JP5148044B2 - 多孔質基体 - Google Patents

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Description

本発明は、ゼオライト膜を形成してフィルター材となすためのセラミック多孔質基体に係わり、フィルターとして機能させる際に使用に十分耐え得る強度を備え、フィルターとして使用する際に十分な分離性能を備えたフィルター材を実現するための多孔質基体に関する。
ゼオライトは分子程度の大きさの細孔を有する結晶性アルミノケイ酸塩であり、ゼオライトからなる膜は分子のサイズや形状の違いにより選択的に分子を通過させる性質を有するので、分子ふるいとして広く利用されている。なかでも水と有機溶剤等の分離膜としての用途が注目されている。しかしながら、分離膜として機能するゼオライト膜は単体では十分な機械的強度を有さないので、セラミックス等からなる多孔質基体に支持した状態で使用するのが普通である。
多孔質基体上にゼオライト膜を成膜する代表的な方法としては、シリカ源とアルミナ源を主原料とする原料中に多孔質基体を浸漬させた状態で、水熱反応によりゼオライト膜を多孔質基体表面に付着するように合成する方法がある。シリカ源とアルミナ源を含有するスラリー状の原料中に多孔質基体を浸漬させて適当な温度条件とすると、スラリー中の微細なゼオライト種結晶を核としてゼオライトが成長して膜が形成される。
この水熱反応法においては、過飽和のスラリー中に多孔質基体を浸漬させると、微細なゼオライト種結晶が多孔質基体の表面に付着してゼオライト膜が成長するのみならず、スラリー中で大きく成長したゼオライト結晶が多孔質基体の表面に付着してゼオライト膜が成長する。このようにして形成されたゼオライト膜は均一な孔径及び膜厚を有さず、ピンホールが生じやすいという問題がある。このため水熱反応により多孔質基体上でゼオライト膜を合成する際には、予めセラミックス等の多孔質基体に種結晶を担持させ、スラリー中のゼオライト原料の濃度を低く設定するのが好ましい。
多孔質基体にゼオライトの種結晶を担持させた状態で水熱反応によりゼオライト膜を製造する方法自体は公知である(例えば特開平7−185275号公報参照)。
特開平7−185275号公報(第8〜第18段落)
一般に、ゼオライトの水熱合成プロセスにおいてその合成反応液は、高アルカリ性であり、多孔質基体を構成するアルミナなどの酸化物ならびにそのバインダーは、概してアルカリに弱いことから、多孔質基体にゼオライト膜を成膜すると、多孔質基体自体の機械強度が低下して、フィルター材として十分な強度が得られないことがある。また、十分な機械強度を有していないフィルター材を水とアルコール、有機溶剤等を分離するフィルター材として使用する場合に、十分な分離性能を得ることができないことが多い。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、フィルターとして機能させる際に使用に十分耐え得る機械的強度を備えた多孔質基体を提供することにある。また、本発明の他の目的は、フィルターとして使用する際に十分な分離性能を備えたフィルター材を作製するための多孔質基体を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る多孔質基体は、表面にゼオライト薄膜を成膜してフィルター材を形成するためのセラミック焼結材からなる多孔質基体であって、
アルミナを主成分とし、
含有されているCaとKの合計含有率が0.8mol%以下であることを特徴とする。
上記多孔質基体によれば、多孔質基体に含有するCaとKの合計含有率が0.8mol%以下とし、CaとKの含有量を少なくしている。このため、ゼオライト薄膜を形成するときに、強アルカリの水熱反応溶液で多孔質基体に水熱反応を行っても、多孔質基体中のCaやKが水熱反応溶液中に溶解することによる多孔質基体の強度低下を抑制できる。従って、フィルターとして機能させる際に使用に十分耐え得る膜の機械的強度を確保することができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、前記CaとKの合計含有率が0.5mol%以下であることが好ましい。これにより、膜の機械的強度をより向上させることができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、窒素ガス透過速度が、200〜7000m/(m・hr・atm)であることが好ましい。
上記多孔質基体は、200m/(m・hr・atm)より大きい窒素ガス透過速度を有するため、十分な通気性を確保できる。従って、例えば大量のアルコールと水を分離するためのフィルターとして使用する際にも、水の透過速度を十分に高めることができ、十分な分離能率を確保することができる。従って、十分な分離性能を備えたフィルター材を作製するための多孔質基体を提供することができる。
本発明に係る多孔質基体は、表面にゼオライト薄膜を成膜してフィルター材を形成するためのセラミック焼結材からなる多孔質基体であって、
窒素ガス透過速度が、200〜7000m/(m・hr・atm)であることを特徴とする。
また、本発明に係る多孔質基体においては、前記窒素ガス透過速度が、400〜7000m/(m・hr・atm)であることがより好ましい。これにより、より分離能率を高めることができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、多層構造からなるものとすることも可能である。また、本発明に係る多孔質基体においては、平均細孔径の異なる複数の層を有することも可能である。
また、本発明に係る多孔質基体は、基層と、該基層の表面に形成された前記ゼオライト薄膜の下地層とを有し、前記基層の平均細孔径が4〜12μmであり、前記下地層の平均細孔径が0.4〜1.2μmであることも可能である。
上記多孔質基体によれば、基層の平均細孔径を4〜12μmと大きくすることにより、通気性を高くできる。また、下地層の平均細孔径を0.4〜1.2μmと小さくすることにより、ゼオライト膜を薄く成膜することができる。その結果、従来のフィルター材に比べて極めて高い分離能率を実現することができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、前記基層の厚さが1〜3mmであり、前記下地層の厚さが10〜200μmであることが好ましい。
また、本発明に係る多孔質基体においては、前記下地層を構成する粒子のアスペクト比が1.05以上であることが好ましい。これにより、分離性能を高めることができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、前記下地層を構成する粒子のアスペクト比が1.2以上であることがより好ましい。これにより、分離性能をより高めることができる。
また、本発明に係る多孔質基体においては、気孔率が20〜50%であることが好ましい。
また、本発明に係る多孔質基体においては、気孔率が35〜40%であることがより好ましい。
また、本発明に係る多孔質基体において、水を用いたバブルポイント法で測定される最大細孔径が9μm以下であることが好ましい。これにより、分離性能を高めることができる。なお、バブルポイント法とは、微細孔に毛細管現象により液体を吸液させておき、片側から適切な気体により圧力をかけ、最大孔より反対側に連続して気泡が発生してくるときの圧力と液体の表面張力から孔径を求めるものであり、詳しくは後述する。
また、本発明に係る多孔質基体において、水を用いたバブルポイント法で測定される最大細孔径が7μm以下であることがより好ましい。これにより、分離性能をより高めることができる。
以上説明したように本発明によれば、フィルターとして機能させる際に使用に十分耐え得る機械的強度を備えたフィルター材を提供することができる。また、他の本発明によれば、フィルターとして使用する際に十分な分離性能を備えたフィルター材となすための多孔質基体を提供することができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるフィルター材の一部を示す断面図である。
フィルター材は、主成分がアルミナからなるセラミック焼結材の多孔質基体3を有している。多孔質基体3は、基層の一例である素管1と、この素管1の表面に形成された下地層2とを有している。素管1の平均細孔径は4〜12μmであることが好ましく、下地層2の平均細孔径は0.4〜1.2μmであることが好ましい。前記素管1の厚さが1〜3mmであり、前記下地層2の厚さが10〜200μmであることが好ましい。多孔質基体3の表面にはゼオライト膜4が成膜されている。多孔質基体3に含有するCaとKの合計含有率は、0.8mol%以下であることが好ましく、0.5mol%以下であることがより好ましい。
図2は、フィルター材の基層の一例としての素管を作製する方法を示すフロー図である。
まず、図2の上段に示す焼結助剤粉末M1(例えばCaO、CaCO、又はHfO等)及び水M3をボールミルによって混合する(S4)。
次いで、バインダーM2(例えばメチルセルロース系バインダー等)及び高純度アルミナ粉末M5(例えば90%以上の純度のアルミナ粉末)を準備し、このバインダーとこのアルミナ粉末と前記の混合物とを混練する(S6)。尚、前記バインダーM2は5〜20体積%程度とする。
次いで、前記の混練物を押出し成形することにより素管1を作製する(S7)。次に、この素管1を乾燥させ(S8)、脱脂を行う(S9)。次いで、素管1を焼成する(S10)。この際の条件は、大気雰囲気、温度が1150〜1800℃、焼成時間が1〜4時間とする。このようにして図1に示す主成分がアルミナからなるセラミック焼結材の素管1を作製する(S11)。
次に、前記素管の外表面に下地層を形成する方法について図3を参照しつつ説明する。
図3に示すように、高純度アルミナ粉末M6、αテルピネオールM7、エタノールM8、エチルセルロース系バインダーM9を、30:75:25:4の重量比で混合して攪拌する。これによりスラリーを作製する(S12)。
次いで、前記スラリーに前記素管をディッピングする(S13)。この際、素管1内はスラリーが接触しないように、該素管1の一端を閉じ、該素管1の他端を吸引するのでもよいし、素管1を前記スラリーに単に浸漬する方法でもよい。また、スラリー側を加圧するのでもよい。
次いで、素管1を乾燥させ(S14)、焼成する(S15)。この際の焼成条件は、大気雰囲気、温度が1100〜1500℃、焼成時間が1〜4時間とする。このようにして図1に示すように素管1の外表面に下地層2を形成して管状の多孔質基体3を作製する。前記下地層2の主成分はアルミナからなるセラミック焼結材である。
尚、本実施の形態では、アルミナを主成分とする多孔質基体を用いているが、他の材質(セラミックス、有機高分子又は金属)からなる多孔質基体を用いることも可能である。例えば、他のセラミックスとしては、ムライト、シリカ、チタニア、ジルコニア等が好ましく、金属としてはステンレススチール、焼結されたニッケル又は焼結されたニッケルと鉄の混合物等が好ましい。
多孔質基体3は、水を用いたバブルポイント法で測定される最大細孔径が9μm以下であることが好ましく、最大細孔径が7μm以下であることがより好ましい。
バブルポイント法とは、微細孔に毛細管現象により液体を吸液させておき、片側から適切な気体により圧力をかけ、最大孔より反対側に連続して気泡が発生してくるときの圧力と液体の表面張力から孔径を求めるもので、次の式から得られる。
r=−2γcosθ/P
γが液体の表面張力、θが液体と膜の接触角、Pが圧力(バブルポイント)、rが膜の細孔径である。
尚、バブルポイント法は、ASTM(アメリカ材料試験協会)の規格(F316−86)による多孔質体の最大細孔径を測定する方法であって、再現性に優れている。
次に、前記下地層の表面にゼオライト膜を成膜する方法について図4を参照しつつ説明する。
[1] 種結晶の多孔質基体への付着
ゼオライトの合成反応に先立って、下地層2にゼオライトの種結晶を付着させる。
(1) 種結晶
ゼオライトの微細粒子(ゼオライト種結晶粉末M10)を水に入れて混合し、撹拌してスラリーにする(S16)。ゼオライトの微細粒子(種結晶)の平均径dsmは、例えば0.3μmであり、スラリー中に含まれる種結晶の濃度は0.5質量%であるのが好ましい。
(2) 多孔質基体
多孔質基体上にゼオライト膜を形成したものを分子ふるい等として利用する場合、(a) ゼオライト膜を強固に担持することができ、(b) 圧損ができるだけ小さく、かつ(c) 多孔質基体が十分な自己支持性(機械的強度)を有するという条件を満たすように、多孔質基体の平均細孔径等を設定するのが好ましい。具体的には、多孔質基体の素管(基層)1の平均細孔径は4〜12μmであるのが好ましく、6〜8μmであるのがより好ましい。素管1の肉厚は1〜3mmであるのが好ましく、1mm程度がより好ましい。下地層2の平均細孔径は0.4〜1.2μmであるのが好ましく、0.5〜0.9μmであるのがより好ましい。下地層2の厚さは10〜200μmであるのが好ましく、50μm程度がより好ましい。また、多孔質基体の気孔率は20〜50%であるのが好ましく、35〜40%であるのがより好ましい。
多孔質基体の形状は特に限定されず、管状、平板状、ハニカム状、中空糸状、ペレット状等、種々の形状のものを使用できる。例えば管状の場合、多孔質基体の大きさは特に限定されないが、実用的には長さ2〜200cm程度、内径0.5〜2cm、厚さ0.5〜4mm程度である。
(3) 種結晶の付着
ゼオライトの種結晶を含むスラリーに多孔質基体3をディッピングする(S17)。尚、前記スラリーを多孔質基体に付着させるには、多孔質基体の形状に応じてディップコート法、スプレーコート法、塗布法、濾過法等の方法を適宜選択する。多孔質基体とスラリーとの接触時間は0.5〜60分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。
種結晶を付着させた後、多孔質基体を乾燥させるのが好ましい(S18)。高温で乾燥させると、溶媒の蒸発が早く、種結晶粒子の凝集が多くなるため、均一な種結晶付着状態を壊してしまうおそれがあるので好ましくない。このため乾燥は70℃以下で行うのが好ましい。加熱時間を短くするため、室温乾燥と加熱乾燥を組み合わせて行うのがより好ましい。乾燥は多孔質基体が十分に乾燥するまで行えばよく、乾燥時間は特に限定されないが、通常2〜24時間程度で良い。
[2] ゼオライトの合成反応
多孔質基体上でのゼオライト膜の合成は、水熱合成法、気相法等により行うことができる。以下水熱合成法を例にとって、ゼオライト膜の合成方法を説明するが、本発明はこれに限定されない。
(1)原料
水熱反応の原料M12〜M15を水に加えて撹拌し、ゼオライト合成反応に使用する反応溶液又はスラリーを作製する。原料はアルミナ源及びシリカ源と、必要に応じてアルカリ金属源及び/又はアルカリ土類金属源である。アルミナ源としては、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩の他、アルミナ粉末、コロイダルアルミナ等が挙げられる。シリカ源としては、ケイ酸ナトリウム、水ガラス、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩の他、シリカ粉末、ケイ酸、コロイダルシリカ、ケイ素アルコキシド(アルミニウムイソプロポキシド等)等が挙げられる。アルカリ(土類)金属源としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩は、シリカ源及びアルカリ金属源として兼用できる。
シリカ源とアルミナ源のモル比(SiO2/Al2O3に換算)は、目的とするゼオライトの組成によって適宜決定する。
反応溶液又はスラリーに、ゼオライトの結晶化促進剤を添加しても良い。結晶化促進剤としては、テトラプロピルアンモニウムブロマイドや、テトラブチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
(2) 加熱処理
種結晶を付着させた多孔質基体3に反応溶液又はスラリーを接触させ(例えば反応溶液又はスラリー中に浸漬し)、加熱処理する(S19)。加熱温度は40〜200℃が好ましく、80〜150℃がより好ましい。加熱温度が40℃未満であると、ゼオライトの合成反応が十分に起こらない。また200℃超であると、ゼオライトの合成反応を制御するのが困難であり、均一なゼオライト膜が得られない。加熱時間は加熱温度に応じて適宜変更し得るが、一般に1〜100時間であれば良い。なお水系の反応溶液又はスラリーを100℃超の温度に保持する場合、オートクレーブ中で加熱してもよい。
[3] ゼオライト膜
上記の方法により、図1に示す下地膜2の表面にゼオライト膜4を成膜することができ、フィルター材が作製される(S20)。本発明の製造方法により、MFI型、X型、Y型、A型、T型等、種々の組成及び構造を有するゼオライト膜を製造できる。これらのゼオライト膜は分離膜として使用できる。
得られるゼオライト膜を分離膜として使用する場合、その性能は透過物質の透過速度と分離係数とにより表すことができる。ここで、分離係数とは、例えばエタノールと水を分離する場合、分離前の水の濃度をA1質量%、エタノールの濃度をA2質量%とし、膜を透過した液体又は気体中の水の濃度をB1質量%、エタノールの濃度をB2質量%とすると、下記式(1):
α=(B1/ B2)/(A1/ A2) ・・・(1)
により表されるものである。分離係数αが大きいほど、分離膜の性能が良いことになる。
尚、上記実施の形態では、基層と下地層からなる2層構造の多孔質基体を用いているが、3層以上の構造の多孔質基体を用いることも可能である。
上記実施の形態によれば、平均細孔径が6〜8μmの素管(基層)1の外表面に、平均細孔径が0.6〜1.0μmの下地層2を形成し、この下地層2の表面にゼオライト膜4を成膜する。基層の平均細孔径を大きくすることにより通気性を高くし、下地層の平均細孔径を小さくすることによりゼオライト膜4を薄く成膜することが可能となる。これにより、従来のフィルター材に比べて極めて高い分離性能を実現することが可能となる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
以下、実施例について説明する。
(実施例1)
まず、MgOおよびCaCOからなる焼結助剤粉末及び水をボールミルによって混合する。次いで、高純度アルミナ粉末およびメチルセルロース系バインダーを準備し、このアルミナ粉末等と前記の混合物とを混練する。
次いで、前記の混練物を押出し成形することにより素管を作製し、この素管を乾燥させ、脱脂を行う。次いで、素管を焼成する。このようにして主成分がアルミナからなるセラミック焼結材の素管を作製する。なお、基層の平均細孔径は7μm、気孔率は40%であった。
次に、前記素管の外表面に下地層を形成する。
高純度アルミナ粉末、αテルピネオール、エタノール、エチルセルロース系バインダーを、30:75:25:4の重量比で混合して攪拌する。これによりスラリーを作製する。次いで、前記スラリーに前記素管をディッピングする。これにより、素管の外表面にスラリーを付着させる。次いで、素管を乾燥させ、焼成する。これにより、素管の外表面に下地層を形成する。このようにして外表面に下地層を有する素管からなる多孔質基体を作製する。なお、下地層の平均細孔径を0.8μm、膜厚を30μmとし、窒素ガス透過速度は900m/(m・hr・atm)であった。
上記の多孔質基体に含有するCaとKの合計量がアルミナ分に対して0.1mol%、0.5mol%、0.8mol%となるように調整した試料を作製する。CaとKの合計含有量の調整は、前記の混練物内や下地層にCaとKが混入するのを抑制することにより行う。
次に、これらの多孔質基体の表面(下地層表面)にゼオライト膜を成膜する。
ゼオライトの微粒子(粒径300 nm)を水に入れて撹拌し、0.5質量%の濃度のスラリーを作製する。このスラリーに上述したようなα−アルミナからなる多孔質基体(外径10mm、内径6mm、長さ13cm)を3分間浸漬した後、約0.2cm/sの速度で引き上げた。これを25℃の恒温槽中で2時間乾燥した後、40℃の恒温槽中で16時間乾燥した。
ケイ酸ナトリウム、水酸化アルミニウム及び蒸留水を、各成分のモル比がSiO2/Al2O3 =2、Na2O/SiO2=1、H2O/Na2O = 75となるように混合し、PH13の水熱反応溶液とした。この反応溶液に種結晶層を付与した多孔質基体を浸漬して、100℃で5時間保持した結果、多孔質基体の表面(下地層表面)にゼオライト膜が形成された。
上記の水熱合成時のアルカリ強度を各試料について測定した結果を図5に示す。
図5によれば、多孔質基体中のCaとKの合計含有量が0.1mol%、0.5mol%、0.8mol%と多くなるにつれてアルカリ強度が低下することが確認できた。即ち、CaとKの合計含有量が0.1mol%の場合はアルカリ強度が13kg/mmとなり、0.5mol%の場合は7kg/mmとなり、0.8mol%の場合は5kg/mmとなった。これは、強アルカリの水熱反応溶液で多孔質基体に水熱反応を行う際に、多孔質基体中のCaやKが溶解することで多孔質基体の強度が低下するからである。従って、多孔質基体中のCaとKの合計含有量は0.8mol%以下が好ましく、0.5mol%以下がより好ましいことが確認された。
(実施例2)
実施例1で得られたフィルター材(多孔質基体の表面にゼオライト膜を形成したフィルター材)の分離性能を評価するために、図6に示すパーベーパレーション(PV)試験装置を組み立てた。このPV試験装置は、供給液Aの供給を受ける管11及び攪拌装着12を具備する容器7と、容器7の内部に設置された分離器8と、分離器8の開放端に連結した管6と、管6の末端に液体窒素トラップ9を介して接続した真空ポンプ10とを有する。分離器8は、上記フィルター材(多孔質基体の表面にゼオライト膜を形成したもの)である。なお管6の途中には真空ゲージ5が取り付けられている。
このPV試験装置の容器7に、管11を介して75℃の供給液A(エタノール/水の質量比=90/10)を供給し、真空ポンプ10により分離器8内を吸引した(真空ゲージ5による真空度:10〜1000Pa)。分離器2を透過した液Bは液体窒素トラップ9で捕集された。供給液Aと透過液Bの組成をガスクロマトグラフ[(株)島津製作所製 GC-14B]を用いて測定し、分離係数を求めた。この測定結果を図7に示す。
図7によれば、多孔質基体中のCaとKの合計含有量が0.1mol%、0.5mol%、0.8mol%と多くなるにつれて分離係数αが低下することが確認できた。即ち、CaとKの合計含有量が0.1mol%の場合は分離係数αが30000であり、0.5mol%の場合は20000であり、0.8mol%の場合は5000であった。従って、多孔質基体中のCaとKの合計含有量は0.8mol%以下が好ましく、0.5mol%以下がより好ましいことが確認された。
(実施例3)
実施例1に記載した基体の製法と同様に、窒素ガス透過速度が200m/(m・hr・atm)、250m/(m・hr・atm)、900m/(m・hr・atm)となるように調整した基体を作製した。なお、素管の厚みをそれぞれ3mm、3mm、1mmとし、素管の気孔率を30%、35%、40%とした。また、各基体の下地層の平均細孔径を0.8μm、膜厚を30μmとした。そして、用意した各基体表面にゼオライト膜を成膜し、フィルター材を作製した。
各フィルター材に75℃の供給液(エタノール/水の質量比=90/10)を供給し、水の透過速度であるフラックスQ(kg/mh)を測定した。測定結果を図8に示す。
図8によれば、ガス透過速度が速いフィルター材ほどフラックスQが大きくなることが確認できた。即ち、窒素ガス透過速度が200m/(m・hr・atm)の場合はフラックスQが5.0kg/mhであり、250m/(m・hr・atm)の場合は5.5kg/mhであり、900m/(m・hr・atm)の場合は8.0kg/mhであった。従って、フィルター材は通気性が良い方が水の透過速度を高めることができることから、窒素ガス透過速度が少なくとも200m/(m・hr・atm)以上のフィルター材が好ましく、400m/(m・hr・atm)以上のフィルター材がより好ましい。但し、フィルター材の強度を維持するためには、窒素ガス透過速度は速くても7000m/(m・hr・atm)以下が好ましい。
(実施例4)
実施例1に記載した基体の製法と同様に、基体の最大細孔径が4μm、7μm、9μmとなるように調整した基体を作製した。なお、各基体の素管の厚みを1mm、素管の気孔率を40%とした。また、各基体の下地層の平均細孔径を0.8μm、膜厚を30μmとした。そして、用意した各基体表面にゼオライト膜を成膜し、フィルター材を作製した。これらフィルター材の分離性能を、実施例2と同様に図6に示すPV試験装置を用いて評価した。そして分離係数αを測定した結果を図9に示す。
図9によれば、多孔質基体の最大細孔径が4μm、7μm、9μmと大きくなるにつれて分離係数αが低下することが確認できた。即ち、多孔質基体の最大細孔径が4μmの場合は分離係数αが30000であり、7μmの場合は25000であり、9μmの場合は2000であった。従って、多孔質基体の最大細孔径は9μm以下が好ましく、7μm以下がより好ましいことが確認された。
(実施例5)
実施例1に記載した基体の製法と同様に、基体の下地層の厚みが10μm、30μmとなるように調整した基体を作製した。なお、各基体の素管の厚みを1mm、素管の気孔率を40%とした。また、各基体の下地層の平均細孔径を0.8μmとした。そして、用意した各基体表面にゼオライト膜を成膜し、フィルター材を作製した。これらフィルター材の分離性能を、実施例2と同様に図6に示すPV試験装置を用いて評価した。そして分離係数αを測定した結果を図10に示す。
図10によれば、多孔質基体の下地層の厚さが30μm、10μmと薄くなるにつれて分離係数αが低下することが確認できた。即ち、多孔質基体の下地層の厚さが30μmの場合は分離係数αが30000であり、10μmの場合は1000であった。従って、多孔質基体の下地層の厚さは10μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましいことが確認された。下地層の厚さが10μm未満であると下地層中に欠陥が多くなるから、分離係数が低くなると考えられる。また、下地層の厚さの上限は200μm程度が好ましい。
(実施例6)
実施例1に記載した基体の製法と同様に、下地層のアルミナ粒子のアスペクト比(粒子の長径と短径との比)が1.2、1.05と異なる2種類の基体を作製した。なお、各基体の素管の厚みを1mm、素管の気孔率を40%とした。また、各基体の下地層の平均細孔径を0.8μm、膜厚を30μmとした。そして、用意した各基体表面にゼオライト膜を成膜し、フィルター材を作製した。これらフィルター材の分離性能を、実施例2と同様に図6に示すPV試験装置を用いて評価した。そして分離係数αを測定した結果を図11に示す。
図11によれば、多孔質基体の下地層を構成する粒子のアスペクト比が1.2、1.05と小さくなるにつれて分離係数αが低下することが確認できた。即ち、下地層を構成する粒子のアスペクト比が1.2の場合は分離係数αが30000であり、1.05の場合は1500であった。従って、下地層を構成する粒子のアスペクト比は1.05以上が好ましく、1.2以上がより好ましいことが確認された。
尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
本発明の実施の形態によるフィルター材の一部を示す断面図である。 フィルター材の基層の一例としての素管を作製する方法を示す図である。 素管の外表面に下地層を形成する方法を示す図である。 下地層の表面にゼオライト膜を成膜する方法を示す図である。 水熱合成時のアルカリ強度を各試料について測定した結果を示す図である。 パーベーパレーション(PV)試験装置を示す構成図である。 CaとKの合計含有量と分離係数αを示す図である。 窒素ガス透過速度と水の透過速度であるフラックスQとの関係を示す図である。 多孔質基体の最大細孔径とフィルター材の分離係数との関係を示す図である。 多孔質基体の下地層の厚さとフィルター材の分離係数との関係を示す図である。 多孔質基体の下地層を構成する粉体(粒子)のアスペクト比とフィルター材の分離係数との関係を示す図である。
符号の説明
1…素管
2…下地層
3…多孔質基体
4…ゼオライト膜
5…真空ゲージ
6…管
7…容器
8…分離器
9…液体窒素トラップ
10…真空ポンプ
11…管
12…攪拌装着

Claims (7)

  1. 表面にゼオライト薄膜を成膜してフィルター材を形成するためのセラミック焼結材からなる多孔質基体であって、
    前記フィルター材が、水と有機溶剤を分離するフィルター材であり、
    アルミナを主成分とし、
    含有されるCaとKの合計含有率が0.8mol%以下であり、
    基層と、該基層の表面に形成された前記ゼオライト薄膜の下地層とを有し、前記基層の平均細孔径が4〜12μmであり、前記下地層の平均細孔径が0.4〜1.2μmであり、前記基層の厚さが1〜3mmであり、前記下地層の厚さが10〜200μmであり、
    窒素ガス透過速度が、200〜7000m/(m・hr・atm)であることを特徴とする多孔質基体。
  2. 前記窒素ガス透過速度が、400〜7000m/(m・hr・atm)であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質基体。
  3. 気孔率が20〜50%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質基体。
  4. 気孔率が35〜40%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質基体。
  5. 水を用いたバブルポイント法で測定される最大細孔径が9μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多孔質基体。
  6. 前記多孔質基体は、水を用いたバブルポイント法で測定される最大細孔径が7μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の多孔質基体。
  7. 含有されるCaとKの合計含有率が0.5mol%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の多孔質基体。
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