実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがあるが、図柄表示エリア9Aの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L、9C、9Rの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、特別図柄表示器8で第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、特別図柄表示器8は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
特別図柄表示器8の側方には、始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、特別図柄表示器8での可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、保留記憶数を表示する領域(以下、保留記憶表示部18cという。)が設けられている。なお、保留記憶表示部18cは、設けられていなくてもよい。
特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
特別図柄表示器8において、特別図柄の可変表示が開始された後、所定時間(変動時間)が経過すると、特別図柄の可変表示結果である停止図柄を停止表示(導出表示)する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。大当り図柄が導出表示された場合には、遊技状態が、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、小当り図柄が導出表示された場合には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をはずれ図柄にする。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄にする。「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄にする。特別図柄表示器8に15ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、可変入賞球装置20における開閉板が、所定期間(例えば、29秒間)または所定個数(例えば、10個)の入賞球が発生するまでの期間、開放状態になって、可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが開始される。15ラウンド大当り状態では、ラウンドの回数は第1回数(例えば、15)である。以下、ラウンドの回数が第1回数である大当り遊技状態を15ラウンド大当り状態ともいう。
また、特別図柄表示器8に2ラウンド大当り図柄が停止表示された場合には、ラウンドの回数が第2回数(例えば、「2」)である大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)に移行する。また、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの期間は、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば、0.5秒間)になる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば、「2」)である。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間が短縮される。時短状態は、例えば、所定回数(例えば、100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
遊技状態を確変状態に制御することに決定されている場合には、大当り遊技状態が終了した後、遊技状態が確変状態に制御される。確変状態は、例えば、次に可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。遊技状態を大当り遊技状態に制御することに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、大当り図柄という。そして、遊技状態を大当り状態に制御しないことに決定されている場合に導出表示される特別図柄の停止図柄を、はずれ図柄という。
2ラウンド大当り状態が終了した後にも、遊技状態が確変状態(高確率状態)に制御される。2ラウンド大当り状態が終了した後に制御される確変状態を、突然確変(突確)状態ともいう。
特別図柄表示器8に小当り図柄が停止表示された場合には、遊技状態が、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、可変入賞球装置20における開閉板が第2期間(例えば、0.5秒間)開放状態になって大入賞口が開放される。ラウンドの回数は第2回数(例えば、2)である。ただし、2ラウンド大当り状態とは異なり、遊技状態は変更されない。すなわち、小当り遊技状態に制御される前の遊技状態が継続する。ただし、確変状態や時短状態を終了することに決定されている場合には、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態は通常状態に制御される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態の場合と同様に、その入賞球装置を第1状態に変化させる。
また、確変状態では、低確率状態(通常状態)に比べて、大当りに決定される確率が高くなっている。例えば、10倍になっている。具体的には、確変状態では、大当り判定用乱数の値と一致すると大当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて10倍になっている。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率が高められている。すなわち、始動入賞口13が開放しやすくなって、始動入賞が生じやすくなっている。具体的には、確変状態は、普通図柄当り判定用乱数の値と一致すると当りにすることに決定される判定値の数が、通常状態に比べて多い。また、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めることに加えて、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。また、時短状態でも、普通図柄表示器10の停止図柄が当り図柄になる確率を高めたり、可変入賞球装置15の開放回数または開放時間を多くしたり、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間を多くしたりしてもよい。
演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。特別図柄表示器8において大当り図柄が停止表示されるときと、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の表示領域では、開始条件が成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動が開始され、例えば、「左」→「右」→「中」の順序で飾り図柄の停止図柄が停止表示(導出表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示してもよいし、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて同時に停止図柄を停止表示してもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止図柄が導出表示されるまでの期間(可変表示期間=変動時間)で、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。
また、飾り図柄の可変表示中に、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が大当り図柄になる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などによって遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、擬似連の特定演出が実行可能である。
擬似連演出では、特別図柄の可変表示の開始条件が1回成立したことにもとづいて、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を再び変動(再変動または擬似連変動という。)させる演出表示を、所定回(例えば、最大3回まで)行う。なお、再変動は、一部の図柄表示エリア(例えば、図柄表示エリア9L、9C、9Rのうちいずれか1つまたは2つ)において実行されてもよい。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときに点灯または点滅する。また、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、擬似連変動が実行されるとき等に動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、開始条件が成立したこと)、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、特別図柄および飾り図柄の可変表示は、始動入賞口への入賞に対応する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示(変動表示)する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25や枠側に設けられている枠LED28等の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム2:特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(2)ランダム3:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(3)ランダム4:ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)
(4)ランダム5:大当りとしない場合にリーチするか否か決定する(リーチ判定用)
(5)ランダム6:遊技状態(確変状態/通常状態)を決定する(遊技状態決定用)
(6)ランダム7:特別図柄および飾り図柄の変動パターンの種別を決定する(変動パターン種別決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(3)の普通図柄当り判定用乱数、および(6)の遊技状態決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(2)〜(6)の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数(ランダムR)は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェアが生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルは、ランダムR(大当り判定用乱数)と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルは、ROM54に格納されている。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブル(図7(A))と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図7(B))とがある。図7(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、有効始動入賞が生じたときに、ランダムRを生成するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とし、特別図柄の変動を開始するときに、大当り判定用乱数値が図7に示す大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りまたは小当りとすることに決定する。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときにも第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときにも同じ確率で通常大当り/確変大当り/突確大当りの振り分けがなされるが、すなわち、第1特別図柄の変動が行われるときにも第2特別図柄の変動が行われるときにも同じ確率で通常大当り/確変大当り/突確大当りの振り分けがなされるが、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときと第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときとで、例えば、確変大当り/突確大当りの振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときには突確大当りになる確率を0にして、確変状態(第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が開放状態になりやすく、かつ、開放時間が長くなっている。)において突確大当りになりづらくして、遊技の興趣を低下させないようにしてもよい。
図8は、遊技状態決定テーブルを示す説明図である。遊技状態決定テーブルは、ランダム6(遊技状態決定用乱数)と比較される判定値が、大当り種別毎に設定されているテーブルである。なお、図8には、判定値そのものではなく、判定値の数が記載されている。また、遊技状態決定テーブルは、ROM54に格納されている。CPU56は、有効始動入賞が生じたときに、遊技状態決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を遊技状態決定用乱数値とし、特別図柄の変動を開始するときに、遊技状態決定用乱数値が大当り種別毎に対応した判定値と一致すると、その大当り種別を、大当りの種類として決定する。
図9は、変動パターンの一例を示す説明図である。図9(A)に示すスーパーリーチの変動パターンでは、変動開始時から飾り図柄はまず高速変動し、左図柄が停止した後に右図柄が停止してリーチになる(左右図柄が揃って停止する)と、スーパーリーチの演出が実行される。そして、変動開始時からの変動時間か経過すると左中右図柄が最終停止する。図9(B)に示すノーマルリーチの変動パターンでは、変動開始時から飾り図柄はまず高速変動し、左図柄が停止した後に右図柄が停止してリーチになる(左右図柄が揃って停止する)と、ノーマルリーチの演出が実行される。そして、変動開始時からの変動時間が経過すると左中右図柄が最終停止する。なお、スーパーリーチの変動パターンによって飾り図柄の変動が行われるときには、ノーマルリーチの変動パターンによって飾り図柄の変動が行われるときに比べて、高い割合で、または100%の割合で大当りになる。
図9(C)に示すはずれの変動パターンでは、変動開始時から例えば5秒間飾り図柄は高速変動し、左図柄が停止した後に中図柄および右図柄が停止する。図9(D)に示す突確/小当り時の変動パターンでは、変動開始時から2秒間飾り図柄は高速変動し、左中右図柄が停止する。なお、突確/小当り時の変動パターンは、小当りにすることに決定されているとき、および突然確変大当りにすることに決定されているときに使用される。
図9(E)に示すはずれの変動パターンは、確変状態においてはずれに決定されたとき、および時短状態においてはずれに決定されたときに使用される変動パターンである。なお、図9(D)に示す突確/小当り時の変動パターンと変動時間は同じであるが、演出表示装置9において変動中に実行される表示演出が異なる。
図10は、この実施の形態で使用される変動パターンおよび変動時間を示す説明図である。スーパーリーチの変動パターンである変動パターン1は、大当りにすることに決定されているときにのみ使用される。スーパーリーチの変動パターンである変動パターン2は、大当りにすることに決定されているときに使用されるが、はずれにすることに決定されているときにも低い割合で使用される。ノーマルリーチの変動パターンである変動パターン3〜10は、大当りにすることに決定されているときにもはずれにすることに決定されているときにも使用される。ノーマルリーチの変動パターンである変動パターン11は、はずれにすることに決定されているときにのみ使用される。変動パターン12〜14は、遊技状態が確変状態または時短状態であるときに使用される。変動パターン15は、図9(C)に示された変動パターンであり、変動パターン16は、図9(D)に示された変動パターンであり、変動パターン17は、図9(E)に示された変動パターンである。変動パターン18,19は、遊技状態が確変状態および時短状態でない状態(通常状態)ではずれにすると決定されているときにのみ使用される。
図11は、リーチ判定テーブルを示す説明図である。リーチ判定テーブルは、ランダム5(リーチ判定用乱数)と比較されるリーチ判定値が設定されているテーブルである。リーチ判定テーブルは、ROM54に格納されている。リーチ判定テーブルには、特別図柄の変動開始時に保留記憶数が2以下(3未満)の場合に用いられる判定テーブル(図11(A)参照)と、特別図柄の変動開始時に保留記憶数が3以上の場合に用いられる判定テーブル(図11(B)参照)とがある。
CPU56は、有効始動入賞が生じたとき(特別図柄の変動開始時でもよい。)に、ランダム5を生成するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値をリーチ判定用乱数値とし、特別図柄の変動開始時に、大当りにしないことに決定された場合には、リーチ判定用乱数値が図11に示すリーチ判定値に一致するとリーチすることに決定する。
図11に示すように、保留記憶数が多い場合には、リーチすることに決定される割合は低い。なお、この実施の形態では、保留記憶数が3以上か否かで、使用するリーチ判定テーブルを変えているが、「3」は一例であって、使用するリーチ判定テーブルを変えるための値として他の値を用いてもよい。
図12および図13は、変動パターン決定テーブルを示す説明図である。変動パターン決定テーブルは、ランダム2(変動パターン決定用乱数)と比較される判定値が設定されているテーブルである。なお、図12および図13には、判定値そのものではなく、判定値の数が記載されている。また、変動パターン決定テーブルは、ROM54に格納されている。CPU56は、大当りにする場合であって遊技状態が通常状態(確変状態および時短状態でない状態)であるときには図12(A)に示す大当り時(非短縮)の変動パターン決定テーブル(大当り時非短縮変動パターンテーブル)にもとづいて変動パターンを決定する。また、大当りにする場合であって遊技状態が確変状態または時短状態であるときには図13(C)に示す大当り時(短縮)の変動パターン決定テーブル(大当り時短縮変動パターンテーブル)にもとづいて変動パターンを決定する。大当りにしない場合であってリーチするときには遊技状態が通常状態である場合には図12(B)に示すはずれ時(非短縮)の変動パターン決定テーブル(はずれ時非短縮変動パターンテーブル)にもとづいて変動パターンを決定する。大当りにしない場合であってリーチするときには遊技状態が確変状態または時短状態である場合には図13(D)に示すリーチありはずれ時(短縮)の変動パターン決定テーブル(リーチありはずれ時短縮変動パターンテーブル)にもとづいて変動パターンを決定する。大当りにしない場合であってリーチとしないときには遊技状態が確変状態または時短状態である場合には図13(E)に示すリーチなしはずれ時(短縮)の変動パターン決定テーブル(リーチなしはずれ時短縮変動パターンテーブル)にもとづいて変動パターンを決定する。
図14は、大当りにしない場合においてリーチとしないときであって遊技状態が通常状態である場合に、変動パターンの種別を決定するための変動パターン種別決定テーブルを示す説明図である。図14に示すように、特殊演出を実行するための変動パターンが設定された変動パターン種別と、特殊演出を実行しない変動パターンが設定された変動パターン種別とにそれぞれ判定値が設定されている。大当りにしない場合であってリーチとしないときには遊技状態が通常状態である場合には図14に示す変動パターン種別決定テーブルにもとづいて変動パターン種別を決定する。
図15は、大当りにしない場合においてリーチとしないときであって遊技状態が通常状態である場合に、変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図14に示す変動パターン種別決定テーブルにもとづいて特殊演出ありの変動パターン種別に決定された場合に、図15(A)に示す特殊演出あり時の変動パターン決定テーブルにもとづいて変動パターンを決定する。また、図14に示す変動パターン種別決定テーブルにもとづいて特殊演出なしの変動パターン種別に決定された場合に、図15(B)に示す特殊演出なし時の変動パターン決定テーブルにもとづいて変動パターンを決定する。
図14および図15(A)に示すように、本例では、リーチなしはずれ時であっても、擬似連の変動パターンが選択されるように構成されているので、リーチ演出を実行しない場合であっても、再変動の演出を実行して、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
次に、この実施の形態の遊技機における演出表示装置9で実行される擬似連の表示演出を説明する。図16および図17は、擬似連の表示演出例を示す説明図である。図16(A)に示す擬似連Aのパターンは、それぞれの再変動(初回変動も含む。)の期間中に、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。なお、仮停止期間において、LED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)は全て消灯状態であってもよい。また、再変動(初回変動も含む。)の期間中に、LEDは点滅するように制御されてもよいし、表示色が変わるように制御されてもよいし、点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されるのではなく上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうちで点灯するものが変わるように制御されるようにしてもよい。また、図16には、飾り図柄の1回の変動中に2回の仮停止期間が設けられ、3回の再変動(初回変動も含む。)が行われる例が示されているが、仮停止の回数は1回の場合もあってもよいし、仮停止の回数は3回以上であってもよい。
なお、後述するように、3つ目の点灯時期は、3回目の再変動が開始された時点からやや遅れて点灯される。
図16(B)に示す擬似連Bのパターンは、飾り図柄の2回目の再変動(初回変動も1回目とする。)が開始されたときから所定期間可動部材78が動作する。
図16(C)に示す擬似連Cのパターンは、擬似連Aのパターンと擬似連Bのパターンとが組合わされたパターンである。図12(A),(B)に示すように、擬似連Cのパターンに設定された判定値数は、図12(A)に示す大当り時に用いられるテーブルの方が多い。つまり、本例では、擬似連Cのパターンは、大当り時により高い確率で選択されるように設定(大当りの信頼度が高いように設定)されている。従って、擬似連Aのパターンや擬似連Cのパターンの演出が実行されるときと、擬似連Aのパターンと擬似連Bのパターンとが組合わされたパターンである擬似連Cのパターンが実行されたときとで大当りの信頼度が異なるので、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
図17(D)に示す擬似連Dのパターンは、擬似連Aのパターンと同様に、それぞれの再変動(初回変動も含む。)の期間中に、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されるが、仮停止の回数は1回である。
図17(E)に示す擬似連Eのパターンは、擬似連Bのパターンと同様に、飾り図柄の2回目の再変動(初回変動も1回目とする。)が開始されたときから所定期間可動部材78が動作するが、仮停止の回数は2回である。
図17(F)に示す擬似連Fのパターンは、擬似連Cのパターンと同様に、擬似連Aのパターンと擬似連Bのパターンとが組合わされたパターンであるが、仮停止の回数は2回である。
なお、擬似連のパターンにおいて、仮停止の回数は1回であってもよいし、3回以上であってもよい。
また、図18のタイミング図に示すように、擬似連の演出(再変動演出)が行われる場合に、飾り図柄の変動が開始されたときに、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶の表示態様が変化する。すなわち、所定期間(期間t1)に亘って保留記憶の表示態様が徐々に縮小される所定演出(第2表示態様の演出)が実行され、所定期間が経過すると、保留記憶は消去される。
また、3回目の再変動が行われているときに、可変表示開始時の所定演出と同様の演出が実行される。なお、この場合には、所定演出が終了したときに、保留記憶の表示態様は、飾り図柄の変動開始時の表示態様に戻される。この例では、保留記憶の表示サイズが元のサイズに戻される。さらに、所定演出が終了するときに、可動部材78が動作し、かつ、スピーカ27から、所定演出の終了に対応する報知音が出力される。
なお、図18において、t2は、変動開始時から、3回目の再変動が行われているときの所定演出の開始時までの時間、すなわち、保留記憶表示部18cの1つの保留表示を第1表示態様から第2表示態様に変更する時点までの時間を示す。
また、飾り図柄の変動が開始されたときに実行される所定演出すなわち第2表示態様の演出は、擬似連演出を伴わない変動パターンによる表示演出が開始されたときにも実行されることがある。
次に、擬似連演出の図19〜図24の説明図を参照して具体例を説明する。
図19〜図21には、飾り図柄の左中右図柄が停止している状態(図19(A)参照)から擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動(図19(B)〜(D)参照)が実行されて最終停止図柄が導出表示された(図19(E)参照)後、すなわち、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動が1回実行された後、擬似連Bのパターンによる擬似連演出(図16(B)参照)が実行される状態が示されている。なお、図19(B)には、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行されていることが示され、その後、図19(C)に示すように、保留記憶数が1減らされて保留記憶表示部18cの表示が1減る。具体的には、保留記憶数が4であって、4番目(最も右)の保留記憶について所定演出が実行されている。図19(B)には、4番目の保留記憶について所定演出が実行されているが、所定演出は、保留記憶数に応じた保留記憶について実行される。すなわち、例えば、保留記憶数が3であれば、3番目の保留記憶について実行されるということである。また、図19(D)には、第1始動入賞口13に遊技球が入賞して保留記憶数が1増えたことが例示されている。
図19(F)〜図20(G)には、擬似連演出を伴う変動パターン(擬似連変動パターン)における初回変動が実行されている様子が示されている。初回変動では、図19(F)に示すように、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行される。その後、図20(G)に示すように、保留記憶数が1減らされて保留記憶表示部18cの表示が1減る。また、飾り図柄の左中右図柄が仮停止した(図20(H)参照)後、2回目の再変動(初回変動を1回目とする。)が実行されるとともに、再変動中に可動部材78が動作することが示されている(図20(I)参照)。
さらに、飾り図柄の左中右図柄が2回目に仮停止した(図20(J)参照)後、3回目の再変動(初回変動を1回目とする。)が実行されることが示されている(図20(K)参照)。3回目の再変動では、図20(K)に示すように、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行される。
初回変動の場合(図20(G)参照)とは異なり、3回目の再変動では、保留記憶表示部18cの表示が減らされることはない。保留記憶数は1回の変動につき1減らされるが、初回変動時に既に減らされているからである。従って、保留記憶表示部18cの表示態様は、図20(L)に示すように、元の態様(変動開始時の態様:この例では、変動開始時の表示のサイズと同サイズ)に戻される。そのときに、図20(L)に示すように、可動部材78が動作するとともに、スピーカ27から、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされる。なお、可動部材78が動作するのは、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことを遊技者に報知するためである。
次いで、飾り図柄の左中右図柄が3回目に仮停止した(図21(M)参照)後、4回目の再変動(初回変動を1回目とする。)が実行されることが示されている(図21(N)参照)。
図22〜図24には、飾り図柄の左中右図柄が停止している状態(図22(A)参照)から擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動(図22(B)〜(D)参照)が実行されて最終停止図柄が導出表示された(図22(E)参照)後、すなわち、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動が1回実行された後、擬似連Cのパターンによる擬似連演出(図16(C)参照)が実行される状態が示されている。なお、図22(B)には、保留記憶表示部18cに表示されている保留記憶について所定演出が実行されていることが示され、その後、図22(C)に示すように、保留記憶数が1減らされて保留記憶表示部18cの表示が1減る。
図22(F)〜図24(N)に示す擬似連演出において、飾り図柄、可動部材78およびスピーカ27に関する演出は、図19(F)〜図21(N)に示された擬似連演出におけるそれらの演出と同じである。
擬似連Bのパターンによる擬似連演出と異なることは、初回変動中に下演出LED85cが点灯し(図22(F),図23(G)参照)、2回目の再変動中にさらに中演出LED85bが点灯し(図23(J)参照)、3回目の再変動中にさらに上演出LED85aが点灯(図23(L)参照)することである。なお、図23(L)に示すように、可動部材78が動作するのは、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことを遊技者に報知するためである。
なお、3回目の再変動中(図24(N)参照)に、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの表示態様を、3回目の仮停止時の態様(図24(M)参照)と異ならせてもよい。表示態様を異ならせるとは、例えば、LEDを点滅状態にしたり、多色LEDを用いる場合に表示色を異ならせるようなことである。
擬似連Aのパターンによる擬似連演出は、図22(F)〜図24(N)に示す擬似連演出に対して、2回目の再変動中において可動部材78が動作しないようにした演出に相当する(図23(I)において可動部材78が動作しない。)。その他の演出は、図22(F)〜図24(N)に示された擬似連Cのパターンによる擬似連演出と同じである(図16参照)。
なお、上記のように、擬似連A,Cのパターンによる擬似連演出中に、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。なお、仮停止期間において、LED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)は全て消灯状態であってもよい。また、再変動(初回変動も含む。)の期間中に、LEDは点滅するように制御されてもよいし、表示色が変わるように制御されてもよいし、点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されるのではなく上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cのうちで点灯するものが変わるように制御されるようにしてもよい。
図25は、擬似連チャンス目を示す説明図である。擬似連演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図25に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
特別図柄表示器8および演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されることがある。特別図柄表示器8に小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を、「小当り」の可変表示態様という。
図26は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図24に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りにするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC2XX(H)は、保留記憶数を指定する演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図26に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図27は、演出制御コマンドの送信タイミングの例を示す説明図である。図25に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンド、表示結果特定コマンドおよび保留記憶数減算指定コマンドを送信する。そして、可変表示時間(変動時間)が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
図28は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図29は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が上限値(この実施の形態では4)であるか否かを確認する(ステップS211)。保留記憶数カウンタの値が上限値であれば、処理を終了する。
保留記憶数カウンタの値が上限値になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数(ランダム2,5,6:図6参照)を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、ソフトウェア乱数を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1増やし(ステップS214)、保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS215)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
図30および図31は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存する(ステップS54)。また、特別図柄保留記憶表示器18における表示数を1減らす(ステップS55)。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りにすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、図7(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態(非確変状態)であるときには、図7(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。大当りにすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS64に移行する。なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
小当りにすることに決定された場合には(ステップS72)、小当りフラグをセットする(ステップS73)。そして、ステップS75に移行する。小当りとしない場合には、CPU56は、そのままステップS75に移行する。
ステップS64では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から遊技状態決定用乱数を読み出し(ステップS65)、遊技状態決定用乱数にもとづいて確変大当りにするか否か決定する。確変大当りにすることに決定した場合には、確変大当りフラグをセットする(ステップS66,S67)。また、突然確変大当りにすることに決定した場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS68,S69)。
そして、特別図柄の停止図柄を示すデータをRAM55の所定領域に記憶し(ステップS75)、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
この実施の形態では、特別図柄の停止図柄は、確変大当りにすることに決定されている場合には「7」であり、突然確変大当りにすることに決定されている場合には「1」であり、通常大当りにすることに決定されている場合には「3」であり、小当りにすることに決定されている場合には「5」である。はずれにすることに決定されている場合には「−」である。ステップS80の処理では、それらの停止図柄を示すデータがRAM55に記憶される。なお、停止図柄を、乱数を用いた抽選によって決定するようにしてもよい。
図32および図33は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS81)。大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、ステップS95に移行する。大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、小当りにすることに決定されているとき(小当りフラグがセットされているとき)または突然確変大当りフラグがセットされているときには(ステップS82)、変動パターンを突確/小当り時の変動パターンに決定し(ステップS83)、ステップS105に移行する。小当りフラグおよび突然確変大当りフラグがセットされていないときには、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS101)。
そして、変動パターンを決定する。具体的には、確変状態であることを示す確変フラグまたは時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、大当り時短縮変動パターンテーブル(図13(C)参照)から、変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS102,S103)。大当り時短縮変動パターンテーブルには、変動パターン12または変動パターン13(図10参照)を示すデータが判定値に対応して設定されている。確変フラグおよび時短フラグがセットされていない場合には、大当り時非短縮変動パターンテーブル(図12(A)参照)から、変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS102,S104)。大当り時非短縮変動パターンテーブルには、変動パターン1〜10を示すデータが判定値に対応して設定されている。
ステップS95では、CPU56は、乱数バッファ領域からリーチ判定用乱数を読み出す。そして、RAM55の所定の領域に保存されている保留記憶数カウンタの値(ステップS53の処理で減算される前の値)が所定値(この例では3)以上であるか否か確認し(ステップS96)、所定値以上であれば、保留記憶数カウンタの値が所定値以上である場合に用いるリーチ判定テーブル(図11(B)参照)にもとづいてリーチするか否か決定する(ステップS97)。また、所定値未満であれば、保留記憶数カウンタの値が所定値未満である場合に用いるリーチ判定テーブル(図11(A)参照)にもとづいてリーチするか否か決定する(ステップS98)。
ステップS97の処理またはステップS98の処理でリーチすることに決定した場合には(ステップS99のY)、ステップS100Aに移行し、リーチしないことに決定した場合には(ステップS99のN)、ステップS100Eに移行する。
リーチすることに決定した場合には、CPU56は、S100A〜S100Dで、以下のような処理を実行する。すなわち、変動パターン決定用乱数を読み出し(ステップS100A)、確変状態であることを示す確変フラグまたは時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には(ステップS100BのY)、リーチありはずれ時短縮変動パターンテーブル(図13(D)参照)から、変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS100C)。リーチありはずれ時短縮変動パターンテーブルには、変動パターン12〜14(図10参照)を示すデータが判定値に対応して設定されている。確変フラグおよび時短フラグがセットされていない場合には、リーチありはずれ時非短縮変動パターンテーブル(図12(B)参照)から、変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS100D)。リーチありはずれ時非短縮変動パターンテーブルには、変動パターン2〜11を示すデータが判定値に対応して設定されている。
リーチしないことに決定した場合には、CPU56は、S100E〜S100Jで、以下のような処理を実行する。すなわち、変動パターン決定用乱数を読み出し(ステップS100E)、確変状態であることを示す確変フラグまたは時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には(ステップS100FのY)、リーチなしはずれ時短縮変動パターンテーブル(図13(E)参照)から、変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS100G)。リーチなしはずれ時短縮変動パターンテーブルには、変動パターン17(図10参照)を示すデータのみが判定値に対応して設定されている。なお、リーチなしはずれ時短縮変動パターンテーブルに、複数の変動パターンを示すデータが判定値に対応して設定されていてもよい。確変フラグおよび時短フラグがセットされていない場合には、変動種別乱数を読み出し(ステップS100H)、変動パターン種別決定テーブル(図14参照)から、変動種別乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターン種別を選択する(ステップS100I)。
そして、特殊演出ありの変動パターン種別を選択した場合には、図15(A)に示す特殊演出あり時の変動パターン決定テーブルから変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択し、特殊演出なしの変動パターン種別を選択した場合には、図15(B)に示す特殊演出なし時の変動パターン決定テーブルから変動パターン決定用乱数の値に一致する判定値に応じた変動パターンを選択する(ステップS100J)。
そして、CPU56は、ステップS100C,S100D,S100G,S100J,S103またはS104で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図26参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS105)。なお、ステップS100C,S100D,S100G,S100J,S103またはS104の処理によって、特別図柄の変動時間(可変表示時間)が決定されたことになる。そして、特別図柄の変動を開始する(ステップS106)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間(図10参照)に応じた値を設定する(ステップS107)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS108)。
図34は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図26参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。突然確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りフラグも突然確変大当りフラグもセットされていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図35は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS123)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図36は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りがセットされていない場合には、ステップS138に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
ステップS138では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS139)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短フラグをリセットする(ステップS140,S141)。
次いで、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS142)。小当りフラグがセットされている場合には、小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS143)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS144)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図37は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、確変大当りフラグも突然確変大当りフラグもセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS158)。
確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグ)をリセットし(ステップS159)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS161)。確変大当りフラグも突然確変大当りフラグもセットされていない場合には、時短フラグをセットし(ステップS162)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS163)。
図38は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS170)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS174に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS171)、小当り/突確終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS172)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を小当り終了表示タイマが設定し(ステップS173)、処理を終了する。
ステップS174では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS175)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS176)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図39は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S707の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS707)。そして、ステップS702に移行する。
図40および図41は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を画像表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS649)。そして、ステップS611に移行する。
図42は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図42に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、左中右の停止図柄(最終停止図柄)決定用の乱数、擬似連の第1仮停止図柄決定用の乱数、擬似連の第2仮停止図柄決定用の乱数、擬似連の第3仮停止図柄決定用の乱数、ミッション決定用の乱数を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
左中右の停止図柄決定用の乱数は、左中右の飾り図柄の最終停止図柄を決定するための乱数である。
第1仮停止図柄の乱数とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、第2仮停止図柄の乱数とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、第3仮停止図柄の乱数とは、さらに続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、仮停止図柄決定テーブルが格納されている。仮停止図柄決定テーブルには、第1仮停止図柄決定用の乱数、第2仮停止図柄決定用の乱数、第3仮停止図柄決定用の乱数と比較される判定値であって、図23に示されたチャンス目に対応する判定値が設定されているテーブルとが含まれる。演出制御用CPU101は、第1仮停止図柄決定用の乱数、第2仮停止図柄決定用の乱数および第3仮停止図柄決定用の乱数と仮停止図柄決定テーブルとを用いて、初回変動後の仮停止図柄である第1仮停止図柄、2回目の再変動(初回変動を1回目とする。)後の仮停止図柄である第2仮停止図柄、および3回目の再変動(初回変動を1回目とする。)後の仮停止図柄である第3仮停止図柄を決定する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、最終停止図柄決定テーブルが格納されている。最終停止図柄決定テーブルには、大当り時に使用されるテーブルと、リーチにするが大当りにしない場合に使用されるテーブルと、リーチにもしない場合に使用されるテーブルとがある。大当り時に使用されるテーブルには、例えば左停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって左中右の停止図柄に対応した判定値が設定されている。大当り時には、左中右の停止図柄が同一になるので、例えば左停止図柄決定用乱数のみによって左中右の停止図柄を決定する。リーチにするが大当りにしない場合に使用されるテーブルには、左停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって左右図柄の停止図柄に対応した判定値と、中停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって中図柄の停止図柄に対応した判定値とが設定されている。なお、リーチにするが大当りにしない場合には左右の停止図柄が同一になるので、例えば左停止図柄決定用乱数のみによって左右の停止図柄を決定する。また、中図柄の停止図柄が左右の停止図柄と一致しないように、演出制御用CPU101は、中図柄の停止図柄を決定するときに、左右の停止図柄と一致する図柄を除外する。リーチにもしない場合に使用されるテーブルには、左停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって左右図柄の停止図柄に対応した判定値と、中停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって中図柄の停止図柄に対応した判定値と、右停止図柄決定用乱数と比較される判定値であって右図柄の停止図柄に対応した判定値とが設定されている。なお、リーチにもしない場合に、右図柄の停止図柄が左の停止図柄と一致しないように、演出制御用CPU101は、右図柄の停止図柄を決定するときに、左の停止図柄と一致する図柄を除外する。また、リーチにもしない場合に、演出制御用CPU101は、左中右の停止図柄が図23に示されたチャンス目と一致しないように、左中右の停止図柄を決定する。例えば、リーチにもしない場合に使用されるテーブルをチャンス目が選択されないように構成したり、チャンス目が選択された場合には、図柄をずらす等の制御を行う。
ミッション決定用の乱数は、飾り図柄の変動中にミッション演出を実行するか否か、およびミッション演出を実行する場合にミッション演出の内容を決定するための乱数である。なお、ミッション演出とは、飾り図柄の変動表示中に条件(ミッション)を提示し、大当りとすることに決定された場合に、当該条件を満たす演出が実行される演出をいう。
図43は、ミッション決定用テーブルを示す説明図である。ミッション決定用テーブルには、ミッション決定用の乱数と比較される判定値であって、ミッション内容に応じた判定値が設定されている。具体的には、図43に示す例では、ミッション1に対してミッション決定用判定値0,1が設定され、ミッション2に対してミッション決定用判定値2,3が設定され、ミッション3に対してミッション決定用判定値4,5が設定され、ミッション4に対してミッション決定用判定値6,7が設定され、ミッション演出を実行しないことに対してミッション決定用判定値8〜15が設定されている。
なお、本例では、ミッション1のミッション演出とは、左図柄および右図柄の停止図柄に「1」を導出表示させてリーチ演出を実行させることを大当りの条件とする演出である。また、ミッション2のミッション演出とは、所定のリーチ演出(例えば、所定のキャラクタ(例えば、女の子)が演出表示装置9に表示されるリーチ演出)を実行させることを大当りの条件とする演出である。また、ミッション3のミッション演出とは、所定の予告演出(例えば、予め決められたのキャラクタ(例えば、とんぼ)が演出表示装置9に表示される予告演出)を実行させることを大当りの条件とする演出である。また、ミッション4のミッション演出とは、用意されている第1段階、第2段階および第3段階のステップアップ予告のうち、第3段階のステップアップ予告を実行させることを大当りの条件とする演出である。なお、第1段階のステップアップ予告(ステップ1のステップアップ予告ともいう)は、例えば、おたまじゃくしが演出表示装置9に表示される演出である。また、第2段階のステップアップ予告(ステップ2のステップアップ予告ともいう)は、例えば、足が生えたおたまじゃくしが演出表示装置9に表示される演出である。第3段階のステップアップ予告(ステップ3のステップアップ予告ともいう)は、例えば、蛙が演出表示装置9に表示される演出である。
図44は、図39に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り演出終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り演出終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図45は、図44に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図46〜図48は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされているか否か確認する(ステップS820A)。ミッションフラグがセットされている場合に(ステップS820AのY)、ステップS820Hの処理に移行する。なお、ミッションフラグは後述するステップS820Fでセットされる。
演出制御用CPU101は、ミッションフラグがセットされていない場合に(ステップS820AのN)、ミッション決定用乱数を抽出し(ステップS820C)、図43に示すミッション決定用テーブルに設定されている各判定値にもとづいて、ミッション演出を開始するか否か、および開始するミッションを決定する(ステップS820D)。そして、演出制御用CPU101は、ミッション演出を開始する場合に(ステップS820EのY)、開始するミッション演出に応じたミッションフラグをセットする(ステップS820F)。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS820Eの処理で、ミッション1のミッション演出を開始する場合にミッション1フラグをセットし、ミッション2のミッション演出を開始する場合にミッション2フラグをセットし、ミッション3のミッション演出を開始する場合にミッション3フラグをセットし、ミッション4のミッション演出を開始する場合にミッション4フラグをセットする。なお、演出制御用CPU101は、ステップS820Fの処理で、例えば、乱数を用いて、ミッション演出を開始するタイミングを決定し、決定したタイミングに応じたフラグをセットするように構成されていてもよい。ミッション演出を開始するタイミングとは、例えば、擬似連の演出中の1回目の再変動中や、2回目の再変動中等である。また、演出制御用CPU101は、ステップS820Fの処理で、例えば、乱数を用いて、ミッション演出を実行する期間(例えば、時間や、飾り図柄の変動回数等)を決定するように構成されていてもよい。そして、演出制御用CPU101は、決定した期間に応じた値をミッション演出実行期間タイマにセットする。
演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から、受信した変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS820H)。そして、演出制御用CPU101は、RAMの表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。演出制御用CPU101は、決定した飾り図柄の表示結果を示すデータをRAMの飾り図柄表示結果格納領域(保存領域)に格納する(ステップS822)。なお、表示結果特定コマンド格納領域には、コマンド解析処理において、受信した表示結果特定コマンドが格納されている。また、演出制御用CPU101は、飾り図柄の表示結果を決定するときに、左中右の停止図柄決定用乱数を抽出し、抽出した乱数値と最終停止図柄決定テーブルとを用いる。
演出制御用CPU101は、ステップS820Hの処理で変動パターンコマンド格納領域から読み出した変動パターンコマンドが擬似連の変動パターンコマンドである場合(具体的には、変動パターン4,5,6,8,9,10,18のいずれかである場合。図10参照。)、ステップS821の処理で表示結果特定コマンド格納領域から読み出した表示結果特定コマンドにもとづいて、確変大当りであるか否か判断する(ステップS823のY,S824)。
演出制御用CPU101は、確変大当りであると判断した場合に(ステップS824のY)、ミッション1フラグがセットされているか否か確認する(ステップS825)。そして、ミッション1フラグがセットされている場合に(ステップS825のY)、仮停止回数に応じて、仮停止図柄を決定する(ステップS826)。
具体的には、例えば、仮停止回数が1回であり、ミッション1フラグがセットされている場合に、演出制御用CPU101は、例えば、左図柄が「1」であり右図柄が「2」である飾り図柄の組み合わせを第1仮停止図柄に決定する。また、第1仮停止図柄の表示後の再変動中に、演出表示装置9に、ミッション1のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。本例では、確変大当りに決定されているので最終停止図柄の左図柄は「1」であり、ミッション1のミッション演出は左図柄および右図柄の停止図柄に「1」を導出表示させることを大当りの条件とする演出である。よって、ミッションを達成しないはずれ図柄(例えば、左図柄が「1」であり右図柄が「2」である飾り図柄の組み合わせ)が擬似連の演出中に仮停止され、その後の再変動中に、演出表示装置9に、ミッション1のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示され、停止図柄として、ミッションを達成する図柄(左図柄および右図柄が「1」)である確変大当り図柄が導出表示される。つまり、はずれ図柄が仮停止図柄として演出表示装置9に表示された後に、ミッション演出が開始されたことが報知され、その後、ミッションを達成し、大当りであることが報知されるので、通常時に期待できないミッション演出について大当りの期待をもって遊技ができるようになり、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS824の処理で、確変大当りでないと判断した場合(ステップS824のN)、またはステップS825の処理で、ミッション1フラグがセットされていないことを確認した場合に(ステップS825のN)、仮停止回数に応じて仮停止図柄決定用乱数を抽出する(ステップS827)。具体的には、仮停止回数が1回の場合には第1仮停止図柄決定用の乱数を抽出し、仮停止回数が2回の場合には第1仮停止図柄決定用の乱数、および第2仮停止図柄決定用の乱数を抽出し、仮停止回数が3回の場合には第1仮停止図柄決定用の乱数、第2仮停止図柄決定用の乱数および第3仮停止図柄決定用の乱数を抽出する。
そして、演出制御用CPU101は、抽出した第1仮停止図柄決定用の乱数、第2仮停止図柄決定用の乱数および第3仮停止図柄決定用の乱数に一致する判定値(仮停止図柄決定テーブルに設定されている判定値)に対応するチャンス目およびはずれ目から、第1仮停止図柄、第2仮停止図柄および第3仮停止図柄を決定する(ステップS828)。なお、2回以上再変動を行う場合に、はずれ目が一旦停止表示され、その後、当該はずれ目の一部の飾り図柄が再び変動して第1仮停止図柄に決定されたチャンス目で仮停止される場合もある。従って、はずれ目で一旦停止表示された後に再度の可変表示によってチャンス目で停止させ、擬似連を継続させることで、はずれ目で一旦停止表示されたことにより低下した遊技者の遊技興趣を遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU101は、ミッション2フラグ、ミッション3フラグまたはミッション4フラグがセットされており(ステップS829のY)、大当りである場合に(ステップS830のY)、仮停止回数、およびセットされているミッションフラグに応じて、ミッションを達成するリーチ演出または予告演出を実行することに決定する(ステップS831A)。具体的には、例えば、ミッション2フラグがセットされている場合には、1回目の仮停止図柄の表示後の飾り図柄の再変動中に、ミッション2のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、所定のキャラクタが演出表示装置9に表示されるリーチ演出を実行することに決定する。また、ミッション3フラグがセットされている場合には、1回目の仮停止図柄の表示後の飾り図柄の再変動中に、ミッション3のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、予め決められたキャラクタが演出表示装置9に表示される予告演出を実行することに決定する。また、ミッション4フラグがセットされている場合には、仮停止回数に応じてステップ3(ステップアップ予告のうち、第3段階のステップアップ予告)まで順に予告演出を実行することに決定する。すなわち、仮停止回数が3回である場合に、1回目に仮停止した後の飾り図柄の再変動中に、ミッション4のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、第1段階のステップアップ予告を実行し、2回目に仮停止した後の飾り図柄の変動中に第2段階のステップアップ予告を実行し、最終停止図柄を導出表示する飾り図柄の変動中に第3段階のステップアップ予告を実行することに決定する。また、例えば、仮停止回数が1回である場合に、1回目に仮停止した後の飾り図柄の変動中に、ミッション4のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させ、第1段階のステップアップ予告、第2段階のステップアップ予告および第3段階のステップアップ予告を実行することに決定する。
また、演出制御用CPU101は、ミッション2フラグ、ミッション3フラグまたはミッション4フラグがセットされており(ステップS829のN)、大当りでない場合に(ステップS830のN)、仮停止回数、およびセットされているミッションフラグに応じて、ミッションを達成しないリーチ演出または予告演出を実行することに決定する(ステップS831B)。具体的には、例えば、仮停止回数1回で、ミッション2フラグがセットされている場合には、1回目の仮停止図柄の表示後の飾り図柄の再変動中に、ミッション2のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、所定のキャラクタが演出表示装置9に表示されないリーチ演出を実行することに決定する。また、ミッション3フラグがセットされている場合には、1回目の仮停止図柄の表示後の飾り図柄の再変動中に、ミッション3のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、予め決められたキャラクタが演出表示装置9に表示されない予告演出を実行することに決定する。また、ミッション4フラグがセットされている場合には、仮停止回数に応じてステップ3(ステップアップ予告のうち、第3段階のステップアップ予告)まで順に予告演出を実行することに決定する。すなわち、仮停止回数が3回である場合に、1回目に仮停止した後の飾り図柄の再変動中に、ミッション4のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させることに決定する。そして、当該再変動中(仮停止回数に応じて、その後の再変動中であってもよい)に、第1段階のステップアップ予告を実行し、2回目に仮停止した後の飾り図柄の変動中に第2段階のステップアップ予告を実行し、最終停止図柄を導出表示する飾り図柄の変動中に再度第2段階のステップアップ予告を実行することに決定する。また、例えば、仮停止回数が1回である場合に、1回目に仮停止した後の飾り図柄の変動中に、ミッション4のミッション演出が開始されたことを示す画面を表示させ、第1段階のステップアップ予告および第2段階のステップアップ予告を実行することに決定する。
図49は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78(具体的には、可動部材78を動かすモータ86)を制御する。
図49に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、図50に示すように、各演出制御パターンに応じて用意されている。また、図50には示されていないが、大当り遊技中の演出もプロセステーブルを用いて実行される。すなわち、ROMには、大当り遊技中の演出内容を示すプロセスデータ等が設定されたプロセステーブルも格納されている。
図51は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、および可動部材78を制御する処理を繰り返すことによって、1回の飾り図柄の変動、および変動中の演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS832の処理で、ステップS826,S828,S831AまたはS831Bの処理で決定した演出内容に応じたプロセステーブルを選択する。つまり、ステップS832の処理では、ミッション演出を実行するか否か、およびミッション演出を実行する場合には実行するミッション演出の内容に応じたプロセステーブルが選択される。なお、ステップS820Fの処理で、ミッション演出を開始するタイミングに応じたフラグがセットされるように構成されている場合には、セットされている当該フラグに応じたタイミングで、ミッション演出が開始されたことを示す画面を演出表示装置9に表示させるプロセステーブルが選択される。演出制御用CPU101は、ステップS823の処理で選択したプロセステーブルにおける演出実行データ1(プロセスデータ1)に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78を動かすモータ86)の制御を実行する(ステップS835)。例えば、画像表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS836)。
次いで、演出制御用CPU101は、保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示(保留記憶表示部18cにおける表示)を縮小する制御を行う(図19(B)等参照)。保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示とは、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示(最大4個の表示)において、保留記憶数保存領域に保存されているデータがn(nは、1〜4のいずれか)である場合のn番目の表示(左からn番目の表示)である。また、保留縮小中タイマに、保留記憶の表示を縮小制御する期間を示すt1(図18参照:例えば2秒)を設定する(ステップS837)。さらに、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンが擬似連変動の変動パターンである場合には、第2表示態様変更待ちタイマに、3回目の再変動における所定演出(図18参照)を開始するまでの時間であるt2に相当する値を設定する(ステップS838)。第2表示態様変更待ちタイマは、所定演出の開始時点、すなわち、保留記憶表示部18cの1つの保留表示を第1表示態様から第2表示態様に変更する時点までの時間を決めるためのタイマに相当する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS839)。
図52は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS840)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS841)。
ミッションフラグがセットされている場合には(ステップS842のY)、ミッション演出中か否か確認する。なお、ミッション演出中か否かは、プロセスタイマの値で判断することができる。そして、ミッション演出中でないと判断した場合に(ステップS842AのN)、ミッション演出開始タイミングであるか否か確認する。ミッション演出開始タイミングとは、例えば、飾り図柄の1回目の仮停止後の再変動開始時であり、プロセスタイマの値で判断することができる。そして、演出制御用CPU101は、ミッション演出開始タイミングであると判断した場合に(ステップS842CのY)、ミッション演出実行期間タイマをスタートさせ(ステップS842D)、ステップS862の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ミッション演出中であると判断した場合に(ステップS842BのY)、ミッション演出実行期間タイマの値を1減算する(ステップS843)。そして、ミッション演出実行期間タイマがタイムアウトした場合(値が0になった場合)には(ステップS844のY)、ミッション演出終了の報知画像を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS845)。また、ミッションフラグをリセットし(ステップS846)、ステップS862に移行する。なお、ミッション演出終了の報知画像は、飾り図柄の変動が終了した後に表示されてもよい。
ステップS862の処理では、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS863)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS864)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS865)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS866)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS868)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS867)、ステップS868に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図53は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878A)、セットされていればミッションフラグをリセットし(ステップS878B)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図26参照)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図26参照)は、「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
図54および図55は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(ステップS707)を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている保留記憶数保存領域のデータが、保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS901)。保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、ステップS904に移行する。
保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時には、ステップS701の初期化処理によって、保留記憶数カウンタの値は0になっている。
保留記憶数保存領域のデータが保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、保留記憶表示部18cにおける丸印の表示個数を1増やす(ステップS902)。また、保留記憶数保存領域のデータを、保留記憶数カウンタにセットする(ステップS903)。なお、演出制御用CPU101は、第1表示態様(具体的には、縮小されていないサイズ)で、増やされた丸印を表示する。
ステップS904では、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動中であるか否か確認する。飾り図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値によって確認される。飾り図柄の変動中でなければ、処理を終了する。
飾り図柄の変動中であれば、3回目の再変動における所定演出(図18参照)の開始時点を決めるための第1表示態様変更待ちタイマが動作中であるか否か確認する(ステップS905)。第1表示態様変更待ちタイマが動作中であれば、第1表示態様変更待ちタイマの値を1減らす(ステップS906)。そして、第1表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている(値が0になっている)か否か確認する(ステップS907)。第1表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている場合には、演出制御用CPU101は、保留記憶数保存領域に保存されているデータに応じた保留記憶の表示を縮小する制御を行う(ステップS908:図20(K)等参照)。また、擬似連保留縮小中タイマに、3回目の再変動演出において保留記憶の表示を縮小制御する期間を示すt1(図18参照:例えば2秒)を設定する(ステップS909)。
次に、演出制御用CPU101は、保留縮小中タイマが動作中であるか否か確認する(ステップS911)。保留縮小中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。また、保留縮小中タイマは図46に示された飾り図柄変動開始処理におけるステップS837の処理で設定されている。保留縮小中タイマが動作中でない場合には、ステップS921に移行する。
保留縮小中タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、保留縮小中タイマの値を1減らす(ステップS912)。そして、保留縮小中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS913)、保留記憶表示部18cにおける縮小されている保留記憶の表示を消去する制御を行う(ステップS914)。
保留縮小中タイマがタイムアウトしていない場合には、保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合には、縮小されている保留記憶の表示をさらに縮小する制御を行う(ステップS915)。
保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合とは、例えば、タイマの値が250(0.5秒に相当)減ったことを確認したということである。ステップS915の処理を実行することによって、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示は、段階的にではあるが、徐々に縮小されることになる。
ステップS921では、演出制御用CPU101は、擬似連保留縮小中タイマが動作中であるか否か確認する。擬似連保留縮小中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。擬似連保留縮小中タイマが動作中でない場合には、処理を終了する。
擬似連保留縮小中タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、擬似連保留縮小中タイマの値を1減らす(ステップS922)。そして、擬似連保留縮小中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS923)、縮小されている保留記憶の表示を元に戻す制御を行う(ステップS924)。すなわち、保留記憶表示部18cの表示態様は、図20(L)に示すように、元の態様(変動開始時の態様:この例では、変動開始時の表示のサイズと同サイズ)に戻される。また、演出制御用CPU101は、モータ86を駆動して可動部材78を動作させるとともに(ステップS925)、スピーカ27から、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされるように制御する(ステップS926)。従って、図20(L)に示すように、可動部材78が動作するとともに、スピーカ27から、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされる。
なお、図20(I)に示された可動部材78の動作は、プロセステーブル中のプロセスデータに従って制御されるが、図20(L)に示された可動部材78の動作は、ステップS925の処理によって制御される。
擬似連保留縮小中タイマがタイムアウトしていない場合には、擬似連保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合には、縮小されている保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示をさらに縮小する制御を行う(ステップS927)。
擬似連保留縮小中タイマの値が所定値減ったことを確認した場合とは、例えば、タイマの値が250(0.5秒に相当)減ったことを確認したということである。ステップS927の処理を実行することによって、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示は、段階的にではあるが、徐々に縮小されることになる。
以上に説明したように、この実施の形態では、保留表示を第1表示態様で保留記憶表示部18cに表示させ、飾り図柄の変動開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更した後、保留表示を消去し、飾り図柄の変動における仮停止後の再変動の開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変更した後第1表示態様に戻すので、保留記憶表示部18cにおける所定の表示態様による表示演出から元の表示態様に戻る際に、再変動演出がなされていることを遊技者に気付かせることができ、再変動演出による演出効果を向上させて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、擬似連演出を含む変動パターンにおいて、常に所定演出(第2表示態様の演出)が実行されるように構成されているが、所定演出が実行されない場合があってもよい。そのように構成する場合には、例えば、乱数を用いて所定演出を実行するか否か決定すればよい。
また、この実施の形態では、所定演出は3回目に再変動時に実行されているが、他の回の再変動時に実行されてもよいし、任意の複数回の再変動時に実行されてもよいし、全ての回の再変動時に実行されてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶表示部18cの表示は右側から減らされているが、左側から減らされていくように表示がなされてもよい。また、この実施の形態では、飾り図柄の変動が開始されるときに、図19(B),(C)に例示されたように、保留表示の表示態様が徐々に縮小される所定演出が実行された後に保留表示が消去される演出が常に実行されるが、そのような演出は、常には実行されなくてもよい。すなわち、飾り図柄の変動が開始されるときに、そのような演出が実行される場合があったり、実行されない場合があったりしてもよい。なお、飾り図柄の変動が開始されるときに、所定演出が実行される場合があったり、実行されない場合があったりしてもよいことは第2の実施の形態についても同様である(第2の実施の形態では、明度の低下がなされる場合があったり、なされない場合があったりしてもよい。)。
また、この実施の形態では、所定演出として、保留記憶の表示態様が徐々に縮小される演出が実行されたが、保留記憶の表示態様が徐々に薄くなる(例えば、徐々に透明に近づく)ように表示演出がなされ、その後に消去されるようにしてもよい。その場合に、薄くなる速度として複数種類の速度を用いるようにしてもよい。複数種類の速度を用いる場合には、大当りになる信頼度に応じて速度を変えるようにしてもよい。なお、複数種類の速度を用いてもよいことは、第2の実施の形態についても同様である(第2の実施の形態では、明度低下の速度)。
図56および図57は、演出表示装置9で実行されるミッション演出の例を示す説明図である。図56に示す例では、演出表示装置9は、可変表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立した場合に、飾り図柄の可変表示を開始する(図56(ア),(イ)参照)。
そして、擬似連の変動パターンに決定された場合に、仮停止図柄を仮停止して表示させる(図56(ウ)参照)。そして、演出表示装置9には、飾り図柄の仮停止後の再変動中に、ミッション演出が開始されたことを示す画面が表示される。本例では、ミッション2フラグがセットされている場合に、ミッション2のミッション演出が開始されたことを示す画面が表示され(図56(エ)参照)、ミッション3フラグがセットされている場合に、ミッション3のミッション演出が開始されたことを示す画面が表示され(図56(オ)参照)、ミッション1フラグがセットされている場合に、ミッション1のミッション演出が開始されたことを示す画面が表示され(図56(カ)参照)、ミッション4フラグがセットされている場合に、ミッション4のミッション演出が開始されたことを示す画面が表示される。
そして、ミッション2フラグがセットされている場合に、ミッション2のミッション演出が開始されたことを示す画面の表示継続中に飾り図柄の再変動が開始され(図57(A1)参照)、所定のキャラクタが表示されるリーチ演出(本例ではリーチBの演出)が実行され(図57(A2)参照)、ミッションを達成したことを示す画面が表示され(図57(A3)参照)、大当り図柄が導出表示される(図57(A4)参照)。
また、ミッション3フラグがセットされている場合に、ミッション3のミッション演出が開始されたことを示す画面の表示継続中に飾り図柄の再変動が開始され(図56(オ)参照)、予め決められたキャラクタが表示される予告演出(本例では予告Aの演出)が実行され(図57(B1)参照)、ミッションを達成したことを示す画面が表示され(図57(B2)参照)、リーチ演出が実行され(図57(B3)参照)、大当り図柄が導出表示される(図57(B4)参照)。
ミッション1フラグがセットされている場合であって、仮停止回数が1回の変動パターンに決定されている場合に、ミッション1のミッション演出が開始されたことを示す画面の表示継続中に飾り図柄の再変動が開始され、ミッションを達成したことを示すリーチ演出(本例では左図柄および右図柄が「1」であるリーチ演出)が実行され(図57(C1)参照)、ミッションを達成したことを示す画面が表示され(図57(C2)参照)、大当り図柄が導出表示される(図57(C3)参照)。
ミッション1フラグがセットされている場合であって、仮停止回数が2回の変動パターンに決定されている場合に、ミッション1のミッション演出が開始されたことを示す画面の表示継続中に飾り図柄の再変動が開始され、ミッションを達成しなかったことを示すリーチ演出(本例では左図柄および右図柄が「2」であるリーチ演出)が実行され(図57(D1)参照)、仮停止図柄としてはずれ図柄が表示され(図57(D2)参照)、遊技者の遊技興趣が低下する。その後、飾り図柄の再変動が開始され(図57(D3)参照)、ミッションを達成したことを示すリーチ演出(本例では左図柄および右図柄が「1」であるリーチ演出)が実行され(図57(D4)参照)、ミッションを達成したことを示す画面が表示され(図57(D5)参照)、大当り図柄が導出表示されることで(図57(D6)参照)、一度はずれ図柄で停止され、低下した遊技興趣を向上させることができる。
なお、ミッション演出は、1回の飾り図柄の変動で終了するように構成されていてもよい。また、送信された変動パターンコマンドにもとづいてミッション演出が実行されるように構成されていてもよい。
実施の形態2.
上記の実施の形態では、擬似連演出等において、保留記憶表示部18cにおける保留記憶の表示が制御されたが、特別図柄保留記憶表示器18における保留記憶の表示を制御するようにしてもよい。図58は、擬似連演出等において特別図柄保留記憶表示器18における保留記憶の表示を制御する第2の実施の形態でのパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図1に示されたパチンコ遊技機1と異なるのは、演出表示装置9において、保留記憶表示部18cの表示がなされないことである。
この実施の形態でも、擬似連のパターンとして、図16に示されたような擬似連Aのパターン、擬似連Bのパターン、および擬似連Aのパターンと擬似連Bのパターンとが組合わされた擬似連Cのパターンが用いられる。
図59のタイミング図に示すように、擬似連の演出(再変動演出)が行われる場合に、飾り図柄の変動が開始されたときに、特別図柄保留記憶表示器18に表示されている保留記憶の表示態様が変化する。すなわち、所定期間(期間t1)に亘って保留記憶の表示態様が徐々に暗くされる所定演出(第2表示態様の演出)が実行され、所定期間が経過すると、保留記憶は消去される。
また、2回目の再変動が行われているときに、演出表示装置9に報知画像が表示されることがある。報知画像は、さらに再変動が行われること(擬似連変動に伴う演出である擬似連演出が継続すること)を遊技者が認識可能な画像である。また、2回目の再変動が行われているときに、可変表示開始時の所定演出と同様の演出が実行される。なお、この場合には、所定演出が終了したときに、保留記憶の表示態様は、飾り図柄の変動開始時の表示態様に戻される。この例では、保留記憶の明るさが元の明るさに戻される。さらに、所定演出が終了するときに、可動部材78が動作し、かつ、スピーカ27から、所定演出の終了に対応する報知音が出力される。
なお、図59において、t2は、変動開始時から、2回目の再変動が行われているときの所定演出の開始時までの時間、すなわち、特別図柄保留記憶表示器18における1つの保留表示を第1表示態様から第2表示態様に変更する時点までの時間を示す。
また、飾り図柄の変動が開始されたときに実行される所定演出は、擬似連演出を伴わない変動パターンによる表示演出が開始されたときにも実行されることがある。
図60,図61には、飾り図柄の左中右図柄が停止している状態(図60(A)参照)から擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動(図60(B),(C)参照)が実行されて最終停止図柄が導出表示された(図60(D)参照)後、すなわち、擬似連演出を伴わない変動パターンによる飾り図柄の変動が1回実行された後、擬似連Bのパターンによる擬似連演出(図16(B)参照)が実行される状態が示されている。なお、図60(B)には、特別図柄保留記憶表示器18に表示されている保留記憶について所定演出が実行されていることが示され、その後、図60(C)に示すように、保留記憶数が1減らされて特別図柄保留記憶表示器18の表示が1減る。具体的には、保留記憶数が4であって、4番目(最も右)の保留記憶について所定演出が実行されている。図60(B)には、4番目の保留記憶について所定演出が実行されているが、所定演出は、保留記憶数に応じた保留記憶について実行される。すなわち、例えば、保留記憶数が3であれば、3番目の保留記憶について実行されるということである。
図60(E),(F)には、擬似連演出を伴う変動パターン(擬似連変動パターン)における初回変動が実行されている様子が示されている。初回変動では、図60(E)に示すように、特別図柄保留記憶表示器18に表示されている保留記憶について所定演出が実行される。その後、図60(F)に示すように、保留記憶数が1減らされて特別図柄保留記憶表示器18の表示が1減る。また、飾り図柄の左中右図柄が仮停止した(図61(G)参照)後、2回目の再変動(初回変動を1回目とする。)が実行されることが示されている(図61(H),(I)参照)。また、2回目の再変動では、図61(H)に示すように、特別図柄保留記憶表示器18に表示されている保留記憶について所定演出が実行される。
初回変動の場合(図60(F)参照)とは異なり、2回目の再変動では、特別図柄保留記憶表示器18の表示が減らされることはない。保留記憶数は1回の変動につき1減らされるが、初回変動時に既に減らされているからである。従って、特別図柄保留記憶表示器18の表示態様は、図61(I)に示すように、元の態様(変動開始時の態様:この例では、変動開始時の明るさ)に戻される。そのときに、図61(I)に示すように、可動部材78が動作するとともに、スピーカ27から、特別図柄保留記憶表示器18の表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされる。
次いで、飾り図柄の左中右図柄が2回目に仮停止した(図61(J)参照)後、3回目の再変動(初回変動を1回目とする。)が実行されることが示されている(図61(K)参照)。
図62は、この実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるCPU56が実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。図5に示された第1の実施の形態におけるタイマ割込処理と異なる点は、特別図柄保留記憶表示器18における表示の明度制御(調光制御)を行う保留記憶表示制御処理(ステップS33A)が追加されていることである。タイマ割込処理におけるその他の制御は、第1の実施の形態における制御と同じである。
図63,図64は、この実施の形態におけるタイマ割込処理における保留記憶表示制御処理(ステップS33A)を示すフローチャートである。なお、図63,図64において、図54,図55における処理と同様の処理には同じ符号が付されているが、図54,図55に示された第1の実施の形態における保留記憶表示制御処理は、演出制御用CPU101によって実行されるのに対して、図63,図64に示す第2の実施の形態における保留記憶表示制御処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるCPU56によって実行される。
図63,図64に示す保留記憶表示制御処理において、CPU56は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(ステップS904)。特別図柄の変動中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値によって確認される。特別図柄の変動中でなければ、処理を終了する。なお、特別図柄の変動中であるということは、飾り図柄の変動中であるということでもある。
特別図柄の変動中であれば、2回目の再変動における所定演出(図59参照)の開始時点を決めるための第1表示態様変更待ちタイマが動作中であるか否か確認する(ステップS905)。なお、第1表示態様変更待ちタイマは、例えば、特別図柄プロセス処理において特別図柄の変動を開始するとき(図32におけるステップS106参照)に設定される。第2表示態様変更待ちタイマに設定される値は、図59に示すt2に相当する値である。
第1表示態様変更待ちタイマが動作中であれば、第1表示態様変更待ちタイマの値を1減らす(ステップS906)。そして、第1表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている(値が0になっている)か否か確認する(ステップS907)。第1表示態様変更待ちタイマがタイムアウトしている場合には、CPU56は、保留記憶数カウンタの値に応じた保留記憶の表示を暗くする制御を行う(ステップS908A:図60(E)等参照)。また、擬似連保留明度制御中タイマに、2回目の再変動演出において保留記憶の表示を明度制御(調光制御)する期間を示すt1(図59参照:例えば2秒)を設定する(ステップS909A)。
次に、CPU56は、保留明度制御中タイマが動作中であるか否か確認する(ステップS911A)。保留明度制御中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。また、保留明度制御中タイマは、例えば、特別図柄プロセス処理において特別図柄の変動を開始するとき(図32におけるステップS106参照)に設定される。従って、この実施の形態では、例えば、特別図柄の変動を開始するときに、保留記憶数カウンタの値に応じた保留記憶の表示を暗くする制御を行う。保留明度制御中タイマが動作中でない場合には、ステップS921Aに移行する。
保留明度制御中タイマが動作中である場合には、CPU56は、保留縮小中タイマの値を1減らす(ステップS912A)。そして、保留明度制御中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS913A)、特別図柄保留記憶表示器18における暗くされている保留記憶の表示を消去する制御を行う(ステップS914A)。
保留明度制御中タイマがタイムアウトしていない場合には、暗くされている保留記憶の表示をさらに暗くするために保留記憶明度制御処理を行う(ステップS915A)。
ステップS921Aでは、CPU56は、擬似連保留明度制御中タイマが動作中であるか否か確認する。擬似連保留明度制御中タイマが動作中であるか否かは、タイマの値が0でない(0でなければ動作中)か否かによって確認される。擬似連保留明度制御中タイマが動作中でない場合には、処理を終了する。
擬似連保留明度制御中タイマが動作中である場合には、CPU56は、擬似連保留明度制御中タイマの値を1減らす(ステップS922A)。そして、擬似連保留明度制御中タイマがタイムアウトした場合には(ステップS923A)、暗くされている保留記憶の表示を元に戻す制御を行う(ステップS924A)。すなわち、特別図柄保留記憶表示器18の表示態様は、図61(I)に示すように、元の態様(変動開始時の態様すなわち第1表示態様:この例では、変動開始時の表示の明るさと同じ明るさ)に戻される。
擬似連保留明度制御中タイマがタイムアウトしていない場合には、暗くされている特別図柄保留記憶表示器18における保留記憶の表示をさらに暗くするために保留記憶明度制御処理を行う(ステップS927A)。
図65は、この実施の形態における特別図柄保留記憶表示器18の構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、特別図柄保留記憶表示器18として、4つのランプ(白熱灯など)191〜194を有するものを用いる。それぞれのランプ191〜194は、保留表示のそれぞれに対応する。
また、それぞれのランプは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から制御可能な電圧変換部181〜184に接続されている。電圧変換部181〜184は、例えば可変抵抗器であり、抵抗値が増加すると、ランプ191〜194に印加される電圧が低下するので、ランプ191〜194は暗くなる。
図66は、ステップS915A,S927Aの保留記憶明度制御処理を示すフローチャートである。保留記憶明度制御処理において、CPU56は、保留明度制御タイマまたは擬似連保留明度制御タイマが動作中であるか否か確認する(ステップS941)。保留明度制御タイマまたは擬似連保留明度制御タイマが動作中である場合には、保留明度制御タイマまたは擬似連保留明度制御タイマの値が所定値減ったか否か確認する(ステップS942)。所定値減ったことを確認した場合には、暗くされている保留記憶の表示をさらに暗くする制御を行う(ステップS943)。具体的には、RAM55に記憶されている電圧制御値(前回調光制御がなされたときに電圧変換部に出力された値)よりも1段低い電圧制御値を、制御対象のランプに接続されている電圧変換部に出力するとともに(ステップS943)。出力した電圧制御値をRAM55に記憶する(ステップS944)。なお、1段低い電圧制御値とは、ランプの明るさを1段低くするための値であるが、具体的には、電圧変換部181〜184が可変抵抗器で構成されている場合には、可変抵抗器の抵抗値を1段上げるような値である。また、「1段」とは、あらかじめ決められている数段階の明度における1段階暗い明度に相当する値である。
また、保留明度制御タイマまたは擬似連保留明度制御タイマの値が所定値減ったことを確認した場合とは、例えば、タイマの値が250(0.5秒に相当)減ったことを確認したということである。ステップS943の処理を実行することによって、特別図柄保留記憶表示器18における保留記憶の表示は、段階的にではあるが、徐々に暗くなることになる。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、図54,図55に示された保留記憶表示制御処理を実行する必要はないが、CPU56がステップS924Aの処理で特別図柄保留記憶表示器18の表示態様を元の態様に戻したタイミングで(図61(I)参照)、可動部材78を動作させるとともにスピーカ27から所定の音を出力させるために、モータ86を駆動して可動部材78を動作させるとともに(ステップS925)、スピーカ27から、保留記憶表示部18cの表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされるように制御する処理(ステップS926)については実行する。従って、演出制御用CPU101の制御によって、図61(I)に示すように、可動部材78が動作するとともに、スピーカ27から、特別図柄保留記憶表示器18の表示態様が元の態様に戻ったことに対応する音出力がなされる。
また、この実施の形態では、特別図柄保留記憶表示器18として白熱灯などのランプを用いたが、第1の実施の形態の場合と同様にLEDを用いてもよい。LEDを用いる場合には、たとえばPWM制御方式(LEDに通電される時間と非通電の時間とを制御する方式)によって、調光制御が実行される。
また、この実施の形態では、所定演出(この例では、保留記憶の表示態様が徐々に暗くされる演出)は2回目に再変動時に実行されているが、他の回の再変動時に実行されてもよいし、任意の複数回の再変動時に実行されてもよいし、全ての回の再変動時に実行されてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、所定演出(第2表示態様の演出に相当)として、保留記憶表示部18cの保留表示(最大4)の1つの保留記憶を、所定演出が行われていない場合の通常時の表示サイズ(第1表示態様に相当)から徐々に縮小する(第2表示態様に相当)ような演出、または、保留記憶表示部18cの保留表示(最大4)の1つの保留記憶を、所定演出が行われていない場合の通常時の明度(第1表示態様に相当)から徐々に明度が低下する(第2表示態様に相当)ような演出を例にしたが、所定演出は、それらに限られず、遊技者に、保留記憶表示部18cの保留表示の通常時の態様とは異なる態様で表示されていることを視認させることができるのであれば、他の態様の演出を行ってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
なお、ミッション中でないときに、擬似連の演出が実行されるとともにミッション演出が開始される場合であって、大当りとすることが決定された場合に、他の場合とは異なるミッション演出を実行して演出の幅を広げ、遊技者の遊技興趣を向上させるように構成されていてもよい。
なお、以上に述べた各実施の形態では、飾り図柄の仮停止後の再可変表示として、全ての飾り図柄を可変表示させるように構成されているが、一部の飾り図柄を再可変表示させるように構成されていてもよい。図67は、一部の飾り図柄を再可変表示させる例を示す説明図である。
図67(A)に示す状態で、可変表示の開始条件が成立すると、全ての飾り図柄が可変表示される(図67(B)参照)。その後、各飾り図柄が仮停止し(図
67(C)参照)、一部の飾り図柄として中図柄と右図柄とが再可変表示されてから停止表示される(図67(D)参照)。
そのように構成された場合には、一度はずれ図柄が仮停止表示された場合に、その後の一部の飾り図柄の再可変表示により、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。なお、図67には、「滑り」の場合が例示されているが、「擬似連」の場合に、仮停止後に一部の飾り図柄が再可変表示されるように構成されていてもよい。
なお、本発明による遊技機の他の実施の形態として、可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)を可変表示する可変表示部(例えば、図柄表示エリア9L、9C、9R)を複数有する可変表示手段(例えば、演出表示装置9)を備え、可変表示部における識別情報の組み合わせの表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて、特定遊技状態に制御するか否かを、可変表示の表示結果を導出表示する前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS62の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、あらかじめ定められた複数種類の識別情報の可変表示パターン(例えば、変動パターン)の中から1つの可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS83,S100C,S100D,S100G,S100J,S103,S104の処理を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターンにもとづいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS832〜S835およびステップS863〜S865の処理を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(例えば、「擬似連」の演出を含む変動パターン)にもとづいて、一の開始条件の成立による識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる識別情報を全ての可変表示部で仮停止させた後に全ての可変表示部の識別情報について可変表示を再度実行する全識別情報再変動を1回または複数回実行する(例えば、図56(ウ)に示す仮停止後に、図56(エ),(オ),(カ)に示すように全ての識別情報を再変動させ、さらに、図57(D2)に示す仮停止後に、図57(D3)に示すように全ての識別情報を再変動させる)再可変表示制御手段(例えば、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、「擬似連」の演出を含む変動パターンにもとづいて、ステップS832〜S835およびステップS863〜S865の処理を実行する部分)と、特定遊技状態に制御するための条件として、特定表示結果と異なる条件(例えば、所定の飾り図柄によるリーチ演出を実行させること)を識別情報の複数回の可変表示に亘って遊技者に提示し(例えば、図56(カ),図57(D1),(D2),(D3)に示す画面を演出表示装置9に表示させる)、事前決定手段によって特定遊技状態に制御すると決定されている場合に(例えば、ステップS824のY)、条件を満たす演出である条件充足演出(例えば、図57(D4)に示す演出)を実行する特殊演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS832〜S835,S863〜S865の処理を実行する部分)とを備え、特殊演出実行手段は、再可変表示制御手段によって全識別情報の仮停止および全識別情報再変動が実行される毎に、段階的に条件充足演出を実行することに近づいたかのような演出を実行可能(例えば、図56(カ)〜図56(D2)に示す変動時に、図56(D1)に示すリーチ演出を実行し、図56(D3)〜(D5)に示す再変動時に、図56(D4)に示すリーチ演出を実行可能)であるように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、条件充足演出を実行することに近づいたかのような演出が全識別情報再変動による演出の実行中に実行され、遊技者の特定遊技状態に制御されることへの期待感を上げることができる。
特殊演出実行手段によって提示される特定遊技状態に制御するための条件は、複数の可変表示部に導出表示される表示結果のうち一部の表示結果が所定の表示結果であること(例えば、図43に示すミッション1の条件)、または特定表示結果となる可能性があることを段階的に報知する段階的な演出(例えば、ステップ1、ステップ2およびステップ3の演出)のうち、所定の段階までの演出例えば、ステップ3の演出)を実行すること(例えば、図43に示すミッション4の条件)であってもよい。そのように構成された場合には、提示された特定遊技状態に制御するための条件が複数種類用意されているので、多様な演出を実行し、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
再可変表示制御手段が全識別情報再変動を1回または複数回実行することに対応して実行される再変動演出として、第1再変動演出(例えば、図16に示す擬似連Aのパターンの演出)と、該第1再変動演出と異なる態様の第2再変動演出(例えば、図16に示す擬似連Bのパターンの演出)と、第1再変動演出と第2再変動演出とが組み合わされた第3再変動演出(例えば、図16に示す擬似連Cのパターンの演出)とを実行可能な再変動演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、擬似連変動に応じたプロセステーブルを用いてステップS832〜S835,S863〜S865の処理を実行する部分)と、再変動演出として、第1再変動演出、第2再変動演出または第3再変動演出を選択する再変動演出選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、図12(A),(B),図15(A)に示すテーブルを用いてステップS104,S100D,S100Jの処理を実行する部分)とを備え、再変動演出選択手段は、事前決定手段が特定遊技状態に制御することに決定したときには、再変動演出として、第1再変動演出および第2再変動演出よりも高い割合で第3再変動演出を選択する(例えば、図12(B)に示すテーブルに対して、図12(A)に示すテーブルにおいて、擬似連Cの変動パターンが選択されやすい)ように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、実行される再変動演出の種類や、組み合わせによって特定遊技状態に制御されることの信頼度が異なるので、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
再可変表示制御手段は、所定の特殊表示結果(例えば、図25に示すチャンス目)および特定表示結果(例えば、大当り図柄)以外の識別情報の組み合わせ(例えば、図57(D2)に示す飾り図柄の組み合わせ)を仮停止させた後に、一部の可変表示部の識別情報(例えば、中図柄)について可変表示を再度実行し、所定の特殊表示結果となる識別情報の組み合わせを仮停止させるように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、所定の特殊表示結果以外の識別情報の組み合わせが仮停止されたことにより低下した遊技者の遊技興趣を再可変表示によって向上させることができる。
識別情報の可変表示状態を所定のリーチ状態とするか否かを決定するリーチ決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS95〜S98の処理を実行する部分)を備え、可変表示パターン決定手段は、リーチ決定手段によってリーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して(例えば、ステップS99のN)、可変表示パターンを、全識別情報再変動を実行するための非リーチ可変表示パターン(例えば、変動パターン18(図10参照))に決定可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS100Jの処理で、図15(A)に示すテーブルを参照して変動パターン18を選択する)ように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、リーチ演出を実行しない場合であっても、全識別情報再変動の演出を実行して、遊技者の遊技興趣を向上させることができる。
開始条件は始動条件(例えば、第1始動入賞口13への遊技球の入賞や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)の成立後に成立するものであり、成立した始動条件の数であって未だ開始条件が成立していない保留数を所定数を限度として記憶する保留記憶手段(例えば、保留数カウンタ)と、保留記憶手段が記憶している保留数分の保留表示を行う保留表示手段(例えば、特別図柄保留記憶表示器18や保留記憶表示部18c)と、保留表示手段における保留表示の表示態様を制御する保留表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図53,図54に示す保留記憶表示制御処理を実行する部分)とを備え、保留表示制御手段は、保留表示を第1表示態様で保留表示手段に表示させる第1表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS902の処理を実行する部分)と、識別情報の可変表示の開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から該第1表示態様とは異なる第2表示態様に変更した後、該保留表示を消去する保留表示消去制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS836,S837,S911〜S915の処理を実行する部分)と、識別情報の可変表示における仮停止後の全識別情報再変動の開始に対応して、いずれか1つの保留表示の表示態様を第1表示態様から第2表示態様に変更した後第1表示態様に戻す第2表示態様制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS908,S909,S923,S924,S927の処理を実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、保留表示手段における所定の表示態様による表示演出から元の表示態様に戻る際に、全識別情報再変動がなされていることを遊技者に気付かせることができ、全識別情報再変動による演出効果を向上させて遊技の興趣を向上させることができる。