JP5149822B2 - 既設構造物の基礎の補強方法 - Google Patents

既設構造物の基礎の補強方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5149822B2
JP5149822B2 JP2009011630A JP2009011630A JP5149822B2 JP 5149822 B2 JP5149822 B2 JP 5149822B2 JP 2009011630 A JP2009011630 A JP 2009011630A JP 2009011630 A JP2009011630 A JP 2009011630A JP 5149822 B2 JP5149822 B2 JP 5149822B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foundation
reinforcing
improved
existing structure
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009011630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010168786A (ja
Inventor
政幸 神田
英俊 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2009011630A priority Critical patent/JP5149822B2/ja
Publication of JP2010168786A publication Critical patent/JP2010168786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5149822B2 publication Critical patent/JP5149822B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、既設構造物の基礎の補強方法、特に、橋脚等の既設構造物の基礎を地震等の災害に備え、容易かつ強固に補強することができる、既設構造物の基礎の補強方法に関するものである。
図7に示すように、橋脚11等の構造物は、通常、基礎杭12上に基礎(フーチング)13を介して構築されている。近年、地震等の災害に備え、このような既設構造物の基礎に対して補強工事が実施されている。
従来、例えば、既設の橋脚11の基礎13の補強方法として、増し杭工法がある。この増し杭工法とは、図8に示すように、既設の基礎13の周囲に新たに新設の基礎杭14を構築し、この新設の基礎杭14上に新設の基礎15を構築して既設の基礎13を補強するものである。
上述した増し杭工法によれば、既設の基礎13の周囲に新設の基礎15を構築することにより既設の基礎13が補強されるので、橋脚11を補強することができる。しかしながら、以下のような問題があった。
(1)新設の基礎15を構築するには、既設の基礎13の周囲の地盤を少なくとも既設の基礎13の深さまで掘削する必要があり、この作業に多大の時間と労力を要する。
(2)既設の基礎13の周囲のスペースが狭い場合には、既設の基礎13の周囲に新設の基礎15を構築することができず、この場合には、増し杭工法により橋脚11を補強することができない。
(3)既設の基礎13と新設の基礎15とが確実に接合されないと、橋脚11の補強効果が十分に発揮されないが、既設の基礎13と新設の基礎15とを確実に接合することは困難である。
本願発明者等は、上述した増し杭工法の有する問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねた。この結果、以下のような知見を得た。
(a)既設構造物の基礎の周囲の地盤を、基礎を取り囲むように改良して、基礎の周囲に改良地盤からなる補強壁を構築すれば、地震等の災害時に生じる引張り力は、補強壁によって確実に阻止されるので、既設構造物の基礎を強固に補強することができる。
(b)補強壁を構築するに際しては、既設の基礎の周囲の地盤を掘削する必要がないので、この分、補強作業が容易に行える。
(c)補強壁は、既設の基礎の周囲のスペースが狭い場合であっても構築することができるので、既設の基礎の周囲のスペースによらず既設構造物の基礎の補強が行える。
(d)改良地盤内に鉄筋籠等の補強材を挿入して補強壁を構築すれば、補強壁の強度がさらに増大するので、補強壁による既設構造物の基礎の補強効果を一層上げることができる。
この発明は、上記知見に基づきなされたもので、橋脚等の既設構造物の基礎を地震等の災害に備え、容易かつ強固に補強することができる、既設構造物の基礎の補強方法を提供することを目的とするものである。
この発明は、下記を特徴とするものである。
請求項1に記載の発明は、既設構造物の、地中梁からなる基礎の周囲の地盤を、前記基礎を取り囲むように改良し、このようにして改良した改良地盤により前記基礎の周囲に補強壁を構築する、既設構造物の基礎の補強方法であって、前記地中梁間の地盤の一部を改良し、このようにして改良した改良地盤により前記地中梁間の地盤に別の補強壁を構築することに特徴を有するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記改良地盤は、互いにラップさせた円柱状の改良壁体からなっていることに特徴を有するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記改良地盤は、平板状の改良壁体からなっていることに特徴を有するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記改良地盤内に補強材を挿入して、前記補強壁を構築することに特徴を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1からの何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記補強材は、鉄筋籠からなっていることに特徴を有するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1からの何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記補強材は、H形鋼からなっていることに特徴を有するものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6の何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法において、前記補強壁によって囲まれた前記基礎の上部にコンクリートを打設することに特徴を有するものである。
この発明によれば、地震等の災害時に生じる引張り力は、補強壁によって確実に阻止されるので、既設構造物を強固に補強することができる。また、補強壁を構築するに際しては、補強壁によって囲まれた基礎の上部にコンクリートを打設する場合は別にして、既設の基礎の周囲の地盤を掘削する必要がないので、この分、補強作業が容易に行える。さらに、補強壁は、既設の基礎の周囲のスペースが狭い場合であっても構築することができるので、既設の基礎の周囲のスペースによらず既設構造物の基礎の補強が行える。しかも、改良地盤内に鉄筋籠等の補強材を挿入して補強壁を構築すれば、補強壁の強度がさらに増大するので、補強壁による既設構造物の基礎の補強効果を一層上げることができる。
参考例による既設構造物の基礎を示す概略断面図である。 改良地盤内に鉄筋籠を挿入した、参考例による既設構造物の基礎を示す概略断面図である。 互いにラップさせた円柱状の改良壁体からなる改良地盤を示す平面図である。 平板状の改良壁体からなる改良地盤を示す平面図である。 この発明の方法により補強された、既設構造物の地中梁からなる基礎を示す概略断面図である。 この発明の方法により補強された、既設構造物の地中梁からなる基礎を示す概略平面図である。 構造物の基礎を示す概略断面図である。 増し杭工法により補強された、既設構造物の基礎を示す概略断面図である。
この発明の、既設構造物の基礎の補強方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
なお、構造物として橋脚を例に取って説明するが、橋脚以外の構造物であっても良いことは言うまでもない。
図1は、参考例による既設構造物としての橋脚の基礎を示す概略断面図である。
図1に示すように、参考例による既設構造物の基礎の補強方法は、既設構造物としての橋脚1の、基礎杭2上に構築された基礎3(フーチング)の周囲の地盤を、基礎3を取り囲むように改良し、このようにして改良した改良地盤により基礎3の周囲に補強壁4を構築することからなっている。
このように、基礎3の周囲に基礎3を取り囲むように補強壁4を構築することによって、地震等の災害時に生じる引張り力は、補強壁4によって確実に阻止されるので、橋脚1の基礎3を強固に補強することができる。
改良地盤の構築後、改良地盤が硬化する前に改良地盤内に、図2に示すように、鉄筋籠5等からなる補強材を挿入して補強壁4を構築すれば、補強壁4の強度をさらに増大することができるので、補強壁4による橋脚1の基礎3の補強効果を一層上げることができる。なお、補強材として、鉄筋籠5以外にH形鋼等の鋼材を用いても良い。
次に、改良地盤からなる補強壁4の構築方法について説明する。
図3に示すように、改良地盤は、専用ドリルにより地盤に孔を掘りながら、専用ドリルの先端からセメントミルク、ベントナイト等からなる改良液を吐出させて、円柱状の改良壁体4Aを地盤中に形成し、このようにして形成される改良壁体4Aを、基礎3を取り囲むように互いにラップさせて形成することにより構築される。
図4に示すように、改良地盤は、専用掘削機により地盤に溝を掘りながら、専用掘削機の先端からセメントミルク、ベントナイト等からなる改良液を吐出させて、平板状の改良壁体4Bを、基礎3を取り囲むように形成することにより構築しても良い。
図1に示すように、補強壁4によって囲まれた基礎3の上部にコンクリート6を打設すれば、既設の基礎3の補強効果はさらに増大する。この場合には、コンクリート6の打設深さ分だけ、既設の基礎3の地盤を掘削する。
図5および図6に示すように、基礎が基礎杭2上に構築された地中梁7からなっている場合には、この発明にしたがって、地中梁7間の地盤の一部を改良して、別の補強壁8を構築すれば、地中梁7の両側が補強壁4および8により囲まれるので、地中梁7の補強効果がさらに増大する。別の補強壁8を、上述した鉄筋籠等の補強材が挿入したものとしても良いことは勿論である。
この発明によれば、既設構造物の基礎を囲むように補強壁を構築することによって、地震等の災害時に生じる引張り力は、補強壁によって確実に阻止されるので、既設構造物を強固に補強することができる。
また、補強壁を構築するに際しては、補強壁によって囲まれた基礎の上部にコンクリートを打設する場合は別にして、既設の基礎の周囲の地盤を掘削する必要がないので、この分、補強作業が容易に行える。
しかも、補強壁は、既設の基礎に接近させて構築することができるので、既設の基礎の周囲のスペースによらず既設構造物の基礎の補強が行える。
しかも、改良地盤内に鉄筋籠等の補強材を挿入して補強壁を構築すれば、補強壁の強度がさらに増大するので、補強壁による既設構造物の基礎の補強効果を一層上げることができる。また、基礎が基礎杭2上に構築された地中梁7からなっている場合には、この発明にしたがって、地中梁7間の地盤の一部を改良して、別の補強壁8を構築すれば、地中梁7の両側が補強壁4および8により囲まれるので、地中梁7の補強効果がさらに増大する。
1:橋脚
2:基礎杭
3:基礎
4:補強壁
4A:改良壁体
4B:改良壁体
5:鉄筋籠
6:コンクリート
7:地中梁
8:別の補強壁
11:橋脚
12:基礎杭
13:基礎
14:新設の基礎杭
15:新設の基礎

Claims (7)

  1. 既設構造物の、地中梁からなる基礎の周囲の地盤を、前記基礎を取り囲むように改良し、このようにして改良した改良地盤により前記基礎の周囲に補強壁を構築する、既設構造物の基礎の補強方法であって、
    前記地中梁間の地盤の一部を改良し、このようにして改良した改良地盤により前記地中梁間の地盤に別の補強壁を構築することを特徴とする、既設構造物の基礎の補強方法。
  2. 前記改良地盤は、互いにラップさせた円柱状の改良壁体からなっていることを特徴とする、請求項1に記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
  3. 前記改良地盤は、平板状の改良壁体からなっていることを特徴とする、請求項1に記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
  4. 前記改良地盤内に補強材を挿入して、前記補強壁を構築することを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
  5. 前記補強材は、鉄筋籠からなっていることを特徴とする、請求項1からの何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
  6. 前記補強材は、H形鋼からなっていることを特徴とする、請求項1からの何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
  7. 前記補強壁によって囲まれた前記基礎の上部にコンクリートを打設することを特徴とする、請求項1から6の何れか1つに記載の、既設構造物の基礎の補強方法。
JP2009011630A 2009-01-22 2009-01-22 既設構造物の基礎の補強方法 Expired - Fee Related JP5149822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009011630A JP5149822B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 既設構造物の基礎の補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009011630A JP5149822B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 既設構造物の基礎の補強方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010168786A JP2010168786A (ja) 2010-08-05
JP5149822B2 true JP5149822B2 (ja) 2013-02-20

Family

ID=42701177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009011630A Expired - Fee Related JP5149822B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 既設構造物の基礎の補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5149822B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0849236A (ja) * 1994-05-13 1996-02-20 Haseko Corp 山留め工法
JP3770665B2 (ja) * 1996-09-12 2006-04-26 株式会社テノックス 地盤改良複合基礎
JP3689840B2 (ja) * 1999-03-24 2005-08-31 東洋建設株式会社 既設構造物基礎の耐震補強工法
JP4636478B2 (ja) * 2000-08-01 2011-02-23 独立行政法人建築研究所 液状化防止構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010168786A (ja) 2010-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009167660A (ja) タワークレーンの基礎構造及びその構築方法
JP5330874B2 (ja) ソイルセメントコラム山留壁
JP5041838B2 (ja) 杭基礎構造の構築方法
KR20140013497A (ko) 절토지 네일링 보강사면 연결 탑다운 블록식 보강토옹벽 공법
JP2011089361A (ja) 法面補強工法
JP2000352296A (ja) 地下構造物直下の通路の形成方法
JP6855665B2 (ja) 杭基礎構造、及び既設杭の補強方法
KR101253410B1 (ko) 벽강관말뚝의 연결구조체
JP3831737B2 (ja) 鉄塔の基礎構造
KR20110052360A (ko) 띠장을 설치하지 않고 슬래브의 강막작용을 이용하여 지하외벽의 연속시공이 가능하도록 한 지하구조물 하향 시공방법
JP5149822B2 (ja) 既設構造物の基礎の補強方法
JP5423134B2 (ja) 基礎構造
JP6461690B2 (ja) 基礎構造及び基礎施工方法
CN108104137B (zh) 一种基坑支护结构及施工方法
JP6506902B2 (ja) 杭基礎構造、及び、杭基礎構造の構築方法
CN103266624B (zh) 输油气管道穿越岩溶强活动区的管道穿越支撑方法
KR101452188B1 (ko) 일체형 전면 블록을 포함하는 우각부 또는 곡선부용 보강토 옹벽 및 그 시공 방법
KR101452187B1 (ko) 일체형 전면 블록을 포함하는 보강토 옹벽 및 그 시공 방법
JP4749858B2 (ja) 既存建物の上部構造物の増築又は改築における支持力増強方法
JP5587725B2 (ja) 構造物用既設基礎の補強方法
JP4968676B2 (ja) 増杭による杭基礎補強工法
JP5267242B2 (ja) 橋脚基礎構造及び橋脚基礎施工方法
JP2019023394A (ja) 基礎構造及び基礎構築方法
JP2014227736A (ja) 杭基礎構造、及び、杭基礎構造の構築方法
JP2006118161A (ja) 橋脚の耐震補強構造及びその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121130

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees