変更する。具体的には、操作処理部143は、操作信号が表す操作ボタン41a乃至41cの操作に対応する処理を、その操作ボタン41a乃至41cと動作モードに対応する設定値が表す機能(処理)に変更する。
さらに、上述した説明では、表示パネル部22が状態aである場合、再生モードは設定されないようにしたが、設定されるようにすることもできる。この場合、表示パネル42が収納されているので、動作モードが再生モードであっても、ユーザは、表示パネル42に表示される再生画像を見ることはできない。
また、表示パネル部22が状態dである場合、撮影モードは設定されないようにしたが、設定されるようにすることもできる。この場合、表示パネル42に表示される画像を、撮影される画像の向きに合わせる必要がある。
以上のように、デジタルカメラ1では、状態検出部105が、表示パネル部22の開閉または回転の状態a乃至dを検出し、その検出された状態a乃至dに応じて、電源オン時のデジタルカメラ1の動作モードを設定するようにしたので、電源オン時の動作モードを、最適な動作モードに設定することができる。
なお、本発明は、デジタルカメラに限らず、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)、その他の任意の情報処理装置に適用することができる。
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。