JP5145174B2 - 自転車用カーボンフレーム及び組み立て方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カーボンチューブを新しいチューブに交換可能なラグ式の自転車用カーボンフレーム及び組み立て方法に関する。
健康志向やスポーツ指向のロード用自転車やマウンテンバイク等は使用者の技術レベル向上や変化に伴い、その自転車に対する要求特性が変わってくる。これまでは本体フレームやフロントフォーク等の既製のパーツを新規に購入し取り替えることによってのみ、使用者の要求する技術レベルに合った自転車に新たに作り変えることが可能である。
特に、本体フレームがカーボン製の場合にはフレームを構成するチューブ設計の自由度が大きく、スチール製のチューブに比べ、重量や剛性などフレームの特性の幅がかなり大きく出来ている。
図8に従来のカーボン製の本体フレームを用いた自転車の概要図を示す。ラグ式の自転車フレームはダウンチューブ1、トップチューブ2、シートチューブ3、2股のシートステイ5、2本のチェーンステイ5から構成されている。6はバンドル、7はサドル、8はペダル、9は前後のホイールを示している。
自転車用フレームとしては、例えば、特許文献1には上下パイプをヘッドパイプの上下端部に嵌合固着するものが開示され、特許文献2には、ジョイントの接続管部の内壁に溝部をもうけるものが開示され、特許文献3には、両端が円形断面でそれ以外の部分に螺旋条を突設したパイプを設けるものが開示され、また、特許文献4には、自転車フレームの三角形の後部アセンブリが交換可能なものが開示されている。
特開平5−8783号公報 特開平6−114334号公報 特開平9−79487号公報 特表平11−500377号公報
ところが、本体がカーボンフレームの場合、通常は本体フレームは一体に形成されており、重量や剛性などフレームの特性を選択してユーザの技術レベル向上に見合った高品質の自転車に作り変えるのは容易とは言い難い側面があった。
本発明は、本体フレームを構成する各チューブやシートステイ、チェーンステイの内、その一部を新しく交換することにより再生新規フレームを作成し、重量や剛性などフレームの特性を選択して、使用者の技術レベル向上に見合った新しいフレームを作り変えることのできる自転車用カーボンフレーム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のラグ式の自転車用カーボンフレームは、少なくともトップチューブ、ダウンチューブ及びシートチューブの内1つ或いは2つを新しく交換し、組み立てる自転車カーボンフレームにおいて、前記トップチューブ、ダウンチューブ及びシートチューブの各々のチューブの両端はラグの開口部に挿入されており、夫々少なくともその一端側のチューブ表面形状は相対するラグ開口部の内表面と嵌合出来る大きさで同形状であり、且つ前記チューブ表面形状がラグ開口端部より少なくとも所定の距離だけ延長しており、前記ラグ式の自転車フレームのラグとチューブは接着剤により固着され、前記ラグの部分を加熱により接着力を低下させてチューブを引き抜いた後に、新しくカーボンチューブを接着剤でラグと接着して組み立てる自転車カーボンフレーム及びその組み立て方法である。
本発明のラグ式の自転車用カーボンフレームによれば、フレームを構成するチューブの内、どれか1本あるいは2本を新たに交換することにより、新たに特性の異なった新たなフレームを作ることが出来ることから、新たなフレームはコストを押さえることが出来るようになり、気軽に作り変えが出来るようになる。更に、取り外されてしまった元のチューブは損傷を受けていない限り再利用が可能となる。
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。図1はラグ式の自転車用カーボンフレームを示している。ラグ式の自転車フレームでは、ヘッドラグ10、シートラグ20及びハンガーラグ30(別名ボトムブラケット)がフレームの3頂点を形成し、ヘッドラグ10とシートラグ20間はトップチューブ2、ヘッドラグ10とハンガーラグ30間にはダウンチューブ1、そしてシートラグ20とハンガーラグ30間にはシートチューブ3が連結されている。シートラグ20の後方部には2股に分かれたシートステイ4が、ハンガーラグ30の2股に分かれた接続部には2本のチェーンステイ5が接続され、シートステイ4とチェーンステイ5の左右の端部は夫々ドロップアウト40により連結されている。
各チューブの端部及びシートステイ4、チェーンステイ5は夫々接続するラグに挿入され、接着剤で固定されている。ここではトップチューブ2を新しいチューブに交換する方法の説明をする。
図2に示すように、自転車のフレームを自転車フレーム用架台50に載せ、ハンガーラグ30及びドロップアウト40をボルトで架台に固定、ヘッドラグ10もヘッドラグ固定部50aのネジで挟み込み固定する。2台の熱風ヒーター70でヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bとシートラグ20のトップチューブ接続管20bを同時に加熱し、夫々の接続管の部分の接着剤を軟化させると同時にトップチューブ2をヘッドラグ10方向へスライドさせ、トップチューブ2のシートラグ20側端部をシートラグ20から外す。熱風ヒーター70で夫々の接続管の部分を加熱する際には加熱部分の温度が120℃以上に上がるとカーボン製のラグやカーボン製のチューブがダメージを受ける恐れがあるので、略100℃程度で抑えるように加熱する。この場合、接着剤によっては軟化が十分でない為にトップチューブ2を手でスライドさせるのは容易でない場合もある。
このときにはチューブスライド用補助治具60を使用するとより楽にトップチューブ2をスライドできる。チューブスライド用補助治具60はチューブ挟み部60cでトップチューブ2を挟み固定し、熱風ヒーター70でラグ部を同時に加熱する時にシリンダーでシートチューブ3・シートラグ20部を押し付けることによりトップチューブ2をスライドさせ、シートラグ20から外す。
トップチューブ2がシートラグ20から外れてしまえば、反対のヘッドラグ10側の接着部を手で引っ張って外す事は接着剤が十分に軟化していれば比較的に楽に出来るが、外し難い場合にはチューブスライド用補助治具60をトップチューブ2のヘッドラグ10側に付け替えて使用すれば良い。
図3はトップチューブ2をヘッドラグ10とシートラグ20から取り外し可能な自転車用カーボンフレームの構造を示す断面図である。図3に示すように無傷で両ラグから外す事が出来るトップチューブ2はヘッドラグ10側のチューブ表面形状がヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bの開口部の内表面と嵌合出来る大きさで同形状であり、少なくともシートラグ20を外すことが出来るスライド長さL1が、ヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bの開口端部よりは余分に現れている。且つ、ヘッドラグ10とトップチューブ2の接着状態から接着剤軟化時にトップチューブ2がヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bの更に内部にスライドできて、トップチューブ2をシートラグ20のトップチューブ接続管20bから外すことの出来る長さ分L1以上はスライドできる構造になっていることが必要である。
トップチューブ2がヘッドラグ10側にスライド出来ない形状或いはヘッドラグ10構造であれば無傷でこのトップチューブ2を取り外し、再使用することは出来ないので、このようなトップチューブ2は中央部付近で切断してから、両サイドのラグ部を熱風ヒーターで加熱し、夫々のトップチューブ2とラグを取り外すこともできる。
トップチューブ2を取り外した後、ヘッドラグ10及びシートラグ20のトップチューブ接続管(10b、20b)の夫々の内面に残っている接着剤のカスを全て剥ぎ取った後にサンドペーパーで内面を磨く。この後にこの両ラグの内面に接着剤を均一に塗り付ける。
新しく取り付けるトップチューブ2の両端部接着面をサンドペーパーで磨いた後に両端部にも接着剤を塗り付ける。次いで、図3に示したトップチューブ2を取り外す手順と逆の手順で、接着剤を塗ったトップチューブ2をヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bの一番奥まで挿入し、続いてトップチューブ2を所定長さだけ、逆にスライドさせて反対側端部をシートラグ20のトップチューブ接続管20bに挿入させる。ヘッドラグ10及びシートラグ20の接続管からはみ出してトップチューブ2に付いている接着剤をきれいに拭き取る。
この後、フレーム用架台50と自転車用フレームの全体を所定時間、恒温オーブンにいれ、接着剤を加温硬化させることにより新しいトップチューブ2に交換した自転車用フレームが作成される。
以下、3台の自転車フレームの新しくチューブ交換を行った例を、実施例1〜実施例3として説明する。これら3台のフレームサイズは全て同じであり、前三角部の長さはヘッドラグ10及びシートラグ20間の長さは520mm、ヘッドラグ10及びハンガーラグ30間の長さは605mm、シートラグ20及びハンガーラグ30間の長さは470mmである。
実施例1及び2で使用したラグはステンレス製であり、実施例3で使用したラグはモールドで内圧成型されたカーボン製のものである。これらラグの夫々の内径寸法及び長さはステンレス製、カーボン製共に同じである。ヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bの内径は35mmφで長さは32mm、ダウンチューブ接続管10cの内径は39mmφで長さは35mm、前フォーク貫通孔10aの内径は45mmφである。シートラグ20のトップチューブ接続管20bの内径は31mmφで長さは32mm、シートチューブ貫通孔20aの内径は37mmφ、ハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bの内径43mmφで長さは40mm、ハンガーラグ30のシートチューブ接続管30aの内径は36mmφである。
図5は、トップチューブ2を新たに交換する実施例1の手順を示すフローチャートである。新たに交換したカーボン製のトップチューブ2は全長468mm、両端部外径は夫々34.6mmφ、30.6mmであり、両端部共に平行で、外径長は50mmである。この新たに交換したトップチューブ2はフレームから取り外したトップチューブ2より剛性の高いチューブである。
図5のステップS501において、実施例1の手順を開始すると、ステップS502において、図2に示すように、自転車フレームをフレーム用架台50にハンガーラグ固定部50b、ドロップアウト固定部50c及びヘッドラグ固定部50aの3点で固定する。ステップS503において、チューブスライド用補助治具60をトップチューブ2に固定し、ステップS504において、押し付け部60bがシートチューブ3に接するように長さを調整する。
次いで、ステップS505において、100V1000Wの熱風ヒーター70でヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bとシートラグ20のトップチューブ接続管20bを同時に万遍なく加熱し、4〜50秒経過したところで、ステップS506において、スライド用補助治具60のハンドルレバー60aを無理せずにゆっくりと回し、シートチューブ3を押し付けていくようにするとスライド用補助治具60に挟み込んで固定しているトップチューブ2がヘッドラグ10の方向にスライドを開始する。
ステップS507において、トップチューブ2の端部がシートラグ20のトップチューブ接続管20bから外れるまでハンドルレバー60aを継続して回す。この間、熱風ヒーターはヘッドラグ10とシートラグ20の加熱も継続して行った。ここで、ステップS508において、フレーム用架台50のヘッドラグ固定部50aのネジを少し緩めた後に、トップチューブ2を手で持ち、シートラグ20のトップチューブ接続管20bから外れたトップチューブ2の端部を水平方向にずらしてから、後方に引っ張ってヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bからトップチューブ2を引き抜く。
こうして、引き抜いたトップチューブ2は、ステップS509において、両端に残っている接着剤を剥ぎ取り、サンドペーパーで磨き仕上げすることにより再使用が可能なトップチューブ2となる。
続いて、ヘッドラグ10のトップチューブ接続管10b及びシートラグ20のトップチューブ接続管20bの内面に残っている接着剤をそぎ取り、サンドペーパーで磨いて内表面の接着剤を完全に取り除いた後、シンナーを染みこませた布で夫々の内面を拭く。ここで、ステップS510において、エポキシ系2液タイプの接着剤の2液をヘラで混合・撹拌し、約15gの接着剤を準備する。
続いて、ステップS511において、ヘッドラグ10のトップチューブ接続管10b及びシートラグ20のトップチューブ接続管20bの内面全周に準備した接着剤をヘラで塗り付ける。新たに取り付けるトップチューブ2の両端部を端部から夫々25mm程度にヘラで準備した接着剤を全周に塗り付ける。
そして、ステップS512において、端部外径が34.6mmΦの端部をヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bに挿入し、押し込むと、ステップS513において、反対側端部がシートラグ20のトップチューブ接続管20bの端より短くなったところで、ステップS514において、今度は30.6mmΦの反対側端部をシートラグ20のトップチューブ接続管20bに挿入し25mm程押し込む。
フレーム用架台50のヘッドラグ固定部50bのネジを締め直してヘッドラグ10を緩みのないように固定してから、ステップS515において、トップチューブ2の両ラグ部ではみ出した接着剤を布できれいに拭き取った後に、ステップS516において、フレーム架台と自転車用フレームの全体を90℃に設定した恒温オーブンに30分間入れ、接着剤を硬化させ、ステップS517において、トップチューブ2を高剛性のものに換えた自転車フレームを作成する。
図6は、ダウンチューブ1を新たに交換する実施例2の手順を示すフローチャートである。新たに交換したカーボン製のダウンチューブ1は全長530mm、両端部の外径は36.6mmφ、40.6mmφである。この新たに交換したダウンチューブ1は切断して取り外したダウンチューブ1よりも剛性の高いチューブである。
ステップS601において、実施例2の手順を開始すると、最初に、ステップS602において、図4に示すように自転車フレームのダウンチューブ1の中央から前後に5cm程度の位置を切断機で切断し、ダウンチューブ1の中央部を略10cm程度、除去する。
ステップS602において、ダウンチューブ1の中央部をカットしたフレームを実施例1と同様に、フレーム用架台50にハンガーラグ固定部50b、ドロップアウト固定部50c、ヘッドラグ固定部50aの3点で固定する。
また、チューブスライド用補助冶具60を下側のダウンチューブ1に固定し、押し付け部60bがシートチューブ3に接するように長さ調整する。続いて、ステップS604において、熱風ヒーターでハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bの周囲を加熱し、4〜50秒経過したところで、ステップS605において、チューブスライド用補助冶具60のハンドルレバー60aをゆっくりと回していくと切断された下側のダウンチューブ1をスライドさせることが出来て、これを、図4の矢印(1)の方向に、ハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bから取り外すことが出来る。
ステップS606において、上側のダウンチューブ1はカット端側をパイプレンチで挟んだ後にヘッドラグ10のダウンチューブ接続管10cの周囲を加熱し、4〜50秒経過後、ステップS607において、パイプレンチを回転させながら、図4の矢印(2)の方向に、ダウンチューブ1をヘッドラグ10のダウンチューブ接続管10cより引き抜く。
ダウンチューブ1を完全にフレームから引き抜いた後は、ステップS608において、実施例1と同様に、ヘッドラグ10のダウンチューブ接続管10cとハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bの内部に残存している接着剤を取り除いた後で、ステップS609において、準備した接着剤を両ラグの内面に塗布し、新たに取り付けるダウンチューブ1の両端部にも接着剤ヘラで塗りつける。ステップS610において、ダウンチューブ1の外径が36.6mmφの端部をヘッドラグ10のダウンチューブ接続管10cの奥まで挿入した後に、ステップS611において、逆方向にスライドさせて外径が40.6mmφの端部をハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bに挿入し、25mm程押し込む。ダウンチューブ1をハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bから外すことの出来る長さ分L2以上はスライドできる構造になっていることが必要である。
ステップS612において、ダウンチューブ1のハンガーラグ30寄りにチューブスライド用補助冶具60を固定し、押し付け部60bの長さ調整をしてシートチューブ3に接するようにして、接着剤が硬化する前にダウンチューブ1が下方にズレ移動することがないようにする。
この後、ステップS613において、フレーム用架台50と自転車用フレームの全体を90℃に設定した恒温オーブンに30分間入れて、接着剤を硬化させ、ステップS614において、ダウンチューブ1を高剛性のものに換えた自転車フレームを作成する。
図6は、フレームのラグは全てモールドで内圧成型されたカーボン製のラグである実施例3のトップチューブ2とダウンチューブ1の2本を同時に交換する手順を示すフローチャートである。本実施例では、新たにトップチューブ2とダウンチューブ1の2本を同時に交換した。チューブのサイズは実施例1及び2と同様であるが、2本ともチューブ剛性は交換する夫々のチューブよりも低く柔らかいチューブである。
ステップS701において、実施例3の手順を開始すると、最初に、トップチューブ2をフレームから取り外す。方法は実施例1と同様であるが、ステップS702において、熱風ヒーター70でヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bとシートラグ20のトップチューブ接続管20bとを同時加熱する。この際にラグが局部的に加熱されてダメージを受けることがない様に熱風ヒーター70の熱風出口をラグより30mm程度離して万遍なく加熱する。このように加熱しながら、ステップS703において、チューブスライド用補助冶具60を使用しシートラグ20とヘッドラグ10からトップチューブ2を取り外す。
次に、ステップS704において、フレーム用架台50のヘッドラグ固定部50aをヘッドラグ10から外す。続いて、ステップS705において、ヘッドラグ10の前フォーク貫通孔10aに前フォークを取り付け固定した後に、ステップS706において、ダウンチューブ1のヘッド寄りの位置にチューブスライド用補助冶具60を固定し、押し付け部60aが前フォークに接するように長さ調整する。
この後に、ステップS707において、ヘッドラグ10のダウンチューブ接続管10cを熱風ヒーター70で熱風出口をラグより30mm程度離して万遍なく加熱しながら、ステップS708において、チューブスライド補助冶具60のハンドルレバー60aを無理せずに回すことによりヘッドラグ10をダウンチューブ1より外すことが出来る。ステップS709において、ヘッドラグ10に取り付けた前フォークはヘッドラグ10から外す。
次に、ステップS710において、ダウンチューブ1のハンガーラグ30寄りの位置にチューブスライド用補助冶具60を固定し、ステップS711において、押し付け部60bがシートチューブ3に接するように長さ調整する。この後に、ステップS712において、ハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bを熱風ヒーターで熱風出口をラグより30mm程度離して万遍なく加熱しながら、ステップS713において、チューブスライド補助冶具60のハンドルレバー60aを無理せずに回してダウンチューブ1をハンガーラグ30より取り外す。
続いて、図7のステップS714において、シートラグ20のトップチューブ接続管20bとハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30b及び取り外したヘッドラグ10のトップチューブ接続管10bとダウンチューブ接続管10cの夫々の内面に残っている接着剤をそぎ取り、サンドペーパーで磨いて内表面の接着剤を完全に取り除き、シンナーを染ませた布で夫々の内面をきれいに拭く。
ここで、ステップS715において、エポキシ系の接着剤を約50g準備し、夫々のラグの内面にヘラで接着剤を塗りつける。ステップS716において、新たに交換するトップチューブ2とダウンチューブ1の両端にも接着剤をヘラで塗りつけてから、ステップS717において、シートラグ20のトップチューブ接続管20b及びハンガーラグ30のダウンチューブ接続管30bにトップチューブ2とダウンチューブ1を挿入し、続いて、ステップS718において、ヘッドラグ10のトップチューブ接続管10b及びダウンチューブ接続管10cにトップチューブ2とダウンチューブ1を挿入連結させる。
ステップS719において、フレーム用架台50のヘッドラグ固定部50aでヘッドラグ10の位置調整をした後にヘッドラグ10を固定する。ステップS720において、新たに交換したトップチューブ2とダウンチューブ1の接着位置を確認調整の後、ステップS721において、ダウンチューブ1は実施例2で行ったと同様に、チューブスライド用補助冶具60で挟み込み位置固定する。
この後、ステップS722において、フレーム用架台50と自転車用フレームの全体を90℃に設定した恒温オーブンに30分間入れて、接着剤を硬化させ、ステップS723において、トップチューブ2とダウンチューブ1の両方を低剛性のものに換えた自転車フレームを作成する。
基準のフレームを変更して実施例1,2,3で新たに作ったフレームは以下の通りである。
Figure 0005145174
これらのフレームで自転車を組み上げて試乗評価を行った結果は以下の通りである。
Figure 0005145174
との評価を得た。
これらのことより、自転車の前三角フレームのうちどれか1本あるいは2本を新たに取り替えて新たなフレームを作ることが出来、それが新たに特徴のある自転車のフレームであることが確認できた。
自転車競技者や愛好者は技術レベルの向上に伴ってその要求性能が変化してきて、新たな性能の自転車を購入することになるが、それがカーボンフレーム本体の場合は高価であるため、買い替えを気軽に行い自分の要求や技術レベルにあった自転車に作り変え難い側面があった。今回自転車のフレームを構成するチューブの内、どれか1本あるいは2本を新たに交換することにより、新たに特性の異なった新たなフレームを作ることが出来ることから、新たなフレームはコストを押さえることが出来るようになり、気軽に作り変えが出来るようになる。更に取り外されてしまった元のチューブは損傷を受けていない限り再利用が可能であり、材料・資源有効活用の面からも優れた製造方法と言える。
図1はラグ式の自転車用カーボンフレームを示す図である。 図2は自転車フレームフレーム架台とチューブスライド用補助冶具を示す図である。 図3はトップチューブ2をヘッドラグ10とシートラグ20から取外し交換可能な自転車用カーボンフレームの構造を示す断面図である。 図4はダウンチューブ2をヘッドラグ10とハンガーラグ30から取外し交換可能な自転車用カーボンフレームの構造を示す断面図である。 図5は本発明の実施例1のトップチューブ2を新たに交換する手順を示すフローチャートである。 図6は本発明の実施例2のダウンチューブ1を新たに交換する手順を示すフローチャートである。 図7は本発明の実施例3のフレームのラグが全てカーボン製のラグであるトップチューブ2とダウンチューブ1の2本を同時に交換する手順を示すフローチャート(一部)である。 図8は本発明の実施例3のフレームのラグが全てカーボン製のラグであるトップチューブ2とダウンチューブ1の2本を同時に交換する手順を示すフローチャート(続き)である。 図9はカーボン製の本体フレームを用いた自転車の概要図である。
符号の説明
1 ダウンチューブ
2 トップチューブ
3 シートチューブ
4 シートステイ
5 チェーンステイ
6 バンドル
7 サドル
8 ペダル
9 ホイール
10 ヘッドラグ
10a 前フォークの貫通孔
10b トップチューブ接続管
10c ダウンチューブ接続管
20 シートラグ
20a シートチューブ貫通孔
20b トップチューブ接続管
20c シートステイ接続管
30 ハンガーラグ(ボトムブラケット)
30a シートチューブ接続管
30b ダウンチューブ接続管
30c チェーンステイ接続管
40 ドロップアウト
50 フレーム用架台50
50a ヘッドラグ固定部
50b ハンガーラグ固定部
50c ドロップアウト固定部
60 チューブスライド用補助冶具
60a ハンドルレバー
60b 押し付け部
60c チューブ挟み部
70 熱風ヒーター

Claims (4)

  1. ラグ式の自転車用カーボンフレームで構成されるトップチューブ、ダウンチューブ及びシートチューブの前三角部分のうち、少なくとも1つ或いは2つを新しいチューブに交換し、組み立てることが出来る自転車用カーボンフレームにおいて、
    前記トップチューブ、ダウンチューブ及びシートチューブの各々のチューブの両端はラグの開口部に挿入されており、夫々少なくともその一端側のチューブ表面形状は相対するラグ開口部の内表面と嵌合出来る大きさで同形状であり、且つ前記チューブ表面形状がラグ開口端部より少なくとも所定の距離だけ延長していることを特徴とする自転車用カーボンフレーム
  2. 請求項1に記載の自転車用カーボンフレームにおいて、
    前記カーボンフレームのラグはメタル製である自転車用カーボンフレーム。
  3. 請求項1に記載の自転車用カーボンフレームにおいて、
    前記カーボンフレームのラグはカーボン製である自転車用カーボンフレーム。
  4. ラグ式の自転車用カーボンフレームで構成されるトップチューブ、ダウンチューブ及びシートチューブの前三角部分のうち、少なくとも1つ或いは2つを新しいチューブに交換し、組み立てることが出来る自転車用カーボンフレームの組み立て方法において、
    前記ラグ式の自転車フレームのラグとチューブは接着剤により固着され、前記ラグの部分を加熱により接着力を低下させてチューブを引き抜いた後に、新しくカーボンチューブを接着剤でラグと接着して組み立てることを特徴とする自転車用カーボンフレームの組み立て方法
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