JP5149515B2 - インク含有排水の処理方法 - Google Patents

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本発明は、インク含有排水の処理方法に関し、更に詳しくは、高COD且つ高BODのインク含有排水を、効率よく且つ低コストで、低COD且つ低BODの排水とすることが可能なインク含有排水の処理方法に関する。
インク、顔料等の製造工場から排出されるインク含有排水は、COD(Chemical Oxygen Demand)及びBOD(Biochemical Oxygen Demand)が高いため、放流による廃棄ができない。そのため、活性汚泥法等の集中排水処理や、産業廃棄物として専門業者による引取り処理が行われている。
これに対し、効率的且つ低コストな方法でインク含有排水を処理する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−713号公報
特許文献1に記載のインク廃液の処理方法は、ナノフィルトレーション膜と逆浸透膜とを組み合わせて用いることによりインク廃液を処理し、放流可能な処理水とするものである。この方法では、ナノフィルトレーション膜を使用するため、分離性能であるNaCl除去率が60%程度と低いため処理液中に含有される微粒子の除去が不十分になることが予想され、高段のRO膜において微粒子によるRO膜流路の閉塞やRO膜による回収率向上が困難な点があるという問題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、高COD且つ高BODのインク含有排水を、効率よく且つ低コストで、低COD且つ低BODの排水とすることが可能なインク含有排水の処理方法を提供することを特徴とする。
上記課題を達成するため、本発明によって以下のインク含有排水の処理方法が提供される。
[1] インク含有排水を、NaCl除去率80〜95%の逆浸透膜(第1RO膜)に接触させ、FI値が4以下の第1透過液を、前記第1RO膜を透過させて得る工程と、前記第1透過液を、NaCl除去率90〜99.5%の逆浸透膜(第2RO膜)に接触させ、FI値が0.1以下の第2透過液を、前記第2RO膜を透過させて得る工程とを有するインク含有排水の処理方法。
[2] 第2透過液のCOD及びBODが、いずれも20mg/リットル以下である[1]に記載のインク含有排水の処理方法。
[3] インク含有排水を、セラミック膜又はカートリッジ型プレフィルターを用いて濾過して得られた濾液を、前記第1RO膜に接触させて第1透過液を得る[1]又は[2]に記載のインク含有排水の処理方法。
[4] 前記第1RO膜が、チューブラー型RO膜である[1]〜[3]のいずれかに記載のインク含有排水の処理方法。
[5] 前記第2RO膜が、スパイラル型RO膜である[1]〜[4]のいずれかに記載のインク含有排水の処理方法。
本発明のインク含有排水の処理方法によれば、インク含有排水を、NaCl除去率80〜95%の第1RO膜で処理した後に、NaCl除去率90〜99.5%の第2RO膜で処理するため、COD及びBODの高いインク含有排水であっても、COD及びBODの低い排水(第2透過液)を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1は、本発明のインク含有排水の処理方法の一の実施形態に用いる排水処理システムを示すフロー図である。図1に示す、排水処理システム100は、インク含有排水を貯留する排液タンク11と、排液タンク11からインク含有排水を送液する第1送液ポンプ21と、第1送液ポンプ21により送液されたインク含有排水から第1透過液を得る第1分離器2と、第1透過液を貯留する第1透過液タンク12と、第1透過液を送液する第2送液ポンプ22と、第2送液ポンプ22により送液された第1透過液から第2透過液を得る第2分離器4とを備えるものである。そして、第1分離器2には、NaCl除去率80〜95%の逆浸透膜(第1RO膜)1が配設され、送液されたインク含有排水を第1RO膜1に接触させることにより、第1RO膜1を透過した透過液として第1透過液を得ることができる。このとき、インク含有排水から第1透過液が除かれた残液は、第1回収液31として回収される。さらに、第2分離器4には、NaCl除去率90〜99.5%の逆浸透膜(第2RO膜)3が配設され、送液された第1透過液を第2RO膜3に接触させることにより、第2RO膜3を透過した透過液として第2透過液を得ることができる。このとき、第1透過液から第2透過液が除かれた残液は、第2回収液32として回収される。各タンク、ポンプ、分離器のそれぞれの間は、各液体を送液するための配管で繋がれている。
本実施形態のインク含有排水の処理方法は、インク含有排水をNaCl除去率80〜95%の逆浸透膜(第1RO膜)に接触させて、FI値が4以下の第1透過液を得る工程と、第1透過液をNaCl除去率90〜99.5%の逆浸透膜(第2RO膜)に接触させて、FI値が0.1以下の第2透過液を得る工程とを有するものであり、上述のような排水処理システム100を用いて実施することができる。ここで、「FI値(ファウリングインデックス)」とは、孔径0.45μmの膜を用いて、圧力2.1kg/cmで検液を15分間濾過し、初期の濾過速度(f0)及び15分間経過時の濾過速度(f15)を測定し、「FI=100×(1−f15/f0)/15」の式で算出される「FI」の値である。FI値は、膜濾過を行おうとする液が、膜にどの程度ファウリング(汚れ)を起こさせるかを示す指標となるものである。
このように、インク含有排水を、NaCl除去率80〜95%の第1RO膜で処理することにより第1透過液のFI値を4以下とすることができるため、第1透過液をNaCl除去率90〜99.5%の第2RO膜で処理したときに、効率的にCOD及びBODの低い排水(第2透過液)を得ることができる。
(第1透過液を得る工程)
第1透過液を得る工程は、図1に示すように、インク含有排水を排液タンク11に貯留し、第1送液ポンプ21を用いて排液タンク11内のインク含有排水を、第1分離器2に送液する。そして、第1分離器2に備えられた第1RO膜1にインク含有排水を接触させ、第1RO膜1を透過したものが、FI値4以下の第1透過液である。第1透過液は、第1透過液タンク12に送られる。また、インク含有排水から第1透過液を除いた残液は、第1回収液31として回収タンク(図示せず)に回収される。第1回収液31は、排液タンク11に回収してもよい。
第1分離器2としては、複数のチューブ状の第1RO膜が容器に装入されて、当該チューブの内側の空間と外周側の空間とが分離された状態に形成されたチューブラー型RO膜であることが好ましい。ここで、「チューブの内側の空間と外周側の空間とが「分離」された状態に形成された」というときは、例えば、チューブの内側の空間に液体を入れた時に、チューブ(膜)を透過しなければチューブの外周側の空間にその液体が移動できない状態をいう。チューブラー型RO膜は、チューブ状の第1RO膜の内部にインク含有排水を導入して、第1RO膜を透過した第1透過液が、チューブの外側(外周側の空間)に流出され、そのまま第1分離器2の外に流出されるものであってもよいし、逆に、チューブ状の第1RO膜の外側(外周側の空間)にインク含有排水を導入して、第1透過液が、第1RO膜を透過してチューブの内部に入り、チューブ内を通って第1分離器2の外に流出されるものであってもよい。そして、インク含有排水の中で、第1RO膜を透過せずに残った液は、第1回収液として外部に排出されることが好ましい。第1RO膜を装入する容器としては、筒状であることが好ましく、円筒状上であることが更に好ましい。また容器の材質は特に限定されるものではなく、ステンレススチール等の金属、FRP等の合成樹脂等、インク含有排液と接触しても劣化等を起こさないものであればよい。そして、当該容器にはインク含有排水の流入口と、第1透過液の流出口と、第1回収液の流出口とが形成されていることが好ましい。チューブラー型RO膜としては、例えば、ダイセン・メンブレン・システムズ社製の型式:MH25−JN−DRC9200等を挙げることができる。第1RO膜は、このようなチューブラー型RO膜であることより、処理液中の微粒子による流路閉塞が発生しない点で好ましい。
第1RO膜のNaCl除去率は、80〜95%であり、90〜95%が好ましく、92〜95%が更に好ましい。NaCl除去率をこの様な範囲とすることにより、第1透過液のFI値を4以下とすることができる。NaCl除去率は、電気伝導率測定の方法により測定した値である。
第1RO膜の材質としては、酢酸セルロース、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン等を挙げることができる。第1RO膜の総面積は、インク含有排水の処理量によって適宜決定することができるが、例えば、インク含有排水を1m/日で処理する場合には5〜10mであることが好ましい。また、チューブ状の第1RO膜の一本のチューブの直径は、1〜20mmであることが好ましく、5〜10mmであることが更に好ましい。
第1RO膜にインク含有排水を送液し、インク含有排水を第1RO膜に接触させるときの圧力は1〜3MPaが好ましく、1.5〜2MPaがさらに好ましい。1MPaより圧力が低いと、第1透過液の透過効率が低下することがあり、3MPaより圧力が高いと、膜が破損することがある。
本実施形態のインク含有排水の処理方法においては、第2RO膜でインク含有排水を処理する前に、逆浸透膜である第1RO膜でインク含有排水を処理するため、例えば、第2RO膜での処理の前にナノフィルトレーション膜でインク含有排水を処理した場合と比較して、微粒子によるRO膜の流路閉塞、RO膜における回収率向上の点で好ましい。
排液タンク11としては、通常インク含有排液を貯留するのに使用する排液タンクを使用することができる。また、第1送液ポンプ21は、通常、インク含有排液を貯留する排液タンクから、インク含有排液を排出するのに使用する送液ポンプを使用することができる。
(第2透過液を得る工程)
第2透過液を得る工程は、図1に示すように、第1透過液タンク12に貯留された第1透過液を、第2送液ポンプ22を用いて、第2分離器4に送液する。そして、第1透過液をNaCl除去率90〜99.5%の逆浸透膜(第2RO膜)に接触させて、第2RO膜を透過したものがFI値が0.1以下の第2透過液である。第2RO膜を透過して得られた第2透過液は、第2透過液タンク(図示せず)に送られて貯留される。また、第1透過液から第2透過液を除いた残液は、第2回収液32として回収タンク(図示せず)に回収される。第2回収液32は、第1透過液タンク12に回収してもよい。
第2分離器4としては、第2RO膜と液体不透過膜とを重ねて、その重ねたものを軸方向に垂直な断面(以下、第2RO膜の説明において、単に「断面」ということがある。)が渦巻状になるように巻物状にし、その巻物状にしたものを筒状の容器に装入して形成されたスパイラル型RO膜であることが好ましい。このようなスパイラル型RO膜は、第2RO膜と液体不透過膜とを重ねた状態で巻いているため、当該断面の渦巻き状態において、第2RO膜の中心側を向く表面と、その内側に位置する第2RO膜の外周側を向く表面との間に液体不透過膜が配置される構造になる。これにより、第2RO膜の中心側を向く面と液体不透過膜との間の空間と、第2RO膜の外周側を向く面と液体不透過膜との間の空間とを、分離することができるため、スパイラル型RO膜は、例えば、第2RO膜の外周側を向く表面と液体不透過膜との間の空間に第1透過液を導入し、第1透過液を第2RO膜の外周側を向く面に接触させて透過させることにより、第2RO膜の中心側を向く表面と液体不透過膜との間に第2透過液を流出させることができる。そして、得られた第2透過液を外部に流出させて第2透過液を取り出すことができる。このとき、第2RO膜と液体不透過膜とを重ねて巻物状にしたものの中心軸部分に、側面に複数の孔を開けた流出用パイプを、中心軸方向の両端部間に亘るように配置し、第2RO膜を透過させて得られた第2透過液を、その流出用パイプに集め、その側面に開けられた孔から第2透過液を流出用パイプ内部に流入させ、流出用パイプの一方の端部から第2透過液を外部に流出させるようにすることが好ましい。この場合、流出用パイプは、一方の端部が閉じられて、第2透過液を外部に流出させる側の他方の端部が開口状態であることが好ましい。また、第1透過液の中で、第2RO膜を透過せずに、第2RO膜の外周側を向く表面と液体不透過膜との間の空間に残った液は、第2回収液として外部に排出することが好ましい。
スパイラル型RO膜としては、例えば、日東電工社製の型式:LF10−D2等を挙げることができる。第2RO膜を装入する容器としては、筒状であることが好ましく、円筒状であることが更に好ましい。また容器の材質は特に限定されるものではなく、ステンレススチール等の金属、FRP等の合成樹脂等、インク含有排液と接触しても劣化等を起こさないものであればよい。また、当該容器には第1透過液の流入口と、第2透過液の流出口と、第2回収液の流出口とが形成されていることが好ましい。第2RO膜は、このようなスパイラル型RO膜であることより、高圧にて処理可能であり、回収率向上の点で好ましい。
第2RO膜のNaCl除去率は、90〜99.5%であり、95〜99.5%が好ましく、97〜99.5%が更に好ましい。NaCl除去率をこの様な範囲とすることにより、第2透過液のFI値を0〜0.1とすることができ、更に、COD及びBODを、いずれも20mg/リットル以下とすることができる。NaCl除去率は、電気導電率の方法により測定した値である。
第2RO膜の材質としては、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン等の合成高分子系複合膜、を挙げることができる。第2RO膜の面積は、インク含有排水の処理量によって適宜決定することができるが、例えば、インク含有排水を1m/日で処理する場合には0.1〜3mであることが好ましい。
第2RO膜に第1透過液を送液し、第1透過液を第2RO膜に接触させるときの圧力は1〜5MPaが好ましく、3〜5MPaがさらに好ましい。1MPaより圧力が低いと、第2透過液の透過効率が低下することがあり、5MPaより圧力が高いと、膜が破損することがある。
得られる第2透過液のCODは、20mg/リットル以下であり、10mg/リットル以下であることが好ましい。20mg/リットルより高いと、第2透過液が放流に適さないものとなり、CODは低いほど好ましい。また、得られる第2透過液のBODは、20mg/リットル以下であり、10mg/リットル以下であることが好ましい。20mg/リットルより高いと、第2透過液が放流に適さないものとなり、BODは低いほど好ましい。
第1透過液タンク12としては、通常インク含有排液を貯留するのに使用する排液タンクと同様のタンクを使用することができる。また、第2送液ポンプ22は、第1透過液の物性に合わせたもので、必要な使用能力を有するものであれば特に限定されない。
本発明のインク含有排水の処理方法の他の実施形態は、図2に示すように、インク含有排水を、第1RO膜1に送液して接触させる前に、前処理用分離膜5を備えた前処理用分離器6に送液し、インク含有排水を前処理用分離膜5で前処理(濾過)して得られた前処理液(濾液)を、第1RO膜1に送液して接触させるものである。ここで、図2は、本発明のインク含有排水の処理方法の他の実施形態に用いる排水処理システム200を示すフロー図である。図2においては、上記本発明のインク含有排水の処理方法の一の実施形態における各構成要素と同じ構成要素については、図1に記載の符号と同じ符号を付すこととする。
本実施形態のインク含有排水の処理方法に用いる排水処理システム200は、第1送液ポンプ21と第1分離器2との間に、前処理用分離器6、前処理タンク13及び第3送液ポンプ23を配置した以外の構成要素は、図1に示す排水処理システム200と同様であることが好ましい。従って、排水処理システム200における、第1分離器2、第2分離器4等は、排水処理システム100における第1分離器2、第2分離器4等と同じ条件のものであることが好ましい。
前処理用分離器6は、内部に前処理用分離膜5を備えたものである。前処理用分離膜5としては、インク含有排水と接触させて前処理液を得たときに、得られた前処理液のCOD及びBODをいずれも500mg/リットル以下にするものであることが好ましい。COD又はBODが500mg/リットルより高いと、前処理液を第1RO膜で処理したときに、第1透過液のCOD及びBODが十分に低下しないことがある。前処理用分離器6は、インク含有排水中に含有される固形物の量が多い場合に有効であり、FI値が5以上の場合に特に有効である。
前処理用分離膜5としては、セラミック膜又はカートリッジ型プレフィルターであることが好ましい。セラミック膜又はカートリッジ型プレフィルターとしては、インク含有排水のCOD及びBODをいずれも500mg/リットル以下にするものであれば特に限定されない。例えば、セラミック膜の平均細孔径は0.01〜0.5μmであることが好ましく、0.01〜0.1μmであることが更に好ましい。平均細孔径は水銀ポロシメーターによる水銀圧入法の方法で測定した値である。また、セラミック膜の材質は、チタニア、シリカ、アルミナ、ジルコニア等であることが好ましい。セラミック膜は、モノリス状の基材の流通孔の内壁面に形成されているものや、一本又は複数本の筒状の基材の内壁面又は外壁面に形成されているものが好ましい。そして、前処理用分離器6は、このように形成されたセラミック膜を容器に装入して形成されるものであることが好ましい。この場合の容器は、ステンレススチール、FRP等の材質で形成された筒状又は箱状の容器であることが好ましい。そして、当該容器にはインク含有排水の流入口と、前処理液(濾液)の流出口が形成されていることが好ましい。カートリッジ型プレフィルターとしては、ポリプロピレンが好ましい。カートリッジ型プレフィルターは、ポリポロピレン、テフロン、コットンなどの材質の繊維状物質を支持外筒に巻きつけたワインディングタイプやポリポロピレン、テフロン、コットンなどの材質のメンブレン状の物質を折り曲げてたたんだプリーツ型がある。
前処理用分離器6に送液されたインク含有排水の中で、前処理用分離膜5を透過せずに残る液体は、第3回収液33として回収することが好ましい。第3回収液33は、排液タンク11に回収してもよいし、第3回収液33用のタンク(図示せず)に回収してもよい。
前処理用分離膜5にインク含有排水を送液し、インク含有排水を前処理用分離膜5に接触させるときの圧力は0.01〜0.5MPaが好ましく、0.1〜0.3MPaがさらに好ましい。
前処理液タンク13としては、通常インク含有排液を貯留するのに使用する排液タンクと同様のタンクを使用することができる。また、第3送液ポンプ23は、前処理液の物性に合わせたもので、必要な使用能力を有するものであれば特に限定されない。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示すような、前処理用分離器、第1分離器及び第2分離器を備えた排水処理システムを作製した。
前処理用分離器としては、平均細孔径0.01〜0.1μmの前処理用分離膜を、モノリス状の多孔質セラミック基材の流通孔に配設して形成したものを、円筒状の容器に装入したものを用いた。前処理用分離膜の材質はポリプロピレンとし、モノリス状の多孔質セラミック基材の材質はアルミナとした。前処理用分離膜の総面積を5mとした。
第1分離器としては、ダイセン・メンブレン・システムズ社製の型式:MH25−JN−DRC9200(チューブラー型RO膜)を使用した。第1RO膜の材質は酢酸セルロースであり、膜面積は2mである。また、NaCl除去率は、92%である。
第2分離器としては、日東電工社製の型式:LF10−D2(スパイラル型RO膜)を使用した。第2RO膜の材質はポリエーテルサルフォンであり、膜面積は1.6mである。また、NaCl除去率は、99.5%である。
上記排水処理システムを用いて、「COD=570mg/リットル、BOD=460mg/リットル、FI値=無限大」のインク含有排液の処理を行った。インク含有排水は、圧力9.1MPa、流量1m/日で、前処理分離器に送液した。前処理液は、圧力2MPa、流量1m/日で、第1分離器に送液した。第1透過液は、圧力3MPa、流量1m日で、第2分離器に送液した。
前処理液、第1透過液及び第2透過液について、COD、BOD及びFI値を測定した結果を表1に示す。
Figure 0005149515
表1に示すように、本発明のインク含有排水の処理方法を用いてインク含有排水を処理することにより、「COD=570mg/リットル、BOD=460mg/リットル、FI値=無限大」のインク含有排水を、「COD=7mg/リットル、BOD=4mg/リットル、FI値=0.1」の第2透過液とすることができることがわかる。これにより、第2透過液を放流することが可能となる。
本発明は、インク、顔料等の製造工場から排出されるインク含有排水を処理して、放流可能な排水を得る方法として利用することができる。
本発明のインク含有排水の処理方法の一の実施形態に用いる排水処理システムを示すフロー図である。 本発明のインク含有排水の処理方法の他の実施形態に用いる排水処理システムを示すフロー図である。
符号の説明
1:第1RO膜、2:第1分離器、3:第2RO膜、4:第2分離器、5:前処理用分離器、6:前処理用分離器、11:排液タンク、12:第1透過液タンク、13:前処理液タンク、21:第1送液ポンプ、22:第2送液ポンプ、23:第3送液ポンプ、31:第1回収液、32:第2回収液、33:第3回収液、100,200:排水処理システム。

Claims (5)

  1. インク含有排水を、NaCl除去率80〜95%の逆浸透膜(第1RO膜)に接触させ、FI値が4以下の第1透過液を、前記第1RO膜を透過させて得る工程と、
    前記第1透過液を、NaCl除去率90〜99.5%の逆浸透膜(第2RO膜)に接触させ、FI値が0.1以下の第2透過液を、前記第2RO膜を透過させて得る工程とを有するインク含有排水の処理方法。
  2. 第2透過液のCOD及びBODが、いずれも20mg/リットル以下である請求項1に記載のインク含有排水の処理方法。
  3. インク含有排水を、セラミック膜又はカートリッジ型プレフィルターを用いて濾過して得られた濾液を、前記第1RO膜に接触させて第1透過液を得る請求項1又は2に記載のインク含有排水の処理方法。
  4. 前記第1RO膜が、チューブラー型RO膜である請求項1〜3のいずれかに記載のインク含有排水の処理方法。
  5. 前記第2RO膜が、スパイラル型RO膜である請求項1〜4のいずれかに記載のインク含有排水の処理方法。
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