JP5144177B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は情報処理装置に関し、特に、記憶された複数のアナログ情報をデジタル情報として出力する技術に関する。
複数のアナログ情報をそれぞれデジタル情報に変換して出力する構成が知られている。例えば、所定の処理結果がアナログ値として参照されるプロセッサエレメント(以下PE)が相互に結合して配置されたアレイプロセッサにおいて、このアナログ値をデジタル値として出力する回路構成が知られている。所定の処理結果として参照されるアナログ値としては、例えば、固体撮像素子の各画素セルにおいて光電変換された電圧等がある(特許文献1)。
このような構成において、画素セルは、光電変換部としてのフォトダイオードと容量素子としてのキャパシタと比較部としてのコンパレータとリセット部としてのリセットスイッチを有する。また、画素セルに対する入射光量はキャパシタの端子電圧として参照される。
この入射光量を読み出す際は、固体撮像素子における行選択信号線を選択し、水平制御線よりランプ電圧を入力する。これにより、マトリクス状に配置された画素セルを有する固体撮像素子の、マトリクスの1行に属する画素セルにおける入射光量を1行ずつデジタル信号として出力する。
特開2005−198149号公報
上記の従来技術においては、n行m列の画素セルから構成される固体撮像素子の出力信号を得る際に、1行ごとにランプ電圧を入力して処理を実行する。このため、固体撮像素子が検知した全ての入射光量の値を得るためには、ランプ電圧のサイクル時間の、およそn倍以上の処理時間を必要とし、動作速度が遅かった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、記憶された複数のアナログ情報をデジタル情報として高速に出力するための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、
アナログ情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されたアナログ情報と入力された基準アナログ値とを比較する比較手段とをそれぞれ有し、マトリクス配置された、複数のプロセッサ手段と、
前記マトリクスの行毎に設けられ、各毎のクロック信号に同期して変化するアナログ値を生成し、当該アナログ値を前記基準アナログ値として、対応するに属する前記プロセッサ手段へ入力する入力手段と、
前記マトリクスの行毎に設けられ、各毎のクロック信号に同期してカウント値のカウントを行い、対応するに属する前記プロセッサ手段の中の前記比較手段において前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した場合に、該アナログ情報に対応するデジタル情報として当該カウント値を出力するカウンタ手段と
前記マトリクスの行毎に、該行に属する前記プロセッサ手段によって共有されるバス型配線を用いて、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した前記プロセッサ手段を識別する識別情報を出力する出力手段と、
前記マトリクスの行毎に、各プロセッサ手段について、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した場合に、前記バス型配線と当該プロセッサ手段より後段のプロセッサ手段との接続を切断し、当該プロセッサ手段の識別情報出力後に、切断した接続を回復することにより、前記出力手段が、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した複数の前記プロセッサ手段の識別情報を、前記バス型配線を用いて順に出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置が提供される。
本発明によれば、複数のアナログ情報を高速にデジタル情報として出力するための技術を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<<第1実施形態>>
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
(行非同期出力回路)
図1は本実施形態におけるアレイプロセッサとしての行非同期出力回路(情報処理装置)の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態における行非同期出力回路構成は、複数のプロセッサエレメント(以下、PE:Processor Element)1が相互に結合したアレイプロセッサとしての構成を有する。
図1には、アレイプロセッサが5行5列の2次元アレイプロセッサとして構成された場合を示しているが、実際にはこれに限られない。例えば、m行n列(m,nは1以上の整数値)のいかなる構成もとり得る。
図1に示すように、アレイプロセッサは、基準アナログ値入力線2と、出力信号線3と、制御信号線4とを、それぞれ各行に有している。この出力信号線3は、PE1の行内でのアドレス情報(識別情報)の出力用の配線として機能し、各行のPE1に共有されるBUS型配線(バス型配線)として構成される。
また、図1に示すように、アレイプロセッサの出力信号線3の出力端子側(図1ではアレイプロセッサの右側)には行ごとにカウンタ回路5が配置されている。さらに、アレイプロセッサの基準アナログ値入力線2の入力端子(図1ではアレイプロセッサの左側)には、基準アナログ値入力回路6が配置されている。また、アレイプロセッサの制御信号線4の入力端子(図1ではアレイプロセッサの右側)には、制御信号回路7が配置されている。なお、図1に示すように、各PE1における出力信号線3、及び制御信号線4との接続は、それぞれ2個ずつのスイッチ8〜11を介して切り替えられる。
(プロセッサエレメント)
続いて、プロセッサエレメント(PE)1の詳細な構成について図2を参照して説明する。図2は1つのPE1の詳細な回路構成例を示す模式図である。図2に示すように、本実施形態におけるPE1は、キャパシタ12と、比較回路13と、スイッチ8〜11とを備えている。
本実施形態においては、PE1における処理結果は、各PE1が有するキャパシタ12に電荷量または電圧値として保持(記憶)されている。ここでPE1における処理結果とは、PE1に接続された所定の処理を実行する処理回路(不図示)のアナログ情報の処理結果である。この処理結果は、例えば、処理結果を電荷量として出力するアナログ乗算回路の演算結果等である。それ以外には、例えば、固体撮像素子におけるフォトダイオードによる入射光の光電変換処理の結果が考えられる。この場合も、処理結果がキャパシタ12に蓄積された電荷量または電圧値として参照されることは同様である。このように、本実施形態では、行非同期出力回路のキャパシタ12に、何らかの処理の結果が電荷量または電圧値として蓄積され、参照されるが、処理の内容は問わないことに注意されたい。
このように、本実施形態においてはキャパシタ12に処理結果を保持するための処理回路自体は問わないため、図にはこれを記載していない。本実施形態の特徴的構成である、アナログ値(アナログ情報)として参照される処理結果の出力に関わるもののみを記載している。
なお、図面では、例えば、図1、図2のように、キャパシタ12を独立したキャパシタ素子として示しているが、これは便宜的なものであり、キャパシタ12に処理結果を保持する処理回路自体は何ら問われない。即ち、キャパシタ12にはキャパシタの機能を有する全ての素子が含まれる。例えば、2層ポリシリコンキャパシタや、MIM(Metal Insulator Metal)キャパシタ等の回路素子の他、MOS(Metal Oxide Semiconductor)素子のゲート容量成分を利用したもの等も含まれる。
また、本実施形態においては、後述するように、PE1における処理結果であるキャパシタ12の電荷量または電圧値を6ビットのデジタルデータ(デジタル情報)として読み出す。なお、デジタルデータの読み出しに関しては、分解能は6ビットに限らず、必要に応じて所望の分解能とすることが可能である。
(基準アナログ値入力回路)
続いて、基準アナログ値入力回路6について図3を参照して説明する。図3は基準アナログ値入力回路6の構成例を示す模式図である。
図3に示すように、基準アナログ値入力回路6は、電流源14と、キャパシタ15と、ソースフォロワ回路16と、スイッチ17と、動作制御回路18と、AND回路19を備える。なお、本実施形態においては、基準アナログ値を電圧値としている。基準アナログ値入力回路6は、本実施形態において基準アナログ値となるランプ電圧を生成し、アレイプロセッサの各行の基準アナログ値入力線2に入力する機能を有する。
ランプ電圧の生成に際して、基準アナログ値入力回路6は、まず、スイッチ17をオンにして、キャパシタ15の端子電圧をランプ電圧の最大電圧値Vmaxに初期化する。次に、スイッチ17をオフにして、キャパシタ15の端子電圧をランプ電圧の最大電圧値Vmaxに保持する。続いて、動作制御回路18からAND回路19に対してHigh信号を入力する。この時、AND回路19に対しては、ストップ信号としてHigh信号が入力されている。このストップ信号は、後述するフラグ信号によって生成される信号であるが、詳しい説明に関しては以降で述べる。このように、AND回路19の両端子への入力はHigh信号であるため、AND回路19の出力信号はHigh信号となり、電流源14に対して制御信号として入力される。
本実施形態において、電流源14は定電流源として機能し、制御信号としてHigh信号が入力される間キャパシタ15から定電流を"引き抜く"動作をする。このため、キャパシタ15の端子電圧は時間に対して単調に減少するランプ電圧を示す。
なお、ランプ電圧は、時間に対して線形に変化する電圧のみを指すのではなく、その一部が時間に対して一定電圧を示したり、または階段状に変化する電圧も含む。具体的な電圧波形は後述する。キャパシタ15の端子電圧(ランプ電圧)は、ソースフォロワ回路16を介して、プロセッサアレイの各行に対して入力される。
なお、後述するように、実際にはストップ信号は、各PE1における比較処理結果(フラグ信号)に応じてHigh信号とLow信号とに切り替わる。ストップ信号がLow信号の間は、電流源14に対して制御信号としてLow信号が入力されて、キャパシタ15からの電流の引き抜きがストップするため、結果としてランプ電圧が時間に対して一定値を示すことになる。
従って、ランプ電圧は、例えば、図4に示すような時間変化を有する波形となる。図4はランプ電圧の変動例を示す図である。なお、電流が1クロックサイクルの間に引き抜く電荷量ΔQを式(1)のように設定する。
ΔQ=C(Vmax−Vmin)/(26−1)・・・(1)
ここで、Cはキャパシタ15の容量値を示し、Vminはランプ電圧の最小電圧値を示す。なお、前述のように、本実施形態では6ビットの分解能で処理結果を読み出す。従って、キャパシタ15の端子電圧値は、制御信号として電流源14に対して入力されるHigh信号のトータル時間幅が、26−1=63クロックサイクルとなった時点で最小電圧値Vminとなる。ただし、High信号のトータル時間幅とは、電圧がHighである総時間である。
すなわち、各クロックサイクルごとに示すランプ電圧値は、PE1における処理結果に相当するキャパシタ15の電圧値を、6ビットの分解能で換算したときの電圧値に相当する。なお、行非同期出力回路はクロック信号を生成する不図示のクロック信号生成部を有している。
なお、図4に示したランプ電圧波形はあくまで一例であり、各PE1における比較処理結果に応じて様々な波形形状を取りうる。
以上説明した基準アナログ値入力回路6は、図1に示すようにアレイプロセッサの各行に配置されている。基準アナログ値入力回路6は、それぞれの基準アナログ値入力回路においてランプ電圧の生成を行い、生成したランプ電圧をアレイプロセッサの各行の基準アナログ値入力線2に入力する。
なお、本実施形態における基準アナログ値入力回路6は、前述したように電流源、及びキャパシタ等により構成したが、同様の機能を有するものであればその他の回路構成であっても構わない。例えば、前述したランプ電圧波形に相当するデジタルデータを事前にメモリ等に保持し、クロックサイクルでデジタルデータを読み出しつつD/A変換することによって、アナログ電圧としてアレイプロセッサに入力してもよい。
(カウンタ回路)
続いて、カウンタ回路5について説明する。カウンタ回路5は、図1に示すようにアレイプロセッサの各行に配置され、前述したようにランプ電圧が入力されるのと同期してカウント動作を開始する。本実施形態におけるカウンタ回路5はロジック回路から構成され、動作を開始すると順次最大値から値を1ずつカウントダウンして、そのカウントダウンした値をビットデータとして出力する一般的な機能を有する。
本実施形態においては、前述したランプ電圧を制御する動作制御回路18に対するクロック信号と、カウンタ回路5のカウントダウンを実行するクロック信号は同一である。即ち、基準アナログ値入力回路6は、クロック信号に同期してアナログ値を生成し、当該アナログ値を基準アナログ値としてPE1へ入力するが、カウンタ回路5もこのクロックに同期してカウント値のカウントを行う。カウンタ回路5はランプ電圧の最大電圧値Vmaxに相当する63から、最小電圧値Vminに相当する0まで、順次カウントダウンを実行する。
また、カウンタ回路5のカウントダウン動作は、基準アナログ値入力回路6の電流源14に対して入力される制御信号がHigh信号の間に実行され、Low信号の間はカウントダウン動作を一時停止する。
以上説明したように、ランプ電圧を生成する基準アナログ値入力回路6と、カウンタ回路5の動作は、アレイプロセッサの行ごとに同期している。このため、カウンタ回路5の出力値によって、ランプ電圧の電圧値を6ビットの分解能でデジタル値に変換した値を参照することが可能となる。なお、本実施形態におけるカウンタ回路5は前述したように構成したが、同様の機能を有するものであればその他の回路構成であっても構わない。
(比較回路)
続いて、PE1内の比較回路13の動作に関して説明する。本実施形態における比較回路13は、電圧比較型のコンパレータにより構成されており、ランプ電圧がアレイプロセッサの各行に入力されると、コンパレータによってランプ電圧とキャパシタ12の電圧値の比較処理が実行される。コンパレータは、キャパシタ12の電圧値VCとランプ電圧VRの電圧値を比較し、ランプ電圧の電圧値がキャパシタ12の電圧値を下回ると、フラグ信号としてHigh信号を出力する。
なお、この説明では、後述するソースフォロワ回路による電圧のレベルシフトは考慮しておらず、キャパシタ12の電圧値VCとランプ電圧VRの電圧値に関する、本質的な比較処理の概念を説明したものである。実際には後述するように、両電圧の比較は、ソースフォロワ回路による電圧のレベルシフトを考慮して行われる。
ここで、コンパレータによる比較処理を図5を用いて詳細に説明する。図5は、比較回路13としてのコンパレータの構成例を示す図である。
図5に示すように、本実施形態におけるコンパレータは、チョッパー型コンパレータの構成を有する。コンパレータは、インバータ20、キャパシタ21、ラッチ回路23、スイッチ24〜27、ソースフォロワ回路28、及びAND回路29を備える。
このコンパレータによる比較処理を順を追って説明する。まず初期状態において、ラッチ回路23はHigh信号を保持しており、AND回路29に対してHigh信号を出力する。
続いてスイッチ26をオンすることによりインバータ20の両端を短絡させて、インバータ20の入力・出力それぞれの端子電圧V2、V3を式(2)に示すようにインバータ20のしきい値電圧Vthinvに設定する。:
2=V3=Vthinv・・・(2)
次に、スイッチ26をオンのままにして、スイッチ25をオンすることにより、各PE1における処理結果を電荷量または電圧値として保持するキャパシタ12の電圧値を、ソースフォロワ回路28を介して、キャパシタ21に入力して保持する。ここで、一般的にソースフォロワ回路28は電圧のレベルシフトをもたらすので、ソースフォロワ回路28の出力電圧値をVCcompとする。
この時、キャパシタ21の両電極の電位V1とV2の電位差は以下の式(3)で表される。:
1−V2=VCcomp−Vthinv・・・(3)
次に、スイッチ25、スイッチ26をオフにする。これにより、キャパシタ21の両端の電極をそれぞれフローティングノードとし、両電極間の電位差を保持する。
次に、スイッチ24をオンにして、前述したようにアレイプロセッサの各行に入力されるランプ電圧値をキャパシタ21の一方の端子に入力する。ここでランプ電圧(基準アナログ値)の電圧値をVRとすると、以下の式(4)が成り立つ。:
1−V2=VR−V2=VCcomp−Vthinv・・・(4)
従ってVR>VCcompのときV2>Vthinvとなり、インバータ20の出力はLow信号となる。そして、VR≦VCcompとなった時、インバータ20の出力がHigh信号となる。
ここで、インバータ20の出力はAND回路29の入力であり、ラッチ回路23の出力は前述したようにHigh信号である。従って、結果としてAND回路29の出力はHigh信号となる。
AND回路29の出力信号は、比較処理結果によるフラグ信号として機能する。これによりランプ電圧とキャパシタ12の電圧が一致したPE1を参照することが可能となる。
なお、ランプ電圧は、ソースフォロワ回路28によって生じるレベルシフト分を考慮して最大電圧値Vmax、及び最小電圧値Vminを設定している。
また、コンパレータにおいては、制御信号線4にHigh信号が入力されると、制御信号線4にスイッチ27(この時、スイッチはオンしている。詳細は後述する)を介して接続するラッチ回路23がリセットされ、ラッチ回路23の出力がLow信号となる。そのため、AND回路29の出力信号(すなわちフラグ信号)はLow信号となる。
なお、図5のラッチ回路23に関しては、本実施形態に関わる機能の理解をより容易にするために、データ入力端子やクロック入力端子の記載を省略している。以上説明した比較回路13の機能に関しては、アレイプロセッサの全体動作を説明する際に、再度説明する。
(アレイプロセッサの動作)
続いて、アレイプロセッサ全体の動作に関して説明を行う。図6は、本実施形態におけるアレイプロセッサの処理の流れを示すフローチャートである。また、図8A、8B、8Cは、アレイプロセッサのある1行における処理の過程を例示する模式図である。
まず、アレイプロセッサの初期状態について説明する。図1に示すように、アレイプロセッサは行ごとに基準アナログ値入力回路6を備え、基準アナログ値が入力される。また、アレイプロセッサは、同様に行ごとにカウンタ回路5を備えている。また、各PE1(81〜85)は、行ごとにPE1の列アドレスを出力するBUS型の出力信号線3を有しており、PE1における接続は、スイッチ10,11を介して制御される。
なお、本実施形態の場合、アレイプロセッサのアレイサイズは5×5であり、列アドレスは3ビットで表現されるため、出力信号線3も3ビットのデータに対応して3本の配線から構成される。なお図面では煩雑化を避けるため、3ビットのビット幅を有する配線として表示している。なお、出力信号線3のビット幅は、アレイプロセッサのアレイサイズによって適当に設定することができることは言うまでもない。
出力信号線3は、各PE1の列アドレスを保持するアドレスメモリ回路201に接続されるのであるが、アレイプロセッサにおける各PE1の列アドレスは確定している。このため、本実施形態におけるアドレスメモリ回路201は、各PE1内でそれぞれの列アドレスが3ビットで表現されるように、スイッチ11を介して接続される配線を適切に電源線及びグランド線に接続している。例えば、図1、図2、図8では、列アドレスを001等のビット列として示している。
また、各PE1は、PE1のフラグ信号出力を制御するためのBUS型の制御信号線4をそれぞれ有しており、PE1における接続は、スイッチ8,9を介して制御される。
なお本実施形態の場合、スイッチ8〜11は、図7に示すようにCMOSトランスミッションゲート(以下TG)を備えている。図7は、スイッチの構成例を示す模式図である。
なお、各PE1内におけるBUS型の出力信号線3に関しては、初期状態において、図8A(a)に示すように隣接PE1間のスイッチ10が全てオンしており、PE1内のアドレスデータに接続するスイッチ11が全てオフしている。図8A(a)に示すように、出力信号線3の左端はグランド端子に接続されているため、初期状態では、出力信号線3の出力アドレスは、ビット表示で000を示す。
なお、初期状態の出力アドレスと区別するために、本実施形態における列アドレスは、001から101までの値を使用する。また、制御信号を入力する制御信号線4に関しては、図8A(a)に示すように隣接PE1間のスイッチ8が全てオンしており、比較回路13に接続するスイッチ9が全てオフしている。
次に、以上のように構成されたアレイプロセッサにおける動作を説明する。アレイプロセッサは、基準アナログ値入力回路6より、アレイプロセッサの各行にランプ電圧(基準アナログ値)を入力し、各行のカウンタ回路5のカウントダウン動作をスタートする(図6の処理S30)。
本実施形態におけるランプ電圧は、前述したように時間に対して単調に減少する電圧波形を有する。ランプ電圧は、行毎に、PE1に共通に入力され、各PE1内では、比較回路13に対する参照電圧となる。ここで、ランプ電圧が時間に対して単調に減少していく過程で、キャパシタ12の電圧値がランプ電圧の電圧値と一致すると、PE1の比較回路13はHigh信号を出力する。このHigh信号がランプ電圧値とキャパシタ12の電圧値の一致を示すフラグ信号となる(図6の処理S31)。
図8A(b)では、例として3個のPE1(81,82,84)においてフラグ信号がHigh信号となった場合を示している。図8(b)中、フラグ信号がHigh信号となったPE1(81,82,84)を網掛けで示している。
なお、PE1内のキャパシタ12の電圧値とランプ電圧の電圧値に関しては、実際には前述したようにソースフォロワ回路28のレベルシフト分の差が存在するが、本質的にはキャパシタ12の電圧値とランプ電圧の比較を目的とした処理である。このため、ここではレベルシフト分の電圧差を考慮せず、両者が一致するとして説明を行う。
フラグ信号がHighの場合、基準アナログ値入力回路6によるランプ電圧の変化とカウンタ回路5の動作は一時的にストップする(図6の処理S32)。フラグ信号がHigh信号となった場合に、基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5の動作が一時的にストップするための回路構成は、例えば図9に示す回路構成で実現することができる。図9は、動作を一時停止するための回路構成例を示す図である。
図9において、各行に構成されたダイナミックNOR回路39は、各PE1のフラグ信号を入力としている。従って、各行のPE1の中で一つでもフラグ信号がHigh信号である場合、ダイナミックNOR回路39はLow信号を出力する。このダイナミックNOR回路39が出力するLow信号が前述した基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5の動作を制御するストップ信号となる。従って、ダイナミックNOR回路39の出力信号(Low信号)が入力されることにより、図3を用いて前述したように、基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5は動作を一時停止することが可能となる。
なお、図9においては、煩雑化を避けるために、PE1内のダイナミックNOR回路39以外の回路構成を省略した。
また上記の説明では、行ごとにフラグ信号が一つでもHighレベルになると、対応する行の基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5が一時停止する構成を説明したが、これに限られない。例えば、行ごとに基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5を駆動するクロック信号の立ち上がりとストップ信号の同期を取り、その信号によって対応する行の基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5を一時停止してもよい。この場合、基準アナログ値入力回路6、及びカウンタ回路5の一時停止動作は、クロック信号に同期して実行される。従って、カウンタ回路5の出力値は実際には離散的な値を有するため、それぞれの離散値に相当するランプ電圧の単位電圧幅分の比較処理を連続して実行することになる。言い換えると、所定のアナログ値の幅の範囲内での比較処理を連続して実行することに相当する。
なお、本実施形態では、フラグ信号が基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5を一時的にストップするための回路構成を上記のように構成したが、同様の機能を有するものであれば、これ以外の回路構成でも良い。すなわち、フラグ信号の値によって基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5の動作が停止する構成、及びその動作は、必要とする処理に応じて自由に設計することができる。
続いて、フラグ信号が立ち上がったPE1では、フラグ信号によってスイッチ11をオンにしてアドレスメモリ回路201を出力信号線3に接続し、さらにスイッチ10をオフにして出力信号線3の左側のPE1との接続を切断する(図6のステップS32)。また同時に、フラグ信号が立ち上がったPE1では、フラグ信号を切り替えてスイッチ9をオンにすることによって制御信号線4を比較回路13に接続し、さらにスイッチ8をオフにして制御信号線の左側のPE1との接続を切断する(ステップS32)。
例えば、図8A(b)に示すようにある行における複数のPE1(81、82、84)でフラグ信号が立ち上がった場合を考える。この場合、ステップS32により、フラグ信号が立ち上がった各PE1は出力信号線3の左側のPE1との接続を切断する。このため、出力信号線3の出力端子には、フラグ信号が立ち上がったPE1の中で最も右側に位置するPE1(84)のアドレスメモリ回路201のみが接続され、PE1(84)に対応する列アドレスがアレイプロセッサのこの行の出力値として出力される。
また、一時停止しているカウンタ回路5は、停止状態でのカウント値を、列アドレスに対応するPE1の処理結果のデジタル値として出力する(図6のステップS33)。図8A(b)では、カウンタの出力値は111010となっている。
このように、各PE1の列アドレスとカウンタ回路5の値を対応付けて出力することにより、アレイプロセッサを構成する各PE1の処理結果を、カウンタ回路5の出力値として得ることが可能となる。なお、各PE1の行アドレスは、アレイプロセッサを構成した時点で確定している。
出力された列アドレス、及びカウンタ回路5の出力値は、例えば対応するPE1の行アドレスとともにメモリに保持しても良いし、外部回路に対して入力しても良く、所望の処理を実現するために適切に使用することができる。
続いてアドレス値が出力されると、図8A(c)に示すように、アドレス値の出力を検知した制御信号回路7は、制御信号を制御信号線4の左向きに伝達する。この制御信号は、そのアドレス値を出力したPE1(図8A(b)の例では84)に入力され、(比較回路)で説明したように、そのPE1内の比較回路13の出力信号であるフラグ信号を立ち下げる。
なお、制御信号回路7は、例えば、出力されたアドレス値と、アドレス値000(どのPE1のアドレスでもないデフォルトのアドレス値)とをアドレスコンパレータが比較し、両者が一致しない場合にアドレス値の出力を検知する。そして、制御信号としてHigh信号を出力する構成とすることができる。ただし、これに限られず、同様の機能を実現するものであれば、制御信号回路7はその他の回路構成としてもよい。
または、制御信号はフラグ信号が立ち上がってから所定のクロックサイクルで生成されるように設定しても良い。この場合、比較回路13においては、制御信号線4にHigh信号が入力されると、制御信号線4にスイッチ27を介して接続するラッチ回路23がリセットされ、ラッチ回路23の出力がLow信号となる。そのため、比較回路13の出力信号(すなわち、フラグ信号)はLow信号となる。
なお、上記のタイミングで生成された制御信号は、あくまで直前にアドレス値を出力したPE1(図8A(b)の例では84)にのみ入力されるようにタイミング調整されている。従って、直前にアドレス値を出力したPE1におけるフラグ信号の立ち下り後に制御信号線4の接続状況が変化しても、そのPE1に加えて、さらにその他のPE1にまで入力されてしまうことはない。
列アドレスの出力を完了したPE1のフラグ信号が前述したように制御信号により立ち下げられると、出力信号線3と各PE1との接続状況は図8B(d)のように変更される(図6のステップS34)。すなわち図8B(d)を見ると分かる通り、出力信号線3に接続するPE1の位置が、右から見て次にフラグ信号が立ち上がっているPE1(図8B(d)の例では82)に移動し、対応する列アドレスが出力される。
なお、この時点では既に前に出力されたPE1の列アドレスに対しては、外部メモリに保持される等の必要な処理が完了しているものとする。またこの時、一時停止しているカウンタ回路5は、停止状態でのカウント値を、列アドレスに対応したPE1の処理結果のデジタル値として出力することも、前のPE1の列アドレスを出力した場合と同様である。
そしてさらに、アドレス値が出力されると、前のPE1の列アドレスを出力した場合と同様に、制御信号が制御信号線4を左向きに伝達する。そして、今回アドレスを出力したPE1(図8B(d)の例では82)におけるフラグ信号を立ち下げる(図8B(e)、図8B(f))。
以上の処理をフラグ信号が立ち上がっているPE1全てに対して実行し終えると、図8C(g)に示すように、出力信号線3は左端の端子に接続され、初期状態と同様にアドレス000を出力する。その結果、前述したのと同様に制御信号が制御信号線4を左向きに伝達する。このとき制御信号線4も初期状態と同様に左端の端子に接続されているため、制御信号はPE1の左端に到達する(ステップS35でYES)。
制御信号がPE1の左端に到達したら、これによりその行におけるある出力値(ランプ電圧のある電圧値)に関する処理が全て完了したものと判断される。このため、一時停止していた基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5の動作を再スタートして、その行のPE1における比較処理を続行する。なお、制御信号回路7において、アドレス出力値をアドレス値000(デフォルトのアドレス値)と比較し、両者が一致したらその行におけるある出力値(ランプ電圧のある電圧値)に関する処理が全て完了したものと判断してもよい。
そして制御信号回路7より、前述した図9に示すダイナミックNOR回路に対して、クロック信号としてLow信号を入力してプリチャージを行い、ストップ信号をHighレベルにする。これにより、一時停止していた基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5の動作を再スタートして、その行のPE1における比較処理を続行することができる。すなわち、フラグ信号がHigh信号となっているPE1が無くなった時点で、前述したストップ信号がHigh信号となり、基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5は動作を再開する。
なお、すでにランプ電圧と一致した電圧値を示したキャパシタ12を有し、列アドレスの出力を完了したPE1においては、ラッチ回路23の出力がLow信号を維持する。このため、これ以降の比較処理ではフラグ信号がHigh信号となることはない。
以上説明した処理は、複数のPE1においてフラグ信号が立ち上がった際に、各PE1からのアドレスデータの出力を調停し、順次出力することに相当する。従って、上記の機能を実現できるものであれば、それぞれの回路構成、及び動作はその他のものであっても構わない。
続いて図8C(h)に示すように、基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5の動作が再スタートし、ランプ電圧が減少するにつれて、前述したのと同様に同一の電圧値を示すキャパシタ12を有するPE1でフラグ信号がHigh信号となる。これに応じて、前述した列アドレスの出力処理を実行する(図6のステップS30〜S35)。
以上の処理をランプ電圧が最小電圧値を示す(ステップS36でYES)まで実行することで、図8C(i)に示すように、ある行における全てのPE1の処理結果の出力処理が完了する(図6のステップS36)。
さらに以上の処理をアレイプロセッサのそれぞれの行において完了するまで実行することで、全てのPE1の処理結果の出力処理が完了する(図6のステップS37)。
以上のように本実施形態に係る構成は、図10に示すようにアレイプロセッサの行ごとに独立に処理を実行する。図10は、本実施形態におけるアレイプロセッサの動作例を示す図である。このため、それぞれの行におけるアナログ・デジタル変換処理を並列かつ非同期に実行することが可能となる。従って、本実施形態における構成によれば、複数のデジタル情報を高速にアナログ情報に変換して、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することができる。
なお、上記の構成では、複数のPE1がマトリクス状に配置され、マトリクスの同一行に属するPE1毎に処理を行ったが、これに限られない。即ち、複数のPE1を複数のグループにグループ分けし、このグループ毎に独立に基準アナログ値を入力してアナログ・デジタル変換を行うならばどのような構成でもよい。例えば、同一列に存在するPE1を同一グループにグループ分けしたり、行非同期出力回路が多層構造を有する場合は、各層の同一位置に存在するPE1を同一グループにグループ分けしたりして、グループ毎に処理を行ってもよい。
また、本実施形態では、基準アナログ値入力回路6が単調に減少する基準アナログ値を生成し、当該基準アナログ値がキャパシタ12に記憶された値を下回った直後のカウンタの値をデジタル値として出力している。しかし、これは本質的にはキャパシタ12に記憶されたアナログ情報と基準アナログ値とが一致したタイミングに相当する。つまり、上記構成では、クロックに同期して動作しているために、基準アナログ値がキャパシタ12に記憶された値を下回った直後にデジタル値を出力している。このためキャパシタ12のアナログ情報と基準アナログ値とが一致したタイミングであると本質的に認められるならば、デジタル値を出力するタイミングは実装に応じて適切に設計することができる。例えば、基準アナログ値がキャパシタ12に記憶された値を下回った直前のタイミングや、基準アナログ値を単調に増加させる場合は、当該基準アナログ値がキャパシタ12に記憶された値を上回った直後のタイミングとしてもよい。
<<第2実施形態>>
次に、図面を参照して本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態における行非同期出力回路構成は、比較回路13の回路構成が第1実施形態と異なっている。図11は、本実施形態における比較回路13の回路構成例を示す図である。
本実施形態における行非同期出力回路構成は、PE1における比較回路13の回路構成が異なること以外は、第1実施形態で説明した行非同期出力回路構成と同様の回路構成を有する。従って本実施形態においては、第1実施形態における行非同期出力回路構成との相違点についてのみ説明を行い、その他の部分に関しては第1実施形態と同様として説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態における比較回路13は電圧比較型のコンパレータであり、オペアンプ40、ラッチ回路41、AND回路42、ソースフォロワ回路43、スイッチ44〜46を備える。本コンパレータによる比較処理を順を追って説明する。
まず初期状態において、ラッチ回路41にはHigh信号が保持されており、図11に示すAND回路42に対してHigh信号を出力する。また、オペアンプ40の入力端子−は、各PE1における処理結果を電荷量または電圧値として保持するキャパシタ12の電圧値VCを、ソースフォロワ回路43を介して電圧VCcompとして入力する。また、オペアンプ40の入力端子+は、第1実施形態で説明したのと同様に、アレイプロセッサの行ごとに入力されるランプ電圧値VRを入力する。
オペアンプ40は両方の入力端子の電圧差を増幅する機能を有するため、入力電圧に少しでも差が有ると、出力電圧はHigh信号かLow信号となる。すなわち、VR>VCcompのときコンパレータの出力はLow信号となり、VR≦VCcompのときコンパレータの出力はHigh信号となる。従って、本コンパレータの出力信号は、第1実施形態で説明した比較処理結果によるフラグ信号と同様に機能し、これによりランプ電圧とキャパシタ12の電圧が一致したPE1を参照することが可能となる。
また、コンパレータ(比較回路13)においては、制御信号線4にHigh信号が入力されると、制御信号線4にスイッチ44を介して接続するPE1内のコンパレータのラッチ回路41がリセットされ、ラッチ回路41の出力がLow信号となる。その結果AND回路42の出力信号(すなわちフラグ信号)がLow信号となる。この動作は第1実施形態と同様である。
本実施形態におけるその他の回路構成、回路動作は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
上記のように、比較回路13の構成は、図5に例示したものに限られず、同等の機能を有するならば、例えば、本実施形態で説明したもののような構成にしてもよい。
なお本実施形態においては、キャパシタ12の電圧値VCをソースフォロワ回路43を介して入力しているが、ソースフォロワ回路43を介さずに直接キャパシタ12の電圧値VCをオペアンプ40の入力端子−に入力してもよい。その場合、ソースフォロワ回路43による電圧のレベルシフトが生じないため、比較基準となるランプ電圧もこのレベルシフトの影響を差し引いた値とする。なお、キャパシタ12の電圧値の入力時にソースフォロワ回路43を介すかどうかは、実施の状況によって適宜変更することが可能である。
また第1実施形態ではコンパレータをチョッパ型コンパレータによって構成し、また本実施形態ではコンパレータをオペアンプによって構成したが、同様の比較処理を実行できるものであれば、その他の回路構成を用いても構わない。例えば、ラッチ型コンパレータを用いても、同様の機能を実現することができる。
また、各PE1ごとに構成した定電流源によって、キャパシタ12に保持された処理結果に相当する電荷を引き抜いたり、もしくは電荷を蓄積し、それを比較回路13によって所定の電圧と比較することによって前述のフラグ信号を生成してもよい。また本実施形態では詳細な説明は省略するが、各PE1における処理結果を電流値として参照し、基準アナログ値も電流値として比較を行ってもよい。つまり、前述したように、PE1における処理結果をアナログ値として比較することができるものであれば、それらの回路構成はどのような構成、及び手法であっても構わない。
以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によって、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することが可能となる。
<<第3実施形態>>
次に、図面を参照して本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態における行非同期出力回路構成は、第1実施形態における基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5、及び比較回路13を異なる回路構成に置き換えたものである。
(基準アナログ値入力回路)
図12は、本実施形態における基準アナログ値入力回路6の回路構成例を示す図である。図12に示すように、基準アナログ値入力回路6は、電流源47と、キャパシタ48と、ソースフォロワ回路49と、スイッチ50と、動作制御回路51と、AND回路52を有する。
本実施形態における基準アナログ値入力回路6は、第1実施形態と同様に基準アナログ値となるランプ電圧を生成し、アレイプロセッサの各行に入力する。また、本実施形態における行非同期出力回路構成は、基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5、及び比較回路13の回路構成が異なること以外は、第1実施形態で説明した行非同期出力回路構成と同様の回路構成を有する。従って本実施形態においては、第1実施形態における行非同期出力回路構成と異なる基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5、及び比較回路13についてのみ説明を行い、その他の部分は説明を省略する。
図12において、ランプ電圧の生成に際し、まずスイッチ50をオンにして、キャパシタ48の端子電圧をランプ電圧の最小電圧値Vminに初期化する。次にスイッチ50をオフにして、キャパシタ48の端子電圧をランプ電圧の最小電圧値Vminに保持する。
続いて、動作制御回路51からAND回路52に対してHigh信号を入力する。なおこの時、AND回路52に対しては、ストップ信号としてHigh信号が入力されている。このストップ信号は、第1実施形態で説明したように、フラグ信号によって生成される信号である。上記のように、AND回路52の両端子への入力は上記のようにHigh信号であるため、AND回路52の出力信号はHigh信号となり、電流源47に対して制御信号として入力される。
本実施形態において、電流源47は定電流源として機能し、制御信号としてHigh信号が入力される間キャパシタ48に対して定電流を出力する。このため、キャパシタ48の端子電圧は時間に対して単調に増加するランプ電圧を示す。なお、ランプ電圧は、時間に対して線形に変化する電圧のみを指すのではなく、その一部が時間に対して一定電圧を示したり、または階段状に変化する電圧も含むものである。具体的な電圧波形は以降に示す。
キャパシタ48の端子電圧(ランプ電圧)は、ソースフォロワ回路49を介してプロセッサアレイの各行に対して入力される。
なお第1実施形態と同様に、実際にはストップ信号は、各PE1における比較処理結果(フラグ信号)に応じてHigh信号とLow信号とで切り替わる。このため、ストップ信号がLow信号の間は、電流源47に対して制御信号としてLow信号が入力されて、キャパシタ48への電流の流入がストップするため、結果としてランプ電圧が時間に対して一定値を示すことになる。従って、例えばランプ電圧は図13に示すような時間変化を有する波形となる。図13はランプ電圧の変動例を示す図である。
なお、1クロックサイクルの間にキャパシタ48に流入して蓄積される電荷量ΔQを式(5)のように設定する。:
ΔQ=C(Vmax−Vmin)/(26−1)・・・(5)
ここで、Cはキャパシタ48の容量値を示し、Vmaxはランプ電圧の最大電圧値を示す。
従って、キャパシタ48の端子電圧値は、制御信号として電流源47に対して入力されるHigh信号のトータル時間幅(電圧がHighである総時間)が、26−1=63クロックサイクルとなった時点で最大電圧値Vmaxとなる。すなわち、各クロックサイクルごとに示すランプ電圧値は、PE1における処理結果に相当するキャパシタ12の電圧値を6ビットの分解能で換算したときの電圧値に相当する。
なお、図13に示したランプ電圧波形はあくまで一例であり、各PE1における比較処理結果に応じて様々な波形形状を取りうる。なお、本実施形態における基準アナログ値入力回路6は、前述したように構成したが、同様の機能を有するものであればその他の回路構成であっても構わない。
(カウンタ回路)
続いて、カウンタ回路5について説明する。カウンタ回路5は、図1に示すようにアレイプロセッサの行ごとに構成され、前述したようにランプ電圧が入力されるのと同期してカウント動作を開始する。
本実施形態におけるカウンタ回路5はロジック回路から構成され、動作を開始すると順次最小値から値を1ずつカウントアップして、そのカウントアップした値をビットデータとして出力する一般的な機能を有する。本実施形態においては、前述したランプ電圧を制御する動作制御回路51に対するクロック信号と、カウンタ回路5のカウントアップを実行するクロック信号は同一である。カウンタ回路5はランプ電圧の最小電圧値Vminに相当する0から、最大電圧値Vmaxに相当する63まで、順次カウントアップを実行する。
また、カウンタ回路5の動作は、前述した基準アナログ値入力回路6の動作と同期している。即ち、カウントアップ動作は、基準アナログ値入力回路6の電流源47に対して入力される制御信号がHigh信号の間に実行され、Low信号の間はカウントアップ動作を一時停止する。
このように、ランプ電圧を生成する基準アナログ値入力回路6と、カウンタ回路5の動作は、アレイプロセッサの行ごとに同期している。このため、カウンタの出力値によって、ランプ電圧の電圧値を6ビットの分解能でデジタル値に変換した値を参照することが可能となる。
なお、本実施形態におけるカウンタ回路5は前述したように構成されるが、同様の機能を有するものであればその他の回路構成であっても構わない。
(比較回路)
続いて、比較回路13について説明する。図14は、本実施形態における比較回路13の構成例を示す図である。本実施形態における比較回路13は、図14に示すように、第1実施形態で説明した比較回路13(図5)に対して、インバータ20の後段にさらにインバータ22を挿入した構成を有する。
本実施形態の比較回路13においては、VR<VCcompのときインバータ22の出力はLow信号となる。そしてVR≧VCcompとなった時、インバータ22の出力がHigh信号となる。このように、比較回路13における比較処理において、フラグ信号に対するVRとVCcompの大小関係が反転している。
従って、前述した単調に増加するランプ電圧を基準アナログ値とすることにより、よりキャパシタ12の電圧値が小さいPE1からフラグ信号がHigh信号となるようにすることができる。
上記のように、基準アナログ値は時間に対して単調に増加させても、第1実施形態の構成と同等に動作させることができる。
以上説明した基準アナログ値入力回路6はアレイプロセッサの行ごとに構成されており、それぞれの基準アナログ値入力回路6においてランプ電圧の生成を行い、アレイプロセッサの各行に入力することは第1実施形態と同様である。またカウンタ回路5はアレイプロセッサの行ごとに構成されており、基準アナログ値入力回路6と同期して動作を行い、カウント値を出力することも第1実施形態と同様である。
また比較回路13に関しては、前述したインバータ22が挿入されたことによる動作の相違以外については、第1実施形態と同様である。また上述した基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5、及び比較回路13以外のその他の回路構成、及び回路動作に関しては第1実施形態と同様である。従って以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によって、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することが可能となる。
<<第4実施形態>>
以下、図面を参照して本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態における行非同期出力回路構成は、第1実施形態における行非同期出力回路構成と同様の回路構成を有しているが、基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5の動作が異なっている。このため、本実施形態においては、第1実施形態と異なる動作をする基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5についてのみ説明を行い、その他の部分に関しては説明を省略する。
本実施形態では、基準アナログ値入力回路6とカウンタ回路5において、事前に設定したランプ電圧値、予め設定したカウンタ値になった場合に、基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5の動作を終了し、同時に比較処理も終了する。すなわち、例えば第1実施形態と同様に構成し、かつΔQを同様に設定した基準アナログ値入力回路6において、図15に示すようにランプ電圧値が事前に設定したVTに達した時点で処理を終了する。ただし、図15はランプ電圧の変動例を示す図である。またこの時、基準アナログ値入力回路6と同期して動作するカウンタ回路5の動作も終了する。
動作を終了するときにカウンタ回路5が出力する値Countは、以下の式(6)で表される。:
Count=63−C(Vmax−VT)/ΔQ・・・(6)
基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5を以上の様に動作させた場合、PE1が有するキャパシタ12に保持された処理結果に関して、VCcompがVT未満となるものは、対応するPE1の列アドレス出力が行われない。これは、PE1における処理結果をデジタル値に換算した際の、Countの値未満のものの出力を行わないことを意味している。すなわち、事前に設定したしきい値以上のものだけを出力するしきい値処理を実行することに相当する。
また、同様の処理は第3実施形態の回路構成においても実行することができる。すなわち、ランプ電圧値が事前に設定したVTに達した時点で処理を終了し、かつ基準アナログ値入力回路6と同期して動作するカウンタ回路5の動作も終了したとする。この場合、PE1が有するキャパシタ12に電圧値として保持された処理結果に関して、VCcompがVTより大きいものは、対応するPE1の列アドレス出力が行われない。これは、PE1における処理結果をデジタル値に換算した際の、Countの値より大きいものの出力を行わないことを意味しており、事前に設定したしきい値以下のものだけを出力するしきい値処理を実行することに相当する。
つまり、本質的に、キャパシタ12に記憶されたアナログ情報と基準アナログ値とが一致したときのカウンタ値を出力することで、アナログ情報を適切にデジタル変換することができる。
以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によって、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力し、さらに処理結果に対するしきい値処理を実行することが可能となる。
<<第5実施形態>>
次に、図面を参照して本発明の第5実施形態を説明する。本実施形態における行非同期出力回路構成は、出力信号線3、及び制御信号線4の回路構成が第1実施形態と異なっている。従って本実施形態においては、第1実施形態における行非同期出力回路構成と異なる出力信号線3、及び制御信号線4についてのみ説明を行い、その他の部分に関しては説明を省略する。
図16は、本実施形態における出力信号線3、及び制御信号線4の構成例を示す図である。図16に示すように、出力信号線3、及び制御信号線4は、各行のPE1間の接続にバッファ回路53を有する。
なお、本実施形態におけるバッファ回路53は、図17に示すように2段に接続したインバータ54により構成される。ただし、図17はバッファ回路53の構成例を示す図である。また、出力信号線3に関しては、本実施形態の場合3ビットのビット幅を有するため、バッファ回路53は実際には各ビットごとの配線に対して適用される。
出力信号線3、及び制御信号線4の配線長が長くなり、かつPE1ごとに挿入されるスイッチ8〜11のオン抵抗成分が大きくなった場合、信号伝達における遅延時間の増大が生じることがある。それに対して、本実施形態ではバッファ回路53を挿入しているため、遅延時間の増大を防止することができる。
なお、バッファ回路53は必ずしも全てのPE1間の接続に適用する必要は無く、必要に応じてPE1間の接続に挿入すれば良い。また、出力信号線3、及び制御信号線4のそれぞれに関して独立にバッファ回路53の構成を決定することができる。また、バッファ回路53は、同様の機能を有するものであれば、前述した構成以外のものを用いても良い。
以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によれば、信号伝達における遅延時間を抑制しつつ、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することが可能となる。
<<第6実施形態>>
次に、図面を参照して本発明の第6実施形態を説明する。本実施形態における行非同期出力回路構成は、アレイプロセッサにおいて、出力信号線3に接続するスイッチとして、TGでは無くマルチプレクサ55を使用する点が第1実施形態の構成と異なる。従って本実施形態においては、第1実施形態における行非同期出力回路構成と異なる、出力信号線3に接続するスイッチについてのみ説明を行い、その他の部分に関しては説明を省略する。
(プロセッサエレメント)
図18は、本実施形態における1つのプロセッサエレメント(PE)1の詳細な回路構成例を示す図である。図18に示すように、本実施形態における出力信号線3に接続するスイッチは、マルチプレクサ55によって構成される。なお出力信号線3に関しては、本実施形態の場合3ビットのビット幅を有するため、マルチプレクサ55は実際には各ビットごとの配線に対して適用される。
図19はマルチプレクサ55の回路構成例を示す図である。図19に示すように、マルチプレクサ55は3個のNAND回路56と、1個のインバータ57を有し、制御信号として入力されるフラグ信号に応じて、二つの入力から一つの信号を選択する機能を有する。
第1実施形態では1本の出力信号線3を、それぞれ2個のTGを用いてフラグ信号を制御信号として逆相で動作させることで、図8A、図8B、図8Cに例示した接続状態に切り替えていた。それに対して本実施形態では、マルチプレクサ55を用いてフラグ信号を制御信号として、同様の機能を実現することが可能となる。
例えば、あるPE1でフラグ信号がHighとなると、マルチプレクサ55は左側に隣接するPE1との出力信号線3の接続を遮断し、自PE1内のアドレスデータとの接続を選択する。従って、第1実施形態と同様に、PE1のアドレスデータを適切に出力することが可能となる。
なお第1実施形態では出力信号線3の接続をTGによって構成し、また本実施形態ではマルチプレクサ55によって構成したが、同様の配線接続切り替えを実現できるものであれば、その他の回路構成を用いても構わない。例えば、本実施形態では詳細な説明は割愛するが、出力信号線3をトライステートBUSとして構成することによっても同様の機能を実現することが可能である。
なお、本実施形態では詳細な説明を割愛するが、制御信号線4に関しても、前述した出力信号線3と同様にTG以外の回路を使用してスイッチを構成することが可能である。すなわち、出力信号線3、及び制御信号線4におけるデータの入出力において、調停機能を実現できるものであれば、以上説明した回路構成以外の回路構成であっても構わない。
以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によって、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することが可能となる。
<<第7実施形態>>
次に、図面を参照して本発明の第7実施形態を説明する。本実施形態に係る構成は、PE1を識別する情報をアドレスデータにエンコードするエンコーダ回路を備えている。本実施形態における行非同期出力回路構成は、第1実施形態における行非同期出力回路構成と同一の構成、及び処理手順を含むため、以下の説明においては、同一部分に関する説明は省略する。
(行非同期出力回路)
図20は本実施形態のアレイプロセッサにおける行非同期出力回路の構成例を示す図である。図20に示すように、本実施形態における行非同期出力回路構成は、プロセッサエレメント(以下PE1)が相互に結合したアレイプロセッサとしての構成を有する。なお、アレイプロセッサはm行n列(m、nは1以上の整数値)のいかなる構成もとり得るが、図20は3行3列の場合を例示している。
また、図20に示すように、アレイプロセッサは、基準アナログ値入力線2を各行に有している。そして、各PE1は、PE1のフラグ信号を出力するための出力信号線58をPE毎に独立に有している。また、図20に示すように、アレイプロセッサの出力信号線58の出力端子側(アレイプロセッサの右側)にはカウンタ回路5が構成されている。また、アレイプロセッサの基準アナログ値入力線2の入力端子(アレイプロセッサの左側)には、基準アナログ値入力回路6が構成されている。
(プロセッサエレメント)
図21は、1つのプロセッサエレメント(PE)1の詳細な回路構成例を示す図である。図21に示すように、本実施形態におけるPE1は、キャパシタ12と、比較回路13から構成される。
まず本実施形態においては、第1実施形態と同様に、PE1における処理結果は、各PE1が有するキャパシタ12に電荷量または電圧値として保持されている。また、処理の内容は問わず、処理結果としては、キャパシタ12に蓄積された電荷量または電圧値として参照されるもの全てが含まれることも第1実施形態と同様である。また、第1実施形態と同様に、PE1における処理結果であるキャパシタ12の電荷量または電圧値は、6ビットのデジタルデータとして読み出される。
なお、基準アナログ値入力回路6、カウンタ回路5は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、PE1内の比較回路13の動作に関しても、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(アレイプロセッサの動作)
次に、アレイプロセッサ全体の動作に関して図22を参照して説明を行う。図22は本実施形態におけるアレイプロセッサの動作の流れを示すフローチャートである。
図20に示すように、アレイプロセッサには行ごとに基準アナログ値入力回路6が構成され、基準アナログ値が入力される。また、同様に行ごとにカウンタ回路5が構成されている。そして、各PE1はそれぞれ、比較結果を示すフラグ信号を出力する出力信号線58を有している。
以上のように構成されたアレイプロセッサは、まず、基準アナログ値入力回路より、アレイプロセッサの各行にランプ電圧を入力する(図22におけるステップS59)。
本実施形態におけるランプ電圧は、第1実施形態で説明したのと同様に、時間に対して単調に減少する電圧波形を有する。このランプ電圧は、各行のPE1に基準アナログ値入力線2を介して共通に入力され、各PE1内では、比較回路13に対する基準電圧となる。
ここで、ランプ電圧が時間に対して単調に減少していく過程で、キャパシタ12の電圧値がランプ電圧の電圧値と一致したPE1の比較回路13はHigh信号を出力する。このHigh信号はランプ電圧値とキャパシタ12の電圧値の一致を示すフラグ信号となる(ステップS60)。
なお、PE1内のキャパシタ12の電圧値とランプ電圧の電圧値には、実際には前述したようにソースフォロワ回路28のレベルシフト分の差が存在する。しかし、本質的にはキャパシタ12の電圧値と基準電圧の比較を目的とした処理であるため、ここではレベルシフト分の電圧差を考慮せず、両者が一致すると表現している。
このフラグ信号は、PE1ごとに構成された出力信号線58により出力される(ステップS60)。このとき、フラグ信号の立ち上がり時のカウンタ回路5の値が、フラグ信号を出力したPE1の処理結果のディジタル値として参照される(ステップS60)。
また、出力信号線58は全てのPE1に対して個別に構成されているため、各フラグ信号がそれぞれ対応するPE1の位置情報を表すこととなる。すなわち、各PE1の位置情報と、カウンタ回路5の値を対応付けて出力することにより、アレイプロセッサを構成する各PE1の処理結果を出力することが可能となる。
なお図23に示すように、出力された各フラグ信号は、アレイプロセッサの行ごとに配置されたエンコーダ回路63によって対応するPE1の列アドレス値に変換することができる。ただし、図23は、エンコーダ回路63を設けた行非同期出力回路の構成例を示す図である。
図24は、3入力・2ビット出力のエンコーダ回路63の構成例を示す図である。図24(a)に示すように、エンコーダ回路63は、NOR回路64と、OR回路65と、インバータ66を有し、フラグ信号1〜3の入力をエンコードする。また、図24(b)の真理値表に示すように、エンコーダ回路63は、2ビットの列アドレス値を出力する機能を有する。なお、本実施形態では、PE1の列アドレスとして01〜11の2ビットの値を使用している。
なおエンコーダ回路を用いる場合は、あるクロックタイミングにおいて複数のPE1でフラグ信号がHigh信号となる時に、それぞれのフラグ信号のエンコード処理を一つずつ順番に実行するように設定することができる。上記の処理に関しては、第1実施形態で説明した、出力の調停手法と本質的に同一の処理であるため、詳細な説明は割愛する。
また、図23ではエンコーダ回路63をアレイプロセッサの外部に配置するように記載したが、アレイプロセッサの内部に組み込むように構成しても構わない。また、エンコーダ回路を使用しないで、フラグ信号自体を外部メモリ回路のアドレス指定信号として用いてもよい。また、フラグ信号の立ち上がり時のカウンタ回路5の値は、対応するPE1のフラグ信号、またはエンコードされたアドレス値と対応付けてメモリ回路等に記憶してもよい。
上記のようにアレイプロセッサから出力されたPE1の処理結果、及び位置情報は、所望の処理を実現するために必要に応じて適当に用いることができる。
次に、ランプ電圧が減少するにつれて、前述したのと同様に、ランプ電圧と同一の電圧値を示すキャパシタ12を有するPE1でフラグ信号が立ち上がり、前述した出力処理を実行する。以上の処理をランプ電圧が最小電圧値を示すまで実行することで、全てのPE1の処理結果の出力が完了する(図22におけるステップS61、S62)。
以上説明したように、本実施形態における行非同期出力回路によって、アレイプロセッサにおける処理結果を高速に出力することが可能となる。
なお、上記の行非同期出力回路を備える情報処理装置は、アナログ・デジタル変換を高速に実行できるため、高速動作することができる。このような情報処理装置は、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、PDA等の機器に実装することができる。
以上のように、上記実施形態における行非同期出力回路構成は、処理結果に相当するアナログ値と基準アナログ値との比較処理をアレイプロセッサの行ごとに非同期に実行して出力を得るため、アナログ・デジタル処理を高速に実行することができる。
アレイプロセッサとしての行非同期出力回路の構成を示す図である。 プロセッサエレメントの詳細な回路構成例を示す模式図である。 基準アナログ値入力回路の構成例を示す模式図である。 ランプ電圧の変動例を示す図である。 比較回路としてのコンパレータの構成例を示す図である。 アレイプロセッサの処理の流れを示すフローチャートである。 スイッチの構成例を示す模式図である。 アレイプロセッサのある1行における処理の過程を例示する模式図である。 動作を一時停止するための回路構成例を示す図である。 アレイプロセッサの動作例を示す図である。 比較回路の回路構成例を示す図である。 基準アナログ値入力回路の構成例を示す図である。 ランプ電圧の変動例を示す図である。 比較回路の構成例を示す図である。 ランプ電圧の変動例を示す図である。 出力信号線、及び制御信号線の構成例を示す図である。 バッファ回路の構成例を示す図である。 プロセッサエレメントの詳細な回路構成例を示す模式図である。 マルチプレクサの回路構成例を示す図である。 アレイプロセッサにおける行非同期出力回路の構成例を示す図である。 プロセッサエレメントの詳細な回路構成例を示す模式図である。 アレイプロセッサの動作の流れを示すフローチャートである。 エンコーダ回路を設けた行非同期出力回路の構成例を示す図である。 エンコーダ回路の構成例を示す図である。

Claims (6)

  1. アナログ情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶されたアナログ情報と入力された基準アナログ値とを比較する比較手段とをそれぞれ有し、マトリクス配置された、複数のプロセッサ手段と、
    前記マトリクスの行毎に設けられ、各毎のクロック信号に同期して変化するアナログ値を生成し、当該アナログ値を前記基準アナログ値として、対応するに属する前記プロセッサ手段へ入力する入力手段と、
    前記マトリクスの行毎に設けられ、各毎のクロック信号に同期してカウント値のカウントを行い、対応するに属する前記プロセッサ手段の中の前記比較手段において前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した場合に、該アナログ情報に対応するデジタル情報として当該カウント値を出力するカウンタ手段と
    前記マトリクスの行毎に、該行に属する前記プロセッサ手段によって共有されるバス型配線を用いて、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した前記プロセッサ手段を識別する識別情報を出力する出力手段と、
    前記マトリクスの行毎に、各プロセッサ手段について、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した場合に、前記バス型配線と当該プロセッサ手段より後段のプロセッサ手段との接続を切断し、当該プロセッサ手段の識別情報出力後に、切断した接続を回復することにより、前記出力手段が、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致した複数の前記プロセッサ手段の識別情報を、前記バス型配線を用いて順に出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記出力手段が、前記プロセッサ手段の中の前記比較手段からの、前記アナログ情報と前記基準アナログ値とが一致したことを示す出力を、当該プロセッサ手段を識別する前記識別情報にエンコードするエンコード手段を備えることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記入力手段は、時間に対して単調に増加又は減少する前記アナログ値を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記入力手段がしきい値まで単調に増加又は減少する前記アナログ値を生成することで、前記カウンタ手段より当該しきい値以下または以上のカウント値を出力することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記記憶手段はキャパシタであり、
    前記比較手段は電圧比較型のコンパレータであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記カウンタ手段が出力したデジタル情報を処理する処理手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
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