JP5139321B2 - シミュレーションベースのフィードバックを有するディジタルpwmアンプ - Google Patents

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Description

本発明は一般的にはディジタル増幅器に関し、特に、フィードバックによってディジタルスイッチングパワーアンプにおける性能改善のためのシステムと方法に関する。
パルス幅変調(PWM)を用いる実用的なオーディオパワーアンプは、1960年代半ばから知られている。その年代のアンプにおいて、パルス列は、入力オーディオ信号と50kHz乃至200kHzの範囲の周波数を有する参照波形、一般的には三角波又は鋸波とを比較することによって生成された。前記比較は、マーク対スペース比が音声と同調して変化しながら、参照波形として同一周波数を有する2レベルの矩形波を与えた。矩形波は所望の電力レベルに増幅され、次いで矩形派の高周波成分のほとんどを序供するために受動ローパスフィルタをかけられ、スピーカのような負荷を駆動するために、音声に従う平均レベルを残した。
このようなアンプを「開ループ」で作動させる、すなわちフィードバックがない場合に最良の性能を得ることは可能ではあるが、アンプの性能は出力段及び電力供給の質に非常に依存しているので、それは費用のかかる解決策である。これらの依存性を軽減するために、1970年代及びそれ以降のトレンドが、フィードバックを組み込むことである。音声を三角波と比較するアンプ内にフィードバックを組み込むある単純な方法は、固定された三角波を、アンプのパワースイッチの出力に現れる実質上の矩形波を積分することにより得られる鋸波で置き換えることである。これがフィードバックを提供する効果的な手段であることが分析によって示されている。さらに、フィードバックがPWM自体にしっかりと統合されるので、フィードバックに典型的に関連する安定性の問題は生じない。
上述したアンプは大衆紙において時に「ディジタル」と呼ばれているが、我々はアナログとして述べるものとする。なぜならば、矩形波のエッジタイミングは音声に同調して連続的に変化するからである。我々はエッジタイミングが量子化されるアンプのために「ディジタル」という単語を指定するものとし、エッジタイミングはディジタル的に表現することができ、エッジは水晶発振器のような高精度、高周波数クロックによって生成されるパルスを計数することにより、生成することができる。この原理はSandlerによって提唱され[6]、ギガヘルツ領域内のクロック周波数に対する明白な要求が、オーバサンプリング及びノイズシェーピングの使用によって回避できることも実現した。この原理を用いたいくつかの商用製品が現在利用可能である(例えば、[3]参照)。
前記ディジタルの原理がPWM波形の生成に精度を持たせるが、典型的にはMOSFET(酸化金属シリコン電界効果トランジスタ)パワースイッチにより完成したパワーアンプは、本質的にアナログプロセスのままであり、それ自体、実在成分の振る舞いに対して脆弱である。「むだ時間の信号歪み」と呼ばれるスイッチングに関する歪みがあり、元のアナログPWMアンプと同様に電源に対する依存がある。フィードバック又はその他の保障がなければ、出力段のゲインは、供給電圧に正比例するであろう。これは廉価な非調整電源の使用を妨げ、システムを相対的な低性能に追い込んでいる。
ディジタルPWMアンプの出力段にフィードバックを適用するための試みが、先行技術においてなされている。そのような試みの1つが、PEDEC(PCT/DK98/00133)の原理に包含されており、比較的低レベルで動作する変調器がPWM波形を生成し、波形をパワースイッチに通す前に補正ユニットが波形のエッジを時間変更している。補正ユニットはエラー処理ユニットから制御信号を受信し、元の低レベルのPWM波形をパワースイッチの出力と比較する。パワースイッチに対する入力は、このように出力によって変調され、フィードバックループを生成している。
PEDECの原理はディジタル又はアナログPWMアンプに適用することができる。しかしながら、フィードバックはアナログであり、出力段に限られている ― 出力の質は低レベルのPWM波形の質(ジッタ特性を含む)によって必ず決められる。
先行技術の別のフィードバックの例は、米国特許第6,373,334号「Real Time Correction of a Digital PWM Amplifier」でMelansonによる公開である。再び、フィードバックは、低レベル方形波とパワースイッチの出力と比較することにより得られる。しかしながら、この案においては、補正がPWM変調器へフィードバックされないので、PEDECの案のように元のものと時間変更したものという、2つのPWM波形が存在しない。米国特許6,373,334号は、特定のタイプのPWM変調器にしっかりと統合されたフィードバックについて述べている。当該特許は、最終出力の質が低レベルPWM変調器の質によって制限されるという特性をPEDECにあやかっている。
アナログ(非PWM)アンプにおいて、最終出力から入力の近傍点までの少なくともいくつかのフィードバックをとることは通例である。これがディジタルPWMアンプで難しい実質的な理由はループ遅延である。特に出力がアナログで、入力と初期の処理がディジタルの場合、ADC(アナログ−ディジタルコンバータ)が、フィードバック経路に要求される。位相によっては、最終出力の質が直接的にADCの質に正比例する。しかし、現在利用可能な、十分な質のオーディオADCは、0乃至20kHzの音声範囲にわたる有意なフィードバックを提供するループの介在のために完全に過剰な遅延を有している。
ADC遅延が最小化された場合でさえ、実質的な安定性の問題は残っている。フィードバックループを安定化させることについての多数の文献があり、ボーデプロット、リード/遅延補償、入れ子型フィードバックループを用いている。その技術のほとんどが、定数ゲインを有する線形システムに適用され、十分な「ゲインマージン」又は「位相マージン」を許容する場合を除けば、非線形性やゲイン変化の扱い方についての、手本はほとんどない。
残念なことに、例えば10μsの遅延を含み、非線形性及びゲイン変化に対しロバストであるのに十分な「ゲインマージン」及び「位相マージン」を有するループは、20kHzでは有意なフィードバック度を提供しそうもない。「入れ子型フィードバック」は、一見したところでは、安定性を有する多量のフィードバックを提供できると思われる。しかし、試験上は、安定性は「条件付き」であることが分かっており、そのことはゲイン変化を受けやすいことを示し、フォワード経路のゲインの減少によってさえ、共振が発生しうる。従って、この技術は、非調整電源で作動することを要求されるPWMアンプでの使用に対し全く適さないであろう。
小さめの明白な問題は、パルス幅変調処理によって導入される本来の非線形性である。これは、一般的には高いオーディオ周波数での調和歪みを導くわずかな効果であると考えられている(例えば、全幅5kHzの基本周波数上の−70dBの第三高調波[3])。しかしながら、フィードバックループの設計は、周波数をうまくフィードバックにより効果的に制御される帯域外であると見なすものを要求する。384kHzのサンプリング及びスイッチング周波数でのディジタルPWMアンプの場合において、192kHzのナイキスト周波数までの周波数が理想的に考えられるべきである。192kHzでは、マーク対スペース比として100%での従来のPWM変調器のフォワードゲインはその全範囲で変化する。80kHzでさえ、フォワードゲインは20%で変調する。制御されることを所望される範囲の頂部上の2つのオクターブのみであるスペクトル部分のこのような変調は、安定化した電源で常に用いられるアンプに対してさえ、どの条件付安定フィードバックがどれほど「アグレッシブ」であるかを制限する。
いくつかの補正方法がPWM非線形性について知られている。[3]に示したように、あるストレートフォワードな方法は、音声帯域内にほぼ完全な非線形効果の打ち消しを果たす。しかしながら、フィードバック安定性がPWM非線形性を補正することによって改善されることが望まれる場合は、補正器はフィードバックループの内側に配置されなければならない。[3]の補正器が1サンプルの遅延(例えば、2.6μs)を有しているので、安定性の問題は既に悪くなっている。さらに、補正は音声帯域内でほぼ完全であるが、ナイキスト周波数近くでは一定した性能をなお提供しない。100%のゲイン変調を保障することは不可能だからである。
上述した困難性のゆえに、フォワードゲインのループ遅延、フィードバックを非線形性及び変化の問題を直接的に扱うディジタルPWMアンプに適用するためのロバストな方法のニーズがある。
本開示はフィードバックによってディジタルスイッチングパワーアンプの性能改善用のシステムと方法に割り当てられる。本発明の様々な実施例においては、ディジタルパルス幅変調(PWM)アンプ内の信号処理プラントによって行われる処理がシミュレートされ、シミュレーションがプラント周りのフィードバック用の土台として用いられている。
例示的な実施例において、ディジタルパルス幅変調(PWM)アンプは、信号処理プラントを含んでいる。入力音声信号を受信して処理するのに構成される信号処理プラントを含んでいる。アンプはプラントによる音声信号処理のモデルにすべく構成されるシミュレータを含んでいる。プラントとシミュレータの出力は減算器に供給され、その出力はフィードバックとして入力音声信号へ加算される。様々な実施例において、プラントは変調器、パワースイッチ、ノイズシェーパ、又は、その他のタイプのプラントからなる。プラントの入力がディジタルであり、出力がアナログである場合、アナログ−ディジタルコンバータ(ADC)を提供し、出力音声信号を減算器への入力用のディジタル信号に変換することができる。フィルタリングはADCの前又は後に実装することができ、オーバサンプリングADCである場合には、デシメータをADCの後に配置することができる。シミュレータは音声信号上で線形又は非線形処理を行うことができ、または、プラントをシミュレートするのに必要な場合、遅延を信号内に導入することができる。
ある実施例において、ディジタルパルス幅変調器及び出力を与えるパワースイッチで使用するスイッチングアンプは、変調器の、及び/又は、パワースイッチの動作をモデル化するシミュレータを用いて、及び、シミュレータの出力とパワースイッチの出力の間の差に依存して誤差信号を導く減算器を用いて提供される。パルス幅変調器に対する入力は、誤差信号に依存して導かれるフィードバック信号によって修飾される。
一実施例において、シミュレータはディジタルであり、変調器によって導かれる非線形性をモデル化している。
一実施例において、シミュレータはパルス幅変調器若しくはパワースイッチとそのドライバによって、又は、減算器の前にパワースイッチの出力を処理するのに用いられるADC又はその他の回路によって導入されるいかなる遅延もモデル化するであろう。
一実施例において、前記遅延のうちのいくつかを補償する進相器を提供するために、誤差信号は、フィルタ応答が動作周波数範囲より上に生じる実質的な最小位相フィルタによって、フィルタされている。
一実施例において、アンプは誤差信号を最小化するように作用する較正及び調節ユニットを含んでいる。好ましくは、減算器に対する2入力間のゲインの差が補償され、これは、典型的にはシミュレータの、又は、フィードバック経路のゲインを調節することによってなされる。いくつかの実施例においては、2経路間の遅延の差もモニタされ補償されるであろう。一般的には較正ユニットは誤差信号を受信し、誤差信号とフィードバックループに対する入力間のいかなる相関も検知し、その相関を減ずる調節を要求する。
一実施例において、フィードバックループは、動作周波数範囲にわたりパルス幅変調器の非線形性を実質的に補正する補正器を含んでいる。一般的には低遅延補正器は、最小位相である微小信号伝達関数を有している。好ましくは、アンプは、メインのフィードバックループの前に、低遅延補正器によって較正されていなかったパルス幅変調器の非線形効果を実質的に較正する予歪ユニットを含んでいる。いくつかの実施例においては、予歪ユニットへの入力は、フィードバック信号の低周波数要素によって修飾される。
別の実施例においては、スイッチングアンプは、低レベルPWM波形由来の信号と、信号がパワースイッチの出力由来の信号との間の差に反応するADCを含むフィードバック経路を用いて提供される。一般的には、ADCはオーバサンプリング型であり、アナログローパスフィルタが先行し、デシメータが後に続いている。一般的にフィードバック経路は、動作周波数範囲内でフィードバックループ内の遅延を較正するために、フィルタ応答が動作周波数範囲より上に生じるディジタルシェーピングフィルタを含んでいる。一般的には、フィードバックループは、動作周波数範囲にわたり、パルス幅変調器の非線形動作用の近似的な又は実質的な補正器を提供する低遅延補正器も含んでいる。
別の実施例においては、スイッチングアンプはデシメートされた出力を生成するデシメーションフィルタ及びデシメータが後に続くオーバサンプリングADCを具えるフィードバック経路を用いて提供される。デシメーションフィルタは実質的に最小位相であり、デシメートされた出力のナイキスト周波数上の各周波数で、その周波数のエイリアシングされた影像を受信可能なレベルに減ずるのに要求される最小減衰を実質的に提供するために調整される振幅応答を有している。一般的にはデジメータフィルタはいくつかのゼロがデシメートされた出力のサンプリング周波数又はその高調波で最大減衰を提供するように構成されないFIRフィルタである。
多数のその他の実施例もまた可能である。
本発明の1又はそれ以上の実施例を以下に述べる。以下に述べるこれら及びそれ以外の実施例は例示的であり、限定することよりもむしろ本発明の例証になることを意図している。
ここに述べたように、本発明の様々な実施例はシミュレーションベースのフィードバックによってディジタルスイッチングパワーアンプの性能改良のためのシステム及び方法のためのシステム及び方法を具えている。
一実施例において、ディジタルパルス幅変調(PWM)アンプは入力音声信号を受信し処理するのに較正される信号処理プラントを含んでいる。アンプはプラントによる音声信号処理をモデル化するように構成されるシミュレータも含んでいる。プラントとシミュレータの出力は減算器に提供され、その出力信号は次いでフィードバックとして入力音声信号に加えられる。様々な実施例において、プラントは変調器及びパワースイッチ、ノイズシェーパ、又はプラントのそれ以外の種類からなる。プラントの入力がディジタルであり、出力がアナログの場合、アナログ−ディジタルコンバータ(ADC)は出力音声信号を減算器への入力用ディジタル信号に変換するために提供することができる。フィルタリングはADCの前又は後に実装することができ、オーバサンプリングADCの場合、デシメータをADCの後に配置することができる。シミュレータは音声信号に線形又は非線形処理を行うことができ、又は、プラントをシミュレートするのに必要となる場合に、遅延を信号に導入することができる。
図1はパルス幅変調に使用する典型的な従来技術のディジタルパワーアンプを示しており、[3]により完全に述べられている。図1において、ハルス幅変調器は様々なマーク対スペース比の方形波を供給し、代替的に様々な幅のパルス列として記載されている。「対称型のクラスAD変調」として知られるように、示した場合において、パルスの上昇及び下降エッジは図1における矢印で示されるように、変調器への入力に応じて逆方向に動作する。変調パルス列は駆動段階(図示せず)へ、次いで、パワースイッチ、一般的にはMOSFETへ送られる。典型的な実装においては、2つのMOSFETが、逆位相で駆動され、それらの接合は、母線+Vcc及び−Vccへ交替で結合され、このようにしてマーク対スペース比が信号によって変調される高レベルなPWM波形を伝えている。
LCフィルタは効率上の理由のために、最終出力から方形波を除去するために提供される。次いで、フィルタされたアナログ出力が変調器の入力のすぐ後に続き、スピーカのような負荷を駆動させるのに用いることができる。
図1のトポロジのいくつかの変形が、従来技術において知られており、示したような半ブリッジの2個よりもむしろ完全な「Hブリッジ」における4個のスイッチの使用を含んでいる。
変調器への入力はディジタルである。「対称型クラスAD」変調において、各ディジタルサンプルは、パルスの両エッジのタイミングを制御している。1つのパルスエッジだけが変調される「リードエッジ」及び「トレイルエッジ」変調スキームもあり、例えば、偶数番号の入力サンプルが上昇エッジを制御し、奇数ナンバーのサンプルがパルスの下降エッジを制御する「連続的なエッジ変調」もある。従って、連続的なエッジ変調を用いる場合(又は「3レベル変調」としても知られる「クラスBD変調」を用いる場合)、ディジタルサンプリング周波数はパワースイッチ周波数の2倍であり、一方、上述したようなその他の変調スキームを用いる場合、2つの周波数は同一である。
代替的な変調スキーム及びパワースイッチのトポロジは更には述べないが、本発明は対称型クラスAD変調に限定されず、又は、半ブリッジパワースイッチトポロジにもいずれにも限定されないことは理解すべきである。
変調器に対する入力用の典型的なサンプリング周波数は384kHzである。従って、44.1kHz乃至192kHzの間の標準的な消費サンプリング周波数(consumer sampling frequency)であるディジタル入力を受信するアンプはアップサンプラを必要とするが、図1には示していない。
ディジタルパルス幅変調器は、ディジタル発振器又はクロックのビートを数えて、PWM波形のエッジ遷移のタイミングを決定している。現在の技術で実用的な最大クロック周波数は、ほぼ300MHzであり、1000未満の、又は、対称型クラスAD変調が用いられる場合、500未満の明確な可能パルス幅があることを示す。直接的に使用されると、これは、9ビットのPCMのそれよりも小さなディジタル分解能、又は、従来の音声周波数範囲の0乃至20kHz上の−66dB、若しくは0乃至192kHzのナイキスト範囲にわたり見られるような−56dBより劣るノイズフロアを与える。図1におけるノイズシェーパの目的は、典型的に16乃至28ビットの間のワード幅を有し、典型的に9ビット又はそれ以下のワード幅に減じ、0乃至20kHzにわたりほぼ−100dB乃至−135dBの間のノイズレベルを有する受信ディジタル音声信号を再量子化することである。しかしながら、ノイズシェーピングは、広帯域0乃至192kHzに見られるように典型的に12dbまでノイズを増大させ、−44dBでの広帯域ノイズはクリッピング前の信号偏差用のヘッドルームを有意に減少させることに留意すべきである。
ディジタルパルス幅変調は本質的に非線形である。非線形性は数学的な形式で正確に知られており、音声範囲内において、図1に示し[3]に述べた予歪ユニットによって、高精度で補正することができる。予歪によるこのような補正は、非常に効率的にすることができるが、あらかじめ精密に特性を決定づけることができないその他の問題が残ったままであり、従って予歪による補正は受け入れられていない。これらの問題はパワースイッチに関連する「むだ時間歪み」のような歪み効果と、電源による音声の変調を含んでいる。変調器は2つのスイッチ間の接合が+Vccと−Vccで費やす時間比を変えるのみと考えられており、フィルタ出力波形の大きさは差(+Vcc)−(−Vcc)に比例している。
代表的なアナログPWMアンプにおいて、これらの問題は全フィードバックによって実質的に減少するが、本質的な問題が、フィードバック内にある、図1に示したほとんど又は全ての要素を配置することを考える人々に対峙している。まず、パワースイッチ出力はアナログであるが、変調器への入力時と回路の初期時点ではディジタルであり、だからADC(アナログ−ディジタルコンバータ)が必要となる。遅延は数μ秒に保つことが所望され、従って特殊なタイプのADCが必要となる。
特別に設計された高速ADCを用いてさえ、5μs乃至10μs未満のループ遅延を達成するのは難しい。10μsの遅延は、20kHzで72°の位相シフトに対応し、従来技術の方法を用いて0乃至20kHzにわたり実質的なフィードバックを得るためには、「条件付安定」と見なさざるを得ないであろう。このような設計においては、位相はループゲイン(の係数)が1より大きい周波数で180°を上回ることが可能であるが、ループゲインが1より大きくなるものから1未満のものまでの遷移を作る場合、位相は180°未満に落とさなくてはならない。
過負荷の考察が取り扱われうる場合、条件付き安定フィードバックループは線形又はほぼ線形システムの状況では申し分ないかもしれない。しかしながら、パルス幅変調処理は非線形である。ダブルエッジ変調の場合において、パルス幅が0に向かう場合、極限値では伝達関数は一定であるが、図2に示すようにパルス幅が増加すると、増加した高い周波数ドループを示している。パルス幅が100%のパルス繰り返し周期に近づくと、ナイキスト周波数での振幅応答(示したケースにおいては192kHz)は0に近づく。これは、零のパルス幅で安定する条件付き安定フィードバックループが、パルス幅が増加すると安定性の問題を有しがちになることを示唆している。
既に引用したPEDEC及びMelansonの従来技術においては、フィードバックをパワースイッチにのみ適用することによって、及びPEDECのケースでは、ADC遅延を完全に避けるためにアナログ領域におけるフィードバックを保つことによって、これらの困難性が回避されている。
本発明の実施例は高品質の音声ADCによって導入される遅延をどのように最小化するか、及び残った遅延及びPWM非線形性に関わらずにディジタルフィードバックループをどのように保つか、という問題を扱っている。
アンプのトポロジ
本発明の例示的な実施例は、図3を引用してここに述べる。図3の破線の左側の信号がディジタルであり、左側がアナログである。PWM変調器及びADCは2つの領域間のインタフェースである。図3におけるノイズシェーパ、パルス幅変調器、パワースイッチ及びLCフィルタは、図1の対応する品目と同一の機能を行う。
図3にフィードバックを提供するために、パワースイッチの出力は、アナログローパスフィルタによってフィルタされ、ADCによってディジタル形式に変換される。ユニットLPF−1はアナログローパスフィルタの効果に対して部分的な補正を提供する。次いで減算ノードは、フィードバックからシミュレータSによって計算される対照信号を減算し、その差はシェーピングフィルタHを介して供給され、フィードバックを可能又は不可能にするのに用いることができるスイッチを介して、主信号経路に適用される。低遅延補正器LDCはPWM非線形性に対して部分的補正を提供している。予歪ユニットはPWM非線形性の更なる補正を提供する。これらの成分を更に詳細にここで説明する。
ローパスフィルタリング、サンプリング及びADC
パワースイッチからの出力は、PWM波形のため鋭いエッジを有し、高レベルのスイッチング周波数とその高調波を含んでいる。
連続時間領域から離散時間領域への遷移を生じさせる際に、ADCはサンプリング動作を行い、ローパスフィルタリングがスイッチング周波数とその高調波がサンプリング処理でエイリアジングすることと、出力音声信号のディジタル表現の変造を防ぐために必要とされる。このフィルタリングは含まれるサンプリング周波数と導入される遅延に関して、注意深く考察することを必要とする。
現在、高品質音声用の好ましいタイプのADCコンバータは、高オーバサンプリング型であり、変調器は例えば6MHz又は12MHzでディジタル出力を生成し、典型的には44.1kHz乃至192kHzの間の音声サンプリング周波数へデシメートされる。一般的には、デシメーションは2又はそれ以上の段階で起こり、第1段階のデシメーションは一般的に最終出力レートの4倍で出力を生成する([7]のsection 1.3.2を参照)。384kHzの周波数は第1段階のデシメーションの出力としては、非合理的ではなく、第2段階が省かれることを意味し、遅延が導入される場合にとても便利である。
図4は、周波数fsADC、例えば6.144Mhz、で動作するADC変調器からなり、その後にfsPWM、例えば384kHz、での出力を生成するための単一段階のデシメーションが続く好ましい形態のADCを示している。図3のディジタル回路の残りもfsPWMで動作し、クラスAD変調が用いられた場合、これもPWMスイッチング周波数となる。
PWM出力波形は、スイッチング周波数と、非常に実在的な振幅を有する高調波成分を含んでいる。基本周波数と高調波は全てPWM変調器への入力によって非線形に変調される。高調波が高次になるにつれて、変調がより非線形になる。非線形に変調された高調波が音声帯域までエイリアジングされた場合、音声歪みをフィードバック回路に導入し、このようにして、歪みが再生された音声に加わる。ハイファイ級の歪み形状が得られるべきである場合、音声帯域にエイリアジングできる各周波数は、約100dBまで減衰しなければならない。
エイリアジングを生じさせることができる2つの処理は、fsADCでのサンプリングと、fsADCからfsPWMまでのデシメーションである。これらの処理は、音声周波数帯域内へ、それぞれfsADC及びfsPWMに近い周波数成分と、それぞれの高調波に近い成分とをエイリアジングしている。fsADCに近い成分とその高調波が十分に減衰されたと保証することが図3のアナログローパスフィルタの機能である一方で、fsPWMに近い成分とその高調波が十分に減衰されたと保証することが図4のデシメーションフィルタの機能である
fsADCが約6MHzである場合において、40kHz(4μs)で2つの極を有する2次ローパスフィルタは、fsADCで約87dBの減衰を提供する。200kHz(0.8μs)で3つの非共振極を有する3次フィルタは、fsADCで非常に類似した減衰を提供し、大体好ましいが、簡単のために後に続くものの多くを、2次フィルタという仮定条件に基づかせている。
ローパスフィルタは有意又は実質的な遅延を導くが、最小位相フィルタである場合、遅延のほとんどが補正ユニットLPF−1で、又はLPF−1がない場合は信号回路で後に、かのいずれかで、ディジタル方式で補償される。例えば、4μsごとの2つの極は、DCの近くに8μsの群遅延が明らかに生成されるが、フィルタLPF−1が、384kHzのサンプリング周波数で応答:
LPF−1=4.36757−4.55540.z−1+1.18783.z−2
を与えられた場合、後に述べるように5.6764μsの遅延が回復され、通信遅延が2.3236μs又は0.89サンプルまで減ずる。
デシメーションフィルタ
商業上の高オーバサンプリングADCにおいては、「櫛型」フィルタのカスケードを用いて第1段階のデシメーションを行うことはほぼ一般的な方法であり、フィルタの各々が周波数応答:
Figure 0005139321
を有している。ここで、fは周波数、fs=fsPWMは出力サンプリング周波数、そして、Nはデシメーション比fsADC/fsPWMである。櫛型フィルタは特定で単一のインプリメンテーションを有している([7]のsection 1.3.3を参照)。
単一の櫛型フィルタはfsPWMとその高調波の無限大の減衰を提供するが、20kHzでの歪みを考慮すると、クリティカルファクタは高調波から20kHz離れた成分の減衰である。fsPWM=384kHzかつN=16であれば、20kHzでの応答に比例する(384kHz−20kHz)=364kHzでの減衰は、25.15dBである。このようにして、約100dBの減衰が要求される場合、4つのくし型フィルタのカスケードが要求される。
単一の櫛型フィルタの群遅延は、出力レートでサンプル周期の半分以下である。より正確には、N=16の場合、(N−1)/(2×N)周期=0.46875周期である。4つの櫛型はfs=384kHzの場合に2×(N−1)/N周期=1.875周期又は4.88秒の遅延を生ずる。
この遅延は、192kHzのナイキスト周波数で15.63dBの振幅ドループと同時に起こる。振幅ドループはデシメートレートで次のフィルタリングによって補正することができ、これが最小位相フィルタを用いることによってなされる場合、DCでの群遅延は減少する。
詳細には、1975年の“Tabulation of Relations Between Real and Imaginary Components of Network functions”第2版334ページの群Iでの結果から、我々は離散時間最小位相フィルタのDC近くの群遅延は:
Figure 0005139321
であると導き出している。ここでG(f)はフィルタの振幅ゲインである。我々はこの式を「Bodeの公式」と呼んでいる。
ドループ補正フィルタの場合においては、ゲインG(f)は一般的にDCゲインG(0)より高く、よって対数は負であり群遅延も負である、すなわち、フィルタは位相進みを生成する。
櫛型ドループを補正するのに要求される補正フィルタは:
Figure 0005139321
である。
N=16でのBodeの公式にこのG(f)を挿入すると、負の遅延:−0.11998サンプル周期が求まる。0.46875周期の櫛型遅延を加えると、0.34877周期の通信遅延が求まる。
従って、補正された振幅ドループを有する4つの櫛型のカスケードはfsPWM=384kHzで4×0.34877=1.39507周期又は3.633μsの遅延を生成する。この遅延はフィードバックループの情況においては重大又は支配的である。
ここで、最小遅延を有するデシメーションフィルタの設計を考える。フィルタの目的は別の方法でエイリアジングな音像を生じさせる周波数を減衰させることである。最小位相フィルタは、最小の遅延を指定された減衰に提供する。Bodeの公式(式2)においては、項G(0)/G(f)は、DCに比例する減衰であり、振幅比として表現される。DC以外の周波数で減衰を増やすことは遅延を増やし、分母の項
Figure 0005139321
のため、低周波数での減衰が、高周波での減衰よりも重要である。従って、デシメーションフィルタは、任意の周波数で必要とされるよりも多くの減衰を有するべきではない。
減衰が最も完全に要求される周波数は、音声帯域内にエイリアジングする周波数であり、従来0乃至20kHzで取られている。従って、上で考えられている場合においては、高い減衰は、臨界周波数範囲364kHz乃至404kHz、748kHz−788kHz等にわたり要求される。デシメータは、これらの範囲の外側の信号成分をエイリアジングし、結果的にそれらはフィードバック経路における超音波成分として現れ、フォワード経路に注入される。従ってデシメーションフィルタは、主の信号経路内へ注入される全超音波エネルギを制限するために、臨界周波数範囲の外側の応答に関して指定する必要がある。にもかかわらず、その応答は臨界範囲の外側で非常に多数生ずることを可能にすることができる。
図5は、これらの原理によって設計された80タップFIRデシメーションフィルタの係数を示し、図6はそれが与える減衰を示し、0からfsADC/2までの全ナイキスト周波数範囲にプロットされ、考察されたケースでは、fsADC/2は3.072MHzである。本フィルタは、簡単な線形最小二乗手順を用いて設計された。損失関数は臨界周波数範囲において、非常に高い重みを平均二乗応答に、及びその他の場所に適度の重みを与えることによって設計された。1番目のタップは余儀なく1になり、残りの79個のタップは損失関数を最小化するために最小二乗によって選択された。次いで、フィルタはDCで単位応答を与えるように再標準化された。80個未満のタップを有するフィルタは、臨界周波数範囲にわたり適切な減衰を提供できないことが経験的に知られた。大きめのフィルタの方が原理的には良く、必要とされる周波数範囲から離れ、より迅速に減少する減衰となるが、全体のシステム性能における改善は小さくなる。
図7はこの80タップFIRフィルタと前述した4つの櫛型のカスケードとの間の比較である。双方のフィルタは臨界周波数範囲にわたり、少なくとも所望の100dBの減衰を提供するが、櫛型フィルタはこれらの範囲外のいくつかの周波数で必要のない大きな減衰と、スイッチング周波数の精密な並列においても必要のない大きな減衰を提供する。
どんなフィルタも0乃至192kHzの出力ナイキスト周波数範囲にわたって完全に平滑ではない。同様の結果が384kHzの出力レートで作動する平滑フィルタを用いた後処理によって、より経済的に遂行されうるので、6.144MHzで動作したフィルタのこの範囲にわたり平滑さを達成しようとすることは不経済的である。アンプの状況においては、このような平滑化がその他のフィルタリングに包み込まれるが、比較の目的で、各デシメーションフィルタが、専用フィルタによって平滑化された0乃至192kHzの応答を有することを一時的に仮定している。例えば、50kHzでの応答を向上させることが、50kHzで同一レートに落ちる所望の信号と、エイリアスプロダクトとを増加させる場合、エイリアジング性能はこのようなフィルタによって影響を受けないことは明らかである。それは、50kHzと、50kHzまでエイリアジングする384kHz±50kHz、768kHz±50kHz等の全ての周波数と、の双方の応答を向上させるようにプレフィルタリングすることに等しい。より精密な試験が、この等価性がエイリアジング性能だけではなく、全体的な遅延にも当てはまることを示している。
従って、デシメーションフィルタを特徴付ける妥当な方法は、出力のナイキスト範囲における周波数の音像での応答に対する、ある周波数での応答のレートでプロットすることである。これは、出力のナイキスト範囲が、上述した2つの等価手段のうちの1つによって平滑化されたという仮定での応答を与える。
80タップFIRフィルタと4つのカスケードされた櫛型は、図8においてこのような方式で比較されている。曲線形状は異なっているが、前と同じようにカスケードされた櫛型は実質的に必要のない減衰を提供するように見える。
図5の係数から、80タップフィルタのDCでの群遅延は、入力レートで12.94サンプル周期又は384kHzの出力レートで0.809周期と容易に算出される。0乃至192kHzにわたる応答を平滑化するfs=384kHzで実装される平滑フィルタは、−0.1869サンプル周期の群遅延を有している。従って、平滑フィルタの群遅延は0.809+(−0.1869)=0.6221周期である。これは、4つの櫛型のカスケードについて得られた1.39507周期の対応図と比較することが可能である。従って、80タップFIRフィルタは、この例において1因子より大きい2因子の遅延優位を有している。
上述した最小二乗手順において、臨界領域外側の応答に与えられる重みが減少していたならば、FIRフィルタの遅延優位は更に小さくなっていたであろう。ADCによって生成されたノイズは、どのくらいの減衰が臨界領域の外側で必要かを決定する重要な因子である。これはADCそれぞれで異なり、また、周波数依存性であるので、重みづけした最小二乗は臨界領域外側でも周波数依存性であるべきである。臨界領域内の重みづけは、スイッチング周波数高調波のエイリアジングされた側帯域に対する感度をモデル化すべきである。これはアナル後ローパスフィルタの伝達関数に依存している。これらの考察の全てを考慮した場合、得られるFIRデシメーションフィルタは、示したものよりも大きな遅延を有するかもしれない。にもかかわらず、カスケードされた櫛型を越える優勢は残るようである。
先行技術の櫛型フィルタとここに開示するデシメーションフィルタの間の対比が、図9と図10に示されている。図9はN=16での式1による単一櫛型のz平面伝達関数の零点を示している。15個の零点があり、z=1+0iで零点がないことを除けば、単位円上に等しく間隔を置いて配置されている。各々の零点はサンプリング周波数fs=fsPWMか、その高調波か、に対応する周波数で存在する。4個の櫛型のカスケードにおいて、図9における各々の零点は4倍の零点になり、再び全ての零点は単位円上に存在し、サンプリング周波数又は高調波で存在する。
図10は上述した80タップFIRデシメーションフィルタのz平面伝達関数の零点を示している。ほとんどの零点が単位円のほぼ近傍にあることが分かるが、各臨界範囲にわたりより均一の減衰を与えるために円周に沿ったいくつかの拡がりがある。z=0+1i近傍のクラスタの更なる詳細が、図11に示されている。全ての零点は示されたように単位円内におくことが好ましいが、係数の丸め誤差のために実際は達成できない。
シミュレータを用いたフィードバック安定性
上ですでに説明したように、電源変動とPWM非線形性が有意な安定性の問題を、従来技術の方法を用いて設計されたフィードバックループに引き起こしている。図3に示すように、現在のアンプはパルス幅変調器とパワースイッチの応答の既知の態様をモデル化したシミュレータSを提供している。次いで、誤差信号eはLPF−1補正フィルタの出力から、又は、LPF−1補正ユニットがない場合、代替的にADC出力からシミュレータ出力を減算することによって導かれる。
従って、ノイズシェーパの出力uから減算器までには2つの経路が存在する。第1の経路はシミュレータSを介しているが、第2の経路はパルス幅変調器、出力スイッチ、アナログローパスフィルタ、ADC、及びLPF−1である。この第2の経路は、ここでは、計測経路となり、以降の参照のために、図12における計測経路を示している。
シミュレータSは、計測経路をモデル化することを意図している。モデリングが完全であれば、2つの経路は平衡を保っており、誤差信号eは零になるであろう。これはフィードバック安定化の原理である ― 誤差信号が零の場合、フィードバックがなく振動しない。実際にはモデリングは完全ではない。にもかかわらず、振動の傾向はかなり抑圧することができる。例えば、各経路が約1の微小信号ゲインを有し、いくつかの周波数で2つの経路のゲイン間に5%の差があると仮定すると、図3の点uから点eまでのゲインは約0.05になるだろう。ここでeからuへ戻る経路を考慮すると、ノイズシェーパは1のゲインを有すると仮定することができ、LDCのゲインは1.7のような(図26参照)数まで跳ね上げることができ、よってシェーピングフィルタHは、ループ周りのゲインが1を越えないように、及び、このようにして振動が自立するように約1/(0.05×1.7)=11.8のゲインを有する必要があるであろう。実際に性能の非常に有用な改善が、得られる一方で、これより非常に小さいゲインを有するべくHを制限している。
理想的には、シミュレータは計測経路の線形応答と実質的な非線形態様の双方をモデル化すべきである。モデリングは0乃至fsPWM/2の全ナイキスト範囲にわたり適度に正確になるように要求され、図2を引用して述べられたように、この範囲にわたって変調器によって生成されるPWM非線形性は非常に有意である。
PWM非線形性は、文献([4]、[5])で詳細に述べられている正確な既知の数理的形態を有している。図13はPWM非線形性の単純化モデルを示しており、対称性ダブルエッジ変調器をモデリングしている。入力xはPWMスイッチング周期の割合としてのパルス幅を表わしている。クラスAD変調においてはxが0から1までの範囲にあるが、クラスBD変調においてはxは−1から+1までの範囲にある。モデルは1サンプルの遅延を有する信号を通され、更に三次非線形性を生成し、二階微分のディジタル近似が後に続く。遅延を除いて、本モデルは音声範囲に正確であり、計測経路の線形応答をモデル化するための線形フィルタリングが後に続けば、シミュレータSのベースとして合理的に利用できるであろう。図13のモデルは周波数が増加するにつれて不正確になっていくが、このことは、フィードバックループがナイキスト周波数まで活性化しないかどうかは問題としない。
低レートシミュレータの導出
図13のシミュレータはいずれかの特定のタイプのADCの使用を前提とする点で一般的である。オーバサンプリングADCと共に使用するためのモデリング手順を述べ、これによって、得られたシミュレータはPWM変調器だけではなく、計測経路の残りの成分も正確にモデル化される。
図14においては、水平軸は例えば6.144MHzで作動したオーバサンプリングADCクロックの周期単位における時間で表わしている。384kHzのPWMスイッチング周波数を仮定して、垂線によって示されるように、時間軸は、長さ16ビートのADCクロックのこの場合においては、各々が1のPWMパルスを含むフレームに概念的に分割される。第1のフレームはt=0からt=16まで作動させ、破線は長さ8ビートの、すなわちx=0.5で、そのフレーム内の中央に置かれたPWMパルスを示している。ここで、xはPWMスイッチング周期の割合としてのパルス幅である。実線はそれぞれ4μsの2つの非共振極を有する2次全極型アナログローパスフィルタの、そのパルスに対する応答である(このように、40kHzで約−6dB)。このフィルタ応答は、xのいかなる値に対しても標準的なラプラス変換技術を用いて算出することができる。
図15における破線は、それぞれ領域4.36757、−4.55540、及び1.18783のt=0、t=16、及びt=32での3つのディラックパルスを表わしている。図14における実線曲線がこのパルス列で畳み込まれる場合、図15の曲線が結果となる。3つのパルス領域は合計すると1になり、これらの重みづけは極−零点マッチングによって算出され、畳み込まれるインパルスが応答が有限にすることができる。x=0.5であれば、図15の実線曲線はt≧44に対して零であり、x=1であれば、PWMパルスは、各方向に4ユニット長くなり、畳み込まれるインパルス応答はt=0からt=48までの時間に拡張するであろう。
図15の畳み込み応答が、更に図5のデシメーションフィルタで畳み込まれる場合、図16に示された応答が結果となる。これはt=123から先が零となり、x=1の場合は、0<t<127の範囲にわたり非零となるであろう。この反応をd(x,t)で表わす。
t=0,16,32,...でサンプリングする場合、384kHzのPWMスイッチング周波数でサンプリングされたサンプリング列:0,d(x,16),d(x,32)、d(x、48),d(x、64),d(x、80),d(x、96),d(x,112),0,0...を得る。
上述した処理ステップをアイテム化する。順序正しく、それらは:
−ローパスフィルタを用いた畳み込み
−3つのパルス列を用いた畳み込み
−デシメーションフィルタを用いた畳み込み
−fsPWMでのサンプリング
となる。
3つの畳み込みは、概念的には連続時間畳み込みであり、デシメーションフィルタは、この目的のためのディラックのデルタ関数の列と見なされる。当該技術分野の当業者は、上記ステップは、以下のステップ:
−ローパスフィルタを用いた畳み込み
−fsPWMでのサンプリング
−デシメーションフィルタを用いたサンプリングした畳み込み
−fsADCからfsPWMまでのデシメーション
−3つのパルス列を用いたサンプリングした畳み込み
と同等であって、デシメーションフィルタと3つのパルス列は従来のFIRディジタルフィルタであると分かるであろう。図12におけるLPF−1が、3つのパルス列の畳み込みを行うFIRフィルタ:
LPF−1=4.36757−4.55540.z−1+1.18783.z−2
である場合、この処理列は図12に示された処理で同定することができる。
この同定をする際に、ADC変調器は変化なしに入力を出力に渡すと仮定する。また、パワースイッチの効果は各々のPWMパルスに電源電圧Vccに比例した重みづけを与えることであると仮定し、これはパルス間では変更されないと仮定する。
図12の処理は入力値xを出力パルス列0,d(x,16)×Vcc,d(x,32)×Vcc,...,d(x,112)×Vcc,0,0...へ変換するということになる。パルス幅変換器後の全ての処理は線形であり、従って重ね合わせが適用され、図12の計測経路が図17のアーキテクチャによってモデル化できることとなり、d(x,16)、d(x,32)等はそれぞれ、入力xを有する非線形関数生成器によって表わされる。
実際のシミュレータを生成するために、xの多項式による各非線形関数を近似する。上述したケースに対し、各々の関数d(x,・)は30個の値のx(x=1/32,2/32,...,30/32)と線形最小二乗手順によって得られる下記の係数:
d(x,16)=0.0819616x+0.0408626x+0.0011542x
d(x,32)=0.8066498x−0.0849205x+0.0056800x
d(x,48)=0.0438820x+0.0533158x+0.0114638x
d(x,64)=0.0784520x−0.0229539x−0.0122444x
d(x,80)=−0.1146495x+0.0269429x+0.0073815x
d(x,96)=0.0921093x−0.0188471x−0.0024272x
d(x,112)=0.0115946x+0.0056019x+0.0003500x
で、評価を行う。ここで、近似誤差は一般的には10−5未満である。この近似を用いると、図17のモデルは図18に示されるようなより実践的なアーキテクチャ上に実装させることができる。
図18の汎用シミュレータは、xの偶数乗並びに奇数乗を実装している。係数SIMpbxyはフィードバック用に用いられるデシメータ及びフィルタリングを反映するようにプログラムされる。このことにより、クラスAD変調の直接処理が可能となり、パルス幅がPMWスイッチング周期の割合(1+x)/2となるように再定義することが便利であり、xは信号のない状態では零である。図18の「PSe」はVccの推定値を表わしている。図18の「NS」は図3のノイズシェーパを同定したものであり、図18は線形項がノイズシェープされているが、非線形項はノイズシェーピングする前の信号から導かれる出力を生成することができる。
シミュレータは、過負荷条件下並びに標準動作時の計測経路の動作をモデル化することが所望されている。パルス幅は繰返し周期の100%を越えることができないので、xが|x|≦1のように制限することが所望される。図3のアンプにおいて、ノイズシェーパが内部クリッピングを取り入れる場合、これは自動的に変調可能である。そうでない場合、又は、シミュレータに対する入力の一部が、図18に見られるようにノーズシェーピング前に取られている場合、信号制限デバイスは、条件|x|≦1を守らせるように図3のLDCの直後に挿入される。
上に示したフィルタLPF−1は、z領域内に2つの零点を有している。説明した理由により、その次数及び係数は、零点がアナログローパスフィルタのs領域の極を打ち消すように選択される。特に、ローパスフィルタはs=0.25μsで2つの同一の極を有し、LPF−1の零点は:
z=exp(−s,τ)=exp(−0.25×1MHz/384kHz)=exp(−.65104)=0.5214
と算出される。
従って:
LPF−1=(z−0.5215)/z/(1−0.5215)=4.36757−4.55540.z−1+1.18783.z−2
より一般的には、ローパスフィルタは高次になり、及び/又は複素数の極を有し、この場合において、LPF−1は高次であり、及び/又は、複素数の零点を有し、極−零点マッチングによって再度算出される。
サンプリング点及び計算処理上の遅延
図17の概念上のシミュレータを、d(x,・)のための上の多項式近似と比較すると、非線形項を無視し:
0.0819616.Z−1+0.8066498.z−2+0.0438820.z−3+0.0784520.z−4−0.1146495.z−5+0.0921093.z−6+0.0115946.z−7
のような(Vccでの乗算を無視した)シミュレータの微小信号応答を導くことができる。
共通因子z−1は、遅延のないフィードバックループを生成することなく、その他の遅延要素を有しない図3のようなループ内へのシミュレータの算入を可能にする。
−1遅延は、図14を参照しても理解することができる。図14の時刻t=0,16,32,48等でスイッチング周波数fsPWMでのサンプリングを同定する。t=0でのパルス幅変調器への入力は、t=8に中央配置されたパルスを変調することができ、これは次のサンプリング時刻t=16で図16にある波形上に影響を与える。従って、計測経路の第1の応答が見られる前に精密な1のfsPWMサンプルの遅延がある。理想的には、この応答は図3のフィードバックループ周りに供給され、t=24に中央配置された次のPWMパルスの幅(図示せず)に影響を与えるであろう。
xが1に近づき、パルスエッジがサンプリング時点に近くなると、実際に理想的な状況を現実化するのは難しくなる。パルス幅変調器の遅延、又はそれを供給する信号経路における計算処理上の遅延は、t=16で受信される信号が、リードエッジがt=16に近づく、t=24に中心配置された対称パルスを制御するのを不可能にしている。逆に言えば、t=8の上に中央配置されたトレイルエッジが、指定された範囲で、t=16でのサンプリングに影響を及ぼすことができないことを、計測経路のどの遅延も示すであろう。
この問題を表わす1つの方法が、フィードバックループ中に外部サンプルの遅延を挿入することであり、t=8に中央配置されるパルスの計測は、t=24に中央配置されるパルスに影響を及ぼさず、代わりにt=40に中央配置されるパルスに最初の効果を及ぼす。これはゆるいタイミングを生成し、計算処理上の遅延は適応させることができ、また、計測経路のあらゆる遅延の計算に合わせて、サンプリング時点を少し後に移動させることが可能となる。シミュレータは追加の因子z−1を与えられ、(Vccでの乗算を無視した)その微小信号反応は:
0.0819616z−2−2+0.8066498.z−3+0.0438820.z−4+0.0784520.z−5−0.1146495.z−6+0.0921093.z−7+0.0115946.z−8
となる。
しかし、フィードバックループの追加因子z−1が、補正した誤差の効果を減ずるので、この解は最適ではない。
別の方法は、PWMフレーム内の時点、すなわち、図14におけるt=0とt=16の間、でのサンプリングを実行することであり、これにより次のパルスは全変調(x=1)でさえサンプルに応じて影響を及ぼし、計算処理上の遅延を可能にさせる。ある方式はパルス中心t=8、t=24、t=40等をサンプリングすることができ、ちょうどすぐ後の計測経路の遅延を可能にすることができる。クラスAD変調を用いる場合、変調がパルスエッジにサンプリング点を閉じさせないようにするので、これは数学的に興味深く、よって全てのd(x,・)関数は連続的及び解析的であり、低次多項式による完全な近似を導いている。
別の方式は、PWMフレーム内で後にサンプリングすることであるが、更にサンプル値が次のパルスに影響を及ぼすのに十分な時間を与え、計算処理上の、例えば遅延を可能にしている。この方式においては、xの値が変調パルスのトレイルエッジにサンプリング点を閉じさせることを可能にする際の動作において質的変化があり、低次多項式を正確に用いて、d(x,・)関数を近似することは不可能である。しかしながら、より深い分析は、デシメーションフィルタが相応に設計された場合、多項式近似の不正確により生ずる歪みは実質的には超音波領域に制限できることを示している。これを実現させるために、d(x,・)関数を近似する多項式は、誤差基準に適用される周波数領域重みづけを伴いながら、個別的によりもむしろ共同で推定されることが必要である。
高速シミュレータ
計測経路をモデル化するのに使用できる数多くのアーキテクチャが存在している。よって、オーバサンプリングADCでの使用を意図し、シミュレーションが高いクロック周波数fsADCで実行される別のシミュレータを以下に述べる。
図19において、信号u及びeはPWM変調器への入力及びフィードバック誤差信号であり、図3の対応する信号u及びeで同定することができる。従って、図19は図3の左側半分の置換を提供している。
図19において、パルス幅変調器は入力信号uを受信し、出力のパワースイッチを駆動するアナログPWM波形を生成している。パワースイッチからの出力はアナログローパスフィルタによってフィルタされ、例えば6,144MHzの高オーバサンプリング周波数fsADCで動作するADC変調器を供給している。変調器の出力は、周波数fsPWMでの出力を生成するために、例えばn=16の因子によってダウンサンプリングされる前に、ディジタルデシメーションフィルタを供給している。ディジタルフィルタLPF−1は、ナイキスト範囲内で、アナログローパスフィルタの効果を補償している。
このように、図3の「ADC」と記されたユニットが図4で示したように拡張される場合、図19における計測経路は図3のそれと同一である。
図19のパルス幅変調器に対する入力uは、エッジタイミング決定ユニットにも供給され、パルス幅変調器によって生成されるパルスのリード及びトレイルエッジのタイミングを導いている。この情報は、サンプリング周波数fsADCでの、パルス幅変調器によって生成されるパルスのサンプリング表現を提供するアンチエイリアジングサンプラに通される。ADC変調器からの出力から減算される前に、アンチエイリアジングサンプラの出力列は、次いでディジタルローパスフィルタによってフィルタされる。
エッジタイミング決定ユニット、アンチエイリアジングサンプラ、及びディジタルローパスフィルタは全体として、示されるようにシミュレータを形成し、図3のシミュレータSとの機能の違いは、出力が高サンプリングレートfsADCで提供され、ゆえに、デシメーション後よりむしろデシメーション前の計測経路から減算されることである。
ここで、更に詳細にアンチエイリアジングサンプラを考慮すると、パルスエッジタイミングは、fsADCクロックのビートに量子化されるならば、サンプラの仕事は平凡であろう。例えば図14に関して述べられてきた長さ8クロックビートのパルスを表現するために、配列:
−1,−1,−1,−1,+1,+1,+1,+1,+1,+1,+1,−1,−1,−1,−1
を送るであろう。長さがそのように量子化されていないパルスを表現する簡単な方法は、一時補間を用いることである。例えば、t=3.8での上昇エッジとt=12.2での下降エッジを有する長さ8.4ユニットのパルスは、配列:
−1,−1,−1,−0.6,+1,+1,+1,+1,+1,+1,+1,−0.6,−1,−1,−1
で表現することができる。
「一次補間」法は、周波数fsADCでサンプリングする前に、幅1fsADCクロックの狭い矩形波を有する連続時間PWMパルスを畳み込まれるのに等しい。当該技術分野の当業者は、エイリアスプロダクトのより良い排除のために、1fsADCクロックのノット間隔を有するB−スプラインを用いて畳み込むことが代替的に可能であること、及び、多くのその他の補間可能性が存在することがわかるであろう。
アンチエイリアジングサンプラは、出力開閉器によって行われる有意なアナログ乗算をモデル化するために、Vccのディジタル推定値もその出力列に乗算している。
図19におけるディジタルローパスフィルタは、主に、アナログローパスフィルタの効果を模擬させている。例えば、アナログフィルタが全極フィルタであるならば、ディジタルフィルタもまた、アナログフィルタのs=sでの極が、z=z=exp(τ,s)での極に合致するディジタルフィルタは、全極性にすることができる。ここで、τ=1/fsADCである。1と異なる場合に、ADCと出力開閉器の微小信号伝達関数は、このフィルタ内に組むことができる。駆動回路の純遅延はエッジタイミング決定ユニットにおいて計上することができるので、このフィルタに表わす必要はない。
このようなディジタルフィルタの応答は、ナイキスト周波数近くではかなり、アナログフィルタ応答と異なっている。この相異はアンチエイリアジングサンプラでのB−スプライン畳み込みを用いることにより非常に十分に減ずることができ、この場合B−スプラインの次数は、アナログフィルタの次数より1つ低いものであり、例えば、2次B−スプラインが、3次アナログフィルタで用いられるであろう。
ディジタルローパスフィルタは、パワースイッチ及びADC変調器の微小信号伝達関数における遅延及びその他の非理想的なものをモデル化するために調節することができる。
図19のパルス幅変調器は、アンチエイリアジングサンプラによって要求されるエッジタイミングを供給することができ、この場合は、エッジタイミング決定ユニットがシミュレータの専用成分とならない。つまり、シミュレータはこの場合、パルス幅変調器からその入力を受信する。
図3のアンプの情況においては、図19のフィルタLPF−1は、高速シミュレータが用いられた場合、省くことができる。この場合において、ここに述べたHに対する設計手順内に、伝達関数「LPF−1」は1によって置換されるべきである。
フィードバックループフィルタ
図3に関し、ここまでに述べた特徴は、計測経路(図12)を介して信号遅延を最小化することに、及び図3のシミュレータが正確にモデル化され、uからeまでの伝達関数が、全ナイキスト範囲0乃至fsPWMにわたり零近傍にすることができることを保証することにも向けられている。
uからeまでの伝達関数が、現に零であると仮定する場合、フィードバック効果は再循環が考慮される必要がないので、簡単に算出される。フィードバックは、伝達関数:
Figure 0005139321
を、パワースイッチの外乱の効果に乗算する。ここで、Hはフィードバックフィルタの微小信号伝達関数であり、Pは、LDC、ノイズシェーパ、パルス幅変調器、パワースイッチ、アナログローパスフィルタ、ADC及びLPF−1の組合せ微小信号伝達関数である。従ってH.Pは、シミュレータ以外の図3のフィードバックループを形成する全ての成分の組合せ微小信号伝達関数である。
パワースイッチ誤差の完全な抑制のために、NTF=0、ゆえにH.P=1、ゆえにH=P−1を必要とする。Pは因果逆を有する見込みがないので、それが可能となる見込みはない。更に進歩させるために、Pを:
Figure 0005139321
と分解する。ここで、Mは最小位相、Aは全経路である。
Mのもっともらしい原因はデシメーションフィルタであり、アナログローパスフィルタ(LPF−1により部分的に補償されているが)は、パルス幅変調器で減衰する(図2参照、補正ユニットLDCによって部分的に補償されるが)。更にMはパワースイッチのゲインを含み、電源が変わると変化する。
Aの原因は、パルス幅変調器の本来の遅延、アナログ及びディジタルエレクトロニクスを介する伝搬遅延、及び計算処理上の遅延を含む。これらの因子は既に述べたようなサンプリング点の選択の効果を介してAに影響を与える。デシメーションフィルタもまたAに寄与する、というのは、fsADCのサンプリングレートでの最小位相フィルタとして設計されているが、fsADCのサンプリング処理を介して観察される場合の効果は、最小位相である必要はない。同様の考察がアナログローパスフィルタにも当てはまる。
Pの最小位相成分のみが因果的に可逆であり:
Figure 0005139321
を選択した場合、式(3)において式(5)及び(4)と置換すると:
NTF=1−H.P=1−H.M.A=1−A
となる。
DCでは、A=1であり、よってフィードバックは非常に低い周波数の誤差をほぼ完全に抑制する。
上述した例示の構成において、図5に与えられたようなデシメーションフィルタ、つまり、合致したLPF−1を有する2次ローパスフィルタがあれば、及び、フィードバックループの遅延の更なるサンプリングを挿入することによって表わされる計算処理上の遅延の問題があれば、Aが約2.8サンプリングの低周波数での群遅延を有することがわかる。この遅延は、fsPWM=384kHz、|NTF|=0.88の場合の、20kHzでの0.92ラジアンの位相シフトに対応する。すなわち、誤差は20kHzで1.1dB、
5kHzで12.8dBだけ減ずる。
Aは因果的に可逆ではないが、全ナイキスト範囲0乃至fsPWM/2未満の動作周波数範囲にわたり、Aの位相応答を実質的に補償する予測フィルタH’を設計することは可能である。式(2)の研究は、図20に概説されるように動作周波数範囲より上で増大する振幅応答を有する最小位相フィルタは、DC近くで負の群遅延を有していることを明らかにしている。このようなフィルタH’を与え:
Figure 0005139321
を設定すると、動作周波数範囲にわたり、Hが式(5)を用いて選択された場合の結果よりも小さなNTFの可能性を与える式が:
NTF=1−A.H’
であることが分かる。
図20は、動作周波数範囲より上で上昇し、更に高い周波数では降下するH’を示している。高い周波数での減衰は、ADCからのあまりにも高い周波数ノイズが、主の信号経路内へHを介して注入されることを防ぐのに必要である。
これらの原理を実装するために、2つのフィルタM−1とH’を個別に設計し、それらを連結することは必要としない。図21は線形最小二乗推定手順により選択された係数を有する単一フィルタとして設計されたフィードバックフィルタHの係数を表にし、図22はその振幅応答を示す。
推定値はいくつかの基準と等しくしようとする。第1に最大のフィードバックの利点を提供するために、最大の重みづけを低周波数に与えて範囲0乃至20kHzにわたるいくつかの周波数で評価される|1−H.P|を最小化しようとする。第2に、ノイズ注入を制御するために、全ナイキスト範囲にわたり|H.LPF−1.NADC|を最小化しようとする。ここで、NADCはADCにより生成されるノイズスペクトルの推定値である。第3に、最大ゲイン|H.P|を制御し、よってシミュレータ及び計測経路が完全には合致しない事象の安定限界を提供するために、その最大値の領域、この場合は39kHz、の応答に付加される損失がある。
図23と図24は、今しがた述べたループフィルタHから生ずるループ特性の更なる詳細を提供している。図23は|H.P|をデシベルスケールでプロットしている。これは、シミュレータが除去された場合に取得されるループゲインである。Sでシミュレータの伝達関数を示すと、現在のシミュレータを用いたHを介するループゲインは、|H.(P−S)|である。安定性に対する十分条件は、全ての周波数で、|H.(P−S)|<1であることである。この条件を:
|(P−S)/P|<1/(H.P)
と再編成すると、1/(H.P)は、安定性が保証されなくなる前に許容されうるSからのPの比例微分の推定値であるということになる。図23においては、|H.P|は約+20dBでピークであり、従ってPとSは、上の安定性条件と合うように約10%以内で合致させる必要がある。
図23はこの場合において図22と大きく異なっている。これは、デシメーションフィルタによって周波数範囲の実質的に平坦な振幅応答が考慮されるからであり、アナログローパスフィルタはLPF−1によって保証される。従って|P|は、1と少しだけ異なっている。
図24は|1−H.P|のデシベルプロットであり、ノイズ伝達関数又はNTFとしても既知である。これから、音声範囲0乃至20kHzにおける誤差は実質的に減少し、超音波領域20kHz乃至90kHzにおける誤差20dBまでほぼ増加し、90kHz以上の誤差は有意な影響を受けない。20kHzでは、予測を取り込まない式5のHのために事前に与えられた1.1dBの推定値と比較して、誤差は9.2dBまで減少される。
実際には、PとS間の差に関するよりロバストである安定性を供給し、超音波領域の最大誤差振幅も制限するために、図22に示された以上にさらに厳格にHの最大ゲインを制限することが好ましい。これらの利点は範囲0乃至20kHzの誤差のより小さな減少を犠牲にすることにある。
伝達関数Pは、デシメーションフィルタの応答を含み、ここまでのところは周波数範囲0乃至fsPWM/2にわたりほぼ平坦であると仮定してきた。しかし、この応答を調節する自由があり、適した調節があれば、M(式4)は、1に近くなり、よって選択H=M−1によって1に近いHも生じ、この場合フィルタHは完全に省略することができる。
低遅延補正ユニットLDC
フィルタHによって、微小信号ループ伝達関数を、例えば0乃至20kHzの動作周波数範囲にわたり全体の安定性とフィードバックの効果間の所望のコンプロマイズを果たすように調節することができる。しかし、パルス幅変調器の伝達関数は、図2に示したように大きな信号に応じて変化する。所望のフィードバック量に依存して、この変化は高い信号偏差でのフィードバックを減少する際に有意となり、この効果に対し部分的な補正を提供するのが、選択的な補正ユニットLDCの関数である。ダブルエッジパルス幅変調に適用されるLDCの設計は、図25に示される。
図25において、信号yはP(y)を形成するために非線形関数生成器を介して供給され、出力信号xを与えるためにyから減算され、また、伝達関数5/2.z−1−2.z−2+Z−3/2を有するフィルタを介してフィードバックされる。LDCユニットは図3でパルス幅変調器を与え、xに対する推定範囲は、x=0が幅が零のパルスに対応し、x=1がスイッチング周期(1/fsPWM)の100%幅のパルスに対応する。
図13のモデルに基づいて:
P(y)=y/12
が、非線形性を十分にモデル化したことを示すことができ、恐らくは:
P(y)=0.08251487120y−0.01495088616y
の方が少しばかり良い。
図25のクリップユニットは、範囲外の入力信号が図25内に含まれるフィードバックループに、永続的な振動が生ずるのを防ぐために提供される。±0.125のレベルで動作するクリッパは、示した位置において十分である。
P(y)=y/12での微小信号振幅応答は、図26において0%、50%及び100%のスイッチング周期に等しいパルス幅に対してプロットされる。各々のケースにおいて、応答は最小位相である。図2のPWM非線形性と組み合わせた場合、結果は動作周波数範囲0乃至20kHzにわたり、高精密度で平坦である。零以外のパルス幅の場合、LDCの応答は、図2に示したドループに効果があるようにこの範囲にわたり増加し始めなけらばならない。しかし、対称型ダブルエッジ変調について、図2の非線形性は位相なしであり、従って増加した振幅応答は、位相進みによって付随されなければならない。一定の位相応答は、図26に示すように、振幅応答を高周波数で低下させることによって、合理的な精密度に達する。
高信号レベルでのフィードバック効果を維持することに加えて、LDCユニットは別の利益を提供する。LDCユニットがなければ、ADCから生じ、Hを介して主信号経路に注入される超音波ノイズは、パルス幅変調器の非線形性自体で内部変調し、音声帯域内に内部変調のプロダクトを生成する。この現象はノイズシェーパにより生成されるノイズに関し[4]で述べられている。図25の補正器は、動作周波数範囲内で、内部変調した広帯域の、又はエイリアジングされたADCノイズによって生成されたプロダクトを実質的に補正する。補正器は図3に示したノイズシェーパからのノイズの内部変調によって生成されたプロダクトを補正することはできない。
予歪
従来の技術において、フィードバックは通常は、アンプのようなデバイスの線形性を改善しようとする。しかし、本発明によるフィードバックは線形動作を直接押し付けようとせずに、むしろ、シミュレータの動作からの偏差を現象させようとする。より正確には、図3に関しては、フィードバックは動作周波数範囲にわたり:
Figure 0005139321
を達成しようとする。ここで、mは計測経路の出力であり、sはシミュレータの出力である。以下の考察では、式7は正確に保たれると仮定する。
図3における予歪ユニットは、入力信号iを受信し、LDCとSの連結の非線形態様を反転するように設計される。従って、予歪ユニットは、動作周波数範囲にわたり、かつ、フィードバック不可能であれば、シミュレータ出力sがiの線形化フィルタされたバージョンのすぐ後に続くような補正信号cを提供する。このように、式7によってフィードバックが可能な場合、mはiの線形化フィルタされたバージョンのすぐ後に続く。
しかし、それ以上に直接的な関心があるのは、アンプの出力oであり、パワースイッチの出力pに線形依存していると仮定する。従って、pはアンプ入力iと線形的に関連すると認識したい。
アナログローパスフィルタ、ADC及びLPF−1を具えるpからmへの経路は、実質的に線形でなければならない。経路はサンプリング処理を含んでいるが、デシメーションフィルタは、動作周波数範囲にわたり、mがエイリアスプロダクトによって有意に不純にされないことを保証すべきである。従ってmは動作周波数範囲にわたりpに線形比例させるべきである。その結果として、フィードバックと予歪の組合せ効果が、mがiに対して線形比例することを保証することである場合、pがiに対して線形比例するという結果になる。従って、全体としてのアンプは、要求されるように動作周波数範囲にわたり線形となる。
予歪ユニットの設計に依存して、iからpまでの微小信号伝達関数は、純遅延があってもなくてもよい。純遅延がない場合、予歪ユニットの前に配置される線形補償器によって補償される。所望される場合、LCフィルタの伝達関数に対する補正は、この時点で適用することもできる。
予歪ユニットを設計するにはいくつかの方法がある。1つは非線形システムのヴォルテラ級数展開を導き、その後、ヴォルテラ級数を逆にする非線形システム同定の技術を使用することである。高等数学を必要としない方法はGerzon[1]によって提唱された。1次Gerzon補正は図27に示されている。Gerzonの方法は微小信号伝達関数が純遅延τを近似する脆弱な非線形システムの非線形性を補正する。図27の破線の右側の要素Nは、補正される非線形システムを表わしている。Gerzonの方法は、補正するために1又はそれ以上の非線形性の複製を要求し、従って、予歪ユニットの要素Nは破線の左側に示されている。1次予歪ユニットは、入力に2を乗算し、τによって遅延され、次いで複製非線形要素Nによって与えられた歪み信号を減算する。減算結果が予歪信号である。予歪信号が別の非線形要素Nに供給された場合、結果としての出力は、Nの条件に従属して、入力信号がNを直接的に供給した場合より実質的に少ない歪みを含む。
Gerzonの方法は組み込むことができる。すなわち、図27の全システム自体が同一方法で補正されうる非線形要素であると見なされている。Gerzon[1]は、高次補正を取得するその他の方法を述べている。
図3に関して、(不可能なフィードバックを有する)シミュレータ出力が入力信号の後に続くようにすることが所望される場合、予歪ユニットは、LDCユニット及びシミュレータSのカスケードされた組合せのために補正を適用しなければならない(図3のノイズシェーパは1の伝達関数を有し、付加的なノイズによってモデル化され、補正することはできないと仮定されている)。図27の要素Nは、LDCとSのカスケードによって置換される場合、図28を得て、図3の予歪に対する置換であることを意味する。
一般的には、Sの微小信号伝達関数は、振幅について完全に平坦でもなく位相について線形でもない。図28のGerzonの補正が最良の効率になるように要求される精密度で、純遅延を近似するには及ばない。改善は、Sの振幅応答を実質的に補正し、その位相応答を線形化する線形補正ユニットSlin −1によるLDCとSのカスケードに先行することであり、Slin −1.Sは、動作周波数範囲にわたり少なくとも純遅延を近似している。従って、図27の各Nは、(Slin −1.LDC.S)によって置換される。図27には2例のNがあり、置換がなされた場合、2例のSlin −1となる。Slin −1が最小位相である場合、各例のLDCは、各例のSlin −1に直ちに先導される。しかし、Sの位相応答を線形化することは、Slin −1が全経路の因子であることを要求することができ、この場合、Slin −1はフィードバックループ内部に現れるべきではない。従って、図29に示すように、Slin −1の双方の例は予歪ユニットにおいて配置される。図29全体は、図3に示される予歪ユニットとして用いることができる。
uからpまでのフォワード経路の適したモデルが利用可能な場合、シミュレータSと無関係に予歪を導くことが可能である。例えば、出力スイッチ自体が完全であると考えられる場合、uからpまでの経路はパルス幅変調器のみを含み、そのために、低周波数モデルの変化が構成され、そのうちの1つが図13に示される。更に、出力スイッチが完全な場合、シミュレータSは非常に精密に計測経路をモデル化すべきであり、フィードバック信号fは本質的に零にすべきである。これらの状況下では、iからpまでの経路はdからpまでの経路を補正する予歪ユニットにより線形化することができる。
dからpまでの経路を補正するのに適用される2つの別の予歪ユニット、すなわちLDCとパルス幅変調器のカスケードした組合せは、図30と31にアウトラインが示されている。図30において、図27のGerzonの原理は、LDCとパルス幅変調器のモデルとをカスケードした組合せに直接的に適用される。図31において、Gerzonの原理はパルス幅変調器のみに適用され、LDCが分離ユニットLDC−1により補正されるようにする。
図32は、図31の原理による例示的な予歪の詳細を示し、すなわち、LDC用の分離補正器を用いている。点線の左側の図32の部分は、図31の対応部分から導かれ、図13のPWMモデルを用いている。
点線の右側の図32の部分は、図25の分離して導かれたLDCの逆関数である。非線形関数Q(x)が:
Q(x)=P(x+Q(x))
を満足させる場合、クリップ点までの正確な逆関数である。
Pに対し簡単な選択:
P(y)=y/12
を取ると、これは:
Q(x)=(x+Q(x))/12
に減ずる。
リアルタイムの計算処理を促進するために、この方程式の解を近似する様々な手段がある。適度の精密度のみが要求される場合、べき級数展開:
Figure 0005139321
の1又はそれ以上の項を取ることで十分である。
同様の方法を用いて、Pのその他の選択についてQ(x)を与えることができる。
図33は、図30の原理によるより詳細な例示的な予歪ユニットを示している。図33の「ZDCORR」と標識された領域は、図25で同定されたものであり、「Pzd」は上述した多項式P(y)である。「PWMCORR」と標識された領域は、図13の3次モデルと概念的に類似するPWM非線形性の5次モデルを実装している。実装装置については、図13はz−1の多項式の前に単一の非線形性を実装する一方、図33においては、多項式非線形性P50乃至P54を形成するために、その項がz−1の指数により分類されている。支配的な項は多項式P52における線形項であり、2つのz−1遅延要素のカスケードから与えられる。この項はP52から除外され、代わりにZDCORRの出力から図33の上にある加算ノードまで計上される。この変換がPWMCORRブロックを与える量子化器Qにより誘導されるノイズに対する最終出力の感度を減じ、従って、多項式非線形性P50乃至P54を実装する際の改良された効果として、粗量子化器を用いることが可能である。
変化する電源への適応
時には、PWMアンプは不安定電源から離れて動作することが要求されるが、この場合、供給電圧は10%又はそれ以上公称値から離れている。全てに共通して用いられる出力スイッチ構成があれば、電源変化がフォワードゲインの変化を生ずる。いくつかの構成では、変化するDCオフセットも生ずるが、ここではゲイン変化のみを考察したい。
図34は、図3のアンプに似ているが、電源が変化した場合に性能を維持する方向に向かう実装を有するアンプを示している。電源推定ユニットは、電源を考慮に入れる出力段階のゲインの推定値PSe、及びその逆数PSe−1も提供する。電源電圧が公称値を有する場合、PSeが1であると仮定すると便利である。
電源推定ユニットが動作するには、いくつかの方法がある。1つの方法はアンプのゲインを連続的に表わすことであり、別の方法は、例えばADCを用いて、電源電圧を連続的に計測することであろう。
図12乃至図18に関して前述したように、シミュレータは計測経路、特にゲインをモデル化するように設計される。図34は固定ゲインを有するシミュレータを仮定し、PSeでの乗算が後に続いている。代替的かつよりよい手順は、Vcc又はPSeの効果の明示的なモデリングを提供する、図17又は図18に示されるようなシミュレータを用いることである。
フィードバックフィルタHはシミュレータに依存して導かれ、前述し、式(4)によって定義されたように、Hはパワースイッチのゲインを含むフィルタMの応答の実質的に逆である。実際に、動的に変化しないフィルタHを有するにはより便利であるが、図34に示すようにPSe−1による乗算の前である。
ここまでに述べた要素は、電源電圧が変化した場合に、フィードバックループが正確に動作し続けることを保証するが、アンプのフォワード経路のゲインに変化が残ったままであり補正されていない。これは、図34に示すように、予歪ユニットの前に、入力信号にPSe−1を乗算することによって補正することができる。
参照経路
ここまでに述べた本発明は、フィードバックをADCを介したアンプに使用される。ADCはアンプの出力の全ダイナミックレンジを処理しなければならない。従って、アンプのノイズ及び歪みの動作が、ADCのそれよりも良くなることは好ましくない。
十分に高性能のADCを組み込むことで便利にすることも不便にすることもできる。米国特許第6,373,334号に述べられた従来技術のフィードバック設計によって、減性能を減じたADCが使用されることが可能となる。この従来技術の設計において、ADCは、パワースイッチ出力の評価バージョンと、パワースイッチと同じパルス幅変調器から駆動される参照スイッチによって生成された低レベルPWM波形との間の差に与えられる。この差が微小であることが設計意図であり、従ってADCによって処理されなければならないダイナミックレンジを減少させる。しかし、その差は、電源変化が原因でパワースイッチのゲインが変化する場合、増加することが好ましい。
図35は、「パルス幅変調器ref」と同一の、分離されたパルス幅変調器から駆動される参照スイッチを組み込んだアンプを示している。参照スイッチが低電力レベルを動作させる精密スイッチであることを除いて、図の上部に沿った信号経路は図1の従来技術のアンプの信号経路のようであり、出力フィルタ要素L及びCは省略されている。従って参照出力信号rは、高精度への入力信号iの後に続き、動作周波数範囲内では、入力信号iの高精度複製となる。特に、参照スイッチが局所的な参照安定電圧Vref(図示せず)を使うので、iからrへのゲインは定数と仮定することができ、従ってVccにおける変化から免除することができる。
図35において、アナログローパスフィルタは、差分信号を有するように示されている。実際には、パワースイッチの出力pとフィルタの正の入力との間に抵抗性減衰がある。別の可能性は、参照スイッチへの駆動をディジタル的に逆にすることであり、これによって信号pとrは減算するよりむしろ、加算することができる。受動性抵抗の和は、単一端入力を有するフィルタの前に、用いることができる。
設計意図は、pからrまでの信号が組み合わされた場合に実質上打ち消すべきことであり、従って、ADC上のダイナミックレンジの要求を実質的に減ずる。受動性抵抗の和が用いられた場合、ローパスフィルタによって処理されたダイナミックレンジもまた減じられる。
さらに、図35で提供されるのは、「Sref」と同一の第2のシミュレータである。このシミュレータは、符号反転から離れて、シミュレータ「Smain」がumainから点mまでの経路をモデル化するように、点urefから点mまでの信号経路をモデル化することを意図している。従って、参照スイッチを介する経路と、Srefを介する経路との双方を考慮に入れると、点urefから点eまでのゲインは、理想的には零にすべきである。図35を図34と比較すると、参照スイッチと図34のアンプに対するシミュレータの和は、図35のADCが図34のADCより微小な信号を処理することが要求されることを除けば、全体性能に理想的には影響を与えるべきではない。
しかし、図35の信号pとrは音声周波数では実質的に打ち消すことができるが、高周波数過負荷もまた考慮する必要があることに気づく必要がある。pとrでの信号は両方PWM波形であるが、一般的には同一のマーク対スペース比を有さない。例えば、pでの波形のマーク対スペース比は、Vccの変化に応じて変わる一方、rでの波形はVccから独立している。従って、たとえ参照スイッチに対する駆動が反転され、pとrの信号の受動抵抗の和が低周波数で実質的に零の結果を提供するように用いられるとしても、受動的にフィルタするのに必要となる過渡的な高速エッジが、アナログローパスフィルタの能動素子に届く前に、残ったままである。更に各々の信号rとpが、fsPWMでの実質的な要素を有している。それは、2つのパルス幅変調器に遅延調整を提供するのに都合がよく、fsPWMでのこれらの2つの要素は、位相において実質的にエイリアジングすることができる。しかし、そのようにエイリアジングされた場合でさえも、異なるマーク対スペース比が2つの要素の異なる振幅を引き起こし、よって、fsPWMでの打ち消しは正確になされない。この考察は、アナログローパスフィルタのfsPWMで有意な減衰に対する要求を与えることができ、高周波数を処理するADCの能力を考慮している。
図35の「予歪main」ユニットは、LDCが存在するため、「予歪ref」ユニットの機能的な複製であることを意図していない。
図35は標準動作時にADCを与える信号間の実質上の打ち消しのために提供されるが、アンプがクリップする場合、主経路及び参照経路が同時にクリップすることが保証され、この場合より大きな信号がADCで発生できる。この問題は図36で表現され、図35のアンプの詳細を示し、2つの出力を有し、2つの調整信号を提供するクリッププロセッサの追加があれば、次いで、ポストクリップ信号pocrefとpocmainを生成するために、プレクリップ信号pecrefとpecmainに追加される。標準動作において、2つの調整信号は零である。2つのプレクリップ信号のいずれかが、パルス幅変調器によって処理される有意な信号範囲、例えば−1乃至+1、を超えた場合、クリッププロセッサは逆符号の調整信号を送らなければならない。例えば、pecmainが値1.2を有する場合、主経路に追加される−0.2の調整信号は、pocmain=1.0を与えるであろう。参照経路が同様に変調されなければ、この摂動はADCへの入力で打ち消されない摂動となるであろう。従って、クリッププロセッサは参照経路にも調整を送る。電源電圧がその公称電圧から離れる場合、これは摂動に対する乗法的効果を有し、評価についての適した仮定があれば、参照経路に対する−0.2×PSeの調整は、ADCにより見られる摂動を実質的に打ち消す。
代替的な実施例
当該技術分野の当業者は、ここで提供した図の様々な配置転換が本質的な動作に影響を与えることなくすることができることはわかるであろう。例えば、線形フィルタリング動作は伝達関数に影響を与えることなく、順序正しく内部変調することができる、つまり、適切な補償調整が、その他の経路になされる場合、動かされた過去の加算又は減算ノードとすることができる。2つの概念的に別個のフィルタは1つに結合することができ、いくつかの場合において、結合した伝達関数が1と評価された場合、フィルタはなくすことができる。符号が別の場所で調整される場合、加算及び減算は本質的に等価である。
例として、かつ先行の一般性に対する偏見がなければ、図3において、フィルタLPF−1は除去することができ、挿入された逆フィルタLPFは、シミュレータSの後に続く。シミュレータ経路と計測経路の間の平衡は、この変化によって妨げられず、フィードバックループの微小信号伝達関数は、Hに対する適切な調整によって過去の値へ回復することができる。
評価因子は明快さのために記述から省略した。アナログでもディジタルでも、信号は簡便さ、つまり、示してこなかった実際の実装において、評価を推定するために用いることができる乗算、除算、増幅及び減衰によって評価することができる。
パワースイッチを表わすための一対のオン/オフスイッチの使用は、限定と見なすべきではない。当業者はここに述べた原理を、アナログ信号が安定する全ブリッジ設計、及びその他のもっと複雑なタイプの変調に適応することができる。パワースイッチは、それ自体がフィードバックを含む複合アセンブリによって同様に置換することができる。
別の構造を有する多くの例示的な実施例が、本発明の範囲内で可能ないくつかの変形を示すために以下に述べられている。
ある実施例は、ディジタル入力を受信するパルス幅変調器と、パワースイッチ出力を生成するパワースイッチと、前記パワースイッチ出力へ接続される出力と、を有するアンプを具えている。前記アンプは、前記パルス幅変調器によって受信された信号に実質的に類似した入力信号を受信するシミュレータと、前記パワースイッチ出力に接続された入力を有するADC(アナログ−ディジタルコンバータ)と、前記シミュレータの出力に接続された第1の入力及び前記ADCの出力に接続された第2の入力を有する減算器と、を更に含み、前記パルス幅変調器への入力が、前記減算器の出力に依存して変調されている。
ある実施例は、前記シミュレータが第1の入力及び第2の入力を有するノイズシェーパを更に含み、前記第2の入力は前記ノイズシェーパの出力に依存して供給されている。ある実施例において、前記第2の入力に対する前記シミュレータの応答は、実質的に線形である。
ある実施例は、スイッチタイミングがディジタル変調器によって制御される低レベルスイッチを更に含み、前記ADCへの入力が、前記パワースイッチ出力と前記低レベルスイッチとの間の差に依存して形成されている。
ある実施例は、第2の変調器からの入力を受信する低レベルスイッチを更に含んでいる。ある実施例は、前記第2の変調器によって受信された信号に実質的に類似した入力信号を受信する第2のシミュレータを更に含んでいる。
ある実施例において、前記シミュレータは前記パルス幅変調器の非線形特性をモデル化している。ある実施例において、前記シミュレータは前記パワースイッチの既知の不完全性をモデル化している。ある実施例において、前記シミュレータは前記パルス幅変調器の入力から前記減算器の前記第2の入力までの信号経路の遅延又はその他の全経路の特性をモデル化している。ある実施例において、前記シミュレータは、入力が、入力信号の演算上の電力を生成する非線形関数生成器へ接続されたFIRフィルタを具えている。ある実施例においては、前記パワースイッチ出力から前記ADCまでの信号経路は、ローパスフィルタを具えている。
ある実施例においては、前記ADCから前記減算器の前記第2の入力までの信号経路は、FIR(有限インパルス応答)フィルタを具えている。ある実施例においては、前記FIRフィルタの伝達関数の零点は、実質的に前記パワースイッチ出力から前記ADCの入力までの信号経路の伝達関数内の極を打ち消している。
ある実施例はスタートアップでの前記パワースイッチ出力から前記ADCの入力までの信号経路に特性を与える較正ユニットを更に含み、前記特性に依存して、(i)前記シミュレータと、(ii)前記ADCから前記減算器の前記第2の入力までの信号経路と、のうちの少なくとも1つを構成している。ある実施例は前記パワースイッチ出力から前記ADCの入力までの信号経路に連続的に特性を与える較正ユニットを含み、前記特性に応じて、(i)前記シミュレータと、(ii)前記ADCから前記減算器の前記第2の入力までの信号経路と、の動作を決定するパラメータを適用している。ある実施例においては、前記較正ユニットは前記アンプの動作を決定するパラメータを調整し、前記補正は前記減算器の出力に依存して算出される補正に応じてなされる。
ある実施例は、前記減算器から前記パルス幅変調器の入力までの信号経路のフィルタを更に含み、フィルタは実質的に最小位相であり、動作周波数範囲より上の周波数に生じる振幅応答を有している。
ある実施例は、前記減算器から前記パルス幅変調器の入力までの信号経路の非線形補正ユニットを更に含み、前記補正ユニットは動作周波数範囲にわたり、前記パルス幅変調器の非線形効果の割合を補正している。ある実施例においては、前記非線形補正ユニットの微小信号伝達関数は最小位相である。ある実施例は、前記非線形補正ユニットによって補償されない前記パルス幅変調器の非線形効果を実質的に補償する予歪ユニットを更に含んでいる。ある実施例において、前記予歪ユニットは前記減算器の出力に依存して決定される、少なくとも低周波数成分の信号によって変調される。
ある実施例は、第1のサンプリング周波数で動作するディジタル変調器と、出力を生成する電力デバイスと、前記電力デバイスの出力に依存して入力を受信し、前記第1のサンプリング周波数の倍数である第2のサンプリング周波数で動作するADCと、前記ADCの出力を受信するデシメータと、を有するアンプを具え、前記デシメータは、デシメーションフィルタを具えている。この実施例においては、前記ディジタル変調器への入力は前期デシメータの出力に依存して変調され、前記デシメーションフィルタは、複素z平面において、前記第1のサンプリング周波数とその高調波に対応する単位円上の位置からかなり離れた位置にいくつかがある伝達関数の零点を有している。
ある実施例は、低レベルPWM波形を提供するパルス幅変調器と、パワースイッチ出力を生成するパワースイッチと、デシメータの前にあるオーバサンプリングADCと、を有するスイッチングアンプを具えている。この実施例においては、前記ADCは前記低レベルPWM波形から導かれる信号と、パワースイッチ出力との間の差に対応し、前記パワースイッチの入力は、前記デシメータの出力に対応している。
ある実施例は、低レベルPWM波形を提供するパルス幅変調器と、パワースイッチ出力を生成するパワースイッチと、前記低レベルPWM波形から導かれる信号と、パワースイッチ出力との間の差に対応するADCと、入力が前記ADCの出力に接続され、応答が前記動作周波数範囲より上に生ずるシェーピングフィルタと、を有するスイッチングアンプを具えている。この実施例において、前記パワースイッチの入力は前記シェーピングフィルタの出力に対応している。
ある実施例は、低レベルPWM波形を提供するパルス幅変調器と、パワースイッチ出力を生成するパワースイッチと、前記低レベルPWM波形から導かれる信号と、パワースイッチ出力との間の差に対応するADCと、入力が前記ADCの出力に対応する低遅延補正器と、を有するスイッチングアンプを具え、前記補正器は前記動作周波数範囲にわたり、パルス幅変調器の非線形動作のために、近似的又は実質的な補正を提供している。この実施例において、パワースイッチの入力は、前記低遅延補正器の出力に対応している。
当業者は、ここに開示した実施例と関連して述べられた、様々な実例の論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップが、電子工学のハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は双方の組合せとして実装することができることがわかるであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこの互換性をはっきりと示すために、様々な例示した要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップはそれらの機能性によって汎用的に上述してきた。このような機能性がハードウェア又はソフトウェアとして実装されるかどうかは、全体のシステムに組み付けられる、特定のアプリケーション及び設計制限に依存している。当該技術分野の当業者は、各々の特定のアプリケーション用に変更した方法で、述べられた機能性を実装することができるが、このような実装の決定は、本発明の範囲からの離脱を生ずると解釈すべきではない。
ここに開示した実施例と関連して述べられた、様々な実例の論理ブロック、モジュール、及び回路が、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル(理論)ゲート配列(FPGA)、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)若しくはその他の論理デバイス、離散ゲート若しくは論理トランジスタ、離散ハードウェア要素、又はそれらのいくつかの組合せが、ここに述べた機能を実行するように設計されながら、実装され実行されうる。
ここに開示した実施例と関連して述べられた、方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア(プログラム命令)、又はその2つの組合せで直接的に組み入れることができる。ソフトウェアはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CDROM、又はその他の公知の記憶媒体の形で常駐させることができる。本方法のうちの1つを組み入れるプログラム命令を含むこのような記憶媒体は、それ自体で本発明の別の実施例である。ある例示的な記憶媒体は、プロセッサと結合し、プロセッサは記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体へ情報を書き込むことができる。
本発明によって提供されうる利益と利点は、特定の実施例に関して上述されてきた。これらの利益と利点、及びそれらに生じうる、またはより断定的になりうるいずれかの要素又は制限は、批判的に解釈すべきではなく、必要とすべきではなく、又は、いずれか若しくは全ての請求項の本質的な要素とすべきではない。ここに用いられるように、「具える(comprise)」、「具えている(comprising)」又はその他の変形の単語は、それらの単語の後に続く要素又は制限を排他的でなく含んでいると解釈することを意図している。従って、システム、方法、又は一連の要素を具えるその他の実施例はそれらの要素のみに制限されず、はっきりと列挙されない、又は述べられた実施例に内在しない他の要素を含むことができる。
本発明は特定の実施例に関して述べられてきたが、実施例は例示的なものであり、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されないことは理解すべきである。上述した要素に対する多くの変形、変更、追加及び改善が可能である。請求項内に詳述するように、これらの変形、変更、追加及び改善は本発明の範囲内にあることを意図している。
Gerzon,M.A.,"Predistortion Techniques for Complex but Predictable Transmission Systems",J.Audio Eng.Soc:,Volume 20,pp.475-482(July 1972). Bode,H.W.,"Network Analysis and Feedback Amplifier Design",Litton,1945;reprinted Van Nostrand,New York,1959;reprinted Krieger,New York 1975 ISBN 0−88275−242−1. Harris,S.,Andersen,J.,and Chieng,D.,"Intelligent Class D Amplifier Controller Integrated Circuit as an Ingredient.Technology for Multi−Channel Amplifier Modules of Greater than 50Watts/Channel"Presented at the AES 115th Convention 2003 October 10−13 New York,Audio Eng.Soc.preprint#5947. Craven,P.G.,"Toward the 24−bit DAC:Novel Noise−Shaping Topologies Incorporating Correction for the Nonlinearity in a PWM Output Stage",J.Audio Eng.Soc.,Volume 4.1 Number 5 pp.291−313;May 1993. Hawksford,M.O.J.,"Dynamic Model−Based Linearization of Quantized Pulse−Width Modulation for Applications in Digital−to−Analog Conversion and Digital Power Amplifier Systems",J.AUDIO Eng.Soc.,Volume 40 Number 4 pp.235−252;April 1992. Sandler,M.,"Towards a Digital Power Amplifier",Audio Eng.Soc.,Preprint Number:2135,September 1984. Norsworthy,S.R.,Schreier,R.,Temes,G.C.(editors),"Delta−Sigma Data Converters:Theory,Design and Simulation",IEEE Press 1997,ISBN 0−7803−1045−4.
本発明の他の目的及び利点が、下記の詳細な説明で、及び、添付図の参照で明らかにすることができる。
図1は、従来技術によるディジタルパルス幅変調アンプである。 図2は、パルス繰り返し周期の割合と同様に、パラメータとしてパルス幅を用いた384kHzで動作するダブルエッジ(クラスAD又はクラスBD)PWM変調器の微小信号振幅応答を示す図である。 図3は、本発明の一実施例によるフィードバックを含むディジタルパルス幅変調アンプを示した図である。 図4は、一実施例におけるオーバサンプリングADCの内部構造を示す図である。 図5は、一実施例における80タップFIRデシメーションフィルタの係数tap[0]乃至tap[79]を示す表である。 図6は、一実施例における80タップFIRデシメーションフィルタの振幅応答を示す図である。 図7は、一実施例における80タップFIRデシメーションフィルタの振幅応答と(破線)4の櫛型のカスケードを示す図である。 図8は、一実施例における80タップFIRデシメーションフィルタの別の減衰と(破線)4つの櫛型のカスケードを示す図である。 図9は、一実施例における8つの等しいタップを有する櫛型フィルタのz平面の零点を示した図である。 図10は、一実施例における80タップFIRデシメーションフィルタのz平面の零点を示した図である。 図11は、一実施例におけるZ=0+1i近傍の80タップFIRデシメーションフィルタの5つのz平面の零点のクローズアップを示した図である。 図12は、一実施例における観測経路を示した図である。 図13は、一実施例におけるPWM非線形性の低周波数モデルを示す図である。 図14は、一実施例におけるPWMパルスに対するアナログローパスフィルタの応答を示す図である。 図15は、一実施例における3点デコンボルーションフィルタを用いるアナログフィルタ応答のシャープニングを示している。 図16は、一実施例におけるシャープにしたアナログフィルタ応答に対する80タップFIRデシメーションフィルタの応答を示す図である。 図17は、一実施例における観測経路の概念モデルを示す図である。 図18は、一実施例における実際のシミュレータアーキテクチャを示す図である。 図19は、一実施例における代替的なシミュレータを取り込むアンプの詳細を示す図である。 図20は、一実施例における予測フィルタH’の振幅応答を示す図である。 図21は、一実施例における25タップFIRとして実装された、フィードバックフィルタHの係数H[0]乃至H[24]を示す表である。 図22は、図21のフィードバックフィルタHの振幅応答を示す図である。 図23は、一実施例による無能力なシミュレータを有するフィードバックループゲインの大きさを示す図である。 図24は、一実施例におけるフィードバックループのノイズ伝達関数(NTF)の大きさを示す図である。 図25は、一実施例における低遅延補正器ユニットLDCを示す図である。 図26は、パラメータとしてパルス幅を用いた、図25の低遅延補正ユニットの微小信号振幅応答を示す図である。 図27は、一実施例における遅延に近似する非線形要素Nに適用されるGerzonの一次予歪を示す図である。 図28は、一実施例におけるLDC及びSを較正するために適用されるGerzonの歪みユニットを示す図である。 図29は、一実施例における微小信号伝達関数係数を取り込むGerzonの歪みユニットを示す図である。 図30は、一実施例におけるLDCとパルス幅変調器を較正するのに適用されるGerzonの歪みユニットを示す図である。 図31は、一実施例においてパルス幅変調器を較正するのに適用され、LDC用の較正器が後に続く、Gerzonの歪みユニットを示す図である。 図32は、図31の原理を用いる予歪ユニットの詳細を示す図である。 図33は、図30の原理を用いる予歪ユニットの詳細を示す図である。 図34は、一実施例における電源供給変化の効果用に較正器を用いたアンプを示す図である。 図35は、一実施例における参照経路を用いたアンプを示す図である。 図36は、一実施例における主経路及び参照経路をクリッピングする接続を示す図である。 本発明は様々な変更及び代替的な形態を対象とするが、その特定の実施例を図や付随する詳細な説明を通して示している。しかし、図や詳細な説明は、本発明を述べられた特定の実施例に限定することを意図していないことは理解すべきである。本開示は、その代わりとして、特許請求の範囲に定義されたような本発明の範囲に含まれる、全ての変更、同一物及び代替物をカバーすることを意図している。

Claims (58)

  1. ディジタルパルス幅変調(PWM)アンプに実装され、パルス幅変調器及び1又はそれ以上のパワースイッチを具える信号処理プラントであって、ディジタル入力音声信号を受信し当該ディジタル入力音声信号からアナログ出力音声信号を生成するように構成され、前記ディジタル入力音声信号が補正信号に応じて生成されるプラントと;
    前記プラントの前記パルス幅変調器及び前記1又はそれ以上のパワースイッチの動作をモデル化するために構成され、前記ディジタル入力音声信号を受信し当該ディジタル入力音声信号からシミュレータ出力信号を生成するように構成されるシミュレータと;
    前記アナログ出力音声信号のディジタル表現を生成するよう使用されるアナログ−ディジタルコンバータ(ADC)と
    前記アナログ出力音声信号のディジタル表現と前記シミュレータ出力信号を受信して、前記補正信号を生成するように構成される減算器と、
    を具え、
    前記減算器によって生成される補正信号が、前記アナログ出力音声信号の前記ディジタル表現と前記シミュレータ出力信号との差に比例し、
    前記パワースイッチが前記パルス幅変調器の変調出力を受信し、前記アナログ出力音声信号を生成するように構成されることを特徴とするシステム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記1又はそれ以上のパワースイッチから受信する前記アナログ出力音声信号をフィルタし、フィルタされた型のアナログ出力音声信号を前記ADCへ提供するように構成されるローパスフィルタを更に具えることを特徴とするシステム。
  3. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記ADCがオーバサンプリングADCを具え、前記システムが前記ADCから受信されるディジタル化された出力音声信号をデシメートし、このデシメートされたディジタル化出力音声信号を前記減算器に提供するように構成されるデシメータを更に具えており、
    前記デシメートされたディジタル化出力音声信号が、アナログ出力音声信号のディジタル表現を具えることを特徴とするシステム。
  4. 請求項1に記載のシステムにおいて、さらに、前記プラントが、受信ディジタル音声信号を量子化し、ノイズシェープするよう構成されたノイズシェーパを具えており、
    前記ノイズシェーパの出力が、ディジタル入力音声信号として前記プラントに提供されることを特徴とするシステム。
  5. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが、前記プラントの線形特性をモデル化するように構成されることを特徴とするシステム。
  6. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが、前記プラントの非線形特性をモデル化するように構成されることを特徴とするシステム。
  7. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが、前記プラントの入力から前記減算器の入力までの計測経路の成分によって、前記出力音声信号に導入される遅延をモデル化するように構成されることを特徴とするシステム。
  8. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    受信ディジタル音声信号を受信し、この受信ディジタル音声信号を変調して、前記プラントの前記パルス幅変調器の非線形効果を実質的に補正するよう構成された予歪ユニットと;
    前記予歪ユニットの下流側の低遅延補正ユニットであって、動作周波数範囲にわたり前記パルス幅変調器の非線形効果の一部を実質的に補正するよう構成された低遅延補正ユニットと;
    前記予歪ユニットと前記低遅延補正ユニットとの間の第2の減算器と;
    前記減算器と前記第2の減算器との間のシェーピングフィルタと;
    を更に具え、
    前記第2の減算器が、前記予歪ユニットの出力から前記シェーピングフィルタの出力を減算することで、前記低遅延補正ユニットへの入力を生成することを特徴とするシステム。
  9. 請求項8に記載のシステムにおいて、前記予歪ユニットが、前記低遅延補正ユニットによって補償されない前記パルス幅変調器の非線形効果を実質的に補正するよう構成されることを特徴とするシステム。
  10. 請求項9に記載のシステムにおいて、前記予歪ユニットが、前記シェーピングフィルタからの前記補正信号の低周波成分を受信し、前記補正信号の前記低周波成分に基づいて前記受信ディジタル音声信号を変調するように構成されることを特徴とするシステム。
  11. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記ADCが、前記パワースイッチのスイッチレートについてローパスフィルタリングした型の前記アナログ音声出力信号をオーバサンプリングするように構成され、前記システムが、得られたオーパサンプリング信号をデシメートするように構成されたデシメータを具えることを特徴とするシステム。
  12. 請求項11に記載のシステムにおいて、前記デシメータが、最小位相伝達関数を有するデシメーションフィルタを具えることを特徴とするシステム。
  13. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが前記ADCのサンプリングレートと等しいレートで動作するように構成され、減算器が前記ADCの前記オーバサンプリング信号から前記シミュレータの出力を減算するように構成され、前記システムが、前記減算器の出力をデシメートするように構成されるデシメータを有することを特徴とするシステム。
  14. 請求項1に記載のシステムにおいて、スタートアップ時に、前記パワースイッチ出力から前記ADCの入力までの信号経路に特性を与え、当該特性に依存して:(i)前記シミュレータ;(ii)前記ADCから前記減算器までの前記信号経路;のうちの少なくとも1つを構成する較正ユニットを更に具えることを特徴とするシステム。
  15. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記パワースイッチ出力から前記ADCの入力までの信号経路に連続的な特性を与え、当該特性に応じて:(i)前記シミュレータ;(ii)前記ADCから前記減算器までの前記信号経路;のうちの少なくとも1つの動作を決定するパラメータを適用する較正ユニットを更に具えることを特徴とするシステム。
  16. 求項1に記載のシステムにおいて、電源電圧推定値(PSe)を生成するように構成される電源電圧推定ユニットを更に具え、前記シミュレータ出力信号が、前記減算器に前記シミュレータ出力信号を提供する前に、PSeで乗算されることを特徴とするシステム。
  17. 前記補正信号が、前記ディジタル入力音声信号が前記補正信号に応じて生成される前に、1/PSeによって評価されることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
  18. 請求項1に記載のシステムにおいて、当該システムが電源推定値(PSe)を生成するように構成された電源電圧推定ユニットを更に具え、前記プラントの出力から前記減算器の入力までの経路が、1/PSeで評価されることを特徴とするシステム。
  19. 請求項1に記載のシステムにおいて、パルス幅変調参照信号を受信し、前記アナログ出力音声信号を複製するアナログ参照出力信号を生成するように構成される1又はそれ以上の低い電力レベル参照スイッチと;
    前記アナログ出力音声信号と前記アナログ参照出力信号との間の差を示す信号を生成するよう構成されたローパスフィルタと;
    を更に具え、
    前記ADCに対する入力が、前記アナログ出力音声信号と前記アナログ参照出力信号との間の差を示す信号であることを特徴とするシステム。
  20. 請求項19に記載のシステムにおいて、前記パルス幅変調器が第1のパルス幅変調器を具えるとともに、更に、参照入力信号を受信し、前記パルス幅変調参照出力信号を生成するように構成される第2の、参照パルス幅変調器を更に具えることを特徴とするシステム。
  21. 請求項20に記載のシステムにおいて、前記参照入力信号と実質的に同一の信号を受信するように構成される第2の、参照シミュレータを具えることを特徴とするシステム。
  22. 請求項20に記載のシステムにおいて、前記ディジタル入力音声信号と前記参照入力信号をモニタし、第1の調整信号と参照調整信号を生成するように構成されるクリッププロセッサを更に具え、前記第1の調整信号が前記第1の入力音声信号に加算され、前記参照調整信号が前記参照入力音声信号に加算されることを特徴とするシステム。
  23. 請求項1に記載のシステムにおいて、受信ディジタル音声信号を量子化し、ノイズシェープするよう構成されたノイズシェーパを更に具え、当該ノイズシェーパの出力が前記プラントに対する前記ディジタル入力音声信号として提供されることを特徴とするシステム。
  24. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが前記1又はそれ以上のパワースイッチの不完全性をモデル化するように設計されることを特徴とするシステム。
  25. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記シミュレータが、非線形関数生成器に接続され、前記非線形関数生成器からの入力信号の演算上の電力を受信するように構成される入力を有するFIR(有限インパルス応答)フィルタを具えることを特徴とするシステム。
  26. 請求項25に記載のシステムにおいて、前記非線形関数生成器が入力信号の演算上の電力を生成することを特徴とするシステム。
  27. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    受信ディジタル音声信号を受信し、この受信ディジタル音声信号を変調して、前記プラントのパルス幅変調器の非線形効果を実質的に補正するよう構成された予歪ユニットと;
    前記予歪ユニットの下流側の低遅延補正ユニットであって、動作周波数範囲にわたり前記パルス幅変調器の非線形効果の一部を実質的に補正するよう構成された低遅延補正ユニットと;
    前記予歪ユニットと前記低遅延補正ユニットとの間の第2の減算器と;
    前記減算器と前記第2の減算器との間のフィルタと;
    を更に具え、
    当該フィルタが最小位相であり、動作周波数範囲より上の周波数で振幅応答を生ずることを特徴とするシステム。
  28. 請求項27に記載のシステムにおいて、前記フィルタの微小信号伝達関数が最小位相であることを特徴とするシステム。
  29. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記ADCから受信されるアナログ出力音声信号のディジタル表現をフィルタし、フィルタした型の前記アナログ出力音声信号のディジタル表現を前記減算器に提供するように構成されるフィルタを更に具えることを特徴とするシステム。
  30. 請求項29に記載のシステムにおいて、前記フィルタが、前記1又はそれ以上のパワースイッチから前記ADCまでの信号経路の伝達関数内に、極を実質的に打ち消す伝達関数の零点を有することを特徴とするシステム。
  31. 請求項29に記載のシステムにおいて、前記フィルタがFIR(有限インパルス応答)フィルタを含むことを特徴とするシステム。
  32. ディジタルパルス幅変調(PWM)アンプのプラントにより生成されるアナログ出力音声信号を補正する方法であって、当該方法が:
    受信ディジタル音声信号を受信するステップと;
    前記受信ディジタル音声信号及び補正信号からディジタル入力音声信号を導くステップと;
    前記ディジタル入力音声信号を前記プラントの入力へ適用することで、前記ディジタル入力音声信号からアナログ音声出力信号を生成するステップであって、前記プラントが、パルス幅変調器及び1又はそれ以上のパワースイッチを具えるステップと;
    前記アナログ出力音声信号からプラントフィードバック信号を導くステップと;
    アナログ−ディジタル変換を実行して、前記アナログ出力音声信号のディジタル表現を生成するステップと;
    前記ディジタル入力音声信号に依存して前記プラントの前記パルス幅変調器及び1又はそれ以上のパワースイッチの動作をシミュレーションすることにより、シミュレーション出力信号を生成するステップと;
    前記アナログ出力音声信号のディジタル表現から前記シミュレーション出力信号を減算することによって前記補正信号を生成するステップと;
    を具えており、
    前記補正信号が、前記アナログ出力音声信号のディジタル表現と前記シミュレーション出力信号との差に比例することを特徴とする方法。
  33. 請求項32に記載の方法において、前記アナログ出力音声信号を前記ディジタル出力音声信号に変換するステップの前に、前記1又はそれ以上のパワースイッチにより生成される前記アナログ出力音声信号をローパスフィルタするステップを更に具えることを特徴とする方法。
  34. 請求項32に記載の方法において、前記アナログ出力音声信号を前記ディジタル出力音声信号に変換するステップの後に、前記ディジタル出力音声信号のフィルタリングを実行するステップを更に具えることを特徴とする方法。
  35. 請求項34に記載の方法において、前記アナログ出力音声信号を前記ディジタル出力音声信号に変換するステップの後に、前記ディジタル化された出力音声信号の有限インパルス応答(FIR)フィルタリングを実行するステップを更に具えることを特徴とする方法。
  36. 請求項32に記載の方法において、前記アナログ出力音声信号を前記ディジタル出力音声信号に変換するステップが、前記アナログ出力音声信号をオーバサンプリングするステップを具え、前記方法が前記ディジタル化された出力音声信号をデシメートするステップを更に具えることを特徴とする方法。
  37. 請求項32に記載の方法において、前記プラントがノイズシェーパを具え、前記受信ディジタル音声信号を量子化し、ノイズシェープして、ディジタル入力音声信号を導くように構成されることを特徴とする方法。
  38. 請求項32に記載の方法において、シミュレーション挙動が、前記プラントの線形特性のシミュレーションを含むことを特徴とする方法。
  39. 請求項32に記載の方法において、シミュレーション挙動が、前記プラントの非線形挙動のシミュレーションを含むことを特徴とする方法。
  40. 請求項32に記載の方法において、シミュレーション挙動が、前記プラントの入力から減算が生じる場所までの計測経路における成分によって引き起こされる遅延に応じた遅延を導入することを特徴とする方法。
  41. 請求項1に記載のシステムで使用され、最大動作周波数までノイズと歪みを低減させたを含む出力を提供するアンプであって、当該アンプが、前記ADCの出力に依存して供給される低遅延フィルタを具え、
    前記パルス幅変調器が、第1のサンプリング周波数での出力を生成し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチが出力を生成し、
    前記ADCが、前記1又はそれ以上のパワースイッチの出力に依存する入力を受信し、
    前記低遅延フィルタの出力によって前記パルス幅変調器への入力が導かれ、
    前記低遅延フィルタは前記第1のサンプリング周波数より高い第2の周波数で動作し、
    前記低遅延フィルタのインパルス応答は非対称であり、
    前記低遅延フィルタは、臨界周波数範囲の減衰を与え、各々の臨界周波数範囲が前記第1のサンプリング周波数の高調波上に集中し、最大動作周波数の2倍に等しい幅になることを特徴とするアンプ。
  42. 請求項41に記載のアンプにおいて、前記低遅延フィルタの応答が、実質的に最小位相であることを特徴とするアンプ。
  43. 求項41に記載のアンプにおいて、各々の臨界周波数範囲の減衰が、前記低遅延フィルタの出力が前記第1のサンプリング周波数で再サンプリングされる場合に受けるエイリアスプロダクトが前記アンプの出力に有意なノイズと歪みを与えないことを保証するのに十分であることを特徴とするアンプ。
  44. 請求項41に記載のアンプにおいて、前記低遅延フィルタの応答が、前記低遅延フィルタの出力が前記第1のサンプリング周波数で再サンプリングされる場合、前記最大動作周波数範囲上のエイリアスプロダクトが前記アンプの性能を減ずるのに十分なエネルギを含まないという制約を受ける臨界周波数範囲外に生ずることを特徴とするアンプ。
  45. 請求項43又は44に記載のアンプにおいて、各々の臨界周波数範囲の前記減衰が、少なくとも約100dBであることを特徴とするアンプ。
  46. 請求項41に記載のアンプにおいて、前記低遅延フィルタが複素z平面に伝達関数の零点を有し、群を形成し、各群が前記第1のサンプリング周波数又はその高調波の1つに対応する位置の近くに密集する別個の零点を含むことを特徴とするアンプ。
  47. 請求項41に記載のアンプにおいて、前記低遅延フィルタの出力に依存して与えられるデシメータを更に具え、前記パルス幅変調器の入力が前記デシメータの出力に依存して変調されることを特徴とするアンプ。
  48. 請求項1に記載のシステムで使用されるアンプであって、前記アンプが、低遅延フィルタ(LDC)を具えており、
    前記パルス幅変調器が非線形効果を生成し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチが出力を生成し、
    前記ADCが前記1又はそれ以上のパワースイッチの出力に依存する入力を受け、
    前記パルス幅変調器への入力は前記LDCの出力によって導かれ、
    前記LDCへの入力が前記ADCの出力並びにディジタル入力音声信号に依存して導かれ、
    前記LDCは、低遅延の要求を条件として、動作周波数範囲にわたり、前記パルス幅変調器の非線形効果の一部を実質的に補正するように構成されることを特徴とするアンプ。
  49. 前記LDCの微小信号伝達関数が、最小位相であることを特徴とする請求項48に記載のアンプ。
  50. 動作周波数範囲にわたり、前記LDCにより補償されない前記パルス幅変調器の前記非線形効果を実質的に補正するために、前記ディジタル音声入力信号を変調するように構成される予歪ユニットを更に具えることを特徴とする請求項48に記載のアンプ。
  51. 請求項1に記載のシステムで使用する、入力と出力を有する低遅延補正器(LDC)ユニットであって:
    入力信号yを受信し、出力を生成するフィルタ多項式関数生成器Pと;
    Pの出力に依存して与えられるフィルタFとを具え、
    前記信号yは前記LDCへの入力とFの出力とによって導かれ、前記LDCの出力が前記信号yと前記Pの出力とによって導かれることを特徴とする低遅延補正器(LDC)ユニット。
  52. 前記フィルタFがFIRフィルタであることを特徴とする、請求項51に記載の低遅延補正器(LDC)ユニット。
  53. 前記フィルタFが、z変換応答が(5.z −1 −4.z −2 +z −3 )/2であることを特徴とする請求項51に記載の低遅延補正器(LDC)ユニット。
  54. Pが立方多項式を満たすことを特徴とする、請求項51に記載の低遅延補正器(LDC)ユニット。
  55. 前記LDCの出力がyとPとの間の差として導かれることを特徴とする、請求項51に記載の低遅延補正器(LDC)ユニット。
  56. 請求項1に記載のシステムで使用するスイッチングアンプであって、
    前記パルス幅変調器が低レベルPWM波形を提供し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチが、入力を有し、パワースイッチ出力を生成し、
    前記ADCは、デシメータへと続く、オーバサンプリングADCであり、
    前記ADCは、前記低レベルPWM波形から導かれる信号とパワースイッチ出力から導かれる信号との間の差に応答し、前記1又はそれ以上のパワースイッチの入力が前記デシメータの出力に応答することを特徴とするスイッチングアンプ。
  57. 請求項1に記載のシステムで使用するスイッチングアンプであって、
    入力が前記ADCの出力に(間接的に)接続され、応答が動作周波数範囲上に生じるシェーピングフィルタ[H]を具えており、
    前記パルス幅変調器が低レベルPWM波形を提供し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチがパワースイッチ出力を生成し、
    前記ADCは、前記低レベルPWM波形から導かれる信号とパワースイッチ出力から導かれる信号との間の差に応答し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチの入力は前記シェーピングフィルタの出力に応答することを特徴とするスイッチングアンプ。
  58. 請求項1に記載のシステムで使用するスイッチングアンプであって、
    入力が前記ADCの出力に応答し、動作周波数範囲にわたりパルス幅変調器の非線形動作に対して近似的な又は実質的な補正を提供する低遅延補正器とを具えており、
    前記パルス幅変調器が低レベルPWM波形を提供し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチがパワースイッチ出力を生成し、
    前記ADCは、前記低レベルPWM波形から導かれる信号とパワースイッチ出力から導かれる信号との間の差に応答し、
    前記1又はそれ以上のパワースイッチの入力は、前記低遅延補正器の出力に応答することを特徴とするスイッチングアンプ。
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