JP5149129B2 - Ip電話無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基地局と1以上の端末との間で無線回線を介して通信を行う無線通信システムにおいて、音声信号をIPパケットに収容して通信を行う際の通信品質の中で、特に処理遅延特性を改善するIP電話無線通信装置に関する。本発明は、マイクロ波帯を用いた無線アクセス標準規格であるWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access) 規格に基づく無線通信における低遅延化技術に適する。
近年、広域の無線アクセスシステムとして注目されているWiMAXは、ホーム・オフィス環境や限定された公衆エリアでの無線LANであるIEEE802.11系の規格(11b,11a,11g,11n 等)と異なり、基地局から半径数キロメートル以上をエリアとした広域サービスの実現が可能である。WiMAXの規格としては、固定無線によって接続するFWA(Fixed Wireless Access)と呼ばれるIEEE802.16-2004 規格や、移動しながら通信できるモバイルWiMAXと呼ばれるIEEE802.16e-2005規格など、現在も更なる進化を伴う標準化が進められている。
このWiMAXには、複数の物理/MACレイヤの規定が含まれている。その物理層で採用の直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)の規格では、ダウンリンクとアップリンクを時分割複信(TDD:Time Division Duplexing)で振り分け、5m秒周期フレームの前半にダウンリンクサブフレームを配置し、後半にアップリンクサブフレームを配置している。
図7は、WiMAXにおけるフレーム構成を示す。図において、横軸は時間、縦軸は周波数である。OFDMAでは、全周波数帯域を多数のサブキャリアに分割し、時間方向は所定の時間長のOFDMシンボル単位に刻まれている。各端末には、サブキャリア(またはサブキャリア群(サブチャネル))とOFDMシンボル番号の組み合わせで規定されるスロットを割り当て、そのスロット内にバースト的に信号を収容して通信を行う。
1フレームは、ダウンリンクサブフレーム11とアップリンクサブフレーム12で構成される。ダウンリンクサブフレーム11では、基地局から各端末への信号が連続的に送信され、その区間の先頭にチャネル推定等を行うためのプリアンブル信号13が配置される。さらに、プリアンブル信号13に後続して、フレーム制御ヘッダ(FCH:Frame Control Header) 14、ダウンリンクのマップ情報であるDL−MAP15、アップリンクのマップ情報であるUL−MAP16が配置され、その後にユーザデータまたは制御情報を収容したダウンリンクバースト17およびアップリンクバースト18の割り当てが行われる。
一般に、ダウンリンクサブフレーム11およびアップリンクサブフレーム12内に、多数のバースト割り当てが行われることになるので、その割り当てに応じた情報要素が連続的にFCH14に後続して配置される。その際、制御情報のオーバヘッドを圧縮して効率を向上させるために、多数のマップ情報の重複した情報を一括する圧縮(Compressed)MAPと呼ばれる表示形式でマップ情報が記述される。
図8は、WiMAXにおけるUL−MAPによるアップリンクバーストの割り当ての概要を示す。
WiMAXでは、図7に記載のUL−MAP16内の Allocation Start Timeフィールドでアップリンクバーストの割り当て位置を示す。この割り当ては、通常、信号処理に要する遅延時間を確保するため、UL−MAP16が収容された同一フレームのアップリンクサブフレーム12を避け、次のフレームのアップリンクフレーム12内を指し示すことになる。例えば、第nフレームのDL−MAP15−1は、同一フレーム内のダウンリンクバースト17−1の割り当てを行うが、第nフレームのUL−MAP16−1は、第(n+1)フレーム内のアップリンクバースト12−2の割り当てを行う。
WiMAXは、広域の無線アクセスサービスの提供に適したシステムであり、過疎地域でのデジタルデバイド(情報格差)の解消などのために有効な技術として注目されている。このような過疎地域にブロードバンドサービスを提供する場合、その無線アクセス回線を用いて音声系のサービスも可能であることから、従来は個別に電話線を引いていた固定電話サービスも、将来的には無線アクセス回線の中に収容することが考えられる。ここで、地域ごとに市外局番が先頭について「03-****-****」や「045-***-****」などの電話番号(通称で「0AB−J番号」と呼ばれる)を用いた固定電話サービスは、「090-****-**** 」や「050-****-**** 」などの移動系およびIP電話とは別物と位置づけられ、例えば発信場所を特定できたり緊急通報に対応できるなどの利用条件(以下、「0AB−J品質」という)が規定されている(非特許文献1)。
ここで、0AB−J番号の利用条件として規定されている固定電話並みの0AB−J品質には遅延時間も含まれており、UNI−UNI間で70m秒、UNI−NNI間で50m秒と規定されている。アクセス系に関する配分は明記されていないが、仮に上記の差分がアクセス系への配分と仮定するならば、0AB−J品質のIP電話の場合にはアクセス系で20m秒以下の遅延を満たす必要がある。有線回線である光ファイバを用いた従来のサービスは、このアクセス回線での20m秒という遅延条件はそれほど厳しいものではない。しかし、WiMAXは5m秒周期のフレーム単位で伝送を行い、さらに処理も複雑であることから、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)を採用し処理も単純で低遅延なIEEE802.11等の無線LANと異なり、遅延時間20m秒のハードルは非常に厳しいものであった。
無線回線としてWiMAX規格に準拠したシステムを用いた場合の処理遅延の内訳を整理すると、(a) 5m秒と長いフレーム周期、(b) 送信側でのインタフェース部の処理、(c) 帯域割り当てまでの待ち時間、(d) 送信側のMAC処理およびPHY処理、(e) 送信開始までのタイミング調整、(f) 受信側のPHY処理およびMAC処理、(g) 出力のためのインタフェース部の処理など、その複雑な仕様に起因して無線LANに比べて格段に長い処理遅延が必要であった。この無線回線で発生する処理遅延および遅延の揺らぎは、ベストエフォート型のサービスでは問題にならないレベルであるが、0AB−J品質のIP電話を提供するには無視できない問題となる。
図9は、0AB−J品質のIP電話を提供するシステム構成例を示す。図9(a) は有線回線によるシステム構成を示し、図9(b) は無線回線によるシステム構成を示す。
図9(a) において、有線回線によるシステム構成では、一方のユーザのアナログ電話機140、IP電話アダプタ141、ルータ142、光加入者線終端装置143、光回線終端装置144、ネットワーク145、他方のユーザのIP電話機(またはアナログ電話機)146により構成され、光加入者線終端装置143と光回線終端装置144との間が光ファイバ等の有線回線となる。図9(b) において、無線回線によるシステム構成では、有線回線によるシステム構成における光加入者線終端装置143および光回線終端装置144に代えて、無線端末装置149および無線基地局装置150が用いられ、無線端末装置149と無線基地局装置150との間が無線回線となる。なお、IP電話アダプタ141とルータ142を合せてIP電話一体型ルータ148となり、さらにIP電話一体型ルータ148と無線端末装置149を合せてIP電話無線通信装置151となる場合もある。
まず、有線回線によるシステム構成の信号の流れを示す。一般のアナログ電話機が接続されるIP電話アダプタ141は、アナログ信号からディジタル信号に変換し、そのデータをIPパケットおよびEthernet(登録商標)フレームに収容してルータ142に出力する。ルータ142には、その他のパーソナルコンピュータ(PC)等のネットワーク機器147も接続され、ルータ142でレイヤ3レベルのルーチング管理を行う。これらの信号は、光加入者線終端装置143に入力され、光ファイバを介して局舎まで転送され、局舎内の光回線終端装置144を経由してネットワーク145に出力される。通常、0AB−J品質のIP電話の場合、一般のデータ系のネットワークとは別に構築されたネットワークを介してデータ転送され、最終的にネットワーク145に接続された相手側のIP電話機146に接続される。
以上の説明は、ネットワーク145からIP電話機146側の説明を簡単にすませたが、IP電話機が接続される場合には送信側と同様の構成となり、アナログ電話機が接続される場合には固定電話系のネットワークや回線交換機などを介して接続される。また、図中の左から右にデータが流れる場合について説明したが、同様に右側から左側にもデータは双方向に流れ、IP電話アダプタ141にデータが到着すると、EthernetフレームやIPパケットを終端し、ディジタルデータをアナログデータに変換してアナログ電話機140にアナログ信号として出力する。
また、光加入者線終端装置143と光回線終端装置144との間の回線は、IP電話の信号を伝送するのに必要な回線容量を遥かに超える高速な回線になっており、その間のデータ伝送は極めてスムーズに行われる。
しかし、図9(b) に示すように、光加入者線終端装置143と光回線終端装置144に代わって、無線端末装置149と無線基地局装置150との間で無線回線が用いられる場合、その間のトータル容量は十分に高速な回線容量をもっているが、必要に応じてコネクションごとに細分化し、固定的な専用帯域を割り当てる。WiMAXでは、特に低遅延特性が求められるサービスのために、UGS (Unsolicited Grand Service)と呼ばれるサービスクラスが設定されており、コネクション設定時の要求QoS条件を満たすように、アップリンクの帯域割り当ても端末からの個別の帯域要求なしに定常的に行われている。一般に、IP電話のトラフィックは、無音部分の圧縮を行うなどの特別な処理を行わない限り、例えば20m秒のような所定の周期で固定長(一般に 200バイト程度)のパケットが転送される特徴をもつ。偶然にもIP電話のデータ送信間隔がWiMAXのフレーム周期である5m秒の4倍に一致していることもあり、WiMAXではUGSコネクションとして4フレームに1回、 200バイトのデータを転送するのに必要なバースト割り当てを行うことになる。なお、簡単のために、制御回線用の帯域の説明は省略している。
次に、IP電話アダプタ141やIP電話機146では、アナログ音声信号を8kHzのクロック(ここではF1と表記)でサンプリングし、ディジタルデータ化する。それぞれのクロックは非同期であるが、一般的には問題にならない。同様に、無線基地局装置150なども内部的な動作クロックをもっており、例えば20MHzのクロック(ここではF2と表記)をもとに信号処理を行う。WiMAXの5m秒のフレーム周期もこのクロックF2で管理される。ここで、クロックF1, F2の周波数が正確であったとすると、周波数F2はF1の整数倍(2500倍)であり、完全に周期性は一致している。しかし、すべての発振器には誤差が伴い、仮に 10ppm(10-5の精度)の誤差がる場合、 500秒で1フレーム分の時間差が生じる。すなわち、10分程度の通話を行う場合、無線回線部分でUGSのバースト割り当てに1フレーム分のズレが生じる。したがって、ある時刻においてIP電話機からWiMAX装置へデータの入力タイミングが理想的であったとしても、時間とともにそのタイミングがはずれ、その結果として遅延時間が増大する。
図10は、IP電話アダプタ141の構成例を示す。図において、161はアナログ電話I/Fを介して外部のアナログ電話機に接続される電話インタフェース回路、162はA/D変換器、163は送信データ生成回路、164は送信バッファ、165はイーサネットI/Fに接続されるイーサネットインタフェース回路、166は受信バッファ、167は受信データ終端回路、168はD/A変換器、169はIP電話プロトコル制御回路、170は発振器(サンプリングクロック発生回路)、171は発着信信号処理回路である。
電話インタフェース回路161は、外部のアナログ電話機との間で音声信号の入出力および発信・着信信号等の入出力を行う。例えば、発信のためのダイヤル信号を入力した場合には、この信号を抜き出して発着信信号処理回路171で信号処理し、IP電話プロトコル制御回路169に出力して必要なプロトコル処理を行う。データは、IPパケットに組み込まれ、イーサネットフレームに組み込まれてイーサネットインタフェース回路165を介してルータ側に出力される。着信の場合は、イーサネットインタフェース回路165を介して受信した制御情報をIP電話プロトコル制御回路169に入力し、ここでプロトコル処理して応答を返し、また発着信信号処理回路171および電話インタフェース回路161を介して外部のアナログ電話機側に呼出し信号を出力する。
通常の音声情報の場合は、電話インタフェース回路161からA/D変換器162に出力され、A/D変換器162はアナログ信号を8kHzのクロック(図9(b) ではF1) でサンプリングしてディジタル信号に変換する。ディジタルデータは、送信データ生成回路163で必要なヘッダ情報等が付与されてIPパケットに組み込まれ、イーサネットフレームとして送信バッファ164、イーサネットインタフェース回路165を介してルータ側に出力される。一方、イーサネットインタフェース回路165を介して受信した音声データは、受信バッファ166を介して受信データ終端回路167に入力し、ここでイーサネットフレームおよびIPパケットの終端処理が行われ、音声のディジタルデータを抜き出してD/A変換器168に入力し、ディジタル信号からアナログ信号に変換し、電話インタフェース回路161を介してアナログ電話機側に出力される。以上の処理の中で、A/D変換器162およびD/A変換器168では、発振器170から与えられるクロックでサンプリング等の処理を行う。
図11は、無線端末装置149の構成例を示す。図において、181はイーサネットI/Fを介してルータ側に接続される無線インタフェース回路、182はMAC処理部、183はPHY処理部、184はRF部、185は発振器(#1)、186はアンテナ、187は無線制御回路、188は発振器(#2)、189はフレームタイミング管理回路である。
無線インタフェース回路181にルータ側からデータが入力されると、MAC処理部182で必要なヘッダ情報等を付与して無線通信用のパケットに変換し、PHY処理の前段処理を行ってPHY処理部183に出力する。PHY処理部183は、入力したデータに対して誤り訂正符号化を行ったり、ビットインタリーブ処理、変調多値数に合せたビットマッピング、変調処理などの一連の処理を行い、所定の出力タイミングまでのタイミング調整の後にディジタル信号からアナログ信号に変換してRF部184に出力する。RF部184では無線周波数へのアップコンバート処理や信号増幅などを行い、アンテナ186から無線信号を送出する。
一方、アンテナ186に受信した無線信号は、RF部184で増幅処理、ダウンコンバート処理などを行い、PHY処理部183に出力される。PHY処理部183は、復調処理、デインタリーブ処理、誤り訂正復号処理などを行い、続けてMAC処理部182で誤り検出処理、ヘッダ情報の終端処理などを行い、無線インタフェース回路181を介してルータ側に出力する。
以上の一連の処理は無線制御回路187で管理され、必要な制御情報の生成・終端処理や送受信タイミング管理などが行われる。ここで、RF部184でのアップコンバート、ダウンコンバート処理は、発振器(#1)185から入力する信号を元に行われる。これに対して、ベースバンド信号処理の基本となるクロックは発振器(#2)188から供給され、このクロックを元に動作する。ただし、発振器(#2)188から供給される信号の周波数は、無線基地局装置150がもつ発振器の周波数(図9(b) ではF2) と完全に同期しているわけではないので、フレームタイミングなどは別途管理する必要があり、ここではフレームタイミング管理回路189がその管理を行っている。
このように、IP電話アダプタ141、ルータ142、無線端末装置149の各機能は独立であり、図9(b) に示すようにIP電話アダプタ141とルータ142を合せてIP電話一体型ルータ148とした商品や、さらにIP電話一体型ルータ148と無線端末装置149を合せてIP電話無線通信装置151とした商品は存在するが、部分的に回路やメモリを共用している部分はあっても、実質的には図12に示すように各装置が個別にイーサネットI/Fを介して有線接続され、互いにイーサネットフレームの入出力を行う関係と等価である。したがって、同一筐体に実装されたIP電話アダプタ141の処理をルータ142において優先的に処理することはあっても、特殊な制御信号を交換し、これを無線通信システムの運用に利用する形態にはなっていない。
また、上記の0AB−J品質のIP電話用のUGSコネクションを無線回線として設定する際には、無線端末装置側でIP電話または音声データであることを認識する必要がある。従来技術では、非特許文献2にも記載されているように、イーサネットフレームまたはIPパケットのヘッダ情報内のCoSフィールドまたはToSフィールドなどを参照し、パケット単位でQoSクラスの判定をしていた。このQoSクラスはアプリケーションとリンクされており、例えば非特許文献3に示されるように、無線LANシステムなどの優先制御(例えばIEEE802.11e 規格)においても、このToSフィールドの値を利用してQoSクラス、すなわちアプリケーションを判定していた。IEEE802.11e では個別にコネクション設定を行うわけではないが、WiMAXなどで利用する場合にはUGSコネクションのデータの有無をこのフィールドを用いて判定することは容易である。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070124_3.html http://www.allied-telesis.co.jp/products/list/switch/qos/index.html http://japan.colubris.com/modules/tinyd05/index.php?id=6
以上説明したように、WiMAX等の比較的長いフレーム周期をもった無線通信システムを介してIP電話のデータ転送を行う場合には、処理遅延が増大する問題を解決する必要があった。特に、0AB−J品質のIP電話サービスを提供する場合には、無線区間の処理遅延を20m秒以下に抑える必要があるが、既存の無線通信システムをみる限りではこの要求条件を満足することは困難であった。
WiMAX規格の中では、バースト割り当てを行うフレームの周期をIP電話等のアプリケーションのデータの到着と同期させて効率的な割り当てを行うことは可能であるが、IP電話等のアプリケーションのクロックと無線基地局が管理するフレームタイミングまたは無線基地局の内部クロックとを完全に同期させることは不可能である。その結果として、1フレーム分の割り当て待ちの遅延時間を回避することができない。図8を参照して説明したように、特にアップリンクの帯域割り当てには、ほぼ2フレーム分の処理遅延が必要となり、クロックの不完全同期による1フレームを加えると、この時点で既に3フレーム分、すなわち20m秒中の15m秒もの配分を使い尽くしている。さらに、実際には受信側の受信信号処理や、データの入出力時のインタフェース部で付加される遅延、またネットワーク側でのASNゲートウェーなどでの処理遅延などが必要となるため、要求条件を満たすためには処理遅延時間を短縮するための工夫が求められている。
また、上記のように無線端末装置において、流れるデータのQoSクラスや、アプリケーションとして音声データ(IP電話)であることを認識することは可能であるが、そのIP電話が0AB−J品質のデータか、それとも050-****-**** 等の比較的条件の緩いデータかの区別まではつけることができない。0AB−J品質の場合には、そのスケジューリング方法等において、その他の通常のIP電話よりも低遅延化を図る必要があり、多少の効率を犠牲にしても品質優先の制御が求められる。この場合、各音声データが0AB−J品質対応のものか否かを区別してコネクション設定する必要があるが、現時点ではそのための判断方法が確立していない。
本発明は、フレームタイミングに合せて音声データの入力タイミングを調整して遅延時間および遅延ゆらぎの短縮を可能にし、また音声データの種別に応じてコネクションの設定条件を適応させることができるIP電話無線通信装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、無線基地局と無線回線で接続され、無線基地局との間で少なくとも1つのコネクション設定を行い、設定されたコネクションを用いて無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置と、IP電話の信号処理を行い、入力する音声信号を送信データに変換して無線端末装置に送信するIP電話アダプタとを備えたIP電話無線通信装置において、無線端末装置は、無線基地局が管理するフレーム周期の情報を取得し、IP電話アダプタに通知する手段を含み、IP電話アダプタは、フレーム周期に同期させて装置内の内部処理に必要な内部処理用クロックを生成するクロック生成手段と、フレーム周期に同期した前記内部処理用クロックに基づいて動作し、無線端末装置がデータ送信処理を開始するタイミングを把握し、当該タイミングの直前に送信データが無線端末装置に入力するように送信データを生成する送信データ生成タイミングを調整する手段とを含み、クロック生成手段は、無線端末装置が保持するクロックを入力し、当該クロックがフレーム周期に刻むクロック数をカウントする手段と、無線端末装置のクロックからIP電話アダプタの内部処理用クロックを分周して生成する際に、分周数をカウントしたクロック数に応じて可変調整する手段とを備える。
また、本発明のIP電話無線通信装置は、IP電話アダプタにより実現される内部のIP電話とは別に、外部のIP電話との間でデータ入出力を行うことが可能なインタフェース手段を備え、無線端末装置は、内部のIP電話の送受信データか、または外部のIP電話の送受信データかに応じて、所定の要求品質の個別のコネクションの設定条件を設定する構成としてもよい。
本発明のIP電話無線通信装置は、無線通信システムのアップリンクまたは双方向のリンクで周期的なデータ伝送を行うアプリケーションをサポートする際に、特に処理遅延時間が長くなるアップリンクにおいて、アプリケーション側のデータ出力タイミングと無線通信システムのフレームタイミングを常に最適に保つことにより、遅延時間および遅延揺らぎの短縮を可能にすることができる。
さらに、本発明のIP電話無線通信装置は、0AB−J品質のIP電話の発信・着信を認識し、所定の品質のコネクション設定を行うことができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のIP電話無線通信装置の第1の実施形態を示す。
図において、本実施形態のIP電話無線通信装置の特徴は、IP電話アダプタ100の構成にあり、従来の発振器(サンプリングクロック発生回路)170に代わる最適サンプリング制御回路101に、無線端末装置149のフレームタイミング管理回路189からフレームパルス、発振器(#2)188からクロックを取り込み、A/D変換器162およびD/A変換器168に与えるサンプリングクロックを生成するとともに、送信データ生成回路102の送信データ生成タイミングを制御するところにある。ルータ142および無線端末装置149の構成は、従来のIP電話無線通信装置151と同様である。
5m秒周期のフレームを用いるWiMAX規格に準拠した無線通信システムでは、無線端末装置149の多少の揺らぎを除けば、フレーム内のほぼ固定的なタイミングで送信処理を開始することになる。これは、ダウンリンクサブフレームのUL−MAPを受信し、その内容を解析してアップリンクの割り当て帯域を把握した時刻であり、この時刻までに無線端末装置149の無線インタフェース回路181に到着していたデータは、割り当てられたアップリンクバーストに収容して送信される。一方、この時点で未到着のデータは、次回の割り当てがあるまで無線インタフェース回路181のバッファ内で待たされることになる。もともとフレームタイミングと、アプリケーション側のデータの出力周期は非同期であるため、仮にフレームごとにアップリンクバーストの割り当てを行っても、最大5m秒の待ち時間は避けられなかったが、本実施形態ではこの待ち時間を最小にするものである。
以下、本実施形態におけるアップリンクの送信処理動作について説明するが、その前に図12に示す従来のIP電話無線通信装置151におけるアップリンクの送信処理動作について図2を参照して説明する。ここでは、図8に示すフレーム#nからフレーム#n+2におけるアップリンクバーストの割り当てを例に説明する。例えば、フレーム#n+1のアップリンクの割り当ては、フレーム#nのUL−MAP16−1で行われる。無線端末装置149は、UL−MAP16−1の受信処理を行い、この受信処理が完了した時刻t1 の時点で、無線インタフェース回路181のバッファ内に収容されているデータをアップリンクバースト12−2に収容して送信する。同様に、フレーム#n+2のアップリンクの割り当ては、フレーム#n+1のUL−MAP16−2で行われる。無線端末装置149は、UL−MAP16−2の受信処理を行い、この受信処理が完了した時刻t4 の時点で無線インタフェース回路181のバッファ内に収容されているデータをアップリンクバースト12−3に収容して送信する。
したがって、時刻t1 の直後の時刻t2 に無線インタフェース回路181に到着したデータは、バッファ内で一旦待機することになる。そして、バッファ内で待機しているデータは、無線端末装置149が次のアップリンクの割り当てを認識した時刻t4 以降に、送信のためのMACおよびPHYレイヤの処理が実施される。その後、実際のデータ送信タイミングまで、PHY処理部183のバッファ内で一旦待機し、フレーム#n+2のアップリンクバースト12−3の送信タイミングである時刻t5 で送信を開始する。このアップリンクバースト12−3は基地局に受信され、基地局は時刻t6 で受信処理して再生したデータを出力する。
このように、フレーム#n+2のアップリンクバースト12−3に収容されるデータは、時刻t2 から時刻t4 の直前までに無線インタフェース回路181に到着したものであり、その間は無線インタフェース回路181のバッファ内で待機している。したがって、アップリンクバーストの収容データのうち、時刻t2 のタイミングで無線端末装置に入力したデータの処理遅延が最大となり、時刻t4 の直前のタイミングで無線端末装置に入力したデータの処理遅延が最小となる。
本実施形態では、この無線インタフェース回路181のバッファ内で待機する時間がほぼゼロになるように、IP電話アダプタ100の送信データ生成回路102の送信データ生成タイミングを調整する。この調整を実現するには、フレーム周期に同期したサンプリングクロックを生成し、IP電話の20m秒周期の送信データ生成タイミングとWiMAXのフレーム周期の最適なタイミング情報を生成する必要がある。本実施形態の最適サンプリング制御回101は、無線端末装置149のフレームタイミング管理回路189からフレームパルス、発振器(#2)188からクロックを取り込み、それらを生成する。
以下、具体的数値例を用いて説明する。最適サンプリング制御回路101は、発振器(#2)188から例えば20MHzの高速クロックを入力し、フレームタイミング管理回路189から基地局のフレームタイミングに同期したフレームパルスを入力する。IP電話のサンプリングレートは8kHzであり、20MHzの高速クロックを分周することにより生成可能である。ただし、基地局のクロックと端末のクロックは必ずしも同期していないので、本来であれば5m秒の時間内に20MHzクロックのカウント数N1は100000であるが、この値が微妙にずれる。同様に、8kHzは20MHzクロックを2500分の1に分周すればよいが、N1が100000でない場合には、これに合せて分周クロック数を調整する。
例えば、5m秒で20MHzクロックが1クロック分早く、N1が100001であった場合、5m秒で40カウントする8kHzクロックを生成するとき、40回のうち39回は20MHzクロックを2500カウントでクロックパルスを生成し、残り1回を2501カウントでクロックパルスを生成すれば、ちょうど20MHzクロックで100001カウントの時に8kHzクロックが40カウント(5m秒)になる。逆に、高速クロックが1クロック分遅く、N1が99999 であった場合、40回のうち39回は20MHzクロックを2500カウントでクロックパルスを生成し、残り1回を2499カウントでクロックパルスを生成すれば、ちょうど20MHzクロックで99999 カウントの時に8kHzクロックが40カウントになる。N1からの誤差が2以上の場合も、8kHzクロックを生成するときの40回のうち複数回で調整するか、1回の調整量を複数クロックにするか、またはその組合せとするか、様々な方法で調整可能である。なお、この調整量は、フレームごとに異なる可能性があるので、リアルタイムで調整量を補正し続ける必要がある。
最適サンプリング制御回路101は、この補正後の8kHzクロックをA/D変換器162に与える。A/D変換器162は、このサンプリングクロックに従って音声信号をサンプリングしてディジタル信号に変換する。送信データ生成回路102は、A/D変換器162から連続的にディジタル信号を入力し、IP電話の20m秒周期で区切り、データをIPパケット化する。最適サンプリング制御回路101は、このIP電話の20m秒周期のデータ生成タイミングを管理し、その最適なデータ生成タイミングを送信データ生成回路102に指示する。
具体的には、図2に示すように、時刻t2 〜t4 でデータが無線インタフェース回路181に逐次到着してバッファ内で待機するのではなく、図3に示すように、時刻t4 の直前の時刻t7 に到着するように、送信データ生成回路102のデータ生成タイミングを設定する。これにより、無線インタフェース回路181のバッファ内での待機がほぼなくなり、ただちにMAC処理部182およびPHY処理部183での処理が実施される。その結果、処理遅延は、時刻t7 から時刻t6 の間隔までに最小化される。
ところで、時刻t1 ,t4 のタイミングは、UL−MAPの受信処理が完了するタイミングであり、多少の誤差を除けばほぼ毎フレーム、フレームの中の前方の所定位置にくるため、その時刻の直前の時刻が処理遅延を最短、すなわち最適にするデータ生成タイミングになる。このタイミングのフレーム先頭からの時間差を規定しておき、フレームタイミング管理回路189からフレームパルスを入力することができれば、IP電話アダプタ100は最適なデータ生成タイミングを知ることができる。
すなわち、最適なデータ生成タイミングは、無線端末装置149に固有の処理遅延と、ルータ142やIP電話アダプタ101内の処理遅延とを考慮し、フレームタイミング管理回路189から入力するフレームパルスのタイミングに所定のオフセットを加え、IPパケットが前記時刻t4 の直前に無線インタフェース回路181に到着するタイミングであればよい。また、ルータ142などでの処理遅延時間に揺らぎがある場合には、その揺らぎ分を考慮し、マージンを加えて早めのタイミングとしてもよい。これにより、本来は5m秒の遅延ゆらぎの幅が避けられないところ、遅延ゆらぎを抑えるとともに、常に処理遅延を最小化するタイミングで無線端末装置149にデータを入力することができる。
一方、IP電話アダプタ101の受信側の処理は、生成されるサンプリングクロックが異なる点を除けば従来構成と同一の処理になる。
なお、上記の説明では、最適サンプリング制御回路101は、発振器(#2)188からのクロックを分周する例を示したが、発振器(#2)188とは独立の別の発振器を用いながら、その発振器からのクロックとフレームタイミング管理回路189からのフレームパルスとを比較し、必要に応じて発振器の電圧調整等によりクロックのレートを調整してもよい。以下、クロックを分周する場合を例に説明する。
図4は、最適サンプリング制御回路101の処理手順を示す。ここでは、発振器(#2)188から入力するクロックを上記の例に従って20MHzとして説明するが、他のクロックレートであっても同様の処理が可能である。最適サンプリング制御回路101には、フレームタイミング管理回路189から入力するフレームパルスと、発振器(#2)188から入力するクロックの2つの入力があるため、2系統のフローが存在する。
まず、発振器(#2)188から20MHzクロックを入力し、補正後の8kHzサンプリングクロックを生成する処理手順について説明する。
最適サンプリング制御回路101は20MHzクロックのクロックパルスを入力すると(S1) 、カウンタNを1加算する(S2) 。次に、20MHzクロックから8kHzクロックに分周するためのカウント数N(m) とカウンタNが一致するか否かを判断する(S3) 。不一致の場合は処理を終了し(S10)、一致の場合は8kHzサンプリングクロックを出力する(S4) 。次に、8kHzサンプリングクロックをカウントするカウンタ値mを1加算し、40で除算した余り(mod(m+1,40))を新規のm値とし(S5) 、処理を終了する(S10)。ここで、40で除算するのは、8kHzのクロック周期の40倍がWiMAXのフレーム周期(5m秒)に一致するからである。
一方、20MHzクロックから8kHzクロックに分周するためのカウント数N(m) を最適化する処理のために、20MHzクロックのクロックパルスを入力すると(S1) 、別のカウンタNc を1加算する(S6) 。このカウンタNc は、1フレームにおける20MHzクロックのカウント数を求めるためのカウンタである。次に、フレームパルスの入力の有無を確認するため、ステータス管理用のメモリ値Sを参照し、S=1、すなわちフレームパルス入力を検出すると(S7) 、0〜39のmに対してΣN(m) =Nc となるN(m) を設定する(S8) 。具体例としては、Nc =100000の場合には全てのmに対してN(m) =2500であり、Nc =100001であれば1つのmに対するN(m) =2501で、その他のmに対するN(m) =2500となる。同様に、Nc =99999 であれば1つのmに対するN(m) =2499で、その他のmに対するN(m) =2500となる。その他のNc の値に対しても同様に設定する。次に、状態のリセットとして、ステータスのリセットS=0と、カウンタのリセットNc =0を行い(S9) 、処理を終了する(S10)。また、ステップS7で、フレームパルスの入力がない場合(S=0)は、処理を終了する(S10)。
以上の処理と平行し、最適サンプリング制御回路101はフレームパルスを入力すると(S11)、状態監視とてしステータス管理用のメモリ値Sを1にセットし(S12)、所定のオフセット時間分だけ待機し(S13)、送信データ生成回路102に対して最適タイミングを通知し(S14)、処理を終了する(S15)。
なお、8kHzサンプリングクロックをカウントするカウント値mの初期値は、ゼロが設定される。また、ステータス管理としてSを用いたが、同様の管理ができればその他の手法で状態管理を行ってもよい。また、個別のN(m) の設定方法は、ΣN(m) =Nc となればどのような設定でもかまわない。ただし、20MHzのクロックの例では、Nc =100000のときは全てのmに対するN(m) が2500となるように均一に設定することが好ましい。
(第2の実施形態)
図5は、本発明のIP電話無線通信装置の第2の実施形態を示す。
図において、本実施形態のIP電話無線通信装置の特徴は、IP電話アダプタ100および無線端末装置110の構成にあり、IP電話アダプタ100のIP電話プロトコル制御回路103から無線端末装置110の無線制御回路111に電話の発信・着信の情報を通知し、無線制御回路111がこれらの情報をもとに0AB−J品質のIP電話用のUGSコネクションの設定・開放処理を実施するところにある。
IP電話アダプタ100のIP電話プロトコル制御回路103は、0AB−J品質のIP電話の発信・着信を認識したときに、その情報を無線端末装置110の無線制御回路111に通知する。無線制御回路111は、無線のコネクションの設定・開放を管理するとともに、IP電話プロトコル制御回路103からの情報をもとに、0AB−J品質のIP電話用のUGSコネクションの設定・開放処理を行う。
WiMAXでは、コネクション単位のQoS管理を行うため、無線端末装置110の無線インタフェース回路181でデータのコネクション情報が監視される。監視の対象は、例えばIPパケットの送信元および宛先IPアドレスや、IP電話のUDPポート番号などである。すなわち、本実施形態のIP電話無線通信装置のIP電話アダプタ100に接続される内部のIP電話と、ルータ142に接続される外部のIP電話の区別が可能である。これらのコネクション情報と、IP電話プロトコル制御回路103からの情報をもとに、無線制御回路111は送信すべきデータの対応する無線コネクションを区別し、その後のMACおよびPHY処理を個別に実施する。
無線通信システム内では、同じIP電話用のUGSコネクションであっても、事前に例えばゴールド/シルバーなどのサービスクラスを設定しておき、0AB−J品質であればゴールドUGS、一般のIP電話であればシルバーUGSなどとしてコネクション設定を行えばよい。なお、ゴールドとシルバーの差分については様々な条件が考えられる。例えば、ゴールドであれば割り当て帯域に多少のマージンを加え、バースト割り当ての周期の管理においてアプリケーションのデータの周期に同期させるための特殊な機能を採用したり、通常と異なるスケジューリング方法を採用するなど、利用方法およびその目的は限定されない。
(第3の実施形態)
図6は、本発明のIP電話無線通信装置の第3の実施形態を示す。
図において、本実施形態のIP電話無線通信装置の特徴は、第1の実施形態と第2の実施形態を組み合わせた構成である。各実施形態の機能は互いに独立しており、併用が可能である。また、各実施形態では、ルータ142の実装を前提とした構成になっているが、IP電話プロトコル制御回路102でIPパケットの生成に必要なIPアドレス、イーサネットアドレス(MACアドレス)等の設定情報を取得可能であれば、必ずしもルータ142の機能を全て実装する必要はない。同様に、外部のPCからルータ142に接続するためのインタフェースを明記しているが、このインタフェースを備えていなくても本発明の実施に支障はない。
以上説明した実施形態において、N1フレーム周期の割り当ての対象はユーザデータ収容用のバースト割り当てであり、制御情報用のバースト割り当てを行うためのスケジューリングについては、本発明のスケジューリングと同時並行的に行ってもよい。
また、以上説明した実施形態の最適サンプリング制御回路101は、フレームタイミング管理回路189からフレームパルスを入力し、発振器(#2)188から無線端末装置149におけるクロックを入力し、A/D変換器162とD/A変換器168に与える分周クロックをフレームタイミングに同期させると同時に、フレームタイミングにオフセットを加えたタイミングを送信データ生成回路102に与える構成であった。一方、最適サンプリング制御回路101が備える機能として、クロックとフレームタイミングの同期機能を省いても、送信データ生成回路102にフレームタイミングにオフセットを加えた送信データ生成タイミングを通知できれば、本発明によるアップリンクの遅延時間および遅延揺らぎの短縮が可能である。その場合には、フレームタイミング管理回路189からフレームパルスを送信データ生成回路102に直接入力し、送信データ生成回路102内でフレームタイミングに所定のオフセットを加えて送信データ生成タイミングとしてもよい。
さらに、以上説明した実施形態において、アップリンクとダウンリンクが同一周波数チャネルでサービスされるTDDのWiMAX標準に準拠した無線システムへの適用を例に説明したが、アップリンクとダウンリンクの周波数チャネルが異なるFDD(Frequency Division Multiplexing)の無線システムであっても、所定のフレーム周期で管理された無線システムであれば同様に本発明の適用が可能である。また、対象とするコネクションのサービスクラスをUGSとして説明したが、その他のサービスクラスであっても周期的な割り当てが求められるものであれば、同様に本発明の適用が可能である。また、無線システムが準拠する標準規格はWiMAX標準に限定されるものではなく、その他の無線システムにおいても利用可能である。
本発明のIP電話無線通信装置の第1の実施形態を示す図。 従来構成におけるアップリンクの送信処理動作例(最悪ケース)を示すタイムチャート。 第1の実施形態におけるアップリンクの送信処理動作例を示すタイムチャート。 最適サンプリング制御回路101の処理手順を示すフローチャート。 本発明のIP電話無線通信装置の第2の実施形態を示す図。 本発明のIP電話無線通信装置の第3の実施形態を示す図。 WiMAXにおけるフレーム構成を示す図。 WiMAXにおけるUL−MAPによるアップリンクバーストの割り当ての概要を示すタイムチャート。 0AB−J品質のIP電話サービスを提供するシステム構成例を示す図。 IP電話アダプタ141の構成例を示す図。 無線端末装置149の構成例を示す図。 従来のIP電話無線通信装置151の構成例を示す図。
符号の説明
100 IP電話アダプタ
101 最適サンプリング制御回路
102 送信データ生成回路
103 IP電話プロトコル制御回路
110 無線端末装置
111 無線制御回路
141 IP電話アダプタ
142 ルータ
149 無線端末装置
151 IP電話無線通信装置
161 電話インタフェース回路
162 A/D変換器
163 送信データ生成回路
164 送信バッファ
165 イーサネットインタフェース回路
166 受信バッファ
167 受信データ終端回路
168 D/A変換器
169 IP電話プロトコル制御回路
170 発振器(サンプリングクロック発生回路)
171 発着信信号処理回路
181 無線インタフェース回路
182 MAC処理部
183 PHY処理部
184 RF部
185 発振器(#1)
186 アンテナ
187 無線制御回路
188 発振器(#2)
189 フレームタイミング管理回路

Claims (2)

  1. 無線基地局と無線回線で接続され、無線基地局との間で少なくとも1つのコネクション設定を行い、設定されたコネクションを用いて無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置と、
    IP電話の信号処理を行い、入力する音声信号を送信データに変換して前記無線端末装置に送信するIP電話アダプタと
    を備えたIP電話無線通信装置において、
    前記無線端末装置は、前記無線基地局が管理するフレーム周期の情報を取得し、前記IP電話アダプタに通知する手段を含み、
    前記IP電話アダプタは、
    前記フレーム周期に同期させて装置内の内部処理に必要な内部処理用クロックを生成するクロック生成手段と、
    前記フレーム周期に同期した前記内部処理用クロックに基づいて動作し、前記無線端末装置がデータ送信処理を開始するタイミングを把握し、当該タイミングの直前に前記送信データが前記無線端末装置に入力するように前記送信データを生成する送信データ生成タイミングを調整する手段とを含み、
    前記クロック生成手段は、
    前記無線端末装置が保持するクロックを入力し、当該クロックが前記フレーム周期に刻むクロック数をカウントする手段と、
    前記無線端末装置のクロックから前記IP電話アダプタの内部処理用クロックを分周して生成する際に、分周数を前記カウントしたクロック数に応じて可変調整する手段と
    を備えたことを特徴とするIP電話無線通信装置。
  2. 請求項1に記載のIP電話無線通信装置において、
    前記IP電話アダプタにより実現される内部のIP電話とは別に、外部のIP電話との間でデータ入出力を行うことが可能なインタフェース手段を備え、
    前記無線端末装置は、前記内部のIP電話の送受信データか、または前記外部のIP電話の送受信データかに応じて、所定の要求品質の個別のコネクションの設定条件を設定する構成である
    ことを特徴とするIP電話無線通信装置。
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